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更新日:2021年11月12日

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知事記者会見(2021年11月9日(火曜日))

【発表項目】

  1. 新型コロナウイルス感染症の県内の患者の状況等(PDF:2,470KB)
  2. 住友大阪セメント株式会社との包括連携協定の締結(PDF:160KB)
  3. 島田叡生誕120年記念・兵庫・沖縄友愛提携50周年記念事業~未来につなぐ「命(ぬち)どぅ宝(たから)」~の開催(PDF:2,234KB)
  4. 「拉致問題を考える国民のつどいin兵庫・神戸」の開催(PDF:952KB)
  5. 第1回ワーケーション知事室の開催(PDF:154KB)

動画

知事会見を動画で見る(外部サイトへリンク)

知事記者会見内容

知事:

1番目は、「新型コロナウイルス感染症の県内の患者の状況等」です。

本日が16人で、対前週比では5人プラスで、かなり抑えられてきており、収束しつつある状況です。病床使用率も2.8%と重症が2.1%で、一桁台前半になってきています。引き続き、感染の抑制に向けた努力、協力をよろしくお願いします。

 

2番目は、「住友大阪セメント株式会社との包括連携協定の締結」です。

「公民連携プラットフォーム」を設置して取り組んでいるところです(9月22日の会見で発表、10月1日設置)。

今回、住友大阪セメント株式会社と包括連携協定を締結する運びになりました。県内には関西圏唯一の大規模臨海工場である赤穂工場があります。生産されるセメントは、主に関西、関東、中部と、全国的なレベルで、ビル、それから橋、道路などのインフラの整備を支えています。また、市町のごみ焼却場から排出される焼却灰などをセメント原料とする取り組みを進めています。

今後、廃棄物のリサイクル、環境負荷の低減活動、それからリサイクルに対する普及啓発、子供たちへの環境学習について連携したい、と考えています。協定の内容は資料に記載のとおり、廃棄物の資源化、環境学習、子供たちの学習の機会の創出、等々です。

協定締結は11月16日火曜日の午前中に行います。住友大阪セメントの諸橋社長にも県庁に来てもらいます。SDGsということで、セメント産業もこれまでの流れの中から新たな産業のあり方として、こういった循環型社会に向けた取り組みもしていますので。しっかりと廃棄物の受け入れや、観光振興も含めて、広い分野で連携していきます。

 

3番目は、「島田叡生誕120年記念・兵庫・沖縄友愛提携50周年記念事業」です。

令和3年が、兵庫県出身の元沖縄県知事の島田叡(あきら)さんの生誕120年になります。また、令和4年度は、兵庫県と沖縄県の友愛提携50周年を迎えるということで、この2点を踏まえて、県公館で記念事業を開催します。

島田知事の生い立ち等を語り継ぐ、それから兵庫と沖縄の絆の深さを後世に伝えていく、この2つの趣旨でやっていくものです。

12月25日土曜日の午後、参加者は200名で、無料で案内します。よろしくお願いします。

講演の内容は、資料に記載のとおりですが、記念の動画を上映して、そのあとに五百旗頭真(いおきべまこと)さんから、島田叡さんにちなんだ講演をしてもらいます。あとはトークショー等々となります。沖縄県立那覇高等学校の生徒による首里城の復興状況の報告などもあります。

受付は、電子申請システムから11月30日まで、先着順です。

 

4番目は、「『拉致問題を考える国民のつどいin兵庫・神戸』の開催」です。

このたび、コロナの影響で延期が続いていた「拉致問題を考える国民のつどいin兵庫・神戸」について、感染対策の徹底を行った上で開催します。

日時は12月18日土曜日の午後、兵庫県公館で開催します。主催は、政府の拉致問題対策本部、それから兵庫県と神戸市です。

内容は、資料記載のとおり、①主催者の挨拶等。②有本恵子さんの母親である有本嘉代子さんを偲んでの、ビデオメッセージや中学生に向けた手紙の朗読、それから有本さんの父親明弘さんの訴えがあります。それから、③拉致被害者や特定失踪者のご家族の訴え、そして、④拉致問題の解決に関する講演をしてもらいます。

拉致問題は、先日、有本さんの父親(明弘さん)が来庁しましたが、今なお、継続している大きな問題です。県民の皆さんにも知ってもらうことが、拉致問題の解決に向けて、これからも取り組んでいく推進力になるので。国そして神戸市と連携して、(つどいの)開催をしっかりとやっていきます。

 

5番目は、「第1回ワーケーション知事室の開催」です。

第5波がようやく収束に向かってきたということと、日常生活、それから旅行を含めた様々なイベントも、交流活動も平常化に向け、一歩ずつ進み始めている状況です。

私自身も県内を巡って、県民の皆さんの声や現場を知る機会を作っていきたいということで、これまで公約でも掲げていた、このワーケーション知事室を始めます。

先日から言っていたとおり、第1回については11月中旬にやりたい、ということで、19日、20日の2日間で実施します。場所は北播磨地域で、具体的な内容については、後ほど、事務的に発表します。

秋の紅葉シーズンということもあり、北播磨地域をめぐりながら、地域の方々(との意見交換)、それからワーケーションということで宿泊をして。リモートで仕事をすることで、私自身がワーケーションという新しい働き方をすること。県政に反映すべき地域ならではの課題、地場産業もそうですが、様々な実情を把握してくということ。それから、地域の魅力を発信することにもつなげていきます。

第1回は北播磨地域で実施しますが、今後も各地域で展開をして、また滞在日数や場所も、これから増やしていきたい、と考えています。

当日の詳細は、担当課から後日になるかと思いますが、場所も含めて詳細を説明しますが、日程について固まったのでお知らせするものです。

ぜひ、皆さんも含めて、取材をお願いできればと思います。

 

私からは、以上です。

質疑応答

記者:

ワーケーション知事室について。北播磨地域は知事が選んだのですか。

 

知事:

最終的には私が判断しましたが、担当部局と相談しながら、いろいろな候補の場所の中から決めました。

 

記者:

具体的にどうして北播磨地域を選んだのですか。

 

知事:

兵庫県の中で、神戸からも近いということもありますが。近さよりもいろいろな場所を考えた中で、このシーズンで、どこも本当に行きたいところはたくさんあるのですが。いろいろな意味で、どこがよいのかを幅広に検討していく中で、総合的に判断して、場所も含めてここがよい、と考えました。

あとは、北播磨地域の様々な魅力溢れる、播州織もそうですが、山田錦なども含めて、様々なコンテンツがある地域なので。食べ物もおいしいですから、まずは近いところから行ってみよう、という形で決めました。

 

記者:

詳細は後日ということですが、北播磨地域で知事として何を見たい、という考えはありますか。

 

知事:

まずはワーケーションという形なので、こういった県庁ではない地域で、短期間滞在をしながら、リモートで仕事も少ししながら、ワーケーションという今後のあり方を自らしたい、というのがまず1点です。

そして、空いた時間等々で、例えば、播州織や地域の現場で頑張っている若い人をはじめ、移住者などと意見交換をして。地域の実情や、今後、いろいろな地域が県内にありますが、そういったところで取り組んでいる思いなども聞いて、現場も知っていきたい、と考えています。

 

記者:

宿泊は、どういうところを考えていますか。

 

知事:

(資料写真の)コテージです。ここに宿泊して仕事もしたり、地元の人と意見交換をしながら、リモートで仕事をして。その日なのか翌日なのかは分かりませんが、古民家に行って、現場を見たり意見交換をします。

 

記者:

コテージとは、宿泊施設に泊まるということですか。

 

知事:

はい。もともと県民局などで仕事をする、という話をしていましたが、コロナもかなり落ち着いてきたので、こういった宿泊施設で滞在しながら仕事をしよう、と思っています。

 

記者:

もともと、県民との距離を縮めたい、ということで提案した事業だったかと思います。今、知事が、特に北播磨地域で、県民に聞いてみたいことはどういうことですか。

 

知事:

人口減少が比較的進んでいる地域でもあり、播州織や山田錦、杉原紙等の様々な地場産業、コンテンツがある地域なので。そういった地域で特に若い世代の方々を中心に、どのようにして地域を活性化していこうとしているかの方向性を、いろいろと意見交換をしていきたい。

その中で、一緒に何ができるのかも考えていきたいです。

 

記者:

話を聞いていると、地域の地場産業を支えている若い方々のところに飛び込んでいく、というイメージですか。

 

知事:

地場産業や農林水産業など、あとは地域で、いろいろなまちづくり、地域活動をしている人もいるので。実際に現場でやっている人と、直接にいろいろな話を聞いたり、体験もすることが大事です。そういったことをやっていきたい、と思っています。

 

記者:

取材も、フルオープンなのでしょうか。

 

知事:

はい。しっかりと頑張っていきたい、と思います。

 

記者:

先ほど開催された水上オートバイの会議について。知事の挨拶で、県のモデルケースを作って国に要望も、とのことでした。

これは、言われたとおり兵庫県である程度の案をまとめたら、兵庫県としても国に水上オートバイの取り締まりの1つの案として提案していきたい、ということですか。

 

知事:

どういった形でルール作り、規制の強化や条例改正につながっていくのかだと思いますが。それも会議の冒頭で話したとおり、兵庫県の海域だけで適用されるルールを作ったとしても、水上オートバイや船は、どこでも、航行の自由でいけるので。より広域的なことで考えると大阪や和歌山など、もっと広く、日本全体で、どういった水上バイクなどのマリンスポーツを楽しみながら、ルールを守ってやっていくことがよいのかを、最終的には国のレベルでも考えてもらうことも大事です。

そのあたり、何が課題なのかを、今日の現場の関係者とも議論をしながら、必要に応じて、国への要望にもつなげていきたい、と思っています。

何を要望するのかも含めて、これからまずは兵庫県でどういうルール作りができるのかを議論していって。これが県だけではなかなか限界があるところが見えてきた場合には、県でもやりつつ、国に対しても、より実効性があるようなルールを作ってください、ということを要望することもある、という趣旨です。

 

記者:

拉致問題のつどいについて。このタイミングでするのは、先日、有本さんが訪ねて来たこととは(関係がなくて)、もともと企画をしていたものですか。

 

知事:

もともと予定されていたものが、コロナで順延になっていたもので、今回、年末に開催します。

 

記者:

ワーケーション知事室について。地域の若い人や現場の人と話す、とのことで、詳細はこれからかと思いますが。例えば、現地の青年会議所(JC)や商工会議所など、話をする人は決まっているのか、もしくは、念頭に置いている人、団体などはありますか。

 

知事:

地域の地場産業や農業も含むのかもしれませんが、様々な現場で地域活動を頑張っている人と話をしたい、と思っています。

兵庫県の全体が過疎化、それから人口減少が進んできている中でも、地域に残ったり、移住してきたり、いろいろな意味で、自らの力で頑張って、この地域を盛り上げていこうという人達は、いろいろな分野でいます。

そういった方々と、いろいろな意見交換をすることは非常に大事だ、と前々から思っていたので。JCの人などもいるのかもしれませんが、いろいろな人と、限られた時間ですが、直接に話を聞きたい、と思っています。

県庁で話を聞くことも大事な場ですが、現地に行って、いろいろなその現地ならではの雰囲気も見ながら、感じながら議論をすることも大事なので、そういった形でやっていきたい、と思っています。

 

記者:

コロナに関連して、国が新たなステージ指標を、医療体制を重視して決めました。これに付随して、何か県で今後、検討することがあるのか。そもそもの、国の新たなステージ指標について、知事はどう受け止めましたか。

 

知事:

先日、国のコロナの分科会において従来のステージ区分に代わる、新たなレベルの考え方が示された状況です。

従来のステージ区分は、ステージⅢやⅣにおいて、特に病床使用率もそうですが、新規陽性者数をメインにして指標を設定するものでしたが。今回は医療ひっ迫の状況に重点を置いて、新たに5つのレベル分類がされたことで、それに沿って都道府県ごとの感染状況、特に医療ひっ迫の状況を評価していく仕組みになっている、と理解しています。

レベル0、レベル1以降のレベル2は、具体的な指標を県ごとに、ということです。特にレベル3で、対策を強化するレベルが設定され、具体的な指標として今後3週間後の必要とされる状況を踏まえた指標と、あとは病床使用率が50%を超えるなど、いずれかを含めて県が総合的な判断をして、措置をしていくことが想定されます。

これから次なる波が、どういった形で来るのかはありますが。県内のワクチン接種率も7割を超えてきたところと、陽性者もかなり少なく、ほとんどが無症状、軽症の割合が高くなっている状況です。

陽性者数が、急激に上がり始めた場合に、確かにそれが(病床の)ひっ迫にいずれつながってくることもありますが。やはり、病床のひっ迫の度合いを、より見ていくことが大事なので。そういった方向になっていくことは、経済活動との両立をどのようにしていくのかという意味で、あとは諸外国もだんだんとそういう形になってきているので。一定の方向性を示してもらったことは、方向としてはよい、と思っています。

 

記者:

ワーケーション知事室について。これまでの会見の中でも質問がありましたが、仮に大規模災害や緊急の事態には、初回を含め、今後、同様の対応をしていくのかは分かりませんが、どういった体制を構築して臨みますか。

 

知事:

それは、ワーケーション知事室をしている際に、災害が起きたケースですか。

 

記者:

そうです。

 

知事:

当然、機動的に対応していかなければなりません。これはワーケーション知事室をしている場合であろうが、深夜や自宅にいる場合も含めて、いろいろな時に、いつ有事が起こるか分からない状況に違いはありません。

そこは、早くにそういった事態を察知して、機動的に、有事・災害であれば、防災部局と緊密に、すぐに連携をとる体制を作っていくことが大事です。リモートやいろいろな通信でつながっているから問題はない、と思っていますし、いざという時には、すぐに県庁に戻ってくるつもりでもいます。そこは万全を期していきたい、と考えています。

 

記者:

今回のワーケーション知事室をするにあたって、おそらくリモートで会議ができるように、いろいろと機材などを揃えたりするかと思います。1回のワーケーション知事室で、費用はどのぐらいかかるものなのか、試算はありますか。

 

知事:

今後、実際にWi-Fiの費用であったり、宿泊も含めて一定の費用がかかりますが、莫大にかかるものではなく、できるだけ経費を節減してやっていくことが大事です。

Wi-Fiも既存の流れの中で、その施設や、携帯のテザリング等もあるため、そのような範囲内、今あるものの中で、うまくやりくりをしながらやっていきます。できるだけ費用はかけない形でする方針です。

 

記者:

「ワーケーション知事室」ということですが、バケーション的な要素も、ワーケーション知事室の中にはありますか。

 

知事:

「ワーケーション」は、働きの「ワーク」と「バケーション」を兼ね合わせたものです。金曜と土曜に行くので、金曜日にしっかりと仕事をしながら、少し空いた時間に散策をしたり、地域の人との意見交換もします。土曜日は休日ですが、地域を巡って、いろいろな観光の資源となるものや、いろいろな産物も含めて楽しみます。

スーツでするというよりも、もっとカジュアルな感じで、土曜日も含めてなので。楽しみながらの面も、当然に持ちたい、と思います。

 

記者:

あちらこちらの観光地や、地域の魅力などを知りに行くことについて。例えば、何か県としてPRに使っていくのか、それとも知事のX(旧Twitter)でお知らせする程度なのか、どのような活用が考えられますか。

 

知事:

地域の魅力には、いろいろな発信の仕方がありますが、私自身がSNS等で発信することもあれば、県もいろいろなツールがあり、インスタやX(旧Twitter)などの広報で発信していくことが大事です。

また皆さんにも取材に来てもらって、兵庫県としてこのようなことを始めていることが、いろいろな地域に伝わるようにしたい、と思っています。

第1回を今回、実施しますが、これを皮切りにして、いろいろな地域で兵庫県の魅力を、県民の皆さんや私も含めて、気づいていない部分や知らないところも当然あるかと思うので。そのようなところを1つずつ掘り起こして、発信をしながら兵庫県や関西、全国の人も含めて、知ってもらう機会にするため、発信をしていきたい、と思っています。

 

記者:

地域の人達との意見交換について。いわゆる会議スタイルもあれば、イメージとしては、食事やお酒を飲んだりしながら、ということもあるのですか。

 

知事:

今はまだ、コロナの第5波がようやく収束してきている状況のため、お酒を飲んだり食事をしながらは、なかなかハードルが高いと思っていますが。

私が最初に思っていた理想像は、地域でいろいろな人と食事やお酒を酌み交わしながら、いろいろな意見交換を、いずれはしたい。

今回も古民家やコテージで話をする際に、お茶を飲みながら、いろいろな意見交換をしたいと。そのようなところは、できるだけカジュアルな感じで、車座で、もちろん密を避けながら、することを目指します。

 

記者:

3回目のワクチン接種について。県で具体的なスケジュール、もしくは大まかなスケジュールでもよいのですが、決まっているのか。

また、1回目、2回目と同じように医療従事者から優先してするのか、高齢者からなのか、具体的な話があれば教えてください。

 

知事:

まだ市町と調整をしているところで、ポイントとしてはファイザー製とモデルナ製のワクチンを、どちらがどのような形でやっていくのか。どのような順でするのか、県がどのように関わるのか、市や町の意向を聞いて、整理調整しているところです。

今週中には、一定の整理をして、県としてどのようにやっていくのかは、来週ぐらいに示せるか、と思います。

 

記者:

ワーケーション知事室に関して。先ほど発信については言及がありましたが。

それ以外の成果の挙げ方。ワーケーション知事室は、今回の北播磨地域に限らず、どのようなことを、人口減少の話もありましたが、成果のあり方について、どう考えていますか。

 

知事:

ワーケーションというものが、ウィズ・コロナ型、コロナ後の新しい働き方の形になってくるものです。リモートがスタンダードになってくる中で、都会や都市部で働くだけではなくて、様々な地域に行ってリモートで仕事ができる社会になってきています。

こうすべきだという方向性も、1つの働き方として出てきています。いろいろな人と話をしていると、リモートで仕事ができる世界になってきている、都心部にいなくても、地域に住んで仕事ができる人が増えている気がします。どちらかというとクリエイティブやデザイン関係の人は、増えているようです。

それをもう少し一般的に広げていくことも、兵庫県の様々な地域に人を呼び込んでいく意味で、大切なやり方の1つです。

兵庫県内のいろいろな地域で、いろいろな人が活躍できるような、そんな社会づくりをしていくことが大事です。先日から、土地利用の促進検討会を実施していますが、あれはいわゆる多自然地域を含めた、この北播磨地域もそうですが、いわゆる市街化調整区域などの土地の利用促進をもう少し、(規制を)緩やかにしていきたい、と考えています。

「移住して家を建てたい。空き家を使ってカフェをやりたい。企業誘致をしたい。」という声があるけれど、土地利用の規制が厳しいから、そのチャンスをずっと逃してきたという声が、県民からかなり出ています。そこをもう少し緩やかにしていって、いろいろな人の流れを呼び込んで、民間投資を促進していこうと、いわゆるハード的な民間投資という面での促進をやっていくことが1つの柱。

もう1点が、働き方の多様性ということで連携しますが、ワーケーションを、より地域に人を呼び込むツールの1つとして、どんどんとやっていきたい。

この2つの柱で、兵庫県全体に人を呼び込む、移住を呼び込む、地域を活性化することを、まずはやっていきたい、と思っています。

この2つ目の柱を、いよいよ始動させるということ、と捉えています。

 

記者:

地域の魅力など、住みやすさを発信することで、その地域の人口を増やすことが最終、ゴールになるのですか。

 

知事:

急に増えることはなかなか難しいのかもしれませんが、やはり大事なのは、点が1つずつ増えていくことです。若い人たちや様々な人が、その地域にやってきたり、移り住んだりして、そのような方々を核にして、より活性化していくことが大事です。

西播磨地域に先日行きましたが、何もなかったような地域に、1つの、例えば、カフェやピザ屋ができると、そこを拠点にしていろいろな人の流れができてきて、その地域が新たに生まれ変わってくるような動きが出てきます。

土地利用の規制緩和で、いろいろな人を呼び込んだり、ワーケーションによって、いろいろな人に来てもらって。その方々を中心に、いろいろな地域社会を作っていけば、より兵庫県のいろいろな地域が少しずつ活性化していくのではないか。それが言われたような、人口を少しでも呼び込んでいくという、人口減少対策にもつながるのではないか、と考えています。

 

記者:

北播磨地域を1カ所目に選んだ理由は、「総合的な判断」と言われましたが、もう少し、その「総合的な」部分を教えてください。

 

知事:

神戸市から近いということもありますし、播州織や山田錦など、いろいろな地場産業も、いろいろな意味で頑張っているところでもあるので。ほかにも、いろいろな地域で頑張っている人もいるのですが、まずは、北播磨のエリアを選びました。

あまりにここの地域がよいからと言うと、いろいろな地域があるので。「総合的に」としか言えないところもあります。

 

記者:

ワーケーション知事室について。ワークとバケーションという意味ではありますが、基本的な考え方としては、すべて公務扱いになる。費用に関しても、すべて公金支出で、知事の持ち出し部分は無いのですか。

 

知事:

今回はそういう形になろうか、と思っています。

メディアへの公開も含めて、またいろいろな地域との交流やリモートも含めて、公務の一環で実施する、ということです。

 

記者:

宿泊費用や食事など、どこをどのように切り分けるのかは、なかなか難しい考え方かと思うのですが。そのあたりについては、今後、続けていく上で、知事自らが出費していく部分も生じてくるのですか。

 

知事:

今回は第1回で、これ自体が初めての取り組みの中で。まずは、公務でする形になりますが、どんどんとやっていく中で、当たり前の状況になってきた場合には。私自身がもう「ワーケーションに今度行く」となった場合には、自分で行って、自分で宿泊などをしながら、あとはリモートで仕事をするということも、当然に視野に入ってくる、とは思いますが。まずはそういう形でやっていきたい、と考えています。

 

記者:

ワーケーション知事室の開催にあたって、公務の中でも、遠くに行くことのためにリモート化する予定など、これまでと違った形で行う予定の公務は何かありますか。

 

知事:

このリモートワークで大事なのが、今まで県庁の執務室でレクを受けていたものをリモートで受けて、資料なども、例えば、Zoomで共有などもできるので。そういった形で柔軟にリモートでもできることを、試みることが1つのトライアルなので。通常、知事の執務室でしていたものを離れてすることを、まずトライしていく形です。

あとは、いろいろな業務を、日々しているものをリモートでもできることを、どこまでトライアルできるのか。まずは、知事のレクチャーをリモートですることから始めて、いろいろな仕方に派生させていきたい、と考えています。

 

記者:

今、言われたレクチャーの中には、決裁などもリモートでする可能性がありますか。

 

知事:

今回は、少し難しいかもしれませんが、電子決裁の仕方など、いろいろな東京との会議や県庁内での会議も、ある意味、リモートで参加できることなど、いろいろな可能性広がってきています。

今、いろいろなリモート会議などは、基本的に県庁を拠点にしていますから、そういったものにとらわれず、ワーケーションの行き先から、いろいろな会議に出ることも、1つの可能性として、していきます。

 

記者:

ワーケーション知事室について。今回、北播磨地域ですが、「日程は原則公開」で、例えば、市町名については、今回、(資料に)写真も上がっていますが、市町名は公開されますか。

 

知事:

今回は、多可町です。多可町が中心になります。コテージは「エーデルささゆり」です。

 

記者:

県内には、41の市町がありますが、知事としては、全市町を回るイメージなのか。あるいは、県民局や県民センターのある10地域を回っていくイメージですか。

 

知事:

できれば、41市町を回りたい、と思っています。

ただし、時間との兼ね合いもあるので、言われるように、もう少し広域に絞ることで、今後の検討だとは思いますが。できればいろいろな地域を、バランスを取ってワーケーションしていきたい。

いろいろな地域の人から、「ワーケーションで来て」という声ももらっています。いろいろなところでしていきたい、と思っています。

 

記者:

知事の任期は4年間。1期は4年間です。何年ぐらいかけて、どんな頻度でしたいなど、現時点で何か考えていますか。

 

知事:

シーズンによるかと思うのですが、1カ月に1カ所ずつぐらいは回っていきたい、という思いはあります。ただし、予算編成のシーズンや年始の忙しいシーズンもありますし、そこは少しバランスを見ながらですが、月1回程度はしていきたい、と思っています。

ものすごく寒い時期などはなかなか、古民家で、というのが難しいかもしれないので、季節も結構、大事な問題にはなってきます。それでもする価値というのか、ものすごく寒い時期に、雪の中ですることも1つのあり方かもしれません。いろいろな地域でいろいろな季節でしていきたいです。

 

記者:

発信という意味では、知事が県を代表して発信するというような。例えば、冬であれば但馬地域でカニのシーズンがあったり。秋であれば、丹波地域でいろいろな秋の味覚のシーズンがあったり。何かそのあたりも、場所選定の要素としては関わってきますか。

 

知事:

季節でいろいろな魅力のある地域が多いですから、そこは、季節ごとのバランスを見ながら選んでいきたい。離島であったり、中山間地など、そういった地域も含めて、攻めていきたい。いろいろな地域で開催して、そこからでも、仕事がリモートでもできることを、ある意味、トライアルしていくことも大事だ、と思っています。

 

記者:

これは、県民との対話の機会であると同時に、兵庫県でのワーケーションの可能性というのか、これだけワーケーションのできる環境が整っていることを、県外にアピールして。そういうワーケーションのニーズを取り込むところまで、視野に入れていますか。

 

知事:

まさに、兵庫県がワーケーションのリーディング県であることを、発信したいのです。それによって、県内の人もそうですし、県外からも、兵庫県がワーケーションのリーディング県だと。行ってみようという流れを、これから作っていきたい、意欲的にしていきたい、という思いです。

 

記者:

今回、地場産業や農林水産業、地域活動をしている若い世代を中心に会うということです。例えば、知事がワーケーションをどこでいつします、となった場合に、ぜひ知事に会いたい、知事と話をしたい、という人が現れた場合には、そういった人も今後、受け入れていく考えですか。それとも一応は、会う人は県で選んで会う、ということでしょうか。

 

知事:

まだ少し、コロナ禍もあるので、誰でも彼でもとしてしまうと、少し会場の問題や、いろいろな課題も、コロナ禍ということもあるので、一定の準備をしながらしていきますが。

いろいろなところに行くことになるので、その流れの中で、いろいろな人と出会って、そこで話を聞いたり、したりすることは、当然に出てきます。

最近少し、いろいろな地域のイベントなどにも行きますが、そういったイベントで出展している人と話をする機会も増えています。もちろん、客として来て、そのあたりを歩いている親子連れなどとも、いろいろな立ち話を含めてすることも、どんどんと増えてきています。

ワーケーションで、今回は北播磨地域に行きますが、そういった流れの中で、地域を散策する中で、いろいろな人と話すということは、当然に出てくる、と思います。

 

記者:

島田叡さんの記念事業について。島田叡さんは、齋藤知事と同じく、神戸市須磨区の出身です。今回は12月25日の、1回のイベントですが、県として何かこれを機に、島田叡さんの顕彰など、何かさらに深めていく考えはありますか。

 

知事:

今回、島田叡さんが生誕から120年で、兵庫県出身であること、そして、沖縄県知事として当時、戦時下において、地域において、大きな力を尽くされました。これまで兵庫県と沖縄県は行政もそうですが、地域間でも、いろいろな交流があったところです。

島田叡さんの功績を今回、120周年の記念ということで、改めて五百旗頭先生などを含めて、いろいろな人から話を聞きながら、理解を深めていこう、共有していこうとしています。

こういった取り組みは、いろいろな行政だけではなくて地域の方々も、今までずっとしていたので。そういった取り組みを私たちもいろいろな形でフォローしながら、行政としても、島田さんの功績を含めて、兵庫県出身、神戸出身で、こういった人がいた、ということを。次世代を含めた、いろいろな世代の方々に、共有してもらうということが大事なので、そういったことはしっかりとしていきたい、と思います。

 

記者:

新型コロナについて。直近1週間平均の新規感染者数10人台半ばが、1週間近く続いています。知事の見方として、これは下げ止まりというのか、現時点でどう受け止めていますか。

 

知事:

地域によって、県によっては、0人という数も出始めていますが。兵庫県の場合は、一定、この10人前後で推移している状況です。都市性もある地域なので、隣の大阪府も含めて、都市圏は完全に0人にすることは、なかなか難しい面もあろうかと思います。

ここまで、10人前後できていることは、一定、下げきってきているのか、と思っています。病床使用率が2%台で、かなり下げられているので、かなり収束に向かっている、と思っています。

 

記者:

ワーケーションについて。知事がワーケーションで、実際にその現場を見ることはすごく大事なことだと思っています。ただし、知事は特別職で、勤務時間の観念がないのに対して、我々サラリーマンには勤務時間も規定されています。なかなか、私でも休みの時間に電話があるのはすごく嫌で、仕事もしたくはありません。

そもそも、県としては、テレワークを推進する、そういったリーディング県という話もあったのですが。なかなか思ったように、大企業が中心になっていて、中小企業まで進んでいないのではないか、という見方もあります。どのようにして民間に、自分が広げていきたい、と考えていますか。

 

知事:

テレワークの推進については、今回のコロナでも、やはり企業に対して、お願いしていました。大企業においては、リモートワークというのは、一定進んできていますが、比較的規模の小さい企業では、まだまだ進んでいない実情もあります。

テレワークの推進は、働き方改革の中でも、通勤時間削減や、そういった家族と近い場所で勤務するあり方も、今回、コロナで1つの働き方として「あり」、と思う人も増えてきています。

今回、ワーケーションという働き方も、1つのやり方として広める、1つのきっかけになる取り組みにしていきたい、と思っています。

言われるように、私自身は今、特別職ですが、前職の際には、勤務時間もあって、時間外業務が、特に公務員の世界は、少し曖昧なところもあり、そういった中で仕事をしてきたことになりますが。勤務時間が、よりフレックスなども含めて、かなり柔軟な形態になってきていることもあります。

単なる労働強化にならないようにしなければならない、バランスは大事ですが、テレワークであったり、ワーケーションであったり、多様な働き方を広めていくことは大事だ、と思っています。

 

記者:

一方、ワーケーションについて、1つ間違えると観光と変わらなくなるかと感じています。先ほど、費用の課題なども質問が出ていましたが。

こういったことを受けての成果もあるかと思うのですが、成果や費用の課題をまとめて、県として分析して公表する考えはありますか。

 

知事:

まずは公務という形でしますが、そこには公費も使うことになります。公務があるから、という1つの合理性の中でします。ワーケーション知事室をしていく中で、そこも含めて整理をしていくことは大事です。

いろいろな意味で、ワーケーションという働き方を提唱していくことと、地域に行って、地域のいろいろな人と、現場の実情を見て聞かせてもらうことも、1つの目的でもあるので。地域に行くという1つの大切な公務でもあり、そこはバランスを図りながらしていきます。

今までに兵庫県でしたことのない取り組みなので、当然いろいろな課題などを、しっかりと整理しながらしていきたいです。

 

記者:

我々へのフィードバックはあるのでしょうか。

 

知事:

一定していく中で、こういった形で、こういう結果でした、ということは当然に整理していかなければなりません。

 

記者:

ワーケーション知事室について。知事が行くということですが、県庁から一緒に同行するのは何人ぐらいの規模ですか。

 

知事:

ワーケーション知事室についての皆さんへの詳細なレクは、秘書課からします。そこで話が聞けるかと思いますが、秘書課の職員を中心に一緒に来てもらう形になります。

立ち上げの段階なので、行って地域を見るということと、仕事をするという公務性もあるので、一定の人数で行くことは、合理的な範囲内で必要です。

 

記者:

仕事に必要な人だけが一緒に行くのではなくて、知事室がまるまる行く、というイメージですか。

 

知事:

そうではなくて、秘書担当など、数名程度が一緒に行きます。

 

 

お問い合わせ

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