更新日:2022年4月27日

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知事記者会見(2022年4月27日(水曜日))

【発表項目】

  1. 新型コロナウイルス感染症の県内の患者の状況等(PDF:876KB)
  2. 公民連携によるSDGs普及に向けたプロギングの開催(PDF:508KB)
  3. JRローカル線維持・利用促進検討協議会(仮称)の設置(PDF:487KB)
  4. 地域安全まちづくり推進計画(第6期)の策定(PDF:395KB)
  5. 旅行における安全確保の徹底(PDF:234KB)
  6. 兵庫県拉致問題啓発ビデオの公開(PDF:575KB)

動画

知事会見を動画で見る(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

知事記者会見内容

知事:

1番目は「新型コロナウイルス感染症の県内の患者の状況等」です。

本日の新規感染者数は1881人です。対前週同日比で48人の減となっています。

新規感染者は前週比と比べて減少が続いています。病床使用率も20%台、重症病床使用率も一桁台で比較的安定している状況です。しかし、先日の新型コロナ対策本部会議でもお伝えしたとおり、これからゴールデンウイークを控えており、人の流れが活発化すると思いますが、引き続き基本的な感染対策の徹底、リスクの高い行動の回避について、改めてお願いします。

 

2番目は「公民連携によるSDGs普及に向けたプロギングの開催」です。

官民連携でSDGsの普及促進の一環で、「プロギング」というイベントを実施します。これは神戸経済同友会からの提言を受けたものです。

プロカアップ(PlockaUpp=スウェーデン語)というゴミを拾う行為と、ジョギングやウォーキングを組み合わせることで、歩いたり走ったりしながら落ちているゴミを拾い、健康増進とともに街並みの美化にも繋げるという新たな取組です。

神戸経済同友会からは、行政も一体となって推進していこうという提言でしたので、県としても推進していくものです。

具体的には、5月10日火曜日の朝にメリケンパーク周辺で実施します。協力企業の、株式会社アシックス、神戸港のパークマネジメントをしている早駒運輸株式会社などをはじめとする関係企業とタイアップしながら実施します。

プロギングというSDGsの新たな取組を、官民連携により兵庫県下で広めていきます。参加者については調整中のところもありますので、決まり次第お伝えします。

 

3番目は「JRローカル線維持・利用促進検討協議会(仮称)の設置」です。

この問題については、JR西日本が県内を含めた赤字路線の収支状況を公表されたことから現在に至りますが、県内沿線地域の自治体の首長より、昨日の県・市町懇話会でも不安の声が出ていました。県がしっかりとリーダーシップをとりながら、対象となる沿線の首長とともに、JRと協議をする場を作っていくことが大事だとの思いから、今回、検討の協議会を設置するものです。

ラウンドテーブルという形で実施します。出席者は、県、沿線の市町、JR西日本、交通関係者および観光関係者等です。

テーマは、通勤や通学には欠くことのできない公共交通機関ですので、廃止ではなく維持のため、観光面を含めた活性化についての議論を行いたいと思っています。

私も姫路の太市駅へ視察に行きましたが、そこでの官民連携の取組なども参考としながら、駅前の再開発、観光振興を含めた、一体となった活性化、それから駅からのバス、オンデマンドのタクシー、さらにはレンタサイクルといった二次交通を組み合わせて、利便性を高めるための方策など、未来志向でやっていきます。

昨日の県・市町懇話会でもたくさんの意見がありました。西脇市の片山市長からは、市も、要望だけではなく、いろいろな取組を主体となってやっていくことが重要だという発言があり、県も市町と一緒にやっていくものです。

第1回については5月中に、今年度は3回程度を予定しています。4路線が赤字として公表されていますが、但馬地域の山陰本線、播但線はひとつのワーキングチームとして設置します。姫新線、加古川線についてはそれぞれのワーキングチームを設置します。それぞれ、県民局が事務局となって開催します。

年度内3回程度の協議会においては、利用促進、駅前の活性化についての対策、デスティネーションキャンペーンが今年の夏から始まりますので、それをどのように繋げていくかということを含めて、JRと連携しながら活発な議論を一緒にやっていきたい、と思っています。

それと同時に、ローカル線の維持については、国にも必要な支援を要望していく必要があることから、市町と連携し、県がしっかりとリードしながら実施していきます。

 

4番目は「地域安全まちづくり推進計画(第6期)の策定」です。

安全安心な地域づくりは大切なテーマです。躍動する兵庫の実現に向けた今年度予算でも、新たな成長・地域の魅力を高めていくとともに、安全安心の網を広げていくことが大切であるという視点から編成しています。

その中でも、防犯体制や犯罪被害者へのケアをどうするのかという点など、今回策定した、地域安全まちづくり条例に基づく、第6期計画を推進していきます。

防犯カメラの設置など防犯体制を強化していく中、犯罪自体の認知件数は減っていますが、今、高齢者などを対象とした特殊詐欺被害は高止まりの状況です。新たなサイバー犯罪であったり、子どもへの声かけ事案も多く見られます。そのような犯罪に遭った被害者に対し、心のケアを含めたサポートは重要なことです。そのような点からも推進していく本計画ですが、8つのアクションプランに基づき進めます。

特に、今から説明する3つの点については、今年度実施する新規施策となります。

1点目が、高齢者への特殊詐欺被害の防止です。令和4年度において、自動録音電話機の普及促進に対して、1365万円の予算を計上しました。これは市や町と連携しながら、家庭への設置補助を行うものです。着信がある前に、架けた側へ、この電話は録音しているというアナウンスをしながら、実際に録音を実施する機能付の電話機で、特殊詐欺被害の防止に大きな役割を果たしていることが示されているからです。

2点目については、国において、再犯防止の推進計画を策定することから、それに合わせて、県においても策定するものです。再犯防止については、保護司などが現場で尽力されていますが、出所者へのフォローをどうするのか、働く場を提供できなければ同じ道に進んでしまうケースもありますので、就労の支援。また、出所者は健康などあらゆる問題を抱えている事案が多いため、福祉や医療への繋ぎをしっかりとしていく、サポートを、更生保護機関や市や町と連携しながらやっていくために、計画を策定するというものです。

3点目は、犯罪被害者等の支援に特化した条例の今年度中の制定を目指し、議論を進めていきます。県内41市町で犯罪被害者への支援の条例がすでに制定されていることを踏まえると、県は広域的な施策の役割が求められているため、県の体制作りが必要です。

先日、支援団体からも相談窓口の充実などの要望がありました。犯罪に遭った人は非常につらい状況にあり、山梨でも白骨化された遺体が見つかったという事案がありましたが、犯罪被害者、その関係者が非常につらい思いをしています。ネットにおける誹謗中傷などが社会課題としてありますので、そういったことを防ぐためにも、県としてサポートする体制を作っていきます。

これから、学識経験者、犯罪被害者支援団体、警察など関係者による検討会を6月中を目途に立ち上げる予定です。そこで、様々な意見を聞き、県としての検討案を取り入れながら、相談窓口を充実する。ケース・バイ・ケースにより様々な相談窓口に回されることがあるようですが、そこを充実させることを目指します。また、ネットでの誹謗中傷の防止について、県としても取り組んでいきたい、と思います。

 

5番目は「旅行における安全確保の徹底」です。

4月23日に北海道の知床半島で遊覧船の事故が発生しました。これは本当に痛ましい事案でして、兵庫県からも3名が事故被害に遭っていますので、早く北海道庁とも連携をとりながら、状況の確認、必要な支援をしていきたい、と思っています。

一方で、これからゴールデンウイークを控え、様々な観光プランを利用する人が増えていく中で、県内の観光、それからレジャーについても、安全安心を徹底していくことが必要です。

海の事案については、国がすでに関係する運輸関係者に周知、国土交通省の神戸運輸監理部も、県内の旅客船事業者に対して、すでに点検などの徹底をしているということです。県としても、観光部局から県内の観光レジャーにおける安全確保の徹底について、注意を喚起する周知文書を出しました。

本日付で、県内の旅行関係の事業者の290社と、観光関係団体53者に対して、安全確保の徹底、事故やトラブル、事件が発生した場合の安全管理、それから警察等への連絡体制の確認を改めて徹底してもらう通知を出しています。

今回は船、遊覧船の事故でしたが、いろいろなモビリティを使ったレジャーが増えてきています。船だけではなくて、例えば、観光バスなど、いろいろなケースでも、移動中の事故などの際の、安全安心の管理の徹底は大事だということです。

一方で、様々なレジャーをする場合、海や山、いろいろなところに行く県民の皆さんもいるかと思いますが、まずはご自身で、安全対策はまずは自分でやることが大事です。危険な箇所や、危険な行為は控える、ということも大事ですので、改めて、その点については県民の皆さんにもお願いしたい、と考えています。

 

6番目は「兵庫県拉致問題啓発ビデオの公開」です。

北朝鮮による拉致問題については、重大な人権侵害です。その被害者、それから家族の高齢化が進んでいる中で、問題を風化させないということが大事です。

県内にも有本恵子さんをはじめ、拉致被害者の皆さんの一刻も早い帰国を願い、県民の意識を啓発する取組をこれまでもしています。

今回、啓発ビデオを作成して、動画チャンネル等を活用して公開します。啓発ビデオのタイトルは、「私たちにできること~拉致問題の解決を願って~」です。時間は40分程度で、兵庫県などが関係機関と連携して作りました。

内容については、県内の高校の放送部で活動している高校生たちが、自主制作番組の企画として、拉致問題について自分たちでも考えましょう、というストーリーになっています。県立東播磨高校の放送部の皆さんの協力を得て制作しました。

4月28日から、県の動画チャンネル「ひょうごチャンネル」や、YouTubeの兵庫県人権啓発協会の動画チャンネルで公開します。

こういった形で拉致問題について、引き続き県民の皆さんとともに考えていく、そして1日も早い解決を願うということを、県民全体としても共有していく機運を、県としても作っていきます。

 

私からは以上です。

質疑応答

記者:

JRローカル線の協議会について。この協議会の目的を改めて伺います。知事としては、赤字路線を黒字化できると考えていて、それを目的とするのか、あくまでも改善策を考えるということなのか、いかがですか。

 

知事:

大きな流れとして、改善していくことが大事だ、と思っています。

地域の人口減少、それから過疎化は、大きな流れとしてありますが、それでも、鉄道インフラというものは、地域の足として大事な公共交通ですので、廃止は避けるべきだ、と考えています。

今回、JRから利用状況の公開がありましたが、少しでも改善していく方向で、これから県と沿線の市町、それからJRとも一緒になって考えていくことが大事ですので、その一歩にしていきたい、と思っています。

 

記者:

JR西日本とも協議の場を持ちたいという話ですが、この協議会を立ち上げることについて、JR側の反応などがあれば教えてください。

 

知事:

JR西日本に私からも直接伝えていまして、長谷川社長とも、先日の尼崎の追悼慰霊式の後に電話で話す機会がありました。そこでも、県として、今回のラウンドテーブルを設置して、協議の場を設けていきますので、JRもしっかりと協力をお願いします、という話をしています。

國弘支社長にも、今日も改めて伝えました。JRもぜひ一緒に議論していきたい、と積極的な理解をしてもらっています。

 

記者:

旅行における安全確保の徹底について。通知を出した対象については、290社と53団体を足した数でしょうか。

 

知事:

はい。

 

記者:

特に、今回の知床半島の海難事故は、天候が悪い中で出航してしまったのではないか、ということも言われています。

今回の通知の内容にもあるのかもしれませんが、どういうところに気をつけてほしいなど。また、この通知をもって、何か回答を求めるものなのか、そのあたりについて教えてください。

 

知事:

今回の知床半島での遊覧船の事故で、波が高い、風が強いなど、比較的リスクが高い状況で、船長や会社の判断で出てしまったのかと思います。

結果的に事故という形になってしまったので、判断としてリスクをもっと慎重に見定めておくべきだった、ということになろうかと思います。

県内でも様々な観光プランや、周遊に関しても、天候の状況など、そういった現地の状況をしっかりと確認をした上で、リスクが高い場合には実施を見合わせるなど、そういった配慮が必要です。

通知の中にも記載しましたが、観光庁が旅行に関する安全マネジメントのガドラインを作っていますので、そこも改めて周知をして、観光関係者の方々にも安全安心な旅行プランを進めることに、今一度注意をしてほしいという旨の通知を出しました。

まずは通知を発出したもので、これに対して何か回答やフィードバックを求めることは、今のところは考えていませんが、今後どういった取組状況なのかということは、折を見てフォローアップしていきたい、と思っています。

 

記者:

知床の観光遊覧船の事故の件で、県として、県民が乗っていたかどうかについて、情報把握をしていますか。

 

知事:

すでに報道で一部出ていますが、兵庫県在住者が3名この船に乗っていたという情報は入っています。ただし、これ以上の情報については、個人情報にもなりますので、これから北海道庁や関係機関とも連携しながら、対応していきたいと思っています。

やはり当事者の方々を含めた周りの方々も、大きなショックを受けていることにもなりますので、先日もお伝えしましたが、心のケアなども必要であれば、県としてもサポートしていきます。

 

記者:

犯罪被害者の支援条例について。ネットでの誹謗中傷が挙げられていましたが、これは、被害者等にネット上で中傷される、いわゆる二次被害を受けている人もいるというところを、知事は特に懸念しているのですか。

 

知事:

そういうことです。今回の山梨のキャンプ場での事案もそうですが、母親が被害者の保護者であって、辛い立場で、必死で捜索したり、いろいろな活動をしている中で、ネットの中では心ない誹謗中傷があった、ということも報道で見ています。

そういった二次被害は、やはりあってはならないと思っています。そういったところもなくしていく方向を、社会全体に啓発していくことが大事です。

 

記者:

年度内に作ると決めたのであれば、早い方がよいと思いますが、タイムスケジュールとしては何月議会で、というものはあるのですか。

 

知事:

まずは6月ぐらいから検討会でしっかりと議論をしていきます。できるだけ今年度中に条例制定ということで、遅くとも2月議会には上程を目指したい、と思います。

 

記者:

6月議会ではないのですか。

 

知事:

検討会の立ち上げを、これから6月に向けてやっていくということで、条例制定については、検討会で議論しながら、どういった課題があって、どういった支援が必要か、このことについて私自身も支援団体の人と意見交換する場を持ちたいと思っています。

二次被害の件も含めて、いろいろな犯罪被害者の支援に関して必要なテーマなどは、これまでのネット社会の進展など、いろいろな要素が変化してきています。今の段階で、どのような課題があるのかということを、しっかりと丁寧に把握して、その対策として何ができるのかを検討して、場合によっては来年度の予算などの枠組に反映していくことも必要です。

条例についても、それに合わせるとなると、2月議会を目指していくことになります。

 

記者:

犯罪被害に遭った人は、仕事もできなくなっているなど、財政的に苦しくなる人もたくさんいて、全国的に見れば、金銭面での支援をしているところもあるようです。そのあたりは、県としてどのように考えていますか。

 

知事:

県内の市や町でも独自に支援しているところもありますので、そこは県がどこまでやるのか、市や町と県との役割分担です。

先日、3月17日に被害者支援センターからの要望で、条例制定とともに、相談窓口を充実させてほしいという声もありましたので、まずはそこをどうしていくのか、ということを中心に考えていきます。

 

記者:

金銭面の話はこれから検討会で議論して、必要であれば(支援していく)、ということですか。

 

知事:

金銭面の支援をどこまでするのかについては、いろいろな議論があるかと思います。まずは、相談体制の充実や、あとはネットの二次被害をどう防止していくのか、という大きなところを県としてやっていきたい、と思います。

 

記者:

JRとの協議会について。人口が減少している中で、住民の利用をいきなり爆発的に上げるというのも難しいのかと思います。

県として、利用喚起となると、観光面でのPRに力を注ぐ、これが県のできることだ、という考えですか。

 

知事:

そこが一番大事なポイントです。

デスティネーションキャンペーンもあります。観光面で、これから電車での旅というものが、CO2の削減によってSDGsにも資する、ゆっくりと旅をすることの価値観を作っていくべきで、観光誘客の観点からしっかりとやっていきたい、と思っています。

また、駅前の活性化も大事です。先日、太市駅へ行った際に、官民連携で駅前を再開発していて、いろいろな地元の人を含めて、タケノコがとてもおいしかったのですが、そういった地域の情報発信や観光振興、活性化の拠点となるような、軸になるのが駅前であるという意味合いが大きく、そういった地域の資源を、どのように駅を中心に発信していけるのか、を考えていきます。

観光もそうですが、いろいろなイベントなどでにぎわいを作っていくことで、それが結果として、沿線の利用促進や、その他いろいろなことにも繋がっていきます。そのあたりを中心にやっていきます。

さらに、ベースとなる日常の利用促進も大事なので、すでに沿線の市や町もいろいろな取組をやっていますが、県としても、例えば、県職員が出張の際には、できるだけ車ではなく電車を使うようにする。播但線や姫新線など、県民局や現場へ行く際には、積極的に使うなど、そういったこともやっていきたい、と思います。

 

記者:

JR線の検討会について。資料には利用者目線でと書いてありますが、沿線の住民の意見は、一番尊重されるべきものかと思います。

そのあたりをどのように吸い上げていくのか、考えはありますか。

 

知事:

例えば、沿線の住民の意見という意味では、地元の市長や町長の意見をしっかりと聞くということがあります。また、個別のテーマごとに、駅前の活性化をする場合には、地元の自治会などの方々との意見交換も必要になってきますので、それはワーキングチームごとに、ケース・バイ・ケースでやっていきます。

利用促進と同時に、地元の皆さんにとっての利便性の向上も大事な観点ですので、そのあたりは、地元の意見をしっかりと反映できるように、意識的にやっていきたい、と思っています。

 

記者:

この構成案に市町と書いてあるのは、そういう市長や町長などを想定したものということですか。

 

知事:

既に駅や路線ごとに、いろいろな住民団体などが積極的に参画して、この路線をどうしようかとやっているケースもあるかと思います。そういった方々も、場合によってはメンバーに入るのか、個別に呼んで思いを聞くのかなど、そういったこともワーキングチームによっては出てくるか、と思っています。

 

記者:

開催回数が年3回程度と、いずれもなっていますが、1月や10月に、何か一定の結論をまとめるという想定ですか。

 

知事:

走りながらやっていくということですが、例えば、来年度の予算であったり、あとは国へ要望していくためには、県の場合、予算でいえば年度末を控えた秋口までには一定の方向性も必要です。国に要望していく場合にも夏頃に一定の制度的な要望、それから予算的な要望をしなければならないということであれば、8月といったタイミングも重要になってきます。

ベースとしては、10月、11月というのは県の来年度の取組であったり、いろいろなことへ反映しやすい時期です。

 

記者:

各回ごとに一定の結論を出しながら進めていく、ということですか。

 

知事:

前段はおそらく状況確認と、現状の整理かと思いますが、おそらく夏以降は、何らかの打ち出しを、どうしていくのかを考えていくことが大事だ、と思っています。

 

記者:

洲本市のふるさと納税の件で、指定の対象から外れたということがあり、昨日も知事がコメントを出されています。改めて、受け止めを、コメントとしてお願いします。

 

知事:

昨日、26日に、総務省から洲本市に対して、ふるさと納税の対象団体から外すという、指定取消の通知があったところです。

県内の自治体で、こういった事案が出たということは、改めて、残念で、遺憾だ、と思っています。

ふるさと納税というのはご案内の通り、寄付をしてもらい、それをいろいろなまちづくりや子育て、今回であれば我々のウクライナへの支援など、そういったいろいろな寄付を大事な施策に充てていくことが基本です。

その中で、返礼品は1つのキーとなるところですが、総務省で一定のルール内でという枠組がある以上は、その範囲の中でしっかりと運用していくことが大事だ、と思っています。

こういったことが県内で他にも発生しないように、兵庫県としても改めて、県内の市や町に周知をしていきます。市や町の担当職員向けの研修も、これから機会を見てやっていきたいと思っています。

今一度、このふるさと納税の趣旨、それから目的を県内の市や町にも、もう一度、確認していくという、場づくりをしていきます。

一方で、洲本市の上崎市長にも会って意見交換をしましたが、今回の事案については、昨日も記者会見されていましたが、反省をされているということです。

おそらく、2年程度は指定が取り消されることになりますので、2年後の復帰に向けて、新たなアイデアや、そのような姿を作っていってもらいたいと。そのためには県としても、できるサポートをしていきたい、と思っています。

また、これが、洲本の観光へのイメージダウンにならないように。ふるさと納税の、今回の事案については、大変残念な事案ですが。一方で、やはり淡路島の観光振興というものは、これから2025年の万博に向けても、洲本の関係者を含めて、いろいろな観光関係者が思いを強く持っていますので、そこはしっかりと、観光振興は別のものとして、応援をしていきたい、と思っています。

 

記者:

プロギングについて。知事も当日、参加されるのかは分かりませんが。

このような住民とSDGsが直接できるイベント的な活動について、どのような期待感を持っていますか。

 

知事:

プロギングについては、おそらく私も参加します。

こういった取組は、今までになかった取組です。ごみを拾いながらのスポーツというコラボレーションがプロギングですが、そのような取組はやはり、県民の皆さんにも知ってもらい、やっていくとことが大事です。

以前、休日に公園へ行った際に、地元のおそらく小学生かと思うのですが、数人でごみ拾いしていたので、「どうして?」と聞くと、「何となく、意識を持ってやっています」と小学生が言っていたので、偉いなと思いました。

そういった子供たちへも、こういったプロギングという活動を知ってもらうことも大事です。地面や街に落ちているごみを自分たちで、もちろん捨てることも駄目ですが、あった場合には拾っていくということを、積極的にやっていく行為が、環境や社会の意識を変えていくことにも繋がるので、そういったところを教育や子供にも伝わるにしていきたい、と思っています。

 

記者:

JRローカル線について、話し合いの場を設けるということですが。こういったローカル線と地元自治体との、人口減少に関する課題というのは、四国や北海道、九州でも同じようなことを、こうした協議会を同じように設けてやってきています。それでも、抜本的な解決策は、どこの地域も見い出せていません。

兵庫県でやる意義も少なからずは感じられるのですが、結局のところ、どういう落としどころが考えられるのか。どういった解決策が今後、本当にあるのか、その展望をどう見ていますか。

 

知事:

人口減少と地域における過疎化が進んできていることが、日本の地域社会の実情です。人口が減っていくとなると、かつて数千人が1日に使っていたものが、今や地域によっては1日当たり数百人や、数十人になってしまっています。

これは、大きな社会の流れとしては、避けられない面もあるかと思います。しかし、一方で通勤や通学、様々な場面での地域の足としては、鉄道というものは大事です。また、災害が起こった際に、特に加古川線などは、阪神・淡路大震災の際に代替路線として、物資や人の輸送にとても寄与したということもあります。

単純に赤字だから廃止してしまうことが、よいのかというと、そこはよくない、と考えています。そのために維持をしていくということを、これは難しい課題で、すぐに落としどころや決着が付きにくい面もありますが。民間事業者であるJRは、一方では公共的な役割もありますので。

JRだけではなくて、自治体や国も含めて皆で、いよいよ待ったなしの現状になってきています。そこを改めて議論しながら、解決策を見つけていくということです。走りながら、やはりやっていくことが大事だ、と思っています。

 

記者:

大阪がIRを申請したことについて。知事は就任した時から、期待感の話をされているかと思います。

今日は午前中、県としても空飛ぶクルマの協定の会見もありました。このタイミングで改めて、隣県として、近畿として、IRへの期待感というものがあれば、聞かせてください。

 

知事:

大阪府・市合同でIRへの申請をされました。これは夢洲でするということだと思います。万博が2025年に開催されて、同じ夢洲でIRを進行していくという流れは、やはり関西全体の活性化にとっては、大きな流れを作っていく大事な取組だ、と思っています。

特に、IRの中にはMICEのような大きな国際会議、これはコロナの状況で、どのように開催するのかということはありますが。それから送客機能というのか、関西各地に人を送り出す、コンシェルジェを作っていくなど。そういった観光や誘客面での期待もありますので、ぜひ兵庫県としても、観光インバウンドも含めて、活性化の流れを取り込んでいきたい、と思っています。

一方で、カジノについては、様々な指摘もされています。ギャンブル依存症の問題など、そこは大阪の方でしっかりと対応するということですし、そういったところは注意をしていきながらはもちろんですが。

大きな流れとしては、MICEや観光誘客にとっての流れを継続的にやっていくという意味では、兵庫県としてもしっかりとそこを取り込むような取組は進めていきたい、と思っています。

 

記者:

取組には当然に、空飛ぶクルマも含まれる、ということですか。

 

知事:

まずは、2025年の万博の際に、どのような姿になるのかだと思います。また、水上交通をどのように民間ベースで、うまく大阪湾の活性化の流れとして作っていけるのか、というところもあります。

そこはまた、ベイエリアに関する活性化の協議会的なものも、沿線・沿岸の自治体と連携しながら、これから立ち上げていきます。そこでは土地の利用の促進とあわせて、こういった水上交通や、そういった活性化も、1つのテーマになるかと思いますので、空飛ぶクルマも含めて、議論していきたい、と思っています。

 

記者:

今日、国の分科会でワクチンの4回目接種について、対象を限定する方向で話が進んでいるようです。4回目の接種を全員するのは60歳以上。18歳以上の、その他、60歳未満の人は、基礎疾患がある人に限定しようという話があるようです。

ワクチンの接種対象を絞り込むことについて、意見はありますか。

 

知事:

ワクチン接種については、3回目までは、基本的には幅広い世代での接種を促進してきました。

高齢者の接種率は80%を超えている一方で、若年になるに従って接種率が低くなっています。もちろん3回目接種には、引き続き取り組んでいきます。

4回目の接種については、国の方でも、党などで、いろいろな議論がこれまでに積み重ねられてきましたので、その流れの中で、高齢者に焦点を当てていくという形になると思います。

コロナ対策本部会議を県でも開催しましたが、コロナ対応の一番大事なところは、高齢者への対応です。亡くなる人も大半が70代、80代以上で、高齢者施設での事案も、早期介入をするということがテーマになっています。

そういった意味で、高齢者に絞って、早く4回目の接種をしてもらう流れは、一定は理解できます。

 

記者:

拉致問題啓発ビデオの公開について。県立東播磨高校の放送部の皆さんも協力してビデオ作成ということです。

高校生に協力をしてもらって、こういったものを作る、そして、でき上がったことについて、知事の受け止めをお願いします。

 

知事:

今回、拉致問題に関する啓発ビデオについて、県立東播磨高校放送部の協力を得て、高校生の視点から自主放送の企画としての取組をしてもらいました。

やはりこの問題は、若い世代にも知ってもらって、一刻も早い解決を望むという啓発が大事な点です。

そういった意味で、今回、東播磨高校放送部の協力を得たということは、大きな意義がありました。

 

記者:

でき上がったビデオを、今後どう活用してほしい、あるいは、いろいろな中高生の若い世代にどう活用してもらいたいのか。お願いします。

 

知事:

今回、高校生の視点で作成してもらったということですので、いろいろな若い世代の人、高校生、中学生にも見てもらいたい、と思っています。

そういった意味で、YouTubeやネットで配信しますので、いろいろな場面で、教育の学校現場なども含めて、この問題を共有してもらうということに繋がっていってほしいです。

 

記者:

撮影シーンを取材したのですが、びっくりしたのが、この拉致問題がクローズアップされた時期、ちょうど皆さんが帰国した時期には、若い世代には生まれていなかった人も多い、ということに衝撃を受けました。

そういう世代の若い人たちが、どのようになってもらうことが、拉致問題の解決に役立つのか。若い世代にどうなってほしいのか、知事としてどう考えていますか。

 

知事:

拉致問題に関しては、やはり風化させないことが大事です。2002年に拉致被害者が、小泉内閣の時に、帰国したということが、大きなニュースで取り上げられました。その時以降に生まれた人や、その時に小さかった人は知らない、記憶がないという人も多いのです。

やはり、あらゆる世代で、解決に向けて、風化させずに共有していくことが大事です。そういった意味で、今回のビデオもそうですが、若い中学生、高校生、それから大学生も含めて、この問題を知ってもらうということが、風化させず、かつ、国民の皆さんが関心を持ち続けることが、問題の解決に、引き続き対応していかなければならないという大きな社会的な流れになりますので、そこの意義が大きい、と思います。

 

記者:

放送部の生徒が今回、いろいろな演技なども含めてのビデオです。知事の観た感想があれば、お願いします。

 

知事:

私もしっかりと観て、PRをしていきたいと思います。

 

記者:

先日、JRローカル線の件で、太市駅へ行った際に、姫新線が跨っている岡山県にも、知事は話をしたいということを言っていました。このワーキングチームに岡山県などは入っていますか。

 

知事:

そこは、これからの調整です。場合によっては、声を掛けて、一緒に議論をしていこうということもあるかと思います。

山陰本線についても、鳥取県が同じようなケースですので、ワーキングチームごとに、沿線の市町にも場合によっては声を掛けます。

 

記者:

現状、年内に開催する予定の会議については、県内での開催ですか。

 

知事:

基本はそうです。

 

記者:

JRローカル線について。この協議会は、1年限りの話なのか、それとも来年度以降も継続していくのか。

また、おそらくJRは、上下分離方式を念頭に置いているかと思いますが、現時点で知事として、上下分離方式についての考えがあれば、お願いします。

 

知事:

まずは、今年度、集中的に議論をします。この問題はおそらく1年でということではない、と思います。当然に、状況によっては複数年、来年度以降も開催していきます。

それから、上下分離の問題については、少し構造的に大きな問題になります。国やJRの本社も含めた、しっかりとした議論を今、国交省もしてくれていると思いますので、その議論をしっかりと注視していきます。

沿線の自治体、県も含めて、所有するということになると、かなり財政的にも大きな負担や規模感になります。そこは、しっかりと国の方で、どのような支援ができるのかなどを含めて、示してもらうことが大事だ、と思っています。

 

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