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更新日:2021年12月17日

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知事記者会見(2021年12月17日(金曜日))

 【発表項目】

  1. 新型コロナウイルス感染症の県内の患者の状況等(PDF:2,359KB)
  2. 第1回 兵庫・大阪連携会議の開催(PDF:89KB)
  3. 「ひょうご安全の日のつどい」等の実施(PDF:9,888KB)
  4. 第1回学生未来会議の開催及び今後の募集(PDF:2,287KB)
  5. 県民の健康な暮らしの実現に向けた公民連携の取組-アース製薬(株)との包括連携協定-(PDF:152KB)
  6. 令和3年度「五つ星ひょうご」選定商品の決定(PDF:582KB)

動画

知事会見を動画で見る(外部サイトへリンク)

知事記者会見内容

知事:

 1番目は「新型コロナウイルス感染症の県内の患者の状況等」です。

 本日の新規陽性者数は2人です。病床使用率も2%で、落ち着いている状況です。引き続き、感染対策の徹底をよろしくお願いします。

 

 2番目は「第1回 兵庫・大阪連携会議の開催」です。

 2025年の大阪関西万博を見据えて、産業政策や観光誘客を中心に、兵庫県と大阪府の連携を深めていくことを目的にして、兵庫・大阪連携会議を設置して、このたび第1回の会議を開催するという形になりました。

 日時は12月26日の日曜日です。1時半から約1時間程度を予定しています。開催場所は新西宮ヨットハーバーになります。

 出席者については大阪府から吉村知事はじめ副知事、事務方の皆さん、それから、本県から私のほか、副知事以下が出席になります。

 会議の内容については今調整中のところもありますが、両府県から連携の目的意義、それからどういった項目で連携をしていくのか、両府県からプレゼンテーションをして、そして意見交換をしながら確認をしていく流れになります。

 観光振興や産業振興を、やはり兵庫県だけでしていくという面もありつつ、隣の大阪府とも連携をしていくことが大事な視点であると、かねてから考えていました。そういった意味で、成長分野での具体的なプロジェクトを進めていきたいという趣旨で、連携会議を始めます。

 

 3番目は「ひょうご安全の日のつどい」等の実施です。

 阪神・淡路大震災の経験と教訓を継承発信していくことが、大事なことでして、27年目を迎える令和4年1月17日に「ひょうご安全の日のつどい」を実施します。

 震災を風化させない、忘れない、伝える、活かす、備える、をテーマとして、震災を経験していない若い方々が中心となって、つどいの運営をしてもらうことと、ウェブの配信を実施することで、県内全域及び全国への発信を強化していきます。

 また、コロナの再拡大にも留意するということが必要ですので、基本的な感染防止対策を徹底した上で実施していきます。

 昨年度と同様に追悼行事のみの実施という方向です。

 5時46分行事の実施ですが、震災が発生した同時刻に黙祷等を実施して、安全安心な社会づくりを誓っていきたいと考えています。

 それから2つ目が、減災月間事業ですが、阪神・淡路大震災の発生した1月17日を含む1月は減災月間ということで、関連する事業を県内各地で、昨年度は86事業でしたが、今年度は105事業を実施していきます。

 詳細は配付している資料で確認をしてください。

 

 4番目は「第1回学生未来会議の開催及び今後の募集」です。

 公約でも掲げました学生未来会議です。大学生、専門学校生、それから高校生などと意見交換をして、県政運営に反映させていきたい。それから彼らが考えている課題などを、私自身が把握をしていきたい、というものですが、この学生未来会議について、第1回を開催するということになりました。第1回は甲南大学の学生さんとともに、開催します。

 具体的には12月21日、来週の火曜日の10時40分から1時間半程度ということです。甲南大学の1回生から4回生の学生約50名です。武田准教授のゼミ生を中心に実施します。場所は、甲南大学のサイバーライブラリーです。県内就職について、どのような思いがあるか、課題があるか。それから、兵庫県内の経済を活性化していくためにはどのようなことが必要か、ということをテーマにして、学生の皆さんの意見を聞いていきたいと考えています。

 学生の方々が、リラックスして意見交換してもらうことが大事ですので、県庁の若手の職員にファシリテーター役を担当してもらい、会議自体の企画委員も担ってもらいます。学生に近い世代である若手職員が自身の能力を発揮してもらうことも期待しています。

 それから今回、甲南大学を皮切りに、大学生、専門学生、高校生等とも積極的に意見交換をしていきたいと考えています。

 今後、開催を希望される学校や学生についても、募集をさせてもらいたいと考えています。これがチラシです。

 もし希望する学校がありましたら、問い合わせ先まで応募や、問い合わせをしてもらえれば、と考えています。

 

 5番目は「県民の健康な暮らしの実現に向けた公民連携の取り組み-アース製薬(株)との包括連携協定-」です。

 県民の健康な暮らしの実現に向けた公民連携の取り組み、ということで、今回アース製薬株式会社との包括連携協定をすることになりました。

 国内シェアナンバーワンの虫よけや様々な商品開発を通じて、国内外の感染症対策や、外来生物の対応にも貢献されている企業です。

 県内には国内の主力工場である坂越工場と赤穂工場です。西播磨のほうに、主力工場が2つあります。

 具体的な協定内容についてはここに書いていますが、虫のケアや普及活動、外来生物に関する勉強会の開催。それから、2つ目が、このアース製薬は、口腔衛生、口のケアに関する商品開発もしていますので、オーラルケア対策を、子供から高齢者まで、年代に応じた口腔衛生のケア。口のケアを普及啓発するということの、協力をしてもらいたい、と考えています。

 それから3つ目が、災害時における物資の提供で、必要な用品を、開発されて販売されている用品を提供いただくというものです。

 それから青少年の育成ということで、中学生や高校生に対して、生物、特に虫の分野です。子供たち虫大好きですから。そういった分野での研究活動への支援など、様々な面で協力をいただきたい、と考えています。

 特に口腔ケアの関係、オーラルケア対策については、本県でも、私も公約で掲げたオーラルケア条例。そういったものも現在議論をして、今日もまさに、会議に出てきたのですが、そういった形でオーラルケアについては県の方も、条例制定に向けて今議論しているところですが、そういったときに、行政だけではなくて官民連携で、こういった歯の健康についての取り組みもしていきたい、と考えています。

 

 6番目は「令和3年度「五つ星ひょうご」選定商品の決定」です

 県と物産協会の方で、兵庫五国の地域らしさと新しいを兼ね揃えたいわゆる逸品を「五つ星ひょうご」ブランドとして選定して全国に発信しています。

 今回11月24日に選定委員会を開催して、新たに60品を選定しました。食品が51点。それから、非食品が9点です。

 主な選定商品は、資料をつけているとおりですが、長田のナチュラルペコスブーツ、播磨播州織の手ぬぐい、それから但馬のお米と、ご飯の素のセットです。

 それから丹波からは、黒大豆の黒豆のアイスもなか、そして淡路からは、玉ねぎのオリーブオイル漬けです。

 これからしっかりとPRをしていきたい、ということで、マスコミ、バイヤー向けの内覧会や一般向けの販売会も実施していきます。

 10年目の節目をこの五つ星ひょうごの選定については、迎えたということもありますので、3月25日に内覧会、販売会をしますが、過去の選定事業者にも、出展をしてもらう形で、これまで選定したところも新たにPRしていきます。

 

 私からは以上です。

質疑応答

記者:

 新型コロナウイルス感染症について。来週からほぼ年末年始とういうか、年末の最終週に入ります。

 オミクロン株についても、少しずつ濃厚接触者の報道等が増えていますが、兵庫県としては、1席4人テーブルを年末年始は推奨されていると思いますけども、ここら辺をより厳しくする可能性はあるのかどうかと、年末年始に向けての注意の呼びかけを一言もらえたらと思います。

 

知事:

 年末年始をこれから迎えるということで、帰省の時期でもありますので、様々な集まる機会増えてきます。学生さんも休暇にもなります。

 基本的な感染症対策の徹底をしっかりやってもらいたい、です。

 今のところ、オミクロン株は水際での入国規制等がかなり早めにやられたということもあって水際での今食い止めができているという状況になりつつも、指摘のとおりまだ、広がる懸念がありますので、ここはしっかりと感染対策を徹底してもらいたいです。

 今の県の方針としては、できるだけ少人数の飲食をやってもらいたいということを、短時間で推奨させてもらっていますので、この方向性を引き続き呼びかけたい、と思っておりまして、何かこれを強くするなどの今の時点では考えてはいません。

 

記者:

 兵庫大阪連携会議について。1つは、この連携会議第1回目を開くとなっていますけども、今後、継続的に開くことが決まっているのかその方向でいくという理解をしていいのかと、連携項目ですが、先ほど観光と産業というのがありましたけれども、兵庫の場合でしたら、万博会場まで尼崎から航路をどうするかという問題と、知事は以前ワーケーションの際にフィールドパビリオンなど、具体的な構想も持っておられましたが、そこら辺が議題になるのかどうかについて、教えてください。

 

知事:

 この兵庫と大阪の連携会議ですが、2025年の大阪・関西万博を見据えて、産業政策を中心に、国内外から人やモノ、投資の流れをこの関西に呼び込むという大きな流れを作っていきたい、という思いがあります。

 第1回会議は12月26日です。後は、できれば通年ベースで開催していきたいと思っており、年2回程度を想定しています。上半期と下半期に1回ずつ開催できればと思っています。

 今回、12月に第1回で、第2回目は、来年度の上半期にやる予定です。どういったことを議論するのかですが、やはり成長分野ということで、観光振興や産業振興です。そういったところで兵庫と大阪が連携して、経済的にも文化的にも交流的にも近接している地域ですから、観光振興の連携。特にインバウンドがこれからまた復調していくときに、兵庫県の魅力も含めて、発信していくことでより多くのインバウンドが関西に来て、兵庫にも来てもらうことに繋がりますので、その時に向けた議論も必要です。

 また、様々な交通手段ということで、この間、実証実験させてもらいましたが、水上観光のあり方というものも、議論のテーマになると思っています。

 万博のときにも、同じような流れが出てきますので、尼崎から行くパターンなど、アクセスの問題も議題になってくると考えています。

 それから、産業振興の関係でいうと、スタートアップ、起業についてはすでにスタートアップエコシステムという仕組みの中で、これは内閣府が、大阪と京都と神戸、兵庫を1つの枠組みで選定してくれていますが、起業する若者をいろんな形で応援していくことは大事なテーマなので、こういったところもテーマになります。医療などの様々な分野も含めて産業振興の連携をしていくことが大事だと思っています。それぞれのテーマごとに、各部局同士で連携をしっかりしていって具体的な連携事業を創りあげていきながら、進捗管理をしていくことも必要だと思いますので、年2回程度の開催になってくると考えています。

 

記者:

 学生未来会議について。今回、甲南大学の准教授のゼミ生ということですが、選んだ理由を教えてください。

 

知事:

 もともと、甲南大学から「学生への講演をして欲しい」という依頼が私のほうにありまして、「講演だけではなくて、ぜひこの学生未来会議をやっていきたい」という県としての思いがありますので、どうですか、と投げかけさせていただきました。大学の側で検討してもらって武田准教授のゼミ生を中心にやりたい、という声があり、合意しましたので今回の甲南大学での開催になりました。

 大学からの公演の依頼は、いくつか聞いておりましてその流れで、できました。

 

記者:

 武田准教授のゼミという何か専攻はなにですか。

 

知事:

 専攻はキャリアプランです。
 

記者:

 知事としてはそのようなキャリアプランを中心に話ができたら、ということになるのですか。

 

知事:

 兵庫県の政策として、県内大学を卒業された方々に県内で就職をしてもらいたいということがあります。キャリアプランの一環として、どうしたら県内の企業を選んでもらえるのか、という議論や、そもそも県内の経済を活性化して雇用の場や仕事の場を増やして行くことが、兵庫に定着してもらう方を増やせるので、キャリアプランの流れからそういった議論も考えています。

 スタートアップが、1つのテーマになると思います。

 

記者:

 兵庫・大阪連携会議について。今回会場が、新西宮ヨットハーバーですが、この場所を選んだ理由について教えてください。

 

知事:

 やはりベイエリアが、兵庫と大阪が連携する上でキーワードになると考えています。

 大阪湾を囲んで、兵庫と大阪は繋がっています。

 今回の万博も夢洲で行うということは、ベイエリアを囲んでやる。海でやる万博自体が初めてということらしいです。ベイエリアの活性化が大事だと思っています。

 先日、クルージンMICEで、実証実験をさせてもらいましたが、新西宮ヨットハーバーは、県が整備した海の活性化の1つの拠点であり、そのシンボリックなところで、第1回会議をやらせてもらいたい、という趣旨です。

 

記者:

 初回兵庫県でやりますけれども、先ほど年2回ぐらい開催をしたいと話がありましたが、今後会場は兵庫大阪交互にやっていくイメージになりますか。

 

知事:

 交互なのか、引き続き兵庫でやるのかは、今後の調整になると思います。

 今回はシンボリックなベイエリアの活性化の意味で、西宮になりましたけれど、場合によっては、もう少し県内の奥地や西の方とかも、兵庫の魅力と多様性をそれぞれの県のトップ同士が認識し合うことも大事なので、いろいろな地域でやっていきたい、と思っています。第2回以降どういう形でやるかは、これからの検討だと思います。

 

記者:

 兵庫、大阪でやりますが、京都を入れた3府県ではなくて、2府県でやる狙いについて、教えてください。

 

知事:

 産業振興の観点でいうと、兵庫と大阪は近接性が高い地域です。観光でもそうです。関西広域連合という枠組みがあって、京都も含めてそこで連携していますけども、今回は分野に特化して、産業振興やスタートアップもそうですけど、そういったところでより対象を絞って、大阪と連携して、会議体を設置していこうということが大事だ、と考えました。そういう意味で、兵庫と大阪の知事同士がトップとなる会議体をつくっていくことを判断しました。

 いろいろな県の知事とも、この間、鳥取県とも会議をやりましたけど、いろいろな形の知事同士の会議はありますが、今回は産業政策を中心に大阪との連携をしっかりやっていくことが大事だと判断して設置する形にしました。

 

記者:

 兵庫と大阪が、連携するというと、見る方によっては大阪に取り込まれてしまうのではないか、という懸念を持つ方も県内におられるようですが、改めて、

 知事の口から、兵庫県にとってこの会議体をつくる意義やメリットを教えてください。

 

知事:

 兵庫県と大阪は、全然違う強みを持っているというところでもあり、隣接するベイエリアを中心に隣接する府県でもあるので、産業振興を中心に連携していくことが大事だと考えています。

 大阪と兵庫が、しっかり対等の関係で、パートナーとして関西全体のことを見据えて連携していくことが大事な視点だ、と私もずっと伝えてきましたので、その流れの中で、今回やらせてもらうことで、それぞれの独自性を大事にしつつ、関西全体の発展、それからそれが日本全体の活性化にも繋がる、という大きな視点で連携していくことが大事です。県政の基本指針の中でオープンな県政をやっていくことも大事だ、と考えています。

 そういった趣旨で今回連携会議を作ります。県民の皆さんにもしっかりご理解をしてもらえるように私も説明していきたい、と思っています。

 

記者:

 大きな節目としては、2025年の大阪関西万博だと思うのですが、実際、この連携によって連携の成果がみえるというか花開くのは、万博までに形になるようなものもあるのか、あるいは万博やそれより先に実際の成果が出てくるのか、知事の中でスケジュール感を教えてください。

 

知事:

 ご指摘のとおり、まずは2025年の大阪関西万博までに、どういった成果を出していくのかだと思います。

 万博は大阪が会場になっていますが、関西全体で盛り上げていくことが大事なので、特に海を挟んで隣接する兵庫は、万博にしっかり参画して、コミットして盛り上げていくことが大事です。機運醸成や交通アクセスの問題もありますが、そういった多様性を確保していく、海の交通といった具体的なプロジェクトで連携していく姿を、万博までに何かしら形づけていきたい、と思っています。

 中長期的には万博で兵庫から大阪に行くというケースもあれば、大阪の夢洲から兵庫県のベイエリアのみならず、私はフィールドパビリオンとずっと言っていますけど、県内各地のすばらしい魅力に人を呼ぶ、観光誘客の流れを作っていきたいので、それを万博までに何かしら作らせてもらって、万博後につなげていきたい、という大きな流れです。

 今日、ディスティネーションキャンペーンの設立総会もありましたが、テロワール旅という事で、私が考える、フィールドパビリオンにまさに合致した提案を、アドバイザリーの古田さんからもらいましたので、それをベースにしながらしっかりコンテンツの磨きをやっていく、ということです。

 もう一点が、中長期的には企業誘致やスタートアップの支援、それから医療も含めた連携は中長期的な方向としては、大事なテーマになります。そういったものを見据えながら短期的には万博まで、そして、それ以降の大きな意味での関西全体を活性化する視野で、いろいろな分野での連携をプロジェクトベースで続けていくことが大事だと思います。

 

記者:

 兵庫・大阪連携会議について。2回目以降も半期に1度やっていくということですが、例えばその連携会議の様子を見て、この会議に京都府などの他の自治体も参加したいと言ってきた場合はどうされるのですか。

 

知事:

 そこはまだ議論ができていないので、まずは、兵庫県と大阪府が連携していく形を軸にしていくのが大事だ、と思っています。

 その上で、関西広域連合などの枠組みも使いながら、連携会議をバイでやりつつも、それ以上の関係は、マルチで関西広域連合などの場でしっかりやっていけばよい、と思っています。

 

記者:

 その連携会議の中で、いろいろ議論になってくると思うのですが、万博の恩恵を兵庫県も受けられるようにしたい、という感じを知事の色々な今までの発言から感じるのですが、万博でいろいろなお客さんが来る、その人たちを兵庫に呼び寄せたい、と言われていたと思うのですが、そうすると齋藤知事の考えとして、万博に対して、兵庫県は考え方として、恩恵を受けるだけでよいのか、もしかしたら、ある程度費用負担みたいなこともしなければいけなくなるのではないかと、そういうような考え方もあるとは思うのですが、そのあたりについての考えどうですか。

 

知事:

 費用負担の問題については、既に国と民間団体と行政の大阪府と大阪市で、きちんと枠組みができて、そこで費用負担をしていくのが固まっているので、そこに兵庫県が何かしらの負担をしていくことはないと考えています。

 パビリオンの出展などで、兵庫パビリオンを出展する際や、関西広域連合で出店する際には、そこには当然一定の負担はありますけれど、基本的なところの負担はないと考えています。

 もう1点が、恩恵という言葉よりも、これは一緒になって関西全体で盛り上げていくことが大事なので、特に隣で海を挟んで兵庫県はコミットすべきだと考えていますから、一緒になって盛り上げていくという中で、結果として、多くのお客様が、兵庫県に来ると考えたほうがよい、と考えています。

 

記者:

 例えば、その海上交通で尼崎からの航路や、もしくは、他いろいろ兵庫県に船で行くような場所であるのを整備するにあたって、兵庫県側も、いろいろ港なども整理しないといけないですし、万博会場も何かしらの整備があるだろうし、そういったものは、兵庫県に直結する話で、しかも今までの万博の開催経費の中に含まれていませんから、そういう部分の出費は、もしかしたら兵庫県で持つことはありうるのでしょうか。

 

知事:

 基本的に今はそんなに想定はしていません。全体のアクセスをどうするかは、博覧会協会が仕切りをやっているので、そこはどのように考えていくかだと思いますが、当然兵庫県に来られる方の交通アクセスの問題として人の流れを作っていくことは大事です。その中で、当然いろいろな参画の仕方はあるとは思いますけど、今の段階からどうかというのは特にはありません。

 

記者:

 知事自身の考え方としては、そのあたりは、兵庫県としてもある程度負担はやむなし、という考え方もありますか。

 

知事:

 結果的に、例えば今日やりましたディスティネーションキャンペーンもそうですけど、JRのいろいろなイベントの時に兵庫県全体としてこの着地をしていく際に、いろいろなイベントやコンテンツを用意していくときには、一定の負担をして環境を作ることは、当然大事なことです。そういった意味で、万博の機会にいろいろな兵庫県側の受け入れをどうするかという時に、こういった仕掛けを用意しようとなれば、一定の支出はあると思います。

 そこは万博のときに当然やるべきで、これはオリンピックときも、誘客をしたいという自治体は、いろいろな準備を事前にされた中で、当然そこに支出も伴っていたと思いますけど、そういうのと同じ流れだと思います。

 

記者:

 兵庫・大阪連携会議でもそうですが、大阪から、少し開催経費が増えてきたので、少し持ってもらえませんかというようなことを言ってきたときには、きっちりお断りができるのかどうかの不安があるのですが、その辺はいいがですか。

 

知事:

 そこは基本的な枠組みが今ありますから、そこを乗り越えて兵庫県が持つ、ということはないと考えています。

 

記者:

 ワーケーション知事室について、2日間終えての感想をお願いします。

 

知事:

 今回2日間、火・水曜日に北播磨でワーケーション知事室を実施しました。滞在した多可町のコテージも素晴らしい所でよかった、と思っています。

 まず2つあって、1点目がやはり仕事についても、皆さんに見てもらったように、オンラインで全く問題なく、打ち合わせや会議ができました。ラジオの出演もさせていただきましたが、仕事をしっかりと皆さんもそうですが、オンラインで、特に民間の事業者さんは仕事をしていることが増えている中で、知事自身の業務もオンラインでできることが確認できたので、このようなあり方は、Wi-Fi環境が整っているところを増やしていけば、できることがわかりました。

 その上で、ワーケーションということで、そのようなホテルなどに泊まりながら、いろんな地域の取組みをやっている方との意見交換や、現地視察ができたことは、大変時間の使い方としては、有効で有意義だったと思っています。あの場でも播州織や、山田錦の事業者さんとの意見交換や、三木の金物もそうですが、それぞれの分野でいろんな想いをもって、まさにテロワールという形になりますが、そのような独自のストーリーや切り口で発信して売り込んでいこうという思いを持っている方が多くおられたことが、私も発見になりました。

 万博を見据えたフィールドパビリオンが、1つのベースになっていくコンテンツの掘り起こしにも繋がっていったと思っているので、この取組みを業務の状況次第ですが、できるだけ定期的にやっていきたい、と考えています。

 地元の多可町を含めて、西脇市もですが、地元の方々のホスピタリティーというか、受け入れの温かさには、関係者の方々に改めて感謝申し上げたい、と思っています。

 

記者:

 終わってみて、経費負担の話もあったかと思いますが、幾らぐらいかかりましたか。

 

知事:

 のちほど、担当から説明をしますが、ホテル代とプラスアルファという感じです。そんなに大きな負担があるものではなかった、と思っています。

 

記者:

 今回ワーケーションを経験してみて、いろいろな課題が見えてきたと推察しますが、行っただけで終えてしまうと、あまり効果がない、と感じていまして、課題をこれからどのように繋げたいかは、これからの考えになるかと思いますが、その点は何か見えてきた課題から、このような施策がしたい、というのは、現時点で何かありますか。

 

知事:

 今回、特に意見交換したのは、地場で生産している方が多かったですが、特に農林水産業や地場産業の振興をしっかりやっていくことが、地域の特に若い世代の方々にとっての、雇用や働く場を作って維持していく意味で、大変大事だと思っています。そのような方々を応援することが大事ですので、先ほどの大阪との連携会議に戻りますが、2025年の万博に向けて、大きなフィールドパビリオン的なもので、誘客や地場の産品を購入していただけるような流れを作っていくことも大事と思っています。

 様々なデジタル化のDX推進を今回の12月補正予算でしましたが、農林水産業や地場産品も含めていろんな地域が、デジタル化を切り口などにして、いろいろな新しいビジネスや、取組みの進め方を応援することも、大事だと感じました。そのような具体的な事業をご支援していくことをやっていきたい、と考えています。

 

記者:

 初日の交流では、人口減少について対応して欲しいとか、後継者不足でいないなど、いろいろあったと思います。そのあたりについて何か対応できると思ったことはありますか。

 

知事:

 人口減少の問題は、あの場でも議論が出ていましたが、大事なテーマです。土地利用の問題や市街化調整区域の問題、農地をもっと利活用したい、という話を、以前からも伺っていますが、特に北播磨地域は、道路ネットワークが進んでいく中で、土地利用の需要も伸びていると伺っています。そのようなところを、土地利用の規制緩和をどのように、これは岩盤規制ですが、していくかは、一歩ずつやっていきたいと思っています。それが移住促進や企業誘致など、地域が活性化することに繋がって、人口減少問題にも、じっくり中長期的に、面的にやっていけるような切り口だと思います。

 個別に移住されている方や、Uターンしようとしている方に対するフォローアップについても、古民家の中でいろんな議論がありましたので、そのようなところを市や町とも連携しながら、しっかりやっていくことが大事だ、と思っています。

 あとは、農業の担い手問題も深刻なので、昨日JAの方とも意見交換しましたが、なかなか難しい課題があって、集落単位でどこまで実施していけるか、集落の枠を超えてもう少し広域的に何かできないかなど、大きな課題ですので、農業政策をどうするかという根本に関する問題は、別途またしっかり議論していく必要があると思っています。

 

記者:

 オミクロン株について。県内で今日も追加で27人の濃厚接触者が県内在住の方がおられて、今療養中の濃厚接触者の県内在住者の方が86人いる、と担当課から聞いていますが、この数についての受けとめと、国に対して水面下でこれだけの数が入ってきていますが、何か求めたいことなどありますか。

 

知事:

 オミクロン株の濃厚接触者が、関西の中でも増えてきていますが、かつて濃厚接触者の定義は、前後の座席に限られていましたが、まだ変異株の特性がわからないということで、同じ飛行機に乗っている方全員が、今濃厚接触者になる定義になっていますので、数としてはかなり多くの方が出ているという状況です。

 東京の方は若干陽性もあったようですが、全員が陰性ですので、きちっと濃厚接触者を特定しながら、宿泊療養施設等に入っていただきながら、健康観察をしっかりやっているため、そこはしっかりとコントロールできていると考えています。

 国は、今のところ入国の規制等しっかりしていますし、県への情報提供も、濃厚接触者についても、随時されているので、引続きこの流れで、オミクロン株がどのような特徴がある変異株かが分かるまで、何とか今の状態を維持していくことが大事だと思っています。

 オミクロン株がどのくらい重症化するリスクがあるのか、そのような特徴が掴めてくれば、また別の対応ができてくると思うので、この間しばらくは、この状況をしっかり続けていくことが大事だと考えています。

 

記者:

 別の話題で、国交省のデータ書き換え問題についてですが、兵庫県もマニュアルに沿って、とは言いつつも、書き換えをしていたということで、今問題になっている書き換えについての受けとめと、国に何か説明なり、要望があればお願いします。

 

知事:

 建設工事の受注動態統計調査で、書き換えの問題があった、ということですが、事務方スタッフから聞くと、国の指示やマニュアルに沿って、建設業者から送付されてきた帳票を、事務的に取りまとめて国に送付をしているのがベースだということです。報道にあった県データの修正作業についても、国の指示等に従ってやりましたが、問題になっている二重計上について詳細は把握してはない、ということです。

 大事なのは、国としてまずは第三者委員会を立ち上げることになっていますが、どのような形でこのようなことをやってきたのか、しっかり調べていただいた上で、これは法定受託事務という形で、国からの法定受託で、ある意味指示の中でやっているものなので、県として国の指示のもとにやらざるをえないという立場でもあるため、そこは受託している側の都道府県にも、その経緯等をしっかりご説明いただいて、信頼性の回復に努めてほしいと思っています。

 統計調査は、国勢調査もそうですが、結局県が市や町とも連携しながら、今回の場合であれば建設業者の方に、忙しい中協力してもらっているものなので、その協力をしてもらっているものが、何か書き換えによって信頼性を損なうことになれば、今後ご協力いただくという大事な結びつきも、揺らいでいくため、我々にもそうですが、建設業界に対してもしっかり説明責任を国には果たしてもらいたいと考えています。

 

記者:

 3回目のワクチン接種について。療従事者や高齢者施設の入所者等については、6カ月に短縮される方針が今示されています。短縮されることによって、市町も対応に追われる等すると思いますが、まずはこの短縮方針が示されたことの知事としての受けとめと、県としてどのような対応策や支援をしていく考えか教えてください。

 

知事:

 原則、8カ月以上としていた、3回目の接種期間について、国が方針を検討して、本日通知が来るということですが、6カ月になる可能性が出てくる場合には、やはり市や町の対応が、これまで以上にスピードアップと、事務についても、かなり大変になってくると考えているので、そこは県としてもできるだけのフォローを、ワクチン対策の部局中心にやっていきたい、と考えています。

 今聞いていると、モデルナのワクチン接種を、どのように追加接種に対応していくかも1つの焦点になっているので、そこもしっかりフォローしていただききながらやっていきたいと思っています。

 今のところ、3回目の接種については県も、大規模接種会場の設置を、1月ぐらいからは会場のセットをして、できるだけ早くスタートしていきたいと考えています。

 

記者:

 モデルナは来るけど、ファイザーは来ない、ということで、交互接種について不安を抱いている人は結構多いようですが、ファイザーのワクチンを求めるなど、その辺の対応は、どうお考えですか。

 

知事:

 今のワクチン配分の傾向だと、ファイザーとモデルの割合は、それなりの一定割合でそれぞれくる形になっているので、ファイザーを打たれた方が、モデルナを打ってもらうことになることも出てくると考えています。

 この交互接種の関係については、国からも、交互接種については大丈夫という判断をもらったということで、モデルナについても供給がスタートすることになると思いますが、モデルナについての様々な不安があることは、いろんな声を聞きますが、ワクチン接種3回目をしていくことの大切さを、県としても、市町と連携しながら丁寧に県民の皆さんにご説明していきたいと考えています。それが大事だと思っています。

 一定の副反応が出るという受けとめなど、県民の皆さんにもあるかと思いますが、今回は打つ量が半分であるとか、副反応は一定出つつも、3回目接種のメリットをきちっと説明して、県民の皆さん全体として、ワクチン接種をやはり3回目を交互接種も含めて協力をしてもらいたいということを、しっかり丁寧に説明していきたい、と考えています。

 一方で、ファイザーの追加供給については、以前から全国知事会や関西広域連合もですが、ここは住民の皆さんがファイザーを希望するケースも多いので、できるだけ追加配布をお願いしたいという要望は、引続き続けたい、と考えています。

 

記者:

 10万円給付の件について、2転3転した結果、結局全額現金という方向性を国が認めましたが、この判断について、知事はまずどうお考えですか。

 

知事:

 10万円給付については、先日県でも調査しましたが、全41市町が結果的に、一括現金給付か、分割することで、基本的には現金で給付される形になったということです。

 国がもともとクーポンでやるという話と、ハイブリッドでやるという方向がありましたが、900億程度の大きな事務経費と、早くお配りすることを考えると、現金の方が良いという声が強まりました。結果的に、そこを国が捉えて、方針を事実上転換したということで、これ自体は自治体の声を聞いていただいて、方針転換を事実上したことは、タイミングとしては適切だったと思っています。

 ワクチンの3回目接種や、様々な業務が重なる時期にこれからなってくるので、その時にできるだけ事務負担を少なくするという方向は、まだ早く判断を出された方だと思っています。このような事態になることを、もう少し早く想像していれば、最初からクーポンではなく、現金という判断もあったと思うので、地域の特に市や町の、現場の実情を、もう少しきめ細やかに把握しながら制度設計していくことが大事だと思っています。

 

記者:

 判断のタイミングとしては、遅すぎたのか、今早かったという話もありましたが、どうですか。

 

知事:

 現場の市町は、おそらく大変だと思いますので、もう少し早ければよかったと思いますが、実際この業務をやっていかなければならない立場の市町からするとぎりぎりのタイミングだったと思います。

 

記者:

 ひょうご安全の日のつどいについて。昨年度に引き続きメモリアルウォークをはじめとした各種行事の中止を発表されていますが、前回は1月に入ってからコロナ禍の様子を見て、結局中止という判断をしていました。

 確かその時の感染者数が1日に300人は出ていた時期だったと記憶しています。ただ今回、現時点で1日の感染者数は1桁がほとんど続いているような状況で、少し様子が異なるという気もしています。

 実施する方向で工夫する余地はなかったのでしょうか。なぜ引き続き中止なのかについて、改めて教えてください。

 

知事:

 今回は昨年度に引き続き、追悼行事のみの実施という形にさせてもらいまして、今のところ感染については1桁で大分抑えられているところですが、やはり年末年始を踏まえて、再拡大ということは十分警戒していくことが必要です。

 これは準備の面も含めて、早めに判断していくことが大事だということで、関係者が丁寧に議論していく中で、今回についてはオミクロン株という話も出てきていますので、中止という判断を早めにさせてもらった、と考えています。

 再拡大の中でも基本的な感染対策を徹底した上でやってもよかったのではないかという指摘も分かりますが、これは一方で、準備についてはかなり大掛かりな準備がある面もありますので、そこは今回慎重に、参加を希望された方には大変申しわけないですが、流れとしては中止の判断をさせてもらったというところで、理解してもらいたい、と考えています。

 

記者:

 つどいの参加者数を見ると、やはり昨年度のコロナ禍の本格化した前回のときの参加者がどうしても減っています。如実に減ってしまっているというのが、見て取れます。

 やはり震災の関係で言うと、風化の懸念というのが、どうしてもこういう数字とかを見てしまうと、ぬぐえないと思うのですが、今後、どこの段階でコロナが収束や落ち着くという判断ができるか分かりませんが、例えばメモリアルウォークのような、今回中止になっている行事というものを復活させる考えはありますか。

 

知事:

 そこは大事な視点でして、今回も震災を風化させないことをテーマとしてやっていく、ということで、若い世代の方々にも参画してもらいながらやっていくことが大事な視点だということで、そのようにしていきます。

 実施方針の中でウェブの発信などをやりながら、あとは内容も今回重点化していくということで、震災を経験しない若い世代に教訓や経験を伝えていくということにも重視しています。

 そういったことをやりながら、指摘の風化については、できるだけそうならないようにやっていきたい、と思っています。

 今回中止になったメモリアルウォークについても、今回は中止になりますが、来年度以降、コロナの状況が大分落ちついてくると思いますので、そういった中で行事については、実施できるようにやっていきたいと思います。

 そのためにも感染対策を、ワクチン接種も含めて、協力をしてもらうことが大事だと思っています。

 来年度は内閣府の「ぼうさいこくたい」など様々な防災・災害関連の行事もありますので、そういったところも活用させてもらいながら、あの震災を風化させないということは、これからも県としてもしっかりと取り組んでいきたい、と考えています。

 

記者:

 ワーケーション地知事室について。率直な疑問ですが、地場産業の振興や、農業の担い手不足とか、DXのインフラ整備が遅れているとか、いろいろな課題が見えてきたとお話がありましたが、こういう課題というのは知事就任前に、全兵庫を回ってすでに洗い出していた課題と共通すると思っています。

 改めて知事が課題を再確認するメリットは、現地に留まって再確認するメリットは何でしょうか。

 個人的には、知事が実際行かれることで、SNSで配信されたり、テレビで流れることで、播州織がよいな、とか金物がよいな、となって消費が増えると、それはすごくメリットだと思うのですが、すでに洗い出していた課題をまた確認することのメリットは何でしょうか。

 

知事:

 大きなテーマとしての課題というのは、確かに指摘の通り、共通するもので、これまでもずっと言われていたことですが、今、現地に行って実際に当事者の方からいろんな意見や取組を聞くと、一言で地場産業の活性化と言いましたけど、実際にはいろんな取組のやり方で全然違います。

 そういった所で、私自身が直に聞けたということの意義は大きい、と思っています。そういったいろんなアイデアや、そういった取組の違いや課題のそれぞれのとらえ方を聞きながら、(ワーケーション知事室に参加された)1人の方も言っていましたけど、すべての課題をいきなり解決していくのは難しいかもしれないけど、一歩一歩それを整理しながら、何か解決の糸口を見つけていくこと自体が大事だ、という指摘もありまして、私もそのとおりだと思っています。

 だからといって、県庁でずっといて、来る人だけに会ってよいかというと、それよりも私自身もいろいろな動きをいろいろなところですることによって、世の中が動いていくという思いでこれまでも仕事してきましたし、これからも仕事をしていくつもりです。やはり動きをつくっていかないと世の中は変わらないし、良くなっていかない、という思いがあるので、そういう意味で、ワーケーション知事室で、テーマは一緒かもしれませんが、いろいろなところでいろいろな声を聞くなど、直に話すことで、会った方も議論する中で、もっと自分たちも取組を頑張ってみようとか、横で聞いている人が話を聞きながらこういうやり方があるのだ、といういろいろな考え方が共鳴していく場にもなったと思いますので、そういった意味では大事な機会ですので、そこはやる意義があると考えています。これからもやっていくことが大事だと思っています。少し抽象的ですが。

 

記者:

 政局関係について。西宮市長選が3月にありますが、維新の県議が出馬する意向を示しているということで、県内の首長選に維新がどんどん擁立していくという方針は維新の会からも示されていますが、知事として、県内の首長選に対してどのような関係、立場をとっていきますか。

 

知事:

 政務関係になりますので、具体的にどこまでコメントできるのか、ということがありますけども、西宮市長選挙が来年あるということで、石井市長については、この間の議会で出馬表明されたと聞いていますけども、今、指摘の方については、私はまだ詳細は聞いていないので、それについてはコメントは控えたい、と思います。

 今後の首長選で、様々な政党や主体の方がどのような政治活動や立候補されるかというのはあると思いますけど、そこは私今の時点でどのようにとらえているのかはなかなかコメントしづらいところです。

 私自身は自分の職務を一つずつ果たしていくということに専念するということだと考えています。

 大事なのはどなたが首長になったとしても、市や町の首長と県が連携をしっかりやっていくということは大事だと思っていますので、その軸を忘れないで引き続き職務に専念していくということだと考えています。

 

記者:

 来週の日曜日にある吉村知事との合同の連携会議の開催について。これも(政務と)関係した質問になるかもしれませんが、吉村知事と連携が上手く行けば行くほど、県内での維新の選挙の躍進を後押しする形になりかねないのではないか、という指摘もあります。知事は自民党から推薦を得て、当選されたわけですが、知事の政策がうまくいけばいくほど、支援団体だった自民党にも逆風になり得るというジレンマはどのように考えていますか。

 

知事:

 そこはこの場で答えてよいのかどうかというのがありますけども、私は別に無所属で立候補しましたので、結果的に2つの政党から支援をもらうという形になりました。

 今就任して現職になりましたので、大事なのは政治的なスタンスというよりも、さっきも言いましたが、兵庫県にとって何が大事かということをとらえながら、知事として仕事をやっていくことが大事なので、そこに政党の関係とかというのはまた違う観点だと思っています。

 今回の兵庫と大阪の連携会議も、ここは別に政党の云々とかではなくて、ここは大きな視点で言うと、関西全体の発展や兵庫の発展のためには、大阪と連携していくことが大事だと判断したので、私自身はそういった会議をやっていこうという判断をしたということです。

 私自身は兵庫県にとって何がよいかということを考えて毎日仕事をしていくという立場ですので、それをやっていくということに尽きると思います。それは結果的にどうとらえられるかというのはあるかもしれませんが、そこはあまり考えないようにしています。

 あくまで、首長として何が兵庫県民にとってよいかということを追求していきたいと思います。

 

記者:

 兵庫と大阪の連携会議について。関西広域連合でテーマがあがっている、例えば産業振興や観光であったりというのも、広域連合の中に当然広域産業の振興局だったり観光振興局という部署があります。

 ここであえてこういった場がすでにあるにも関わらず、兵庫と大阪という2つに特化して話をしていく意義について教えてください。

 また、パートナーである大阪府の吉村知事が、関西広域連合は非常に薄い会議体なので、実務的な会議体にしたいというようなことを述べておられましたけれども、知事も関西広域連合という枠組みの中ではあまり事が進まないと判断されて新しい会議体を作ったのですか。

 

知事:

 そこは、そういう判断ではないです。

 関西広域連合は、まさに兵庫県、当時の井戸知事のリーダーシップの中で設置されたという大切な連合ですから、今回のコロナ禍でも、いろいろな共同メッセージを出したり、ドクターヘリの共同運航であったり、防災や医療等のいろんな面で広域連携をやっています。産業、環境もそうです。そこの連携というのはしっかりと引き続きやっていくことが大事だ、と思っています。

 その中で兵庫と大阪が連携してやっていくというのは、ベイエリアを挟んで、隣同士の府県であると。今後の万博も見据えると、よりいろいろなプロジェクトベースで成長に向けてやっていくことは大事だと思っています。

 大阪800万人で、兵庫も540万人ということで、関西の中で大きな2つの府県ですから、域内の大きな経済の規模もありますので、その府県が連携してやっていくということの意義は、私は大きいと思っています。

 そこを具体的なプロジェクトベースで詰めてやっていくという意義は、関西全体にとっても大きいと思っています。

 一方で、関西広域連合全体としての枠組みも、私自身は大事だと思っていますので、そこはしっかりやっていく、ということです。

 

記者:

 万博の件について。先ほどの質問に関連していますが、パビリオンですが、オミクロンの影響で、吉村知事がドバイに行くことができなくなった。万博で国内分については、パビリオンは大体埋まりつつあるのですが、今後、海外のパビリオン誘致が、少し不透明になってきたという話を聞いています。先ほど、関西広域連合が、パビリオンを出すということは決まっているかと思うのですが、このパビリオン出展のあり方、知事としては、今、兵庫単独で出すことは、視野に入れているか教えてください。

 

知事:

 (広域連合の共同パビリオンの中で、独自に)兵庫棟を出展するということ自体は、決定しています。

 

記者:

 広域連合とはまた別ですか。

 

知事:

 (広域連合の関西棟とは)別です。多分他の県も同じようにしていて、広域連合(の関西棟)はもう少しコンパクトに、共通するテーマや、あとは他の単独でやらない県も含めて、1つの棟をつくるという話です。

 

記者:

 観光の誘客について。先日のワーケーションの中でも、kotonoha邸というとこ最後に行って、地元の人と話をされて。そういうローカルマイスというのが、1つのイメージだという話をしていましたが、どちらかというと、宿泊というのも民泊といいますか、近くに泊まって、近くで体験するというような、イメージが強いのかと。

 フィールドパビリオンというのを考えた場合。そうした場合に、県庁再整備のときに、当初の案では、ホテルという案が、ありました。これは、当初知事も少しホテルは、という話もあったと思うのですが。

 神戸と都市部については、宿泊について、昔から、いわゆる外資系の高級ホテルというのでしょうか。そういうものが欲しいなどという希望というか、そういうのも時々聞きますが、知事としては、全体的に、大阪にどんどんと富裕層向けのホテルが集中する中で、そこら辺の宿泊については、どういった形がいいのか、というように今考えていますか。

 

知事:

 結構難しい課題でして、観光本部の人々と、今日もいろいろ意見交換をする中で、これまでも出ているのですが、やはり兵庫県はそういった宿泊ホテルのキャパの数と、いわゆるグレードという形でいうと、大阪や京都と比べると、これからも含めて、若干少し差ができてきている、というのが正直あるということです。 

 大阪、京都には、かなり星が高いグレードのホテルが、すでに最近もでき始めています。そことの差をどうしていくかが大きな課題で中長期的には指摘もありましたが、ホテルの誘致というものも、見据えていかなければならないという議論はありますが、当面はその動きがないという中で、今日のDCの中でも、まさにその議論でした。やはりコンテンツで勝負していくということが大事、と思っています。

 そこでの消費をどう取り込んでいくかということだと思いますし、またもう少し観光だけではなくて、違う切り口で、まあ今日は、SDGsという切り口も出ましたが、もう少しこういう違う切り口とまた地域を見据えて、より本物であるというか、より質の高い何かを提供できるという場を作っていくことが重要かと思っています。

 あとは宿泊施設で言うと、当然、都市部に大きなグレードの高いホテルができれば、1つのメリットとしてはよいのですが、それを目指しつつ、短期的には指摘のとおり、丹波篠山やたつのもそうですが。いろいろな古民家を改修したような、かなりグレードがそういう意味では、宿泊の料金も高いレベルで勝負できる宿泊施設というのは、結構やはり点在してありますので、そういったところをさらに磨き上げていくということも大事かと思っています。そのために、市街化調整区域や空き家の利活用を促していくという環境づくりをしていくということも大事だと思っています。

 

 

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