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更新日:2021年12月22日

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知事記者会見(2021年12月22日(水曜日))

 【発表項目】

  1. 新型コロナウイルス感染症の現状と対応
    (1)県内の患者の状況等(PDF:2,369KB)
    (2)ワクチン・検査パッケージ制度の事業者登録(PDF:512KB)
     ・知事メッセージ「年末年始警戒!感染対策の徹底を!」(PDF:72KB)
  2. 「ふるさと応援!ひょうごを旅しようキャンヘ゜ーン+(フ゜ラス)」の開始(PDF:542KB)
  3. 「兵庫県健康づくり推進プラン(第3次)(案)」のパブリックコメントの募集(PDF:487KB)
    (参考)兵庫県におけるこころの相談窓口(PDF:995KB)
     ・知事メッセージ「いのちと心のサポート~年末年始を控えて~」(PDF:114KB)
  4. 歯と口腔の健康づくり推進条例(仮称)骨子案に係るパブリックコメントの募集(PDF:435KB)
  5. 景観条例改正案のパブリックコメント(PDF:546KB)

動画

知事会見を動画で見る(外部サイトへリンク)

知事記者会見内容

知事:

 1番目は「新型コロナウイルス感染症の現状と対応」です。

 (1)県内の患者の状況等

 県内の本日の新規陽性者数は8名です。病床使用率は、2%前後で、現状としては落ちついている状況ですが、昨日、姫路で一部クラスターが発生したこともあるので、引き続き、感染対策の徹底をお願いしたい、と考えています。

 一方、先ほど速報でしたが、大阪府で、オミクロン株の陽性患者が数名発生したということです。県内においては、今の時点では、オミクロン株の発生は、兵庫県内では出てはいないのですが、引き続き、県民の皆さんには基本的な感染症対策の徹底をお願いしたい、と思っています。

 

 (2)ワクチン・検査パッケージ制度の事業者登録

 これから感染対策をしていくことと、日常生活の両立をしていくことが大事です。今後、感染拡大時においても日常生活との両立をしていくという意味でも、このワクチン検査パッケージ制度を活用していくことが1つのキーになるので、今回、事業者の登録を受け付けていく形になりました。

 飲食やイベントなど、行動制限緩和の適用を受けようとする事業者と、またPCR検査を無料で実施する事業者について、県に登録をしてもらう形になります。

 登録を行ってもらった飲食店、それからイベントの事業者には、入店者や入場者などの利用者のワクチン接種歴か、PCR検査等の陰性のいずれかを確認することで、緊急事態措置等においても、行動制限の緩和が可能となる、というものです。

 それから、ワクチン検査パッケージ制度の登録事業者をこれから受け付けていきますが、兵庫県の対策適正店の認証を受けている飲食店等については、12月27日から登録の受け付けを開始したい、と考えています。

 事務局に書類等を提出してもらって、現地確認をした上で登録のステッカーを交付します。事務局とコールセンターは12月21日から開設しています。

 それからイベントについても、本日から受け付けを開始しますが、感染防止安全計画の手続きをしてもらい、県で登録をする形になります。

 それから、「ふるさと応援!ひょうごを旅しようキャンペーン+(プラス)もスタートしていきますが、これについては、事業に参画する県の登録をもって、このワクチン検査パッケージの登録という形にします。

 4点目が、検査実施事業所の登録です。PCR検査を無料で実施する検査実施事業所については、12月の補正予算で事業費が認められたので、これの手続きを進めていくものです。12月24日から検査実施事業者の受け付けを開始します。

 具体的には、医療機関や薬局などが登録対象になるので、多くの事業者の皆さんに登録してもらいたい、協力してもらいたい、と考えています。

 具体的な流れ等については、配布資料に書いてあります。こういったパッケージのステッカーを貼ってもらう形になります。

 別紙1~3までを見てもらい、詳細な情報が必要であれば、担当部局の方に問い合わせをしてもらえれば、と考えています。

 

 それから、年末年始の警戒です。

 年末年始には改めて県民の皆さんには、感染対策の徹底をしてもらいたい、ということで、警戒の徹底をお願いしたい、と思っています。

 今のところ、県民の皆さんの協力、事業者の皆さんの協力により、第5波については、一定抑えられつつありますが。新たな変異株オミクロンなども予想されるので、これからの年末年始、人の流れ、それから帰省の時期ということで、年末年始を控えて、引き続き感染対策の徹底をお願いしたい、と考えています。

 具体的には、繰り返しになりますが、以下の1~3という形です。マスクの着用、密を避ける、手洗いの徹底をしてください、ということです。混雑している場所はできるだけ避けてもらいたい、ということ。

 それから、リスクの高い行動の回避ということで、新年会・忘年会のシーズンになってきますが、1テーブル4人以内、それから2時間程度をできるだけ推奨したい、と思っています。また、感染対策が徹底されていないような店の利用は控えてもらいたいことなどがあります。

 それから、3回目のワクチン接種は順次開始していますが、多くの方々に積極的なワクチン接種をお願いしたい、というものです。

 年末年始を迎えて、オミクロン株が関西でも出てきたので、県民の皆さんには、今一度、基本的なマスク着用などの感染対策の徹底をお願いしたい、とお伝えします。

 

 2番目は「ふるさと応援!ひょうごを旅しようキャンペーン+(プラス)」の開始」です。

 これまで、県内のキャンペーンについては10月からプレ実施、そして11月から本格実施という形になっています。

 今回の12月補正予算で、2月までの継続の予算措置が確保された形になっているので、1月4日からキャンペーン+(プラス)がスタートします。

 1月4日からスタートすることになりますが、変わった点で言うと、1点、今回は兵庫県に加えて、京都、大阪、鳥取、岡山、香川、徳島と、隣接する6府県の方々にもこのキャンペーンを、県内旅行の場合に割引支援が適用されることになります。

 また、兵庫県民の皆さんも、隣接する府県のキャンペーンを利用してもらえることになります。

 これは、現地、神戸市内であれば有馬温泉など、多くの観光地、多くの観光業界の方々から兵庫県だけではなくて、隣接する府県との連携・相互乗り入れをして、関西からの客に来て欲しい、という声もありましたので実施します。

 近隣する府県と共同して実施するもので、具体的には1月4日から2月28日までが対象となります。12月24日から予約の受け付けが開始です。

 キャンペーン内容は、これまでと同様で、最大で5000円の割引、それから2000円のクーポンをお渡しします。

 宿泊施設、それから旅行代理店、OTA、ネットの旅行会社でも予約は可能です。要件としては、これも共通になっていますが、ワクチン検査パッケージの利用が条件です。ここは大きなこれまでのポイントと違って、兵庫県の場合はプレ実施のところで、このワクチン検査パッケージと同等の条件でしていたので、現場の旅行、そしてホテルにおいては今のところスムーズに、キャンペーン+(プラス)においてもワクチン検査パッケージへの移行ができるという声も聞いているので、これから流れができていくというものです。

 ワクチン接種2回、もしくはPCR検査の陰性等が条件です。

 これからの感染状況がどうなるのかですが、停止要件としてはレベル3になった場合に、キャンペーンを停止するという条件も設定しています。

 具体的には、それぞれのキャンペーンの専用ホームページがあるので、そこを見てください。

 そして何よりも、宿泊施設・ホテルにおいては、これまで同様に、十分な感染対策の徹底をお願いしたい、と考えていますし、旅行する方々も、旅行中の飲食会話時などのマスクの着用、それから密を避けるなどのエチケットと、あとは基本的な感染対策の徹底もお願いします。

 以上がキャンペーンで、7府県合同でしていくもので、各府県がいろいろなネーミングで旅行の応援割引をしています。

 特に兵庫の場合は、ひょうごを旅しようキャンペーン+(プラス)ということで、京都や大阪も、それぞれのネーミングで、「きょうと魅力再発見旅プロジェクト」や、「大阪いらっしゃいキャンペーン」など、そういった形でしています。

 

 3番目は「『兵庫県健康づくり推進プラン(第3次)(案)』のパブリックコメントの募集(参考)兵庫県におけるこころの相談窓口」です。

 パブリックコメントの実施、スタートということで説明します。「健康づくり推進プラン」は、県の健康づくり推進条例第8条に基づく基本計画として、兵庫県全体の健康づくりをどうしようかという基本になるもので、今回、改定の時期になります。

 人生100年時代に向けての、あらゆる世代に健康づくりを続けてもらう、地域で安心してもらう、暮らしてもらうということが大事なので、そのために様々な施策を実施していくベースになるものです。

 今回は基本方針ということで、主に4つありますが、ライフステージに応じた取組の推進を始めとし、資料を配っているので見てもらえれば、と思いますが。これが、大きな建て付けのレイアウトで、プランとしては令和4年度から令和8年度の5年間です。そして、位置付けとしては、条例の第8条に基づく基本的な施策の計画というものです。

 大きな方向性としてはここに掲げているとおり4つです。①生活習慣病予防等の健康づくり、その中には、大きく変えたものとして、例えば、食生活の改善であれば、最近の若い世代の女性の、やせ過ぎや過食症、拒食症といった課題もあり、そういった対策もこれからしていきましょうというもの。

 それからフレイルで、コロナ禍で外出が少なくなって、フレイルになる高齢者も増えてきているので、例えばICTを活用し、健康アプリなどを利用した、健康づくりの普及啓発。あとは、受動喫煙の防止、それから次世代に向けて、不妊治療の支援も強化していくべきだというものです。

 繰り返しになりますが、高齢者の健康づくりの支援、フレイルの予防です。さらに、熱中症の予防をしていきましょう。というのが、1点目の生活習慣予防等の健康づくり。

 それから2点目が、②歯と口腔の健康づくりということで、これは、後ほど説明しますが、現在、条例案を検討しているところです。学校教育、それからあらゆる世代において、歯の健康を守っていきましょう、としっかりとPRしていくものです。

 あとは、③こころの健康づくりということで、不安を抱える女性の相談窓口の開設です。それから、(④健康危機事案への対応として)感染症に対する、普段からの備えというものです。

 このパブリックコメントを12月24日から1月13日までして、県議会に2月に上程します。

 以上が、プランの概要で、1点、プランの中にもありましたが、こころの健康づくりについて説明をします。先般も、女性の芸能人の事案もありましたが、やはり今はコロナもあり、若い世代の女性を中心に、あらゆる世代や立場で、心に不安を抱いている人が増えている、というもので、県ではメッセージを出します。

 県民の皆さんに対して、ということで、ここに書いていますが、コロナ対応やオミクロン株など、様々な影響で、不安や疎外感を感じている人も増えていますが、1人で悩みを抱え込まずに、家族や友人などに相談してもらいたいということです。

 ただし、身近な人には、相談しづらいであったり、なかなかそういった人が、周りにいないという人もいるかと思うので。兵庫県では、ここに書いているとおり、「兵庫県いのちと心のサポートダイヤル」であったり、あとは、「こころの健康相談統一ダイヤル」などに、アクセスしてもらえれば、と思っています。

 この「こころの健康相談統一ダイヤル」などは、24時間365日、相談してもらえる体制を今、作っています。これまでに、県議会でも予算措置されましたが、女性のこころの相談ということで、あらゆるSNSやホットラインなど。そういったものも、充実をするというところなので、妊産婦の人もそうですが、様々な立場で悩んでいる女性を含めて、「ひょうご女性サポートSNS~こころチャット~」や、あとは「女性のWEB居場所~CoCoカフェ~」というものもスタートして、体制も拡充していますので、ぜひ利用してもらいたい、と思っています。

 一方で、こういった相談窓口を用意していること自体を、なかなか知らない人がいることも課題なので、先ほど言ったメッセージなど、相談窓口についても、今後、様々な媒体を活用して周知を図っていきたい、と考えています。神戸のミントビジョンであったり、三宮センター街の大型スクリーンなども活用して、年内にも動画配信であったり、相談できる連絡先の周知をします。また動画の配信等については、準備でき次第、伝えるので、報道機関の皆さんにも、県民の皆さんへの周知の協力をまたお願いしたい、と考えています。

 

 4番目は「歯と口腔の健康づくり推進条例(仮称)骨子案に係るパブリックコメントの募集」です。

 先ほど言いましたが、健康づくりの推進計画にもあるように、人生100年時代に向けて、歯と口腔の健康が大事だということになっています。また全身の健康づくりに歯と口腔の健康が、やはり重要な役割を果たしているため、乳幼児から、あらゆる世代において口腔ケアの重要性が高まっています。

 加えてコロナ禍において、歯科医院への受診控えや、外出自粛による口腔機能の低下など様々な課題も出てきているので、生涯を通じた切れ目のない対策を強化していくことが大事で、今回、「歯と口腔の健康づくり推進条例(仮称)」の制定を目指しています。

 今回、条例の骨子案ができたので、パブリックコメントを実施します。内容は資料のとおり、子供の健やかな発達や健全な食習慣の定着、生活の生活習慣予防など、様々な歯と口腔の健康づくりに向けて、総合的に対応していくというものです。

 兵庫県のみならず、市町、歯科医療関係者会、医療関係者、それから教育保育関係者、福祉関係者、食育関係者、医療保険者、県民、各々の責務を明記し、それぞれが連携していくことが特徴です。

 主な施策としては、県民が主体的に取組むための情報提供や啓発月間の設定など、総合的な取り組み、あとはライフステージ等に応じた具体的な施策をしていくというものですが、乳幼児から高齢者まで、あらゆる世代の課題に応じた健康づくり、歯の健康づくりをしていくこと。それから災害や感染症に備えた体制整備をしていくものです。

 また5年ごとに調査を行い、施策を見直して、リバイバルしていきます。

 他県と比較して、兵庫県で独自性のある取り組みは3つです。1つ目が誤嚥性の肺炎を予防するということで、介護の現場の皆さんと医師や歯科医師などの多職種が連携して、体制整備をしていこうというものが1つ。それから、災害や感染症に備えた、体制の整備をしていこうというものです。さらには普及啓発月間を設定します。

 これらの3つを本県の独自の施策としていきます。これも12月24日からパブリックコメントを実施して、年明けの2月の議会に上程を目指して整理をしていきます。

 

 5番目は「景観条例改正案のパブリックコメント」です。

 2025年の大阪・関西万博を見据えて、様々な人の流れを、関西に来る人々を兵庫に呼び込むということをしていきます。

 その時の1つの重要なテーマが、やはり兵庫県内の様々な景観やいわゆるビューポイントを、どのように発信していくかが大事なので、今回、景観条例を改正して、そういった発信を、よりしていきやすくしようという仕組みづくりをしていきます。

 改正内容としては、2つありまして、1点目が、「景観形成重点区域」の指定制度というもので、例えば町並みです。様々なきれいな昔ながらの町並みが県内にありますが、そういった場所を、例えば、写真を撮ってインスタに載せやすいというようなビューポイント、視点場というように設定します。

 こういった写真映えのするポイントを、私も県内いろいろと行きますが、なかなかどこに行けば、いわゆる写真が撮りやすいポイントがあるのか、探しながら歩くということも大事なのですが、結局迷ってどこに行けばよいのか分からない、というケースもたまにあるので。ここに行けば、いわゆるきれいな写真が撮れます、という場所を、視点場として発信できないか、というものです。

 そういうビューポイントを含めて、最も重要な建物で形成される景観を「景観形成重点区域」として指定する制度です。こういった形で、やはり市や町と連携しながら、現場からの要請によって、指定をしていき、積極的な情報発信をしていく。フィールドパビリオンのコンテンツとしての、発信をしていきたい、というねらいがあります。

 2点目が、「景観遺産」の登録制度ということで、県内には様々な地場産業、それから商店街、豊かな自然があります。そういったところをストーリー化、シリーズ化して発信していくことも大事ということで、「景観遺産」として登録をしていきます。

 例えば、西脇の播州織や、様々な繊維工場の跡地や、今、動いているところがあります。そういったところをシリーズ化して、ストーリー化して、例えば、ファクトリーツーリズムのコンテンツとして、登録して発信していく、というようなものを作っていきます。これも様々なSNSを活用したりして、情報発信をしていきます。

 そういった形で、2025年の大阪・関西万博、さらには、来年から、ディスティネーションキャンペーンも始まりますが、その際に、兵庫県にいろいろな人に来てもらい、ここを見ると写真映えするスポットがあります、ここを見るといろいろな歴史文化、そして地場産業の背景などが分かります。工場もファクトリーツーリズムもできます、といったところを発信できるような仕組みを作っていくことが、今回の景観条例の改正案のポイントです。これについてもパブリックコメントを今月末からしていきます。

 

 私からは以上です。

質疑応答

記者:

 「健康づくり推進プラン」について。この中で不妊治療の支援が書かれていますが、この前の行革のプランでも、県職員に対して不妊治療休暇を新たに設ける取り組みもありました。

 来年度予算に向けて、この不妊治療についての支援で、現段階でこのようにしたい、という考えがあれば教えてください。

 

知事:

 これから、来年度予算に向けて議論していくので、まとまり次第、伝えることになります。不妊治療というものが、当事者にとっても様々な金銭的な負担もあれば、精神的な負担もある、ということで、行政としても一定の支援をしていくことが大事だ、と思っています。

 これまでに兵庫県も様々な不妊治療の施策をしている中で、そこをどのようにしていくのかが大事なので。先ほど言われた職員に対する休暇もですが、これから保険適用も、制度設計が国で進んでいく流れの中で、県もこれからどのようにしていくのかを検討しています。

 例えば、不妊治療については、女性の問題だけではなくて、男性にとっても、男性不妊があります。私自身もそれを経験した立場として、私はその時に初めて男性不妊という言葉があることと、不妊の状況になるには男性側にも原因が出てくることを、私自身も当事者として知りました。そういった男性側にも、不妊治療についての理解を深めていくことも大事で、啓発についてもしっかりとしていきたい、と思っています。

 そういった形で社会全体が、不妊治療をみんなで支えてフォローする仕組みづくり、環境づくりをしていくことが大事です。

記者:

 景観条例改正案について。この中のインスタ映えするスポットと資料にあります。「ひょうごの景観ビューポイント150選」が1つの材料になると説明がありますが、このスポットを選定する人は誰になりますか。

 つまり、官でするのか、あるいは民間も含めて、インスタ映えに興じたプロのような人が参加して選んでいくのか。そのあたりについて、スキームが決まっていれば教えてください。

 

知事:

 これまで、県では「ひょうごの景観ビューポイント150選」というものを、県政150周年の記念事業として、県民からの応募やインターネットの投票により選定しています。ベースとなるものが一定あるので、これをさらに発展させ、PRしていこう、というのが今回のねらいです。

 具体的には、これから手続きについても、設計していきますが、地元の市町や有識者からアドバイスをもらいながら、どういったポイントが面白いかを掘り起こしていくことが大事です。

 これからどのようにしていくのかを検討中ですが、例えば、専門家が、アドバイザーとして現地に行って、市町や地元のまちづくりの方々と相談をしながら、こういった所が面白いのではないかということを掘り起こして、指定に向けて手続きを進めていくこともあるのではないか、と思っています。

 

記者:

 「景観遺産」について、西脇でも播州織の工場など雰囲気を漂わせるものがたくさんありますが、一方で、最近は特にそのそうした雰囲気を漂わせものが老朽化によって、どんどんと取り壊されていく課題も、神戸・阪神間でも、時々、話題になります。

 このあたりの、景観を救済するにあたっての、そういうストーリー性のあるものの保全については、今後、県として何らか支援策を拡充していく考えはありますか。

 

知事:

 まず、「景観形成重点区域」を指定しながら、守るべき、地域の景観をどのように枠組みとして作っていくのかが大事です。

 そこで一定の地元の合意形成も図っていきながら指定をし、守っていく、枠組みを作っていくことが重要で、県としてもこれは地元の皆さんと連携しながらの支援になってくると思います。どういった形で支援できるのかを含めて、しっかりと検討していきたい、と思っています。

 具体的には、来年度予算の中で、どこまでそういった枠組みがつくれるかどうかも、これから検討していきたい、と思っています。

 大事なのはやはり、地元の市や町を含めて地元の皆さんがどのポイントをしっかりとPRしていきたいのか、と、そのポイントをどのように守っていくのか、これから合意形成をしていくことが大事です。

 あとは、すでに県でも、景観を修景していく助成制度を今、補助率3分の1、それから最大300万円程度まで助成をしていますが、こういった助成制度を活用してもらいながら、保存や活用について、議論してもらおうと考えています。

 

記者:

 「ひょうごを旅しようキャンペーン+(プラス)」について。改めて、このタイミングで6府県にも広げる意義と、そこから来る方々を、兵庫県としてどのように迎えたいのかを教えてください。

 

知事:

 これまで、県内割を10月からスタートしました。10月からプレ実施ということで、それから11月から本格実施という形にしましたが、地元の各観光地の事業者の皆さんから、かなり感染状況が落ち着いてきた中で、より兵庫県内だけではなくて、隣接する府県からの誘客も呼び込んでいきたい、という声が強く出てきていることもありました。

 また、近隣の知事とも、これから連携をしながら、誘客を相互連携していくことも大事だという声もありました。京都をはじめ、隣接する府県の観光担当部局や鳥取の場合は知事とも合意をしましたが、そういった中で一緒になってキャンペーンをしていくことの合意ができたので、今回、実施します。

 タイミングとしては、1月4日、年明けからしていこうと合意ができたので、実施します。若干、オミクロンの動向がどうか、というものがありますが、これからしっかりと感染症対策をしながら、経済を活性化していく視点も大事なので。

 このキャンペーン+(プラス)を、しっかりとワクチン・検査パッケージの利用も要件になっていますから。そこで、観光の再興と感染症対策の両立をしっかりと図りながら、観光を盛り上げていきたい、と思っています。

 

記者:

 「ひょうごを旅しようキャンペーン+(プラス)」について。対象期間を2月末に設定した理由と、1月4日から2月末までの期間で、見込んでいる予算があれば教えてください。

 

知事:

 この2カ月としたのは、GoToトラベル事業が2月ごろからスタートする見通しがあるので、そういう意味で1月、2月の2カ月間にキャンペーンをする判断をしています。

 それから、今回のプラス2カ月で、宿泊人数は、約12万泊を想定しています。プレ実施で10万泊。今、実施している本格実施は72万泊。それから、今回、2カ月プラスが12万泊で、合計94万泊を予定しています。

 現時点の予約ベースで約47万泊、半分ぐらいの予約がきている状況で、これから十分な予算も確保していますから、観光を再興していく流れにしていきたい、と思っています。

 

記者:

 コロナについて。先ほど話にあったオミクロン株が、大阪で市中感染があったということですが、隣りの大阪で市中感染があったことの受け止めをお願いします。

 

知事:

 今のところ、兵庫県内ではオミクロン株の確認はされていませんが、先ほど大阪で4名、うち1人が海外から、残り3人は履歴が分からない市中感染と想定されています。

 やはりこれは水際対策で、これまでしっかりと、かなり早めに、入国者の管理をしていましたが、いろいろな形で、ウイルスは目に見えないものなので、ある意味、時間の問題として、いずれ日本でもオミクロン株の市中感染が出てくることは、避けられないことだった、と思っています。

 このタイミングで現実として出てきたので、ここはしっかりと警戒していかなければなりません。メッセージにも掲げていますが、「年末年始、しっかりと感染を防止する基本的な対策の徹底を、改めて県民の皆さんにお願いしたい」と思っています。

 年末年始は、忘年会や同窓会などを、お盆と同じように行う時期ですが、それ自体は、感染症対策をしっかりとしている認証店を中心に、時間を区切って少人数で、してもらうことを留意しつつ、基本的なマスクの着用や感染対策の徹底を改めてお願いしたい、と思っています。

 

記者:

 国に対して何か、感染防止の対策の強化など、求めることはありますか。

 

知事:

 オミクロン株の実態が、まだ世界的にも不明なところもあるので、どういった株であるのか、重症化がどれぐらい発生するのかなどの情報をできるだけ早く正確に、国にはかなりいろいろなデータが集まっているはずなので。それを早く提供してもらって、このオミクロン株がどれぐらいのリスクがあるものなのかを、できるだけ情報提供を早めにもらいたい、と思っています。

 入国の制限は、年明け以降も、しばらくは続けるので、そこもしっかりとしてもらいながら。ワクチン接種の3回目も、医療従事者や高齢者についても順次スタートになります。そこのワクチンの供給もしっかりとしてもらいたいので、この3つをしっかりとしていくことが大事だ、と思っています。

 

記者:

 県の対応について。大阪は12月末で終わらせる予定だった飲食店の同一テーブル4人以内や2時間以内の会食は、年明けも継続する方針です。

 県も年末年始は、それを呼びかけてはいますが、年末年始が終わった1月中旬以降も、そこを継続していくのか、県としての感染防止対策の強化として何か考えていることはありますか。

 

知事:

 基本的な感染対策の徹底が大事だと考えているので、年末については会食の場合は、同一テーブル4人以内で、今、推奨しています。2時間以内を守ってもらいたいと呼び掛けています。

 年明け以降にどうするのかは、年末年始を越えた段階では、同一テーブル4人以内はなくすが、2時間以内の飲食の利用については、やはり引き続き呼びかけ、推奨したい、と思っています。

 医師などを含めて、いろいろな議論をしていると、長時間、マスクなし等で同一世帯でない人が集まって、会食をすることが3時間、4時間と続くことは、一定の感染のリスクを高めるものがあります。

 推奨という形にはなりますが、年末年始以降も、人数は4人ではなくなりますが、できるだけ短い時間で楽しんでもらうことを呼びかけたい、と思っています。

 

記者:

 4人以内の会食で、2時間以内を、具体的に呼びかけて、始めるのは今日ですか。28日からになるのですか。

 

知事:

 イメージは前も伝えましたが、年末年始で、特に忘年会や同窓会など、休みの期間に入って、人が集まりやすい時期なので。若干の前後はありますが、イメージとしては御用納めの12月28日以降から、ご用初めの1月4日ぐらいまでの間です。

 ただし、イメージなので、当然その前後も意識としてはできるだけ少人数で、2時間以内を推奨したいのは一緒です。

 

記者:

 あくまでも推奨という形ですか。

 

知事:

 はい。

 

記者:

 オミクロン株について。大阪で市中感染が確認されました。

 県で、もしもオミクロン株の感染者が確認された場合、今までのコロナウイルス感染者との対応の違いとして、想定しているものはありますか。

 

知事:

 基本的に、陽性者が出た場合には、宿泊療養施設もしくは症状が発生している場合には入院してもらうことがベースになります。

 運用は、これから調整になりますが、場合によっては宿泊療養施設については、オミクロン株の人とそうでない人を場合によっては分けるという形もあるかもしれません。

 それは、これから発生して、あとはオミクロン株がどれぐらいの症状なのか、特異性があるかを見定めながらの運用になっていく、と思います。

 

記者:

 もしも、今日や明日に、感染者が発生してしまったとしても、もう走りながら考える、ということですか。

 

知事:

 そこはやりながらですが、例えばホテル、宿泊療養施設を分けて収容することもあれば、フロアを分けて収容することもあります。

 おそらく前者になる可能性が高いのかどうか、ここは運用で、これから相談していきます。

 

記者:

 濃厚接触者もかなり人数として全国的にも増えています。宿泊療養施設に入るように勧めても入りたくない、という意向を示す人も一定数いる、と聞きます。

 県ではそういった人への対応は、今後で、実際に感染者が出た中で、どのように強化していくのか、あるいはこれまでと変わらないのかなど、考えを教えてください。

 

知事:

 オミクロン株の濃厚接触者は、今、飛行機の座席の運用が若干、厳しくなっています。何度も言っていますが、これまでは前後いくつかの座席の人だったものが、1人発生した場合には、飛行機に乗っていた全員が濃厚接触者になります。

 どんどんと数が全国的に増えているので、そこはできるだけきちんと、ホテルに入ってもらうことを原則にして、今、運用しているところです。施設は十分に入ってもらえるように準備をしています。

 ただし、ご指摘のとおり、あくまで宿泊療養施設に入ってもらうのはお願いの形になるので、絶対にいろいろな事情があって嫌だという人は、ベースは自宅療養になります。

 できるだけ県としてもホテルに入ってもらうことを引き続きお願いしようと思っていますが、やむを得ず自宅となった場合にも、保健所がしっかりと経過観察を日々しているので、そこで陰性の確認や症状の有無をしっかりとフォローしていく体制を強化していきたい、と思っています。

 これまでもしっかりとしていますが、これまで以上にまずは宿泊療養施設に入ってもらうことと、あとは自宅でやむを得ずという場合にも、経過観察をこれからもしっかりとしていきます。

 

記者:

 オミクロン株に関して、仮に県内でオミクロン株の感染者が出た場合には、現在大阪がしているように、対策本部会議を開いて対応を検討するのですか。

 

知事:

 その点はまだ、これからの調整になります。まずは、オミクロン株に感染して、症状が出た場合には、宿泊療養施設か病院に、入ってもらうことをベースに、しっかりと現場で対応していくことが大事で、す。

 あとは、県民の皆さんに、情報をしっかりと提供することと、オミクロン株にどのような特性があるのか。まだ見えない中では冷静な対応をしながら、日頃の基本的な感染対策の徹底を呼びかけていくことが大事だと思っています。

 発生した場合に、対策本部会議を開くかどうかは、まだ決めていませんが、その時にまた検討、判断をしていきたい、と思っています。

 

記者:

 「ひょうごを旅しようキャンペーン+(プラス)」について。今年2月には、GoToトラベルが人流を生むとして停止になり、国内で一定の混乱がありましたが、実施することについての心配は、県にはありますか。

 

知事:

 この点は、まずオミクロン株にどのような特性があるのか、見定めていくことが必要で、その点は冷静に見ていかなければならないと思っています。

 一方で、感染症対策をしっかりと行い、感染を抑制していくことと、経済を回していくことの両立が必要です。このキャンペーン+(プラス)は、利用条件としてワクチン・検査パッケージの活用もしているため、両立を図っていく仕組みになっていて、予定どおりキャンペーンを進めていきたい、と思っています。

 ただし、資料にも書いているとおり、感染が広がっていき、レベル3、従来のステージⅢ相当になった場合には、キャンペーンの利用を停止する条件もあります。そのあたりも踏まえながら、うまく経済との両立を図っていきたい、と考えています。

 

記者:

 歯と口腔の条例で、これは知事公約のオーラルケア条例の制定の話だと思います。現在、すでに歯を含めて健康づくりを推進する条例はある、と担当者からは聞いています。

 歯だけに特化して実施する意味と、今回できる条例も今ある条例も理念的なものになると感じましたが、それとも何か具体的な施策に落とし込む用意があるのか、そのあたりについてお願いします。

 

知事:

 今回、条例制定を新たにします。もともとは、今、言われたとおり、健康づくり推進条例の中に、具体的に言うと12条と13条に歯と口腔の健康づくりの施策と事業の支援が書かれています。

 しかし、歯科医師会からの毎年度要望の中で、よりあらゆる世代の方々に対して、特に高齢者の方々も含めて、条例を単独で制定して、健康な歯と口腔づくりを兵庫県としても、県民の皆さんに啓発や取組みを推進していくことが大事だという声がありました。

 私自身、個人的にも、歯の健康づくりは大事だと思っていて、3カ月に1回ぐらい、クリーニングにずっと行っているため、今、おそらく虫歯がない状況になっています。定期的な歯科健診や、そのような歯の健康づくりを行うことが大事だと思っています。

 特に、教育現場でも、子どもの頃から、そのような意識を持つことが大事であり、していきたいというものです。具体的には、様々な施策を、令和4年度以降にもしていきたい、と思っています。

 1つが、啓発月間の設定、これは、いい歯の日が11月8日にあるため、その前後を普及啓発の月間として、PRしていくことも想定しています。

 また誤嚥性肺炎については、特に介護の現場において、障害者や、介護の必要な高齢者等の中で、誤ってものを飲み込んでしまい、そこから肺炎になる事案が結構あります。そのようなことを、福祉関係者や歯科関係者が連携しながら、誤嚥性肺炎を予防するような、仕組みづくりを人材育成も含めて、令和4年度以降、していきたいと思っています。条例を制定して、それに基づいていろいろな施策を、まずは一歩一歩していきたい、と考えています。

 

記者:

 関連で、クリーニングの話がありましたが、例えば、3000円くらいクリーニング代がかかるとして、その一部の1000円を補助して、クリーニングをする県民を増やせば、それが実質的に歯の健康を促進するような流れを作ることもできるのではないかと思います。そのようなクリーニング代の補助などの施策は考えていますか。

 

知事:

 財政があれば、ぜひしたいということになりますが、なかなか今の財政状況では厳しい。1人1人のクリーニングの代金まで補助すべきかどうか、という議論もあるので。

 まずは普及啓発をして、自身の歯を守るということは、自分のためにもなるため、自身で負担をしてもらい、歯の健康を守っていくような意識づけの方が大事だ、と思っています。

 

記者:

 オミクロン株に関して、先ほどから質問が出ており、特性を見定めて、冷静に受け止めなければならない、という話もありました。一方で、あまり危機感が伝わってこなかった、という気がします。

 大阪と兵庫の関係性を考えると、大阪で市中感染したということは、兵庫でももしかして、というところがあると思います。大阪の市中感染を受けて、知事の危機感といったところを教えてください。

 

知事:

 危機感自体は、今回、市中感染と疑われる事案が出たということで、私自身も強く持っています。

 オミクロン株がどのような変異株かは、これからまだ分析が必要ですが、年末年始でいろいろな人の流れができる時期でもあり、大事なこととして、基本的な感染対策の徹底を、今一度、県民の皆さんにお願いしたいです。

 その上で、県としてもPCR検査の結果について、ゲノム解析を行っており、その他にも宿泊療養施設の体制強化やベッドの拡充、保健所体制の強化など、基本的な医療提供体制の充実・確保を行っています。そこを行いつつ、県民の皆さんには今一度、基本的な年末年始における感染対策の徹底をお願いしたいです。

 一方で、「ひょうご旅しようキャンペーン」の+α(プラスアルファ)も行いますが、経済活動と感染対策を、両立させることも、そこを上手くバランスを見ながらすることも大事です。

 あまり過度に反応し過ぎるのではなくて、しっかりと注意はしつつ、バランスを見ながら、日常生活を少しずつ取り戻していくことも大事です。意識として、県民の皆さんにも警戒するという危機感は持ってもらいたい、と思います。

 

記者:

 特性が分からない以上、警戒を強めてブレーキをかけ、特性がわかってくればどんどんと緩めていく、という考え方もあると思いますが。

 言われたように、今回はそのような対応はしない、という判断は、経済との両立が大事だから、そのような判断に至った、ということですか。

 

知事:

 その点も大事ですし、県としても、他の県と比較するわけではないのですが、引き続き同一テーブル4人以内や、2時間以内の会食は、完全に緩めることなく、少人数と短時間の会食を呼びかけていますし、決して油断することなく警戒をすることは、今日も呼びかけています。この点はしっかりと呼びかけをして、皆さんとともに警戒していくことが大事だ、と思っています。

 

記者:

 御用納めまで、まだ1週間ほどありますが、知事定例会見は今日が年内最後ということで、今年1年を振り返って。知事にとってこの1年というのは、どういう1年でしたか。

 

知事:

 令和3年が、もうあと残りわずかです。今年1年は、私にとって大きな年で、8月1日に知事に着任しましたし、その前には7月18日に知事選挙という大きな選挙で当選しました。

 8月1日から着任し、その間コロナ対応が、第5波の真っ只中で、感染症対策を、抑止等に向けてしてきたのが、この年末までの数カ月間でした。

 オミクロン株の脅威は出ていますが、今のところ数字上は感染が1桁台であり、一歩一歩コロナ対策も進みつつある中、今の状況にあります。

 一方で、経済対策もしっかりと県民割をやりつつ、コロナ後の社会に向けて、どのような方向性でいくべきか。2025年の大阪・関西万博や近隣府県との連携、ワーケーション知事室など、様々な動きを作った中での、走り出しで、コロナ対応に始まって、ポストコロナ後の兵庫県づくりに向けた第一歩、動き始めた1年だ、と思っています。

 

記者:

 知事になるという、たいへん大きな変化があった年かと思います。

 もう1つ、一言で言うと個人的にはどのような一年でしたか。

 

知事:

 私なりには、今年一年を表す言葉として、「動」という字を掲げます。

 私にとって、令和3年は、いろいろな意味で動きがあった年で、繰り返しになりますが、約20年勤めた公務員を辞めて、選挙という政治の世界に飛び込んで、思い切って動いたという、私自身の人生にとっても大きな動きのある年だったということです。

 それから兵庫県、兵庫県政にとっても、20年ぶりの知事交代ということで、県政にとっても県民の皆さんにとっても、大きな動きがあった年だということです。

 3点目が、これからポストコロナ後の、新しい兵庫県に向けて、躍動する兵庫を作っていく意味で。いろいろな動きを兵庫県で作っていくことが必要なため、今年一年を表す言葉として、「動」を、私としては掲げたい、と思っています。

 

記者:

 近々、西宮市長選があり、維新の人が出馬をするようですが、知事としては、応援などの予定はありますか。

 

知事:

 西宮市長選挙が来年ありますが、今のところ私は、公務優先でいきたい、と思っていますので、特段の動きをする予定はありません。

 様々な立場の人が、将来の西宮市政をどうしていくのかを議論される、と思っています。

 

記者:

 知事選の際に、知事は維新から支援をもらっていました。

 今回は、知事の立場から市長候補の維新の支援をするのは、おかしいということかと思うのですが。

 今まで維新から支援をもらっていた、ということで、今回の市長選などで応援をしないことについて、どのように考えていますか。

 

知事:

 選挙の際には、無所属で出ながら、各党から支援をもらいました。

 まずは、新型コロナウイルスもありますし、これから「躍動する兵庫」に向けて様々な政策を、私自身も来年以降もしていかなければならないので、。まずは、公務優先で対応します。

 

記者:

 健康づくりについて。コロナの自粛で、フレイルが進行しているというところで。もしもコロナ以前から、どのくらい増えているのかというデータが、フレイル前段階のサルコペニアも含めて、あれば教えてください。

 

知事:

 そのあたりのデータは、また追って担当から提供します。

 

記者:

 フレイルや、サルコペニアの人が増えるということは、災害弱者が増えることだと思います。来月、阪神・淡路大震災から27年を迎えるわけですが。

 災害弱者が増えているデータがあるのであれば、例えば、福祉避難所の需要を見直すなど、災害面で行政として何か動く考えはありますか。

 

知事:

 そこは、かなり大事な視点です。特にこれから高齢化社会がさらに進展していく中で、特に災害が起きた際に、いわゆる県内の都市部も含めて、あらゆる地域がそうだと思うのですが。やはり高齢者が避難することがメイン、大きな要素になってくる中で。

 そういった避難所や災害時の避難についても、いわゆる要援護者ということになりますが、災害時の弱者に対して、どうフォローしていくのかということは、大事な視点です。

 防災の今の計画の中でも、避難所における、いわゆる災害弱者への、障害を持っている人であったり、また高齢者を含めて、足が不自由な人などをしっかりとフォローする体制整備について、防災部局の方でしっかりと作っています。

 避難誘導についても、市や町の避難計画の中で、要援護者のリスト化も含めて、しっかりとしていくことがこれからも大事かと思っています。そのあたりはまた、必要があればフレイルの流れの中で、担当から説明します。

 

記者:

 「ひょうごを旅しようキャンペーン+(プラス)」について。補正予算の会見では隣接府県に加えて近隣の県、和歌山や奈良、滋賀なども相互利用の対象に加える方向で調整しているという話がありましたが。

 そのあたりの県は、今後、相互利用に加わってくる可能性があるのか、あるいはもう、今回の7府県で県外の相互利用は終わりなのですか。

 

知事:

 おそらくいろいろなレベルで、観光当局レベルなどで調整をしていく中で、今の6府県民の、隣接地域に固まったと思います。和歌山などが入っていないということは、相互で合意形成に至らなかったところがある、と考えています。

 これから増やすかどうかについては、これからの調整になるかと思いますが、今のところは6府県で一応フィックスしてスタートしていく形になります。

 2カ月が経てば、コロナの状況もありますが、GoToトラベルも再開されれば、ここは全国的な流れになってきます。何か特段の事情があれば、プラスしていくこともできなくはないと思いますが、今のところは、この6府県でセットして進めていくことになろうか、と思います。

 

記者:

 先ほど、オミクロン株が大阪で市中感染が判明したとの話もありました。例えば、停止要件で言うと、レベル3、従来のステージⅢと掲げられていますが、オミクロン株の感染なども今後この停止要件に入ってくる可能性はありますか。

 

知事:

 今のところは、この停止要件は、従来のステージⅢ、それからレベル3という場合に事業停止するという形にしています。

 オミクロン株が出てきたからといって、特有の何かを付与することは、今のところはない、と考えています。

 これからこの新しい株の市中感染が広がってきて、何か特段の事情をやらなければならないということになれば、変更もあり得るかもしれませんが。今のところは、このレベル3の停止要件でいく、と考えています。

 

記者:

 オミクロン株対策というところで、基本的な感染対策の徹底を県民にお願いしたい、という話を特に強調されました。

 大阪の市中感染や、兵庫県内でも今、累計200名ぐらいの濃厚接触者が発生したかと思いますが、そのあたりを受けて、県としても新たに体制を強化する動きはありますか。

 

知事:

 これから、市中感染がどこまで広がってくるのかというところがありますが、まずはオミクロン株の濃厚接触者は基本的に宿泊施設に入ってもらいつつ、あとは自宅療養になった場合でも、経過観察を保健所と連携しながらしていくことがベースです。

 あとは、第6波に備えた基本的な医療提供体制の充実を、保健所それから病床の確保、ホテルの確保をしっかりとしていく。

 また、様々な飲み薬もこれから広がっていく、抗体カクテル療法のやり方も裾野を広げていくことを、今まさにしているので、そこをしっかりとすることが大事です。

 そういう意味では、入国制限をしてもらい、これは国も言っていますが、制限をしていく中で、市中感染が広がっていくのを食い止めながら。11月に医療提供体制の計画を作った中で、しっかりと体制を作っていくこと。病床であれば1400床、ホテルであれば2400室の確保を、しっかりと今のうちにしておくことが大事だ、と思っています。

 オミクロン株の広がりは確かに心配ですが、まずは基本的な感染症対策の徹底をしながら、あとはワクチンの3回目の接種についても、やはり早くしていくことも大事です。

 入国制限で出来るだけ食い止めながら、必要な医療提供体制の確保と、ワクチンの3回目のブースターを進めていくことが大事だ、と思っています。

 ゲノム解析など、オミクロン株を早く発見するような体制整備については、県の方でも今しています。そういったところはしていますが、まずは、今の対応を着実に進めていくことが大事だ、と思っています。

 

記者:

 観光の話にも繋がりますが、先日、行財政の運営方針の見直しと実施計画が発表され、いわゆるアンテナショップについての見直しを複数項目で挙げていたかと思います。

 これは部局がまたがっているので、ぜひ知事に聞きたいのですが。

 アンテナショップのあり方は、知事としてどういった考えで今回、見直しを決めたのですか。

 

知事:

 アンテナショップ的なもので、兵庫県が関与しているものが2カ所ありまして、1つが、神戸市内の百貨店に隣接するところで、県産品をPRしているというところ。もう1点が、首都圏の方でアンテナショップを作ってPR・発信していく2カ所があります。

 これまでの時代の流れでは、そういった県産品を県内と県外でPRすることの意味は、かつてはあったのかもしれませんが。もう今は時代の流れを見ると、1点は、ネット販売がこれまで以上に普及してきて、別にそこへ行かなくてもネットの中で、いろいろな県のいろいろな県産品にみんながアクセスできるような状況になっているということ。

 もう1点は、ふるさと納税などもあって、それぞれの地域にどういう産品があるのかを、みんなが自由にSNSやネットを通じて、見られるようになったということがあります。

 果たしてこういった店舗を直営で、県費を投入してアンテナショップ的なものを建てる必要が、営業し続ける必要があるのかということが課題としてあった中で、私としては一定の役割は終えつつあるのではないか、という考えもありました。あとは、部局の方と調整する中で、そういったアンテナショップ的なものについては、一旦縮小していこうという判断になった、というものです。

 

記者:

 観光を成長産業として掲げているかと思いますが、こういったアンテナショップに代わるものとして、現時点で何かアイデアや代替案などはありますか。

 

知事:

 すでにいろいろなネットを使った観光PRなどが、例えば、「ひょうごマニア」といったサイトや、あとはいろいろなPRのサイトや、SNSを使ったものがたくさんあります。ふるさと納税自体も、これは市や町と、県も一部ありますが、ある意味PRの一翼を担っているものなので。

 そういったサイトや様々な観光キャンペーンなども、デスティネーションキャンペーンもこれから進んでいきます。万博の時に、フィールドパビリオン的なものも打ち出していきたいという思いもあります。そういった形で、いろいろな多様な形で、観光や県産品の物産品のPRというものは、どんどんとできていくのではないか、と考えています。

 直営店舗については、かつてはそこしかなかったので、そこに行って買うしかなかったのですが。ここまでネットやSNSで、様々な小口での宅配かできたり、情報を取りにいける時代になってきたので。そろそろ、そういった直営のアンテナショップというものの役割は終えてきている、と私自身は感じています。

 もっと違う、例えば、アクティビティーがあって、エンターテインメント性があるものを、何か打ち出すなどと言えば別ですが。それも別に県が直営で何かするというよりも、そこは例えば、民間の事業者と組んで、ひょうご県産品を発信していくという仕掛けづくりはしていくべきで、そういった流れをこれからはしていく、と考えています。

 

記者:

 年明けの紙面を想定して、ぜひ2022年新年の抱負を少し語ってもらえますか。

 

知事:

 昨年、令和3年はコロナの対応が中心で、何とか、県民の皆さんの協力によって、第5波についても抑えることができつつあった、というところです。

 令和4年は、オミクロン株という1つの別の要素が出てきていますが、しっかりと感染症対策を行いながら、経済の両立を行っていく年だと思っています。

 「旅しようキャンペーン+(プラス)もやりながら、GoToトラベルにも何とかつないで、県内の経済を浮揚させていく流れを作っていきたい、と思っています。

 あとは、ポストコロナの社会を見据えた様々な潮流を、具体的な施策として、令和4年度の予算編成や組織体制にもつなげていきたい、と思っています。

 大きな時代の流れとしては、いろいろとありますが、デジタル化やグリーン化の推進であったり、また、それを医療や介護、それから地場産業、農業、いろいろな分野で、スマート農業のような感じで、デジタル化の流れを取り込んでいくことが大事です。また、再生可能エネルギー、水素社会を、兵庫県でも育んでいきたい、と思っています。

 あとは、人口減少社会や災害が、豪雨災害も含めて多発する状況なので、防災対策を含めてしていくことが大事です。

 観光、産業振興についてもやはり、ベイエリアが1つのポイントになってきます。水上交通観光や2025年の大阪・関西万博に向けて、兵庫県にスタートアップもそうですが、人やモノや投資の流れをしっかりと呼び込んでいくという流れをぜひ作っていく年にしたい。

 そこは私1人の力ではなくてオール県庁でしていくし、それから県民の皆さんのいろいろなボトムアップ型でしていくということが必要で、そういった兵庫県政を作っていく。

 ワーケーション知事室も第1弾を実施しましたが、年明け以降もいろいろな地域で、引き続きしたいと思っています。そういった県民ボトムアップ型の県政をやりつつ、躍動する兵庫ということで、動きのある兵庫を作っていきたいという思いで、来年も頑張ります。

 今年1年(令和4年)も頑張っていきたい、という思いで考えています。

 

記者:

 西宮市長選について。神戸市長選の時は公務優先ながらも、県市協調ということでしたが、ダブルスタンダードのようにも見えます。

 中核市の西宮とは協調する必要が「ない」とは言わなくても、例えば、現職を応援するや、応援してくれた維新を推すなど。あとは、公務優先ということであれば、特に公務が入っていない日があれば、誰かの応援に行くつもりがあるのか、そのあたりについてお願いします。

 

知事:

 そこは、また繰り返しになってしまいますが、基本的にはコロナ対応と、それからこれからのコロナ後の社会を作っていくという意味で、令和4年度の予算編成をやりつつ、そのあとの新年度に向けて、公務を一歩一歩していくということがベースになります。

 応援するかしないかというのは、1つの総合的な、政治的な判断にもなっています。神戸市長選挙で、いろいろな判断の中でした形ですが、ご指摘の選挙を含めて、私自身がどういった形で他の選挙に関わるのか。

 まずは、公務優先でいきながら、最終的にはいろいろな意味での、総合的な判断の中でするものです。特にこういう基準をもってこうするというのは、今のところは特になく、そういう意味で、公務優先で、公務に携わっていくということです。

 そこは少しファジーな感じになっています。申し訳ありません。

 

記者:

 総合的な判断、というのをもう少し聞きたいのですが。

 

知事:

 基本的には公務優先で、しっかりと業務をしていくということだ、と思っています。

 

記者:

 公務の都合がつけば応援に入るということですか。

 

知事:

 そこまでは決めていません。

 基本的には公務優先でしていく、ということです。

 

 

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