ここから本文です。

知事定例記者会見(2021年3月8日(月曜日))

  1. 新型コロナウイルス感染症対の現状と対応
  2. 東日本大震災から10年を迎えて
  3. ひょうご神戸スタートアップファンドの創設
  4. ITあわじ会議の開催
  5. 全国初となるドローンを用いたレベル3飛行による鳥獣害調査の実施
  6. 横尾忠則現代美術館 展覧会の開催等
  7. 「農都・神戸フェア」の開催

動画

 知事会見を動画で見る(外部サイトへリンク)

知事記者会見内容

知事:

 1番目は「新型コロナウイルス感染症の現状と対応」です。  

  昨日は41人、今日は9人でした。神戸市で大きなクラスターが発生したので、数自身はそこで増えているのが実態ですが、傾向としては減少し、安定してきているのではないか、と思っています。
 状況等は大きな変化はありませんが、やはり、家庭、クラスター、職場が、3大感染域(場所)になっています。感染源は、そこに持ち込んだ人達が、どこでうつってきたか、ということになります。
 5日から、モニタリング調査を実施し、応募者が少ないのではないか、と心配していましたが、多くの方に応募してもらい、我々が予想していたよりも早く、(検査キット配布の)目標数値に達することができました。やはり、コロナ感染に対する県民の皆さんの関心が非常に高く、注意心が十分にある、と実感しました。
 これからもご協力をよろしくお願いします。

 2番目は「東日本大震災から10年を迎えて」です。

 私からのコメントを出しました。
 特に、2月13日に福島県で、余震とは言っても、震度6強の地震が発生し、全国を驚かせました。
 改めて、「忘れない」、「伝える」、「活かす」、「備える」。私たちの阪神・淡路大震災の教訓について、思いました。
 現在、ひょうごボランタリープラザで、この10年の間のボランタリープラザを中心とした兵庫県からのボランタリー活動の展示をしており、私も行ってきました。スコップなどの道具は新品なので、現地で使った道具ではありませんが、そのような道具で活動を展開してくれた、ということを写真を見ると思い出しました。私も、(発災の)1週間後、先遣隊のバスで、0泊3日で現地を尋ねました。10年経った、というのも感無量です。
 これからも、東日本の復旧・復興に協力しながら手を携えて、「災害文化」の確立に努めていきたい、という願いを込めてコメントを書きました。
 当日は、午後2時46分にあわせて、黙禱の呼びかけをします。県庁舎及び県立施設は、弔旗(半旗)を掲揚します。また、市町や団体に対しても呼びかけをします。
 あとはご参照ください。
 参考3をご覧下さい。兵庫県内への避難者の登録状況は、280世帯746人、という状況です。
 職員等派遣は、兵庫県分は73人、関西広域連合分は79人、という状況です。
 これからも必要な状況であれば、任期付き職員の皆さんの協力を得ながら進めていきたい、と考えています。

 3番目は「ひょうご神戸スタートアップファンドの創設」です。

   元々、平成23年から「ひょうご新産業創造ファンド」を創設し、ベンチャー企業支援を行ってきましたが、今回、さらに、スタートアップ投資を行うためのファンドを創りました。
   大阪、京都とともに、スタートアップ・エコシステム拠点都市に指定され、本県においても、「ひょうご神戸スタートアップ・エコシステムコンソーシアム」による取組みも開始しました。
   国連機関であるUNOPSグローバル・イノベーションセンターも活動を展開しているので、それらの機関とも協力しながら、このファンドが所期の目的を果たしてくれるように、対応していきたい、と考えています。
   第1段階は6.6億円規模でスタートしますが、最終的には10億円以上の規模を目指します。
   投資対象企業は、県内に本社または拠点を有する企業、または今後拠点を設ける予定のシード期・アーリー期を中心としたスタートアップ企業です。
   運用期間は、10年(最大3年間の延長あり)です。

  4番目は「ITあわじ会議の開催」です。

  3月15日に開催します。本来は一堂に集まり、意見交換、ディスカッションすることが基本ですが、コロナ禍で、海外との交流は非常に厳しい制約があるので、夢舞台の国際会議場に集まることができる方々には集まってもらい、あとはオンラインを活用した世界会議にします。
   今回のテーマは、「日々変化する日常において、国民の健康と生活を守る技術革新と制度改革」です。資本主義が、弱肉強食の世界と利益しか考えない、そのような傾向にあることに対し、企業は何のために存在するのか、企業活動はどのような意味で期待されているのか、ということをベースにして、新しい資本主義を提案しているのが、原丈二さんです。「公益資本主義」実現のための議論も展開します。
 「2021 ワールド・アライアンス・フォーラム in あわじ」のチラシに、今回の開催趣旨を書いていますので、ご覧下さい。

  5番目は「全国初となるドローンを用いたレベル3飛行による鳥獣害調査の実施」です。

   レベル3 は、「無人地帯での補助者なし目視外飛行」で調査をすることです。通常は、ドローンの間近に操縦者がいますが、レベル3は、補助者なしの目視外飛行になります。
   これは、令和元年度、森林資源量調査での飛行を宍粟市で実施済ですが、今度は、動くものに対しての調査をしてみます。
 光都プラザが1つの基地になります。

  6番目は「横尾忠則現代美術館 展覧会の開催等」です。

  会期は、3月27日(土)~8月22日(日)までです。企画展「Curators in Panic ~ 横尾忠則展 学芸員危機一髪」と「YOKOO TADANORI COLLECTION GALLERY 2021〔前期〕」、を同時開催します。
  コロナ禍なので、横尾さんは東京を離れにくいということもあり、それが少し残念ですが、美術館としては横尾さんの作品を直に展示する重要な機会として、しっかりと取り組む、としています。
  3月26日(金)15時から記者説明会を開催しますので、ご興味のある方は、参集いただくとありがたい、と思います。
  作家と主要作品が不在だから、「危機一髪」です。それにしては、作品が並んでいますが、そのあたりは実際に行って確かめてもらえればありがたい、と思います。

   7番目は「『農都・神戸フェア』の開催」です。

   鉄人広場で、神戸県民センター(現神戸県民センター)主催で実施します。
   農産品の販売は、もちろん行いますが、ステージイベントも開催します。南あわじ市が合併で誕生し、兵庫県内で一番の農業産出市になりましたが、それまでは、神戸市が兵庫県の農業生産物1位を誇っていました。その時代に作った神戸県民局の地域ビジョンの5から6つの柱のうちの1つに、「農都・神戸」を打ち出していたので、それ以来、農都・神戸と言っています。

   私からは以上です。

質疑応答

記者:
   コロナの関係で。神戸などの4市以外の地域では、今日から通常の営業に戻る飲食店というのも多いと思います。当然、感染防止策を徹底されることとは思うのですが、知事の方から改めて飲食店や利用客に何か注意の呼びかけなどがあれば、よろしくお願いします。

知事:
   神戸、阪神の4市については、引き続き21日まで、時間短縮を午後9時まで、酒類は8時半までとご協力をお願いしていくので、是非よろしくご協力をお願いしたい、と思います。
  それ以外の地域については、時間短縮は行わないことになったのですが、「基本的に全く配慮しなくて結構ですよ」、と言っているのではなくて、4市以外であっても、感染症対策にしっかりと取り組んでもらうようお願いをしたい、と考えています。
   第1のお願いは、大人数の長時間の飲食は、リスクの一番高い機会だと言われていますので、1グループ4人以下にしてもらう、ということと、できるだけ長時間にならないような対応をしてもらう、ということは、事業者に対してもお願いしたい、と思います。お客さんももちろんお願いします。
  それから、感染症対策の面では、もうすでにされていると思いますが、アクリル板で一定の単位に区切る、消毒を徹底してもらう、換気に注意をしてもらう、ということが重要だと思っています。飲食店は、なかなか換気がしにくい構造です。CO2センサーなどで1000ppmになったら、一斉に換気をするということも1つの方法ではないか、と思っています。
   もう1つは、食事中の会話です。「黙食」も進められているのですが、何のために例えばレストランへ食事に行くのか、というと、黙食(単なる食事を)するためもあるかもしれませんが、楽しい雰囲気を味わうということも中心でしょう。是非会話の際には気をつけてもらいたい、ということで、私は話す時は、扇子や小型のうちわで口の前をカバーする、ということが非常に重要だと思います。マスクをしゃべる時に、すぐつけるということも有効だと思いますが、これはなかなか、やりきれないのかな、という気もします。是非、飛沫を飛ばさない工夫をしながら、食事中の会話をしてもらいたい、と考えています。
   私は、時短制限が解除された後の動向が、どういう形で展開されていくのかというのは、これからのコロナ対策の1つの正念場になると思っています。事業者の皆さんと利用者の皆さんに是非、協力をお願いしていきたいと思います。

記者:
   東日本大震災について。兵庫県も、先ほど説明があったように、支援をずっと続けてきていますが、この10年間の復旧・復興の過程をどのように見られているでしょうか。また、今後、東北の被災地では、どのようなことが課題になってくるでしょうか。阪神・淡路大震災の経験も踏まえて、知事の見解を教えてください。

知事:
   一言で言うと、ハードは整備された、これからようやく生活や産業復興に取り組む、そういう10年だったのではないか、と思います。
   私も2年前まで、南三陸町や東松島市、名取市を、兵庫県からの派遣職員の激励を兼ねて、視察してきました。ハード(整備)は非常に進んでいます。しかし、例えば、復興住宅は丘の上に上がっているのですが、本当の、いわばコミュニティがきちんとできているかどうか、という意味からすると、これからだという印象を受けました。したがって、やはり「生活のにおいのする街にどのようにしていくか」が、これからの非常に大きな課題なのではないだろうか、と思います。
   それから、福島県の復旧・復興に関して言うと、まさにこれからです。今までは全くふるさとに戻ることすらできませんでした。それが、少しずつ解除されつつありますから、まさにこれから、ということなのではないか、と思っています。
   三陸鉄道、あるいは三陸自動車道などは、本当に急ピッチで整備が進んできました。今度は、これを生かした産業復興にどういう形で取り組んでいくのか、地域にストック効果をもたらすための工夫が必要になる、そういう時期になっている、と思っています。

記者:
   新型コロナ関係について。本日は、感染者数が9人で、4カ月半ぶりぐらいに、1桁台になりました。以前の記者会見で、知事から、(社会的)制限の全面解除にあたっては、1桁台になること(が必要)だ、という発言がありました。 今日もまだ引き続いている制限の解除については、直近7日間の1日当たりの平均が1桁台で推移することが、1つの目安になってくるのでしょうか。

知事:
  そこを断言してしまうと、ハードルが高過ぎるのではないか、と考えられます。いずれにしても、病床などには、ある程度のゆとりを持ちながら、そして、県民の皆さんの協力や事業者の皆さんの協力も得られているような状況が、患者の発生数を減少させて、安定化させていく、その見極めがつくかどうかではないか、と思っています。1桁になるのは、非常に理想的な状況ではないか、と思っています。

記者:
   他の県などを見てもそうですが、ここへ来て、(新規感染者数が)下げ止まり、横ばい傾向が続いているところが多いかと思います。兵庫県でも、ここ最近は、少し横ばいで推移しているように見えます。やはり、ここから(新規感染者数を)「0」に押さえ込むことは、なかなか難しいという見方をしていますか。

知事:
  「0」は難しいと思います。我々は「ポストコロナ」と言っているところ、皆さんは「withコロナ」と言われていますが、どんな専門家も、どうしてもコロナと長く付き合わざるを得ないのではないか、と言われているように、「0」は難しいのだと思います。
   我々が昨年にセットした「感染増加期」の、「拡大期」(目安30人以上)にいく前の「増加期」(30人未満)くらいの段階以下にとどめる対応が続けられれば、一定の成果を上げていると評価できるのではないか、と思っています。
   いずれにしても、先ほど言いましたように、いろいろ要素がありますので、その要素を勘案した上で、判断していくことになろうかと思います。

記者:
   3月2日に、県議会の中で、明石市で起きた(虐待を疑われた乳児の)一時保護の件について、質問がありました。改めて、県から、当該家族に対する謝罪や検証が改めて必要なのではないか、という質問に対して、福祉部長から、答弁があったかと思います。
   これまで何度も聞いてきたことですが、改めて、今回、知事としてどのように受け止めているか、伺えますか。

知事:
 私が承知している限りでは、(県の)こども家庭センターが相談を受けた時点で、専門家の医師の診断で言えば、「自然に生ずるような骨折ではない」、お兄さんとぶつかったから、との理由でしたが、「子ども同士がぶつかって生ずるような骨折でもない。」という、2人の医師の診断であったことを受けて、こども家庭センターは一時保護に踏み切った、と聞いています。
  そのような状況について判断したわけですが、それについて、裁判所で一応の結論を出されました。しかし、私は、刑事裁判の原則を、このようなところに持ち込むのかな(、と思います)。「疑わしきは罰せず」、という。(裁判所の結論は)疑わしいところはあるけれど、そこまでではないのではないか、つまり、家庭と子どもを引き離すような状況ではないのではないか、という内容であったと聞いています。
   しかし、こういう子どもの命を預かるような事案に対して、そのような判断で適切だったのかどうか。それも含めて第三者委員会に諮って、経過についての判断についても、評価してもらおうとしているようです。それに委ねたい、と思っています。

記者:
   1月の段階で、県から明石市に回答されたと思いますが、その段階では「検証」は行わないという回答だったかと思います。

知事:
   第三者の目を通して、評価を受けることになっていたかと思います。

記者:
   今回の事案に関して、「検証」を今後行うということでしょうか。

知事:
 「検証」という言い方が正しいかどうかはともかく、意見を聞くことにしていたのではないかと思います。

記者:
   明石市では、もうすでに検証を行っていて、一定の結論をこの3月にも出し、4月から、新しく制度を設けるということです。第三者委員会によって、一時保護がある度に、毎回、きちんと第三者の目を入れて、できれば2週間以内に判断をする、ということです。

知事:
  そのような仕組みは、すでに兵庫県では取り組んでいます。宝塚市や姫路市で、虐待死事件が生じた後に、我々は一番何を問題にしたかと言うと、当時のこども家庭センターの職員は、「家庭で、親子で一緒に暮らすことが、一番その子ども達にとって望ましい環境だ」という思いがあって、できるだけ(家庭に)帰そうとしていました。ところが、(家庭に)帰すと、非常に不幸な事件が起きてしまいました。したがって、一時保護した子どもを家庭に帰すときには、必ず専門家のメンバーで作った委員会の意見を聞いた上で、家庭に戻すか戻さないかについて判断する、という取組みをすでにしています。明石市が取り組もうとしていることは、そのような仕組みを参考にしたのではないか、と思います。

記者:
   知事として、裁判の結論はどうか、という意見もあったかと思いますが、現段階で、ご家族に対する謝罪については考えていない、ということでしょうか。

知事:
   その点は、私がコメントする話ではありません。十分に評価を受けてからの話だ、と思います。

記者:
   時間制限の解除について、これもいろいろな要素がある、と話されていましたが、やはり一番は、「感染拡大期」などの基準にもなっている感染者の人数を、一番に見て判断をしていきたい、という理解でよいでしょうか。

知事:
   そうです。やはり絶対数が一番問題です。率が少なくても、例えば50人を超えている状況が続いているのに、「もう大丈夫です」と言っても、県民の皆さんから、その判断に信頼を寄せてもらえる、ということにはならないのではないか、と思っています。
   やはり、絶対数をできるだけ一定水準以下にしていきたい、これは目標にしています。

記者:
   先ほども発言の中で、まさに時間制限が解除されてからどうなっていくかが正念場だ、と話されていました。やはり宣言も解除され、制限もない、という緩みや、開放感、そういうところで、知事が心配していることがありましたら、率直に教えてください。

知事:
   特に年度末、年度始めであるため、どうしても様々な会合が多くなり、飲食の機会も増えるだろうと思います。
   特に専門家が注意しているのは、その飲食の機会であり、飲食の機会のあり方について、各人がしっかりと用心をしてもらいたい、と強く要請したいと思います。

記者:
   時間制限について、4市が今回時間制限(の対象)になりました。以前から、時間制限を行っていない他市に流れるのではないか、という懸念もありますが、その点について、前回と同じように何かモニタリング調査などをしていく考えはありますか。

知事:
   今のところはそこまでは考えていないですが、状況を見定める必要はあるため、何らかの情報をきっちりと取っていきたい、と思っています。他市に流れるというのは、大阪府は全域にしていますが、宣言が出る前の経過を見ると、キタとミナミをまずやって、そのあと大阪市をやって、それで宣言(大阪府全域)に突入したわけです。その時(エリアを限定していた時)に、滲み出しがあったかと言うと、あまり大阪自身ではなかったし、我々の方にも、尼崎市や西宮市、神戸市を調べましたが、あまり滲み出しの現象は起こっていませんでした。
   今度は(酒類の提供が)20時半であり、(店を)はしごする時間にしては、二次会の時間もなかなか取りにくい時間ではないか、とも感じます。様子をきっちり捕まえられるようにしていきたい、と思っています。

記者:
   変異株について、神戸市が先日60%ほど(検査を)行っているということでしたが、兵庫県内では、今どのくらい検査しているのでしょうか。

知事:
   PCR検査を公的にしている県立健康科学研究センター(健科研)では、5割近くの変異株検査をやっていると承知しています。神戸市ほどの数は出ていないのですが、これは、よくわかりません。原因は、人の密度と人の交流の多さ、という感じはします。そういうのも、健科研が行っているのは、県所管の保健所(の集めた検体)が中心になっているため、人の密度と交流の多さの差ではないか、と私は感じていますが、これには科学的な根拠はありません。

記者:
   ちなみに、その5割程度ということについて、神戸市は6割ですが、5割になっている理由というのは、何かあるのでしょうか。

知事:
   ありません。国の要請は1割ぐらいで、できるだけやっておこうということであろうか、と思います。

記者:
   時短制限について。今4市で、21日まで時短制限を続けることになっていますが、感染者数の状況によっては21日の期限を前倒しする可能性はあるのでしょうか。

知事:
   今日から始まったばかりです。聞かれても、答える方が無理です。様子を見させてください。

記者:
 (要請解除基準は)感染者率ではなく感染者数である、と知事は強調されているかと思うのですけど、これは具体的にどれぐらいの水準になれば、要請の解除になるのでしょうか。

知事:
   先ほど記者さんから(感染者数が)1桁か、と聞かれて、1桁は望ましいが、色々な要素もあって総合判断します、と言ったとおりです。

記者:
 「ひょうご神戸スタートアップファンドの創設」について。昨年、大阪、京都とともに(国が推進する)スタートアップ・エコシステム拠点都市構想の「グローバル拠点都市」になりました。しかし、京都、大阪に比べてなかなか兵庫は、まだまだスタートアップの数や質だったりで、少し負けているのかな、と感じることもあります。
   今回のこのファンドの創設によって、何か知事として期待をされるような部分であったり、例えばこのような業種、このような業態のスタートアップに、是非、兵庫に来て欲しいというものがありましたら、併せて教えてください。

知事:
   兵庫の方が京都、大阪より開業率は高いのです。どういうスタートアップが定着をして活躍をしてくれるか、ということだと思うのですが、それは兵庫の持っている強みを活かしていくということです。
   医療産業都市関連や、ロボット、健康、あるいは環境、エネルギーなど、兵庫の強みを生かすようなスタートアップをしっかりとやって欲しい、と思っています。
   UNOPSのグローバル・イノベーションセンターの国連プロジェクトに採用されたのは、丹波市の人工衛星を使った測量です。彼などはまさしくスタートアップの典型です。農家の人たちと話していて、何に困っているか、という時に、自分たちの研究や、やっている事業が役立ちそうだ、ということで、神奈川県から丹波市に移り住んだ、という事例もあります。
   一概に兵庫の強みを活かす、というだけではないのかもしれませんが、いずれにしても、そういう起業を応援していく、という環境があるのかないのかというのが、1つ大きな決め手になりうるのではないか、と思っています。そして、我々ができることはそういう環境づくりではないか。内容は、スタートアップの彼らが、いろいろ工夫してくれるでしょうから。環境をしっかり創っていく。その1つがこのファンドだ、と理解しています。

記者:
   ここのところ、総務省の高額接待の問題が国会で議論されて、実際に幹部が更迭されたかと思います。
   翻って、県内を見ますと、コープこうべの経営幹部が、取引先とのゴルフ接待が発覚して、それで解職、といった措置もなされたかと思います。兵庫県は、特に接待など飲食に関するような規定というのは設けてはいないということで、年1回の副知事名の通知で、職員の綱紀粛正を定めていると聞きました。何か、今回のこの一連の問題を受けて、改めて職員に対して綱紀粛正を促すような取り組みということは、知事としてお考えがあるのでしょうか。

知事:
   職員の行動のあり方に関連して、通知を出すのが、過去は7月の前と12月の前で盆と暮れの前というのが通例だったのですが、昨今では、年度が始まってから、職員の行動をしっかりと自己規制をしてください、県民の信頼を裏切らないようにしてください、という通知をまとめています。その通知の中で、もしも国家公務員やコープこうべの事例が参考になるようであれば、触れるということではないか、と思っています。
  本県ではまず考えられない事案ではないか、と思っていますので、通例の取り扱いをしたい、と思っています。

記者:
「全国初となるドローンを用いたレベル3飛行による鳥獣害調査の実施」について。鳥獣調査ですが、鳥獣対策課ではなくて、新産業課がやるということですか。

知事:
  ドローンだからです。

記者:
  ドローンだから兵庫で産業化というか、目玉にしたい、という感覚でしょうか。また、国からの何か通知によるものでしょうか。

知事:
   調査対象が野生動物になったということで、要はドローンの活用の一場面を、そういう場面に求めたということだけです。新産業課が所管になっています。
   ただし、鳥獣対策課も協力をしていく、ということになります。

記者:
   シカの行動把握はかなり難しいので、実態数も把握できないとよく聞いていますが。

知事:
   もしかすると、ドローンが非常に有効なのかもしれません。しかもレベル3ですから(ドローンが)自由に飛んで見つける、ということができるのかもしれません。

記者:
   期待しているということなのでしょうか。他へ広げるということは、まだそこまで出ていないのでしょうか。(レベル4の)都市の物流や警備など。

知事:
   なかなかレベル4まで上げるのは難しいのかもしれませんが、とりあえずこのようなレベル3の、例えば荷物配送や被災状況調査などは、すでにやってきています。これらを積み上げていって、活用範囲を広げていくということではないか、と思います。

 

 

 

お問い合わせ

部署名:総務部秘書広報室広報広聴課

電話:078-362-3020

FAX:078-362-3903

Eメール:kouhouka1@pref.hyogo.lg.jp