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本県の民有林面積は約530千haで全国8位の広さがあります。特に、但馬地域、播磨地域には成熟した人工林が広く分布しており、これらの伐採・植栽・保育の林業生産サイクルを円滑に循環させ、森林の有する多面的機能を持続的に発揮させる必要があります。
この林業生産サイクルの基盤となる林道は、低コストで安定的な木材の搬出、森林整備推進、林業関係者の通勤時間の短縮、林業機械の導入等には不可欠な施設です。
このため、県では、「第4期ひょうご林内路網1,000km整備プラン(令和6~令和8年度)」に基づき、作業道と併せ林内路網の骨格となる林道の整備を進めています。
また、開設した林道は、林業生産活動に加えて、地域交通の改善など、山村地域の生活基盤としても重要な役割を果たしています。
森林基幹道「千ヶ峰・三国岳線」(神河町) 森林管理道「前地・カンカケ線」(宍粟市) |
今後、新たな資源として利用が見込まれる木質バイオマス燃料等の木材需要の増大に対応できるよう、令和6~令和8年度の3年間で林道と作業道をあわせて1,000km整備します。
県では、森林基幹道10路線、森林管理道(県代行林道)12路線、林業専用道(県代行林道)3路線の計25路線、約400kmの整備を県営事業で実施しており、令和3年度までに21路線が全線開通し、現在、残り4路線の開設を進めています。
県営林道は公道等と接続している幹線のため、災害時の代替路(避難路等)として活用可能です。
種別 | 路線名 | 起点 | 終点 | 全体計画 延長(m) |
計画期間 |
---|---|---|---|---|---|
森林基幹道 | 瀞川・氷ノ山線 |
香美町 村岡区村岡 |
宍粟市 波賀町戸倉 |
45,411 |
昭和42年度~ 昭和63年度 |
妙見・蘇武線 |
養父市 八鹿町石原 |
豊岡市 日高町万劫 |
24,761 |
昭和46年度~ |
|
三川線 |
豊岡市 日高町万劫 |
香美町 香住区隼人 |
29,490 |
昭和47年度~ 平成20年度 |
|
雪彦・峰山線 |
姫路市 夢前町山之内 |
宍粟市 一宮町東河内 |
19,083 |
昭和51年度~ 平成8年度 |
|
笠形線 |
福崎町 大貫 |
多可町 加美区奥荒田 |
34,359 |
昭和51年度~ 平成19年度 |
|
峰山線 |
宍粟市 一宮町東河内 |
神河町 川上 |
13,819 |
昭和55年度~ 平成3年度 |
|
須留ヶ峰線 |
養父市 森 |
朝来市 佐嚢 |
25,000 |
平成元年度~ 令和12年度 |
|
池ノ尾線 |
新温泉町 千谷 |
新温泉町 諸寄 |
18,146 |
平成3年度~ 平成25年度 |
|
千町・段ヶ峰線 |
神河町 川上 |
宍粟市 一宮町黒原 |
17,051 |
平成4年度~ 平成24年度 |
|
千ヶ峰・三国岳線 |
朝来市 生野町黒川 |
多可町 加美区奥荒田 |
35,900 |
平成8年度~ 令和15年度 |
|
森林管理道 |
天谷・尾の谷線 |
養父市 大屋町筏 |
養父市 轟 |
6,320 |
昭和47年度~ 昭和53年度 |
海上線 | 新温泉町海上 | 鳥取県 |
8,483 |
昭和47年度~ 昭和55年度 |
|
郷路線 |
豊岡市 但東町正法寺 |
豊岡市 但東町薬王寺 |
9,423 |
昭和56年度~ 昭和62年度 |
|
大照線 |
香美町 小代区石寺 |
香美町 小代区大谷 |
12,763 |
昭和47年度~ 平成元年度 |
|
八木谷・大谷線 |
養父市 関宮 |
養父市 大谷 |
14,998 |
昭和61年度~ 平成25年度 |
|
仏ノ尾線 |
香美町 小代区大谷 |
香美町 小代区佐坊 |
10,790 |
平成2年度~ 平成18年度 |
|
床尾線 |
朝来市 和田山町竹ノ内 |
豊岡市 但東町出合市場 |
14,253 |
平成2年度~ |
|
粟鹿山線 |
朝来市 山東町柴 |
朝来市 生野町黒川 |
13,117 |
平成3年度~ 平成27年度 |
|
三原・水口線 |
豊岡市 竹野町三原 |
豊岡市 日高町水口 |
8,046 |
平成4年度~ 平成17年度 |
|
中辻・肥前畑線 |
新温泉町 丹土 |
新温泉町 岸田 |
15,866 |
昭和62年度~ 平成20年度 |
|
前地・カンカケ線 |
宍粟市 波賀町斉木 |
宍粟市 波賀町原 |
15,554 |
平成12年度~ 平成30年度 |
|
宮神・山田線 |
香美町 村岡区高津 |
香美町 村岡区山田 |
7,605 |
昭和57年度~ 昭和63年度 |
|
林業専用道 (県代行林道) |
神河2号線 |
神河町 大山 |
神河町 大山 |
2,884 |
平成30年度~ 令和2年度 |
能栖線 |
宍粟市一宮町 生栖 |
宍粟市一宮町 能倉 |
2,027 |
令和2年度~ 令和7年度 |
|
大畑越知線 | 神河町大畑 | 神河町越知 | 3,700 |
令和3年度~ 令和9年度 |
|
ふるさと林道 |
上村・米地線 |
豊岡市 出石町上村 |
養父市 奥米地 |
6,157 |
平成5年度~ 平成10年度 |
山東・朝来線 |
朝来市 山東町与市土 |
朝来市 川上 |
4,247 |
平成5年度~ 平成10年度 |
(注1)ピンク色に網掛けした路線は、現在、開設工事中です。
(注2)県代行林道は、工事が完了した区間毎に、市町へ管理を移管し、市町が維持管理を行っていますので、通行状況等は管理市町へお問い合わせください。
幹線林道は、10tトラック等の利便性向上のため、ある程度地形を切り開いて道路を設置しています。このため、道路の山側・谷側には、機械の乗り入れができないような斜面を設けざるをえません。
路網拠点とは、このような斜面から、林内の作業道とを接続するための、中距離支線林道や、作業土場のことをいいます。(イメージ図を参照してください。)
低コストで安定的な原木搬出を図るには、骨格となる幹線林道と林内の作業道とをいかに効率的に接続させるかが重要であるといえます。
路網拠点林道整備事業は、「第4期ひょうご林内路網1,000km
整備プラン(令和6~令和8年度)」に基づく林内路網の形成を推進するため、幹線林道(林道利用区域面積500ha以上)沿線において路網拠点整備を行い、(協)兵庫木材センターをはじめとする製材工場等への原木供給や、木質バイオマス施設の稼働に伴う燃料用木材の新たな木材需要の増加等へ対応可能な木材の安定供給体制の構築を目指しています。
路網拠点林道整備事業イメージ図 |
路網拠点林道「千町・段ヶ峰線」支線(宍粟市) | 林道作業用施設「千ヶ峰・三国岳線」(多可町) |
林道において、より快適に、より安全に通行できるよう、路面の凹凸防止を図る舗装、落石を防ぐ落石防護柵の設置、法面緑化を実施しています。
法面改良「笠形線」(多可町) | 橋梁長寿命化対策「瀞川・氷ノ山線」(香美町) |
林道において、災害の未然防止、通行車両の安全を確保するため、パトロールを実施するとともに、側溝清掃や草刈り等に取り組んでいます。
側溝清掃「千町・段ヶ峰線」(宍粟市) | 除草「笠形線」(市川町) |
台風や梅雨時期の豪雨、融雪、地震、その他の異常な天然現象により被災した林道は、国の災害査定等を受け、被災年度を含めた3ヶ年で復旧しています。
平成30年豪雨災害により被災した森林基幹道「池ノ尾線」(左:被災写真、右:完成) |
路線名 | お問い合わせ先 |
---|---|
瀞川・氷ノ山線(※1) |
朝来農林振興事務所管理課(占用許可・維持管理・通行情報) ※1.一部区間は国の兵庫森林管理署、養父市が維持管理を実施しています。 ※3.山東・朝来線の維持管理は朝来市が実施しています。 |
妙見・蘇武線(※1) |
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三川線 |
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須留ヶ峰線 |
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池ノ尾線 |
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千ヶ峰・三国岳線 |
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上村・米地線(※2) |
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山東・朝来線(※3) |
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雪彦・峰山線(※1) |
光都農林振興事務所管理課(占用許可・維持管理・通行情報) ※1.一部区間は姫路市、宍粟市、神河町が維持管理を実施しています。
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笠形線 |
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峰山線 |
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千町・段ヶ峰線 |
お問い合わせ