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ようこそ知事室へ
【発表項目】
知事:
1番目は「新型コロナウイルス感染症の現状と対応」です。
(1)県内の患者の状況等
本日の新規感染者数は848人で、対前週同日比で68人の減少となっています。
第6波については、ほぼ落ち着いてきている、というところですが、引き続き、感染対策の徹底をお願いします。
病床使用率は12.7%、重症病床は2%台で、比較的落ち着いています。
これからもよろしくお願いします。
(2)武田社ワクチン(ノババックス)の接種体制強化
5月23日に受付を開始し、6月の接種枠は、週100回程度の計450回に対して、6月1日時点で予約がすべて埋まっている状況です。ノババックスワクチンのニーズが想定よりも少し高いこととなりました。
県として、ノババックスワクチンの接種機会を確保していくために、接種枠を増やしたい、と考えています。6月の接種枠は450回でしたが、これを約倍増とし、810回に増やします。また、7月の接種枠は、それより増やし1120回とします。
今、姫路の大規模接種会場で接種を実施していますが、新たに、西宮の接種会場でも6月19日から週3日、各50回の接種を実施します。具体的な接種日などについては県のホームページで公表していきます。予約方法についても、また、詳細は追って、ホームページ等でもお伝えします。
拡大した6月の接種枠については、6月10日金曜日の9時から、7月分については、6月20日の9時から、予約コールセンターにおいて平日の9時から17時半まで予約を受け付けます。
ノババックス社のワクチンは副反応が比較的少ないワクチンだとされています。初回接種、追加接種ともに接種は可能ですので、接種がまだの人は、このワクチンも選択肢に含めて、積極的な接種をお願いします。
2番目は「兵庫県医療的ケア児支援センターの設置」です。
医療的ケアが必要な子ども、その家族については、日頃より、大変な負担、苦労を抱えています。特に、人口呼吸器や胃ろうを使用し、たんの吸引や、栄養を経管で補給するなどの医療的ケアが日常的に必要な子どもと家族については、様々な悩みや、そういったものがあろうと思っています。
こうした方々に対して、様々な相談を総合的に対応する拠点として、今回、「兵庫県医療的ケア児支援センター」を開設します。具体的には、社会福祉法人養徳会の医療福祉センターに、医療的ケア児支援センターの業務を委託して実施します。
開設日は6月15日です。相談時間は平日9時から17時。相談員は医療的ケアの支援実績のある相談支援員や看護師です。
様々な医療的ケア児をケアする場合の困りごとや悩みがありますが、どこへ相談すればよいのか分からない、という声も聞いています。令和4年度から、県としても、そういった家族等からの相談をワンストップで受けられるような窓口を作り、関係機関との連携や、仲介をしていきます。
また、蓄積している調整困難ケースや対応の好事例の紹介や、家族同士の交流会を実施し、ケア児本人や家族が、少しでも安心して暮らしていける環境を作っていきたい、と思います。
6月15日の開設の際には、マスコミの皆さんにもオープンで、と思っていますので、よろしくお願いします。
3番目は「ひょうご産業SDGs推進宣言事業の実施」です。
SDGsは県としても本部を設置し、これから全面的にやっていきます。
一方で、県内の地場産業をはじめとする中小企業においても、このSDGs、持続可能な経営目標をしっかりと取り入れてもらうことが大事だ、と考えています。
今回、県内の、SDGsの達成に向けた取組をしていきたいという中小企業に宣言をしてもらい、それを登録し、ホームページにて公表する取組を実施します。
6月15日から7月7日まで、ひょうご産業活性化センターで募集を受け付けます。概ね年3回の募集を予定しており、今回、6月から第1回、10月ごろに第2回、そして、令和5年1月ごろに第3回を予定しています。
応募要件は、県内に事業所を有することです。それから、後ほど説明するインセンティブ、宣言された場合の特典とも絡んでくるのですが、県の信用保証協会の保証対象業種に属する中小企業などを対象とします。
そして、SDGsで目指すゴールを、具体的な取組、169のターゲットなど、どういうことをしていくのか、17のゴールの中から設定することを要件とします。
登録した場合の支援メニューはいくつかありますが、1点が、姫路工業高校デザイン科がSDGs推進宣言へ登録の中小企業の専用ロゴマークを現在作成中ですので、そのロゴマークを使用することができます。
もう1点が、ひょうご産業活性化センターのホームページで紹介することです。
また、宣言した企業は、センターが行うSDGsの取組に関する専門家の派遣を、通常5回以内ですが、それを3回上乗せできます。
それから、兵庫県信用保証協会は「SDGs支援保証『ステップ』」という新たな保証メニューを創設しました。保証料の率を通常より平均20%割引するというインセンティブです。
こういった形で、県内のSDGsの取組を推進していきますので、ぜひ、県内の中小企業には、積極的な登録をお願いします。
4番目は「観光兵庫Re:STARTの31日間。」です。
新型コロナの対応は引き続き、十分に行っていく必要がありますが、一方で、経済活動の再開も大事です。
報道によれば、国のGoToトラベルも近く再開される見込みですので、こうした中、来年7月からJR6社と連携する、ひょうごデスティネーションキャンペーン(DC)がありますが、本年7月からはJR西日本とタイアップしたプレキャンペーンを実施します。
これをキックオフに、3年後の2025年の万博に向けても、観光の機運を醸成していきたい、と考えています。
全国に兵庫を知ってもらう絶好の機会ですので、6月17日からの1カ月間を、「観光兵庫Re:STARTの31日間。」として積極的に情報発信していきます。
6月17日は何かと言いますと、後ほど説明しますが、ひょうごフィールドパビリオンの募集をスタートする日です。この日から、様々なキャンペーンをしていきます。
具体的には、兵庫プレDCオープニングセレモニーとして、7月1日に「WEST EXPRESS銀河」の出発式を行います。
クルーズ船「シースピカ」、「bohboh KOBE号」のいずれも、神戸から淡路で特別運航を実施します。
また、フィールドパビリオンの募集も、6月17日から開始します。この日は、ワーケーション知事室、日帰り版の実施を予定しており、活動の現場で、記者会見することを予定しています。
クルージングMICEという、海上交通の新たな形を探っていくために、6月27日に2回目の海上交通の実証実験も実施します。今回は、移動中のコンテンツとして、伝統芸能の体験鑑賞を予定しています。
7月18日は、万博開催の1000日前に当たりますので、1000日前イベントを県立美術館で開催します。
各イベントの詳細については、別途情報提供しますので、どうぞよろしくお願いします。
(以下、ワーケーション知事室について質疑応答の中で説明)
ワーケーション知事室を実施します。ワーケーションについては、昨年の12月に多可町、西脇市などで第1回を実施しました。その後、コロナの第6波により、様々な機会を準備していたのですが、実施できなくなりました。
一方で、ワーケーション知事室を実施していきたいと考えており、今回は「日帰り ワーケーション知事室」を、第2回として実施します。
テーマは、山田錦のテロワールです。ちょうどデスティネーションキャンペーンもテロワールで、フィールドパビリオンもあるので、三木市、そして加東市を中心にして、地域の現場を見させてもらいながら、その間に執務もリモートで行っていきます。
具体的には、ワーケーション知事室の中で、フィールドパビリオンのコンテンツ募集の記者発表もしていきたい。これは山田錦の生産農家で実施予定です。そのあとリモートでの仕事を山田錦の館などでしながら、様々な農産加工グループ、酒蔵の方々と意見交換をします。
フィールドパビリオンはどんなものなのかというイメージも、まだまだこれからイメージづくりをしていくことが大事です。こういった現場で記者発表などをして、私自身も田植えの体験などをさせてもらいます。
あとは、インバウンド関係で、外国人とのディスカッションなどもこの時に実施し、フィールドパビリオンのイメージを皆さんにも持ってもらいたい、と思っています。詳細は追って、日程も含め、原則公開としてお知らせします。
最後に1点、項目外ですがコメントを発表します。
6月5日、6日と、神戸市北区と長田区で、暴力団関連施設の襲撃事件が立て続けに発生しています。これを受け、県民の皆さんの不安が広がっている状況だと思います。
県民の皆さんが巻き込まれる抗争事件を未然に防いでいくことが大事だと考えており、県警ではすでに、そういった事案が発生した地域を中心に警戒を強化していることは承知していますが。特に、近くにいる子どもたち、中学生・高校生も含めて、学校が近い場所での発生でしたから、そういった意味でも、より警戒を徹底することが大事です。
昨日、私から県警本部長に対して、県民の皆さんの安全・安心の確保をより万全にすることを依頼しました。
県民の皆さん、特に、子どもたちが巻き込まれるような抗争事件は、しっかりと未然に防いでいくことが大事です。そのため、県と県警とで様々な連携をしっかりとしていきます。
安全・安心な兵庫の実現を目指すということでは、地域安全まちづくりの取組を推進しています。その中でも、「ひょうご地域安全SOSキャッチ電話相談」を、県と県警が共同で運営しています。
日常生活の中で、少し不安だなと思うことや、何か異変があった場合で、どこに連絡すればよいのか分からないという場合には、気軽に相談できるので、日常生活の中で、そういった不安や、暴力団に関する事案ではないか、と思うようなことがあれば、ここに電話をしてください。
匿名でも相談できますし、相談した個人の情報はしっかりと守ります。何か不安に感じることがあれば、遠慮なく連絡をお願いします。
2日続けて、暴力団に関する事案が立て続けに起こっている中で、県民の皆さんが不安に思いつつある状況かと思いますので、県も県警と連携しながら、未然に防ぐ対応をしっかりとしていくことが大事だ、と思っています。
私からは以上です。
記者:
ノババックスの接種体制強化について。想定よりもニーズが高いことを受けての接種体制の強化とのことですが、なぜ想定よりもニーズが高いのか、どのように分析していますか。
知事:
想定していたよりも多かったことについては、詳細はまた分析中ですが、1回目接種の対象の人、今まで打っていなかった人が、「どのワクチンを受けようか」という人が、一定数いるということです。
おそらく、副反応があるのではないかなど、体調を考えて受けるのをためらっていたことが、新たなノババックスという比較的副反応が低いのでは、と言われているワクチンが出現したことで、「では受けてみようか」という人が、一定程度出てきているようです。
それは、3回目の追加接種についても同じで、副反応が少し低いということを情報として得て、受けるという選択をしている人が多いということです。
若い世代が、何か特異な形で増えているといった分析データがあるか、とも思ったのですが、年齢的には10代、20代の割合はそこでも低い状況です。30代から50代のいわゆる現役世代の接種が少し多い、ということがありました。
記者:
知事から見ても、ノババックスは副反応が少ないようなので、という理由で接種を希望する人がいるのではないか、という考えでしょうか。
知事:
ノババックスは、副反応が比較的少ないのではないかという、1つの情報がある中で、「ではそれを選ぼうか」という人が増えている、と思います。
記者:
SDGsの推進宣言事業について。どれぐらいの事業者に参加してもらいたい、宣言してもらいたい、などの規模感や目標はありますか。
知事:
できるだけ多くの企業に取り組んでもらいたいとは思っています。具体的な規模感というものは、なかなか言いづらい面があります。
できれば県内のあるあらゆる業種、地場産業、中小企業もそうですが、多岐にわたる企業にぜひ、今回の登録に賛同してもらいたい、と思っています。
記者:
SDGsが普及してきたとはいえ、実際に何をすればよいのか、とても分かりにくいという事業者もまだまだいるのではないか、と思います。一体どうすればよいのか、という声があれば、県としてはどう応えていくのですか。
知事:
SDGsに興味関心はあるが、一体どのような取組をしてよいものかが分からないという事業者はとても多い、と思っています。
これに対して、県がしっかりとサポートすることが大事です。令和4年度の予算の中でも、地場産業、中小企業に対する支援の予算もありますし、あとは農林水産業の事業者に対しても研修や、周知をしていきます。
この事業の中でも、取組として経営支援専門家の派遣もありますので、登録した場合に、これから意欲のある事業者をしっかりとサポートをしていきます。企業の皆さんを、具体的にどのようにしていけばよいのかを、サポートすることができる、と思っています。
記者:
この専門家の派遣は、SDGsの取組をどのように進めるべきかをサポートしてくれる、ということですか。
知事:
そういうことも含めて、ということになろうかと思っています。
記者:
「観光兵庫Re:STARTの31日間。」と銘打って、17日から情報発信に力を入れるということです。6月に入ってからコロナに関する県の規制や要請もかなり緩和していて、経済の回復に力を入れる段階だと感じています。
改めて、知事として31日間をどんな期間にしたいのか、意気込みをお願いします。
知事:
資料に記載のとおり、7月1日からデスティネーションキャンペーンのプレが実施されます。これは兵庫の観光にとって、テロワール旅というテーマでやっていきますが、大きな流れができていく、と考えています。
一方で、万博に関しても、2025年に向けて、ひょうごフィールドパビリオンという県ならではの取組のキックオフを6月17日に実施します。この2つの軸をベースにして、兵庫の観光をもう一度作り上げていくことが大事です。
短期的な観光事業は、県民割や、あとはGoToも含めて、景気対策の中でしっかりと需要を作っていけるように実施します。これから、コロナ後に、インバウンドが復活して、万博もあるということで、新たな兵庫県の観光スタイルをどう作っていくのかを、力強く進めていくことが大事です。
これがまさに、7月を軸にしてやっていく時期になってきます。そういう意味で、兵庫の観光のリスタート(Re:START)の31日間にしたい、と思っています。
記者:
新型コロナについて、マスクの着脱の条件を示して、今、運用していますが、町中を見てもマスクを外している姿はなかなか見えません。その中で、熱中症のニュースなども散見します。
知事が、ここ1週間など意識的にマスクを着脱して、改めて気が付いたことなどがあれば教えてください。また、県民に呼びかけることがあれば。
知事:
今日も神戸市内の私立小学校で体育の授業中に子供たちが熱中症と思われる状況で体調を崩し、救急搬送されたという事案が発生しました。
先日も尼崎市内の中学校であったということで、今日もすごく暑くなっていますので、熱中症をしっかりと予防していくことが大事です。
マスクを着けている場面が、過度に着けすぎると、熱中症のリスクを高めているということがありますので、ここは可能な場面では、マスクを外していくことが大事だ、と思っています。
教育現場に対しては、すでに6月6日付でマスクの取り扱いも含めた熱中症対策の徹底について、教育委員会から周知をしています。
そんな中で、外す場面は外すことが、これから少しずつ意識が変わっていくことになろうと思います。ただし、朝の通勤や外を歩く際に、ランチタイムも含めて、私自身は外を歩く際は、周りに人があまりいないことを確認しながら、外すようにはしています。
しかしながら、ほとんどの人は外していません。外している人が増えてきたという気はしますが、やはり急には変わりません。2年間、3年間ずっと着けることがノーマルな日常でしたので、それを急に変えるということは難しいのかもしれません。
特に子どもたちにとっては、学校の授業や先生から、必ずマスクを着けなさいということをこの数年間ずっと言われてきた中で。それが意識の中で少し難しくなっているので、急に外すことに対する「どうすればよいのだろう」という、抵抗感もあるのか、と思っています。
これは、少しずつ意識を変えていくことが大事です。屋外で人がいない時、そういった条件下の授業中なども、可能な場面ではマスクを外して、熱中症を予防する、体調の悪化を予防することが、これからも大事です。
教育現場も保護者の皆さんも、また我々自身も、そこを無理なくやっていきましょう、という意識をこれから少しずつ戻していって、広げていくことが大事だ、と思っています。
記者:
昨日、主催者から発表された、兵庫県の夏の高校野球が今月25日に開幕することについて。期待の言葉などがあれば、教えてください。
知事:
夏の高校野球が開催されるということで、昨日、県高野連が記者会見をしました。今年は3年ぶりに観客制限を撤廃し、ほぼ通常どおりに開催されます。
高野連の幹部も言っていましたが、この3年間、子どもたちは制約の中で、野球やスポーツをやってきました。特に高校3年生にとっては最後の夏ですから、その中で、観客が一定程度いる中で目一杯プレーしてもらう。そして、勝っても負けても、青春を謳歌してほしい、と思っています。
開会式は姫路で開催され、私も参加する予定ですので、しっかりと応援していきたい、と思っています。
兵庫県の高校野球は、硬式・軟式を含めて、すごく盛り上がっていますので、これからもはつらつとプレーしてほしい、と期待しています。
記者:
医療的ケア児支援センターの開設の背景を教えてください。
知事:
令和3年度に、「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」が制定されました。その中で、都道府県での医療的ケア児の支援センターの設置が努力義務とされました。
それを踏まえて、県でも今回、設置をするものです。法律もありますし、やはりその背景には、医療的ケアが必要な本人、そして家族の様々な悩みや負担がある中で、サポート・支援の相談窓口を、まずは一元化していくことが大事です。
それから、当事者同士が交流しあう場も必要ですので、今回、県としても設置を判断した、ということです。
記者:
これまでは、そういったケア児の相談窓口は、ケース・バイ・ケースといいますか、1つにまとまっていなかった、バラバラだった、ということですか。
知事:
おそらく、医療的ケア児のかかっている医療機関や、保健所、福祉事務所、それから、障害福祉サービス事業所などが、それぞれケース・バイ・ケースで対応していたところです。
そうすると、(支援に)出会える人と出会えない人の差が出るケースもあると思いますので、やはり一元的な相談窓口を作ることによって、困っている人を繋いだり、サポートできるのではないか。そのサービス水準を一定にしていくためにも必要だ、と思っています。
記者:
ワーケーション知事室について。山田錦に関するフィールドパビリオンを構想しているのですか。
知事:
山田錦、つまり日本酒になりますが、日本酒に関するフィールドパビリオンというものが大事なコンテンツの1つだ、と思っています。
具体的にどこかはこれから募集していく中で作られていくかと思いますが、山田錦、それから日本酒の製造は、大きなフィールドパビリオンのテーマになる、と思っています。
記者:
フィールドパビリオンの募集について。企業を募集するのか、それとも自治体を募集するのか、何か区切りはありますか。
知事:
募集要項ができ次第、改めてお伝えしますが、個人・団体・企業などの明確な枠組は、そこまで厳密ではありません。このように発信していきたいというプレーヤーがいれば、それが例えば、SDGsに資するなど、いろいろな枠組ができていれば、フィールドパビリオンとして認定していく流れになるだろう、と思っています。
ただし、自治体をどのように扱うのか、もちろんそこを排除するつもりはないのですが。できれば、民間創発的に、県の中でいろいろなプレーヤーが、万博を機に、自分たちの取組を国内外に発信していこうという意欲を盛り上げていきたいので、基本的には、民間で頑張っている人が中心になるだろう、と思っています。
記者:
「観光兵庫RE:STARTの31日間。」について。万博1000日前イベントは、パネルディスカッションだけを想定しているのですか。実際に大阪の関係者や、催しなど、もう少し詳しく分かっていれば、教えてください。
知事:
一応、場所は、県立美術館で、と思っています。県立美術館は、兵庫の文化発信の地でもあります。隣に人と防災未来センターなど震災に関する施設もありますので、HATには、万博の時期の1つの拠点性があると思っています。
そこで、いろいろな催しをしていきます。フィールドパビリオンに関するパネルディスカッションなど、そういったものを多彩に開催していきたい、と思っています。また詳細は、追って発表します。
記者:
大阪府との兼ね合いは。今回は兵庫県だけになりますか。
知事:
大阪の方でも1000日前イベントをしますが、そこはその流れの中で、万博協会とはしっかりといろいろな連携をしていきます。
記者:
つまり兵庫は兵庫で、1000日前イベントをするということですか。大阪とは別ですか、連動ですか。
知事:
別というのか、それぞれで行います。万博協会にもしっかりと話をしながらしていきます。連携をしていくことが大事だ、と思っています。
記者:
医療的ケア児支援センターについて。先ほどの冒頭でも少し言及がありましたが、医療的ケア児やその家族が抱えている課題として、どういうものがあるのか、どのように分析しているのか、教えてください。
知事:
様々な課題があると思います。医療的ケア児が、例えば、学校に行きたいというケースもあります。基本的には、たん吸引が必要な場合というのは、在宅での学習という形になりますが、学校に行きたい要望があれば、教育委員会や地元の市や町、そして福祉サービスの事業者とも連携して、どのようにしていくのか、その体制を整えることも大事です。
あとは、日常生活の中で、医療的ケア児は重度の障害を持っている人が多いのです。特に身体の障害を持っている人のケースと、知的の障害を持っている人のケースがあり、複合的な多重の障害を持っているケースもあります。
そういったケースは、日常の介護も家族に大きな負担があります。そういった悩みを、相談窓口を通じて、解消できる支援先を紹介することも大事です。
また、家族同士で集まってもらい、話をして互いの悩みを打ち明け合うことも大事です。そういった悩みや、様々なニーズに、どのように応えていくのかが大事だ、と思っています。
記者:
質問が重なる部分もありますが、知事としてはケア児支援センターが、県内の医療的ケア児や家族にとって、どういう役割を果たす施設になってほしい、というような呼びかけがあれば、教えてください。
知事:
医療的ケア児は、家族や本人も含めて、様々な悩みや負担がある、と思っています。そういった悩みや、本来受けられるサービスをきっちりと受けてもらえるということも大事です。そういった差が出ないように、一定のサービスやサポートをすることが、兵庫県としては大事だ、と思っています。
今回の支援センターを開設することで、相談から入って必要な支援や交流会など、そういったサポートのできる環境を作っていくことが必要です。医療的ケア児やその家族も含めて、少しでも、兵庫県で安心して暮らしてもらえるようにしていきたい、と考えています。
記者:
項目外ですが、先日の県議会の代表質問で、コロナの後遺症についても専用の相談窓口の設置を検討したい、という答弁がありました。
具体的な検討はこれからになるかと思いますが、その窓口の概要、例えば、どういった人が相談に応じるのか、設置の時期など、イメージがあれば、教えてください。
知事:
いわゆるコロナ後遺症です。専門的には罹患後症状と言われているものですが。疲労感や全身の倦怠感、咳がずっと続くなど、いろいろな症状があり、それを解消するための明確な手だてが、なかなか見えないということです。
ベースとしては、かかりつけ医がしっかりと経過観察をしていくことです。それでも悩んでいる人は一定数いますので、そういった人が相談できる窓口を、まずは作っていくことが大事だ、と思っています。
答弁でも言いましたが、第6波がかなり収束してきて、一方で社会経済活動を元に戻していくフェーズになった時に、コロナの後遺症などで悩んでいる人というのは、どこか置き去りになることが社会全体として出てくる可能性があります。
こういった時だからこそ、コロナの後遺症などに悩んでいる人の相談窓口をしっかりと作っていくことが大事だと考えて、判断しました。
その相談窓口は、具体的なところはこれからですが、医師会などと調整しながらしていきたい、と思っています。そういう形で、後遺症症状の一般的な情報や、社会復帰をどのようにしていくのか。必要があれば、労災の関係も、これはかなりレアなケースだと聞いていますが。そういった相談をして、必要な情報提供をしながら、必要なところに繋いでいく形になれば、と思っています。
記者:
時期はまだこれからということになりますか。いつごろまでに設置したいなど、目標があれば、教えてください。
知事:
今、準備をしていまして、おそらく7月の初旬ごろ。6月中には段取りをつけて、これは、医師会などと連携・調整していかなければならないからです。
7月の初旬には、作っていきたい、と思っています。
記者:
例えば、第6波で後遺症に関する相談が、これまで健康福祉事務所等へどのくらい寄せられているのかなど、そういった情報はありますか。
知事:
今、手元にそのあたりのデータや情報がないので、これは、改めて確認をして伝えます。確認に少し時間がかかったり、もしかすると定性的な感じかもしれませんが。
記者:
先ほど、後遺症に悩んでいる人の社会復帰への支援なども言われていましたが、窓口設置以外で、後遺症で悩んでいる人への対応として、何か考えていますか。
知事:
大事なのが、やはり、かかりつけ医でしっかりとサポートしてもらうことです。家の近くのクリニックなどがメインになるか、と思っています。
そういった意味では、医師会との連携の中で、町のかかりつけ医、発熱外来になっているところなのかもしれませんが、そこを中心にして、後遺症に関する研修会の開催を、これからもしていきます。
記者:
私が知らないだけなのかもしれませんが。最初に上着というのか、黒い服を着ていましたが、前からあった服ですか。
知事:
これは前からです。プロギングの時も着ていました。あまりにも暑くて、途中で脱いでしまいましたが。
記者:
「テロワール旅」に合わせて新しく準備したものではないのですか。
これまでの会見で、それを着ているところを見たことがなかったもので。
自前のものに、ワッペンを付けたのですか。
知事:
アシックス社にプロギングイベントなどを含めて、提供をしてもらったものです。
記者:
それを着てきた狙いはありますか。
知事:
テロワール旅とSDGsです。思っていたよりも暑くて、汗をかいてきたので、途中で脱ぎました。今日の淡路での特定地域づくり組合のイベントにもこれで行きました。
少しずつ、こういったスタイルでも、いろいろな対応をしていこう、と思っていたのですが、想定以上に暑いな、と思いました。
記者:
上郡町の80代の女性がマダニ感染症にかかった、との発表がありましたが、知事の受け止めと、県民の皆さんにメッセージをお願いします。
知事:
マダニは、主に森林など自然が豊かなところに、発生して潜んでいるものです。レジャーも含めて、外に出ていったり、農作業をしたり、いろいろなことが増えてくる時期ですから、そういったケースで、マダニ以外にもマムシなど、いろいろな害虫の被害に遭う人は、これからも出てくるか、と思います。
県民の皆さんには、いろいろなところへ出かけることも大事ですが、虫よけの対策や、刺されないように長袖・長ズボンを着る、あとは、人が立ち入っていないところにはあまり行かないようにするなど、注意してほしい、と思います。
皆が遊び回っている芝生やグラウンド的なところは安全なのですが、私も、家族などで公園などに行く際には、隅の藪のようなところに子どもは行きがちです。そういったところには、リスクもなくはないので、注意することが大事です。
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