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【発表項目】
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1番目は「「ひょうごユニバーサルなお宿」宣言・登録制度の開始」です。
障害のある人や高齢者の人が行きたいところに旅行に行ける兵庫にしていくため、今年の4月から全国初のユニバーサル推進条例が施行されました。
今年度、この条例に基づいて、おもてなし研修やコンシェルジュ育成といった受け入れ体制の充実を図ることと、モニターツアーやトップセミナーによって、情報発信や機運醸成を行います。
ユニバーサルツーリズムの推進に積極的に取り組んでもらえる宿泊施設を登録・情報発信する「ひょうごユニバーサルなお宿」宣言・登録制度を今年度から新たに実施していきたいと考えています。
まずは、宿泊施設に宣言をもらうところからスタートしていきます。チェックリストで自らの施設の取組状況をチェックし、それをオープンにしてもらいます。
従業員向けの研修やおもてなし研修の受講を要件としています。まずは取り組みやすいところから取り組んでもらいます。
次に、宣言をした施設の取り組みをソフト・ハード両面から支援をしていくことが、第2弾の取り組みになります。
ハード支援は、福祉のまちづくり条例に規定するものと同じぐらいのバリアフリー化に対して改修経費を支援していきます。例えば、エレベーターを設置する経費の2分の1を支援します。
ソフト支援は、インターホンと連動したフラッシュライトの導入など備品経費を支援したいと考えています。
ハード支援は、万博までの2年間を重点期間とし、県の負担割合を拡充しています。
それから、宣言施設のうち一定の基準を満たす宿について、「ひょうごユニバーサルなお宿」登録施設として登録していきます。登録したお宿は県の公式観光サイトで情報発信をしていきます。
この制度により、ユニバーサルツーリズムの推進に積極的な宿泊施設の取り組みの促進と見える化を図っていきたいと考えています。
このような宿泊施設を登録・認証する制度というものは、ユニバーサルツーリズムに特化した条例に基づく制度としては、全国で初となります。
来週の月曜日、6月5日から募集を開始します。
来年は神戸でパラ陸上が開催され、2025年には万博も開催されるので、多様な旅行者を兵庫県にお迎えするために、多くの宿泊施設に参加してもらいたいと思っています。
すでに関心を持っている施設もあると聞いています。宿泊施設関係者に対して、チラシの配布などにより周知をしていきます。
2番目は「新しい働き方モデルオフィスの実施」です。
本年2月に策定した新しい働き方推進プランに基づき、テレワークやデジタル化などを推進していきます。
一方、県庁舎のあり方も検討していくことが必要になっています。
出勤率4割をできるだけ実現していきたいと考えており、6月からフリーアドレス、ペーパーレス、ストックレスに対応した新しい働き方モデルオフィスを生田庁舎に整備しました。
今回、このモデルオフィスを使って、各部局が新しい働き方の実践をトライしていきたいと思っています。その中で、出勤率の4割を実現するために、どのような課題があるのか、それをどのように解決していくのかを実践しながら取り組んでいくことが大事だと考えています。
6月5日から来年度末までに、各部1ヶ月交代で実施します。
出勤率の4割程度を想定し、フリーアドレスのオープンスペースオフィスを使っていくものです。デュアルモニターの設置、コピー機の台数縮減によってペーパーレス、ストックレスを大胆に導入するように考えています。
レイアウトは、有識者の皆さんの考えも聞きながら作っています。
6月5日から業務開始をします。
県庁舎の問題も含めて、大胆な働き方改革を実践していくことが大事だと思っています。
岩手で「日本創生のための将来世代応援知事同盟サミット」に参加した際に、講師の人から「働き方改革というものが非常に大事であり、テレワークの導入を県庁自らがやっていくことが大事だ」という話を聞きました。
これはチャレンジングな取り組みです。コロナの時は、4割出勤率を目指していましたが、コロナが終わった後で恒常的に出勤率4割を目指していくのは、おそらく全国初の自治体としての取り組みになると思います。
これはいろいろな問題や課題が出てくると思いますが、兵庫県として、新しい働き方改革に挑戦をしていきます。
部のローテーションは、6月から総務部がスタートして、財務・福祉、土木、農林水産・出納局、教育委員会、企画・県民生活、保健・病院局、まちづくり・企業庁、産業労働・環境となっています。
出勤率4割をローテーションで実施し、テレワークや在宅勤務を組み合わせて、ペーパーレス、フリーアドレスというものを実践していきたい。
実践する中で課題を抽出し、新しい県庁舎のあり方にもつなげていくことが狙いです。
3番目は「5月31日から県庁舎敷地内全面禁煙を実施」です。
今日、5月31日は世界禁煙デーです。
私が就任してから違和感がいろいろありましたが、その中の一つが喫煙の関係です。勤務時間中に職員が喫煙できている、敷地内(フロアのベランダ)で喫煙ができることに強い違和感を抱きました。
その直後に、喫煙に対する有識者の方々の提言で、敷地内禁煙や勤務中の喫煙を禁止すべきとの提言をもらいました。
少し時間はかかりましたが、議会とも調整を図り、4月から県職員は勤務中の喫煙を禁止しました。
今回、世界禁煙デーである本日から、県庁舎内の敷地で全面禁煙を実施することになりました。
健康のことを考えると、たばこはできるだけ吸わないことが大事です。
副流煙の問題を含め快適な職場環境を作っていくことも働き方改革の一つです。
県庁自らが健康な社会づくり、禁煙に向けた機運をつくって行きたいと考えています。
私からは以上です。
記者:
モデルオフィスへの移行期間中、知事はどこで仕事をされるのですか。
知事:
6月5日は私もモデルオフィスで一定時間勤務を行う予定です。公務の兼ね合いで、在宅勤務が出来るかどうかは今後調整していく必要があると考えています。
記者:
来年の2月まで各部ローテーションで業務を行いますが、その後のスケジュールはどうなっていますか。
知事:
令和7年度から1号館と2号館は、順次移転していくので、生田庁舎でのモデルオフィスは、今年で終わらず、来年以降も継続することも考えています。
今年度モデルオフィスを実施し、令和6年度には、移転先となる3号館や生田庁舎、公館の改修工事をやっていく予定です。公館は業務を行なえる仕様に改修する必要があります。
また、防水工事やパソコンのモバイル化の導入も令和6年度を目途に行う必要があると思います。
それを踏まえ、令和7年度から順次移転を開始する予定です。
記者:
全面禁煙は、本日の世界禁煙デーに合わせたとも受け取れるのですが、就任してから時間がかかったのはなぜですか。
知事:
すぐに行っても良かったのですが、3号館も含めると議会との調整などがあり、少し時間がかかってしまいましたが、4月から勤務時間中の禁煙を実施しました。
議会にも、ご理解・ご協力をいただき、議会棟も含めて敷地内の全面禁煙を本日の世界禁煙デーに合わせて実施しました。
記者:
「ひょうごユニバーサルなお宿」宣言・登録制度を兵庫県として推進していく意義や知事の気持ちを教えてください。
知事:
障害のある方や体が不自由な高齢の方などあらゆる方々が、自由に宿泊や観光を楽しんでいただける兵庫を目指すことが私の知事選の公約でした。
ユニバーサルツーリズムに特化した全国初の条例も制定したので、それに基き、受入環境を充実させることが大事だと思っています。
観光関連事業者にとっても、これまでなかなか利用されなかった方を受け入れることで、新たなマーケットを作ることができます。
一方、これまで自由に旅行ができなかった方々も旅行がしやすくなるので、両者にメリットが見出せる環境づくりが大事だと思っています。
兵庫県には、温泉地が多いので、今回の「ひょうごユニバーサルなお宿」宣言・登録制度を通じて、各地で多様な方々に参画してもらいたいと思っています。
記者:
モデルオフィスの関係ですが、2月まで実証した後、課題をどのように集約し、改善に繋げていく予定ですか。
知事:
やりながら課題を抽出し、解決していくことになると思っています。
既に各部局で、どのようにして4割出勤を運営するのかを議論しています。
様々な意見も当然ありますが、6月からスタートし、全体での課題や各部での課題が出てくると思います。
その際に出た課題を、できないと諦めるのではなく、どうすれば課題を解決できるのかを、今年度中に考えることが大事だと思っています。
それを踏まえ、令和6年度には3号館や生田庁舎、公館など既存のスペースを有効活用するために改修を行い、令和7年度に繋げていく予定です。
民間企業では、オフィス以外で業務を行うスタイルが確立してきているので、地方公共団体も同様に取り組むことが大事だと思っています。
県庁舎の建替にかかる建設費が、1000億円を超える可能性があった中で、現在の財政状況や他の事業への影響を鑑みて、白紙にし、県庁舎のあり方を議論する必要があると考えています。
また、職員の働き方改革にもなると考えています。毎日の1~2時間の通勤がなくなれば、子育てや親の介護、地域の活動に時間を割くことが出来ますので、職員のワーク・ライフ・バランスにも繋がると考えています。
記者:
県職員の働き方の改革は、人材確保にも繋がると考えていますか。
知事:
繋がると思います。現在は人材が獲得しにくい状況です。電車などで通勤して職場で働くやり方では、人材が集まらなくなる可能性もあります。
昨年2月に十人十色の働き方として、若手職員が中心になって新しい働き方の提案をしてくれました。
その中の一つが、テレワークや在宅勤務を行うことで、多様な働き方やワーク・ライフ・バランスが推進できます。優秀な人材を確保していくためにも必要な対策だと思います。
記者:
多様な働き方では、職員の方が職場で勤務するのか、在宅勤務をするのかを選択できることが大事なのではないかと思いますが、実現するにあたり、どのように取り組む予定ですか。
知事:
職場で仕事したい人もいれば在宅で仕事をしたい人もいると思います。
これは、実際にやっていきながら、職員アンケートも参考にし、各人のライフスタイルや働き方の意向、出勤率を4割にした際の課題を改善することが必要です。
今回、4割出勤を行うことで職員が在宅勤務をするメリットを感じてもらうことができるかもしれませんので、試行錯誤しながらやっていく予定です。
記者:
モデルオフィスに関して、様々な課題が出てくるだろうとのことですが、現時点で知事が想定している課題や問題は何かありますか。
知事:
ペーパーレスです。基本的に紙を使わないようにしないと、テレワークや在宅勤務はできないと考えています。
私自身は基本的にはタブレットで仕事をしていますが、役所の仕事は、紙を使って仕事をする文化なので、資料の作成や紙資料を使用した打ち合せ、資料の修正などを、どのようにしてペーパーレス化していくのかが、最初に直面する課題だと思います。
それが解決できれば、在宅勤務やストックレス、フリーアドレスが可能になると思います。
記者:
ローテーションを組み、モデルオフィスを半年間以上かけてやらなければいけない理由と事情は何ですか。
知事:
令和7年度から1号館と2号館は使用せず、退去しますので、それに備える必要があります。
令和7年度にいきなり始めるのは難しいと思っています。今年度から徐々に行うことで、各部での課題やメリットを抽出していきます。
記者:
確かめることがペーパーレスやテレワークであれば、モデルオフィスに入らなくても現状の職場で確かめることはできると思います。
1ヶ月おきにローテーションを回してモデルオフィスに入る理由が、最終的に見つけ出したい課題と結果に繋がらないと思います。
今の職場ですぐにでもやったら良いのではと思いますが、どのような考えで実施されるのですか。
知事:
現在の建物は、令和7年度から使わなくなりますので、ここでやったとしても意味がありません。
令和7年度以降のことを考えると、これから使うことになる生田庁舎や公館などで行うことが合理的だと考えています。
現在の建物でフリーアドレスなどをやることにはならないので、令和7年度以降の出口を考えたときには、生田庁舎で実施しないと円滑な移行に繋がらないと考えています。
記者:
庁舎はここではないかもしれませんが、フリーアドレスをどこの場所で設けようが、テレワークやペーパーレスをどこで行おうが、最終的に向かう目標は一緒だと思います。
このモデルオフィスで何を確かめたいのか、正直判然としないですが、お考えをお聞かせください。
知事:
やったことがないことをやろうとしているので、やり方は様々あるとは思います。
我々は、令和7年度以降の姿を見据え、生田庁舎でまずやっていこうと考えています。
いきなりはできませんので、やりながら、課題を抽出して解決策を考えていく。円滑に令和7年度を迎えられるように逆算してやっていくことが今の考え方です。
記者:
3月の発表の際、庁舎の解体は令和7年度ですが、庁舎の整備の検討は、時期を示さずに発表されたと思いますが、どのようなスケジュールで進めていく予定ですか。
知事:
まずは、令和7年度に1号館、2号館が使えなくなることに備え、既存のスペースを活用しながら、どのように出勤率を下げて仕事ができるかを考えて、準備することが大事だと思います。
その中で、スペースが必要になれば、民間も含めた他のスペースを準備しないといけないと考えていますので、どこまで出勤率を下げることができるのかを、これから2年間かけて行うことが今の取り組みです。
どれくらいの規模の庁舎を建てるなどの結論を出すという段階ではないと思います。
記者:
小野市の蓬莱市長が県庁舎の移転について、小野市への移転を提案する話がありました。その発言に対して、県庁や機能の一部を移転する検討があるのか、知事はどのようなお考えかお聞かせください。
知事:
今のところは考えていません。
小野市長からの提案があったってことは承知していますが、直接聞いていません。
今回の庁舎のあり方は、広い土地を利用してフルスペックで庁舎を建てることを前提にせず、6月から実施するモデルオフィスも同様に、働き方やペーパーレス、ストックレス、フリーアドレスを使って、オフィスのあるべき姿を考えていく時代です。
基本的には、オフィスのダウンサイジングになると思います。
県庁舎全体を移転して、新しく建てるやり方は、令和の時代にはそぐわないのが私の考えです。
庁舎の跡地を売却し、利益を使って新しく建てる発想だったと思いますが、一等地にある庁舎を解体して売却するとおそらくマンションになってしまう可能性が、比較的高いと思っています。
元町の県庁舎の跡地にマンションができるのが果たして、良いのかは大きな議論になると思います。
高層ビルを作るよりも広い都市空間の中で緑地を含めた公共スペースを確保していくことが、これからの新しい都市のあり方としても、三宮・元町のあり方としても私は大事だと思います。
そのような意味でも、庁舎のダウンサイジングを目指して新しい働き方を求めていくことと、元町駅の北側エリアに緑の空間を確保するために、あえて建てない選択肢を元町の地域で目指すことにより、三宮・元町の新しいブランディングを作ることが、私の思いです。
記者:
知事の頭の中にあるのはどちらが先かお伺いします。
ブランディングに当たるまちづくりのあり方みたいなものが考え方の先に立つのか、或いは働き方改革みたいなものが先に立つのか。
議論の出発点は、知事の頭の中ではどちらでしょうか。
知事:
三つ全部です。
1000億円をかけて県庁舎を作るということが果たして県民の理解を得られるのか。できるだけダウンサイジングをしていく、できるだけコストをかけずにベストは建てない。
それと4割の出勤率を目指して、既存のスペースを使って何とかやっていきたい思いと働き方改革です。今の時代、通勤時間を減らすことで、それぞれの働き方、ライフスタイルを追求していくことができます。
さらに、結果的に、空いたスペースを都市の緑地を新たに創造していく。
この三つを同時に目指すのが、今回の挑戦で、私の思いです。
記者:
コストとまちづくりのあり方と働き方。この三つが同時にできることを模索していると言うことですね。
知事:
それが今回のモデルオフィスの挑戦です。
記者:
今、レイアウトを見ましたが、知事が6月に入るということは、(6月は)部長の部屋が一つ空くので、そのどちらかに入って仕事をするのでしょうか。
知事:
そこはまだ決めていません。
グループテーブルのほかにも、コミュニケーションゾーンなどがあるのでそのような場所で仕事をするのも良いと思っています。
もちろん、仕事上、オープンなところではできないケースもありますが、会議などはやっても良いと思います。それこそフリーアドレスですね。
記者:
モデルオフィスの電話について伺います。
今まで、部署ごとに電話番号があったと思いますが、モデルオフィス、今後も含めて、出勤する人が少ないということは、電話を取れる人も少なくもなると思います。
企業や大学など、そもそも電話対応を縮小しているようなところもあったりしますが、知事の考えとして、電話対応はどのような方向性で考えていますか。
知事:
県民や事業者への窓口業務は当面は必要になるので、引き続き、1号館、2号館、3号館で、今回はやっていきます。
一方で、全体的な方向性としては、フリーアドレスの中でも電話業務をどのようにできるかを考えていかなければならないと思っており、これからの検討です。
今回は、基本的には固定電話を用意しています。
担当課:
本庁に、電話交換要員を置きますので、そちらにかかってきた電話はテレワークの職員に転送する形にしています。
記者:
長期的に考えた場合に、直接固定にかかってきた電話をテレワークしている職員に転送するなどの考えはあるのでしょうか。
知事:
それはあります。
それぞれの職員に、携帯、モバイルPCを通じた端末など、在宅で勤務している場合でも、業務用の電話が何らかの形で受けたり、かけることができたりする形になっていくと思っています。
そこも大事な論点なので、それもモデルオフィスをやりながら対応していく形かと思っています。
記者:
民間でも行政でも敷地内全面禁煙は広がっていると思いますが、他の都道府県や庁舎で、どのくらいの敷地内全面禁煙を導入しているか教えてください。
また、県庁舎以外にも、県民局、県民センターなどいろいろな施設があると思いますが、全て敷地内禁煙を進めていくのか、或いはもうすでに進んでいるのか、教えてください。
知事:
近畿府県の庁舎内全面禁煙の実施状況は、大阪と滋賀が敷地内全面禁煙をやっています。
都道府県で、敷地内全面禁煙を実施しているのは12都道府県(北海道、青森、岩手、秋田、山形、茨城、東京、千葉、滋賀、大阪、佐賀、沖縄)です。
神戸市も敷地内全面禁煙です。
担当課:
本庁舎以外にも、県民局等の総合庁舎、地方機関も含めて全面禁煙にします。
記者:
本日午前中、外務省を訪問されて外務副大臣へウクライナ支援について報告、提案を行ったとのことですが、提案内容、報告内容を教えてください。
知事:
今日、山田副大臣と午前中面会し、ウクライナの復興支援についての兵庫県の状況を報告しました。
岡部座長をヘッドとするウクライナ支援検討会の状況報告と、自治体間でいろいろな支援を実施していく場合に、カウンターパート方式でやっていきたいことを提案しました。
例えば、リハビリのノウハウを学びに来たりする時に、国と国を行き来することになります。
今、ウクライナの成人男性は戦時下のため出国が普通にはできない状況です。このような問題は、自治体間では解決ができないため、政府間で調整してもらう。例えば、子どもたちへの筋電義手のリハビリや心のケアなどの場合には、成人男性の出国制限を緩和するなど、国家間のプログラムで位置づけるような枠組みとして必要ではないかと提案しました。
先日、関西広域連合でも話をしましたが、東日本大震災の時には、宮城県に対しては兵庫県、岩手は確か大阪だったと思いますが、カウンターパート方式で支援をしました。そのような方式で、関西広域連合でも対ロ支援をこれからやっていきましょう、という提案をしています。
このような取組の輪を広げていきたい。全国知事会の平井知事にも話をしているので、場合によっては、全国の都道府県なり自治体で、ウクライナの復興支援をカウンターパート方式でやっていくことになるかもしれません。
そのような意味でも、政府間の枠組みを作っておくことを、今のうちにやることは大事ではないかと提言しています。
それと、2025年の万博の時に、創造的復興サミットを開催することも報告しています。
創造的復興を復興のコンセプトに入れている東北の3県や熊本もそうですが、トルコ、場合によってはウクライナの方々も兵庫に招き、神戸市内もしくは万博の会場で、震災からの復興についての経験と教訓を共有し、何かを発信していく場を作っていきたいことも説明しました。
メインのテーマはウクライナの復興への支援についてです。
記者:
兵庫県がカウンターパート方式でどこかの州を支援する、支援したい具体的な地名はありますか。
知事:
これから検討会の中で議論していきますが、今、想定しているのは、先日JICAの訪問団でも来県したミコライウ市が位置しているミコライウ州です。ここは人口100万人ぐらいの地域です。
もう一つが、イヴァーノフランキーウシク州です。ミコライウ州は港町を持っており、神戸市と兵庫県が一緒になって復興の支援をしやすいのではないか、という意見がありました。
記者:
県庁舎内全面禁煙の件でお伺いします。
冒頭、知事に就任した時に違和感があった、驚いたという趣旨の発言がありました。
それは、勤務時間内にたばこを吸えるという点が、今まで働かれていた大阪府や総務省、また、他の一般企業に比べて、率直に言えば遅れていると感じた、ということでしょうか。
知事:
そうです。
大阪府庁は勤務時間中の喫煙を禁止していましたし、敷地内禁煙でした。そこで勤務していた経験からすると、兵庫県も当然そうしていると思っていたら、敷地内、ベランダなどで勤務時間中に喫煙できます、ということでした。これはおかしいと思い、少し調整しながらようやく庁舎内禁煙ができました。
兵庫県は遅れていると思っていました。
記者:
知事のリーダーシップで、今回、実施された。思いがあって実施された。ということですね。
知事:
やらなければいけない、という思いは当初からありました。
議会との関係から、調整を丁寧にやりましたが、私がやりたいという強い思いです。
記者:
知事ご自身は、今も喫煙者であるとか、もしくはかつて吸っていた、ということはありますか。
知事:
私はたばこを吸わないです。
記者:
私もたばこを吸いませんが、とは言え、たばこを吸うのは自由、誰でも吸う権利があると思います。
全面禁煙すると、この辺りだと県民会館になると思いますが、そこまで行く手間がかかります。禁煙しようと思う人への支援や、県庁内の制度はあるのでしょうか。
知事:
今、公共スペースでは禁煙というのが、大きな時代の流れになっています。
そこは、愛煙家には理解してもらわないといけないと思っています。
ご指摘の通り、県庁周辺の喫煙場所となると、県民会館の東側、JRの元町駅になります。
まずはそこで。そして、できるだけ喫煙をしない方向になれば、社会全体にとっても医療費の削減にもなるし、望ましい方向だと思っています。
特に禁煙するためプログラムを提供することは、今考えていません。自身の努力で頑張ってもらいます。
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