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第3回ひょうご農福連携コンテストのグランプリ決定

記者発表日時:2024年3月21日10時

担当部署名/福祉部ユニバーサル推進課障害者就労支援班

3月11日(月曜日)、県内の障害福祉サービス事業所がこれまでに実施している農福連携の取組や事業アイデアを募集し、専門家からアドバイス等を得る「ひょうご農福連携コンテスト」を開催しました。各事業所によるプレゼンテーションを踏まえ、各分野の専門家から地域貢献性や工賃向上に資する取り組みであるか等、様々な観点から評価とアドバイスをいただきました。

グランプリに輝いたのは、赤穂市立障害福祉サービス事業所赤穂市立さくら園の『「いつでも、だれでも」障がいのある方が活躍でき、地域貢献できる農福連携の取組を実施』です。他に2事業所が優秀賞を、2事業所が審査員特別賞を受賞しました。

概要

(1)開催日時:令和6年3月11日(月曜日)13時00分~16時30分

(2)場所:兵庫県民会館11階パルテホール

(3)エントリー事業所:下記のとおり(8事業所)

(4)審査・賞:専門家の審査による得点により、「グランプリ」を決定

グランプリ

法人名:赤穂市さくら園1

事業所名:赤穂市立障害福祉サービス事業所赤穂市立さくら園(赤穂市大津1327-56)

【グランプリ・取組の概要】

令和3年度から農福連携に取り組み始め、令和5年度には、作業日数約250日となり、延べ従業者数700人と14倍となりました。

<支援者が取り組んで肌で感じたこと>さくら園2

  • 利用者の方々が楽しく生き生きと活動することができる。
  • 利用者の方々が「また行きたい!」と職員に伝える。
  • 農業者の方々の「ありがとう」という言葉が嬉しい。
  • 障害のある方も社会貢献できる場である。
  • 利用者だけでなく、職員も楽しい!
  • 野菜等が成育し、収穫できる喜びを利用者の方と味わえる。

受賞事業所一覧

グランプリ

プラン名:「いつでも、だれでも」障がいのある方が活躍でき、地域貢献できる農福連携の取組を実施

事業所名:赤穂市立障害福祉サービス事業所赤穂市立さくら園(所在地:赤穂市大津)

<取組の概要>

令和3年度から農福連携に取り組み始め、令和3年度は作業日数8日、延べ従業者数48名から令和5年度には作業日数約250日となり、延べ従業者数700人と14倍に増加している。利用者が効率よく規定通りの作業が出来るように、治具の工夫・改良を行っている。

また、関西福祉大学との連携を図り、学生に農福連携の取組を伝え、単なるボランティアだけでなく、障害者がスムーズに作業に取り組める治具の作成を検討するなど、地域社会に貢献できる人材の育成を目指す。

優秀賞

プラン名:放置竹林に見た工賃UPの光

事業所名:アンソレイエ・レーヴ(所在地:加古川市米田町)

<取組の概要>

加古川市北部では、放置された竹林が問題となっており、地域の竹を利用した竹製品を製造できないかと検討し、竹チップや竹炭、コースターやアクセサリー等の製造・販売を行っている。地元の竹を活用することで、原価を極力抑えた製品の製造を行うことにより工賃の向上にもつなげることができた。今後は地域と一体となって、放置竹林の減少を目指すとともに、安定した工賃の確保を実現し、販売先の拡大を目指す。

 

プラン名:黒枝豆茶&黒枝豆桑茶(ブレンド茶)の製造

事業所名:ジョブサポート希望(所在地:宝塚市玉瀬)

<取組の概要>

阪神農業改良普及センターの農福連携事業に参加したことにより、三田ビーンセンターと連携し、黒枝豆を使用した黒枝豆茶の生産を開始している。

桑茶の生産販売をしていたが、健康ブームの落ち込みとともに売り上げが下がっており、黒豆茶はよくあるが、実は莢に一番栄養があり、莢ごと使ったお茶は全国にないため黒枝豆茶を生産することとなった。茶を作る設備はあったためそれを活用し、桑と黒枝豆と栄養効果が高いお茶を製造・販売を行うことで、工賃向上を目指す。

審査員特別賞

プラン名:持続することが、大切なSDGs~半歩からはじめよう~

事業所名:PASSO多可、PASSO西脇(所在地:多可郡多可町)

<取組の概要>

現在、苗市場では輸入に大半を依存していること、都会では使用後の土の処分に困っていること等を鑑み、国産の苗と土のサブスクリプション事業を新たに始めていきたい。土を苗と一緒に通販にて販売し、返ってきた土は耕作放棄地を活用して再生することで持続可能な事業を目指す。

 

プラン名:福祉×農業=∞

事業所名:書写ひまわりホーム(所在地:姫路市書写)

<取組の概要>

地域課題に対して福祉施設がどのように取り組むことが出来るのかと考え、姫路市太市地区での放棄竹林の問題に着目した。ひめじ西里山サポート倶楽部と連携し、間伐材から作られる竹炭で竹炭を使用した竹炭メロンパンや竹炭クッキーの開発を行い、販売をしている。今後は地域交流を図りながら、商品のリピーターを確保していきたい。

エントリー事業所

プラン名:みんなで農福・身近に農福~農福連携のすそ野を広げよう~

事業所名:たすきファーム(所在地:丹波篠山市小枕)

<取組の概要>

これまで勤めていた経験のなかで、福祉分野での農業の可能性を感じており、農福連携の実践者として取り組むこととした。丹波篠山市では、黒枝豆や山の芋がブランドになっているため、事業所では黒枝豆を中心に栽培を開始し、黒枝豆を活用したベーグルを製造・販売している。また大学生の受入等を通じて地域の方々の交流の場になるようにしていきたい。

 

プラン名:進化する農福連携

事業所名:リトリートフィールド(所在地:神崎郡福崎町)

<取組の概要>

自然栽培で水稲や野菜栽培を中心に栽培し、米粉やお米麺等の加工品を商品として、マルシェやフリーマーケット等、イベントでも販売している。地域の方を招待し、「畑カフェ」を開催し、地域との交流を積極的に行っている。製品の質には、今後はマーケティングにいかに載せていくことが課題と感じている。

 

プラン名:「作って食べて」ぼちぼちいこか セーフティネットになる自己完結型の農福連携

事業所名:の~ら(所在地:豊岡市出石町)

<取組の概要>

「親亡きあとの子の暮らしを考えた時、食べ物さえ作れたらどうにかなる」という理念をもとに2010年に開設し、現在は2.5haの農地を耕作している。農業組合からの依頼に即戦力として協力したり、地域の保育園の畑の管理を行ったり、野菜を学校給食として提供する等、様々な形で地域との交流を積極的に行っている。今後も規模を拡大しながら、野菜を通じてつながりを広げていきたい。