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ようこそ知事室へ
【発表項目】
知事:
1番目は「新型コロナウイルス感染症の県内の患者の状況等」です。
今日の新規感染者数は2198人で対前週比は44人で、少し下げ止まりの状況です。前週比でプラスになっており、引き続きの注意が必要です。グラフを見てもこれまで下がっていましたが、少し、横ばいが続いています。引き続き基本的な感染対策の徹底をお願いします。病床使用率については23.7%、重症病床使用率は10.5%で、病床の使用率は比較的低い状況です。
これから新年度、ゴールデンウィーク、イベントが多いシーズンになりますので、県民の皆さんには、引き続き、基本的な感染対策の徹底をお願いします。
年代別患者数は、10代未満が17.0%、30代以下が68.6%で7割程度が若年層となっています。これは人の動きが増えてきたこと、若い世代の人が感染しているということです。
新年度がはじまり、人の流れが増え、また、様々なイベントが行われるシーズンになります。県として、感染の再拡大に警戒をしてもらいたいということで、県民の皆さんにメッセージをお伝えします。
県内の新規感染者数は、若い方々を中心に増加傾向です。進学、就職、転勤による人々の移動や歓迎会などのイベント、会食が多くなる時期です。県民の皆さん、特に若い方々には、ゴールデンウィークを楽しく過ごすためにも、ワクチンの積極的な接種や、一人ひとりの感染防止策の徹底をお願いします。具体的には3点あります。
まず、ワクチンの積極的な接種です。ワクチン接種は発症や重症化の予防に有効ですので、若年層の方々にも積極的に接種をしてもらいたいと思います。
学生が兵庫県には多いですが、住民票を親元に残して来ている人もいます。このような方々は親元に帰らなければワクチン接種ができない、と思っている人もいるかもしれませんが、接種券が手元にあれば、県の大規模接種会場での接種が可能です。こういった点も利用しながら接種をしてください。
次に、リスクの高い行動の回避です。
また、基本的な感染防止策の徹底です。マスクの着用、こまめな手洗い、飲食の場合も、短時間・少人数を基本にお願いします。
これからゴールデンウィークを迎えます。今一度、基本的な感染防止策を徹底して、感染の再拡大に警戒をしてもらいたい、と思います。
2番目は「ひょうごウクライナ支援プロジェクト」です。
ウクライナのロシアからの侵攻が続いています。グジャでの痛ましい非人道的な行為もあるなかで、国際社会が協調して一刻も早く解決をしていかなければなりません。非人道的な行為は許されるものではない、と考えています。
一方で、ウクライナから避難したいという方々もいます。先般、政府専用機で20名が日本に来るなど、日本に来る人も増えています。県としても、ウクライナからの避難民を積極的に受け入れたい、と様々な対策をこれまでも行っています。
まずは、状況報告です。ウクライナ避難民等の受け入れに係る相談窓口を3月10日に、外国人県民インフォメーションセンターを兵庫県国際交流協会に開設しました。これまで、96件の相談が寄せられています。このうち、避難民の受け入れについて、親族関係から14件、友人関係から22件の合計36件の相談がありました。また、寄附等の支援をしたいという相談が57件あります。
すでに、県内に3世帯が避難してきています。一部の世帯は県営住宅に住んでいます。個人情報のこともありますので、どこにお住まいかや、どのような人かは、差し控えます。
また、寄附、社宅・生活物資の提供、雇用の場を提供したい、という企業等から多くの申し出もあります。改めて、お礼を申し上げます。
次に、ふるさとひょうご寄附金についてです。3月10日に開設した、ふるさとひょうご寄附金「ウクライナ緊急支援プロジェクト」や、県庁内に設置した募金箱に、4月4日時点で県内外から2420件、約3500万円もの寄附が集まっています。県内外からの多くのご支援・ご協力に感謝を申し上げます。
このウクライナ緊急支援プロジェクトについては、継続中であり、引き続き、戦禍に苦しむウクライナの方々、避難してくる方々を助けるためにも、ご支援・ご協力をお願いします。
今後の取組については、庁内プロジェクトチームを発足させます。避難している方々の支援について、様々なテーマがありますので、全庁横断的に対応を考えていくプロジェクトチームを設置することとしました。名称は「ウクライナ避難民支援等庁内プロジェクトチーム」です。産業労働部国際局をヘッドクオーターにして進めます。
なぜプロジェクトチームを設置したかと言いますと、避難民の受け入れには、総合的な支援が必要だからです。福祉・医療・就労・住宅・教育など、様々な分野の担当部局が連携した取組が必要です。市町、関係団体との連携も必要です。総合的・横断的な取組を進めていくために、プロジェクトチームを立ち上げます。
4月7日に第1回のプロジェクトチーム会合を予定しています。様々な課題について、このチームで検討していきます。会議については、オープンで開催したい、と考えています。
次に、今回、多くの寄附をいただいています。これを活用して「ひょうごウクライナ避難民生活支援金(仮称)」の支給を進めていきます。これは、ウクライナから本県に避難した方々に対して、安全・安心に県内で過ごしてもらえるように、ふるさとひょうご寄附金「ウクライナ緊急支援プロジェクト」や、県民の皆さんからの募金を財源として、生活準備、日常生活への支援を実施します。避難民への経済的支援として、具体的には、以下のとおりとなっています。
1点目は、生活準備のための一時滞在支援で、1世帯あたり20万円を支援します。県から無償で公営住宅等を提供しますが、入居するまでの間、県内宿泊施設に一時的に滞在する費用を支援します。
2点目は、生活をスタートするにあたって、家財道具などの生活用品を購入するために、1世帯あたり50万円を支給します。これは生活の開始のための一時金と考えています。これにより生活をスタートしてもらいます。
現在、国の方で90日間の短期滞在をベースにして、場合によっては1年間の特定活動での滞在などを視野に入れているようですので、1年間を兵庫県で滞在することになった場合に、一定の資金が必要だと考えていました。
3点目は、食費も含めた生活費について、1世帯あたり1年間で144万円の支援をします。食費を含む生活費1カ月あたり12万円、1年間で144万円になります。
このようにウクライナからの避難民に対して支援金、来てから当面のホテルの宿泊費、生活をスタートするための支援、約1年間滞在するための生活の支援をトータルでします。1世帯あたり2人を想定しています。予算は3200万円です。15世帯の受け入れを想定しています。
避難民への日常生活の支援が必要になってきます。これは外国人支援団体等に支援コーディネーター業務を委託し、各種支援機関・市町等と調整を図り、避難民の暮らしの支援を行います。言葉の障壁もありますのでトータルで支援を行っていきます。
以上、すべて寄附金3500万円を充当してスタートしたいと考えています。実施方法としては、兵庫県国際交流協会への補助で実施します。
次に、4月8日にコルスンスキー駐日ウクライナ大使が兵庫県庁を訪問されます。コルスンスキー駐日ウクライナ大使を県公館に迎え、私と藤本議長とで面談をします。
大使からは、これまでの本県のウクライナに対する様々な支援に対するお礼をしたいという申し出もありました。我々としても先ほど説明した生活の支援金や相談窓口、コーディネーターなどについて説明します。その他にも必要な支援内容について意見交換したい、と思っています。
ウクライナから避難してきた人に対しては、兵庫県が市や町と連携しながらしっかりと受け入れをすることが大事です。今回、ふるさとひょうご寄附金に多くの寄附をいただきました。改めてお礼申し上げます。
現在、15世帯を想定して準備をしていますが、それ以上に避難してくる可能性もあります。さらなる県内外の方々からのご協力を改めてお願いします。ウクライナへの支援は、兵庫県のみならず日本全体が連携しながらやっていくことが大事だ、と思っています。
私からは以上です。
記者:
この3週間あまりで、寄附が3500万円以上集まったということで、県内外の人々の関心の大きさについて、どのように捉えていますか。
知事:
本当にありがたい、と思っています。
ふるさと納税を活用して避難民の方々に支援をするということで、兵庫県が都道府県の中で早めに発表をしたので、そういった意味でもニュースとなって、全国から(寄附が)届いています。兵庫県外の、北海道や東京なども含めて、いろいろな県の方々から寄附をいただいています。
本当にありがたいと思っていまして、この短期間で3500万円もの金額が集まってきました。これをしっかりと活用して、すでに3世帯が避難してきていますから、その方々への支援、具体的には生活のための一時金が必要だという声がありますので、そのためにも立ち上げの資金から1年間の生活費を含めて、150万円前後の生活支援金を支給することに繋がりました。本当に寄附をいただいた県内外の皆さんに、改めてお礼を述べたい、と思っています。
記者:
3世帯ということですが、この方々は3世帯で何人ですか。
また、昨日、政府専用機で来た人の中には、知人や親族がいない人もいたようですが、それ以前に来ている3世帯なので、基本的にはこちらに知人や親族がいた人、ということですか。
知事:
基本的には、相談窓口に親族や知人からの問い合せがありましたので、この3世帯の方々はおそらくそういったつてをたどって来た方々だ、と認識しています。
人数などについては、どこまで公表できるのかを確認して、後で担当課から情報提供します。
記者:
生活支援金について、最大で144万円ということですか。
1世帯2人を想定されていますが、これは1人であっても3人であっても額は変わらないのですか。
知事:
ひょうごウクライナ避難民生活支援金ということで、20万円、50万円、144万円という形です。基本的にはこれをベースに運用していきますが、場合によっては、世帯員の数がすごく多いケースもありますので、ここは財源の内容も見ながらですが、柔軟に調整していきたい、と思っています。
記者:
現状は最大で214万円ということですか。
知事:
先ほど150万円と言いましたが、1世帯あたり最大で214万円の支給をするものです。
記者:
今、相談内容も相談件数も多いですが、その相談内容から推察される、今後の支援のニーズをどう捉えているのか、教えてください。
知事:
今の支援内容については、身寄りのある人が「知人や親族を呼び寄せたいがどういった支援をしてもらえるのか」、それから「県営住宅に入居するにはどうすればよいのか」という相談が多いと聞いていますので、まずは、県としての支援のメニューをしっかりと伝えていくことが大事だ、と思っています。
その上で、やはり心配されていたのが、県営住宅への入居など、住まいをどうするかというところですので、そこが一番大きなポイントです。
それから、人によっては、家財道具も含め、すべて置いて来ている方々が多いので、やはり当座の生活の立ち上げのためのお金が必要だ、ということです。
戦禍を逃れて来た人、それから混乱する中で来た人であり、おそらく現地は金融機関を含めて混乱している状況があったかと思います。人によってはお金を持ってくることが、十分にはできずに来ている人も多いので。やはり差し当たりのお金、生活資金が必要だという声も聞いていますので、そのあたりをしっかりと支援するという趣旨で今回、立ち上げました。
これから1年程度の滞在になる場合には、当然に1年間の生活資金については今回支給しますが、それ以後も滞在する場合や、その間も、例えば、企業からも働く場所などを提供したいという声もあります。
そういった就労の場というもの、それから子どもの教育をどうするのかということも、トータルで考えていかなければならないと思っていまして、そのためにプロジェクトチームを明日から設置していく、という趣旨です。
記者:
今週金曜日に大使が来て、面会されます。
支援内容などを伝えるということですが、他にメッセージに繋がるような、何かを伝えたいような内容があるのか、教えてください。
知事:
様々な生活支援であったり、相談窓口の設置、そういったことを用意していることを伝えて、兵庫県はしっかりとサポートします、ということを伝えたい、と思っています。
そこで何が大事かというと、兵庫県はウクライナの皆さんとともにある、ということを伝えたいです。
国としては離れた地域にありますが、それでもやはり地球でともに過ごす同じ人類ですから、困っている人、つらい思いをしている人々に対しては、兵庫県としてもできるだけの支援をしたい、ということです。
兵庫県はウクライナとともにいます、ということを伝えていきたいです。
記者:
3世帯はいつ頃から住んでいますか。
知事:
4月4日現在と聞いています。どのタイミングから入ってきたのかは、確認をして、後ほど伝えます。
記者:
県営住宅は、今、何世帯分ぐらいを確保していますか。
知事:
ケースバイケースで対応しています。入ってきた方々の相談に応じながら、その地域がよいなどで対応しています。
具体的に何戸用意しているという形ではありません。空いているところに、もちろん意向も聞きながら、案内していきます。
記者:
明日の会議は、まずは何を議題に始めますか。
知事:
まずは、それぞれの今の取組状況の確認と、これから想定されること、教育の問題、子育ての問題、医療の問題、あとは生活の立ち上げの問題。メニューとしては県営住宅や、生活の支援金のメニュー、相談窓口を用意していますが、それで本当に十分なのか、様々な課題があるのではないか、ということを議論していくものです。
記者:
知事は明日、西播磨に行くので、出席はしないのですか。
知事:
私は、別の公務があります。明日はまさに実務的に、しっかりと実施してもらいたい、と思います。
記者:
ウクライナの大使は各都道府県を回っているのですか。兵庫県が何番目ということが分かれば、教えてください。
知事:
私が、聞いている限りは、兵庫県が初めてと聞いています。もしも違っていれば、担当課から伝えます。
記者:
まず兵庫県から始めるのには、何か理由があるのですか。
知事:
そこはまた、担当課に確認をしてもらえれば、と思います。
例えば、姫路市や、神戸市も、いろいろなウクライナとのこれまでの関係性もあって、支援を積極的にしたい、というものもあります。
兵庫県としても、ふるさと納税や相談窓口、様々な対応をしたということもありましたので、いろいろと考えて、ウクライナ大使の方で判断したのではないか、と思っています。
記者:
新年度初めての会見です。
知事が1日に開いた幹部会議で、今年の自分の最大のテーマとして対話の重視を挙げています。どうして対話の重視が最大のテーマなのですか。
知事:
やはり、8カ月間、着任してから県政をしてきて、コロナでなかなかコミュニケーションが密にしづらいというところも、社会全体としてあった中で、より積極的に対話をしていくことが、県政を推進するためにも大事だ、と私も改めて感じました。そこをよりメッセージとして、私自身が伝えて、これを具体的にしていきたい、と思いましたので、あえて言いました。
記者:
報道によると、知事が方針を示した会議のことを、政策会議と書かれていました。これは、前知事時代にあった県民局や県民センターの人も含めて、30人程度でしていた会議を復活させた、ということですか。
知事:
もともと、それは続けていました。廃止もしていなかったので、引き続きしていく、ということです。
特に5部制から12部制にしたことによって、より横の連携が重要なことになっていきます。さらにプロジェクトベースでも、SDGsや、万博の取組、それから、こういったウクライナ避難民の皆さんへの対応も、あとはヤングケアラーの問題など。いろいろなテーマで、やはり部局横断的にしなければならない、場合によっては県民局もしっかりと把握して、地域ごとに対応していかなければならない、という課題がやはり増えていきます。そういった意味で、政策会議をしっかりとしていきます。
これまでを継続する面もありますが、より機動的な形、みんなで連携すべきテーマをしっかりと選りすぐって、議論して横の連携を確認したり、情報共有をしっかりとする。さらには、県民局・県民センター長や各部局長からも、いろいろな議題をノンペーパーでもよいので、言ってもらい、いろいろな情報共有を機動的にする会議に、これからバージョンアップしていきます。
記者:
前の知事の時代は毎月2回であった、と聞いています。その形に戻す、ということですか。
知事:
2回でします。
記者:
構成メンバーも、本庁の幹部と県民センターと県民局の幹部ですか。
知事:
はい。やはり横の連携をしっかりとすることが大事だ、と思っています。
記者:
対話の重視について。11日には明石市長と会われますが、当初は事務方同士で、あるいは副知事と副市長で、と言っていたものを、直接会おうと考えを改めたのは、どうしてですか。
知事:
市町の首長との対話というのは、やはり大事なテーマです。これは、これまでも折を見てしてきました。これもやはり大事だ、と改めて思っています。
明石公園をテーマにして、先日、視察をしましたが、公園の方向性など、明石市を巡る県との関連する課題について、首長同士で話をすることは大事だ、と思っています。11日に調整が出来ましたので、実施します。
記者:
公開ですか。それとも非公開ですか。
知事:
追ってまた、連絡をします。
記者:
先週、人事会見のときに聞いた、防災監と危機管理部長の話で、その場で担当課から説明をもらいましたが、どのように仕事を分けているのか、結局よく分からなかったので、改めてお願いします。
知事:
大事なのは、防災監がしっかりと横の連携、それから自分の所掌事務をしていくことです。そのためにも防災監のもとに、危機管理部を設置して、しっかりとマネジメントをしながら、防災担当業務をするということが、大事です。
防災監は部長級からは少し上の立場ですが、事実上、部長としてのマネジメントもすべき立場です。
そこを兼務という形にして、危機管理部をしっかりとマネジメントすることも。1人で横の連携と、部のマネジメントを両方するために、兼務にしています。
記者:
今回の人事全般について、知事が主導しているのですか。それとも、やはり人事のプロである片山副知事の意見が多数反映されているものですか。
知事:
基本的には齋藤県政における人事ですので、私がマネジメントしています。その中で片山副知事や、様々な人の意見などを当然に聞きながら、全体としては私が判断して決定しています。
記者:
先ほど知事から、感染状況が横ばいになってきて、少しぶり返してきている、という話がありました。
今、県民割のひょうごを旅しようキャンペーンを4月28日まで実施しています。これについて、一定の水準まで増えてくれば止めるなど、何か今の段階で設けている基準はありますか。
知事:
基本的に、まん延防止指定が適用されれば、その運用についてはどうするのかを考えなければならない、というのが従来の方針です。
この事業は国の補助を受けて実施しているもので、国の方針が今そうなっているので、そのような方針で実施していきます。
記者:
国のまん延防止指定がベースということですか。
知事:
基本的には、まん延防止指定というものがベースだ、と考えています。
記者:
ウクライナ支援について、知事が言われた、現在の3世帯は、どういう経緯で把握したのですか。
知事:
国際交流協会に相談があったということです。いろいろな形で、入る前に相談があって把握したケースもあれば、おそらく入ってきた後に国際交流協会に相談があって把握した、といろいろな面があっての3世帯です。
記者:
県内に今、住んでいるのですか。すべてが県営住宅ではないのですか。
知事:
すべてが県内ですが、県営住宅というわけではありません。
記者:
3世帯とも避難民でしょうか。実際に侵攻が始まる前から先を見て来た、というケースもあるかと思いますが。
知事:
避難民という位置づけです。
記者:
県営住宅、公営住宅に入居するまでの間は、県内の宿泊施設に滞在するとのことですが、この宿泊施設はどのように選定したのですか。
知事:
国際交流協会への相談の際に、県営住宅への入居が、例えば、1週間後や2週間後であった場合に、または2日後という場合には、その期間どうすればという相談があります。いろいろなビジネスホテルなどを案内したり、おそらく自身の身寄りを頼って来る場合には、自分で選ぶのかと思います。
どこかの宿泊施設を指定するというよりは、自身の一番都合のよい場所を選んでもらい、そのための費用を支援する、という趣旨です。
記者:
ウクライナを侵攻しているロシア側に対して、どのような思い、考えをお持ちですか。
知事:
どのような理由があろうとも、戦争や侵略行為は人道面でも許されないものです。特に、先般報道されているとおり、ジェノサイドという非人道的な行為は、やはり痛ましいもので、決して許されないものです。
子どもや女性といった弱い立場の人をはじめ、罪のない人々の命を奪ってしまうことは決して許されるものではないので、ここは一刻も早くやめることが大事です。
そのためには、国際的に協調しながら、一刻も早い撤退、それから平和的な枠組の構築というものが、日本もそうですが、国際社会が連携して、しっかりと取り組んでいくことです。
ロシアに対してはしっかりと、県議会もそうですが、抗議の意を示すということが、これからも大事です。
記者:
今週、県内は小中学校の始業式・入学式があり、来週あたりから本格的に学校も含めてスタートします。一方で、4月の後半にはゴールデンウィークが始まりますが、その間のどこかの段階で、対策本部会議を開いて、その感染対策等について検討する予定はありますか。
知事:
少し検討しているところです。日程がすごくタイトですので、どのタイミングかという調整をします。ゴールデンウィーク前の段階で、県民の皆さんに対して、今日もメッセージを出しましたが、改めて確認をお願いします。
記者:
ウクライナの支援プロジェクトについて。3世帯のうち県営住宅に入居している世帯もある、ということですか。
知事:
3世帯のうち1世帯が県営住宅に入居しています。場所などは個人的なことになるので差し控えます。
記者:
支援依頼については36件、4月4日現在で来ているということです。それは、さらにこの3世帯以外にも、兵庫県に避難したいという希望の声がある、ということですか。
知事:
そのようなニーズがある、と理解しています。
記者:
ウクライナの駐日大使が来ますが、知事としては、どういったメッセージを伝えたい、と考えていますか。
知事:
2点あります。先ほどの繰り返しとなりますが、1点目がウクライナからの避難民について、具体的な支援策を準備していることを伝えます。相談窓口の設置やコーディネーター、そして、一番心配されている生活の支援金は、短期間ではなく1年間を支援します。
今後のいろいろな問題に対して、プロジェクトチームを設置して、横断的に、市町と連携しながら対応していくことを伝えます。
その上で、メッセージとして、兵庫はウクライナとともに、これからも歩んでいきますと。いろいろな苦難についても、しっかりとサポートしていきます、ということを伝えたい、と考えています。
記者:
豊岡の聴覚特別支援学校と出石の特別支援学校の統合について。計画策定から統合まで1年あまりということで、保護者から少し性急すぎるのではないか、説明が少し足りないのではないか、というような声も上がっていて、署名活動も展開される、と聞いています。
この問題に関して、知事の考えを聞かせてください。
知事:
この豊岡の聴覚特別支援学校と出石の特別支援学校の統合の問題については、教育委員会から発表された後に報告がありましたが。1年という準備期間は短い、と私自身も思っています。そこをどのように対応していくのかは、基本的には教育委員会の方で判断される形になりますが、私は、1年は短すぎる、と考えています。
教育委員会も、様々な検討やプロセスを経てきたということはありますが。結果的にこうした形になっているのは、やはり保護者や関係者への説明が不足している、と知事部局も含めて、しっかりと反省していかなければならない、と思っています。
一度、来週中に、今、日程を調整しているところですが、豊岡市の関貫市長との面会を予定しています。その上で、市としての考えを聞きます。これは但馬地域全体にも関わる話ですので、養父市や、そういったところから通っている人もいるので、そういった状況も、その際に聞くことができれば、と思っています。
一度、現地、学校も訪れて、実情を聞き、その場合には学校関係者だけではなく、保護者の方々とも意見交換をすればよいと。そのようなことをしながら、教育委員会としっかりと連携しながら対応していきたい、柔軟な対応が必要だ、と思っています。
記者:
計画策定後に聞いたということですが、そのあたりは、反省ということも言われましたが、知事として報告が欲しかった、ということですか。
知事:
全体的な教育委員会との連携というのは、これまでもこれからもしっかりとやっていきます。
特に、この特別支援学校の問題は、利用している方々にとっては、障害児に対するサービス、教育をどうするのかは、地域にとっても、それから当事者の皆さんにとっても、大事な、そして思いのある問題です。
教育委員会と知事部局がより連携して、これからも取り組んでいきます。
記者:
1年というのは、知事としては短いと感じているということですが。今後、関係者の皆さんと意見交換する中で、知事として延期を求めていく考えはあるのですか。
知事:
その方向で、教育委員会と話をしていきます。まずは関貫市長をはじめ、関係者としっかりと現状を見ながら、意見交換をしていきます。
あとは、高校の統廃合の問題ですが、教育委員会もしっかりと議論を積み重ねながらやってきた面はありますが、やはりこの問題は、より丁寧に、関係者の皆さんへの説明、それから、地域の皆さんの理解、合意形成をしっかりと図りながら進めていくことが、これからの大事な問題です。そこは教育委員会へも伝えます。場合によっては、総合教育会議も開きながら、合意、密接に連携していきます。
統廃合というものは、地域の方々にとっては、伝統のある高校、我が町の学校がなくなる、という思いがあるテーマでもあります。一方で、教育機会を、少人数のみならず、いろいろな地域の人々が集まり、大きな規模で教育を受けさせたい、という保護者や教育関係者の思いもよく分かります。
そういった意味でも地域のプロセスをきっちりとしながら、丁寧にやっていくことが大事です。それをしっかりと教育委員会にも伝えながら、知事部局も連携しながらやっていきます。
記者:
ウクライナの避難の支援について。今回、生活支援金ということでいろいろな支給をされますが、地域によって、支援の額が変わってくることはいかがか、という声もあります。
例えば、兵庫県に来れば210万円くれるが、東京であれば100万円しかないなど。最低限の支援という部分は国ベースで、国が決めなければならないという気はするのですが、支給額を決めるにあたって、考慮したことはありますか。
知事:
いろいろな事情で兵庫県以外も、避難先、居住先として見る人もいます。そういった人々が住むところによって、その差が生じないように。生活費や医療費についての支援の報道がされていますので、まずは国の方がしっかりと早く具体的に示していくことが大事です。
兵庫県は、ふるさとひょうご寄附金による、ふるさと納税をこういった形で使うということで募集し、それが約3500万円集まりましたので。県として避難している人にしっかりと届けていきますが、ベースは国が早めに提示をすることが大事です。
記者:
高校の統合について、先日、県の教育委員会から改革の計画が発表されましたが、その見直しを求めたりする可能性はあるのですか。
知事:
今の時点ではありません。
今の計画はいろいろな議論を重ねながらやってきたものです。その計画をどのように進めていくのかにおいて、関係者の方々、地元に、より丁寧に説明し、合意形成を図っていくことが大事です。
例えば、ある学校が廃校となる場合には、廃校の後をどう利用するのかも重要なテーマになってきます。そのビルドの部分があって、地元の合意が得られるということもあります。
教育委員会だけではなくて、知事部局もしっかりと、県民局などを中心に検討していかなければならないので、そこは教育委員会と連携しながらやっていくということです。
記者:
ウクライナのプロジェクトチームについて。3月ぐらいにはプロジェクトチームをいろいろなところで立ち上げていくということは聞いていましたが、ウクライナということで、どれぐらいの人数の職員が、どれぐらいの期間実施していく、という構想はありますか。
また、ウクライナにかかわらず、世界中でいろいろな人道危機が、いろいろな理由で起こっているかと思います。今後も似たような事例が起こった場合には、こういったプロジェクトチームを積極的に立ち上げていく、などの見解についても教えてください。
知事:
プロジェクトチームは明日から立ち上げます。構成メンバーについては、配布資料のとおりで、リーダーは国際局、その下に10名程度に入ってもらうというものです。
これは課長級ですので、その下にはそれぞれスタッフがいます。10名前後のチームでやっていくものです。
期間については、当面、4月から当分の間ということで、これはどれぐらいの期間続くのかが、なかなか見えないテーマでもあるので、特に期限は示していません。例えば、ヤングケアラーなど、どこかで中間報告や最終報告をまとめていくという問題とは違い、常に動いている問題でもありますので、期限は設けずに、当分の間という形でやっていきます。
それから、このほかにも様々な人道的な問題、国際社会に関する問題というものは、これから出てくることも想定されます。その都度、必要に応じてプロジェクトチームを作っていくことは大事だ、と思います。
特に、最近は国際化が進んでいて、外国から来る技能実習生も含めて、それぞれの都道府県が、兵庫県も含めて国際化している時代です。国際問題は国の問題だと思われがちですが、やはりそれは都道府県単位や自治体単位で、自治体が当事者として対応していくことが増えてきますので、その意識を持って、これからもいろいろな課題に臨んでいきます。
記者:
高校の件について。特別支援学校の方は延長を前提に教育委員会と協議をすると。計画は見直さない、と言ったのは、高校の再編計画の方ですか。
知事:
特別支援学校の今回の事案の統合については、1年という期間はやはり短いと思っていますので、より柔軟な対応ができないのかを、教育委員会としっかりと調整をしていきたい、と思っています。
一方で、高校全体の統廃合の問題は、具体的なところは出ていませんが、時間軸をどうするのかというアウトラインが出ています。
これについては、議論の積み上げの中でできたものです。これについて、先ほど言ったとおり、これから具体的な話をしていくためには、しっかりと関係者の合意形成を図っていくことが大事だ、と教育委員会にも伝えていきたい、と思っています。
議論を重ねながら、跡地利用をどうするのかとかいうこともやりながら、場合によっては、いろいろな柔軟な対応も出てくるかと思います。ここはケースバイケースで、きっちりと柔軟な対応もできるように、教育委員会と連携をしながらやっていくことが大事です。
記者:
ウクライナの3世帯の、残りの2世帯はどうされているのですか。
知事:
後ほど、他の情報を含めて伝えます。
記者:
ウクライナ支援について。昨日到着した政府専用機の20名は、兵庫県は現段階では受け入れをしておらず、今後、受け入れる予定もないのですか。
知事:
今の段階では、その20名は来ていない、と聞いています。おそらく、(東京などに)一時滞在しているのかと思いますが、今の段階では、兵庫県に来るということは聞いていません。
来るということになれば、しっかりと受け入れをしていきたい、と思っています。今はそういう状況です。
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