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ようこそ知事室へ
【発表項目】
(資料に沿って説明)
記者:
この第8波において、経済を回したまま年末年始を迎えるという判断はどういう意図があるかについて改めて教えてください。
知事:
第7波と同様の考え方でいきたいと考えています。
第7波のときも感染者数は急増しましたけれども、オミクロン株の特性は、感染力が高いが重症化リスクは比較的低いというところです。一方で、観光や飲食を含めたいろいろな県内の経済的なダメージも大きいということ、それから県民の皆さんもそういった中で感染対策をしながら、社会経済活動も続けていきたいという声も強いと思っています。
ですから、県としてもこの年末年始というものを、現在第8波になっていますが、できるだけ感染対策を行うとともに社会経済活動との両立を図ることが重要だと考えています。
できるだけ行動制限を行わないで、この局面を乗り切っていきたいと思っています。ですから、基本的な感染対策とワクチンの接種、それから無料検査を含めた検査の活用、それから医療逼迫を防ぐために、リスクの低い方は、できるだけ発熱外来に行くというのではなくて、自己検査して、できるだけ自主療養する。もちろん症状が変化したり、不安だというときには病院に行ってもらうことが大事ですが。そういったことに協力をお願いしたいと考えています。
記者:
一方、今日は11人の方が感染者の中で死亡しています。近頃は2桁台の死者が確認されることが散見されるようになりましたが、オミクロンの弱毒性とはいえ、死者の数については、知事はどのように評価されていますか。
知事:
コロナによって亡くなられる方がおられることは大変残念だと考えています。
感染者数が増えることによりまして、亡くなられる方も大変残念ですけれども増えてくる傾向にあります。全体の感染者数からいうと、重症化や死亡リスクは低いですが、それでも高齢者の方や基礎疾患をお持ちの方、今日のコロナ対策本部会議でも議論になりましたが、脳卒中や心疾患、心筋梗塞といった方もかなり増えてきているということです。
そういった方がコロナを併発することによって、亡くなるリスクも比較的あるということです。その辺りは弱毒化しているとはいえ、引き続きリスクの高い方におかれては、基本的な感染対策やワクチン接種に協力をいただきたいと思っています。
記者:
今まさに年末年始で人の往来が多くなるタイミングだと思います。年末年始を超えた先には、第8波がピークアウトするような想定があるのでしょうか。
知事:
第7波と第8波、第6波の立ち上がりを比較すると、第7波は流行が始まったという段階から急激に上がってきて、大体100日ぐらい、3~4ヶ月ぐらいでピークアウトしていったということで、今回の第8波は少し緩やかな立ち上がりでしたので、おそらく年末年始以降、特に1月に入っても、しばらく増加傾向は続く可能性があると考えています。
全国的にも北海道などは少し感染者数も減ってきていますので、場合によってはここからピークアウトしていく可能性もあります。ただ、まだ新しい変異株への置き換わりも完全に進んでない中で言うと、しばらくこの増加傾向は、年末年始を越えた後も少し続いていくとは考えています。
記者:
医師会の方から、患者数が増えてきているという話がありましたが、他に知事が印象に残った意見や考えがありましたら教えてください。
知事:
医師会からは、この2年間はインフルエンザはほとんど発生しなかったという背景もあり、インフルエンザとコロナを同時に診療していくのは初めてのケースとなるのでどうなるのかなという懸念がありました。
今、第7波のときと違い、検査キットの流通が比較的しっかりしているので、検査キットが全然足らなくて大変だ、というような混乱はないというご指摘もありました。
そうは言うものの、これからまだまだ患者数が増えてくる中で、より外来の逼迫を防ぐためのいろんな手だてをしっかりとやってもらう必要がある、という意見がありました。
あとは、先ほど少し言いましたが、12月に入って寒さが厳しくなってきたので、脳卒中や心筋梗塞など、そういった疾患が増えてきているということもあると。それとコロナが増えていく中で、特に入院医療体制については重症化リスクの高い疾患とコロナのバランスがすごく大事になってくるということでした。
今のところは重症病床使用率も10%台ということで、そこまで逼迫していないものの、これからはそこにも注意が必要だということも指摘されました。
あとは自身で検査をする場合について。例えば発熱した場合、症状がある場合に、もし検査キットがなければ県の方に連絡してもらえれば無料での検査キットを送付させてもらいます。そして自分で検査をして陽性だったら自主療養する、というような、自己検査と自主療養の仕組みをしっかりと県民の皆さんに改めて周知をすることも大事です。
お盆のときは、第7波で社会的にも注目を浴びましたので、割と多くの方々に利用してもらったのですが、そこから半年ぐらい経ち、大分そういったシステムがあるということ自体を知っていない方も増えてきているかもしれない。
それは我々も含めて、しっかりと周知していくことが大事だという指摘もありました。
そのあたりが印象的でした。
記者:
外来フェーズの引き上げについて。これまでは対策本部会議があり、その場で決め、その日から引き上げるといったことが多かったと思うのですが、今回前もっての発表になったのは何かあるのでしょうか。
知事:
これまで入院調整についても、大体1週間ぐらい前にフェーズの引き上げを決定して、1週間後に向けて準備をしていくということが、通常のやり方でしたので、今回も基本的にはその方向です。
特に入院フェーズは1700病床程度を確保しており、そこから通常病床をコロナ病床へ切り換えていくので、これは第7波までで何度も経験したことがあるので、1週間でもうまく調整ができます。
今回の外来フェーズの引き上げは初めてのことですから、1週間ぐらいかけて、この9000人に対応できるような体制を作っていくことが大事だと思っています。28日に9000人を超えるだろうタイミングに合わせて1週間前のこのタイミングで、会議で決定したということです。
記者:
今日は9000人近く感染者が出て、ぐっと上がったところですが、普段は5000~6000人で推移しているときもあります。先のことは分かりませんが、28日に9000人になってなかったとしても、それでもフェーズは引き上げるのでしょうか。
知事:
引き上げます。
可能性としては、確かに達しない、低下していく可能性もありますが、今日の議論でも、これから9000人に向けて増えていく可能性が高いという相場感でしたので、結果的にそうではなかったとしても、9000人に向けて準備をしていくことには変わりはないと考えています。
まだ1月入ってからもどうなるかわからないということもありますので。
記者:
今日の会議では、8波の立ち上がりがゆっくりだったが、それがぐっと上がってきている傾向にあるというのも、皆さんの共通の認識としてあるのでしょうか。
知事:
そうです。
立ち上がりが少しゆっくりでしたけど、ここに来て急に増えてきていると。
病院の現場の感覚としても増えてきているということで、特に小児の方は、症状として熱が急に上がったり、お母さんたちも心配しているケースも多いので、子供の外来については少し多くなってきていることもあります。早めの段階で延長を調整していくことは大事だと思います。
記者:
コロナについて2点伺います。知事も会議の冒頭で挨拶しましたが、発熱外来の診療時間の延長や、抗原検査キットの無料配布は、重症化リスクの高い人の対応にどのような意味を持っているのか、考えを聞かせてください。
知事:
外来フェーズを引き上げていくことは、比較的重症化リスクの高い人が、発熱外来を実施しやすくするためです。高齢者、それから基礎疾患を有する人、さらには、妊婦さんや小さいお子さんなど、そういった重症化リスクがある人などについては、できるだけ外来を受診してもらう。そして、薬の処方や早く措置をしていくことが、重症化リスクを下げて、入院の医療逼迫も防ぐ効果があるので、できるだけ発熱外来の診療時間の延長を多くのクリニックに協力してもらいたいというのが1点です。
もう1点が、無料検査キットの配布を4000個から6000個にするということも、実は重症化リスクの高い人が、発熱外来を受けやすくすることにもつながります。リスクの低い人が発熱したからといって急に発熱外来に駆け込むと、その分医療現場が逼迫してしまいます。できるだけ自分で持っている検査キットや、もしなければ県の方に連絡してもらえば早ければ翌日ぐらいに到着しますので、それを使って検査をしてもらいます。陽性だった場合には、症状が比較的軽い人であれば、そのまま自主療養に切り換えてもらう形にしていくことによって、発熱外来に行く人はできるだけ少なくしていく。それが重症化リスクの高い人の医療を提供しやすいことに繋がっていくということです。
記者:
今週19日に県版のGoToイートも始まったばかりだと思います。外来・入院フェーズも引き上げる中で、開始時にすでに停止条件を設定していますが、今後は感染者数の増加も見込まれる中でどのタイミングで中止の判断をしていく考えですか。
知事:
県版のGoToイート、全国旅行支援についても、年末年始にかけて、スタートや継続をしていくことで、今のところは進めていきます。
社会経済活動との両立をしっかりと図っていくことも大事です。できるだけ行動制限はせず、いろいろな飲食店や観光の支援策はできるだけ継続していきます。
そのためにも、基本的な感染対策やワクチン、今日の県民の皆さんへの呼びかけにもありますが、少し体調が悪い場合には懇親会などへの参加を控えるなど、そういった1人1人の注意が必要だと思っていますので、ご協力をお願いしたいと思います。
記者:
ここ数日間で立ち上がりが急になっているということですが、要因に関して、今まで第7波に比べて立ち上がり方としては緩やかだというようなイメージを持っていました。この数日間で急激に上がり始めたというのは、今日の対策本部会議でどういった理由からなのかということについて、分析等はされていますか。
知事:
具体的にその要因が何かと分析等したわけではないのですが、ここ数日、急に寒さが増して、乾燥もとても進んでいます。空気が乾燥して寒くなってくるといろいろ風邪も流行りやすくなるということは、これは昔から同じでしたので、ここ数日の急激な寒さというものが、患者数が少し増えてきている要因ではないかと考えています。
記者:
忘年会シーズンに入っていますが、特に今回は潜伏期間が3日程度というふうに非常に短いですが、そういった年末の忘年会や懇親会というシーズンに入ってきたことの影響はどのように見ていますか。
知事:
そこも一つの要因として否定はできないと思っています。どうしても忘年会等では、普段会えない人と会うということも多いですので、できるだけそういった時もマスクをつけたり、パーテーションを設置する等、そういったことに気を付けてもらいたいと思っていますが、年末はいろいろな場で人と会う機会や飲食する機会が増えてくるということと、あとは空気が乾燥したり気温が低くなってきていること、そういった要因が重なって、感染者数が増えてきているのではないかと考えています。
記者:
改めてですが、年末年始に神戸空港と新神戸駅と姫路駅で無料検査拠点を置かれるということで、たくさんの方が訪れる場所にこういう無料検査拠点を設置されることの狙いを改めて教えてください。
知事:
これは、お盆の時期にも実施しましたが、今回の年末年始は、社会経済活動を止めないで、帰省や旅行の自粛をかつてのようにはしないで、両立していこうと考えています。
年末年始に帰省で神戸以外のところにふるさとを持っている方は、おじいちゃんやおばあちゃんに会いに行ったり、孫と会うことをとても楽しみにしている方も多いので、検査拠点を神戸空港、それからJR新神戸駅やJR姫路駅という、年末年始の帰省や旅行の移動のポイントとなるところに置くことによって、検査を受けやすくしたいと思っています。
陽性となった場合は、今回は帰省はやめときましょうと。陰性となった場合は、もちろんその中でも感染対策には気を付けていただく必要がありますが、安心してふるさとへの帰省や旅行をしてもらいたいと考えています。
記者:
3ヵ所設ける無料の検査所について、夏の利用実績などをまとめていれば、教えてください。
また、抗原検査キットの配送体制を最大で6000個まで強化されるということで、時期的な目処はいつ頃までにその体制を整えるのでしょうか。
知事:
1点目についてはまた後程、情報提供します。
それから、2点目については6000個への切り換えは28日からで、外来フェーズの切り換えのタイミングと同時に切り換えていきたいとに考えています。
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