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兵庫県立考古博物館加西分館「古代鏡展示館」秋季企画展「棲みたい楽園―古代中国鏡に表された理想世界ー」
「楽園」とは、苦しみのない、楽しく幸せに生きられる場所。人々は現実から離れ、その理想的な世界に「棲む」憧れを抱く。古代中国鏡に表された紋様のなかには、そんな「楽園」をイメージさせる世界が広がる。四神・瑞獣が陰陽の調和と吉祥をもたらし、安寧が訪れる世界。不老不死を司る神仙のもとで永遠の生命を享受する世界。西域由来の葡萄や生き物にあふれる豊かな世界。生死の輪廻と苦しみから脱する極楽浄土の世界。それらは古代中国の人々が現実を生き抜くために求め、想い描いてきた理想の世界を、鏡の中に表した「棲みたい楽園」の姿といえます。
本展では、「楽園」のイメージを手がかりに当館の所蔵鏡を取り上げ、古代中国鏡の紋様に表された理想世界を関連文化とあわせて読み解きます。
【展覧会の概要】
1会期:令和8年9月12日(土曜日)~令和9年3月7日(日曜日)
2時間:午前9時~午後5時(展示室への入場は午後4時30分まで)
(フラワーセンターの入園は、午後4時まで)
3休館日:水曜日(祝休日の場合は翌平日)
ただし、10月18日(日曜日)~11月24日(火曜日)は無休
12月20日(日曜日)~1月3日(日曜日)はメンテナンス及び年末年始による休館
4会場:兵庫県立考古博物館加西分館「古代鏡展示館」展示室
5観覧料:一般100円・高校生以下無料
障害者手帳およびミライロID提示による減免あり
別途フラワーセンター入園料(一般550円など)が必要
【展示内容】
当館所蔵品:仙岳紋八角鏡ほか13件13点
【おすすめの展示品】
1仙岳紋八角鏡(海磯鏡)(唐時代/8世紀/直径17.7cm/重975g)
鏡背面全面に広がる一見奇妙な紋様は、山岳を象る鈕を中心に、4つの山岳が四方に展開する。山岳によって区切られた4つの区画は波立つ水面を表しており、全体で山水(さんすい:山と水のある自然環境)を表現している。一説では、これらの山水紋様は実在する五つの名山「五岳(ごがく)」と、海へと繋がる4つの大河「四瀆(しとく)」を表現するという。五岳は祭祀・信仰の対象であり、神仙(仙人)が棲む仙境(せんきょう)であるともされた。神仙に憧れをもって修行する者や、戦乱や政治、社会、世俗から離れて隠遁する者は五岳に入り、山水の中に身を置いて遊び楽しんだとされる。本鏡の紋様には、こうした神仙の棲む仙境や長生への憧れや、現実から離れて山水に遊び楽しむことへの想いがうかがえる。
2月宮図鏡(唐時代/8世紀/直径15.6cm/重量889g)
満ち欠けを繰り返す月は不死・再生の象徴と考えられた。本鏡は円形の鏡を満月に見立て、古代中国の月の不死・再生にまつわる伝説をモチーフにした紋様が表されている。紋様には、西王母(せいおうぼ)という不老不死を司る神仙と、姮娥(こうが)や蟾蜍(せんじょ/ヒキガエル)、兎という不死の薬に関連するものたちのほか、切っても切口が再生するといわれる桂樹といった図像があり、不死・再生の話を背景とした長寿への願いが込められていると考えられる。
貼銀鍍金対鳥銜綬蓮華紋八稜鏡(唐時代/8世紀/直径31cm/重量3940g)
仏教における「楽園」のひとつが阿弥陀仏のいる極楽浄土である。極楽浄土に往生して成仏したものは、あらゆる苦しみから解放され、寿命は無限となる。極楽浄土には金色の砂が敷き詰められ、色とりどりの蓮華が咲く池があるとされ、水鳥が描かれることもある。本鏡には、綬帯を銜えた鴛鴦(おしどり)のつがいや、蓮華蔓草紋を交互に配置し、それらの隙間を金の砂粒のような魚々子紋(ななこもん)で埋め尽くしている。鏡背面にはまさに極楽浄土の蓮池の光景が広がっているといえる。
仙岳紋八角鏡(海磯鏡)
月宮図鏡
貼銀鍍金対鳥銜綬蓮華紋八稜鏡
| 会場名 | 兵庫県立考古博物館加西分館「古代鏡展示館」 |
| 会場住所 | 兵庫県加西市豊倉町飯森1282-1(県立フラワーセンター内) |
| 会場へのアクセス | 【車】(無料駐車場あり) 中国自動車道加西インターから南へ3km 山陽自動車道加古川北インターから北へ9km 加古川バイパス加古川西ランプから北へ17km 【電車】 北条鉄道北条町駅からタクシー又はバスを利用 その他アクセスについては、加西分館ホームページをご覧ください。 |
上記会場へのアクセスをご覧ください。
兵庫県立考古博物館加西分館
| 主催者名 | 兵庫県立考古博物館加西分館「古代鏡展示館」 |
| 住所 | 兵庫県加西市豊倉町飯森1282-1(県立フラワーセンター内) |
| 電話 | 0790-47-2212 |
| FAX | 0790-47-2213 |
【関連行事】
講演会「日光鏡から月宮鏡に至るまで―鏡にうつる神仙世界―」(要事前予約)
日時:令和8年12月12日(土曜日)13時30分~15時00分
講師:大形徹(大阪府立大学名誉教授)
予約:令和8年11月14日(土曜日)~
内容:中国哲学を専門とし、古代中国の神仙思想やその文化に造詣が深い研究者を講師に迎え、鏡に表された神仙世界をテーマとしてご講演いただきます。
講演会「棲みたい楽園―古代中国鏡に表された理想世界―」(要事前予約)
日時:1.令和8年11月28日(土曜日)、2.令和9年2月13日(土曜日)各日13時30分~15時00分
講師:垣内拓郎(当館学芸員)
予約:1.令和8年10月31日(土曜日)~2.令和9年1月9日(土曜日)~
内容:担当学芸員が展示内容を中心に作品の注目点や関連事項について掘り下げて講演します。講演後、希望者には展示室にて実物を目の前に個別解説等を行います。(展示室への入室は観覧券が必要)
会場は、いずれも当館2階会議室定員は先着20名対象は中学生以上です。
学芸員による「ギャラリートーク」(事前予約は不要、観覧券が必要)
9月26日(土曜日),10月31日(土曜日),12月19日(土曜日),1月30日(土曜日),3月6日(土曜日)
いずれも13時30分~14時00分第1展示室
主に企画展について作品鑑賞を交えながら学芸員が解説します。
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