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知事メッセージ
緊急事態措置延長下における対策(令和3年2月3日)
1 緊急事態措置実施期間の延長について
兵庫県全域において、3月7日(日曜日)までの期間において次の要請又は働きかけを実施
(1) 外出自粛
不要不急の外出自粛、特に20時以降の徹底した不要不急の外出自粛を要請
(2) イベントの開催制限
イベントの開催要件を、人数上限5,000人、かつ、屋内にあっては収容率50%以下、屋外にあっては人との距離を十分に確保。あわせて20時までの時間短縮を働きかけ
(3) 施設の使用制限
1. 飲食店、遊興施設のうち食品衛生法上の飲食店営業許可を受けている飲食店の20時までの営業時間短縮(酒類の提供は11時から19時まで)を要請
協力金の支給 支給額:1日あたり6万円/店舗×時短営業日数
財源:国負担80%、県負担20%×2月3日、市町負担20%×1月3日
2. 劇場、運動施設、遊技場など特措法施行令第11条施設については、特措法によらず20時までの営業時間短縮(酒類の提供は11時から19時まで)を働きかけ
(4) 出勤抑制
「出勤者数の7割削減」を目指し、在宅勤務(テレワーク)などの推進を要請
(5) 緊急事態措置解除要請基準の検討
2 感染症患者急増対策について
(1) 入口対策
1. 病床数の拡充 756床→839床(+83床)
2. 宿泊療養施設の拡充 1施設(神戸市内・142室)を確保
3. 入院調整機能の強化 兵庫県立大学看護学部から教員を派遣(1月22日~)
(2) 出口対策(回復者の転院受入促進)
1. 「新型コロナウイルス感染症回復者転院支援窓口」を設置(2月3日)
2. 転院受入医療機関に対し、1名受入れあたり10万円を支援(緊急事態措置期間中)
(3) 入院調整者等への対応
1. 宿泊療養施設の対応強化
・医療チームをホテルヒューイット甲子園(西館)に派遣(1月23日~)
2. 自宅待機者に対するフォローアップ体制の強化
(ア) 全自宅待機者への対応
・健康観察アプリによる自己チェック、電話による健康観察と随時相談(2月2日~)
(イ) 高齢者や基礎疾患を有するなど特に注意が必要な方への対応
・看護系大学教員等による家庭訪問等(2月9日~)
3 ワクチン接種体制等について
(1) 県の主な役割
1. 医療従事者等への優先接種に係る調整
2. 副反応等の専門相談の実施
3. 住民接種に係る市町へのワクチン配分 等
(2) ワクチンの種類(ファイザー社、アストラゼネカ社、武田/モデルナ社)
(3) 医療従事者等への優先接種
1. 対象者:病院等において新型コロナウイルス患者と接する医師等の職員、搬送に従事する救急隊員、自治体の対策業務に従事する職員 等
2. スケジュール:医療従事者への接種はワクチンの供給が不透明であるが、3月中旬以降の接種を予定(2月中旬から先行接種開始予定)
(4) 優先接種の体制
1. 接種施設:基本型接種施設(50~60カ所)、連携型接種施設(260カ所)
2. 接種可能人数:基本型接種施設(78,000人)、連携型接種施設(98,000人)
4 兵庫県知事からのメッセージ「緊急事態宣言発令中!」
・4つの取組(営業時間の短縮、外出自粛、出勤抑制、イベント開催制限)
・家庭、施設等へのウイルス持込み防止 等
記者:
資料9の宣言の解除基準について。「1 重症病床使用率が、7日間連続で50%未満となること」、かつ「2新規陽性数(1週間)が人口10万人あたり10人以下で7日連続となること」、とあります。
大阪府も、昨日、独自基準を示しています。3府県の同一歩調、ということを繰り返し強調されていますが、仮に兵庫県が、この自前の基準をクリアできても、大阪府、京都府の感染状況によっては解除要請には至らない可能性もある、ということでしょうか。
知事:
そうです。基本的に、例えば、兵庫県は(独自基準を)クリアしたとしても、大阪府、京都府がクリアしていないとすれば、相談することにはなりますが、同一歩調を取りにくい(その時点で3府県同時に解除要請はしにくい)のではないか、と思っています。
傾向から見て、クリアできそうな状況であるとすれば、若干クリアしていなくても同一歩調を取ることもあり得るかもしれません。これは、その時点でよく相談したい、と思っています。
1県がクリアしたからといって、直ちに自分の県だけ解除してほしい、というような行動は、特に兵庫県は、自らは取らない、と考えています。
ただし、これはまだ決めていません。このようなことを検討素材として対策本部会議に出した、ということです。次の対策本部会議ぐらいで、(解除基準の)目安とすることになるかもしれませんが、その内容はもう少し吟味させていただきます。
記者:
大阪府は、10万人当たり25人以下で、ステージⅣと同じ水準である、ということですが、知事から見て、大阪の基準は緩いのではないかなど、どのように受け止めていますか。
知事:
大阪府で専門家も交えた議論をされ、目安とされたので、私はコメントする立場にはない、と思っています。
兵庫県の場合、対処方針を見ていただくと、フェーズに応じた体制の表が最初にあります。「感染拡大特別期」は、病床、宿泊療養の体制も含めて、総合的に判断をすることになっています。「感染拡大期2」は、1日あたり55人の新規患者数発生に対応、としているので、これに近いような水準にならなければまずいのではないか、ということもあり、10人以下が1つのメルクマールである、と出発点として考えています。
記者:
解除基準について。まだ決まっていない、と言われましたが、今後、どのようにして兵庫県の解除基準を確定させるのか、その手続きについて教えて下さい。
知事:
次の対策本部会議です。今回初めて素材を出しただけなので、次の対策本部会議で決めていけばよいのではないか、と思っています。
記者:
今回出した案をたたき台として、これから検討していくのでしょうか。
知事:
表現は色々ありますが、検討中の案を出した理由は、1つの考え方を示し、関係の皆さんの理解を深めたうえで、決めていきたい、という趣旨で出しました。
記者:
専門家の皆さんからも意見を聞くプロセスがある、ということですか。
知事:
専門家の皆さんの意見については、個別になるかもしれませんが、聞くことになると思います。延長したことを踏まえ、協議会も開くことになる、と思っています。まだ日程は決まっていません。
記者:
新型インフルエンザ特別措置法(特措法)の改正について。知事は以前から、実効性を担保していくためには、時短要請、休業要請をするにしても、強い措置の必要性を言われていました。今回、入院拒否、調査拒否、時短要請の拒否については、刑事罰はありませんが、罰則という形で設けられることになりました。そのあたりの評価を教えて下さい。
知事:
入院拒否や、積極的疫学調査に協力してもらえず、行動について言わない人がいるとすると、その人が他の感染者を生み出している、いわば感染のスプレッダーになっている可能性があります。そのような可能性をたどっていける情報は、どうしても提供してもらう必要があるのではないか。そう考えると、今は、協力を依頼しているだけですが、行政罰ではありますが、罰則を背景に対応を迫っていける、という意味で、協力をさらに得やすくなる環境が整った、と言えるのではないか、と思っています。
法律に基づき社会的な規制についての協力要請を行いますが、今の法律の体系では、最終的には、氏名の公表にとどまるので、氏名の公表ぐらいはされても(よいので協力しない)、というケースは、十分に考えられます。そのため、今の体制では、守られないことも蓋然性が高いと言えます。
行政罰ですが、協力してもらえる環境整備がなされた、と理解すればよいと思っています。
これは、いずれも、そのような環境整備がなされた、ということであり、直ちにそのような運用を行うのではなくて、やはり協力をしっかりと理解を得て求めていくことが基本になる、と考えています。
記者:
同じく特措法に関連して。今回の改正で、必ずしも緊急事態宣言下でなくても、例えば、時短営業の要請などができるようになりました。知事の今の考えとして、緊急事態宣言下でなくても、感染拡大防止のために、時短営業の要請などの措置をとる考えはありますか。
知事:
今の時点では、どのような事態が緊急事態なのか、ということが、なかなか明確にされていないところもあるので、慎重に検討しなければならない、と思います。
例えば、兵庫県だけが急増して、今回のように3府県で評価してみると、全然急増している状況がない場合。兵庫県だけが急増しているケースを考えた場合には、1県だけを(緊急事態宣言区域に)指定するのは、国としては難しいでしょう。そうすると、兵庫県だけ、とりあえず協力を求めるケースはあるかと思います。
ただし、兵庫県だけ急増するというのは、どういう状況なのか。法律の運用上の要件をしっかりと見極めた上でなければ、なかなか運用しにくいのではないか。「知事の権限に広げた」と言われても、知事としては、慎重な判断をしていく必要がある、と思っています。
記者:
病床の確保について。入院病床の数が83床増えることになります。新規で協力する病院が7病院、とのことです。これまで掲げていた目標に対する確保病床数についての評価と、このように確保ができた要因はどのようなところでしょうか。
知事:
私達は、プラス50床、従来の750床から800床(の確保)を目指したい、と言ってきました。今回、83床の協力が得られましたが、各医療機関が、現状、つまり、病床使用率が逼迫し、入院調整の数も多い、危機的な状況を判断して、協力してもらえることになったのではないか、と思っています。
特に、新規の協力病院が7病院増えています。これらの新規病院の協力にも感謝したい、と思います。もちろん、既病院の協力にも感謝するわけですが、新規であえて協力してもらったことに感謝したい、と思っています。それだけ今の状況が厳しいと認識された、ということではないかと思います。
記者:
今回新たに受け入れた7病院は、民間病院や公的病院など、どのようなタイプの病院なのでしょうか。
職員:
7病院のうち、6病院が民間病院です。
知事:
民間の大きな病院に協力してもらった、と考えています。
記者:
他府県では、「指示する」という話もあり、結局は、指示はなくとも確保できたケースもありましたが。兵庫県の場合は、そのような強制力については、知事も非常に慎重な態度だったかと思います。
神戸市の事例では、医師会で呼びかけあって、病院同士で声をかけ合って確保する動きや、構造上難しい病院が、いろいろと工夫をして受け入れたという事例があったようです。
今回の7病院について、そのような背景について何か聞かれていることはありますか。
知事:
私は特に確認していませんが、今日も、感染症対策本部会議で、医師会の代表の皆さんから、関係機関がしっかりと協力して取り組もうという宣言をまとめた、との報告がありました。1月27日に、医師会、病院協会、民間病院協会、精神科病院協会、歯科医師会と薬剤師会と看護協会の7団体が、「総力戦」宣言という、コロナ対策に協力し、総力を挙げて対応していく、という宣言をされました。これも背景にあって、このような協力をしてもらうことができたのではないか、と思っています。
今度、ワクチン接種についても、このような関係団体に協力をしてもらわなければなりません。しっかりと情報共有をしながら、協力体制を構築していきたい、と思っています。
記者:
資料9の解除要件の案について。10人を切るという目安は、重症病床の7日連続のように、何日か連続してという点では、何日ぐらいを目安にしているのでしょうか。また、重症病床については、国の指標どおり確保病床に占める割合、という認識でよいのでしょうか。
知事:
もちろん確保病床がベースですが、1週間単位で判定していかざるを得ないのではないか、と思っています。1日突破すればそれでよい、ということではなくて、1週間程度の期間は継続してくれなければどうか、と思っています。
記者:
それは新規感染者についても同じでしょうか。
知事:
そうです。
記者:
加古川医療センターに臨時の重症病棟を作る、という話がありましたが、それを早める予定はありますか。
知事:
物理的な問題があるので、やはり3月中旬にならざるを得ないだろう、と考えています。
記者:
今回の宣言中には間に合わないということですか。
知事:
はい。人の手配などもあります。他の県立病院から協力をもらうのですが、他の県立病院が協力すると、そこが空いてしまうため、一定数は、他の県立病院をあげて、追加で医師の確保をしていかなければなりません。
したがって、今は(開院まで)1カ月半ぐらい前になりますが、その医師や看護師の手当をしながら、物理的な完成を待つことになります。完成すればすぐに対応できるように、準備を進めています。
記者:
兵庫県の感染状況について。全国的には飲食店などでの感染が減っているが、医療機関や高齢者施設でのクラスターが増えている、というような最近の傾向です。兵庫県については、これと同じような傾向と見ているのでしょうか。それとも、何か違う傾向があると言えるのでしょうか。
知事:
家庭が多いのです。50%以上が家庭での感染です。その家庭でうつった人は、無症状の人で、きっとクラスターになった施設等に勤めていて、その人が原因でクラスターが発生している、ということだと思います。だから、家庭内感染をどのようにして防ぐか、ということが、1つのポイントになるのではないか。これは、東京都でも、家庭内感染対策が重要だ、という指摘がされていることと同様の傾向ではないか、と思っています。
大阪府でも家庭、京都府でも家庭(が多いのです)。したがって、家庭内感染をどのように防ぐか(が大事です)。(ウイルスを)持ち込まないようにしなければなりません。持ち込んだ人はどこでうつっているのか、それは、きっと飲食店ではないかと想定されるのですが。そこの先がなかなかしっかりと掴めない、確定できないでいる、ということです。
最近(新規感染者が)減ってきているのは、飲食店の協力を得ていることで、一番元になる機会が減っているから、と評価できるのではないか、と思います。
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