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更新日:2020年5月26日

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新型コロナウイルス感染症対策本部会議にかかる知事記者会見(2020年5月26日(火曜日))

  1. 知事メッセージ
  2. 兵庫県の社会活動制限の見直し
  3. 兵庫県対処方針改定案
  4. 感染拡大を防止予防する「ひょうごスタイル」の推進
  5. 兵庫県「業種ごとの感染拡大予防ガイドライン」
  6. 県が主催する会議・研修等の開催
  7. 6月1日以降の職員の勤務体制
  8. 県内の患者発生状況

動画

知事会見を動画で見る(約47分)(外部サイトへリンク)

知事記者会見内容

(資料に沿って説明)

質疑応答

記者:

 今回の見直しで、休業要請が、6月1日以降完全に解除されることになりました。これまで2ヵ月弱に及ぶ休業要請で、経済活動については結構な打撃があったと思います。県内の現状をどのように認識されているのか、また、この休業要請を総括して、どのように評価されているのか、を教えてください。

 

知事:

 現在、県内の経済活動でいうと、サービス業や飲食業については、休業要請の対象がほとんどですから、売り上げ等が激減している、という状況だと思います。製造業などの工場等の稼動や生産額については、若干の落ち込みという状況になっています。ただし、貿易も縮減していますし、サプライチェーンも元に戻っていませんので、ボディブローのように効いてくる可能性があります。ここについても、配慮していかなければならないと思います。
 休業要請をしてきた業種については、感染症対策を適切に行っていただくことを前提に、全て6月1日から営業を再開していただきます。ぜひ、できるだけ早く、旧に復するような活動になっていただくことを期待したい、と思っています。
 一方でまだ、第2波対策もにらみながら、県を越える外出・移動の抑制をお願いしています。外出自粛については、要請まではしませんが、努めてください、ということを申し上げていきます。完全に元に復するということにはなりにくいですので、引き続き協力をお願いしたい、と思います。

 

記者:

 第二次補正予算案も考えられているかと思います。現時点で言えることで結構ですので、休業要請対象の中小企業等に対して、さらに何か支援を行っていくなどの、予定はありますか。

 

知事:

 感染症対策をやった上で開業をしていく、あるいは、自主的に休業されたところも、感染症対策を行って事業を再開する、ということになるでしょう。したがって、感染症対策を行うことを促進するような対応は、考えられるのかも知れません。検討の俎上に挙げたい、と思います。

 

記者:

 今後、新規感染者数が増えるなどして、予想される第2波が来た場合、再度休業要請をしていくことは、可能性としては考えられるのでしょうか。

 

知事:

 状況次第ですが、かなり厳しい急激な発生状況が生じて、再要請基準を満たすような状況になれば、対策として、休業をお願いするということも、大きな柱としてあり得る、と思っています。

 

記者:

 不要不急の外出の自粛について、これは要請ではなく、努力目標のように、少し緩和されるイメージでしょうか。

 

知事:

 要請から少し緩和した、ということです。ただし、やはり人と人との接触は、まだできれば避けていただきたい、というのがコロナ対策上の基本です。努力をお願いしたいという意味で、対処方針にも書かせていただきました。

 

記者:

 「ひょうごスタイル」というものを設定された理由は何でしょうか。

 

知事:

 「新しい生活様式」は国が公表したものですが、兵庫県の場合では、こんな感じではないだろうかということです。県民の皆さんに分かりやすく実践していただこうという意味で、「ひょうごスタイル」として、再編成をしてお願いするものです。
 兵庫県が独自に「ひょうごスタイル」を主張していると言いたいのですが、そういうことではありません。分かりやすく、生活スタイルの確立についての目安を示させていただきましたので、県民の皆さんに訴えていきたいと思っています。

 

記者:

 今回の対処方針見直しの期間を6月1日から3週間程度、とされていますが、一つの目安としては、6月18日という日付で考えてよろしいでしょうか。

 

知事:

 6月18日までお願いしているもの、例えばイベント等は、5都道県との往来などがあるので、6月18日という日付にしています。それ以外は、期限を切っているわけではありませんが、冒頭に3週間単位で見直しをすることを掲げました。
 国もそのような方向を打ち出していますが、方針が変わる可能性がりますので、兵庫県も3週間単位で見直しということを前提に、この対処方針をまとめました。

 

記者:

 これまで知事は、緩和することに対して、慎重に検討されていましたが、今回は、京都府や大阪府よりも早い決断で、全面解除になったかと思います。大きく舵を切った一番のきっかけは何でしょうか。

 

知事:

 舵を大きく切っているつもりは、ありません。21日に、関西が緊急事態宣言の対象から解除されました。その際、5月31日までの対応として、対策本部会議を踏まえた上で対応を決めました。そこで、6月1日以降の対処方針を、会議を開いた上で決める必要がありました。
 6月1日以降の方針を決めるためには、政府の対処方針を踏まえる必要もありました。昨日、5都道県が、緊急事態宣言の対象区域から解除され、新たな方針や方向も示されたので、これを受け、6月1日以降の対応方針を定めました。
 休業要請で残っていた施設は、接待を伴う飲食、ライブハウス、スポーツジムです。これらを区別することは、なかなか容易ではありません。業界団体が強力な形で存在しない業種もあり、ガイドラインがないために対象から外すことは画一的すぎるので、県が出しているガイドラインをベースに、その店にふさわしい対応を行っていただくことも一つの対策だと考えました。飲食店、遊技施設等を参考にし、対策を行い、休業要請を解除することは、段階的に進めてきた経過からすると、一つの方向として、可能性への期待に応えることができる、と思います。

 

記者:

 休業要請に入る時や、一部を解除する時に、大阪府と京都府との協議を行っていたかと思います。今回の全面解除は協議の上で、ということになるのでしょうか。

 

知事:

 兵庫県はこういうことを考えている、ということを京都府と大阪府にお伝えして、ご意見を伺った上で、踏み切らせていただきました。

 

記者:

 実際に、大阪府や京都府からは、どのような意見がありましたか。

 

知事:

 兵庫県の考え方については、兵庫県の考え方ですから、ある意味で尊重されているわけです。大阪府について言うと、全面解除まで直ちに踏み切るかどうか、さらに若干の検討を加えてみたい、という状況にあるのかと思います。その一つが、業界としてのまとまりがないこともあって、ガイドラインのない業種があり、その取り扱いをどのようにするのかがポイントになっていると理解しています。我々は、一般的な県としてのガイドラインを参考にしていただく、ということで踏み切らせていただきました。

 

記者:

 県が出したガイドラインを見ますと、例えば、ナイトクラブならナイトクラブにぴったりはまるものはなくて、恐らく、似たようなものから考えていただく、ということになっているかと思います。現在、休養要請の続いている業種がさほど多くはない中で、県としても、具体的に示して加えてもよかったのではないか、という印象はありますが、いかがでしょうか。

 

知事:

 難しいのです。こうした業態の中では、どのような対応をしていただいたら「3密」を避けられるのかということについて、なかなか我々でぴったりとしたものを作ることは難しいのではないか、と考えました。それぞれの事業者において検討を加えて、「3密」を避ける対策をとっていただく方が、現実的なのではないか、と思います。形式よりも実質的な対応をお願いしたい、と考えます。

 

記者:

 例えば、県として、どのような対策がとられているのか視察するようなことはあり得るのでしょうか。

 

知事:

 これからの課題なのかも知れません。けれども、もしもそれを実施しようとすると、全業種にわたって対応しなければなりません。ガイドライン自身が規制基準でもありません。やはり、ガイドラインはガイドラインとして、自主的に対応していただくことを基本にして、さらに何か、付け加えるべき県の行動があり得るのか、を検討すべきだと思います。

 

記者:

 ガイドラインのことでお伺いします。県が出しているガイドラインの中で、業種に共通する基本事項があります。まずは、ガイドラインを持っていないところは、これを遵守して、さらに、似たような業種のものを参考に自主的に対策をとってください、という理解でよろしいですか。

 

知事:

 そうです。そのように考えています。

 

記者:

 「ひょうごスタイル」の複合災害について、兵庫県独自だということで、近々避難所のガイドラインを改定される、とのことです。ポイントになる点、今の時点で重視している点、今後、台風や梅雨シーズンに入り急がれているかと思いますが、そのあたりのスケジュールの目途はありますでしょうか。

 

知事:

 問題は「3密」を避けることなので、詰め込まないということが重要です。また、一人一人の空間をどの程度確保するのか、換気をどのように行うのかを考える必要があります。今は夏なので、窓を開け、ドアを開けっ放しにしておくことで、自然換気ができます。しかし、冬になると自然換気がしにくいので、換気設備を設置する必要があります。そのようなことを含め、留意事項をガイドラインとしてまとめていくことになる、と思います。
 標準的な考え方は示しますが、それぞれに応じた対応は、施設の所有者の方にお願いしなければいけないと思います。私が重点化したいのは、換気設備を付けることができるものには付ける、ということです。

 

記者:

 施設を増やすことはありますか。

 

知事:

 収容できる人数が減るので、数を増やす必要があります。小中学校の講堂は、ほとんどが指定されていますが、例えば、県立高校の体育館は、指定されていない場所も残っており、民間の福利厚生施設である体育館なども、指定されてないケースが多いです。そのようなところについても、協力を求めていくことが、具体の現場では出てくる、と思います。

 

記者:

 休業要請の解除について、営業時間の制限等も含めた議論があったとのことです。結果的に制限を付けず、今回、完全に解除する形になったのはどのような判断の下でしたでしょうか。

 

知事:

 守っているのかの担保措置が難しいのです。飲食店の19時、20時台がどのような実施状況なのか、具体的な調査は行っておらず、お任せしています。0時までに設定すると、一種の規制効果があるのかも知れませんが、守っていただくことを考えた時に、時間より、感染症防護体制をどのように作り上げていくのかを考える方が重要です。そちらの対策を行って欲しい、というメッセージを最優先にしました。

 

記者:

 6月1日からの完全解除について、全国的に緊急事態宣言が解除された、ということが大きな理由でしょうか。

 

知事:

 21日の段階で、クラスターになった施設のうち、スポーツ施設を中心に(休業要請の対象から)外しています。次の段階は、残っている事業者をどのように取り扱うか、ということになります。6月1日からの対応ということで、皆さんも可能性を期待されてきたこともあるか、と思います。順番として、それなりの期待には応えなければならない、と考えました。

 

記者:

 今回、クラスターが発生した場合には、必要な協力要請等を条件として付けられています。これは当該施設のみになるのか、あるいはその業種を含め、要請していくことになるのでしょうか。

 

知事:

 まずは当該施設ですが、広げるのか広げないのかは、状況次第だと思います。学校では、インフルエンザの場合、クラスで2人以上だとそのままで、5人以上になると学級閉鎖、それ以上になると学年閉鎖、というように段階的に対応しているので、そのような考え方も一つあるのではないか、と思います。
 10人以上、20人以上、30人以上と陽性者の数が増えた時は、早急に医療体制も順次整えていきます。休業要請もそのように、段階に応じた強化が考えられると思います。

 

記者:

 休業要請について、6月1日から解除というのは、午前0時からという理解でよろしいですか。

 

知事:

 はい、そうです。

 

記者:

 休業要請が全面的な解除になります。知事も本部会議の冒頭でおっしゃっていたように、国が示している方針と比べると、外出自粛やイベントについては国の方針に沿った形になっているという印象を受けます。一方、休業要請については、踏み込んでいるという印象を持っています。そうなった理由や考えについて、教えてください。

 

知事:

 休業要請を行ったのは4月15日からですが、それは4月14日に緊急事態宣言の地域指定を受けたからでした。その経過を逆に考えてみれば、宣言が解除された時点で全部要請を解消するということも考えられました。
 しかし、しばらくの猶予期間を持たせていただいて、6月1日からにした、とご理解いただいたほうがよいのかと。即座に21日に休業要請を解除していても、それはそれで一つの選択であったかとも思います。

 

記者:

 県民への周知や、準備を進めるための期間である。それとともに、知事が従前からおっしゃっていたように、21日以降に緩みがないかどうかを見る。そのために、発症者数の確認をして、すべての条件がそろって決断をされた、という理解でしょうか。

 

知事:

 そうです。

 

記者:

 本日午前中、感染症対策協議会の後の囲み会見において、荒川座長から、第2波対策について、医療体制の維持、もしくは手術前や入院前のPCR検査を、1000件の枠組みの外でするように、との提言があったと伺いました。知事や国からも何らかの形で支援できるようにする、という発言があったと伺いました。どのような形でそのような支援をするのか、具体的に何か描いていることがあれば、教えてください。

 

知事:

 荒川座長がおっしゃっている趣旨とは、少し異なりますが、荒川座長は、いわゆる行政検査とは別に、PCR検査の希望があれば病院側でPCR検査ができるような対応があってもいいのではないかという意味で、付け加えられたと思います。しかし、我々は、そこまでの対応は考えていません。ただ、病院自らがPCR検査できるような体制が増えることによって、行政検査の検査対象能力は上がります。病院自らが検査できるような体制を強化していくため、機械の設置や試薬の購入、LAMP法の採択に対する支援を、すでに4月補正で予算化をさせていただいています。まだ、動いていませんがこれから取り組んでいきます。

 

記者:

 4月補正で上がっているため、病院側から設置したいということであれば、支援していく、ということでよろしいでしょうか。

 

知事:

 はい。そうです。

 

記者:

 休業要請に関して、クラスターが以前発生した施設については、国としても、来月中旬に、細かな指針を出す予定になっているかと思います。そこまで待つという判断は、なかったのでしょうか。

 

知事:

 待ちきれないでしょうね。雰囲気としても、21日に全面解除か、と期待されていたものの、その一部が、5月いっぱいは再開が無理、ということになってしまいました。そのような状況の中で、さらに伸ばすことはできない、との判断です。
 さらに、国の方針は5都道県を対象にした対応であり、我々は1週間前に宣言が解除されている地域でもあります。やはり、それなりの差があってもおかしくはない、と思っています。

 

記者:

 もしも、(国の)対処方針が出た場合には、それを県としても、もう一度周知したり、確認したりすることは、あるでしょうか。

 

知事:

 それはもちろん、柔軟に対応していかなければならない、と思います。

 

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