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ようこそ知事室へ
【発表項目】
知事:
1番目は「新型コロナウイルス感染症の現状と対応」です。
(1)県内の患者の状況等
本日の新規陽性者数は6577人で、過去最多になっています。対前週比で言うとプラス81人です。やはりオミクロン株の感染力の強さが現れています。
病床使用率は75%、重症病床は36%、自宅療養者は4万人を超える状況になっており、厳しい状況が続いています。
資料の2ページですが、年代について、60代以上で、例えば60代は5.8%が6.5%になるなど、高齢者の割合も増えてきている状況です。
感染経路については、依然として家庭が多く、施設等での感染も増えており、引き続き警戒が必要な状況です。
(2)知事メッセージ
感染状況について、県民の皆さんへメッセージをお伝えしたい、と思っています。
感染力が強いオミクロン株により、県内の新規感染者数は、引き続き拡大が続いている状況です。特に学校、保育所、高齢者施設等での発生が続いており、病床のひっ迫とともに、社会活動の停滞も懸念されています。
これ以上の拡大を阻止するためにも、オミクロン株の特徴を踏まえた感染防止策の徹底を、引き続きお願いしたい、と考えています。
オミクロン株の特徴としては、資料に書いているとおり、飛沫やエアロゾルによる感染が多いのです。また、子どもに感染しやすくなっており、家庭内での感染が拡大しています。
それから、高齢者を中心に基礎疾患のある人は、基礎疾患が感染によって悪くなる傾向があります。
従って、引き続きになりますが、「基本的な感染対策の徹底」をお願いしたい、ということで、定期的な室内換気、マスクの着用、手洗い、消毒をお願いします。飲食についても、少人数で黙食。そして、会話をするときは不織布マスクの着用をお願いします。
それから、「リスクの高い行動を回避」してもらいたい。混雑する時間や場所を避けて、少人数での行動をお願いしたい、と考えています。発熱等、具合が悪い場合には、外出を控えてもらいたいです。
そして、「ワクチンの積極的な接種」をお願いします。3回目のワクチン接種について、モデルナ製を中心に、県のワクチン接種会場と、市や町にも準備をしてもらっていますが、まだワクチン接種については、これから加速していかなければなりません。3回目のワクチン接種が重症化予防となり、特に高齢者やリスクの高い人にとっては重要な手段になるため、積極的なワクチン接種をお願いしたいです。
それから、「クラスター発生を踏まえた感染防止策」です。これは、国の基本的対処方針にも改定されて明記されているため、県としても、改めて別紙として追記します。
まず、学校において、教育活動自体は、対面で授業を受けて、学校活動することが、ベースとしては望ましい、と思っていますが、リスクの高い場面では、感染対策の徹底を、特に学校でもお願いしたいです。
近い距離での合唱や、リコーダー等の演奏。それから体育で密集するなど、感染リスクの高い場面は避けてもらいたいです。
体育の授業においても、控え室での着替えの場面など、可能な限りマスクを着用してもらいます。(部活動について、)対外的な練習試合などは制限してもらいたい、と考えています。
また、分散登校や時差登校など、様々な学習形態を実施してもらいたい、と考えています。
保育所や認定こども園、放課後児童クラブ等についても、働いている職員の方々にもマスクの着用を徹底してもらいたいです。
2歳未満の小さいお子さんについては、なかなかマスクの着用が難しい面があると思います。比較的、学年が高い子どもたちについては、学校でも現在、着けてもらっていますが、引き続き放課後児童クラブ等でのマスク着用もしっかりとしてもらいたい。
遊具や玩具も唾や汗がついて、感染しやすいことがあるため、こまめな消毒や、場合によっては使用を自粛することも大事だ、と思っています。あとは手洗いの徹底をお願いします。
また高齢者施設については、介護現場でのクラスターなども発生しているため、引き続き、感染対策の徹底、消毒、動線をしっかりと分ける、面会についても様々な形で、パーテーションや制限することなどもお願いします。
事業所に対しては、在宅勤務(テレワーク)の活用による出勤者数の削減をお願いしたいです。事業継続が求められる病院や介護施設、交通機関などもですが、業務継続のためのBCP(事業継続計画)の策定を確認してもらいたいです。
場面ごとに、クラスター発生を防止するための対策を、しっかりとやってもらいたい、と思っています。
本日も6000人を超える、過去最多の新規感染者数を記録しています。感染者の伸びについては、全国的にもそうですが、一定の伸びの鈍化が見られるとの見立てもありますが。オミクロン株の感染力はたいへん強く、おそらく県民の皆さんやここにいる皆さんの身近な人でも、コロナに感染した人がかなり増えてきていると思われます。基本的な感染対策の徹底やワクチンの積極的な接種をお願いしたい、引き続き最大限の警戒が大事だ、と思っています。
県としてこれから大事なのは、医療提供体制の確保とワクチンの接種をしっかりと行うことです。
保健所機能が、発生届等の処理について、なかなか膨大な数が出ている中で厳しいのは、本県でも同じです。業務を切り出して行う保健所業務支援室が、すでに稼働しており、職員数も増やしています。これによりかなり稼働が高まっており、発生届の処理に大きな力になっている、という現場からの声もあります。
このように、できることをしっかりと兵庫県としても行っていきたい、と思っています。引き続き、県民の皆さんそれから事業者の皆さんには、今一歩、県民一丸となって頑張る局面ですので、ご協力をお願いしたい、と思っています。
私からは以上です。
記者:
まん延等防止重点措置がある中で、依然として新規感染者数が過去最多を更新し続けていることについて、知事の現状の認識を改めて聞かせてください。
知事:
本日も新規陽性者数が、6577人で過去最多になっています。
引き続き、オミクロン株の感染力の強さが表れている状況なので、警戒をしっかりとしていかなければならない、と考えています。
伸び率は、少し鈍化してきているとの見立てもありますが、病床のひっ迫度も徐々に高まってきていますから、引き続きの十分な警戒が必要です。やれることを、保健所の強化や医療提供体制の確保、ワクチンの接種、この3つをしっかりと県としてはできることをやっていきます。
あとは、まん延防止等重点措置中ですので、県民の皆さん、事業者の皆さんにおいては、引き続き、基本的な感染対策の徹底などの協力をお願いしたい、と考えています。
記者:
今言われた病床使用率について、ここのところ重症病床使用率の伸びが急激で3割を大幅に超えました。以前の会見で知事は、50%に達した場合に緊急事態宣言を考える1つの目安になる、との趣旨の発言もありましたが、現在の判断としてはいかがですか。
知事:
緊急事態宣言の要請については、「重症病床使用率50%が1つの目安」と以前お伝えしました。今はまだ30%台ですが、高齢者の方々の感染が増えてきているのと、基礎疾患を持つ人や、BMIなどの高い人など、重症病床に入っている人が増えてきていますので、そういったこともしっかりと留意しなければならない、と思っています。
その中で、新規陽性者数が増加している局面、それから増加がどのような局面にあるのかをしっかりと見極めていくことが大事だ、と思っています。
まずは、今、まん延防止等重点措置中なので、これから3連休もありますが、しっかりと協力してもらって、抑え込みを図っていくことが大事です。
記者:
2月に入り死者が、とても急増しています。先ほども基礎疾患のくだりがありましたが、どのように見ているのか。また、効果的な対策はなかなか難しいのかもしれませんが、具体的な対策として考えていることがあれば聞かせてください。
知事:
亡くなる人が本当にこれはたいへん残念なことですが、最近、2桁になっており、増えています。
感染者の年齢層を見てもらえれば、かつては30代以下が大半を占めていたのが、だんだんとそこの割合が60%を切ってきて、やはり60代、そして40代・50代の人の比率が増えてきています。
どうしてもやはり高齢者の方々になりますと、基礎疾患を有する人が、多いですから、そういった方々が重症化することが原因となっていると考えています。
ここは県としても、できるだけ医療提供体制の確保、重症病床での対応をしっかりとやっていく、ということと、高齢者施設などでの感染対策の徹底など、そういったことをしっかりやっていくことが大事だ、と思っています。
それからもう1点がワクチンの接種で、できるだけ3回目のワクチン接種をやっていくことが大事なテーマですので、市や町と連携しながら、さらに加速化していきたい、と思っています。
記者:
まん延防止等重点措置について。兵庫県は20日に期限を迎えますが、その延長を要請するかどうかの現時点での知事の考えは。それを判断する時期と何を基準に判断するのか、について教えてください。
知事:
まん延防止等重点措置の期限が20日になっているので、明日からの3連休の様子を見ながら、週明け以降には判断をしていきます
今の感染状況の高止まりの状況や病床使用率を見ながら判断していきますけど、今回、東京を含めた先行しているまん延防止等重点措置の都県が延長を決定をされたことを踏まえると、なかなか今の段階で、兵庫県も含めて今すぐの解除は難しい、と思っています。
いずれにしても、週明けぐらいには判断していこう、と考えています。
記者:
まん延防止等重点措置の延長について。この延長の場合も、やはり大阪府、京都府との共同歩調になりますか。
知事:
基本的にはそう考えています。実務レベルで、今、協議を日々やっていますので、足並みをそろえてどうするのかを、週明けぐらいには決めていく形になろう、と思っています。
記者:
共同歩調をとっている大阪府では、「医療の非常事態宣言」というようなものも出ていたりしますが、兵庫県で、何かそれに類するようなメッセージなど、そのようなことは何か考えていますか。
知事:
大阪の場合は一時期、報道ベースでは(病床が)100%を超えたことになっていますが、兵庫県が今、75%で、これでもかなりひっ迫しつつありますが、その医療緊急事態宣言を出すところまでには今は至っていないのが状況で、かつても、宣言自体もしていません。
改めて、そこは、基本的な感染対策の徹底をお願いしたい、ということです。あとは病床の確保についても、これはなかなか冬の時期ですので、一般の医療が、ただでさえ、心臓や脳の急性期の病床が増えている時期ですから、なかなかそこのバランスは難しいのですが。今、協力してもらえないかどうかは、公的・民間の医療機関に投げかけをしながら、相談をしていますので、1床でも、少しでも、病床を増やしていけるような働きかけをしていきたい、と思っています。
そのあたりも、一定目途が見えましたら、来週ぐらいに説明したい、と思っています。
記者:
その場合には、対策本部会議のような会議を経る必要があるのか、知事の判断でできるものなのか、このあたりはどうですか。
知事:
措置を延長する場合は、対策本部会議を開くことが原則です。2月20日が、例えば3月6日などとなる場合は開きます。
そこで大事なのは、措置の期間をどうするかということと、今の医療機関を含めた保健所の状況をしっかりと皆で共有することも大事ですので、仮に延長する場合には開く形になると思います。
記者:
まん延防止等重点措置が始まって、かなりの日数が経ちましたが、このまん延防止措置の効果が、今まで出ているのか出ていないのか、そのあたりをどのように感じていますか。
知事:
効果自体は一定ある、と思っています。これは、兵庫県のみならず、先行している沖縄や広島、山口も一定の低減効果が出ています。
本県でも伸びの状況がかなり鈍化してきていますので、一定の効果があると思います。
今、飲食店には大変な負担をしてもらって、時短要請をしています。飲食の場面は、結構リスクが高いのもありますので。
それから、まん延防止等重点措置のアナウンス効果です。県民の皆さんの周りの人も、かなり今、行動には気をつけているが多い、と思います。
普段であれば、外出や買い物をしていたものを少し控えよう、と肌感覚でもかなり増えてきていますので、そういった結果的に人出が減ると、これはまん延防止等重点措置とともに、オミクロン株のかなり感染力の強い特性が、皆さんがかなり注意されているところもありますので、一定の効果があると考えています。
記者:
今更感はありますが、そんなに効果があるのであれば、まん延防止等重点措置を出すタイミングは、あれでよかったのか、ということもあります。まん延防止等重点措置を要請したタイミングは、今にして思えば、適切だったかのどうか、このあたりはどう感じていますか。
知事:
これは結果論ですが、東京都を見ても少し鈍化の差はあるのかもしれませんが、一定の効果が出てくるのは、都市部はこれからだと思います。結果的には、あのタイミングでしたことが、その時の判断としては、ベターな判断だった、と思います。
それについては、いろいろな県民の皆さんや事業所の皆さんも含めて、いろいろな見方があるかと思いますが、そこはいろいろな指摘は、謙虚に受け止めつつ、判断としては、その時としてはベターだった、と思っています。
記者:
そうすると今の考えとして、「緊急事態宣言をやるのであれば早い方がよい」と感じているのか、やはり経済を止める副作用のようなものもありますから、「そこは慎重であるべき」か、このあたりはどのように考えていますか。
知事:
緊急事態宣言の要請については、(重症病床使用率が)50%を目安に説明しましたが、今、35%になっている中で、新規陽性者数がどういう局面にあるのかを見極めていくことが大事だと思っていますので、今すぐ、どうする、というのは、今はまだ慎重に考えるべきだ、と思います。
今週や週明けぐらいの状況を見ながら、まずは、まん延防止等重点措置を延長するのかどうかの判断をやっていきます。
記者:
まん延防止等重点措置について。県民に関わる措置なので、関心が高いのかと思います。知事は、「今の高止まりの状況や、病床使用率などを見ながら、延長の判断をすることになると思う。なかなか今の段階では、解除が難しいのではないか」という発言をしていましたが、感染者数の高止まりや病床使用率がどれぐらいのままであれば、解除が難しいというのを、数字的に何か示してもらえますか。
知事:
過去の第3波、第4波、第5波のトレンドを見た時に、どのタイミングでこれを解除したのか、というところですが。
過去のトレンドを見ると、やはり病床使用率が29%や23%で、平均すると20%台の時に解除の判断をしたのは、これは事実としてあります。
あとは、前週比の新規感染者数の伸びが1を切って0.89、これは幅がありますが、1.46の時もあれば0.6の時もあります。だいたい1を切った時が解除の判断をしていく時です。
今回、オミクロン株の特性を踏まえると、これをそのまま適用するのかは、これからまた判断していかなければならないのですが。1つの何か目安があるのか、というと過去の事実を整理すると、病床使用率が20%、前週比の伸びが1を切っていくところがあって、それが下降局面にあるところが、1つのポイントだと思っています。
今のフェーズで、病床使用率が7割、伸び率が1を少し超えている段階では、今の時点ですぐに解除は難しいというのは、エビデンスに基づいた整理になります。
記者:
現時点では下降局面とはなかなか言いがたいので、知事としては解除も難しい、と考えている、ということですか。
知事:
病床使用率についても、7割台になっていますから、過去のトレンドを見ると、こういうところまで下がってきているところが、1つの解除の局面なので、オミクロン株の特性次第では、もう少し数字が違う時でも解除できるのではないか、という判断も、あるのかもしれませんが。今の目安は、過去の平均値などがまだそこには至っていない、ということです。
記者:
病床、医療提供体制の確保について。先ほど知事は、1床でも増やす働きかけをしていきたい、と言われました。これは現状、最大のコロナ病床の運用をしているかと思うのですが、それを増やす方向で調整をしているということですか。
知事:
その方向で、今、投げかけをしています。これは結構厳しいハードルだと思いますが、公的それから民間の医療機関に、一般病床とのバランスの中で、できるだけ増やすことができないかどうかを今、話をしているところです。
なかなか難しいのかもしれませんが、1床でも増やしていくことができればよい、と思っています。
このあたりは、また改めて週明けぐらいにまとまれば伝えたい、と思います。
記者:
75%ぐらいの病床使用率になってきていますので、なぜ今、(措置が)必要なのかといえば、かなりひっ迫しているとの危機感を持っているからですか。
知事:
運用として、中等症1の程度の人については、今の宿泊療養施設の稼働率が、まだ、20%台と低いので、できるだけ宿泊療養施設に若干回復した時点では行ってもらいたい、ということをやっています。
医療強化型のところもありますから、そこにどんどんと入ってもらうことをやっていっていますが。どうしても数が多いですから、そのパイ自体も増やす努力は引き続きしなければならない、と思っていますので、今そこを改めて、てこ入れをしています。
記者:
おそらく調整中なので言及が難しいかもしれませんが、どれぐらいパイを増やせれば、と思っていますか。
知事:
毎回、感染症等対策室長と話しているのですが、現実に厳しいところはあります。
まずは、1床でも増やせれば、というところだと思います。ぎりぎりのところで、1つ1つの病院が1床を増やすのも、看護師の配置をしていますので、そこはできるだけ、10床、20床でも増やせれば、本当にありがたいのですけれども。そのような感じです。
記者:
入院と宿泊療養調整者が、1万人を超えている現状について。入院や宿泊療養に入るべきだ、というのはどちらかというと、無症状や軽症ではない人だと思われるのですが。
だいたいどれくらいの日数で待機をしていて、ここで悪化した事例などはありますか。
知事:
ここに入っている数字が、おそらく、神戸市などの大きな都市での調整状況だと思うのですが。
例えば、神戸市はまずはここに区分けして、そこから調整をしていく状況ですので、この中には、宿泊療養施設や自宅療養に行ってもらう人も、かなりの部分は入っている、と聞いています。
一方で、重症化リスクのある人は、発生届の中で療養区分として今、医師会の協力で書いてもらっています。そこはピックアップしながら早めにリスクのある人は、CCCなどを使って入院調整をしていくオペレーションにはなっていますので、しっかりとできている、と思っています。
記者:
(待機の)日数などは、聞かれていますか。
知事:
また、確認します。おそらくはない、と思います。
記者:
大阪府で報道がありましたが、発生届の入力に遅れがある、ということです。兵庫県の中では、いかがですか。
知事:
ここは、一定程度発生しています。数字は、今ありませんが、また後で確認をします。やはりここまで数が膨らんでいくと、日々の積み残しが一定は出ています。
ただし、これについては、保健所業務支援室で、今、集約して解消するところを、かなり、てこ入れをしていまして、実態をまた感染症等対策室に確認してもらえればよいか、と思いますが、かなり処理が進んできているので、早いうちにそういったところも解消できる、と考えています。
記者:
数千人の単位ですか。
知事:
それぐらいの規模がある、と思います。また詳細は追って伝えます。
記者:
先ほど、大阪府の吉村知事が、重症病床の数や感染者の状況によって、週明けに、緊急事態宣言などの1つの判断にしたい、と言われています。
以前、知事が、まん延防止等重点措置の要請を出した時に、京都府と大阪府と兵庫県で足並みそろえて、という話がありましたが、今回はどういった判断になりますか。
知事:
今の時点では、緊急事態宣言をどうするかの決定はしていませんが、まずは今週末、それから週明けの状況を見て、まん延防止等重点措置の延長の判断をどうするか。それから、病床使用率の状況がどうなのかを踏まえて、延長することをまずは軸に検討していきます。
その際には、当然にいろいろな3府県の状況もありますので共有して、あとは病床のひっ迫状況や県によって違うところも出てくるかもしれないので、そこも共有しながら判断していくことが大事です。
週明けぐらいにまた判断します。
記者:
3連休が明けて、京都、大阪、兵庫の感染者の数が急増などとなってくると、足並みをそろえて緊急事態宣言、という判断も1つの可能性としてはある、ということですか。
知事:
そうです。予断を許さないところはありますけれども、今の局面を見ると、ここは少しまだ様子を見なければいけません。
増加の傾向を見ても、これは全国的な傾向もそうですが、感染者数の伸びが少し鈍化しつつあるという、今日の国の対処方針分科会の中のデータにも出ています。
そういった上昇局面なのか、その上昇局面でも鈍化している局面なのか、さらに加速化していく局面なのかなど、そういったところも見ながら、ここは、緊急事態宣言をどうするのかは、少し見極めての判断になります。
記者:
検査体制について。検査キット等の不足問題が全国的にもありますが、現状の兵庫県の状態と知事としての受け止めをお聞きします。
知事:
検査キットが不足しているのは、少し前からかなり課題になっているため、兵庫県としても対応をすでにしています。
まだ、具体的にはPCR検査キットの流通について、医療機関や行政を優先的に手配してもらうように、卸にも要請しています。追いかけて国もそのような要請を、厚生労働省が行っています。現場の医師会の先生から話を聞くと、その効果もあって少し改善はしてきているとは聞いたため、そのような状況があると思います。
国もかなり増産体制に、てこ入れをしているため、十分ではないにせよ少しずつ改善してくる傾向にある、とは考えています。
ただし、無料PCR検査については、おそらく配送の優先順位が低くなっているため、そこの検査枠が少ないなど、できないところもあろうかと思います。これは県民の皆さんの中で、不安を抱いている人に対しては、たいへん申し訳ないと思いますが、今、症状が出ている人の重症化リスクを止めるためにも、医療機関に対して、優先的に確保することが大事なため、ご理解いただきたいと思っています。
記者:
姫路市は、緊急性の低い検査は控えるように、と呼びかけをしていますが、そのあたり、県としてはいかがですか。
知事:
症状が出ている場合を中心に、検査することが大事です。
ただし、様々な事情で症状がなくても検査を受けたい人もいるため、そこの門をいきなり閉ざすことはなかなか難しいため、無料のPCR検査を含めて、今、準備をしています。その中で、姫路市が呼びかけたのは、医療現場の実態からすると、まさにそのとおりなのです。本当に症状が出ている人には検査が必要ですので、きちんと発熱外来等に行って、医師の診断の下に検査をすることが大事です。それ以外のとりあえず検査をすることについては、なるべく現状では控えてもらうことが大事だ、と思います。
記者:
3回目接種について。兵庫県に限った話ではないものの、やはり全国的になかなか接種が進まない状況にあります。神戸市で接種券無しでの接種が可能になるなど、自治体レベルでいろいろな取り組みを行っています。
何か接種を促すために、今後県として何か考えていること、もしくは考えていきたいことはありますか。
知事:
県としてできるのは、まず大規模接種会場を現状運用し、そのキャパシティについては姫路が1日1500回で、西宮が2000回運用しているため、そこをしっかりとやっていくことです。接種券については、おそらく、ほとんどの市や町でも発送をスタートしているため、早晩、届きます。引き続き県としても、市や町に、接種券を更に早く発送することをお願いしていきたい、と思っています。
県としては、この点に尽きますが、交差接種におけるモデルナのワクチン接種について、県民の皆さんの不安を払拭することが一番大事だ、と思っています。
県、市町懇話会でもお伝えしたとおり、ファイザー2回接種からモデルナを打つことに対して、副反応の観点から不安を持っている人がいるために、大規模接種会場の予約がなかなか埋まらないこともあります。
そこをどうPRしていくのかが、県としても注力していきたい、と思っています。すでに、前に見ていただいた神戸大学の森先生のもと、モデルナワクチンの交差接種の有効性や副反応の程度などを解説した動画を作り、県内の大型モニターで流したり、市や町にも配り、様々なところで使用するために素材を配布しています。
しっかりと発信をして、できるだけ今あるファイザーとモデルナのどちらでも、早く打ってもらうことを、理解してもらいたい、と思っています。
記者:
まん延防止等重点措置の要請を決める、決めない、という、迷っていた時期に、キーワードとして2つ、経済を止めたくないことと、オミクロン株の重症化リスクがどうなのかという点から知事の中で、いろいろな葛藤があったのではないかと思います。今後、まん延防止等重点措置の延長や緊急事態宣言の話が出て来る可能性がある中で、知事の中にオミクロン株の重症化リスクという観点で、それ以前のまん延防止等重点措置の要請を決めた時と認識の違いがあるのか。
やはり軽症の方が多いので、まん延防止等重点措置の延長の判断に、そもそも重症化リスクが何か判断の基準に影響を与える可能性があるのか、教えてください。
知事:
最初のまん延防止等重点措置のときには、そこがまさに悩んだ点というのか、判断をいろいろと考えたところですが、今の時点ではオミクロン株の重症化リスクの低さなどが何か判断に好影響を与えるというよりも、今はこの圧倒的な数です。
感染者の数があるのと、高齢者の方々への感染がかなり広がってきている中で、基礎疾患を有することを含めて、重症化リスクが一定出てくるため。オミクロン株そのものの重症化リスクはデルタ株と比べて低いことが出ていますが、高齢者の方や基礎疾患を有する人には、それによって、もともと持っている基礎疾患等を悪化させる要因もあります。その点と感染者の数を重視しながら、判断していくことになる、と思います。
記者:
ふるさと納税の返礼品について。兵庫県の洲本市が寄付額に対して、5割前後の返礼をしていたのではないか、という話が出ています。県としては今どのように受け止めていますか。また、調査等をする予定はありますか。
知事:
今回、報道があったということで、今、総務省から洲本市に対して、2月末ぐらいまでに、いろいろと報告をする状況になっています。
ふるさと納税の対象団体として指定を受けたところが、そういった返礼品もできる、という制度ですが、その指定権限を持っているのが総務省です。
まずは、総務省が中心になって調査をしていくことになります。
それに対応して、県としても必要な協力などをしていきます。洲本市がどのような実態に基づいて運用をしていたのかは、本県としても、事実関係を確認していきたい、と思っています。
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