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県民センターの最寄駅・阪神尼崎駅の周辺に、一風変わった2柱の“神”が存在します。ディープで活気あふれる尼崎らしさの象徴のように感じます。
1柱目は「めでタイガー」。日本一早い阪神タイガースのマジック点灯式で有名な尼崎中央三丁目商店街のマスコットキャラクターです。
いつも、アーケード内の上空を「タイガー、タイガー、めでタイガー」と歌いながら悠々と泳いでいます。
虎と思ったら、実は魚。鯛のようです。
阪神ファンとして、テレビで見慣れていますが、実際に目の前にすると、なんともシュールな光景です。
そして、「めでタイガーの歌」の歌詞(↓)を見ると、単なる虎の模様をした鯛ではない!“神”なんです(笑)
尼崎市には
希望に満ちた
偉大な福の神
めでタイガーがいる
タイガー タイガー めでタイガー
尼崎商店街 人情の下町
“神”のご加護でアレンパ達成されますようにー。と願いつつ、商店街を歩き、めでタイガーを見上げると、つい吹き出しそうになります。楽しくて良い街だなぁとの感慨とともに。
ちなみに、阪神タイガースの本拠地・甲子園球場、2軍の鳴尾浜球場は、いずれも西宮市内。尼崎のタイガース愛は片思いかというと、心配ありません。
来年3月、阪神の2軍専用球場「ゼロカーボンベースボールパーク」がオープンするのは尼崎市内の阪神大物駅前。「めでタイガー」もさぞ喜んでいることでしょう。
もう1柱は「工業の神様」。阪神尼崎駅北側・中央公園にひっそりとたたずんでいました。現在、中央公園がリニューアル工事中で、その姿が見えなくなっています。
“お隠れ”になる前は、髪を逆立て、右手にハンマー、左手にやっとこを持ち、燃えたぎる炎のような形相。前後に大きく両足を開き、迫力満点。
高さ1.8メートルの像。
設置当時、工業発展の負の側面である公害問題から反対の声もあったとのこと。
鉄鋼業が隆盛を極めた高度経済成長期末期の昭和47(1972)年の設置。「工業の神様」像は、また、「鉄鋼戦士の像」とも呼ばれていたようです。バックルに尼崎市章があしらわれ、「工都」と言われた尼崎市の当時の勢いと誇りを感じさせます。
工業発展の負の側面である公害問題を乗り越える中で、尼崎市は、低炭素社会への先駆的な取組が評価され、平成24(2012)年、政府に「環境モデル都市」に選定されました。
来年3月のリニューアル工事完了後、「工業の神」が再び市内に“顕現”し、時代に合わせて変遷しながら発展する尼崎の歴史を、語らぬ語り部として伝え続けて欲しいと思います
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