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令和5年度漁期の養殖ノリ生産実績

記者発表日時:2024年5月10日10時

担当部署名/農林水産部水産漁港課漁業経営班  直通電話/078-362-3480

 令和5年度漁期(R5.12~R6.5)の養殖ノリの生産実績については、全国的な生産不足から単価高となったことや漁期終盤まで安定した生産が継続できたことなどにより、兵庫県が生産量・産出額とも2年連続の日本一となりました。

1 概要

(1)少雨による栄養塩不足等により有明海が2年連続の大不作となり、全国の生産量は約49億枚(過去10年比71%)と国内のノリ需要量75億枚を大きく下回った。

(2)このため、業務用原料を求める商社が兵庫県産ノリを競って買い進めたことで単価が一昨年の2倍近くまで高騰し、産出額は260億円と過去最高を2年連続で更新した。

(3)ノリの生産では、漁期前半は降水量が少なく低栄養塩による品質低下が続いたが、2月中旬以降の降雨により持ち直し、漁期終盤まで安定した生産が継続できたことで、生産量は12.3億枚、前年比96%となった。

(4)これらにより、昨年に引き続き、生産量、産出額とも日本一になった。

2 豊かな海づくりの取組

 瀬戸内海では栄養塩類(特に窒素)が不足し、ノリの色落ちなどが課題となっており、豊かな海づくりのため様々な取組を展開している。

(1)県では、瀬戸内海環境保全特別措置法に基づき「栄養塩類管理計画」を策定(R4.10)し、県内の28下水処理場と5工場から海域への栄養塩類(窒素)の供給増加に取り組んでいる。

(2)こうした取組により、県加古川下流浄化センターや明石市二見浄化センターの周辺漁場では、色艶のある高品質のノリが安定して生産される効果が見られている。

(3)引き続き、関係者と連携し、同計画に基づく栄養塩類のより一層の供給増加を図るとともに、漁業者等による海底耕うん等の活動を支援し、豊かな海の創出を目指していく。