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兵庫県議会トップページ > 定例会・臨時会 > 令和6年度 > 令和6年6月第367回定例会 > 意見書 > 意見書 第34号
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更新日:2024年6月14日
SNSを利用した、いわゆる「なりすまし投資詐欺」被害防止対策を求める意見書
近年SNSを利用した詐欺被害が急増している。警察庁はSNSを通じて投資を勧める「SNS型投資詐欺」と、恋愛感情を抱かせて金銭をだまし取る「ロマンス詐欺」の被害状況を公表し、昨年の認知件数は合わせて3,846件、被害額は約455億2千万円となり、オレオレ詐欺など特殊詐欺の被害額(約452億6千万円)を上回った。
とりわけ、著名人に成り済ました偽の広告で投資を呼びかける新しい詐欺の手法であるいわゆる「なりすまし投資詐欺」が急拡大し、被害を急増させている。
被害者がSNSで著名な実業家や経済アナリスト等をかたった偽の広告を経由して、投資のアドバイスを信じ込まされ、指定された口座に巨額の入金をした後、出金ができなくなったり、連絡が途絶えて被害に気付くというのが主な手法である。実際の犯人が海外にいるケースや、SNSにおいては本人確認が十分にできないこと、ネットバンキングの普及でマネーロンダリングが容易な環境にあること、不正に譲渡された口座が犯罪に利用されていることなどから、犯人逮捕が極めて困難であり、大きな社会問題となっている。
兵庫県においても、今年1月〜3月のSNS型投資詐欺の被害額は昨年同期比の約4倍に当たる約16億7,400万円に上り、その中でも「なりすまし投資詐欺」の手口が3割超となっている。国は、5月10日改正プロバイダー責任制限法を成立させ、SNSを利用した詐欺広告の削除について厳格化が図られたが、巧妙化、被害額の急拡大を防ぐため更なる広範な対策が急務である。
よって、国においては下記のことに取り組むよう強く要望する。
記
1 犯行の詳細な手口を国民に広報し、犯罪被害防止の啓発を推進すること。
2 プラットフォーム事業者に対して、著名人の氏名や肖像の使用禁止を含む広告審査の厳格化などの犯罪防止対策を講じるよう求めること。
3 犯行に用いられる決済の口座の凍結、不正口座の譲渡対策など犯罪収益移転防止法で定められている制度について、SNS型投資詐欺への厳格な適用を行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和6年6月13日
兵庫県議会議長 内藤 兵衛
衆議院議長 額賀 福志郎 様
参議院議長 尾辻 秀久 様
内閣総理大臣 岸田 文雄 様
内閣官房長官 林 芳正 様
総務大臣 松本 剛明 様
財務大臣、内閣府特命担当大臣(金融) 鈴木 俊一 様
法務大臣 小泉 龍司 様
デジタル大臣 河野 太郎 様
国家公安委員会委員長 松村 祥史 様
内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全) 自見 はなこ 様
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