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更新日:2020年4月3日

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新型コロナウイルス感染症対策本部にかかる知事記者会見(2020年4月3日(金曜日))

新型コロナウイルス感染症対策本部会議の報告

記者会見内容

知事:

 ご覧のとおり、万が一の時、人にうつさないようにするため、会議や打ち合わせの際はマスクを着用することにしました。医者同士でも、マスクをした者同士で話をする場合は、濃厚接触者ではないという取り扱いをしているので、庁内の会議や、打ち合わせなどではマスク着用になりました。他意はありません。

 県内の患者の発症状況は資料1にありますように、感染者数が全体で169人です。「2患者クラスター別等の患者数(152人)」を整理しています。「3その他調査中等」は17人で、そのうち13人が調査中で、原因が分かっていない状況です。海外渡航関係者が23人で、増えている状況です。既に案内していますが、毎日の発症者数で見ると、3月29日が7人、30日が4人、31日が11人、4月1日が14人、4月2日が7人という状況です。3月10日が9人、11日が12人、12日が9人、13日が10人、14日が11人、15日が11人という感染者が増えている時期があり、その後下がる時期がありましたが、現在はまた増えている状況です。

 資料2、対処方針をご覧下さい。今からご説明する基本的な対処方針で、今後臨んでいきます。基本的に、平成25年に既に策定している新型インフルエンザ等対策特別措置法第7条第1項に基づく、「兵庫県新型インフルエンザ等対策行動計画」に基づき、「クラスターの解消」、「感染者からの第2次感染の封じ込め」、「海外帰国者対策」などを中心に、感染拡大防止に取り組みます。国の専門家会議で示されている地域区分は、兵庫県は「感染確認地域」に該当するものとして、以下のとおり対策を実施します。「感染拡大警戒地域」には至っていません。

 「1医療体制」ですが、入院体制を強化します。既に感染症病床54床を含む246床を確保していますが、遅くとも4月中には、一定の感染症予防対策が講じられた病床を、既存の246床を含め500床を確保します。そのため、医療機関との協議等を進めていきます。また、医療機関においても、人工呼吸器や個人防護服などの整備の支援を行います。感染症病床に加え、一定の感染症予防策等を行った入院病床を確保するため、空床補償経費や診療報酬について、さらなる引き上げを国に要請していきます。空床補償は1日約16,000円を補償します。診療報酬は、軽症の患者については、コロナウイルスの診療報酬では割に合わないと言われているので、病床を確保していくためには、このような対応が必要です。無症状者や軽症者への対応として、厚生労働省が重症患者の入院医療に支障が生じないように対応する必要があると示されているので、無症状者や軽症者が、自宅や宿泊施設で療養等が受けられる手続きを検討します。特に宿泊施設の確保を進めていきます。外来医療体制の強化・充実については、帰国者・接触者外来医療機関を既に40確保していますが、さらなる増加を検討します。また、各圏域における外来等受診状況を踏まえ、臨時外来設置等での対応に向け、調整を実施します。医療用のマスク・防護服等の確保については、国や、関係団体、友好省等からの提供により5月上旬までの分は確保していますが、さらなる確保のため努力を続けていきます。

 「2学校等」ですが、春休み中は、感染予防対策を実施しながら、教育活動を校内に限定し、部活動は2時間を上限に、単位認定に関わる補習のみ認めています。春季休業明け、8日から19日の2週間ですが、文部科学省が発表している臨時休業の実施に関するガイドライン等を踏まえ、一定の行動制限・時間制限を設けたうえで、授業を行います。20日以降の取り扱いについては、改めて検討します。表にありますように、兵庫県は地域が広く、特に高等学校は、5つの学区があります。生徒は、学区内で移動するため、3区分に分け、細かな対応をします。第1、第2、第4学区は、国が2日に発表したクラスターがある地域、第3学区は、クラスターがない地域、第5学区は、患者の発症がない地域です。学校の再開と言うと何でもできると思われていますが、再開しても、行動制限を前提とした学校内のみで、登下校時間は通勤時間を避けた時差通学、下校時間は第1,第2、第4学区は15時、第3学区は16時、第5学区は通常通りです。授業時間ですが、下校時間が決まっているので、短縮等を行います。部活動は、第1、第2、第4学区は1日2時間まで、平日は3日、土日は1日、第3学区は平日4日、土日は1日を上限とし、対外試合や合同練習、合宿は認めません。但馬は学校の規模が小さいので、第5学区内の2校間でのみ、合同練習・対外試合のみ認めます。入学式・始業式は、最少人数で簡素化し、参加人数の精選、式典時間短縮、国歌・校歌は演奏のみとします。密閉・密室・密集にならないように気をつけます。その他、学校以外の公園での運動等を除く、不要不急の外出を自粛することとし、公園については許可します。定時制・多部制については、柔軟な始業・終業時間を設定してもらいます。特別支援学校については、スクールバスの運行に配慮する必要があるため、学校ごとで、適切な対応を検討してもらいます。

 「3社会福祉施設」ですが、高齢者・障害者施設等の感染防止対策の注意喚起をしっかりしてもらいます。不要不急の面会の自粛、面会者のマスクの着用、消毒等の要請、まん延期には面会中止、患者発生及び濃厚接触者が多数確認された通所・短期入所サービスへの休業要請を、従来から行っていますが、引き続き行います。マスク、消毒液等の不足も言われているので、支援していきます。

 「4社会教育施設等」は県の施設なので、県の主催事業は、今月中は自粛します。貸館事業は元々、主催者の判断によりますが、実施する場合は感染予防措置を要請します。マスク装着の徹底、消毒液の設置、発熱チェック、密閉・密集・密着状態の回避(休憩時間・回数増、換気など)、来館者多数の場合の入場制限、入館者の氏名・連絡先等の把握を行います。県立美術館、芸術文化センター等の施設についても、同様に4月30日まで、今の自粛の取り扱いを継続します。

 「5企業等」の対策ですが、既に特別相談窓口をひょうご・神戸経営相談センター、信用保証協会、信用金庫等を含めた各金融機関での金融相談対応窓口で、具体的な相談に応じます。融資ですが、4つの資金を作ったので、活用をぜひお願いしたいと思います。信用保証協会の信用保証の承諾は、できるだけ弾力的に取り扱うこととしていますので、ご承知おきください。実績は資料2の対処方針に書いていますのでご参照下さい。雇用維持のため、雇用調整助成金の活用があります。4月1日から非正規職員、雇用保険の対象者以外もこの雇用調整助成金の対象にする措置がとられますので、活用していただきたいと考えています。兵庫労働局の助成金デスクが相談に乗りますのでご活用ください。また、金融機関には配慮を要請しています。

 県民の皆さんには、まず海外からの帰国者への対応として、指定された場所で14日間待機していただくということが検疫等から要請されていると思いますので守っていただきたいです。また、保健所等の健康観察の対象になっている方々は、入管法による感染地域に指定されている地域から戻られた人で、すでに検疫から通報があることになっていますが、健康観察に協力してくださいということです。それから、発熱や容態が変だと思われる方は、帰国者・接触者相談センターへ相談してください。

 最後に、4月1日にも県民へのお願いで申し上げましたが、入国制限がなされている国や地域以外からの帰国者の方は、自動的には保健所への通報がありませんので、皆さんの方から住所地所在の保健所へ連絡をしてください。連絡いただいた保健所が健康観察をさせていただきますのでよろしくお願いします。それから不要不急の外出や会合などを自粛してくださいという要請です。特に、東京、大阪などの、人口密集地との不要不急の往来を当面4月30日までは自粛していただきたいと考えています。それから、夜間の飲食あるいはカラオケなど、3条件が揃う場所の利用自粛をお願いしたいと考えています。大阪や東京でも若干クラスター化している様子があるようですが、兵庫でも飲食が原因になっているのではないかという発症者が見られてきましたので、注意を喚起したいと思います。それから専門家会議で「感染確認地域」でも屋内での50名以上が集まる集会やイベントへの参加は自粛された方がいいと指摘されていますので、原則として50名以上が集まるような集会イベントへの参加は自粛をお願いしたいと思います。月曜日に予定していた年度初めの県幹部職員に対する1時間ほどの所信表明を放送に変えることにしました。それから、市町長との意見交換会(県・市町懇話会)で大会議室に入っていただくのは、市町長と県の部長だけとし、あとの事務方は少数で対応させてもらいます。他の方々は別室でテレビを見ていただく配慮をしていきたいと考えています。
 職員の感染予防対策で在宅や時差出勤、特別休暇の活用をしていただいていますが、今申したように50人以上の会議の原則自粛とこのように会議や打合せ等でのマスク着用を徹底するということにしました。当面の対処方針を、このように定めさせていただいて、県民の皆さんや医療関係者のご理解を得ていただきたいと県として方向付けをさせていただきます。

 私からは以上です。

 

質疑応答

記者:

 国の提言を受けて、兵庫県は「感染確認地域」に該当するものとして今回の対応を示されたということですが、この「感染確認地域」に当たると判断した根拠、理由を教えてください。

 

知事:

 東京のような急激な感染者の上昇が見られていないということです。ただそれでも感染者がいますので、「感染確認地域」であると判断しました。

 

記者:

 今のところ「感染拡大警戒地域」が兵庫県に当たることになるとすれば、どれぐらいの大幅な上昇でしょうか。

 

知事:

 毎日のように二桁以上の数が増えていく傾向が出てこないと「感染拡大警戒地域」とまで言えないのではないかと思っています。先ほど、わざわざ3月10日から3月15日までの状況を申し上げましたが、そのような状況には至っていないということです。現時点という意味も込めて、申し上げました。

 

記者:

 外出自粛については、具体的にいつまでと記載がないのですが、4月いっぱいまでということでしょうか。

 

知事:

 往来抑制は4月30日までと区切らせていただいていますが、外出抑制や会合の自粛は当面の措置と考えています。特に往来抑制は物理的な要請ですが、往来は圏域をまたいでの往来ということです。人口密集地で東京・大阪を挙げているのは、東京・大阪は「感染拡大警戒地域」にされているからですが、不要不急の場合には抑制してくださいというお願いを申し上げています。

 

記者:

 往来自粛ですが、通勤通学は不要不急ということでしょうか。

 

知事:

 不要不急とは言いませんが、時差出勤、時差通学をされるか、マスクをするなどいろいろな自己防衛も行いながら、気をつけて通勤通学してくださいということになります。

 

記者:

 子供や保護者で、このような状況の中で通わせるというのが不安に思う方もいるかもしれませんが、いかがでしょうか。

 

知事:

 そこまでは私が一律にお願いすることではないと思います。それぞれの置かれている状況でご判断いただければ幸いです。

 

記者:

 4月いっぱいまで休校を延長するということはあまり考えられませんか。

 

知事:

 広い兵庫県を考えてみたときに、先程も5学区に分けたように状況が違うので、そのような違いに応じた対応にしたほうが望ましいのではないかということが一つと、3月から春休みまでずっと学校に通っていない状況が続いているので、これが父兄の方々も子供たちから見ても少し心配です。高校生は、若いこともあって自宅でじっとしてくれませんので、学校に来てもらい、学校でしっかりとした対応をするというのも一つの選択ではないかということがあります。今回注意をしながら学校に来てもらうということは、時差通学を前提にしながら授業時間についても配慮し、部活も一定限度の範囲内にし、自由に行動ができるのではなく、活動は学校の中に限るということを前提にしています。授業に出席することを春休み明けの8日から始め、授業を始めるというのが原則になります。その中で注意をしながら地域に応じた対応をしっかりしていこうとしています。

 

記者:

 最後に1点、軽症者や無症状の方の療養施設の確保を進めるということでしたが、これは具体的にホテルなどを県が借り上げるということを想定されているのでしょうか。

 

知事:

 そのようなことも選択の一つです。それから県の施設の活用も検討しています。

 

記者:

 すぐにそのような対応を取るということではないのでしょうか。

 

知事:

 相手もあるため、県の施設と言ってもどのような体制をとるのか、できるのかということも、ある意味で交渉も含めた過程にあるということです。

 

記者:

 学校の再開について、今知事からもご説明があったと思うのですが、ネットなどでは、子供、高校生だと思うのですが、学校へ行くのが怖いということで何か署名活動などをするような動きもあります。注意しながらということですし、さらに知事から直接お願いすることではないとありましたので、各首長の判断とは思うのですが、大阪などと状況が違う中で、知事が8日からやりましょうというふうに決断された最大の要因は何でしょうか。

 

知事:

 まず、生徒が学区から外に出ないことです。学区の中でしか動かないということですので、ある意味で、往来の禁止というような対象にそもそも成り得ません。また、子供たちの状況からしてみても、1ヵ月近く自宅学習を強いられているという状況があります。それから、一概に決めつけられませんけれども、今のような感染の状況、不明な方が出てきている状況の中で、かえって自分の家から別のところでたむろするような機会が増えつつあるというふうに言われてきています。そのような状況を勘案すれば、兵庫の場合は学校を再開をさせて、しっかりとした対策、3つの要素が十分に回避できるような対応をしながら、学習機会を作った方が、学校に来てもらった方が望ましいのではないかと判断しました。

 

記者:

 往来が4月30日で、外出が当面というと、どちらが長いのでしょうか。

 

知事:

 外出の方が長いです。

 

記者:

 当面というのは、もうしばらくしたら呼びかけられることはやめるのでしょうか。

 

知事:

 当面ですから、不要不急の外出や会合は控えてくださいというのは今の段階では、5月以降であってもお願いしますということになっています。

 

記者:

 往来の4月30日の方が手前ですね。

 

知事:

 はい。

 

記者:

 庁内の対応について、愛媛県知事が、異動してきた方の感染があったらしくて、そういう方は、着任するが、まず14日間自宅待機してくださいと言ったそうです。兵庫県の場合はどのようにされているのか、民間にも呼びかける予定があるのか、教えていただけますか。

 

知事:

 例えば、東京から来た人は危険だなどという決めつけはきっとできないと思います。それは、民間の場合は、民間の取り扱いにお任せしたいと思います。4月1日の新入職員でも、2人欠席しているのですが、1人は若干発熱、1人は少し体調が不良ということですので、それは自宅でしばらく健康観察の対象にさせていただいています。

 

記者:

 新入職員の方ではなくて、例えば、東京事務所などから帰っていらっしゃった方にあなたは自宅待機せよということはないでしょうか。

 

知事:

 もし、不調なところがあればすぐに申し出てもらうということですが、不調のところがなければ、ばい菌扱いするわけにはいかないのではないかと思っています。

 

記者:

 まず医療体制の病床の確保について確認ですが、病床500床というのは、今確保している大体250床からプラスして250床確保するという理解でよろしいですか。

 

知事:

 そうです。

 

記者:

 その際に、新たに250床を確保していく際には、公立病院であったりとか、民間病院であったりとか、そういうところに協力を要請していくということなのでしょうか。

 

知事:

 最初に協力を依頼するのは公立病院でしょう。それと、大きな民間病院の協力をお願いすることは有り得べしということだと思います。ただ協力したいが、建物の構造や動線などで分離できないという構造のようなところがあります。そこはなかなか難しいと考えています。ですから、やはり協力していただけるようなところにしっかりお願いしたいと思います。空床になっているような病床を持っておられるところが、最初に挙がるかもしれませんが、ただそこは密閉できるようなところが、ちょうどうまい具合に空いているかどうかというと、それはなかなかそうではないかもしれません。そうすると、フロアごとに空けてください、対応してくださいとかということになりますので、一つ一つ各病院と相談をして協力を求めていくということになろうかと思います。いずれにしても、公立病院にはしっかり協力を求めていくようにしていきたいと思います。

 

記者:

 先ほども設備面のお話をされていましたが、協力を要請していく上で、何か障壁になること、いやちょっとうちは協力できないというような、何か懸念される部分というのはありますか。

 

知事:

 ベッドが用意できても、医療体制が作れるかどうかという問題があります。医師と看護師の確保の問題です。いざとなると、物理的な病床は協力できないけれど、医療スタッフの協力をお願いしますというようなお願いもしていかなければいけないのではないかと考えています。

 

記者:

 その際に、今、兵庫県の現状というのは感染の拡大地域ではないと思うのですが、今後どうなるかは、おそらく予断を許しません。今後、大阪や東京のように、20人、30人と増えていく可能性もあると思うのですが、そこをどれだけスピード感を持ってやられるのかというところはいかがお考えですか。

 

知事:

 軽症者というよりは、重症者をきちんと医療的ケアの中にどう入れていけるかということが問題です。重症者のベッドに軽症者が入ってしまうと、重症者の行き場がなくなって、それで医療破綻の問題を引き起こします。ですから、私たちとしては、ボリューム全体も確保していかなければなりませんが、併せて重症者の対応をまず第一にしっかり進めていき、そして、中軽症者の対応を進め、最終的には、もし非常に大勢の方がいらっしゃるようになって病院で受けられないということならば、中間施設や自宅での療養ということも視野に入れて検討を進めていくという手順にさせていただいています。

 

記者:

 自宅での療養に向けて、手続きを整えたうえでそのあたりの判断をされるタイミングはいかがでしょうか。先ほどの「感染拡大警戒地域」への拡大をどうとらえるかという質問と似ていると思うのですが、その判断時期というのはどういう事象を想定されていますでしょうか。

 

知事:

 いつそういう事態が生じてもいいような準備を進めていかなければいけないという認識で準備を進めたいと思っています。いつ判断して、それからスタートを切るというのでは遅いですから、今からいざという時のために、準備を進めていこうというのが、今回のこの方針の前提です。

 

記者:

 合計で500床に増やされるということですが、その500床という数字の根拠、何か想定というのは背景にありますか。

 

知事:

 厚生労働省の全国での不足病床が1万2000~1万3000でした。県の人口比をかけると大体500というような荒っぽい目標数値です。

 

記者:

 昨日のテレビ番組の出演で、往来の自粛の延長を2週間とおっしゃっていたかと思うのですが、それよりかなり長いタイミングで、1ヵ月近くの延長になると思います。そこを少し修正された理由を教えてもらえますか。

 

知事:

 やはり一番の原因は、最近の感染者で要因が分からない方々が、若干増えてきていることです。増えてきているのは、一つはきっと帰国者だと思ってはいるのですが、もう一つは、先ほどの話はありませんが、例えば東京からの転勤者が発症しているということも出てきています。そういうことを見ると、やはり、「感染拡大警戒地域」等との交流はできるだけ控えていただいた方が望ましいのではないかという意味もあって、少し延ばさせていただきました。特に、2週間にプラスアルファをしたのは、それなりの分析が必要かもしれませんが、延ばしても、また状況によってはいつでも短くできるということもありますので、今月いっぱいとさせていただきました。

 

記者:

 学校は、今現在専門学校生や10代の方の感染者がいらっしゃいましたが、高校生以下は、兵庫県は発症していないという認識です。しかし、残念なことに万が一、その学校の先生や高校生以下の生徒が感染された場合に、この20日までのタイミングでも、急遽見直すことはあるのかないのか、どのようにお考えでしょうか。

 

知事:

 見直さなければならないと思います。いずれにしても発症した学校はすぐに休業しなければいけないでしょう。エリアの学区の学校をどうするかというのが次の課題ですから、もうそれは予断をもって判断できませんが、そういう事態が生じたら、しっかりと検討するということになろうかと思います。

 

記者:

 医療体制についてですが、現在、兵庫県ではおよそ250床ある中で、111人が入院されていると思うのですが、現状まだ半分であるとはいえど、医療崩壊ということについて兵庫県はどんな現状だとお考えですか。

 

知事:

 まだ医療崩壊とかそういう段階の議論はほど遠い状況ではないかと思っています。ただ、心配は、先ほども触れましたが、重症患者がどんどん増えてきて、肺炎を併発されている方が入るICUなどのベッドの数が窮屈になってくることです。そこが原因で対応ができなくなっていくということがあり得ますので、まずは重症患者に対する対応をしっかり余裕を持って作り上げていき、そして、重症患者に対する体制ができるように、軽症の人達の取り扱いも順次決めていくということです。こういう重症から軽症までの体制について、かなりの患者が増えたとしても対応できるような医療体制を作ってあげていくということが今回の方針の基本です。

 

記者:

 細かいことになるのですが、今回の学校再開にあたって、前回は欠席した児童に対しては欠席扱いをしないというような対応をとられた自治体もあったと思うのですが、兵庫県としては、欠席扱いはしないのでしょうか。

 

知事:

 そのような措置は取らせていただきます。父兄の方から、学校に相談をしていただいたら、そのように、欠席扱いにしないような取り扱いをします。

 

記者:

 無症状者や軽症者への対応で、具体的に、県の施設とおっしゃっていましたが、例えばどういった種類で、目標としてはどれぐらいを考えられているか。また、そういった施設が確保できれば、そちらの施設に入ることを優先するのか、もしくは、自宅療養と施設で棲み分けするのでしょうか。

 

知事:

 そのあたりは、基本的にはこれからになります。施設優先の方がいいと言う人と、やっぱり自宅優先の方がいいと言う人とがいらっしゃって、自宅優先にすると、無症状の人や軽症などは、ウロウロしてしまいます。そうすると、発症原因者になるというような指摘がありました。実態に応じて、対応せざるをえませんので、しっかり詰めていきたいと思っています。
 数については、具体的に目標をまだ定めていません。それは、今の状況なら500床で足らないとは思えませんので、ただ用心のために確保していこうとしています。ある程度のポケット、中間施設となる宿泊施設をちゃんと用意しておきたいと思います。県の施設で例えば、三木の防災公園の中にある消防学校の寄宿舎の名前が出てきます。その他にもいくつかあり、県の自治研修所です。これは量がありますからこの研修所を使うことが考えられます。決めているわけではないですが、俎上に上がり得るのはそういうところです。 
 また、民間のホテルなどを借り上げるということも、一つの選択肢として、貸していただけるかどうかについて、協議を始めます。

 

記者:

 先にまず、県立の施設で検討した上で、その次に民間のホテルでしょうか。

 

知事:

 ポケットは大きい方がいいので同時並行です。できるだけ、大きなポケットを用意しておいた方が望ましいのではないかと思っています。

 

記者:

 これから着手するということで、現段階ではまだということでしょうか。

 

知事:

 もう検討は始めています。具体的な交渉にまでは至っていないかもしれませんが、候補の選定などは始めています。

 

記者:

 帰国者・接触者外来が現在40ということですが、どのあたりまで増やすかという目処があるのでしょうか。

 

知事: 

 目処はありません。けれども、特に阪神間が若干窮屈になってきているので、阪神間で増やしていくのが中心になるのではないかと思っています。目標は、現在まだないです。

 

記者:

 学校の再開についてですが、今回はあくまでも、県立の学校のみの再開方針よろしいでしょうか。

 

知事:

 県が決めている方針は、県立ですが、これに準じてくださいというふうに、市町にも申し上げます。

 

記者:

 私立の学校にはどうでしょうか。

 

知事:

 私立の学校にも申し上げます。

 

記者:

 情報を出しているということでしょうか。

 

知事:

 はい。従前からそのようにしています。ただそのとおりではなく、それぞれの市町の事情に応じて、ご判断されたり、私立の事情に応じてご判断されていると承知しています。今までもそうです。

 

記者:

 今まで通りの対応ということですね。

 

知事:

 そうです。

 

記者:

 先ほどの医療体制について、国の方で軽症者の自宅療養ということを打ち出していますが、それについて県はどう対応されますか。基本的に入院という形で対応を取るのでしょうか。

 

知事:

 これは意見が分かれていて、やっぱり一度は入院していただいて、それから、自宅なり中間施設なりに移っていただくのが望ましいのではないかという方々と、最初から、無症、軽症の場合は、すぐに病院に入ってもらわなくてもいいのではないかという、二つの見方があります。しっかり、現場の先生方の意見も踏まえて、取り扱い、手続きも含めて決めていこうということにしています。

 

記者:

 今のところ、原則入院してもらうという対応は、原則通りに行っていくということでしょうか。

 

知事:

 まだ、原則は残っています。

 

記者:

 その意見が分かれるというのは、県の対策本部会議の中ということでしょうか。

 

知事:

 はいそうです。また、現場の先生方でも意見がわかれている状況です。

 

記者:

 大阪の方が、非常に急増して心配なところではあるのですが、仮に大阪で病床が確保できないとなった時に、兵庫県で受け入れることは想定とかなされているのでしょうか。

 

知事:

 地域間調整は、関西広域連合の中でしっかりやっていこうと申し合わせています。
 ただし、現実は、兵庫県内でも、施設の拡充は、大変多くの犠牲を払いながら協力を得ていかざるを得ない課題ですので、できるものとできないものとが、どうしても出てくるかもしれません。そこは現実にどれぐらいの緊急度で要請されているのかということとも絡んで、しっかり調整をさせていただくということではないかと思います。

 

記者:

 学校の再開についてですが、人口密集地域との往来自粛の要請や不要不急の外出自粛を要請している中、行動の制限はあるにせよ、東京都や大阪の方は休業を延長することに対して、結局は、何を根拠にというところについて、大人に対しては自粛要請し、子供は自粛ではなくて再開というのは、なにか噛み合っていないと感じる部分もあると思うのですが、その点いかがお考えですか。

 

知事:

 子供に対する行動をどういうふうに評価するかでしょう。
 先ほども言いましたように、学区単位で考えていますので、子供たちにとってみると、往来は学区の中の往来であり、特に通学の往来しかないのです。それで家へ帰ってから、外に出ていくというのは不要不急であり、外出はやめようということです。
 現在は、基本的に外出をやめようということになっていますが、子供たちだから、なかなか守れていないのではないでしょうか。特に、家庭でじっとしていると言っても、若い子供達だから、なかなか守ってもらっていないのではないか。そういう状況も判断すると、一定の用心をした体制の中で、学校を開いて、それで子供たちを受け入れていくというのも、かえってリスクを少なくする措置に繋がるのではないか、というふうに考えたということです。

 

記者:

 今、密閉、密集、密接の三つの「密」に気をつけようということを、国の方でも言っておりまして、東京の小池知事や大阪の吉村知事は、YouTubeなどのSNSなどで、知事が出演・呼びかけをして、注意喚起・要請を強めていくという対策を打ち出しています。兵庫県では、そうした若者なども含めて、YouTubeなどをよく見るかと思いますので、そうした対策がなど何か具体的なお考えはありますでしょうか。

 

知事:

 私は、あまりSNSを自分でも使いこなせないので、出演まではしていません。広報の方では、しっかりこういう基本的な方針などについて、いろんなSNSも含めて、対応させていただいていると思っています。
 例えば、一般のマスクがなかなか手に入らないというようなこともありますので、マスクの作り方なども、1項目に挙げさせていただいたりしているのではないかと承知しています。

 

記者:

 当面の学校再開が、19日までにとされている理由はどういったことでしょうか。

 

知事:

 状況が急変する可能性もないわけではありません。
 今回はどちらかというと、規制緩和の方ですので、用心して、急変したような場合には、何らかの対応をせざるを得ませんので、当面の対応としては19日までにさせてもらいました。再開の状況と感染症の状況等、両にらみで、見ていこうという趣旨です。

 

記者:

 期間設定の理由は何でしょうか。

 

知事:

 ほぼ2週間。つまり、学校再開して2週間程度の単位で状況を把握していくということで決めさせてもらいました。

 

記者:

 その頃に県内の様子をまた精査し、改めて本部会議等で事前に決めていく、そういう形になるのでしょうか。

 

知事:

 そうです。特に学校再開については、19日前に本部会議を開いて、そこでまた総合的に議論をさせていただくことになるかと思います。

 

記者:

 往来自粛の期間は4月30日までとされているのですが、往来が激しくなりそうなゴールデンウィーク中、これは何か考えていらっしゃいますでしょうか。

 

知事:

 状況によります。ピークアウトしているような状況が生まれてきていれば、往来自粛を見直すということもあり得るかもしれませんが、現状が続いているというような状況でしたら、お願いをして継続せざるを得ないかもしれません。
 今、判断するには、ゴールデンウィークについては、すこし早いかということで、今月いっぱいにさせていただいています。

 

記者:

 「感染拡大警戒地域」の東京都、大阪府では、緊急事態宣言の発令を見越して、事前にその対応状況をここ数日中に発表されるようなケースが出てきています。表現としては、今は「感染拡大警戒地域」の下のランク(「感染確認地域」)になっていますが、そういった策定、対応の検討状況はいかがでしょうか。

 

知事:

 最初に対処方針で申しましたように、すでに、県は新型インフルエンザ等対策行動計画というのを持っています。我々はきちんとその対処方針に基づいて行動しているつもりです。
 ただし、新型インフルエンザの時の策定でしたので、ワクチン接種の開始というのが入っていますが、これは空振りになりますが、基本的に、行動計画に従って、対応を進めています。

 

記者:

 その行動計画を見れば今後想定される県の対応が、大体分かるということですか。

 

知事:

 そうですね。概ねこういう基本方向でやろうと定めています。

 

記者:

 場合によっては、改めてそれを県民に知らせるということはあるでしょうか。

 

知事:

 はい。そもそも緊急事態宣言は、今やっているような事柄の延長線の項目しかあまりありません。緊急事態宣言の効果というのは、何かというと、県民の皆様に、警告を発して、理解をしていただくという効果が中心になると思います。それは、十分に本県としてもそのような状況になれば、緊急事態宣言を発動させていただくことはありうると思っています。
 現実に私たちは、物差しとして行動計画に従って、行動を積み重ねてきているということを、しっかりと申し上げたかったわけです。

 

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