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ようこそ知事室へ
【発表項目】
知事:
私の新型コロナウイルス感染によって2週間、会見がなくなりました。記者クラブの皆さんにも迷惑をかけ、本当に申し訳なく思っています。これからも引き続きよろしくお願いします。
1番目は「新型コロナウイルス感染症の県内の患者の状況等」です。
今日の新規感染者数は2156人、対前週比53人増となっています。ここ数日、前週比増が続いています。分析をすると10代の割合が高まっている状況です。年度末、年度初めで、人の流れが出てくるシーズンになります。特に、花見、卒業式、転勤など、それに伴う飲食の機会も増えています。まん延防止等重点措置が解除され、人の流れも戻ってきました。
また、BA.2への置き換わりも進んでいる、と捉えています。確定的なことはこれからの分析によりますが、県内全体でBA.2に置き換わっていっているのではないかという数字も出てきています。いろいろな要因があって、少し増加の兆しがあります。花見・歓迎会など、人の流れ、接触する機会が多くなってきますので、引き続き感染対策の徹底など、よろしくお願いします。
2番目は「ふるさと応援!ひょうごを旅しようキャンペーン+(プラス)春得割の期間延長」です。
観光庁において、4月28日までの期間延長、ワクチン接種に関する条件が改正されました。今回の本議会で予算の繰り越しも議決されましたので、3月22日からキャンペーンを再開し、3月31日までとしていますが、これを4月28日まで延長します。
利用者は、県民の皆さんに限定しました。それから国の補助要件が、ワクチン2回接種、または検査陰性が条件になっていますので、それによるものとします。
今後、近隣府県、ブロック単位での利用者への拡大については、感染状況を踏まえながら、引き続き検討していきたいということで、今回は見送ります。
兵庫県内で、県民の皆さんを対象とします。感染防止の観点から、家族などの少人数のグループでの利用を推奨します。宿泊施設でも、引き続き感染対策の徹底をお願いしたいと考えています。
まん延防止等重点措置が解除され、経済活動も少しずつ回復に向けてやりたいということで、旅館業界からも強い意向・要望がありますので。今回、県としても、まずは3月末までの利用期間を4月28日まで延長し、その後は、国のGoToトラベルなどの状況を見ながら、対応をどうするのかを検討していきたいと考えています。
最大割引5000円は同じですが、3月31日からひょうごを旅しようキャンペーンを期間延長し、4月28日までとします。その後、国のGoToトラベルがどうなるのかを注視しながら、対応を検討します。その後、様々な支援策を含めて、切れ目なく対応していきたい、と考えています。
また、夏頃になるとデスティネーションキャンペーンのプレキャンペーンも始まってきます。このように兵庫の観光をしっかりと回復させるように取り組んでいきたい、と考えています。
以上がコロナと旅キャンペーンの関係です。
3番目は「令和4年度県の組織改正及び人事異動(幹部職員)」です。
私からは、特に同意人事を含め、エッセンスを説明します。
今日、新たに3人の人事について県議会で同意をいただきました。
副知事の荒木の後任には現県土整備部長の服部洋平に就任してもらいます。これからベイエリアの活性化に向けた会議も作っていきますので、関係する首長の方々ともしっかりと連携しながら進めることになります。播磨臨海道路、北近畿豊岡自動車など、基幹8連携軸と言われている重要な道路整備が大事な局面になってきます。また、姫路港のカーボンニュートラルポートなど、様々な重要なプロジェクトが出てきます。そういった中で、服部部長は技術職であり適任だと考えました。今回、県議会で同意をいただきましたので、就任してもらいます。
それから、西上教育長の後任には、現在、防災監の藤原俊平に就いてもらいます。学力の向上、魅力ある高校づくりということで、現在、高校の再編計画も出されていますが、保護者や地域の方々にしっかりと説明し、理解を得ながら対応していくことが必要です。藤原防災監には、これまでコロナ対策を含め、しっかりと対応してもらった手腕を期待して、そういった対応もやってもらいたい、と思います。
人事委員会の松田直人委員長の後には、現会計管理者の田中基康に就任してもらいます。
いずれも県議会で同意いただけたので、4月から新たにこの体制で進めていきます。現在の片山副知事は人事、産業労働などに精通した人で、服部部長は土木職ですので、それぞれの強みと持ち味を生かしながら、私を支えてもらう両輪として、これからの県政運営を共にしっかりとやっていきたい、と思っています。
体制についても、本庁部体制を5部から12部制にしました。それぞれの部長のマネジメント力を強化するということで今回、移行します。議会から様々な指摘がありました。そのような指摘もクリアしながらやっていける、と思っています。
例えば、縦割りになるのではないかという指摘もありましたが、しっかりと横串で連携できるような、SDGsや万博などでは本部体制を作るなど、課題に対して全庁的に様々な対応をし、各部長のマネジメント力を発揮していけるような体制に移行していける、と考えています。
新しい部長は資料の4ページに記載しています。今回、多くのメンバーが代わることになります。それぞれ適材適所に配置しました。
特に、梶本現観光局長が企画部長に就任します。観光の分野で活躍してもらっていました。これから企画・地域創生の分野と観光分野の連携が大事になります。梶本新企画部長と今の竹村産業労働部長は、これまで同じ部でチームで仕事をしていました。地域創生、観光戦略、万博をしっかりとやってもらいたい、と思っています。
城部長は、引き続き留任してもらい、県民の安全安心の暮らしのため、がんばってもらいます。
新たにできる財務部長ポストに総務省から来る稲木が就任します。行財政改革を来年度も、条例に基づき事業レビュー等を含めて、しっかりと行っていきます。
保健医療部長は医師の山下に就任してもらいます。コロナ対応が続きますので、しっかりとやってもらいたい、と思います。
部長のマネジメント力を発揮してもらえるような体制を整備していきます。
その他、6ページには、政策課題に対応した組織体制の整備を記載しています。新型コロナ対応については、継続して対策本部に感染症等対策室を設置します。また、感染症対策アドバイザーを新たに設置します。県立こども病院の笠井先生や県立尼崎総合医療センターの松尾先生などの専門家の方々の助言をしっかりと受けたい、と思っています。
7ページでは、全庁の総合調整機能の強化として総合政策課を設置するほか、SDGsの推進のために新たにSDGs推進官を設置し、兵庫県SDGs推進本部(仮称)を設置し、全庁的にスクラムを組んで進めます。
また、万博に向けた取組もこれから3年に渡って、しっかりと加速していく必要があります。万博推進室及び万博推進課を設置します。経済界、県議会からも万博を機会に兵庫に観光客を含めて、人・モノ・投資の流れを呼び込みたいという声が強いので、この機会をしっかりと捕らえて、兵庫の発展に繋げるためには、この組織が不可欠です。
それから、元町再開発の検討について、庁舎については計画を凍結しましたが、もう少し視野を広げて、元町全体をどうするのかということを、神戸市ともしっかりと連携しながら進めるということで、元町プロジェクト室及び元町再開発課を設置します。
令和4年度の組織改正、人事異動を行い、対応を強化していきます。
令和4年4月時点の女性の登用の状況は21.9%です。平成28年度と比べると、約1.7倍です。本庁の部長級では、11.9%、本庁の課長級も19.0%で、徐々に増えています。高めていけるよう、続けていきたい、と考えています。
今回、新たに企画部長には梶本、神戸県民センター長に大久保に就任してもらいます。本庁の次長級でも2名増やしています。昨年度と比べると総務課の役付の女性の比率も3.2倍です。
これから世代が変わっていくと、女性の採用も増えてきていますので、これからさらに比率が増えていくことになります。そういう意味で、活躍してもらいやすい、環境づくりをしっかりとやっていきたい、と思っています。
私からは以上です。
記者:
組織改正について。5部体制から12部体制にする中で、新たに財務部を設けられました。県の財務状況を改善しようとの狙いがあるのかと思いますが、そのあたり、齋藤知事の問題意識と絡めながら、改めて教えてください。
知事:
今回、12部制になる中で、財務部は新設になります。これからまだまだ県の財政は厳しい中で、行財政改革を進めていかなければなりません。
今日の議会でも、条例が修正という形になりながらも成立をしましたので、これから事業レビュー、PDCAサイクルなどをしっかりとやっていくことが必要だ、と思っています。
国から、稲木理事官に来てもらいます。財務の専門家であり、様々な自治体での経験もあるので、しっかりとやってもらいたい、と思っています。
持続可能な行財政基盤の確保に向けて、この財務部を中心に財政課それから行革の関係担当課もありますから、やっていくことが大事です。
特に、今回の行革で基金の集約解消などの、一定の財政の見える化をしたことになっていますが、なおまだ、様々なこれまでの県政で課題と言われたもの、例えば、分収造林事業など公社の問題もあります。
そういったところは、農林分野などと連携しながら、財政的な問題も出てきますから、そういったあり方をどうするのかも、この財務部と関係部局が連携しながら、対応策を検討していくことも重要なテーマです。
記者:
副知事の人事について。知事の公約でも女性の副知事の登用を常々訴えられていました。今回、それに踏み切らなかった理由と、もし今後、女性を登用される計画があれば、教えてください。
知事:
女性に活躍してもらう方針に、変わりはありません。
今回、部長級についても、梶本新企画部長や大久保新神戸県民センター長に就任してもらうことをはじめ、しっかりとこれからもやっていきたい、と思っています。
その流れの中で、もしもそういった適材適所で、そういう人がいれば、就任してもらうことも可能性としてある、と考えています。
今回については、これからの兵庫県が歩むべき様々なベイエリアの活性化や、道路の整備など、いろいろなプロジェクトを考えたときに、服部部長が適任だ、と判断しましたので、就任してもらうことになりました。
記者:
財務部長について、県財政のプロフェッショナルは庁内にもいたかと思うのですが、総務省から登用した意義をお願いします。
知事:
もちろん、県の財政のプロはたくさんいます。今で言えば、有田局長など財政課の出身も、たくさん優秀な人もいます。
一方で、もともと国からのスタッフを受け入れることは、以前では、戸梶部長などは総務省から来てもらっていました。
県の中から優秀な人にどんどんと活躍してもらうことも大事ですし、一方で特に中央省庁を含めた、外からの外部人材の登用も民間の人材も含めて、大事なテーマなので、今回は総務省から稲木新部長に来てもらうことになっています。
財政、税についてのプロフェッショナルでもありますので、これから行革も含めて、財政運営はまだまだ厳しい状況ですから、新しい持続可能な行財政基盤の構築に向けての様々な取組について、手腕を発揮してもらうことを期待しています。
記者:
関連して、県が許可団体になる見通しになっているから、総務省から配置した方がよい、という考え方なのか。
また、知事は総務省時代に一緒に仕事をしたことはありますか。
知事:
許可団体になるから、というわけではなくて、外部からの人材に積極的に来てもらって、いろいろな新たな違う視点で、財政運営を含めてやってもらうことが大事だと思っていますので、人材の交流活性化の観点から受け入れました。
また、総務省の後輩ですけれど、直接一緒に何か仕事をしたことはありません。非常に優秀な人、と認識しています。
記者:
今回の人事の中で、女性の登用率を上げていったという話でしたが。知事が今年度、初めてその人事に関わって、どうしてこれまで県の中で、女性が登用されてこなかったのかについて、県特有の何か事情があったと感じた部分はありましたか。
知事:
かつてと比べると、比率は少しずつですが上がってきています。平成28年は12.6%で、令和4年は21.9%で1.7倍、約2倍に増えています。
何か支障があったわけではないとは思いますが、やはりもともと50代から60代の世代は採用される女性の数が、まだ少ない世代だったのと、例えば、結婚や子どもが生まれた際に、退職されることが多かった世代でもあるので、絶対的な人数が少ないこともあった、と思っています。
その中でも、半年近く仕事をして、非常にしっかりと仕事をしてもらえる、極めて優秀な部長級、次長級、課長級も含めて、たくさんいますので、そういった人にはどんどんと活躍してもらいたい、ということで、今回、登用を広げていく形にしました。
これからも続けていきたいですし、もっと若い世代の女性も活躍してもらうためには、そういった方々が働きやすい環境整備も必要です。
これは、知事の仕事のあり方の合理化も含めて、人事的な福利厚生なども含めて、いろいろな制度を充実させていきたい、と思っています。
記者:
コロナの感染者数について。対前週比が増えている話で、1.0倍を超えてきていますが、次に危険域だと知事が判断するとすれば、新規の感染者でもよいですし、病床使用率でもよいのですが、どういった数値に注目していますか。
知事:
BA.2の特性を含めて見ていかなければならないのですが、1つは病床使用率で、ここは昨日が28%台で、今日は26%台です。重症病床は9%と下がってきていますが、ここの病床使用率がどうなるのかは注視しなければならない、と思っています。
記者:
自宅療養者がどれだけ増えたとしても、そこの関心は薄い、ということですか。
知事:
まずは今の推移がどうなっていくのかを注意深く見ていかなければならない、と思っています。
自宅療養者の数も注意しなければならない。感染者数自体が増えてくれば、病床使用率も、やはり注意が必要になってきます。いずれにしても病床使用率の推移、感染者の推移自体をトータルで見ていかなければならない、と思っています。
そういった意味でも、県民の皆さん、我々もそうですが、この年度末、それから年度初めを少し緊張感を持って、やはりいろいろな交流の機会が出てきますが、感染対策をしっかりとしながら、いろいろな人との集まりをしてもらうことは、ダメというわけではありませんが、感染対策やマスクを着用しない会話は注意するなど、気の引き締めを皆さんにはお願いしたい、と思っています。
記者:
旅しようキャンペーンの期間を延長するということですが、改めて期間を延長する狙いを教えてください。
知事:
このキャンペーンについては、まん延防止期間は中止していました。
それによる観光業界の打撃というものはかなり大きいです。城崎温泉、湯村温泉にも行きましたが、週末に淡路の方にもまた行こうかと思っています。観光業界の方への打撃というものは大きいのです。
これをリカバーしていくことが大事です。そういった意味でも、キャンペーンが大事で、これは業界の方からも言われたのですが、やはり県なり国なりがキャンペーンをやっていることによって、旅行するということに対して、1つの背中を押す形になりますから。
切れ目なく続けていくことが大事だという意見がありましたので、今、春休みの期間で、国の補助を活用しながらキャンペーンをやっています。
また(需要が)腰折れする可能性があるので、4月いっぱい、ゴールデンウイークまでは少なくとも続ける必要がある、と判断しました。
記者:
服部新副知事について、先ほど、技術職として大阪湾ベイエリアの活性化など、そういうところに期待するという話でしたが、分野として担当されるのはどのあたりですか。
知事:
手元に資料を配付していますが、ざっと言いますと土木部以外にも、農林水産部や、あとは、環境部、まちづくり部、それから企業庁、そういったところ、主に土木関係がよく出てくるところです。
そういったところを担当してもらう形になります。
それから危機管理部についても、全体としての危機管理はずっとコロナ対応は、片山副知事の部局もやっていますが、危機管理については土木部門、例えば、土砂災害など、そういった大雨の際の対応が出てきますので、そこは服部副知事に所管してもらう形で調整しています。
記者:
改めて組織を5部から12部にすることの狙いや、5部体制のどういったところに問題点や懸念があり、それをどう解消するために12部にするのか。今後、12部にして、県としてどういう組織にしていきたいのかをお願いします。
知事:
これまで、かつても10部以上ありましたが、5部に絞ってスリム化をしたという形でやってきました。
ただし一方で、5部と言いながらも、部長の数は10人以上いた状態でした。いわゆるスタッフ部長のような形で位置付けながら、一方で、それぞれの部局が組織的にはぶら下がっているということがありました。どの部局がどの部長のマネジメントのもとにあるのかが、かなり見えにくくなっていた面を、私も就任してから感じていました。
普通の組織であれば、部長のもとに組織があって、そこがきっちりと責任と分担の中でやっていくのですが、そこがスリムになっていることによって、見えにくいということがありました。
そこを12部制にまた戻すことによって、部長の組織、それからマネジメントの責任と権限の所在を明確にした方がよい、という判断です。それによって、部局長マネジメントがより発揮しやすくなる、という狙いを持っています。
組織の分担と責任の所在を明確にしていくことが、全庁的な取組をしっかりとやっていく際に取りまとめしやすい面もありますので、そういったことによって県庁組織全体をより強い、そして様々な施策に取り組んでいく機動性も作っていきたい、という狙いで今回、実施しました。
記者:
副知事の新体制について。これまでの片山副知事に加えて新たに服部新副知事が就任されます。勝手な印象ですが、これまで県の副知事はどちらかが財政畑の人が担うという印象があります。
今も話が出ていましたが、これから財政の見直しをしていく中で、財政畑の副知事がいないことに不安はないのか、対応できるのか、と思ったのですが、そのあたりについてはいかがですか。
知事:
そこに不安は抱いてはいません。
これまで荒木副知事も財政畑で、その前の吉本副知事も含めて、財政畑が多かったのです。そういった意味では、これまでの流れはそうかもしれませんが、今回については、特にそこにはこだわらなくて、いわゆる適材適所という形で配置を考えました。
財政出身の人が副知事ではないからといって、財政が見れなくなるわけではなく、片山副知事も当然に県の職員として精通していますから、人事も財政も、よく分かっていますし、それは服部新副知事も同じだと思います。
予算を編成して執行している立場ですから、また部長という見識、経験もありますから、全庁的な視野で見ていくことは、いずれも可能で、すばらしい手腕を持っている人なので、そこに不安はありません。
また、財務部を創設して、財務部門もしっかりと強化しますので、そういった形では、不安はない、と思っています。
副知事の役割として大事なのは、全庁的な視野で所管している部局のみならず、いろいろなところを調整や取りまとめ能力をしてもらうことです。それがこれまで財政畑の人であったことは、県全体のシェアを財政課長が見る、ということで、そういった点もありましたが。片山副知事は人事もやっていますし、服部新副知事も全庁的な視野をしっかりと横串で見ることのできる人だと思っています。そこに不安はありません。
記者:
服部新副知事に期待する部門としては、大阪湾のベイエリアの活性化という点を挙げられています。これも私の印象なのですが、自治体が大きなプロジェクトなどに着手する際には、副市長などのナンバー2を3人体制にするケースもあるかと思います。
今回、副知事を、例えば、3人にするなどの考えはなかったのですか。
知事:
考えとしては、なくはないです。まず、今回は服部部長に、土木職の副知事になってもらうことを機に、例えば3人目というやり方もなくはない、と思うのですが。
今回は2人体制の中で、特に重要なプロジェクトなどがいろいろと出てくる土木分野ですから、服部部長にまずはなってもらうことが大事だ、と考えました。
記者:
明石市の副市長2人が退任するという報道がありました。知事もご存知だと思いますが、なかなか考えにくい異常な状況になっています。
知事の受け止めや所感は、いかがですか。
知事:
他の自治体の組織運営に関することなので、私自身がそれをどうこう言う立場でもありません。いろいろな想いの中で、副市長2人が辞任される形になった、と思っています。
報道を見ると、年始あたりからそういった話があって、話し合いを重ねながら今回の結論に至ったので、退任される副市長も総合計画の区切りが付くなど、いろいろな節目で退任された、ということだと思います。
確かに2人の副市長が、県の場合では副知事が、2人とも退任することは、あまり一般的にはありません。そういった意味では、通常の副市長、特別職を交代させていくのは、我々県の場合も、今回も、一人一人交代させていくということが通常です。
様々な指摘もありますが、いずれにしても明石市で、今後、後任をどうするのかも含めて、対応を検討されていくのだと思っています。
記者:
副知事の人事について、実際に女性の候補で、検討したような人はいましたか。
知事:
今回、検討はしていません。
まずは、適材適所という意味で、どういうことをこれからやってもらいたいかの流れの中で、どういった人がよいのかを考えていくことが大事です。
その結果として、男性や女性はありますが、今回の場合は選任の趣旨にもあるとおり、これから兵庫県がいろいろな形で成長する基盤を作っていかなければならない時期になっています。
そういった意味では、大阪湾のベイエリアの活性化、これは先日、石井市長とも就任後あいさつの際に意見交換しましたが、西宮市としてもベイエリアの活性化は、雇用の創出や、いろいろなにぎわいの創出のための大事なテーマだと。
これは、尼崎の稲村市長や、芦屋の伊藤市長も同じ考えです。久元神戸市長もそうですし、ベイエリアの活性化がこれからの兵庫県全体にとっての大事なテーマです。
姫路のカーボンニュートラルポート化もそうですが、明石、淡路にとっても大事なテーマになります。そういった意味で重要な時期になっています。
それから、県全体の安全安心、そして経済や観光も含めて発展していくためには、道路の整備は大事な時期になっています。
また、防災・減災、河川の浚渫などは、待ったなしのところもありますので、そういったことの全体を考えると、そういった分野に精通している服部部長に(副知事に)なってもらいたい、と私が判断しました。今回、荒木副知事の後任になってもらいたい、としています。
記者:
副知事2人とも、任期が4年あります。そうなると、例えば、副知事を3人に増やせば、また話は別ですが、齋藤知事の1期目については、女性副知事の実現というのは、難しくなったのかと思います。そのような理解でよいのですか。
知事:
そこをどうするのかは、これからの状況だと思います。
まずは、今日、同意をいただいた服部副知事、それから片山副知事の2人でしっかりと県政を支えてもらって、様々な課題に取り組んでいくことが大事です。
その流れの中で、いろいろな課題に対して、女性副知事が必要という流れになってきた際に、その時にこの今の2人体制がよいのかどうか、3人にするということもあるのではないか。
今、議論はしていませんが、その時には、またこれは議会との議論も丁寧にしていかなければならないので、どういった時代の流れで、どういった仕事が必要で、そのためにはこういう体制が必要だということを、これから状況を見ながら、その時に応じて、いろいろな議論をしていくことが大事だ、と思っています。
記者:
今回、組織改正、人事異動も含めて、齋藤知事の色が出ているという評価の一方で、副知事、教育長が同時に退任されて、外郭団体も含めて、前の知事の色が薄まったという受け止めも、庁内には少なからずあるかと思いますが、そういう点について、知事はどのように考えていますか。
知事:
私自身は、井戸前知事の色を薄めようなど、そういう思いはあまりなく、一緒に仕事をしていく上で、一緒に仕事をしていきたい人との仕事を心がけています。
そういった意味では、服部新副知事や、藤原新教育長、田中人事委員会委員もそうですが、それ以外の部長になってもらう人も含めて、一緒にチームとしてやってもらえる人で、適材適所で今回、人事をさせてもらった、と思っています。
様々な見方をする人は、当然いると思いますが、私自身としては、しっかりと県庁のチームを作っていくことに意を注いだというのか、そういう形で仕事をしっかりとやっていくことが大事だ、と思っています。
記者:
副知事の交代や部局を大きく変えたり、またSDGsや万博に向けた推進組織を設置するなど、大きく変わります。
そのような判断をしていく中で、知事が最も重視したこと。どんなことを重視して決めていったのか、教えてください。
知事:
県庁全体の組織力、というものをきっちりと高めていくことが大事だ、と思っています。
この8カ月間、皆さんと一緒に仕事をしましたが、兵庫県の職員は本当にとても優秀で、一緒に仕事をしていて本当に楽しいというのか、頼もしい人がたくさんいます。その力をもっと発揮してもらうことが大事です。
これはボトムアップ型県政の一環でもありますが、そのためにチームとして、より力を発揮してもらうために、副知事には服部部長になってもらいたい。あとは、5部制から12部制にして、部長方もとても仕事を一生懸命やってもらえる優秀な人が多いので、その方々がよりマネジメントをしやすい体制にしていくことが不可欠だと思い、この体制に変えたという形です。
全体としていえるのは、とても優秀で、しっかりと阪神・淡路大震災を乗り越えた方々が中堅以上にいますし、若手も優秀な人がいますから。そういった優秀なスタッフがより力を発揮して、知事のもとで一緒になってやっていく体制を作っていくことが最も大事です。
これが県民の皆さんにとっての利益や県民サービスの向上にも繋がりますので、そのために、しっかりと人事も組織も含めて、今回、見直しをしました。
記者:
組織として力を発揮しやすいことを一番に考えて、ということですか。
知事:
齋藤県政で、知事のもとで一緒になってチームプレイを発揮していくことができる体制にしていきたいと。やはり、知事と職員がみんなで仲良くというのか、チームでしっかりとスクラムを組んで、いろいろな難局や課題に立ち向かっていくことが大事ですので。そのための組織づくりは、しっかりとしなければならない、と思っています。
記者:
明石公園に4日に視察に行くとの案内がありましたが、明石市では独自に公園のプロジェクトチームを立ち上げる、という発表をしています。
県としても何かそれについて対応をしていくなど、考えはありますか。
知事:
明石公園の視察についてはもともと3月15日に予定をしていましたが、コロナ感染によって延期になり、それとともに泉市長との面会についても延期になりました。関係者の方々、泉市長も含めて、そういう意味で迷惑をかけました。
今回、4月11日に泉市長との面会、意見交換を予定しています。その前に明石公園を、現状も含めて見させてもらうことが大事だ、と思っています。週明けに行く予定をしています。
その上でどういう対応をしていくのかですが、県としても、県立公園のあり方をどのようにしていくかの検討会を設置していこう、と思っています。
今回、公園をめぐる様々な指摘がありました。景観や安全の確保と同時に、自然をどう守っていくのかということ。
それから、その際に公園をどうしていくのかという際に、住民や地域の方々への情報発信、それから合意形成がどうだったのかということ。
また今後、どのように公園のにぎわいをさらに高めていくのかという作業に、例えば、Park-PFIなども含めてありますが、それに対する様々な期待もあれば、不安もある、ということです。
県立公園として、これからどのように検討していくのかを、一度きっちりと県民の皆さんに見える形で議論していきたい、と思っています。
そういったことを検討して、4日の視察の際には、説明できるようにしたい、と考えています。その際にはもちろん、様々な公園のあり方を検討していく際に、明石市がプロジェクトチームを作るという形になれば、そこはしっかりと連携をして、市の考え方なども聞きながら、明石公園がどうあるべきかを考えていく仕組にしていきます。
記者:
知事が新型コロナに感染して、無事に復帰されました。現在、後遺症や、少し体調が変わったまま戻らない部分など、何かそういうことはありますか。
知事:
咳が、少し残っています。これは、日に日によくなっているのですが、少し喉の引っかかりが出ています。
もともと風邪を引いた後などには、咳が残りやすい体質でもあったので、咳が少し残っている感じです。
少し、嗅覚も、実は感じにくいな、と思ったことも、療養4日目、5日目ぐらいにありました。味覚は普通でしたが、においを少し感じない、と思ったこともありましたが、それはもう普通になってきたと思います。
頭痛も少しありましたが、もともと副鼻腔などで、頭痛になりやすいので。今はそれも治まっています。
あとは咳というか、少し喉の絡みが残っている感じです。
記者:
全国の知事の中では唯一経験した人なので、復帰した際の囲み取材でも同じ質問をしましたが、やはり当事者になったからこそ、思い着く、こういうものが必要なのではないか、などを少し期待する部分があります。
復帰してから、何日かたった中で、対策や必要なものが、見えてきた部分は、何かありますか。
知事:
そのあたりは、少し私の経験と、今のコロナのオミクロン株を含めた、これまでの対応がどうだったのか。今の国の状況などを踏まえて、少し整理をしていこう、と思っています。
その上で、3つが大事です。1つはワクチンの接種をしっかりとしていくことと、飲み薬をしっかりと普及させるということが大事だ、と思っています。誰もが、罹り得るので、罹った後に重症化しないようにするには、ワクチンを接種していくことが大事です。
それから、インフルエンザにもなることがありましたが、あれは、タミフルやリレンザを飲むとかなり症状が収まります。やはり飲み薬を早く医療分野で普及させていくと。誰もが、コロナに感染したとなった場合に、飲み薬が必要な人は飲むことができるような、そんな環境づくりも大事だ、と思っています。
あとは感染症法上の2類という形になっていますが、これが本当に2類のままでよいのかどうかの議論も、国も含めて議論していくかと思いますが、そこも大事です。
また、自宅療養をしていた状況からすると、やはり自助、共助、公助というのか、解熱剤の常備や水、食糧品も含めて、一定程度は自分でストックをしておくことも大事だ、と思います。それが難しい場合には、友達や親戚などとやり取りしていくなど。そういった普段からの取組です。それでもどうしても難しい人も当然いますので、その時には公助を用意する、ということです。
そういったことの仕組も、これからより呼びかけていくことが大事です。
記者:
私たちもニュースにしましたが、感染した人に対する誹謗中傷のようなことも経験したと思います。
感染した人に対する誹謗中傷というのは、許せない行為ですが、そのあたりについて、弁護士への相談ということも話されていましたが、その後、何か進展しているものはありますか。
知事:
コロナに感染した人への誹謗中傷や差別的な発言、特にSNS上で、そういったことはやはり許されないことです。
私自身も、いくつかそういったコメントが出てきたので、ここはたいへん良くない、と思いました。
これから、議会も今日で終わりましたので、県の弁護士会と、相談しながら、今回のそういった事案が、どういったものに当たるのかと。もしもそれが良くない事案であれば、それを踏まえて、どのように対応していくのかを検討していきたい、と思っています。
記者:
自身が受けた行為の対応もそうなのですが、知事なので、県民が同じ思いをしては駄目だ、という方向ですか。
知事:
それをしようと思っています。コロナに対する様々なSNSを含めた誹謗中傷というのは良くないので、自分がそのようにされたことは、これは県民の皆さん、それから、住民の皆さんにとっても、されるべきではないので。
改めて、県の弁護士会等と連携しながら、改めてそういった、コロナのみならず、SNSを使った誹謗中傷は好ましくありません。そこをより改めて発信していく、注意を呼びかけていきたい、と思っています。
記者:
齋藤知事にしかできないことは、あると思うので、そこはぜひともしてもらいたいです。
一転、文句ではありませんが、これは、どうかという部分が1点ありました。X(旧Twitter)の中で、珍しく、こういう誹謗中傷のコメントがあったことについて、引用ツイートする形で、こういうことは許されるものではない、と反論する形でつぶやかれていました。
相手の行為が許されるものではないことは大前提ですが、相手のアカウントが、丸わかりの状態ですので、逆に言えば、その人に対して、今度は、何を言っているのか、と批判が来ることにもなりかねません。
知事の反論の仕方として、ある特定の人のアカウントに、こういうことを言われました、という発表の仕方ではなくて。
引用ツイートにする必要がどこにあったのか、相手のアカウント名を晒して、それに対して反論するという仕方ではなくてもよかったのではないか、と思いましたが、どうですか。
知事:
様々な指摘はあるかと思いますが、SNSというのは、広く公開されているものなので、コメントする人も匿名の中で、これは誹謗中傷に当たるのかどうか、当たるかと思いますが、そういったコメントをしたのは、オープンなコメントの中でしていますので。
適切ではないと判断をしましたので、こういったことは良くないのではないか、ということで、あのような形でポスト(旧ツイート)をしましたが、そこは適切だった、と思っています。様々な指摘はある、と思います。
記者:
齋藤知事も政治家の1人であって、あるいは知事のような公職についている立場であって、人によっては、ファンが多くいる人もいます。
齋藤知事にどれだけのファンがいるのか分かりませんが、例えば、そういうファンがたくさんいるような人が批判された際に、引用ツイートの形で行うと、ファンの人たちが、引用ツイートされた誹謗中傷した人に対して、今度は反撃をしかけるという例も、過去には別の人で起きたこともあります。
そういうことが起こりかねない仕方にも見えます。引用ツイートという仕方は。
知事:
一般的なその人に対する文句や、そういうものは当然、中傷や侮辱の度が過ぎない限り、1つの批判などはあり得る、と思っています。
それとはまた今回の事案というのは違います。名前と、コロナを関連づけて揶揄することは、やはりコロナに対する中傷、差別です。
そうであれば、それをそもそもしないでくれ、ということなので、しないことが大事です。
様々な指摘がありますが、「そういうことはしないで欲しい」ということをオープンなSNSの場面でしたことで、対応としては、いろいろな指摘はあるかと思いますが、適切だった、と思っています。
記者:
今回、遠藤環境部長が、防災監と危機管理部長を兼ねる形になりますが、防災監と危機管理部長の仕事の違いと、防災監がある中に危機管理部長を新設する狙いを教えてください。
知事:
詳細は担当から説明させますが、もともと防災監という職があり、危機管理対応を、コロナも含めてやってもらっているポストです、そこに遠藤部長が就任します。
一方で、部制を新たに12部にしたことで、もともと企画県民部に防災部局がありましたが、(新たに)危機管理部を設置して、そこが危機管理部門を担うことを明確にしました。そこの部長職も、防災監が兼務するということで、より危機管理部門をマネジメントしていけるようにした次第です。
記者:
災害時の対応を執るのはどちらですか。
知事:
それは、防災監です。
記者:
危機管理部長は防災監を補佐する立場ということですか。
もともと防災監は、災害時に限らず、部長にも指示をしなければならない立場で、特別職に準ずる立場だと聞いています。
今後もその防災監と危機管理部長を最終的に統合するなどではなく、防災監は防災監としてこのまま組織運営していくのですか。
知事:
防災監は危機管理をやっていきます。危機管理は当然に災害対策課などがありながら、先ほど言ったように横串で見ていかなければならないところもあります。
そこをやっていくという意味で、まずは防災監を置いて、そこで、危機管理部を所管する立場も兼務してもらいます。あとは、防災監という立場から横串で見ながら対応していくということで、合理的な組織のあり方だと考えています。
記者:
副知事の人事について。荒木副知事も、教育長も任期を残して辞められますが、知事は慰留をしなかったのですか。
知事:
申し入れがあった中で、一方で、後進に道を譲っていきたいという話もありました。私としても新たな、これから、4月からの体制、新年度になっていきますので、新たなスタッフで、今回の場合は、服部部長と藤原防災監に、副知事と教育長になってもらいます。2人ともすばらしい手腕、そして人望も持っている人ですから、その方々に新しくなってもらい、新しく仕事をしていくということで、判断しました。
記者:
後進に道を譲るというのは、慰留したところ、そのように2人が答えたということですか。
知事:
慰留はしていません。もともと、これからの仕事をどうするのかということも話し合いながら、新たな人になってもらうと判断しました。特に慰留はしていません。
記者:
自治体のトップが変わると、副知事や副市長などが一緒に辞めることもある中で、荒木副知事は昨年、続投されました。それでも、今回の年度の替わりで辞めるということです。
もともと、知事が就任した際に、進退伺いを出したという話も聞いたことがあります。そういったものはありましたか。
知事:
いいえ、そういうものはありませんでした。別に辞表を出されたわけでもありません。
荒木副知事は、これまで県庁の中でしっかりと積み重ねながら仕事をしてきた人なので、就任直後から、ぜひコロナ対応も含めて、あとは財政運営も含めて、一緒に仕事をしましょうということで、この8カ月間、一緒にしてきました。
そして、行革の案、条例も含めて、1つの区切りが見えた中で、後進に道を譲るという話など、私自身もその上で、新しい体制でやっていこうと判断しました。
記者:
確認までですが、特に、知事と何かトラブルがあったなどは。
知事:
まったくありません。
極めて優秀なスタッフばかりです。荒木副知事もこの8カ月、とても一生懸命やってくれました。西上教育長とも、すばらしい仕事をさせてもらいました。トラブルはもともとありません。
そういった見方ではなくて、新しい年度で、新しい体制でやっていくと。適材適所として、服部新副知事と藤原新教育長になってもらいたい、ということです。
ぜひ、そのあたりは、前向きな形で捉えてもらいたい、と思っています。私自身がそういう形で考えています。
記者:
人事全体について。知事就任から8カ月で、どうしてもここだけは自分として譲れなかった、といった思い入れの強い部分はありますか。
知事:
適材適所というところに尽きるかと思っています。8カ月、仕事をする中で、県庁の部長、局長を含めて、様々な仕事振り、人柄が分かってきますので。それぞれの強みや、キャラクター、それから持ち味、手腕をしっかりと、さらに発揮してもらえるように、今回の人事を行いました。
先の記者にも回答したとおり、トータルで言えば、県庁のすばらしい組織を、さらにチーム力を高めていき、県の政策を、さらに良くしていくことです。それが県民の皆さんにとって、プラスになっていくと考えています。
知事とともにスタッフが一緒になって、チームプレイでやっていく、そんな体制を作っていきたい、というのは強い思いとして持っていました。
記者:
県議会で議論された行革の条例改正案について。本日の特別委員会でも、委員から改めて、いくつかの指摘がありました。
知事から、反省すべき点があった、との発言もありましたが、具体的にはどういった点について、今回よくなかった、と議会から指摘を受けたのでしょうか。
知事:
就任直後から、コロナ対応と、今年が3年に1度の行革の中で、スピード感を持ってやっていかなければならないところがありました。我々としては、その中で、行革の方針など、様々な取組をしてきたつもりです。
ただし一方で、そういったコロナ対応の中で、スタッフも一生懸命にやってくれて、取りまとめをしていく中で、どうしても市や町であったり、関係機関の方々への説明が、我々としては尽くしてきたとは思っていますが、それでも、充分ではないとの指摘も当然ありますので。
そういった指摘や批判は真摯に捉えて、反省して、これまで以上に対話をしていくことが、信頼関係の構築も含めて、大事かと思っています。
記者:
議員からは、議案を揉まれることを前提に提出するのはいかがか、との意見もありましたが。そのあたりは、知事はどのように考えていますか。やはり、オープンな場で議論していくことが大事だ、との考えですか。
知事:
今日の委員会の中でも様々な指摘がありました。事前に根回しをしっかりとすべきだ、というもの。それから、オープンな場でこうやって議論を闘わせることが、プロセスを示して、様々な指摘のあることを、県民の皆さんに知ってもらうことが、県政、それから政治・行政に対する関心を持ってもらうために、大事なプロセスだ、との指摘もありました。私は、そこはバランスが大事だと思っています。
大事なことは、対話や、そういったプロセスをより提示しながら、県民の皆さんに、しっかりと政策のプロセス、結論にどのように至ったのかを示すことです。それはこれからもしっかりとやっていきたい、と思っています。
もちろんそれを円滑にするために、事前にきちんと議員の皆さんに、項目などをあらかじめ、少し早めに示しながら。それぞれの思っているところ、つまり論点や課題を少し整理していくという意味では、早め早めに執行部がやろうとしていることをアナウンスしながら、より円滑に議論を進めていくような取組は大事か、と思っています。
記者:
議案に関しては、今回は当局の方が撤回して、修正案を出しました。地方自治法上では、議会が修正動議をかけるやり方もある中で。
知事としては、オープンな議論の中で、どんどんと議会からも意見があるのであれば、修正動議を今後、出してほしい、あるいは構わない、という考えですか。
知事:
今回、いろいろな議論が、行革に関する大事な条例の中で、結果的に原案になり、議会からの指摘があって、修正した形になります。
いろいろなやり方は、もちろん修正動議以外にもありますが。結果として議会で議論する中で、よい案を取りまとめていけたことが大事だ、と思っています。このやり方をどんどんと続けていこう、というよりも、今回については、それでよい案ができました。
今後はやはり、いろいろな対話とプロセスを積み重ねながら、議会ともしっかりと仕事をしていきたい。いろいろなやり方はありますが、いろいろな指摘がありましたので、より丁寧に、プロセスを提示しながら。これまでも兵庫県政は議会ととても丁寧にしていますので、そこもしっかりとやっていきたい、と思っています。
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