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更新日:2024年4月5日

ひょうご県議会だより高校生web版

ひょうご県議会だより高校生web版

高校生は県議会に興味持たなきゃダメですか!?

雲雀丘学園高校/レッドソックス

取材記事

高校生と県議会って関係ある!?県議会に興味も関心もないあなたに贈る、徹底取材記。

兵庫県議会への扉~プロローグ

すべては学校の食堂の「唐マヨ丼」が40円値上げした事から始まった。

「兵庫県議会」。決して聞き馴染みのない言葉ではない。ただ一方で、この言葉を聞いたとしても多くの高校生は「で?」となってしまうだろう。普段の学校生活を送る中で、兵庫県議会が話題に上がることなど、まずないからだ。いろいろ大切な議論をするところ、偉い人がたくさんいるところ、などとなんとなくの印象は挙げられるものの、具体的に何をしているかなんて知らないし、「県議会」の名がまとっているのはなんだか難しそうで面倒くさそうなイメージだ。ぼくらもこのプロジェクトに参加する前、そう思っていた。
そんなぼくらが政治に関心を持ったのは、コロナ禍と昨今の物価高だ。コロナとともに小学校を卒業し、中学校に入学した年代であるぼくらは、学校行事も、部活も、日常生活のありとあらゆる場面においてコロナの影響を受けてきた。また、学校の食堂の「唐マヨ丼」が40円、「チーズカレー」が20円値上げしたのは物価高の影響だ。相次ぐ行事の中止や食堂の値上げは、普段ニュースで見る国際問題や経済問題がぼくらの生活にもろに関係があることを実感させ、そして、それらに対して直接対策や政策を打つのは政治だということを気づかせた。そうして政治に少し興味を持ち始めていたある日、兵庫県議会が「高校生記者」を募集しているという案内を目にし、ぼくらはすぐに申し込んだ。
今回、このプロジェクトに参加し、県議会に取材に行くに当たって、学校のクラスメイトたちにアンケートを取ってみた。質問はド直球に「兵庫県議会に関心がある?ない?」。ある人には青、ない人には緑のシールを貼ってもらった。結果はこう。

兵庫県議会に感心がある?ない?シール投票 ある4票 ない39票 雲雀丘学園高校1年

一面真みどりである。もちろん関心がある人もいるにはいたが、圧倒的少数派。多くの人は迷うことなく「関心がない」にシールを貼った。この結果を見てぼくらは決めた。クラスメイトたちに県議会の「本当」を届けられるような記事を作ろう、と。この結果を見ても、高校生から見た「県議会」はかなり遠い。しかし、県議会から見た「高校生」も同様に遠いものなのだろうか。あるいは、ぼくらが県議会に対して抱いていたイメージと実際の県議会に乖離はないのだろうか。ぼくらは単に「県議会に興味を持とう!」と呼びかける記事はつくりたくなかった。だから、取材をもとにフェアに県議会を見つめて、高校生と県議会の関係性、つながり、結びつきを一つ一つ明らかにして、高校生は兵庫県議会に興味を持った方がよいのか、持つべきなのか、自分たちの答えを出してみることにした。以下は、それらをつづった取材記である。
一つ、気を付けたことがある。ぼくらは今回の取材に行く前、事前に県庁を訪ね見学させてもらい、県議会のこともたくさん調べた。もちろん、それはいい取材をするためには必要なことだが、ただこの時点で既に、普通の高校生と感覚にズレができ、ある意味県議会に「染まって」しまっていると言えるかもしれない。だから、友人の意見やプロジェクト参加前の僕らの思いを大切にすることに注意しながら、取材の質問を考え、この記事を書いたつもりだ。
今回取材に応じてくれたのは、石井秀武議員、橋本けいご議員のお二人。選挙区、党派、期数も異なる二人に、「高校生と県議会」をテーマに迫る。

高校生は県議会に興味持たなきゃダメですか?

「そんなもん」かもしれないが。

取材当日。県議会の一室に案内され、独特の雰囲気やソファのふかふかさに驚きつつ、緊張しながら取材の最終準備を進めていた。最初に取材する石井議員との約束の時間まであと10分。そう思っていると、優しい笑みを浮かべた一人の男性が部屋に入ってきた。「緊張しちゃって。早すぎたかな?」石井議員だ!慌てて机の上を片付け、メモやタブレットをカバンから取り出す。予想外の速さに、準備時間ほぼゼロでのスタートになってしまった(笑)。
石井議員の取材を終え、空いた時間で、取材の反省点を振り返りをしていると、部屋の外からこちらをのぞく人影が。「大丈夫ですか?ちょっと早かったですね」とあらわれたのは次に取材の約束をしていた橋本議員。
こうして緊張の感情がまだ完全には抜けないまま、それぞれ取材がスタートした。


写真①まずは自民党の石井秀武議員に取材。

まず二人には、アンケートの結果を見てもらい、その感想を聞いた。
「うーん、まぁ、そんなもんかなぁ」と冷静に受け止めたのは石井議員。
「『市』には窓口も多く、市役所や市議会には興味があるかもしれないが、『県議会って何しとんの』となればちょっと遠い存在かもしれない。残念だけど、そんなもんかな」

一方、橋本議員は「率直に残念」と少し険しい表情でコメントした。
「もっと我々が頑張らないといけないと思いました。こんなに差があるとは思っていませんでした」

このアンケートの結果は確かに「そんなもん」なのかもしれない。県庁よりも市役所の方がなじみがあるし、遠く感じてしまうのはある意味当然だと思えたからだ。一方で、これほどまでに開いた「差」に問題はないのか。つまり、県議会に対する高校生の圧倒的な「無関心」に問題はないのだろうか。

「高校生は政治や県議会に興味を持つべきですか?」
ぼくらの問いに、石井議員は「そうやね」と、橋本議員は「是非」と、お二方とも間を置かず頷いた。

石井議員は、快適な学校生活を送る上で欠かせない空調設備の整備の例を挙げ、政治や県議会に関心を持つことに加え、声を上げることで、政治や県議会は動き得ると語る。
「娘が音楽部に入っていた時、夏に冷房のない部屋で苦労した話を聞いていた。県下各地の教室で空調の整備もしてあげたいと思い、言い続けてきた。普通教室ではほぼ完成し、特別教室も順次整備している。皆さんの声は政治を動かす。よく言われることやけど、政治に無関心でも無関係ではいられない。必ず自分に戻ってくる。若者の意見は届きにくいと思っていると思うが、小さな声を積み重ねることで、私たち、県議会、予算を動かせる」

橋本議員は、県議会が高校生活に関わることを多く決めていることに触れ、自分たちに関係することとして考えることの必要性を語った。
「選挙権がないからといって、政治に興味を持たなければ、国や県の動きもあまりみなくなる。例えば高校も再編が始まっていて、過疎地域では高校が減り、都市部では増えています。自分のクラス編成に影響があるかもしれない。どういう教育を目指そうとするのかといった点も、最後は議会で決まる」

県議会が決めることには高校生活に関わることも多い。だから関心を持ったり、声を上げたりすることは大切だ。そうした思いの核は、(語る言葉、挙げる例は違えど)二人とも共通しているように思えた。特に印象に残ったのは、石井議員が挙げた「政治に無関心でも無関係ではいられない」という言葉だ。県議会は高校生に関係のあることをたくさん決めているところ。県議会に「無関心」のシールを貼った人も、県議会と完全に「無関係」というわけにはいかないのだ。であれば、関係がある以上、関心もあった方がよいのではないだろうか。関心がなければ、自分たちの学校生活に関係する県議会の政策の存在、場合によってはおかしさに、気付くことはできないからだ。

次の質問をぶつけた。
「兵庫県議会の『ここが高校生の役に立っている!』と自信を持って言える点をアピールしてください」
高校生が県議会に対して興味がない理由は、県議会にネガティブなイメージを持っているからではないと思う。アンケートでも「関心がない」を選んだ人に理由を聞くと、何をしてるかよく分からない、もっと言えば、県議会が自分たち高校生にどう関係があるのか、自分たち高校生のために何をしてくれているかが見えないから、興味を持ちにくいという人が多かった。高校生と県議会の関係が分かりやすくなれば、高校生の側ももっと県議会を身近に感じやすく、関心を持ちやすくなるのではないだろうか。

石井議員は、この取材の直前まで「要望会」に出席していたといい、県立・私立それぞれの生徒に向けて、県議会として取り組んでいることを挙げた。
「県立・私立の生徒がしっかり学んでもらえる環境づくりは、県議会としても取り上げているつもりだが、そのあたりが見えていないことも事実。県議会の7つの常任委員会の1つ、文教常任委員会では、高校に視察に行って、何が望まれているかを見て、政策にしている。県立高校に関しては、6年で300億の予算を取り、学びの場の環境整備を集中的にやろうとしている。私学に関しても親御さんの負担が大きく、軽減していきたい。今日も、来年度予算に向けた私学助成に関する要望を受けた。それらを汲み取って、皆さんが学びやすい環境づくりに努めている」

橋本議員は、「兵庫県」として高校生のための政策を実行するときの県議会の存在意義を語った。
「斎藤知事が提案している、高校生年代へ300億円の投資すること、各校に400万円ずつ割り振り備品を購入にあてること、これは画期的なプロジェクト。ただ、知事側がこうした提案をしても、議会が承認しなければ前には進まない。また議会の質問権を使って、『もっとこうした方がみんなのためになる』と修正もできる」

高校生に「300億円」!?

お二人の答えで共通して登場した「300億円の集中投資」で県議会が果たす役割など、「なるほど」と思う部分もあった一方、漠然としていて抽象的な印象も受けた。その部分をもう少しクリアにしたいと思い、「追い質問」した。

「結局、高校生と県議会って遠いですか?」

石井議員は「いやいやいや」と即座に首を振った。
「県立高校もあるし、私立高校に対してもかなり力を入れてやっている。『個々の(具体的な)もの』となると遠く感じられるかもしれないけどね。」

一方、橋本議員は「遠い」と分析した。
「私も最初はずっと遠いと思っていた。今も距離があると思う。高校の教育は、県の権限や采配で変わるため重要で、本当は県議会も高校生に近いのだが、やっぱり遠い。高校生にとって魅力的な議員になれていないのかな、皆さんに届くような魅力的な活動ができていないのかな、と思うので、まだまだ距離はあると思いますね」

もしかして、うまく使いこなした方が得じゃない!?

すべての質問を振り返って感じたのは、県議会は「縁の下の力持ち」なのだということだ。大きな方針を記者会見で発表するのは知事、身近な場所で窓口になるのは市だ。その意味では県議会の存在感は低いかもしれないが、議論の中で、知事の方針をときに後押ししたり、修正したりできるのは県議会だし、窓口を通じて施策がぼくらに届くにあたって、その予算を組むことができるのもまた、県議会なのだ。なかなかテレビに映る機会もなく、その役割を端的に説明することも難しいがゆえに、何をしているのかが分かりにくかったり、関心も集まりにくかったりするのかもしれない。
ただ、同時に思ったのは「県議会と高校生」は遠くはないかもしれないが、近いともいえない、ということだ。その大きな要因の一つは、高校生の側の県議会への無関心であろう。しかし、県議会に「無関心」でも「無関係」ではいられないのだ。否でも応でも、県議会はぼくら高校生のことを決めたり、高校生のための予算を組んだりする。政治や県議会というだけで、難しそう、面倒くさそうと、心のシャッターを下ろしてしまう人もいるかもしれない。ぼくらもそうだった。でも県議会を訪ね、調べ、感じたのは、兵庫県議会は、兵庫県に住む人の生活をよくするツールだということだ。であれば、ぼくら高校生も県議会に興味や関心を持ち、県議会をうまく使いこなしたほうが得ではないだろうか。高校生活を送る中で、困ったことやおかしいと思ったことがあれば、要望に行ってもいい。そうして、県議会が決める高校生のための政策や予算が、もっとぼくら高校生の声や意見を含んだものになることは、県議会にとっても高校生にとっても良いことだと思うのだ。
「高校生は県議会に興味持たなきゃダメですか?」の答えは、興味を持てば、もっと県議会と近くなれるし、近くなれば、もっと高校生のための県議会に、県の政策に、ぼくら自身で変えていくこともできる、ということだと思う。


写真②取材も進むうちにだんだん緊張もほぐれてきた。

聞きにくいこと、聞いてみた。

ぼくらが県議会や政治に対して抱いていたイメージと現実に乖離はあるのか。ここからは、同級生から寄せられたものを中心に、県議会に対する素朴な疑問や少し聞きにくい質問を県議のお二人にぶつけてみた。お二人とも、ときに苦笑いを浮かべながら、ときに答えに詰まりながら、率直に答えてくれた。

まず、最初の質問。
「議会中に居眠りをしたことはありますか?」
よくテレビで流れているのを目にする政治家の居眠り映像。それを見るたび、ちゃんと仕事してよ、と思う反面、5限目の数学でよくウトウトしているぼくは人のことを言えない気が・・・。ただ、アンケートを取っていた中でも「どうせ議員って寝てるんやろ」と言いながらシールを貼る人が複数人いたので、議員はみんな寝ているものなのか、迷わずこれを最初の質問に選んだ。

石井議員
「居眠りになるのかどうかはあれやけど。やっぱり席について、結構快適に過ごしていると、目をつぶってしまうような(笑)だけど寝とうわけじゃないよ。」

橋本議員
「居眠りはありません(笑)眠たいなと思ったことは正直あるが、私も学生の時、議員の居眠りに『ちゃんと仕事しろよ』という思いを持っている側だったので。ただ、私が質問している時、寝ている方がいて、『この人寝てるんじゃない?』と友達からスクリーンショットとともに送られてきた。目をつぶって集中していただけかもしれないですけどね(笑)」

ただ、この間、居眠り防止にも効果がありそうな議会改革も行われてきたことを石井議員が教えてくれた。

石井議員
「昔は原稿を読みっぱなし、ということもあったが、今は『再質問』という制度があり、知事の答弁で疑問に思ったこと、不足に関したことを再度聞ける。これには原稿がない。以前よりは緊張感を持った議会運営が出来ているのではないかな」

次の質問。
「議員って儲かりますか?」
議員といえば、お金持ちで、毎日高級料亭で会食・・・というドラマを見たことがあるが、実際のところはどうなのだろう。裏金問題のニュースもありこれも聞くことにした。

石井議員
「決して儲かるとは思わない。やりがいでモチベーションを保っている、という感じかな」

橋本議員
「前の仕事、地方公務員の時と比べると報酬は上がった。一定以上の報酬があることは頑張る動機になるのと同時に、責任が生じる。それだけ税金からいただいた分をどうすれば還元できるか。そういった部分に比重をおいて頑張りたい」

最後の質問。
「『先生』って呼んだほうがいいですか?」
最近、兵庫のお隣の大阪府議会では、議員に対して「先生」という呼称を使うのを禁止することで合意した、というニュースもあった。議員の意識改革のためだという。確かにぼくも「先生」と呼ばれたらいやな気はしない気がする。ホットな話題を最後にぶつけてみた。

石井議員
「慣れは怖い。『先生』と呼ばれることに慣れてしまうのは問題があると思う。石井議員でも、石井さんでも、全然問題ない」

橋本議員
「いやいや、『けいごくん』でもよかったです(笑)呼び方ひとつとっても、高校生が距離を感じてしまうところだと思うので。職員さんも議員を『先生』と呼ぶのにはびっくりした。やめてほしいなとずっと思っている。だからやりとりが多くなってきた職員さんには『先生呼びはやめてください』と、橋本議員・橋本さんと呼んでもらっている」

三つの質問を通して感じたのは、県議会という場所は、ぼくらが普段思っているほど難しい場所でも、近づきにくい場所でもない、ということだ。もちろん県議会自体は厳かな雰囲気ではあるが、お会いした議員の方は皆さん気さくで、議員の方同士で冗談を言い合っている様子を目にしたこともある。また、『議員といえば、お金持ちで、先生先生と呼ばれていて・・・』というのも、現実とはかなり違うことが分かった。ただ、居眠りに関しては、ぼくらも昼食の後、5限目の数学で寝ないように頑張るので、議員の皆さんにも頑張ってほしいと思った(笑)


写真③無所属の橋本けいご議員。

あなたにとって、県議会とは?

最後の質問は、
「あなたにとって県議会とは?」
「県議会」という場所を、そこを仕事場とする県議会議員の方々が言語化して表すとすれば、どのような言葉になるのだろう。それが単純に気になったし、その言葉は見えにくい「県議会」というものをよりクリアに、より分かりやすくしてくれそうだと思い、最後の質問に選んだ。

これまでの質問ではあまり悩む様子もなくズバズバ答えていた石井議員も、これには少し困り顔。
「『県民の幸せ』とかあんまり格好つけたこと書いてもなぁ。『どうせ嘘やろ』と思うやろ(笑)」
3分ほどのシンキングタイムを経て、石井議員がホワイトボードを手に取る。その言葉は・・・
「やっぱり『県民の幸せ』かな」
すこし恥ずかしそうにホワイトボードをこちらに見せてくれた石井議員。書き終えた後も「嘘ちゃうで(笑)」などと、ずっと「格好つけすぎではないか」と気にされていたが、今回の取材を通して、石井議員がぼくら高校生も含め、県民の幸せのためにやりがいを持って県議を務めておられることは伝わってきた!シンプルなようだけど、石井議員の思いが詰まった一言だと思った。
橋本議員は「難しいですね」と言いつつ、すぐにペンを走らせた。書かれていたのは・・・
「『兵庫のプレゼンスを高めるための挑戦の舞台』ですね」
県議会は「挑戦の舞台」。少し新鮮な響きで、とてもかっこいいと感じた。近くにいた県議会の職員さんからも「おぉ」という声が漏れるほど(笑)
「『プレゼンス』は存在感という意味。私も兵庫が大好き。兵庫のプレゼンスや価値を高めるための、挑戦しがいのある舞台だと思います」
2023年の春に県議会議員選挙に初挑戦・初当選したばかりの橋本議員。まだまだ続くであろう、大好きな兵庫のための「挑戦」にこれからもっと注目したいと思った。

高校生から、県議会へ提案。

ここまでは、県議会と高校生のつながりを明らかにする、県議会の「本当」を明らかにするため、議員への質問を中心に行ってきた。が、県議会と高校生が近くなるには、高校生が県議会に近づくことも大切だが、県議会の側も高校生に近づいてほしいと感じる。もちろん、伝統などの部分で難しいかもしれないが、「もっとこういう県議会だったら興味を持ちやすいのに」ということを2枚の提案書にまとめてみた。提案は3つ。
一つ目は、やりたいことや変えたい思いを持った高校生が高校生議員になって県に対して提言を行う「高校生県議会」の開催。
二つ目は、県議会のインターネット中継に合わせ、用語解説や審議に至るまでの裏話などを同僚議員や有識者が語る「副音声付き県議会中継」の実施。
三つめは、大きな公園などで県議会を開く「野外公開県議会」の開催。

どの提案にも、高校生が県議会を身近に思ったり興味を持ったりするきっかけになる要素を詰め込んでみた。そして、この提案書を石井議員、橋本議員にも手渡す時間をいただいた。
石井議員

橋本議員
「この提案を形にできるように真剣に考えたい」
一生懸命考えたので、ぜひ検討してほしいです!

取材後記

今回の取材を振り返ると、アンケートをとったり、県議のお二人にいろいろなジャンルの質問をぶつけたり、提案書を渡したりと、とても盛沢山だった。
もちろん、ぼくらが今回の取材を通して見た県議会の姿は、「兵庫県議会」のほんの一部だと思う。それでも、これまで知らなかった高校生と県議会のつながりや、意外な県議会の事実がたくさん発見できた。その驚きや興奮、感動や率直に感じた思いをできるだけ記事に吹き込んだつもりだ。
そしてもう一つ。この記事の執筆も終わりに差し掛かり、締め切りも迫ったころ、嬉しい出来事があった。石井秀武議員が、県議会の一般質問の中で、提案書の中の「高校生県議会」を取り上げ、兵庫県の教育長から答弁を引き出してくださったのだ。ぼくらの「もっとこういう県議会だったら」という日頃からの疑問や思いが、県議会の本会議の一般質問という場でぶつけられた。高校生でも県議会に意見を言うことはできるし、その意見が県議会で議論のテーマになることだってあるのだ、ということを改めて、そして身をもって、感じることができた出来事だった。
最後に、この記事が、ぼくらと同じ高校生の「県議会に興味を持つ必要ある!?」という問いに対する答えになれていたら嬉しいし、この記事をきっかけに、県議会を身近に感じ、県議会や政治への違和感や無関心を少なくすることができていたら、もっと嬉しい。

お問い合わせ

部署名:兵庫県議会事務局 調査課

電話:078-362-9404

FAX:078-362-9031