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知事定例記者会見(2020年6月8日(月曜日))

  1. 青少年愛護条例における有害玩具類(クロスボウ)の指定
  2. 新型コロナウイルス感染症の現状と対応
  3. 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向けた店舗等用ポスターの提供
  4. 兵庫県産の酒米を使った兵庫五国飲みくらべセットの販売促進
  5. 豊かな瀬戸内海再生調査事業の成果
  6. 今夏の省エネルギーの呼びかけ

動画

知事会見を動画で見る(約30分)(外部サイトへリンク)

知事記者会見内容

知事:
 1番目は「青少年愛護条例における有害玩具類(クロスボウ)の指定」です。

 宝塚で不幸な事件が起きました。その際に使用されたボウガン(一般的にクロスボウ(銃砲型近代洋弓))を青少年愛護条例に基づく「有害玩具類」に指定しました。かなりの威力が発揮出来ることも踏まえ、指定しました。
 青少年愛護条例上の指定なので、一般的な規制にはなりません。しかし、危険を引き起こす可能性のある道具なので、どのように取り扱いをするのか、これから地域安全まちづくり審議会で、専門家に議論してもらいます。 

 

 2番目は「新型コロナウイルス感染症の現状と対応」です。 
 

 本日で、23日連続感染者がゼロ、となります。宿泊施設の患者数は0名です。入院患者は5名となりました。いずれも中等症以上です。
 感染経路別に見ると、家族、職場、医療関係のクラスターが多く、家族、職場は必ず誰かが持ち込んだことになります。持ち込み先を科学的・論理的に分析できているわけではありませんが、3月末、年度末における飲食を中心とした交友が、4月上旬から中旬にかけてのピークをもたらしたではないか、と言われていることからすると、飲食を伴う交友が大きな要素ではないか、と思います。そこから家族、職場へと感染が広がったのではないか、と思います。
 次は、飲食を伴う交友の場に持ち込んだのは誰か、ということになりますが、3月末なので、海外からの帰国者が考えられます。どのような事情かは分かりませんが、学生だと卒業旅行、一般のサラリーマンだと出張が考えられる、と個人的には見ていますが、科学的根拠があるものではありません。
 東京都の現在の発生状況を見ると、飲食を伴う交友が注目されているので、十分に用心する必要があります。

 

 3番目は「新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向けた店舗等用ポスターの提供」です。 
 

 これは、前回の関西広域連合での本部会議で、兵庫県は「はばタン」がありますが、関西広域連合はマスコットキャラクターがないので、ワールドマスターズゲームズ2021関西大会のマスコット、「スフラ」を利用したバージョンで作成することを相談しました。参加の府県市が、共通して感染拡大防止に取り組むことになったので、ご紹介します。
 本県は、「はばタン」を使用し、お手元にある図案の通り作成します。4ページから兵庫県版が書かれています。1.新型コロナ感染症対策実施中、2.マスク着用のお願い、3.おしゃべりはひかえめに、4.ソーシャルディスタンス、5.換気のお願い、6.手洗い消毒のお願い、7.体調不良時の来店自粛のお願い、8.入場時の体調チェックのお願い、があります。
 このようなかわいらしいポスターが貼ってあると、注目されるので、感染防止効果が高いのではないか、と思います。どうぞよろしくお願いします。 

 

 4番目は「兵庫県産の酒米を使った兵庫五国飲みくらべセットの販売促進」です。

 私も飲みましたが、様々な味がして、兵庫五国の飲みくらべが出来ます。3種類の組み合わせを追加します。1回目は、県政150周年の時に作りましたが、評判が良かったので、今回、新しく「至高の味わい大吟醸セット」、「個性派揃い純米酒セット」、「隠れ名酒のほろ酔いセット」の3セットを追加販売することになりました。是非、ご協力をお願いします。
 ふるさと納税指定制度に基づく地域資源の「兵庫県産米を使った兵庫の清酒」として、県内市町がふるさと納税返礼品として活用できるようにします。
 兵庫のちょっと贅沢な、大吟醸セット「至高の味わい大吟醸セット」は2ページにありますように、「福寿」「龍力」「但馬」「奥丹波」「都美人」がセットになっています。「兵庫五国!隠れ名酒のほろ酔いセット」は、「福寿」「龍力」「ほろよい玄さん」「鳳鳴」「都美人」があります。是非ご活用ください。
 自分で飲むのも良いですし、お送りいただいても喜ばれる、と思います。

 

 5番目は「豊かな瀬戸内海再生調査事業の成果」です。 
 

 水産技術センターは、昭和50年代から蓄積してきた調査データとイカナゴ標本の解析などを進め、海域の貧栄養化が餌となる動物プランクトンの不足を招き、1.イカナゴの肥満度の低下、2.産卵数の減少に影響を及ぼし、3.イカナゴ資源の長期的な減少の要因であることを全国に先駆けて解明しました。
 この三段論法的な分析は、当たり前のことですが、実証的なデータを活用し、後づけをきっちりとすることができて、科学的な分析を行い、言われてきたことが実証できたことは、非常に大きいと思います。これをもとに、関係者への周知を図り、瀬戸内海を豊かな海にしていく試みを理解していただき、推進していきます。
 今後の対応は、2ページにありますように、(1)水産資源と栄養塩に関するさらなる調査研究、(2)海域への栄養塩供給対策等の継続・強化の効果等についても見定めたい、と考えています。どうぞよろしくお願いします。
 パンフレットに、分かりやすいグラフ、写真を付けているので、ご参照ください。 

 

 6番目は「今夏の省エネルギーの呼びかけ」です。 
 

 経済産業省としては今夏、電力不足は生じないという見込みなので、国としての省エネの呼びかけは、制度的にはしないことになっています。
 関西広域連合としては、夏季はエネルギー消費量が増加し、増加すれば、温室効果ガスの排出量が増えることにも繋がるので、今年も、省エネルギー運動を呼びかけます。
 あわせて、定期的な換気を促すなど、新型コロナウイルス感染症対策としての新しい生活様式、兵庫県でいうと、「ひょうごスタイル」の確立を呼びかけますので、ご協力をよろしくお願いします。
 兵庫県庁としては、2ページ目にありますように、職員省エネ行動ということで、使用電力の「見える化」に取り組みます。1・2号館の1階にパネルを置いていますが、パネルをご覧いただくと、前年対比で、どの程度、消費量があるのか、一目瞭然になっています。県施設については、省エネ化の改修に取り組みます。
 参考で、今夏の電力需給見通しを書いていますが、供給予備率は8%を確保できる状況になっています。

 私からは以上です。

質疑応答

記者:
 クロスボウの有害玩具指定について、知事からも冒頭で発言がありました。今は、緊急指定したということですが、今後、どのような規制、取り扱いをするかなど、具体的にお考えになっていることは、何かありますでしょうか。

知事:
 銃類や刀剣類では、とても整理できそうもありませんので、銃刀法の対象にしていくことは、難しいのだろう、と思われます。
 そもそも、銃刀法の規制の対象の理由も、潜在的な危険を具体化させないために、どういう制度的な対応をしていったらよいのか、というのが規制の枠組みですので、同じような考え方が、採れるのか、採れないのか、ということです。
 ところが、銃や刀だと、もともと危険物だということで、銃刀法のように、一律に所持を禁止して、一定の場合に所持を許すという、いわば、許可制なりを採れるのですが、クロスボウにそこまでの対応ができるのかどうか、なかなか難しいのではないか、と考えられます。
 その規制の程度を、もう一歩手前までとした場合に、すぐに考えられるのは、登録制なのです。しかし、登録制にするにしても、対象をどこまでにするのかなど。登録だけをしても、あまり意味がないので、どういう義務を課すのかなど。例えば、研修を必ず受けさせるとか、登録しているクロスボウを持っていれば、1年に1回は点検を義務づけるなど、それぞれの規制の内容についても、程度があります。これらをしっかりと、検討していき、制度化を図る必要があるのではないか、と考えています。
 本来ですと、クロスボウ類似の道具についても、どのような取り扱いをするのかの議論を経る、というのも1つの方法だとは思います。しかし、大体にして、こういう時に、範囲を広げると、収束がなかなかつきにくいことに繋がります。まずは、クロスボウを中心に議論、検討をしていく、という基本姿勢で臨んでいけばよいのではないか、と思っています。

記者:
 これからの議論かとは思いますが、県独自で、登録制度を設ける方向性になる、ということですか。

知事:
 登録制度になるのかどうかはともかくとして、国の制度が作られることが一番望ましいのですが。
 これだけの大きな事件が、宝塚市で起こってしまったので、その原因たるクロスボウを、リスクを軽減するための仕組みの中に、どのように一早く入れていくのか。そのことが重要ではないか、と認識して、検討を進めていくべきだ、と思っています。

記者:
 銃刀法では難しいというのは、どういったところがネックになるのでしょうか。

知事:
 銃でも刀でもないからです。

記者:
 逆に言えば、銃刀法を改正した方が、手っ取り早い、ということなのでしょうか。

知事:
 そういう意見もないわけではないでしょうが、そこまでの内在的な危険性を、どのように認識できるのか、という専門的な議論になると、なかなか検討に時間がかかり過ぎてしまいます。
 そうすると、何のために、規制をしようとするのかが、見失われてしまっては困ります。
 特に、事件が起きた本県ですので、できるだけスピード感を持った対応が、必要ではないか、と考えています。

記者:
 夏が近づいてきて、気温が上がり、マスクの着用についても、県民の方で外されている方もいらっしゃいます。さらに言えば、子どものマスクについての危険性、ということも言われています。県として、どういった方針で臨まれていくつもりなのか、教えてください。

知事:
 この段階で、どういう方針だ、ということを申し上げるような方針はありませんが、いずれにしても、熱中症を引き起こしやすいと言われています。特に子どもさんが、マスクをしたままで、炎天下で、運動や走り回ったりすると、危険度が高い、ということも言われています。
 どういう場面だと使わなくてもよいのかを、モデル的にでも示していく、ということが必要なのではないか。これはできるだけ早くにまとめて、県民の皆様にお示しできるようにしたい、と考えています。

記者:
 クロスボウについて、地域安全まちづくり審議会に諮るのは、どのくらいのスケジュール感で、今、考えていますでしょうか。

知事:
 例えば、条例を作るにしても、6月議会だと、6月17日で閉会しますので、それまでに、一定の方向付けをするのは、なかなか難しいだろう、と考えられます。条例化しようとすると、9月議会を前提に、もし必要であれば、前倒し議決等をしていただくことも念頭に置きながら、制度化を検討していくことになります。
 6月から8月の、3カ月か、3カ月半ぐらいの期間の中で、条例化の前提となる審議会での議論を、全体の議論の中というよりは、専門部会か何かを作っていただいて、その中で議論をしていただく、ということになるのではないか、と思っています。

記者:
 少なくとも、6月議会に向けてという動きは、まだ少し早すぎる、ということでしょうか。

知事:
 実を言うと、先週金曜日には、6月議会に出せないかを当局と相談していたのです。ただし、青少年愛護条例の有害玩具の指定という制度を、私自身が承知しておりませんでした。
 そこで、まず県として、クロスボウに対する規制を青少年愛護条例の指定から始めて、今後さらに、一般的な規制、制度化の検討をしていく、という手順を踏ませてもらうことにしました。
 スピード感を持ちながら、県民の不安を取り除けるような対応をしていきたい、と思っています。

記者:
 9月議会に向けて、審議を始めていく、ということですね。

知事:
 そうです。

記者:
 コロナの関係で、先週、神戸マラソンの実行委員会が、今年11月のマラソンが厳しいということで、断念されることになりました。これに関して、知事はどのように受けとめられたのか、教えてください。

知事:
 私も、実行委員会の名誉会長の1人ですので、その相談に与っていますが、非常に残念です。
 こういう状況ですと、イベントをやめるのが一番簡単なのですが、やめてしまうと何も残らない、ということになりかねません。
 今回の神戸マラソンは10回目なので、これにふさわしい大会にしていきたいというのは、今年の神戸マラソンの1つの課題だったのです。ただし、こういう状況の中で、なかなか、10回にふさわしいような陣立てを行うことは難しいので、あえて10回記念大会は1年延ばして。その代わりに、走る方にも、見る方にも、心配のないような、「第10回神戸マラソンプレイベント」をさせていただこう、ということになりました。
 残念ですが、マラソン大会自身が、今のままのやり方ですと、例えば、スタートの時や沿道での声援など、かなり密な状況を生み出します。これは問題ないのだと言われるのならば、よいのですが、今の時点では、問題なしとはできません。
 そうすると、どのような対応が必要なのか、きちんとした基本的な事項を踏まえた上で、盛大に第10回大会は開きたい、と思います。
 ただし、それだけでは、期待されていた皆さんに、十分に応えたことにはならないので、プレイベントを三木市でやらせていただくことにしたい、と考えている状況です。

記者:
 県議会が、新型コロナ対策で、議会費を約1億円削減し、それを知事に、対策として使ってもらう要請をすることを決められました。このことについて、知事はどのようにお考えですか。

知事:
 議会の中で、各派代表が話し合いをされた上で、取り組まれた事柄ですので、そのまま、ご意思を受けとめたい、と思っています。何に充当するのかは、議会の方と十分に相談しながら、充てていく必要があります。
 これまでであれば、医療関係者の皆さんへの感謝が一番に思い浮かんだのですが、様々な形で、医療関係者への感謝のしるしが積み重ねられています。補正予算でも、慰労金を支給する、公務員の場合は、特殊勤務手当を支給する、などの制度が採られています。
 どのような事業が、志を生かすことに繋がるのか、慎重に検討した上で、皆さんの共感が得られる対応をしていきたい。今はまだ、具体の充当事業がありませんが、慎重に検討したい、と思います。

 

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