ここから本文です。
三矢の儀式は毎年1月6日に猪名川町民田八幡神社で行われる、
各戸の家長が神社に集まり、本殿内にて無病息災のお祓いや
頭渡し(相頭から初頭への引き継ぎ)の盃事を行います。
続いて境内で、元服する子が烏帽子と直垂で正装した親に3本の矢を手渡し、
最初の2本は裏に「鬼」と書かれたひし形の的に向かって射ます。
最後の1本はその年の恵方(2020年は西南西)の空へと放ちます。
射抜かれた的は受頭者が担いで後ろを振り向かずに自宅へ持ち帰り、
無病息災と五穀豊穣の象徴として元服した子の家の屋根に
1年間祀られるという流れになっています。
今回は3年ぶりに執り行われるということで、約200人もの方が
行事の様子を見守ってくださいました。
平成29年の台風で境内のヒノキが折れて本殿を覆う建物の屋根を直撃。
2019年に自治会が中心となって木を撤去し、6月から本殿側の建物と拝殿の修復工事を開始、
9月にようやく完了しました。費用は約740万円かかり、寄付金と氏子の負担で賄いました。
2度の台風被害に遭い多くの人が心を痛めましたが、たくさんの方から寄付をいただいたので、
その思いに応えるためにも「何とか復活させよう!」という一心で頑張ってきましたので、
今回3年ぶりに復活できたことは本当に嬉しく思っています。
本来、息子の元服(15歳)を迎える親子が行う儀式ですが、
民田地区に若者がいないため、50代~60代の氏子が代役を務め行事を
継続するという状態が続いていました。
また、民田地区以外ではこの三矢の儀式というものが知られていないというのも現状です。
阿古谷小学校が廃校になった後、阿古谷地区に猪名川甲英高等学院さんが来ていただいて、
今回は生徒の皆さんが儀式の看板製作から携わってくださり、
当日も子役として参加してくださいました。
街頭募金から当日の子役まで引き受けていただいたことは非常に感謝しております。
お問い合わせ