サイト内検索
兵庫県議会トップページ > 県議会の概要 > 議会広報 > ひょうご県議会だより高校生WEB版 > コラム > 県議会を見学したら、小学校で授業までしちゃった?!
ここから本文です。
更新日:2024年10月25日
東洋大学附属姫路高等学校/Senna
コラム
「若者の政治離れ」を勉強していた自分が県議会を見学したのち、小学校で授業実施するまでのレポートです!
今回、自分は兵庫県議会を見学するという機会を得た。日常では訪れることのない県議会を見学できるとはなんとも感動である。
実は高校の授業で「若者の政治離れ」を勉強していた自分。
もともと政治に興味があり、市議会議員への突撃インタビューや市役所訪問、その他政治家さんの講演会等に足を運び、それなりに政治の知識や市議会に対する知識も多少なりともついている。
だから、県議会も同じように考えていた。
だが、実際に県議会を見学すると、県議会は市議会とは全く別物だった。
自分が見学に行った日はちょうど「政務調査会」という会議が開かれていたのだが、議論の内容が市よりもはるかに大きく感じられた。
それは、議論の内容が自分自身に直接的に影響することが少ない規模の大きな内容だったからだ。
議員さんと廊下や控え室ですれ違っても、距離を感じ気軽に声を掛けることも出来なかった。
もっと県議会を身近に感じられる方法はないのだろうか・・・
近年新聞やテレビで若者の政治離れが選挙のたびに取り上げられている。
そう思い、選挙の投票率を調べてみると、1958年以降年々減少していた。
そもそも若者の政治離れが起こるのは「知識がない・身近ではない」からではないだろうか。
しかも20代と60代の投票率には約2倍の開きがあった。
この高齢化・少子化の社会で仮に投票率が同じ場合、若者の意見は通るのだろうかと思った。
調べるとさらに愕然とした。
なんと高齢者の1人に対抗しようと思うと若者4人の力が必要じゃないか・・・
そこで解決策を3つ考えてみた。
まずは「幼い頃からの継続教育」
次に「投票所問題」
最後に「一票の重みを変える」
でも、「投票所問題」や「一票の重みを変える」など選挙制度に関することはすぐに変えられない。
そう考える中で、では逆に「自分はなぜ政治や議会に興味を持っているのだろう」と思った。理由は2つあった。
1つ目は親が小さいころから選挙に連れて行ってくれていたからではないか。
2つ目は自分が小学校の頃、市議会議員の方が毎日挨拶運動をしているのを見て、なんとなく身近に感じていたのではないだろうか。
そこで思った。子供の頃からもっと政治に馴染んでいたら政治離れは起こらないのではないか。
小学校からもっと政治について触れる機会が継続的にあれば若者の政治離れが改善されるのではないか。
そうなれば投票率があがるのではないか。
自分たちの未来のために何か出来る事があるのではないか。
そう思いたち、できることをやってみようと思った。
実際にやってみるしかない。
議会で自分が見てきたことなどを含め小学校で政治の授業ができたらと、自分の母校に思い切って電話を掛け、校長先生に直接打診をしてみた。
そして特別に出前授業をさせてもらうことになった!
小学生を対象にした授業ということで「内容はシンプルに」を心掛けた。
1 政治とはなに?
2 国、県、市の役割と議員の選ばれ方
3 投票の詳細
この三本仕立てで自分たちの生活に関係する政治について授業を実施した。
実際に授業を行い思ったことは、学校で習っている選挙制度の事を質問してもほとんど答えが返ってこないが、自分自身の生活に関わる部分には反応が見られたことだ。
みんなの興味が湧くようにクイズ形式にするなど、単に聞くだけの授業にならないように気をつけた。
政治が身近に感じるように議員の要望により設置された地元の歩道の話をすると真剣な顔をしてくれた。
やはり政治には身近さが必要だと感じた。
そして授業の最後には児童全員で模擬投票をしてみた。
ここでは候補者として「担任」「芸能人」「現役議員」の3人にした。
その結果当選したのは「担任」であり、身近な人に投票する傾向があるのではないかと思った。
実際に授業を聞いた児童からは、「普段の授業では学べないことを学べた。」「次は親の投票している姿を見たい。」「大人になったら選挙に行きたい。」などの嬉しい感想をもらった。
政治の知識をつけるための授業は成功だったと思う。
しかし授業の最後に行った模擬投票については少し雑になってしまった部分もあったと思う。
投票方法は挙手制で行ったのだが、実際の投票では紙に書いて投票箱に入れる。そこのリアリティーが欠けていた。
今度は選挙管理委員会の人の協力を得て一緒に授業するともっとリアルに近づくと思った。
これからの自分は若者に政治のリアルを届け「政治って難しそう」「選挙に行っても何も変わらない」といった若者の偏見を少しでも解消できるような活動をしていきたい。
これからの未来を担っていく人々が住みやすい国を、県を、市を作っていくためにも若者の政治離れはなんとしても阻止しなければならない。
それにつながる活動を頑張っていきたい。
お問い合わせ