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ようこそ知事室へ
【発表項目】
知事:
今日の項目は4つですが、それに先立ち、コメントをします。
先日、11月13日、日曜日に天皇皇后両陛下の御臨席のもと、「第41回全国豊かな海づくり大会兵庫大会」を開催しました。式典行事では、高校生をはじめ若い世代が活躍しました。
また、海上歓迎・放流行事では、直前まで雨が降っていましたが、それが上がり、明石海峡大橋や淡路島が展望できる中で無事に行事を行うことができました。
同じタイミングで、県立明石公園で開催した「豊かな海づくりフェスタ2022」についても、盛況のうちに終えることができました。
今大会のテーマは「広げよう 碧く豊かな 海づくり」で、SDGsの理念にも通じる取組の輪を、今回の大会を機に次世代に繋げていくことが大きなテーマだったと考えています。
大会行事のほか、理研の富岳、水産技術センターを両陛下に御視察いただくという中で、また、小・中学生の絵画・習字の優秀作品の御覧。それから、漁業関係者との御懇談の中で、両陛下からたいへん多くの皆さんへお声がけをいただき、温かい励ましのお言葉もいただいたところです。
改めまして、今回、本県にお出ましいただいた両陛下に感謝申し上げます。
行幸啓については、行事関係者のほか、宿泊先、交通機関、周辺警備も含め、多くの人が関わる行事で、無事に全日程を終えることができたのも、皆さんの協力があってこそで、改めて、お礼申し上げます。
1番目は「新型コロナウイルス感染症の県内の患者の状況等」です。
本日の新規感染者数は2355人で、対前週比で220人の増となっています。グラフのとおり、新規感染者数は徐々に増えています。
北海道、東北などはかなり新規感染者数が増えていて、全国的にも第8波の入口に入りつつあるところです。
病床の使用率についても、徐々に上がってきて、本日は26.7%になっており、引き続き、注意が必要な局面です。これについては明日の午後に対策本部会議を開催し、対策について議論、決定したいと考えています。
特に国から、新しいレベルの考え方が出ましたので、それを踏まえて、兵庫県としても、病床フェーズの切り換えをどのようにしていくのか、ということが1点と。
もう1点が、発熱外来のピークに対して、どのように兵庫県として対応していくのか、これが2点目です。
それから、3点目がワクチンの接種です。コロナとインフルエンザの同時流行が懸念される中で、両方のワクチン接種を県民の皆さんに協力してもらうことを、しっかりと共有することなどを、議論したいと考えています。
2番目は「ひょうご女性活躍推進企業認定制度の創設」です。
今年4月から、国が女性活躍に関する計画策定義務などについて、法律で、従業員101人以上の事業者に拡大したところです。そうした中で、具体的な行動にまだ移せていない企業も多い状況です。
女性が働きやすい、企業・組織を作っていくことは、兵庫県としても本当に大事なテーマです。特に若い世代が、学生生活を兵庫で送った後も、卒業後は兵庫県外に出ていくことが、大きな産業、労働政策の中でも課題となっていました。
そういった意味で、県内企業への就職促進にも繋がる女性が活躍しやすい社会づくり、仕組みづくり、制度が必要だということで、今回検討し、独自に「ひょうご女性活躍推進企業認定制度」、“ひょうごミモザ企業”を創設することとしました。
本県の制度の特徴としては、企業が自己診断により、現状や数値を見える化し、課題や今後取り組むべき方向性を確認し、一定基準に達した企業を県が認定する、という形としている点です。
制度の特徴は、法律の改正により男女の賃金格差の公表義務や、産後の男性の育休などを反映させていることや、多様な働き方の支援。それから、トップリーダーのアクション宣言、これは私も先日しました「私から」アクション宣言の実施など。それ以外にも、不妊治療による経費の助成や、県の施策とも繋がっていくことを項目にし、20項目のうち、14項目が達成できれば認定ということになります。
ミモザというのは、国連の定めた「国際女性デー」が3月8日なのですが、これは1977年、私の生まれた年になりますが、国際的にミモザを女性活躍のシンボルにしたということです。それを(県も)一つのシンボルに掲げて、女性が活躍しやすい職場づくりの取り組み企業を“ひょうごミモザ企業”として認定していこうと思っています。
流れは資料にあるように、20項目のうち14項目以上達成したところを認定です。これから年2回の募集を受け付けます。今回は神戸市と連携しながら、一緒になってやっていこう、というのも一つの特徴です。
ミモザ企業と、より多く取り組まれているケース(全項目達成プラス他社のお手本となる取組を実施する企業)はプラチナミモザ企業として認定します。
国が「えるぼし認定」というものを法律などに基づいて認定しているのですが、県内はまだ30社程度しか認定を受けておらず、かつ、プラチナえるぼし認定はありません。
ここが、女性が活躍しやすい企業の国の認定制度なのですが、やはりここへ至るまでに、まだまだ県内の企業もかなりハードルが高いと、どのような行動に移せばよいのか分からないことが多いので。まずは県で、今回、ミモザ企業ということで、このステップに進みやすい、一つのステージを用意しました。
7割以上の項目を達成した企業をミモザ企業、全項目プラス先導的な取組をした企業を、プラチナミモザ企業として認定していきます。
「ひょうごSDGs認証事業」も来年から実施する予定で、これはSDGsに取り組む企業を評価するという制度です。それに加えて、今回実施するのは“ひょうごミモザ企業”の認定(「ひょうご女性活躍推進企業認定」)ですが、一方で「ワーク・ライフ・バランス認定企業」の事業もあります。それぞれに女性活躍の推進と、あとは仕事と生活の調和ということで、役割分担をしながら進めます。
SDGsのうち「ジェンダー平等を実現しよう」という5番と、「働きがいも経済成長も」というワーク・ライフ・バランスの8番とで、それぞれに役割分担をしながら、ともに「SDGs認証事業」にも繋げていきたいと思っています。
いろいろな若い世代に分かりやすくPRしていくことも大事ですので、認定マークを作ったり、特設サイトでのPRなどもしていきます。
認定マークは今回新たに作りました。「ひょうご女性活躍推進企業認定 ミモザ企業」というこのマークをシンボルとします。ミモザを掲げることとし、兵庫県と神戸市で連携しながら作成したのですが、今回、デザインは神戸市にデザインしてもらいました。
これから認定の募集をスタートします(第1期は1月20日まで)。第1弾の認定企業は、できれば3月8日の国際女性デーに合わせて、“ひょうごミモザ企業”の認定企業を発表するというスケジュール感になろうかと思っています。
やはり、ダイバーシティ&インクルージョンということで、女性も含めて、多様な人がこの兵庫県で活躍できる、そんな環境づくりが必要です。
これまでも同じように、男女共同参画がありましたが、今回、国が法律で従業員101人以上ということに設定しましたので、そこに向けて兵庫県としても独自に取り組んでいくことが大事かと思っています。
若い女性の、学生を含めて、多様な人が、兵庫県に根づく第一歩にしたいと考えています。
3番目は「『スタートアップ甲子園』の開催」です。
スタートアップについては、ひょうごTECHイノベーションプロジェクトや、スタートアップアカデミーというアントレプレナーシップを育む中高生向けのプログラムなどを実施しています。
今回、先日の兵庫・大阪連携会議で合意したとおり、次世代を担う起業家、特に、子ども、学生のビジネスのアイデアを発表してもらったり、発掘する場として、来年の3月5日に「スタートアップ甲子園」を初開催することとしました。
これは兵庫、大阪の連携事業として開催します。
スタートアップ甲子園ではSDGsの達成をテーマに、社会課題解決型のスタートアップを中心として、切磋琢磨する場にしたいと思っています。
本日17日から、大阪と兵庫でそれぞれ参加者の募集を開始し、1月中旬に書類選考し、下旬頃に最終面接(面談審査)、その後、2月19日にプレゼン研修、そして、3月5日に、起業プラザひょうごで両府県の代表による最終的な決勝戦のような形で、スタートアップ甲子園を実施します。
他府県でもこういったビジネスプランコンテストはやっているのですが、だいたい18歳以上のいわゆる大人の層が多いのです。今回は、珍しいのですがジュニア部門を作り、中学校、高校生でも、そういったビジネスへ挑戦してもらいたいと思っています。
社会課題の解決、SDGsをテーマとしたもの、それからひょうごTECHイノベーションプロジェクトもそうですが、既存の企業のアイデアやノウハウを活かして、新しい地域の社会課題を解決していくというもの、持続可能な社会の実現に向けたものを期待したいと思っています。
なぜ今回、学生なのかと言うと、兵庫県は今年から、ひょうごスタートアップアカデミーという、「BizWorld」というアントレプレナーシップ教育プログラムの企業と組んで、中学校や、主には高校生向けに起業家教育を進めています。
私も先日、啓明学園へ視察に行きましたが、そういったところで今、約350名程度の生徒・学生が受講しており、県立高校、私立高校を含めた幅広い層にプログラムを展開しているところです。
それから、大学生にもいろいろなところで、こういった起業家教育の取組がされていますので、そういった意味で今回、シニア部門も設けました。もちろん大人も、30歳未満ですが、大学生などにもチャレンジして欲しいと思っています。
スタートアップはあらゆる世代に取り組んでもらえらえればよいのですが、今回は若い世代の育成にチャレンジしていきたいと考えていますので、こういった形で実施します。
ぜひ多くの人たちが参加し、盛り上げてもらいたい、今日から募集しますので、よろしくお願いします。
4番目は「知事業務のペーパーレス化の取組」です。
知事業務のペーパーレス化については、先月11日から本格的にスタートしました。これは10月に若手の職員から、いろいろな業務改革の提案を受けたものです。その際、記者会見でも、スタートして1カ月ほど経てば、どういった効果であったのかを報告します言いましたので、報告します。
今回、ペーパーレス化、ストックレス化を目指していくということで、知事業務を完全に、タブレットの活用により、ペーパーレス化に、はじめて取り組みました。
1カ月間やってみたのですが、効果としては、1カ月にだいたい6000枚のペーパーが(削減できました)。今までどおり知事が業務をするにあたって、プリントアウトした資料をもらっていれば、6000枚の資料が使われていたということです。
ドッチファイルで6冊分で、金額で1万6200円分。これがひとつのタブレットに収まったということで、私自身も業務がすごくスムーズにいきました。
見てもらえれば分かるように、このすべての紙が、このタブレット一つに収まることになりますから、非常にペーパーレス化、それからストックレス化が進みました。
紙も節減できますし、紙がなくなるということで、私自身の知事室の書庫が全く要らなくなりましたので、まさにストックレスを完全に進めています。今まで膨大な量の、知事に就任して1年だとすると、10センチのドッチファイル6冊が12倍溜まったということです。要は72冊のドッチファイルです、大まかに言いますと、それが書庫に溜まっていっていた。それがこの1カ月間、完全になくなりましたので、ペーパーレス化と同時にストックレス化もかなり進んだと考えています。
それから、秘書課の業務もかなり軽減され、今までコピーして渡してくれたものが要らなくなり、このタブレットに更新をするだけで済みますので、業務負担もかなり減ったということです。
これから大事なのは、この取組を全庁的に広げていくことだと思っています。今まで紙をベースに仕事をしてきましたが、果たして、これからも続けていくべきなのか。
ペーパーレス化、ストックレス化を踏まえると、全庁的にもペーパーレス化、タブレット化を進めていくことを、これからしっかりと進めていきたいと思っています。
すでに昨日、一部取材してもらいましたが、いろいろな会議や、打ち合わせもペーパーレス化が徐々に浸透してきていますので、そういった取組をこれからもどんどん、どんどんと広げていくことが大事です。
このあたりをしっかりと進めることが、今、テーマになっている庁舎の再整備のあり方、ここにも繋がってくるのではないかと考えています。
もともとの県計画では、720億円程度の総コストでしたが、改めて、昨日も言いましたが、今の物価高を踏まえると、おそらく1000億円、もしかすると倍以上になっていた可能性があります。
そうすると、県の財政が厳しい中でそれを進めていれば、道路の整備、河川の整備、防災・減災対策、教育など、いろいろなところのハード整備にもしわ寄せがいっていた、それができなくなっていた可能性もありました。そういった意味では、一度立ち止まるという判断は、一定やむを得なかったのかと思っています。
一方で、安全対策も指摘されていますから、ここはしっかりと今一度、全庁的な業務を、職員のパソコンもモバイル端末に切り替えるといったような議論もしっかりとして。ペーパーレス化、ストックレス化、さらには、そもそもの執務室はどうあるべきか、フリーアドレスや、書庫などが必要なのかどうかということも含めて、一度きちんと議論しながら、新しい県庁のあり方をこれから議論していきたいと考えています。
そういった意味で、トップ自らが、まずはペーパーレス化に取り組むことによって、どういった効果があるのかを今回実証しました。ペーパーレス化もそうですが、書庫のストックレス化も進み、いろいろな業務が合理的になります。業務についても、出張中も車内での協議、オンラインでの打ち合わせなど、結構していますが、オンライン、リモートの業務が非常にしやすくなりました。
これから全庁的に、このタブレット、ペーパーレス化、ストックレス化の取組を進めていきたいと考えています。
私からは以上です。
記者:
コロナ対策について。明日、対策本部会議を開いて、インフルエンザ及びコロナ第8波の同時流行に関する議論をされるかと思います。
先週の知事会見の際に、発熱外来の逼迫という観点から、発熱外来の時間延長やブースの増設について、医師会と調整し進めていくという話でした。そういう時間延長やブース増設ということが、できそうな方向で調整ができているのでしょうか。
知事:
今、最終的な調整をしているところです。明日の対策本部会議では、これは県だけではできませんので、医師会のクリニック、発熱外来との関係の中で、何とか取りまとめたいと考えています。
記者:
発熱外来の逼迫時を考えた場合に、県が第7波で導入した自主療養制度の活用も重要になってくるかと思います。これに関する議論もされるのでしょうか。
知事:
自主療養制度と、発生届対象外の人のフォローを今、一体的に実施しています。
自主療養は、制度としてはまだ残しており、今でも一定数の利用がある状況です。この制度は引き続き、第8波がこれから来る可能性が高くなっていますから、現場の医療逼迫を防ぐためにも、低リスク者に利用してもらうことを、続けてもらうことを、考えています。
そういった意味で、継続していくことはすでに合意されているので、まずは発熱外来の強化をどのようにしていくのか、という議論がメインになります。
記者:
ペーパーレスについて。知事が1カ月間、先頭に立って取り組まれました。効果は実際のファイルの量で示してもらっています。
任期としては残り3年ほどですが、この間にどの程度の全庁的なペーパーレスを進めるのでしょうか。具体的なイメージや目標があればお願いします。
知事:
今の県全体のデジタル化の方向性をデジタル改革課でしっかりと議論しています。県庁のデジタル化は大きなテーマなので、まずは端末、パソコンの切り換えを、おそらく来年から再来年にかけて、どういうスペックにするのかを議論していく形になります。
モバイル端末への切り換えをまずは進めたいと思っています。全部ができるのか、まず一部からなのかは議論がありますが、その上でペーパーレス化をどのように進めていくのか。これは、これから年度末までかけて、早急に詰めをしていきます。
一部の部局から試行的に進めていくのか、それとも全庁的にどんと進めるのか、そういった進め方は、これから早急に議論していきます。
おそらく本庁の多くの部局でペーパーレス化を進められるのではないか、と私自身は思っています。現場の方は、県民や事業者とのやりとりもあるので、そこもいずれはペーパーレス化、デジタル化と思いますが。
まずは本庁機能の中で、どのようにデジタル化、ペーパーレス化していくかの進め方、規模感を含めて、これから早急に詰めていきたいと思っています。
できれば本庁のすべての業務をデジタル化、ペーパーレス化してしまうことが、目標としてはあります。できれば数年以内に、端末の切り換えと同時にやってしまいたい、という思いはあります。
記者:
ミモザ企業について。これは兵庫県が認定を与えて、いわゆるお墨つきを与えることで、女性が活躍する企業だということを様々な場面でPRする、後押しを県がするということですか。
知事:
まず前提として、国の方でも女性活躍を進めるという大きな流れがあって、従業員101名以上の事業者については、結構ハードルが高い制度がありますが、そこに実際の行動をどう移していけばよいのかが、なかなか分からない点があります。特に中小企業にあると思いますので、そこに向けて、えるぼし認定というものを、兵庫県では30社ほどしか現状ないので、これをどんどんと増やしていくことが最終的なゴールです。
その前に、このミモザ企業という制度をつくり、ホップ・ステップ・ジャンプで、一つのきっかけづくりという形です。できればミモザ企業になってもらい、まずはホップ、ステップでプラチナミモザ企業になってもらい、そのあとに、国のえるぼし認定ということで、ここがすべてのゴールではなくて、さらなるステージに進んでもらう入口という形。
県が認定することは、すべての完全なお墨つきというわけではなくて、次なるステップに進んでください、と後押ししていくものだと思っています。
記者:
コロナ対策について。認識として、先週の会見でも、本日の冒頭でも、第8波の入口に入りつつあるとの説明でした。昨日は特に、およそ2カ月ぶりに感染者が3000人を超えたところです。
第8波の認識について、変わりはないのか、もっと進んできているのか、そのあたりはどのような認識ですか。
知事:
先週比の増加が続いていますので、第8波の入口に入りつつあるというよりも、もう第8波の入口にあると考えてよいと思っています。
記者:
まさに政府が、インフルエンザとの同時流行に備えて、医療機関の逼迫を避けるために対策を講じるタイミングなどの検討を進めているところです。
県としてもそういったタイミングに関して、検討しているところがあれば教えてください。
知事:
2点あります。
1点目が、感染者数などに応じて、病床のフェーズをどのように運用を切り換えていくのかということです。ここも国の方から、4つのレベルが示されていますので、そこで病床使用率、病床の稼働を確保していくように、どう運用を切り換えていくのか、改めて運用フェーズを定めることが大事です。
もう1点が、発熱外来の運用です。どのようなタイミングで切り換えていくのかというところも、議論していかなければなりません。
国はある程度感染者が増加した段階で、発熱外来の対応を強化しなさいというような方針になっていますが。兵庫県としては、明日また議論して確定させますが、具体的な状況などを踏まえて、運用フェーズを切り換えていくことを議論していきたいと思っています。
過去の第6波、第7波の際の発熱外来の患者数のトレンドなどを押さえ、この数まで外来の患者数が増えた場合には、発熱外来の現場の窓口業務をどうするなど、そういった切り換えの目安を議論しながら、設定していきたいと考えています。
記者:
まだ増加局面だと思いますが、県民に対して、感染予防について取り組むべきことがあれば教えてください。
知事:
第8波の入口にあるという状況が兵庫県も、全国的にもそういう状況です。我々は第7波まで経験して、コロナとともに社会経済活動をしていかなければならないということです。
そういった意味で、基本的な感染対策を、今一度徹底してほしい。
それからワクチンの接種。今回インフルエンザとコロナの同時流行が懸念されていますから、インフルエンザワクチンの接種とともに、コロナワクチン接種の協力をお願いしたいと思っています。
記者:
ペーパーレスについて。ペーパーレス、ストックレスだけで、庁舎の再整備の話が決まるとは思いませんが、今回の議論を踏まえて、庁舎の規模や、位置、例えばビルの一角など、どういったアイデアがあるのか、教えてください。
知事:
ペーパーレスで紙を減らすことはストックレスという形にもなります。いろいろな書類の置き場所も業務スペースの大きな位置付けになっています。それが果たしてどこまで要るのかも、しっかりと検証していかなければならないと思っています。
あとは県庁舎の中にいろいろなスペースがありますから、そういった今あまり使われていないスペースも含めて、どのように使っていけるのか。
それとともにフリーアドレスや、そもそも一つの職場でずっと働き続けることがよいのか。いろいろなところで、みんなでシェアしながら働く形がよいのか。そこに端末の切り替えを組み合わせて、新しい県庁としての本庁の働き方を議論していきたいと思っています。
その上で、どこまでの庁舎がいるのかなどを、議論しながら早急に固めていきます。
記者:
ペーパーレス化に関して。原則、本庁舎の、直接に事業者や県民と関係するような部署を除いて、基本的にはモバイル端末を全職員に配布する方針ですか。
知事:
そうです。切り換えのタイミングはいろいろあるかと思いますが。基本的に次の端末の切り換えの際には、モバイル的なパソコンに切り換えていく。大きな方向性はそれでいきたいと思っています。
記者:
それに合わせて県庁舎の働き方もいろいろと加味したうえで、県庁舎の規模やどういうものにすればよいのかを決めるということですが。
それはいつ頃を目処に、その構想のようなものの発表や公表を、想定していますか。
知事:
今回、私自身が実施して、それも踏まえながら早急に議論していくことになるのではないか。
ペーパーレス化とストックレス化と、あとはフリーアドレスであったり、例えばテレワークといいますか、在宅ワークもすごく大事なテーマです。先ほど少し触れ忘れたのですが、今、多くの企業では出勤率3割などで、コロナ後も回している企業が、大手ではそういうところが増えています。そういったところも一つの議論ですし、それはワーク・ライフ・バランスや、いろいろな子育てをしながら働いたり、そういったことにも繋がってきます。
コロナ禍でテレワークが県職員にもかなり進みましたので、そういったところを加味しながら、どのようなスタイルで、まずは例えば1号館や2号館の耐震診断が一定程度整理され、一旦出なければならないとなった際に、まずそこをどのように導入して、トライしていくのかを議論していきます。そういった意味では年度内ぐらいに、一つの議論を進めていきながら、一歩、一歩、議論していきたいと思っています。
結論が年度内に出るのかは少しまだ見えませんが。そこは、いろいろなプロセスを県民の皆さんやいろいろなところにも提示しながら。こういった形で進めていくということを、まずは、年度内に一定の議論を進めながら。どこまで提示できるのかは議論次第ですが、示せるのかどうかをやっていきたいと思っています。もう少し時間がかかるようであれば、新年度が明けてから、早々に議論を詰めていく形になるのかもしれません。
記者:
教育委員会の話になるかと思いますが、県立高校の発展的統合についての基本計画が策定されました。
想定の設置場所等が決まったのですが、この件についての受け止めと、今後進める上での留意点やポイントなどがあればお願いします。
知事:
本日発表されたかと思いますが、教育委員会では7月14日に、令和7年度のいわゆる発展的統合6組14校を公表して以来、検討委員会でそれぞれ議論してきたところです。
本日、統合校に関する基本計画を発表したということです。今後、基本計画に基づいて、具体的な新しい校舎のあり方や教育プランのあり方、特色あるものをどうするのかを、引き続き、地元の市町や保護者、それから関係者と議論しながら、丁寧に進めていくことを、私からも改めてお願いしたいと思っています。
大きな流れから言いますと、中長期的な少子化を踏まえると、やはり一定規模の生徒を確保していくためにも、今回の発展的統合という議論は避けては通れない、やむを得ないという方向だと思います。
大事なのは、その結果として、やはり生徒ファーストという視点で、よりよい学校環境を作っていくことが大事です。それは発展的統合をする中で、統合した後の学校をよりよい環境にするなど、私が以前言いましたが、やはり、生徒ファーストで、老朽化した施設の改修や部活動の用具など、いろいろなところの予算面を増やすということも大事だと思っています。
そういった姿も、来年度の予算の中でも、これは教育委員会と協議しながらですが、一定示しながら、兵庫県の県立高校の全体をどうしていくのかを、しっかりと示していきたいと思っています。
記者:
コロナの第8波対策ですが、明日の対策本部会議で話し合われるということでしたが、発熱外来の強化は、例えばどのくらい増やすといった目標はあるのでしょうか。
知事:
現在の試算で、コロナとインフルエンザが、コロナが1万9000人、それからインフルエンザが1万5000人で、計3万4000人が、国の試算方法に基づくと1日に最大で出るということになっています。
その中で一定程度の人が自主検査など、いろいろなことをする場合に、外来患者としては2万9000人が見込まれるのではないか、との試算が出ています。
一方で、今の兵庫県の発熱外来のスペックですと、前にも少し言いましたが、2万4000人ぐらいが今、一つの規模になっています。そうすると不足する5000人の発熱外来への受け入れをどのように増やしていくのかが一つの目標になっています。
そこを今、県の医師会等と連携しながら、協議しながら、診療時間をどのように伸ばすのか、診療のブースを増やしていくのかなどを、議論しているところです。主にそこがポイントになるのではないかと思っています。5000人のプラスアルファにどのように対応するのかが、一つの目標になるのではないかと思っています。
記者:
発熱外来の強化は、これまでも波が繰り返されるたびに呼びかけていて、少しずつ増えてきたかと思います。
これだけコロナ禍が長引くと、これ以上に数を増やすなど、時間の延長も結構ギリギリの交渉になってくるのではないかと思うのですが、そのあたりの難しさはありますか。
知事:
そこはおそらく、この後の全国知事会の新型コロナウイルス緊急対策本部でも議論が出るかと思います。やはり、そもそも2類相当を5類にする議論や、発熱外来に診療を限定しているところを、そうではなく、全体の外来の中で見てもらえるようにするなど、そろそろしっかりと議論していくことが大事ではないかと思っています。
それがない中で、一定の1800前後の発熱外来の中で、押し寄せる波をとにかく受けてください、ということはなかなかやはりしんどい、負荷がかかることになります。
本質的な議論としては、2類相当、5類の話とともに全体の外来で、内科中心になるかとは思いますが、そこでコロナ患者も含めてどう受けていくのかという議論も大事になってくるかと思っています。
記者:
知事会で話し合って、そこから国に要望という形になるのでしょうか。
知事:
おそらくそういう話になります。
記者:
今、全国知事会の話が出たので追加で伺います。先ほど言われたように感染類型を2類相当から5類にしていくべきだという議論のほか、知事として、何か求めていくことがあれば追加してください。
知事:
どこまで言えるのかは時間制約の中ですが、大きな方向で言いますと、まずは第8波の入口にきていますので、やはり、基本的な感染対策を徹底していくということと。
セルフメディケーションというものが大事になっていますので、自分で検査キットや解熱剤を用意していくことを国とともにしっかりと呼びかけていきます。
ワクチンの接種については、インフルエンザも含めて、コロナワクチンもしっかりと打っていくという協力、これは我々も接種会場の運用改善などを明日、議論しますが、そのあたりも呼びかけていきます。
それから、コロナ患者をどうやって病院や外来全体で受けていくのかといった本質的な議論も大事ではないか。そのあたりを発言します。
記者:
念のためですが、第8波の入口にあるというのは、知事の認識としては、これで「第8波に入った」と受け止めているのですか。
知事:
もう第8波に入ってきているということです。第8波の入口にあるという話は、今日の知事会の議論や明日の本部会議も含めて、どういった認識になるのか、これは専門家にもしっかりと聞きたいと思っています。
記者:
コロナ対応について。先ほど県の想定では2万9000人を見込んで、兵庫のスペックとしては2万4000人で、差が5000人あると。これは明日、調整の上でそこを詰めることがポイントになるという話です。
これをどのくらいまで詰められそうだと知事は考えていますか。5000人のうち、半分なのかどうなのか、といったことです。
知事:
できれば5000人全体を穴埋めできるようにしたい、ということがあります。そこを今、県の医師会等と調整しながら、どういう方法が取れるのか。そのために行政として、県としてどのようなアシストをするべきなのか、そこを調整しているところです。できればその5000人をすべて埋めたいと思っています。
ただ、大きな試算上の数と、それを試算上増やしていく形になりますので、実際のオペレーションは、検査キットが足りるのかなど、マンパワーの問題で、実際に運用してみなければ分かりません。
実際に、やはり現場は、かなりバタバタするかと思います。ただ、一応の計画上は、しっかりと固めていくことを、明日までにはしたいと思っています。
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