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更新日:2024年4月5日

ひょうご県議会だより高校生web版

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違う党だと仲悪い?〜よくある質問とは一味違う、ちょっと踏み込んだ質問で議員さんの真の姿を解き明かす〜

雲雀丘学園高校/チームながた

取材記事

よくある質問とは一味違う、ちょっと踏み込んだ質問で議員さんの真の姿を解き明かす!

県議会で議員さんは何をしてるの?何を話し合っているの?どんなことを思いながら活動してるの?...など、いろんな疑問が湧き出てくる場所、それが県議会。よく知っているようで、いやよく知らないといけないのによくわからない、それが県議会。ということで、そんな県議会や議員さんの真の姿を明らかにするために、私たちは議会に実際に乗り込み、議員さんに直接お話を伺ってきました。しかし、真の姿を解き明かすためには普通の質問ではダメだ!と思い、少しクセのある質問を投げかけ、たくさんの貴重なお話を伺いました。

議員の先生方

  • 白井たかひろ議員(維新)
    1983年7月23日生まれ、近畿大学出身。神戸市灘区で当選、全国障害福祉事業者連盟の理事を務める。
  • 黒川治議員(自民)
    1959年生まれ、尼崎市出身。参議院議員公設秘書や尼崎市議会議員(2期)を経て兵庫県議会議員現在6期目(2023年現在)
  • 丸尾まき議員(無所属)
    1964年生まれ、尼崎市出身。大阪産業大学工学部を卒業後、アメリカやイギリスに渡る。帰国後、尼崎市議会を4期務めたのち兵庫県議会に当選。

取材者

  • 長澤右敬(雲雀丘学園高校2年)
  • 田原睦己(雲雀丘学園高校2年)

Q 国会議員になりたいと思ったことはありますか。

白井さん: 僕はないです。元々地方の声を聞きたいと思っていたので。
黒川さん:ないですね。実は、以前国会議員秘書を務めていたんですが、その時に自分が思う国会議員に必要な資質が自分にはないなぁと思ったんです。
田原: 国会議員に必要な資質か〜。
黒川さん:まあ、国会議員の中にもなんでこの人がと思うことはありますけどね。僕の理想が高すぎるのかもしれませんが。
長澤: 丸尾さんはどうですか。
丸尾さん:僕もないですね。僕が所属する党は環境問題をテーマにした小さな党で、国会じゃなくて地方で活動したいと思っているので。
田原:国会議員が一番偉いとかではなくて、国会議員にも県議会議員にも役割があって、自分がしたいと思った県議会議員の役割を果たそう、ということなんですね。

Q 国会議員にも市議会議員にもない県議会議員ならではの良さってありますか。

黒川さん:僕と丸尾さんは実は同じ市で市議会議員をしてたんです。市議会では水道料金の話とか結構細かいことについて話し合うので、本当に市民の皆さんの生活に密着しています。一方で、国会では国の在り方が…とかそういう話をします。だからどうしても国民の生活から離れてしまうんです。その点、県議会では県民の皆さんにも密着しつつ、ある程度大きな話ができる。そこが面白いですね。
丸尾さん:水道代の話でいくと、うちの市の水道料金は高かったとか安かった、とかそういう話ができるのも県議会の面白さですね。
白井さん:それと、兵庫県って同じ県内でも全然状況が違って、まさに一つの国みたいで、色んな地域の声が聞けるっていうのも面白いです。
長澤: 確かに、兵庫県ほど県内で状況が違う県はないんじゃないかってぐらい様々ですよね!

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Q 正直、自分の党についてどう思いますか。

黒川さん:自分の党かぁ〜。思うところは色々あるけど、自分の党、つまり自民党はやっぱり長い間与党として政権を担ってきたという自負があるよね。天皇制があって、民主主義があって、みたいな日本の伝統をしっかりと守る。でも、その中でどうしても起きる「不具合」に対処するのは難しいですね。
田原:それすごいわかるなぁ。僕も学校行事の運営みたいな大きいことを考えているときに発生する利害関係、いわば「不具合」の対処に困ってしまうことがよくありました。白井さんの党はいかがですか。
白井さん:僕が所属する維新の党は改革政党っていうのもあって、党員によって考え方が違うというのが面白いね。それと、年齢関係なく、「〜さん」で呼び合ってるよ。
田原: え、そうなんですか。
白井さん:そうそう。話はちょっと変わるけど、どうしても「〜先生」って呼ばれるのが苦手なんだよね。相手も仰々しくなってしまって…
黒川さん:あぁ〜、ものすごくわかる。なんか議員っていう肩書きがどうしても前面に出ちゃう感じ。
白井さん: だから、気軽に「〜さん」って呼んでもらえると嬉しいですね。
長澤: 確かに、ひどく仰々しくされると困りますよね。丸尾さんの党はいかがですか。
丸尾さん:さっきも言ったけど、僕の党は小さなグループなので力が足りない、というのが正直なところですね。懐の深さ、みたいなのが足りてない。
白井さん:僕らみたいに大きな党に所属してると、多少党の名前で支持してくれる人もいるけど、丸尾さんは完全に自分自身の実績で支持されてるから、本当に凄いな〜、と尊敬してます。
田原:自分自身の実績だけって本当にスゴイですね!

Q 議員を務めてきて、「悪いことしちゃったな〜」、という経験はありますか。

丸尾さん: 昔お金の無駄遣いとかで話題になったN元議員っていますよね。実はあの人のそういった問題を一部明らかにしたのは僕なんです…もちろん、これからの制度とか兵庫県全体を考えると、こういった問題を明らかにすることは必要なんだけど、どこか心苦しい、という思いがいまだに残っていますね。色んな葛藤がありながら活動をしています。
田原:N元議員の件は結構昔のことですが、まだ鮮明に覚えています笑。

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Q 違う党だと仲悪いですか?

黒川さん:個人としては一緒に議論したり飲みに行ったりもするし仲はいいよね
丸尾さん:そうだね、例えば議会の休憩中に話したりもするし主義主張の違いはあっても個人として仲悪いっていうのはあんまりないかなぁ。
白井さん:僕なんかは1年目ですから、やっぱり色んな議員の人と話して学べることを学ぼうって思ってるよ。
田原:議員の人達は良好な関係を築けているんですね。個人どうしでも仲が悪いのかと勝手に思っていたので、なんだか安心しました。

(ここで黒川さんがお仕事の都合で退出)

Q 議会中に「なんだろう?」と思うことはありますか?

白井さん:それは…よくあるね。でも、皆さん議員として凄い熱量を持ってやっておられる方々ばっかりやから自分の熱量で喋っちゃたり、似たような意見でも着眼点が違ったりそれに加えて党のこととかも関わってくると結構熱くなってしまうこともあるね。それでも、意見をぶつけあってみんなが納得できるかたちにするのが議論だからそうしてる以上避けられない事だよ。
丸尾さん:白井さんがね、僕の言いたいこと結構言ってくれたんだけどね。たまに、「そんな基礎的な事を聞く!?」みたいに思うぐらい当然の事を聞いてくる人がいて、これはね僕はなおした方が良いと思うよ。議会は本人に聞かないと分からないことを聞いたり反対意見を言う場所であって調べてわかる事を聞く所ではないのよ。こういう事を減らそうと思ったら市民の皆さんにもっと議会を見ていただくのが大事になってくるんじゃないかな。
田原:学校の授業も議会も予習必須ですね!

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Q ズバリ!ストレス対処法は?

白井さん: 僕は障がい者福祉の会社を経営してて、そこの畑で利用者の方々と思いっきり汗をかくとか、そこにいる保護猫と遊ぶとか。会社での自分、議会での自分をそれぞれ大切にしています。
丸尾さん: 多分、もともとストレスを溜めにくいのかなぁ、と思ってます。でも、議会の中やとざっくばらんに話す機会が少ないから、そこで若干ストレスは溜まってしまう。だから、昔務めていたPTAでの仲間たちと遊びに行くことが最近の楽しみで、ストレス解消にもなっていると思います。
田原:議会とは別のコミュニティーを持つことが大事なんですね

Q 先日「投票率の高さは議員の質と同じ」と言う言葉を聞いたのですが議員の方々から見てこの言葉はどう思いますか。

白井さん:これはまぁ場合によるかな。投票率ってのはやっぱりその時の状況も関係してくるから一概に言うことも出来ないからねぇ。
田原:状況というのは?
白井さん:例えば逼迫した状況だったら投票率が上がるだろうし、もし人気アイドルが出たらファンの人はみんな投票するだろうから結果として投票率は上がるよね。投票率は単純にいい公約があるって言う理由だけじゃ中々上がらないだろうね。
丸尾さん:もちろん、投票率が上がったら議員の質も少しは上がるだろうけど僕は議員の質を上げるには議員のお金の使い道だとか活動を公表していくべきだとかんがえているよ。
田原:と、いうのは?
丸尾さん::議員の行動が十分に評価されてないから、市民から見える所でよくしてたら他でサボってても選挙でも当選できるのが今の現状で、だからこそしっかり市民から見て議員の活動で不透明なところを無くしていくことが一番大切だと考えて活動しています。
田原:投票率が上がるより投票する人がなぜその人に投票するかよく考えることで議員の質が上がっていくと言うことですね。

田原:学校の授業も議会も予習必須ですね!

今回の取材では考えていた以上に議員の方が色んな事を考られていて想像以上に楽しめました。「百聞は一見にしかず」という通りこれまで間接的にしか知らなかった県議会や議員という存在と直接触れることで今まで自分の中であまり身近に感じていなかった県議会が一気に身近で大事なものだと思えるようになりました。また、政治や選挙にどう向き合うかを真剣に考える良い機会でした。

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