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兵庫県議会トップページ > 定例会・臨時会 > 令和6年度 > 令和6年6月第367回定例会 > 意見書 > 意見書 第35号
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更新日:2024年6月14日
聴覚補助機器等の積極的な活用への支援を求める意見書
今日、社会の高齢化に比例して、難聴の方も年々増加している。認知症施策推進総合戦略新オレンジプランや認知症対策推進大綱においても、難聴は認知症の危険分子の一つとされており、補聴器による認知症リスクの低減効果については、WHOも一定の見解を示している。
高齢者が補聴器を積極的に装用すれば、社会との関わりを促進し、コミュニケーションでの問題を軽減することにより、高齢者の生活の質が向上し、認知症予防や認知機能の低下を遅らせる可能性がある。
一般的に「補聴器」と呼ばれている「聴覚補助機器」は、収集した音を増幅して外耳道に送る「気導補聴器」と様々な原因で外耳道が閉鎖している方には、骨導聴力を活用する「骨導補聴器」が用いられてきた。
近年、これらの2種類の補聴器に加えて、耳の軟骨を振動させて音を伝える「軟骨伝導」等の新しい技術を用いたイヤホン型聴覚補助機器が開発され、従来の気導・骨導補聴器では十分な補聴効果が得られない方や、装用そのものが難しい方に対しての新たな選択肢となった。
兵庫県では、令和4年度から令和5年度にかけて、高齢者の補聴器活用調査として、平均年齢80.5歳の407名の方に対し、補聴器の使用前後における社会参加活動の「日数」や「意欲」を聞くアンケートを実施した。社会参加「日数」が増加、変化なし(現状維持)が約8割、そして、社会参加「意欲」が増加、変化なし(現状維持)が約7割を占め、回答理由として、「社会活動に前向きとなったため」が約4割と一定の効果が認められ、県民からも補聴器購入費用の補助を求める声が多く寄せられている。
よって、国におかれては、耳が聞こえにくい高齢者や難聴者と円滑にコミュニケーションを取れる社会の構築を目指し、聴覚補助機器等の積極的な装用を促すため、聴覚補助機器等の購入支援制度の創設を強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和6年6月13日
兵庫県議会議長 内藤 兵衛
衆議院議長 額賀 福志郎 様
参議院議長 尾辻 秀久 様
内閣総理大臣 岸田 文雄 様
内閣官房長官 林 芳正 様
総務大臣 松本 剛明 様
財務大臣 鈴木 俊一 様
厚生労働大臣 武見 敬三 様
共生社会担当大臣、内閣府特命担当大臣(孤独・孤立対策) 加藤 鮎子 様
内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全) 自見 はなこ 様
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