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阪神間の時間旅行へ —— 新しいお散歩マップ、できました
明治後期から昭和初期にかけて、大阪と神戸の間に位置する阪神間では、西洋文化と日本の伝統が融合した独自のライフスタイルが花開きました。鉄道の発展とともに郊外住宅地が整備され、文化人や芸術家が移り住み、洗練された建築、芸術、生活様式が育まれました。これが「阪神間モダニズム」と呼ばれる、阪神間で生まれた新しい暮らしのスタイルや美意識の広がりです。 阪神間モダニズムは、ただ西洋の文化を真似したものではなく、日本の伝統的な美しさと、当時の最新の西洋スタイルをうまく組み合わせた、独自の文化です。 たとえば、アメリカの建築家フランク・ロイド・ライトが設計したヨドコウ迎賓館では、洋風の設計に大谷石や畳の空間など、日本の伝統が巧みに融合されています。また、芦屋や西宮では、モダンな服装やおしゃれな喫茶店が流行し、芸術や音楽の活動も盛んになりました。女性が社会で活躍するようになった時代でもあり、働く女性や新しい職業が登場するなど、暮らしそのものが新しい文化として広がっていったのです。
兵庫県阪神南県民センターでは、この阪神間モダニズムの魅力を発信するため、「阪神間お散歩マップ」シリーズを発行してきました。これまでに、「スイーツ&パン編」、「近代建築編」「アート編」などを制作し、いずれも好評につき増刷を行うほどの反響です。
そしてこのたび、シリーズ最新作として「阪神間お散歩マップ~ライフスタイル編~」を10月1日に発行いたしました。今回は、喫茶文化、酒造文化、住宅文化といった、阪神間モダニズムの影響を受けた生活様式に焦点を当てています。灘の酒蔵や文化人・酒造家の住まい、阪神沿線に点在する趣ある喫茶店など、まちの中に息づくモダニズムの香りを感じていただける内容です。 マップには、当時のライフスタイルを体感できるモデルコースやコラムも掲載しています。まち歩きを通じて、モダンと伝統が溶け合う阪神間の魅力を存分に味わっていただけます。 「阪神間お散歩マップ~ライフスタイル編~」は、阪神電車各駅や県民センター、西宮市役所、芦屋市役所などで無料配布しております(なくなり次第終了)。ぜひこの機会に手に取っていただき、阪神間の時間旅行をお楽しみください。 |
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