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知事定例記者会見(2021年3月30日(火曜日))

  1.  新型コロナウイルス感染症対の現状と対応
  2.  兵庫県老人福祉計画(第8期介護保険事業支援計画)の策定
  3.  兵庫県保健医療計画の中間見直し
  4.  環境率先行動計画(ステップ6)の策定
  5.  令和2年度行政手続に関する押印・書面規制等の見直し状況
  6.  公文書等の管理の状況
  7.  山城アプリのバージョンアップ及び御城印等の販売開始

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知事記者会見内容

知事:

 1番目は「新型コロナウイルス感染症の現状と対応」です。

 今日の(新型コロナウイルスの新規)陽性者数は、176人で、昨日の70人に対して、100人増えた、という状況に至っています。昨日も、大変、警戒感を強く抱いて、4月1日から3週間、(時短営業等の)対応をし続けるということを発表しました。そのような対応を早めに決めて、4月からも県民の協力を得ながら、しっかりと取り組んでいくことが第一義だと思っています。
 あわせて、このような状況がしばらく続くと、医療が逼迫してくる状況もありますので、昨日説明したような、出口・入口(対策)、そして、軽快者に対する目詰まりを起こさないようにする対応、という点についても取り組んでいきますので、よろしくお願いします。

 

 2番目は「兵庫県老人福祉計画(第8期介護保険事業支援計画)の策定」です。

 これは、第8期の「介護保険事業支援計画」を兼ねています。「2 計画の位置付け」ですが、老人福祉法第20条の9に基づく「老人福祉計画」と介護保険法第118条に基づく「介護保険事業支援計画」を一体的に作成した法定計画です。計画期間は、令和3年度から5年度までの3年間です。
 資料1、横長の資料をご覧ください。概要が左上に書いてあります。まず、「①2025年・2040年を見据えた介護サービス基盤の整備」が1つです。これは、基本的には、高齢者福祉施設の整備や在宅での介護のシステムをきちんと作り上げていこう、ということです。それが1番目です。
 2番目は、「②世代・分野を超えてつながる地域共生社会の実現」です。在宅での介護のシステムを強化していこうとすれば、地域ぐるみの対応が不可欠になっていきます。
 3番目は、「③多様な介護予防・生活支援サービスの確保に向けた体制整備」です。これは、介護予防などが非常に重要だということが、最近、強く言われています。そのことを強調しています。
 4番目は、「④高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施」です。これも同様の見地です。
 また、5番目の「⑤多職種連携および地域の支え合い活動との協働」ですが、介護福祉士、看護師、保健師など、介護と医療が連携しながら、役割を果たしていくことにつながります。
 「⑥認知症施策」との関連も出てきます。あわせて「⑦居住環境」(の向上)、また、介護においては、「⑧生産性の向上」も重要になります。当面しているような「⑨災害や感染症対策の推進」、これらの9つの課題等を踏まえながら、取り組んでいこうとしているものです。
 介護保険料は、第8期は前期の第7期計画に対して106円、1.8%、月額平均で上昇しています。
 ページ真ん中の表を見てください。兵庫県の高齢者人口の推計ですが、2040年には177万人と推計しています。後期高齢者の人口は、2040年で100万人、2025年で98万人と、2025年以降ほぼ横ばいと推計されています。つまり、2025年までに、後期高齢者を中心とする体制をしっかりと作っておくことが非常に重要だ、と言いたいのです。
 また、その下側に、要介護認定者の推移があります。要介護認定者については、2025年に23万6000人になります。要介護3以上の人については、特別養護老人ホームなどの施設や、あるいは、在宅の24時間サービスが必要となってきますが、2025年で11万4000人と1万6000人増えます。また2040年までに、要介護3以上の人は、2万8000人増えるのですが、全体として、2025年までにどういう体制が整備できるか、ということが非常に重要です。これは3カ年計画ですから、2025年ではなく、2023年までの計画ではありますが、2025年を踏まえた対応をしっかりと進めていくための対策になる、と思っています。
 そのため、まず目標①にあるように、2025年・2040年を見据えた介護サービス基盤を整備していくこと。②高齢者が自立・自己決定できるような支援を実施していくこと。③地域ぐるみの対応、④高齢者が生きがいを持って暮らせるような地域共生社会の実現に向けた取り組みを推進していく、ということを目標にしているものです。
 特に、特養と定期巡回の関係では、右下の表にあるように、定期巡回、看護小規模多機能事業所のサービスですが、2025年には、110事業所から(220事業所へ)倍増させる、という目標にしています。特別養護老人ホームについては、2023年までに(定員を)約2600人増加させ、2025年までには、定員で約4000人増やす。また、特定施設と言っている特養と同じようなサービスを受けられ高齢者施設で約4000人増やして、(合計)約8000人増やすことを、2025年までの目標にしています。そうすると、さきほど2025年までに要介護度3以上の人が1万6000人増えるという推移を説明しましたが、8000人が在宅で介護サービスなどが受けられるような体制を、2025年までにしっかりと作っていく必要がある、とこのフレームからは言えることになります。
 (次のページに)事業、施策を並べていますが、それらについて、特別な説明は省略します。右端、中段の表について、介護職員の確保として、2019年から9000人を増やすという目標を立てているのですが、これがなかなか目標としては高い目標になっています。現実に9000人を確保できるのかどうか。これらは、しっかりと推し進めていく必要がある、と考えています。

 

 3番目は「兵庫県保健医療計画の中間見直し」です。

 2ページ目をご覧下さい。
 「1 居宅における医療の確保」ですが、在宅における看取り率について、現計画では27.0%(2023年)になっていますが、これを29.4%(2023年)に上げようとしています。これは、実績が少し上がってきており、すでに、現状値で28.2%(2019年)になっていますので、3年後(の目標を)上げることにしました。
 追加項目として、「小児の訪問診療」、「栄養サポートチーム(NST)と連携する歯科医療機関を有する圏域数」などを追加しています。フレイル対策を念頭に置きながら対応を図ろうとしています。
 「2 基準病床数の改定」です。これが保健医療計画では、一番のポイントになります。現行の基準病床数は、平成28年に定めたものですが、国からは、基準病床を国の算定式に基づいて見直しをせよ、という指令になっています。そのため、国の算定式に基づいて基準病床を算定すると、約9000床が県全体で減るということになります。しかし、県としては、この基準病床は、現状とあまりにもかけ離れているような実態もあるので、医療構想で定めた必要病床数、令和7年の必要病床数が最後の欄に書いてありますが、必要病床数を基本として医療提供体制の充実を図っていくこととしたい、と考えています。
 また、今、コロナ禍ですが、感染症病床や結核病床についてどうするか、ということがあります。現状では、現行の基準病床数を、そのまま改定せずに、見極めた上で検討を進めることにしました。

 

 4番目は「環境率先行動計画(ステップ6)の策定」です。

 県自らが行う環境負荷低減に対する取り組みの計画です。
 これは、令和3年度から7年度までの5年間の計画となっています。「第5次兵庫県環境基本計画」に位置付けられた県自らの実行計画となります。
 目標としては、①温室効果ガスの排出量の削減として、2025年度の目標を2019年度比で、20.5%以上の削減を目指そうとしています。この目標については、(表の下に記載のとおり)地球温暖化対策推進計画の業務部門では、2030年には52.8%を削減することを、目標としているので、それをベースにしています。まず2025年までに20.5%削減の実現を図ろうとするものです。
 2番目のごみの排出量については5%、使い捨てプラスチック利用の削減については概ね3分の1。③コピー用紙使用量は、あまり減っていない現実に従い、コピー用紙の使用量削減を10%以上、④水使用量は横ばい。このような形で対応します。
 横長の資料をご覧下さい。ステップ5(H28~R2)の取組状況が、真ん中の表に書かれています。温室効果ガスの排出量も、目標(5.4%減)に対して、実績が3.2%削減です。ごみ排出量は削減率4%を達成していますので、かなり実現していると思いますが、コピーの使用量が、目標がマイナスなのに、オーバーしてきて、水使用量は随分減ってきている、という実績です。
 今回のステップ6では、先ほど触れたように、令和7年度(2025年度)に、令和元年度(2019年度)対比で(温室効果ガス排出量を)20.5%以上削減しようとするものです。
 ごみについては、可燃性・不燃性のごみの排出量を5%以上削減したいとしています。また、新規にプラスチック量を具体的に削減する目標として、啓発物品のプラスチックを概ね3分の1以上、啓発物品の脱プラスチック化に取り組みます。これは、全体量を減らそうという動きは、いろいろなところで、結構あるのですが、またリサイクルに回そうなど(の取組み)はあるのですが、啓発物品の脱プラスチックを3分の1以上目指すという目標は、なかなか難しい目標ですけれども、あえて掲げました。
 コピー用紙使用料や水使用量は先に説明したとおりです。
 そのために何をするかですが、県有建物の省エネ化、備品や既存設備の更新、太陽光発電設備の県施設への導入、再エネ電力の計画的な調達、使い捨てプラスチック利用の削減、コピー用紙の削減などに取り組みます。

 

 5番目は「令和2年度 行政手続に関する押印・書面規制等の見直し状況」です。

 すでに見直し方針を決定してきていましたが、原則として、オンライン・ペーパーレス化に向けて、押印の廃止を行っていきます。
 「2 押印の見直し」の「(1)令和2年度の見直し内容」としては、押印を求めている県独自の手続きのうち1873手続(98.8%)で押印を廃止することにしました。
 国の法令に基づき、押印を求める手続が1408手続残っていますが、これらの内、法令改正が行われた21手続(1.5%)は押印を廃止している状況になっています。
 押印に代わる本人確認手段ですが、だいたい、申請様式には住所、電話番号を書くことになっていますが、それに電子メールも、任意ではありますが、連絡先として、書くことをお願いする様式にしたい、と考えています。これについては、規則改正をします。
 「①県独自の手続き」の「ア 押印を廃止する手続」などは、前にも説明した内容ですので、説明は省略します。それ以下も、資料をご確認ください。

 

 6番目は「公文書等の管理の状況」についてです。

 公文書ファイル管理簿等に記載する事項として、様式を、このように定めてファイル管理簿を作ることにしています。
 資料右に、「実施機関及び地方独立行政法人等別の公文書等の管理状況」として整理した表ですが。見てもらうと、保存媒体としては、未だに、ほとんどが紙で96.7%、電子媒体が1.7%、複合で1.6%というのが実情ですので、これをできるだけ電子媒体に移行させていくことを進めていきます。

 

 7番目は「山城アプリのバージョンアップ及び御城印等の販売開始」についてです。

 今、西播磨では西播磨ツーリズム振興協議会が中心となって、管内に130以上ある山城や史跡を探訪の目的地として、誘客を図るための「西播磨山城復活プロジェクト」に取り組んでいます。
 その中で、有名な山城を「山城イレブン」としてPRをしています。
 そのうちの1つが、(建物が)現存しない山城については、3次元CGで再現したアプリで、山城の天守を望むことができるプロジェクトを推進しています。すでに昨年は佐用町の利神城の3次元CGを扱いましたが、今年は第2弾として、感状山城、篠ノ丸城、龍野古城を追加しています。
 もう1つは、山城イレブンの「御城印」を発行しようしています。城山城(きのやまじょう)がなぜ出てきているのかというと、これは私の故郷、新宮町にある城だからです。これは赤松家が、最後に立てこもった城で、ここで赤松が滅びた城です。
 このようなものを集めて何になるのかな、と私は感じるのですが、好事家もいます。こういうものを集めて、お城巡りをしたつもりになって、ツーリズムの成果だと思う方々が沢山いるので、ぜひお求めいただくとありがたい、と思います。
 上月城は、山中鹿之助が三日月に向かって「願わくば、我に七難八苦を与え給え」といって、戦意を自ら鼓舞した山城です。利神城だけではなくて、上月城や白旗城は、感状山城も、これから中心的な山城になるのではないか、と思っています。
 「中世播磨250の山城・改訂版」という本が出されています。これは山城の平面図を木内内則さんが整理をして、1冊の本にまとめたものです。興味のある人には貴重な書籍だ、となっています。

 

 私からは以上です。

質疑応答

記者:

 「兵庫県保健医療計画」について。先ほど知事から、在宅の看取り率が増加して、現状値がもうすでに現目標値を上回っている、という説明がありました。
 その在宅看取り率というのは、最近では、医療財政の改善につながるという、1つの指標として注目されているものだと思います。
 兵庫県でこのように在宅の看取り率が向上しているのは、県として、どのような施策を打っているのか、そのあたりを教えてもらえますか。

 

知事:

 これはやはり死期が迫った人で、在宅で最後を送りたいという方々が、増えてきている、ということを表している指標ではないか、と思っています。
 長い間病院で治療を受けながら養生している中で、以前は病院が非常に多かったのですが、やはり最後は自宅で過ごしたいという意識が増えてきた表れではないか、と思っています。
 県として特別な施策を、在宅看取りに対して、インセンティブを与えているわけではありません。相談には、乗っていますが、特別なインセンティブを与えているわけでありません。
 しかし、在宅で、全うしたい。最後を過ごしたい、という意思を持つ人が増えてきている現象ではないか、と思っています。
 そういう状況の中で、どういう対応が県として望ましいのか、ということは市町とも、今後よく相談していきたい、と思っています。

 

記者:

 老人福祉計画の策定の関連で。介護の受け皿という話は先ほどあったかと思います。一方で生産年齢人口、拡大生産年齢人口を比べても、かなり将来的には生産年齢人口が減少するという数字が出ていますが。
 生産的なことに対して、どうカバーしていくのかということに対して、知事が今お持ちのビジョンや方策というのを教えてください。

 

知事:

 これはやはり拡大生産年齢人口の方々が、どれだけ将来にわたって活躍をしてもらえるか。つまり、高齢者の社会参加のシステムが、どれだけ機能する社会構造を作り上げていけるか、ということにかかっている、と思っています。
 介護人材についても、きっと将来的にはロボット化というのが、かなり進んでいくはずです。介護の世界では、かなり力仕事が必要になる場面があります。それらを高齢者でも、ロボットを装着することによって、相当カバーできるという、高齢者の社会参加のシステムがどこまで進展するのか、ということにかかっているのではないか、と思っています。
 そういう先端的な試みを、これからも兵庫は行っていく。そのモデルとして、万寿の家という、兵庫県社会福祉事業団の特養施設が玉津から北区に移転し、昨年オープンしましたが、ここはそのような介護ロボットの展示、実習が可能な施設になっていますので、これらを活用していく。それから、陳先生に、所長をしていただいている、福祉のまちづくり研究所でも、ロボットの開発や、介護機器の新しい開発を試みています。それらの開発にも力を入れて、介護や高齢者の働きやすい環境整備につないでいくことが必要ではないか、と思っています。

 

記者:

 コロナの関連で。昨日(も聞いて)の今日ですが。
 また、170人とかなり多い数字に、残念ですがなっていると思います。昨日の今日なので、まん延防止等(重点)措置というのは、まだ検討中かとは思いますが。
 知事は昨日、必要になれば躊躇なく要請をするということを、言われましたが、例えば、1週間平均150人が何日続くなど、何か、そういったような、現時点で、これを目安にしたい、という指標はありますか。

 

知事:

 現時点ではまだ、そこまでの基準化はできていません。ただし、非常に心配しているのは、さっきありました、このカーブ(陽性者数の推移)ですが、第3波の時の急上昇しているカーブの上がり方に近いのです。
 従って、あとここしばらくの状況が、どのように推移するのかということを、しっかりと見極めていく必要があるのではないか、と思っています。
 それからやはり、年度末、年度初めを控えて、諸行事の多い時期ですので、相当県民の皆さんに、しっかりと気をつけましょう、ということを、理解してもらわなければならない、と思っています。それから、事業者の皆さんには、本当に恐縮ですが、ご協力をよろしくお願いしたい、と思います。

 

記者:

 主に昨日出た話でもありますが、今日、コロナの患者がまたどんと増えたということで、入口対策である病床を増やす話について。
 もうすぐ、加古川の重症病症の分が数字に乗ってくるので、少し数字は改善するのかな、という気はします。しかし、今現在の確保病床の数、重症でいうと116床、全体で839床、これは第3波の時の病床数のまま、ずっと置いているような感じだと思います。
 今後、これを増やしていくということについては、どのような考えを持っていますか。

 

知事:

 一般病床とのバランスもあるので、直ちにこの839床を、さらに追加できるのかどうか。また追加した方がよいのかどうか。これはよくこれからも検討してみたい、と思っています。
 それよりも、まずは目詰まりを起こさせない対応をしっかりとしておく必要があるのではないか、と思っています。ただし、その時に心配なのは、変異株の患者の取り扱いです。これは何が問題かというと、昨日も質問がありましたが、今の厚労省の基準によると、軽快しても2回PCR検査をしなければなりません。ところが、この患者というのは、変異株の、ウイルス量が多いとされている患者ですので、PCR検査ではなかなか陰性化しません。うつす可能性は全くなくなっていて、治療もほとんど必要がなくなっているにも関わらず、陰性化しない。それで退院できないというようなケースが、予想されます。
 このあたりの取り扱いは、国に対しても強く、軽快して、うつす状況がないようなケースの場合には、自宅に戻ったり、元の施設や病院に戻ってもよいということを、しっかりと決めて、取り扱えるようにしてもらいたい、ということを要請しています。
 もう知見を、実例を集めて、そのような検討もしていると聞いていますが、目詰まりを起こさないためにも、非常に重要なポイントではないか、と思っています。
 しかし、ある意味で、第3波でかなり厳しい状況を乗り越えてきた経験もありますので、そのあたりも生かしながら、対応できればと思っています。

 

記者:

 基本的な考え方として、その第3波の時というのは、冬で寒くなるという時期だったので、他の病気の可能性、いろいろな病気の急変の可能性というのをかなり強く意識して、一般の病床とのバランスを重視したかと思います。
 今、春になり、暖かくなってくると、そのあたりのリスクは減ってくるのではないか、というような気がします。例えばそうすると、今までよりも新型コロナの方に、重点をさらに移していくなど、そういうことはあり得るのでしょうか。

 

知事:

 医師や看護師など、スタッフ確保の課題がやはり出てきます。特に、コロナのような感染症の場合には、養成期間が、研修期間が必要となりますので、そのような期間も勘案しながら、ベッド数の確保というのを検討していかなければならないのではないか、と思っています。

 

記者:

 現状、例えば、(病床を)増やすというような方針に今後なった時に、今から増える可能性(余力)が、まだあるのかどうかというのは、現状どのようにお考えでしょうか。

 

知事:

 かなり厳しいでしょう。特に、県立病院や公立病院では、もうかなりの協力をしてもらっていますので。民間の大きな病院が、同程度の協力をしてもらえるか、というようなところが、ポイントになるのかもしれません。
 ただし、民間側からすると、スタッフがいません。つまり民間の場合には、急性期医療を担当しているところが非常に少ないので。そうすると、医師と看護師の配置基準が、非常に少ない体制で運営されているため、コロナ対応をするだけの余力がほとんどない、ということを言われています。
 そうすると、もしも増やすとすれば、やはり公立病院・県立病院でさらに、余力があるのかないのかを、検討せざるを得ない、ということになるのではないか、と思われます。
 これも課題の1つですので、十分に、今後検討したいと思います。

 

記者:

 昨日、重症とこれまでは中軽症という分け方でしたが(、重症・中等症・軽症と区分されました。)そうすると、例えば、軽症を主に民間に持ってもらうなど、そのようなイメージになるのでしょうか。

 

知事:

 それは、役割分担としてはあり得る、可能性はありますが。ただし、感染症ですので、軽症であっても、入院されたとすると、例えば病棟など、物理的な隔離ができなければ難しい、ということがあります。
 民間病院に、そういう物理的な隔離が難しい病院が多い、と承知しています。もしもそうだとすれば、逆に、ホテル等の宿泊施設に軽症病床から、目途がつけば移ってもらう。宿泊施設には、まだ余裕がかなりあるわけですので、そちらの運用を強化する、ということもあり得るのではないか、と思っています。

 

記者:

 環境率先行動計画の策定について。先ほど、啓発物品の脱プラスチック量で、なかなか難しいけれど、あえて取り上げた、と知事は言われました。どのあたりが非常に困難を感じているのか、どのように減らしていこうか、とお考えですか。

 

知事:

 使い捨てプラスチックの利用削減については、プラスチックでできている、例えば、スプーンなどを木製に代えるなどは、端的に、すぐに言えますが。そういう試みをいろいろな場面で考えてみようではないか、ということを、あえて掲げた、ということです。
 それと、もう1つは、プラスチックごみ削減の取組で、カネカが生産しているのですが、水に溶けるプラスチック素材を作っています。これは植物由来の材料で作られたプラスチックもどきなのです。これは植物由来ですので、3カ月ぐらい水に入っていると溶けてしまう、こういう材料もあります。これを、水で溶けてしまうと困るので、ペットボトルにはなかなか使えないのかもしれませんが。他の成形プラスチックなどには使える余地があるので、それらの活用ということも考えていけるのではないか、と思っています。
 まさにフロンティアですので、ぶつかってみて、どこまでいけるか、という段階を、あえて目標に掲げた、ということです。

 

記者:

 例えば、今、使っているのは、県庁全体でどれぐらいあるなどは、まだわからないわけですか。

 

知事:

 調査も十分にはできていません。

 

記者:

 例えば、プラスチックは安いですから、木製に代えるとコストがかかってくる、という問題も出てくるかと思うのですが。

 

知事:

 そうです。だから、お金の問題が最後に出てくる可能性はあります。
 しかし、あえてやるか、という比較考量も十分にあり得る、と思っています。

 

記者:

 県知事選について。先週の知事定例会見の際に、県議会の自民党の分裂が、可能性がある、という段階でしたが。知事からは「大人の行動をしてほしい」という呼びかけがあったかと思います。
 その後、かなり事態が動いていて、明日、斎藤元彦さんが立候補表明する段階になったということで、自民党の分裂が不可避になった、と考えられます。
 一方で、維新が斎藤さんに推薦の方針を出して、維新の支援も間違いないという状況で、非常に構造がわかりにくくなったかと思うのですが、どのように、知事としては受けとめていますか。

 

知事:

 どうなっていくのでしょうか。
 私も、自民党でいえば政党の内部の調整の問題ですし、維新との関係でいうと、政党間の調整、政党間の対応の問題ですので、どうなっていくのか見守るしかない、というのが今の状況です。

 

記者:

 知事として、あえて後継指名という形は、今回、されていないと思うのですが。今回の選挙をどのようにお考えなのか。
 また今、立候補表明する人は横に置いておいて。自身の次のリーダーに、どういった人になって欲しい、という思いがあれば聞かせてください。

 

知事:

 それはすでに、私も何度も言っていますが。兵庫県は、5つの国からなっていますから、それぞれの地域の特性を踏まえた上で、1つとしてのまとまりをもって、日本や世界に対峙していける、そういうリーダーでなければ困る、と思っています。
 5つの国の力を統合して、県としての潜在力、ポテンシャルを生かせる、リーダーシップのある知事を求めていく、ということだと思っています。

 

記者:

 知事としては、どんな形で、どのように、今回の選挙というものに、関わる予定ですか。

 

知事:

 私が、維新の候補を応援することは、まず考えられないでしょう。
 与党がどのような形でまとまっていくのか。それを踏まえて行動したい、と思っています。

 

 

 

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