更新日:2023年3月28日

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裁決手続の流れ

裁決手続の流れ

1 土地調書・物件調書の作成

起業者は、裁決申請に当たっては土地調書を、明渡裁決の申立てにあたっては物件調書を、それぞれ作成する必要があります。

これらの調書には、起業者、土地所有者及び関係人の署名押印が必要ですが、土地所有者及び関係人は、その記載事項に異議があるときは、異議の内容を附記して署名することができます。異議を附記しなかった事項については、記載事項が真実でない旨を立証しない限り異議を述べることができなくなります。

なお、土地所有者及び関係人が署名押印を拒否した場合などは、市町長(市町長が委任した職員)が立ち合い、署名押印することになります。

【土地収用法第35条~第38条】

2 裁決申請及び明渡裁決の申立て

起業者が収用委員会に対して裁決を求める方法としては、土地の所有権などを取得するための裁決申請と土地にある物件(建物など)を撤去して土地の明渡しを求める明渡裁決の申立ての二つがあります。

【土地収用法第39条、第47条の3】

<土地所有者及び関係人の権利>

起業者が収用委員会に対して裁決を求める方法とは別に、土地所有者及び関係人の権利として、以下のようなものが定められています。

【土地収用法第39条第2項、第46条の2~第46条の4、第47条の2~第47条の3】

  1. 裁決申請の請求 ……… 事業認定の告示後は、土地所有者または土地に関する関係人(抵当権者などは除く)は、起業者に対して、自己の権利に係る土地についての裁決申請を行うよう請求することができます。
  2. 補償金の支払請求 …… 事業認定の告示後は、土地所有者または土地に関する関係人(抵当権者などは除く)は、起業者に対して、土地に関する補償金の支払をするよう請求することができます。この場合、裁決申請がなされていないときは、裁決申請の請求を併せてしなければなりません。
  3. 明渡裁決の申立て …… 起業者から裁決申請があり、明渡裁決の申立てがなされていない場合には、土地所有者または関係人は、収用委員会に対して、明渡裁決の申立てをすることができます。

3 裁決申請書及び明渡裁決申立書の受理

起業者から裁決申請(明渡裁決の申立て)があると、収用委員会は、内容が法令に適合しているかどうか審査し、適合していれば受理します。

そして、その写しを収用しようとする土地の所在する市町の長(神戸市の場合は区長)に送付するとともに、土地所有者及び関係人に裁決申請書(明渡裁決申立書)を受理したことを通知します。

【土地収用法第42条、第47条の4】

4 裁決申請書及び明渡裁決申立書の公告並びに縦覧

収用しようとする土地の所在する市(区)町の長は、裁決申請(明渡裁決の申立て)があったことなどを公告し、裁決申請書(明渡裁決申立書)の写しを公告の日から2週間縦覧に供します。土地所有者及び関係人は、この縦覧期間内に収用委員会に意見書を提出することができます。

ただし、縦覧期間が経過した後に意見書が提出された場合においても、収用委員会が相当の理由があると認めるときは、受理します。

【土地収用法第42条、第43条、第47条の4】

​​​​​​5 意見書の提出・意見の陳述

2週間の公告縦覧の期間中であれば、土地所有者及び関係人は収用委員会に対し、収用する土地の区域、土地及び物件の権利者、損失の補償、権利取得及び明渡しの時期などについて意見を述べることができます。しかし、公告縦覧期間以外に提出される意見書については、損失の補償以外の事項については原則として意見を述べることができません。

【土地収用法第43条】

公告縦覧後については、土地所有者及び関係人は、原則として審理が終了する(結審)までの間に、次のような事項について、収用委員会に対して意見書を提出し審理において意見を述べることができます。

1.収用委員会が受理した意見書に書かれた内容の説明
2.損失補償に関する事項(新たな意見でも結構です)
3.収用委員会から説明を求められたり、提出を求められた事項

意見書の様式については特に定めはありませんが、提出者の氏名・住所・作成日を記載し、押印してください。

複数の人を代表して1人が意見書を提出する場合は、その全員の委任状が必要となります。

収用委員会の審理と関係がない事項(例えば、事業認定・事業計画に対する不服に関する事項など)について、意見書に記載し、または審理で意見を述べることができませんので、ご注意ください。

【土地収用法第63条】

縦覧期間が終わると、収用委員会は、裁決手続の開始を決定し、その旨を兵庫県公報で公告するとともに、裁決手続開始の登記をします。

この登記があった後は、相続人などを除き、権利の移転があっても起業者に権利を主張することができなくなり、収用委員会及び起業者は、この時点での土地所有者及び関係人を当事者として扱うことになり、相続人を除き、権利の移転があっても起業者に補償金を請求する権利を主張することができなくなります。

【土地収用法第45条の2、第45条の3】

7 収用委員会による審理

収用委員会は、起業者、土地所有者及び関係人の意見を聴くために、公開を原則とする審理を開きます。

審理の期日及び場所は、土地所有者及び関係人に書面によって通知しますので、この審理には、ぜひ、出席し意見を述べてください。もし、欠席されても、再度審理を開かないで終わることがありますので、ご注意ください。代理人が出席する場合は、委任状が必要です。

また、収用委員会が必要だと判断した場合は、起業者、土地所有者及び関係人に対して、意見書の提出をお願いしたり、土地又は物件について現地調査を実施したり、鑑定人にその土地や物件の鑑定を依頼することもあります。その際にはご協力をお願いいたします。

【土地収用法第46条、第62条~第65条】

審理では、収用委員会がおおむね次のことについて意見を聞きます。

  1. 収用しようとする土地の区域
  2. 物件の種類
  3. 損失の補償
  4. 権利取得の時期、明渡しの期限
  5. 起業者の意見に対する意見

収用委員会は、審理を終了(結審)した後、当事者から主張があった意見をもとに対立点(争点)を整理し、必要な調査・検討を行った上で裁決をします。

裁決は裁決申請及び明渡裁決の申立てに対する収用委員会の最終的な判断で、「権利取得裁決」と、「明渡裁決」の2種類があります。

<権利取得裁決の主な裁決事項>

  1. 収用する土地の区域
  2. 土地に関する損失補償金の額
  3. 権利取得の時期

<明渡裁決の主な裁決事項>

  1. 土地の明渡しに伴う損失の補償
  2. 明渡しの時期

裁決は、「裁決書」という文書で行われ、裁決書は、起業者、土地所有者及び関係人に送付されます(通常、権利取得裁決と明渡裁決は1つの裁決書により行われます)。

【土地収用法第47条、第47条の2、第48条、第49条、第66条】

9 和解

裁決申請後であっても、当事者間での話し合いによる円満な解決が望ましいことから、収用委員会の最終的な判断である裁決が出される前であれば、どのタイミングであっても、和解が認められています。

  1. 和解は、裁決すべき事項について、起業者、土地所有者及び関係人の全員の合意が必要です。また、収用委員会は審理中に和解を勧告することがあります。
  2. 合意があったときは、全員から収用委員会に対し、和解調書の作成を申請します。収用委員会は、和解の内容を審査したうえで、当事者全員の出席のもと和解調書を作成します。
  3. 和解調書が作成されると、収用の裁決があったのと同様の効果が生じます。

【土地収用法第50条】

お問い合わせ

部署名:収用委員会事務局  

電話:078-362-3487

FAX:078-362-4434

Eメール:shuyoiinkai@pref.hyogo.lg.jp