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地域生物多様性増進法に基づく「自然共生サイト」の認定(令和7年度第1回)

記者発表日時:2025年9月16日16時

担当部署名/環境部自然鳥獣共生課自然環境保全班  直通電話/078-362-3389

背景


 2022年12月の生物多様性条約第15回締約国会議(CBD-COP15)において、2030年までの新たな世界目標である「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択されました。

 この世界目標を踏まえ、我が国では世界に先駆けて2023年3月に「生物多様性国家戦略」を改定し、2030年ミッションとして、生物多様性の損失を止め、反転させる「ネイチャーポジティブ」の実現を掲げています。この実現に向けて、2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全しようとする目標(30by30目標)を位置付けられています。

自然共生サイト及び増進活動実施計画等について

 ネイチャーポジティブの実現に向けた取組の一つとして、環境省では、企業の森や里地里山、都市の緑地など「民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域」を「自然共生サイト」として認定する取組を令和5年度から開始しました。

 さらに、ネイチャーポジティブに向けた民間等の活動を更に促進するため、令和7年4月から、自然共生サイトを法制化した「地域生物多様性増進法」が施行されました。企業やNPO等が作成・実施する「増進活動実施計画」や、市町村が取りまとめ役として地域の多様な主体と連携して行う「連携増進活動実施計画」が、本法に基づき主務大臣(環境大臣、農林水産大臣及び国土交通大臣)により認定されます。認定した増進活動実施計画及び連携増進活動実施の実施区域が、本法に基づく「自然共生サイト」となります。

 また、ネイチャーポジティブの実現に向けては、自然共生サイトのような生物多様性が豊かな場所を維持していくことに加えて、生物多様性が損失している場所において生物多様性の回復や創出を図ることも重要です。そのため、本法においては、①既に生物多様性が豊かな場所を維持する活動(維持タイプ)、②管理放棄地などにおける生物多様性を回復する活動(回復タイプ)、③開発跡地などにおける生物多様性を創出する活動(創出タイプ)が対象とされています。

 なお、法施行に伴い自然共生サイトの認定等に関する事務は独立行政法人環境再生保全機構(ERCA)が行っています。

増進活動実施計画及び連携増進活動実施計画 認定結果(令和7年度第1回)について

 有識者審査を経て、この度、196か所の「増進活動実施計画」(39都道府県、うち維持タイプ192か所、回復タイプ2か所、創出タイプ2か所)及び5か所の「連携増進活動実施計画」(4県、うち維持タイプ5か所)について、主務大臣により認定されました。

 なお、維持タイプとして認定を受けた場合には、今後、自然共生サイトのうち保護地域との重複を除いた区域を、OECM(Other Effective area-based Conservation Measures:保護地域以外で生物多様性保全に資する区域)として、国際データベースに登録することを予定しています。回復・創出タイプとして認定を受けた場合は、認定後における回復・創出活動の継続の結果、生物多様性の状態が豊かになった時点(生物多様性の価値基準に合致する時点)でOECMとして登録することを予定しています。直近の国際データベースへの登録についてはこちらを御参照ください。

https://www.env.go.jp/press/press_00360.html

 なお、個別地区の概要は「自然共生サイト検索ナビ」より御覧ください(9月30日から順次公表予定です)。

https://biodiversitymap.env.go.jp/portal/apps/experiencebuilder/experience/?id=700ed6b4d37c4fa1ab5775f68071a457

 

「令和7年度 自然共生サイト認定式」について

開催日時

令和7年9月30日(火)14:00~17:30(終了予定)

開催場所

砂防会館(別添4参照)
(〒102-0093 東京都千代田区平河町2-7-4)

プログラム(予定)

【第一部】

・開式挨拶

・自然共生サイト審査委員長総評

・認定証授与式(代表サイト)

・全体写真撮影

・基調講演(東北大学 藤田香氏、千代田区ゼロカーボン推進技監 川又孝太郎氏)

・閉会挨拶

【第二部】

・認定証授与(全てのサイト)

・交流会

授与式の取材申込方法

 会場での取材を希望される場合は、会場の準備の関係上、【令和7年9月26日(金)14時までに】以下フォームから登録をお願いします。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSc_LBe3nEdFJ6MlsFttg8FR8SU-iCS0h-q6Mp8XGdGhVEPcEg/viewform

※ 会場では、必ず自社腕章又は記者証を携帯・着用していただくようお願いします。

※ 会場は事前登録のない方は御入場いただけません。

問い合わせ先

「令和7年度 自然共生サイト認定式」事務局
(株式会社プランニングオフィス エスエムエス内)

担当: 吉村、久野、矢後

E-MAIL:shizenkyouseisite-officeアットマークplan-sms.co.jp

※ 送信の際に、アットマークを半角@に置き換えてお送りください。

TEL:03-5213-4887

兵庫県内の認定

県立施設

やしろの森公園(県立施設3件目)

所在地:加東市
申請者:やしろの森公園協会

この度、令和7年4月に施行された「地域生物多様性増進法」(以降:新法)に基づき「増進活動実施計画」を申請し、主務大臣より自然共生サイトとして認定されました。

(「県立やしろの森公園」申請にあたってのPRポイント)

・気軽に散策可能な公園でありながら、地域由来の里山環境や希少種を含めた動植物を身近に観察が可能

・ため池や湿原、森林など多彩な里山環境が広がり、生息する多様な動植物の保全と共存を実現

・里山の魅力を発信しながら、自然保護の大切さを伝える活動を展開し、来園者とともに保全の輪を拡大

・自然や里山文化に親しむことができる多彩な体験プログラムを展開

・森林の間伐材を薪や炭として活用し、化石燃料のみに頼らない持続可能なエネルギー利用を実現

その他の施設

※新法に基づき「増進活動実施計画」が新たに認定された自然共生サイト

(前述の県立やしろの森公園を含め兵庫県内では13件)

計画名

自然共生サイト名

申請者

所在地
(都道府県)

所在地
(市町村)

ブランチ神戸学園都市 チガヤ群落

ブランチ神戸学園都市 チガヤ群落

大和リース株式会社

兵庫県

神戸市

須磨海岸「Suma豊かな海プロジェクト」

須磨海岸「Suma豊かな海プロジェクト」

一般社団法人須磨里海の会/すまうら水産有限責任事業組合/特定非営利活動法人神戸海さくら/(兵庫県)神戸市

兵庫県

神戸市

いきもの育む兵庫運河環境保全活動実施計画

いきもの育む兵庫運河

兵庫漁業協同組合/(兵庫県)神戸市

兵庫県

神戸市

六甲高山植物園植栽管理計画

六甲高山植物園

六甲高山植物園

兵庫県

神戸市

灘浜サイエンススクエア緑地保全活動実施計画

灘浜サイエンススクエア

株式会社神戸製鋼所/特定非営利活動法人六甲山の自然を学ぼう会

兵庫県

神戸市

三菱電機株式会社神戸製作所活動実施計画

三菱電機株式会社

神戸製作所

三菱電機株式会社
神戸製作所

兵庫県

神戸市

大阪ガス株式会社姫路製造所 生物多様性保全活動計画

大阪ガス株式会社 姫路製造所

大阪ガス株式会社

兵庫県

姫路市

緑がつながる「愛神愛隣の森」

神戸女学院 愛神愛隣の森

学校法人神戸女学院大学

兵庫県

西宮市

コウノトリ育む祥雲寺水田とビオトープ活動実施計画

コウノトリ育む祥雲寺水田とビオトープ

兵庫県立大学大学院地域資源マネジメント研究科/農事組合法人コウノトリの郷営農組合/兵庫県立コウノトリの郷公園

兵庫県

豊岡市

コウノトリ育む三宅の水田等と営農型太陽光発電所における活動実施計画

コウノトリ育む三宅の水田等と営農型太陽光発電所

株式会社坪口農事未来研究所/株式会社UPDATER/パタゴニア・インターナショナル・インク日本支社

兵庫県

豊岡市

生物多様性の維持と環境改善

細尾の棚田、

池沼植物群落

今住 悦昌

兵庫県

宝塚市

竹中研修所 清和台の森づくり

竹中研修所 清和台の森

株式会社竹中工務店

兵庫県

川西市