ホーム > 県政情報・統計(県政情報) > 知事のページ > 記者会見 > 知事記者会見(2022年7月27日(水曜日))

更新日:2022年7月27日

ここから本文です。

ようこそ知事室へ

知事記者会見(2022年7月27日(水曜日))

 【発表項目】

1 新型コロナウイルス感染症の現状と対応

(1)県内の患者の状況等(PDF:260KB)

(2)夏休みにおける臨時無料検査拠点の開設(PDF:543KB)

(3)第7波到来を受けたワクチン接種加速化の取組(PDF:256KB)

2 第1回播磨臨海地域カーボンニュートラルポート推進協議会の開催(PDF:425KB)

3 「子どものスマホ適切な利用推進プロジェクトチーム」の発足(PDF:497KB)

4 兵庫県水上オートバイ「安全宣言ショップ制度」の運用開始(PDF:423KB)

 

動画

 知事会見を動画で見る(外部サイトへリンク)

知事記者会見内容

知事:

 1番目は「新型コロナウイルス感染症の現状と対応」です。

 (1)県内の患者の状況等

 本日の新規感染者数は、1万152人で、対前週同日比で3500人ほどの増加です。

 新規感染者数が1万人を超え、BA.5の感染力の強さが今も現れている、と思っています。大変強い危機感を持って、今の事態を受け止めています。

 病床使用率も少しずつ上がってきています。全体病床は60%を超えており、医療機関への負荷もかなり高まっています。それから重症病床使用率も10%を超え、少しずつ高まっている状況です。全体の病床ほど高くはありませんが、重症病床使用率もこれから少しずつ上がってくることが想定されますので、一層の感染対策の徹底、そしてワクチン接種の促進が大事になってきます。

 状況として、感染者数は第6波のピークを第7波が突き抜けた形になっています。新規感染者数が大きく伸びている状況です。

 後ほど、県民の皆さんへのメッセージをお伝えします。

 

 (2)夏休みにおける臨時無料検査拠点の開設

 これから夏休み、お盆の時期を迎えます。帰省などによって人の移動が増えることが想定されます。そういった中で、政府からも、各地域の主要となる駅や空港に、その期間を中心に無料の検査拠点を整備する方針が示されました。

 今回、JRを始め、交通事業者などの協力により、無料の検査場をJR新神戸駅、それから神戸空港の2カ所にお盆の期間を中心に設置します。具体的には、8月5日から18日までの間、特にお盆前後で人の流れが多い期間です。JR新神戸駅は18ブース、神戸空港は5~10ブースを開設します。

 検査手法は抗原定性検査で、JR新神戸駅は、先着順、またはWEBでも予約可です。神戸空港の受付方法は調整中です。

 お盆の時期をこれから迎え、ふるさとに帰省したり、いろいろなところから神戸にやってくる人もいます。ふるさとのおじいちゃん、おばあちゃんに会うケースも出てくるかと思います。やはり感染対策をしっかりとしながら、家族が交流する、ふるさとに戻るということが大切です。

 兵庫県は政府の方針も踏まえ、行動制限は今回の第7波ではしない、と考えています。

 医療従事者の負担がかなり高まっていますが、一方で、重症化リスクは、かつてのデルタ株などと比べると低い状況ですので。行動制限をすることによる様々な社会的デメリット、こういうことを踏まえると、先日の本部会議でも行動制限はせず、何とか医療提供体制を充実させながら、今回の第7波を乗り越えていく。県民の皆さんとの合意形成、コンセンサスを作って、この第7波を乗り越えていきたい、というのが今の兵庫県の方針です。

 移動する時にはワクチン接種をしてもらいたいのですが、自分が陰性ということを確認してからふるさとに戻ったり、実家に帰りたいというニーズもあると思いますので、今回、県の主要な玄関口であるJR新神戸駅と神戸空港に、臨時の無料検査拠点を設置するものです。

 ぜひ、検査拠点を利用しながら、安全安心な帰省をお願いします。

 

 (3)第7波到来を受けたワクチン接種加速化の取組

 7月22日付で厚生労働大臣指示という形で示された方針に対応し、県接種会場でも接種対象者を拡大する方向で進めます。

 まず一つが、ノババックスのワクチンです。現在は18歳以上をノババックスワクチンの1回目、2回目の接種対象としていましたが、国ではその年齢制限を12歳まで引き下げました。

 県の接種会場では12歳から15歳は対象とせず、その年齢は基本的に市や町のクリニックで対応することとしています。県は今回新たに、ノババックスのワクチン接種について16歳以上を対象とすることとしました。

 ノババックスはファイザー、モデルナ、そしてアストラゼネカに次いで4つめのワクチンの選択肢になります。私も7月14日にノババックスのワクチンを接種しました。これは個人的な感想ですが、多少の腕の痛みはありましたが、翌日以降発熱もなく、副反応はほぼなかった、と捉えています。

 接種する人によると思いますが、このノババックスワクチンは、若い世代が心配しているような副反応は少ないとされています。ぜひ、選択肢の一つとして、若い世代、それからワクチンをまだ接種していない人にも、今はかなり、ノババックスの流通が比較的ニーズに応じて供給されるようになってきましたので、このノババックスワクチンの接種を検討して欲しい、と思っています。

 それから、4回目の接種については、これまで60歳以上の高齢者と、18歳以上60歳未満の基礎疾患のある人に限定にしていましたが、7月22日からは新たに18歳以上60歳未満の医療従事者、高齢者施設で働いている人も接種対象に加わりました。

 従前どおり、市や町が発行した接種券が必要ですので、これから手元に届くかと思いますが、市や町に問い合わせてもらえれば、と思っています。

 県の大規模接種会場でも、この医療従事者、高齢者施設で働いている人も対象となりますので、その会場も活用してもらい、積極的に接種してもらいたい、と思っています。特に、医療従事者、高齢者施設で働いている人は、早く打ちたいとの希望が結構あると聞いていますので、市や町のみならず、県でも接種の対象を広げていきます。

 先日、ワクチンの3回目、4回目の接種を受けていない人へ、それを促進するために、PR、啓発をすることが大事だ、とコロナ対策本部でも共有されたところです。県のアドバイザーの神戸大学森先生に協力してもらい、啓発動画を作成しました。

 オミクロン株の拡大を防ぐためにも、若い世代の3回目の接種が必要です。また、高齢者、基礎疾患がある人も、発症、重症化を予防するためにもワクチン接種は極めて大事なキーになります。この動画を見てもらいながら、ぜひ、ワクチンの接種についての積極的な協力をお願いしたいと思っています。

 県のホームページに掲載、それから県庁のロビーなどで放送していますし、市や町、希望者には提供します。

 

 以上の状況を踏まえ、本日、感染者数が1万人を超え、感染拡大が続いている局面で、これからお盆、夏休みを迎え、改めて県民の皆さんにメッセージを伝えたい、と思っています。

 県民の皆さんへの呼びかけです。

 自分自身の健康は自分で守るという行動が必要です。感染拡大は今、すごく広がっており、近しい人がオミクロンに感染し、療養していることが皆さんの周りでも増えていると思います。オミクロンは感染拡大の力が強く、いつ、誰がどこで感染してもおかしくない状況ですので、皆さん1人1人が日頃からの感染対策をしっかりとすることが大事です。

 また、基本的な感染対策をし、それぞれの場面で徹底するとともに、ワクチンの接種、これが感染、発症、そして重症化を予防することですので、できるだけ多くの人がワクチン接種に協力して欲しい、と思っています。

 ウイルスの感染が医療従事者にも広がっていくことで、医療提供への影響、様々な社会活動での影響も出始めています。ぜひ、県民の皆さん1人1人が、自身の健康、コロナから身を守ることをしてもらいたい、と思っています。

 症状がある場合、発熱がある場合には、コロナではないかということで、クリニックを受診することがあるかと思いますが、少し喉がおかしいぐらいで受診したい場合もあるかと思います。その場合にはぜひ、県が設置している様々なコールセンターにも相談してもらいたいです。

 県では健康相談コールセンターなど、様々なセンターへの相談窓口を作っていますし、救急車を呼ぶかどうか迷う場合もあるかと思います、そのような時にも、例えば、お子さんの場合、子ども医療電話相談#8000を県のホームページなどで紹介しています。繋がりにくいこともあるかもしれませんが、まずは相談をして、それから受診するようにしてください。

 それから、感染した場合にどうするか、です。クリニックの予約が取りにくくなっている場合で、仮に陽性になった場合ですが、高齢者、それから重症化リスクの高い人を中心に入院させており、基本的には、今、自宅療養が基本になります。

 私もそうでしたが、その場で解熱剤を処方してもらい、それを飲みながら水分補給、食事をとりながら家で療養することが少なくとも3日ほど続くことになりますので、日頃から、もしもに備えて、自宅療養の準備をしてください。

 具体的には、解熱剤の常備。それから、水や食料品の備蓄も大事です。いざという時にはなかなか外出ができない状況になりますから、今のうちから常備薬などの準備をお願いします。

 そういった形で自分の身を守りながら、もしもに備えた準備をする。それぞれの県民がこの対応をしっかりとしながら、第7波を乗り切っていくことが大事です。

 

 そして、高齢者の皆さんへの呼びかけです。県では、高齢者への行動制限は予定していません。行動制限というのは、感染のリスクを減らす効果があるのかどうかの観点もありますが、過度に行動を自粛することによって、例えば認知症であったり、フレイルであったり、別のリスクも出てしまうことになります。

 高齢者は4回目のワクチン接種をすれば、比較的、感染・発症、重症化を抑えることが今、エビデンスとして示されていますし、4回目のワクチン接種は、高齢者に進んでいくことになりますので、高齢者の皆さんには感染対策の徹底と、日頃からの健康維持をしっかりと呼びかけたい、と思っています。

 できるだけ早期に4回目のワクチン接種をしてもらいたい。県としても市や町と連携しながら、一定の時期が3回目から過ぎた人は、4回目の接種をする機会を増やしていきますので、できるだけ早くお願いします。それで、自身の中にコロナに対する武器を身につけましょう。

 その上で、これから帰省する子や孫を受け入れたり、いろいろな機会があるかと思いますが、違う世帯の人と会う際には、会話する際にはマスクの着用を徹底してください。

 本来、孫が帰省してきたら、家の中ではマスクをとって、その表情や成長を見たい、という気持ちがあるかと思いますが。食事の場面以外にも、近い距離で話をする場合には、マスクを着けたり距離を取って、あとは換気をしっかりとして、気をつけることが大事ですので、よろしくお願いします。

 現在、外出を控えがちかと思いますが、動かない状態が続くことがないように、散歩や、簡単な体操、いろいろな形で体を動かせすように努めてほしい、と思っています。その際には十分な睡眠、そして水分補給などもしっかりとお願いします。

 このように、感染拡大が広がっている状況ですが、特にリスクの高い高齢者は、感染対策と日頃からの健康維持にしっかりと留意してもらいたい、というのが兵庫県からのメッセージになります。

 どうぞよろしくお願いします。

 

 2番目は「第1回播磨臨海地域カーボンニュートラルポート推進協議会の開催」です。

 最近の地球温暖化等を踏まえると、気候変動リスクに適応するためには、国際的に脱炭素、CO2をオフセットしていくという議論が加速しています。

 そういった意味で、兵庫県の中でも、姫路を中心とする播磨地域というものは、鉄道、製鉄など、あとはLNG発電といった重厚長大型のいわゆるCO2を排出する産業が集積している地域になります。

 加えて、姫路港は、今でもLNGを西オーストラリア州から、かなり多いウエイトを輸入しているという意味で、エネルギーの拠点にもなっています。そういった播磨地域を中心に、CO2から水素への置換え、それから、姫路港をカーボンニュートラルのサプライチェーンの拠点にしていくことで、姫路港をカーボンニュートラルポート化していくという取組をこれから兵庫県として進めていきたい、と思っています。

 今週の26日に、県庁内でひょうご水素・脱炭素社会推進本部を設置し、庁内の体制を整えたところです。そしてこれから、播磨地域を中心に、カーボンニュートラルポートの形成を官民連携で議論していきます。

 7月29日金曜日に現地の姫路市において、第1回の推進協議会を官民連携で開催します。協議会には兵庫県のみならず、現地に位置する企業、商社から製造業、それから発電関係の人々が参加し、国それから地元の市、姫路市なども参画予定になっています。今後、官民連携で播磨臨海地域カーボンニュートラルポート形成計画を、令和5年度中には策定することを目標に、脱炭素の取組の推進を図っていきます。

 第1回の協議会に私も出席し、企業、それから学識者と意見交換を実施します。構成メンバーは学識経験者として県立大学の伊藤先生を含めて3名、それから、企業も多く参加しており、岩谷産業、大阪ガス、カネカ、川崎重工、関西電力、神戸製鋼を始め、この地域を代表する重厚長大産業、商社を含めた、ものづくりのプレイヤーにも参画してもらう形です。それから地元の経済団体、行政からは、国、市も参画する形になります。

 第1回については29日を予定しています。この会議は10時から11時半を目途に、ホテルモントレ姫路で行います。会議が終わった後、その近くにイワタニ水素ステーションがありますので、そこの視察を予定しています。

 水素社会というのは、皆さんなかなか実感がわきにくく、頭では分かっていますが、実際の水素ステーションがどのようになっているのか、それを車に充填することが、どういうものかは、実際に見て、私も水素車のミライを運転したい、と思っています。ミライを運転して、水素をチャージすることを今回のデモンストレーションとしていますので、また取材をよろしくお願いします。

 

 3番目は「『子どものスマホ適切な利用推進プロジェクトチーム』の発足」です。

 先日発表された、文部科学省の学校保健統計調査で、7月13日に速報値が出ました。これは、全国300万人以上の幼児や児童を対象にしましたが、視力が1.0未満の割合がかなり増加しているという傾向です。

 おおよそ小学生でいうと、3割以上の児童が視力0.1未満になっています。やはりコロナ禍で家にいる時間が長くなる中で、テレビを見たり、スマホを見たり、タブレット見たり、ゲームをしたりで、近い距離で見る機会がどうしても増えている中で、これまで以上に、低年齢の子どもの視力の低下、特にスマホやゲームへの過度な依存をできるだけ、適正にして、健康への悪影響の懸念を解消していくことが大切です。

 今回、有識者に入ってもらいながら、子どもの視力、それからスマホを使い過ぎるとストレートネックになるなどのデメリットもありますし、依存する心の問題、それからスマホでブルーライトを浴びすぎると眠れなくなるといった睡眠障害の問題など。いろいろな子どもの健康面に重点を置いた対策を、兵庫県としても初めて取り組んでいきたいと思います。

 庁内横断のプロジェクトチームを設置して、そこに有識者として、資料に書いているとおり、神戸大学の眼科の中村先生、整形外科の黒田先生、そしてネット依存症関係の田中先生、子どもの睡眠障害の菊地先生などに参画してもらいながら。

 庁内でも県民生活部が中心になりますが、教育委員会や保健医療部も入って、過度な子どものネット利用が健康にどういった影響があるのか、そしてそれを防止していくためにはどうすればよいのかを議論して、対策を講じていきます。

 第1回の会合は、8月下旬で現在調整していますので、また具体的な日時が決まれば、お知らせします。

 私自身も視力が結構悪くて、強度の近視ですが、小さい頃からかなり悩んでいまして、今はコンタクトをしています。そういった近視を抑制するにはどうすればよいのかを、小さい子どものいる母親は子どもの近視がかなり進んでいることで悩んでいる人も多いように聞いています。

 県としてできることは、例えば、何分勉強したら何秒外を見なさいなど、ベーシックなことが中心になりますが、兵庫県としてしっかりと県民の皆さんに、子どもや保護者を含めて、啓発していくことが大切だと思っていますので、そういった観点から議論を進めていきます。

 第1回の開催については、またお知らせします。

 

 4番目は「兵庫県水上オートバイ『安全宣言ショップ制度』の運用開始」です。

 兵庫県は水上オートバイの対策について様々講じてきました。先日は、パトロールに私も須磨海岸へ行きましたが、水上オートバイについて対策していく中で、県の条例改正も行い施行していますが、安全に関する指導啓発を行うショップを作っていく、ということで、「安全宣言ショップ制度」を今回創設しました。

 優良な水上オートバイのユーザー拡大に向けて、指導や、啓発に積極的に取り組む、ショップの募集を今日から開始します。

 具体的には資料に書いているとおり、安全宣言ショップという制度を作って、危険行為に対する罰則を強化した県の条例改正の内容や、遊泳している人から100メートルぐらい離れてください、という県独自のルール。それから迷惑行為をやめてください、というマナー。これらを周知してもらえるショップを、安全宣言ショップとして認定していきます。

 届出をされたショップは、県のホームページに掲載するほか、安全・安心マリーナ・ショップのリストバンドを配布し、これをユーザーにつけてもらいます。

 これから夏休みに入り、マリンレジャーが本格化していく中で、遊泳者やサップなどマリンスポーツを楽しんでいる人が、水上オートバイも含めて、安全安心に兵庫の海で楽しんでもらえるように、これからも関係者と連携しながらしっかりと取り組みます。

 

 私からは以上です。

質疑応答

記者:

 コロナ関係のことで伺います。先ほど、高齢者の行動制限を予定していないのは、認知症やフレイルのリスクがあるからという説明でしたが。先日、保健医療部長より、重症病床がひっ迫するなど、本当に医療がひっ迫してくれば、何らかの制限をかける場合もあり得るだろう、という説明がありました。

 高齢者の行動制限は予定してない中で、今後、どのようなカードが切れるのかなど、何か検討している部分や、今後の行動制限というものはあるのでしょうか。

 

知事:

 今回、コロナの第7波ですが、行動制限は現時点では、感染防止策と社会経済活動の両立をどう図っていくのか、という、日本社会がコロナにどう向き合っていくのかの過渡期にある、と思っています。

 今までのデルタ株と違って重症化リスクが比較的低いと言われているオミクロン株です。欧米の場合は、規制を非常に緩和してマスクの着用などをとても自由にして、社会経済活動を元に戻して経済を活性化していく場面になってきている中で。日本がどこまで社会としてコロナに向き合っていくのかが試される局面ですので、できるだけそこは、行動制限をせずに何とか乗り切っていきたい、と思っています。

 重症病床使用率は13%で、まだ過度にひっ迫している状況ではないので、何とかこの状態を踏み止まりながら乗り切っていきたい。まずは、基本的な感染対策の徹底とワクチンの4回目接種、ここに尽きると思っています。

 あとは、県民の皆さんに対して、合意形成を図りながらしていくことが大事だと思っています。そういった意味で、「4回目のワクチン接種をしっかりとやってください」、「お孫さんなど、普段一緒に生活している世帯ではない人と接する時には、できるだけワクチンを接種し、換気の徹底をしましょう」ということなどを呼びかけていきます。

 

記者:

 重症病床はまだ13%台ということで、そこまでは高くない水準だということですが、昨日、今日と亡くなった人が、今日は11人(その後10人に修正)で昨日8人と少し数字が増えてきている状況です。

 担当課に聞く方がよいのかもしれませんが、どういった立場の人が亡くなっているのか、高齢者施設でのクラスターが今日も発表されていますが、そういった方々なのか。教えてください。

 

知事:

 死亡者が1人でもいることはたいへん痛ましいことであり、ここをできるだけ少なくしていくことが大事だと思っています。今日は11名(その後10人に修正)が亡くなっており、どういった年代であるかなどは後でまた、担当から説明をします。おそらく高齢者、基礎疾患のある人が中心だと思っています。

 そういった意味で、これから高齢者の対策、特に医療現場での対策は大事になってきます。今日、すでに保健医療部から各病院にはお願いをしているのですが、高齢者が入院した場合に、回復途上にある場合には、できるだけ元にいた高齢者施設であったり、コロナ病床ではないところに転院させてください、ということを改めてお願いしています。

 これから医療ひっ迫をどう回避していくのか、そのキーになるのではないかと思っていますので、何も手立てを打たないというよりも、病院の医療体制をどう回していくかが大事なポイントではないか、と思っています。

 特に、高齢者が中心に入院している中で、かつてであれば、しばらく様子を見るために、少し入院期間を長くしていたのですが、今、高齢者などリスクの高い人にリスクの高い時に入院してもらい、少し症状が落ち着いてくれば退院してもらって、どんどんと回転を上げていくことが大事な局面です。そういったことをしっかり、これは地道にやっていきたい、と思っています。

 

記者:

 臨時無料検査について、抗原検査ということで、偽陰性という可能性もあります。検査で陰性であるからといって、何をしてもよいわけではない、と思います。

 そういったところも含めて、このように活用してほしい、というメッセージをお願いします。

 

知事:

 お盆で、ふるさとに帰省する、あとは、兵庫県に帰省で戻ってくる人が増えてきます。そういった人が実家のおじいちゃんやおばあちゃんに会ったりする場合には、安心して会うことが大事です。

 少しでも不安がある人については、こういった検査を受けて、一応、陰性を確認したうえで、会ったり、帰省や旅行したりということがポイントになってくるのではないか、と思っています。

 政府も、全国約100カ所に、こういった主要な駅や空港に無料の検査拠点を設ける方針を出しており、兵庫県もしっかりとこの時期にするという形になりました。

 言われるように、PCR検査も含めて100%ではないので、もちろん一旦陰性と出ても、その後、陽性となるケースもあると思いますが。大事なのは、ここで陰性が出たとしても、おじいちゃん、おばあちゃんと会う場合には、マスクの着用をするなど、基本的な感染対策をしっかりと、場面、場面ですることが大事だ、と思っています。

 

記者:

 若者の接種、啓発について。若者への接種促進として、初回の時に、ポイント付与の事業をしましたが、それを今回はしないのでしょうか。もしも、しないのであれば、どういった理由からそう判断したのですか。

 

知事:

 e-県民制度を活用した若者への接種促進については、第5波の際には実施しました。その時は、若い世代のワクチン接種は極めて加速度的にしなければならない状況で、状況としては今もそうなのですが、予算を措置して、県として実施しました。

 今はそういった予算措置でインセンティブを付けてするというよりも、社会全体、それから若い世代個人にとっても、ワクチン接種の重要性というものをしっかりと理解してもらい、自発的に協力してもらうことが大事な局面になっています。

 そういった意味では、前回のようなインセンティブを、何かを付与することは、今は考えていません。

 若い世代にも、ノババックスという新たな選択肢も出てきました。これは私自身の個人的な感想ですが、副反応として少し腕が痛くなるぐらいで、発熱がなく、受けた後のそういった反応が少なかったので、体調管理の面でもよかったと思っています。いろいろな選択肢の一つとして、検討してほしいと思っています。

 

記者:

 インセンティブよりも自発的に受けてもらうことが大事な局面というのは、もう少し詳しく教えてください。

 

知事:

 接種をしたら何千円やポイントを付与するなどのインセンティブで若い世代に受けてもらうよりも、社会全体、そして個人にとっても、ワクチン接種が大事だということをより理解してもらい、自主的にワクチン接種に協力してもらいたいということが大事な局面です。今回は特に、そういった予算を使ったインセンティブは付与しないことにしています。

 

記者:

 項目外なのですが、旧統一協会との関係性、会合への出席であったり、電報を送ったりなど、選挙協力を受けていたことを表明している政治家が出てきていますが、齋藤知事は、これまで旧統一協会や関連団体との関係性を持ったことはありますか。

 

知事:

 知事に就任してからも、そういった団体への会合に出席したことはありません。これは確認をしました。そういったところへの祝電など、そういうものもしていません。

 また、政治活動においても、特に統一協会関係の団体との関連や交流があったことはありません。

 

記者:

 確認したというのはどういう形で、どういう方法で確認したのですか。

 

知事:

 秘書広報室秘書課が、どういった会議に出席したなど、そういったことに関しての記録を取っているのですが、念のため見てもらったところ、統一協会や関連団体とのイベントには出席していないことを改めて確認しました。

 

記者:

 カーボンニュートラルポート推進協議会について。新たにカーボンニュートラルの港を形成することによって、新たな企業の集積など、そういうものを目指すと考えてよいのでしょうか。

 

知事:

 それも大きなターゲットになります。これから脱炭素社会にする上でCO2を減らしていく代替手段として、水素やアンモニア、それからメタネーションといった多様なエネルギーが大事になってくるのですが、姫路港がカーボンニュートラルポートとして西日本の拠点になる可能性が、私はとても強いと思っています。

 それについて、いろいろな理由はあるのですが、すでに今、LNG発電などで、LNGの輸入で西オーストラリアと強い関係があります。西オーストラリアは、太陽光発電からの水素の精製でかなりトップランナーになっています。そこからのサプライチェーンの受け口としての可能性が高い、ということもあります。

 そうすると、水素関連の産業が製造業を含めて、いろいろなものが集積する余地があると思っています。これは製鉄、発電、それからいろいろな、ものづくりを含めて、いろいろな脱炭素型の集積をしっかりと作っていくことが、この姫路を中心とする播磨地域の大きなポテンシャルだ、と思っています。

 先ほども少し言ったかもしれませんが、今度退任する日銀の山崎支店長と話をしていたら、日本全体では第二次産業の元気がなくなってきている中で、実はこの姫路地域というのは第二次産業が逆に少し元気になっているところがあります。設備投資のウエイトもとても高いということで、やはり、兵庫県全体の産業を支えているのがこの播磨地域です。

 逆に言うと脱炭素型の社会に生まれ変わらなければなりませんし、生まれ変わることによって、より第二次産業を含めた新しい産業の集積の可能性を作っていけるという大きな流れが、ここの地域にあるのではないか、と思っています。

 

記者:

 カーボンニュートラルポートという構想自体は、日本で有数の、1番目に大きいと言いますか、リーダーを目指しているのでしょうか。

 

知事:

 カーボンニュートラルポートの計画自体は、令和5年度半ばを中心に策定していきたいと思っています。神戸港もこの間、オーストラリアからの液化水素の運搬に成功したので、私自身は先頭を走っていると思っています。そこと連携もしていきますが、姫路港は、そういう意味でも日本をリードする可能性が高い。

 特に、西日本という観点で姫路港を中心としてみると、大阪湾もしっかりとカバーできますし、それは大阪の地域や阪神間もカバーできます。また、西を見ると、岡山や広島といった、瀬戸内海もしっかりとカバーできます。

 その結節点にあるのが姫路ですし、南海トラフ地震などによる、例えば、津波のリスクも姫路港はあまり高くはないので。西日本のカーボンニュートラルポートとして、いわゆる水素の中心地になる可能性は大いにあると私自身は思っています。

 今回の協議会を作ることで、兵庫県が姫路を中心にしてカーボンニュートラル、それから水素社会のリーダー、リーディングをしていけるような、そんな仕掛けづくりをしたい、と思っています。

 

記者:

 カーボンニュートラルポートについて。先ほどの話の中で、神戸港でも同じカーボンニュートラルポートを、神戸市を中心にやっていて、その神戸港とも連携していきたい、ということでした。

 姫路港のCNPと神戸港のCNPで、具体的にどのような連携が考えられるのですか。

 

知事:

 これからまた議論になってきますが、神戸港は今、実証実験が一旦完結して、これからまさに、今後どうしていくのか。おそらく、神戸という商業の中心地になりますので、物流や商業、トラックを含めた需要の面で、港湾でのCO2の利用推進も含めた、そういったところをしっかりと進めていくのだと思っています。

 一方で姫路の方は、やはりオーストラリア、西オーストラリアとの繋がりもありますので、産業集積を踏まえると、より水素の需要もそうですが、サプライチェーンとしての日本の中での核にも是非していきたい、と思っています。

 兵庫県としては、姫路港にしっかりと水素を輸入し、生成して、それを神戸港と連携しながら、需要の枠を広げていくような連携をしていくことが大事ではないか、と思っています。

 神戸港も、これからどのように、サプライチェーンの流れを作っていくのかは、議論していくところだと思います。どちらがサプライチェーンの流れをどのようにしていくのかは、これからまた連携、議論をしながら進めていきます。

 私の考えとしては、姫路港が、後背地の需要も含めて、拠点として、しっかりと幹を担えるように、準備をしていきたい、と思っています。

 

記者:

 今の段階では、これから変わる可能性と言いますか、議論が進んでいくのかと思いますが。今の段階では、姫路は仕入れて供給する能力が高くて、神戸は、姫路から仕入れたものを需要地として消費していく、ということですか。

 

知事:

 神戸のカーボンニュートラルポート、神戸港は、やはり港湾地域としてすごく大事な、大きな地域です。そこのCO2排出量をどのように減らしていくのか。それから、そこに来る物流業者とCO2排出量をどう一緒に減らしていくのか。

 一つの需要地として、CO2を削減してCNPにしていくという流れだと私は理解しています。そこに姫路港に来た大量のものを、例えば、供給するというような連携も、一つは考えられるのかと思っています。

 

記者:

 海からの、海路を使って、ということですか。

 

知事:

そのような感じです。

 

記者:

 コロナ対策の行動制限について。先ほど知事からは、社会的なデメリットが大きいので、行動制限には踏み切らない、という話がありました。

 これだけ感染がかつてない数になっていて、死者も増えている中で、不安に思っている県民も相当数いると思います。もう少し社会的デメリットが大きいというところを、分かりやすく教えてください。

 

知事:

 行動制限はこれまで飲食店等を中心に、主にまん延防止等重点措置や緊急事態措置の際に実施してきました。それによって経済がやはり止まってしまい、いわゆる県内のGDPもやはりとても落ち込みました。これは日本全体もそういった状況でした。

 それから、過度な外出自粛を要請することになると、高齢者にとっては、特に認知症であったり、フレイルのリスクが高まる状況になります。

 確かに、死者、それから感染者数が増えてはいますが、一方で、重症化リスクは低い状況です。大事なのはやはり、県民の皆さん1人1人が感染対策に気をつけること。それからワクチン接種という武器を身につけることが大事だと思っていますので、そういった意味で、今は、行動制限などは想定していません。

 感染者数が1万人を突破した局面で、かなり不安に思っている県民も増えてきているとは思いますが。やはりここは、コロナとどのように我々が向き合っていくのかという正念場ですので、日本全体として、行動制限をせずにこのコロナをしっかりと受け止めて、乗り切っていく時期だと思います。

 県としては、大事な医療提供体制の確保・充実は、これまでもしっかりと病床の確保などをしてきました。早期退院の促進など、できることをしていきます。

 そういった医療提供体制の充実は、これまでしっかりと準備をしてきまして、今、医療従事者にも感染が広がっている中で、今も苦しい状況ですが、何とか現場は、今の時点では回っているという状況です。

 ここはしっかりと、県民の皆さん一人一人が感染対策の徹底をして、ワクチン接種に協力してもらうという流れの中で、この第7波を乗り切っていくことが大事です。是非そこは、県民の皆さんとのコンセンサスを得ながら、やっていきたいと思っています。

 

記者:

 先日の保健医療部長の会見で、現在の感染状況を見ると、家庭や職場での感染が多い状況で、飲食店やカラオケなど、そういった一部の店に対する行動制限をしても、効果はかなり限定的ではないかという話がありました。

 そのあたりの知事の考えを伺います。そのあたりの検証もしていくべきなのかどうかも含めて、お願いします。

 

知事:

 第5波の時、第6波の時は、飲食店等への時短要請などの行動制限を実施しました。

 一方で、今感染経路を見ると、家庭内での感染が主要な要因になっています。感染した人に聞いてみると、「飲みに行ったりはしていない」などの声をよく聞きます。家庭内で感染するケースが主になってきていますので、飲食店などへの行動制限をしたとしても、果たしてその効果があるのかという意味でも、行動制限はしないことを、本部会議でも議論して、決定したところです。

 オミクロン株の重症化のリスクの低さ、それからワクチン接種について、しっかりと高齢者の方々も、3回目はそうですが、4回目もかなり進みつつあるというところです。

 ワクチン接種という大事なカード、武器を身につけたうえで、気をつけて、日々の感染対策をしっかりとしてもらうことを、県民の皆さん1人1人が、気をつけて行動するという流れの中で、この第7波をしっかりと乗り切っていくことが大事だ、と思っています。

 社会全体として、何かしらの行動制限をお願いするということは、一方で、経済のリスク、それから認知症やフレイルのリスク、そういったことを考えると。今の時点では、全体としての行動制限よりも、個人、個人がしっかりと気をつけることを、皆で共有して乗り越えていくことが大事ではないか、と思っています。

 

記者:

 今の段階で、飲食店に対して行動制限をすることの効果は、正直に言って疑問がある、ということですか。

 

知事:

 そうです。

 

記者:

 コロナ関係で、今日、何度も言われているように、初めて県内で1万人を超えました。知事から見て、現在が感染のピークと見ているのか、それとも今後、感染の拡大はまだ続くと見ているのか、まずは所感を教えてください。

 

知事:

 (画面に示した)第7波と第6波の立ち上がりのデータについて、青色の線が第6波で、ボトムが12月20日、ほぼゼロだったところが急に上がっていき、2月10日がピークでした。そこから減っていった、という形になります。

 第7波は橙色で、6月18日の549.6人というのが一応のボトムで、そこから急激に、今、上がっていっている状況です。

 ですから、感染者数からすれば、もともとのベースが違っていたところもありますが、急激に伸びているということで、まだまだ伸びは続くのかと。

 それから次のグラフは、1週間平均の対前週比です。青色が第6波で、もともとがゼロベースあたりから拡大したので、対前週比が10倍を超えるなどしましたが、それ以降、落ちていき、2月10日頃に、1.0倍を切ってきた状況でした。

 今、この赤色が第7波で、もともとのベースが高かったこともあり、1.0倍を上回る状況が(第6波の対前週比よりは)緩やかですが、ずっと続いています。

 この7月18日が2.3倍ぐらいで、そこから少し低くなり、その後、少し上がる局面もありましたが、ここからなだらかに下がっていくのではないか、というのが、今の見通しです。ただしこれも、どうなるのか分からないところがあります。

 対前週比のピークが7月18日あたりで、約2.3倍だったものが、そこから少しずつ下がっている状況にはあります。ただし、1.0倍を超えているので、感染拡大というものは、先ほどのグラフですが、続いている状況です。

 7月13日が2.16倍で、本日7月27日が1.86倍で、対前週比は少しずつ下がっていっているのですが、依然として1.0倍を超えているので、感染者数はどんどんと増えている状況です。

 ピークアウトするまでには、もう少しかかるか、というところです。大まかな見立てでは、8月に入って少しの頃までは、ピークアウトまでにはかかるか、と考えています。

 そういった意味でも、お盆の時期を含めた、より一層の感染対策の徹底とワクチンの接種をお願いします。

 

記者:

 いろいろな報道などでも、これだけ感染者数が増えてきたことで、発熱外来がかなり混雑したり、病院でのPCR検査などが、希望者に応じることができていないような状況が報じられたりしています。

 県内の状況として、感染者をきちんとリアルタイムで追えているのでしょうか。それとも少し、検査などが追いつかないよう状況が出てきているのでしょうか。

 

知事:

 全国的に、発熱外来への連絡が殺到していて、予約が取れなかったり、受診できないケースは、本県内でも出てきていると認識しています。(感染者数が)実態としてはもう少し多いことも否定はできません。

 そういった意味でも、できるだけ多くの人に、早く検査を受けてもらえるように、兵庫県としても、外来クリニックに検査キットを優先的に回してもらったり、できるかぎりのことはしています。しかし、現場のクリニックにおいては、歩留まりが出始めていることは否定できません。

 

記者:

 こうして医療現場が逼迫してくる中で、やはり保健所業務も逼迫しているかと思います。自宅療養者も今日の資料で5万2000人ぐらいいます。かなりの数ですが、フォローアップの上での支障などは、特にないのでしょうか。それとも、何かフォローアップが追いつかないような状況があるのでしょうか。

 

知事:

 県では、フォローアップセンターを含めて、業務支援室などにより、保健所業務の軽減をかなりしていますので、何とか、やりくりしながら回っている、と認識しています。

 しかし、例えば、神戸市など、政令・中核市で、特に神戸市はかなり数が増えているので、今日の報道でも出ていましたが、少し滞りが、連絡が遅れたりすることが出てきているか、と認識しています。

 オミクロン株は全般に、私もそうでしたが、基本的には軽症者がほとんどです。解熱剤を飲みながら、家でしっかりと3日か4日程度は療養して、何とかしのげば、4日目以降には軽減してくる、というのがオミクロン株の、今の特徴です。

 その中で、ハイリスクの人ができるだけ早く、医療機関などにアクセスできるようにすることが、まずは大事だと思っています。

 

記者:

 知事は先ほど、現状、日本社会がコロナに向き合う正念場だ、という表現をしました。正念場という意味を、もう少し具体的に教えてください。

 我慢しなければならないということなのか、それとも、もっと別の意味なのか。どういう意味で、使ったのですか。

 

知事:

 今は、日本政府の方針もそうですが、行動制限をせずに、医療提供体制をしっかりと確保しながら、この第7波を乗り切っていく、という方向に舵を切ったところです。

 行動制限をせずに乗り切っていくという一方で、医療現場や保健所の現場は、今の感染症法上の状況では、一応はすべての感染者を把握して、それに対応していくことが必要になっています。これについては、保健所などの現場ではかなり無理が出てきている、医療現場も含めての、状況だと思います。感染症法上の定義を二類相当から五類にする、などの根本的な議論が、やはり必要な場面になってきます。

 本来であれば、第7波が始まる前に、ここをきちんとしておけばよかったということはありますが。もう今、第7波が来てしまった中で、そういった行動制限をせずに乗り切っていく、と社会全体として合意をして進んでいこうとしています。そういった流れの中で、今回は何とか乗り切っていくことが大事だ、と思っています。

 その後、おそらく第7波を乗り越えた後に、このコロナに対する医療体制をどうするのか、保健所の関与をどうするのかということは、できるだけ早く、日本政府の方にも、議論を加速化させてもらうことが大事です。

 要は、二類相当としてしっかりとコロナに対応していくのか、五類にしてインフルエンザ並みにするのか、それともRSウイルスやアデノウイルスなど、いわゆる強い風邪として扱っていくのか、いずれか、という議論になってしまいます。

 今、日本社会が対応しているのは、その中間あたりというのか、だんだんと五類の方に、有識者会議でも、通常医療の中でコロナを受け入れていくことが、今後、必要との提言も出ていたかと思います。

 その二類相当から五類に、どのように修正していくのかが、今の状況だと思います。そこを議論していくためにも、今の第7波を乗り切っていくこと。次のコロナに対する新たなステージに、社会全体として切り換えていくことが、今の第7波で求められているところだと思います。

 感染者数がかなり増えているところで、医療現場も含めて苦しいのですが。ここは何とか、一人一人の協力によって、この第7波を、行動制限をせずに、できるだけせずに乗り越えていく、という意味で正念場としました。

 

記者:

 本日、明石市の泉房穂市長が、緊急で記者会見をして、脅迫するような内容のメールが送られてきたことを明らかにしました。報道によると、安倍元首相の事件を踏まえて、殺害を予告するような内容でした。

 この事案についての受け止め、所感があれば、教えてください。

 

知事:

 報道等で私も、そういったことが、泉市長に対して脅迫まがいのメールが届いた、ということを把握しました。これはやはり、一線を超えた行為だ、と感じています。

 先日の安倍元総理への凶行を引き合いに出すことも、やはり悪質です。実際に安倍元総理が亡くなっているという、殺人というあってはならないことで亡くなっている事案ですので。それを引き合いに、そういった脅迫をする行為は、決して許されるものではない、と思っています。

 全国的にも、自治体などへ悪質な犯罪予告メールが送られる事案は、これまでにも多いのです。特に、インターネットという匿名性の高い空間においては、私自身もコロナにかかった際に少し、コロナ感染を揶揄するような、誹謗中傷のコメントもありました。

 こういったことが絶えないということが、ある意味で、SNS、インターネットの便利な面の裏腹となる、負の側面だと思っています。

 ネット社会が発達している中で、特に今、コロナやウクライナ情勢などで、社会情勢が不安定になっているところで、こういった悪質な脅迫や書き込みが増えてくることが、すごく懸念されます。

 県としても誹謗中傷に対する相談窓口を、県の弁護士会等と連携しながら、この078-891-7877の窓口を設置したりもしています。そういったこともしながら、いろいろなSNS上の誹謗中傷や脅迫などが、できるだけなくなっていく社会を目指していきます。

 本件については、県警が脅迫容疑で捜査しているということなので、この事案については、警察の捜査の進展を注視していきたい、と思っています。

 

 

お問い合わせ

部署名:総務部秘書広報室広報広聴課

電話:078-362-3020

FAX:078-362-3903

Eメール:kouhouka1@pref.hyogo.lg.jp