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【発表項目】
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1番目は「マイナンバー紐付けに関する兵庫県総点検本部の設置」です。
昨今のマイナンバーに関する紐付けのミスやトラブルを受け、政府の方でも、これから秋にかけて総点検の実施を予定しています。
国のマイナンバー情報総点検本部から県に対し、6月29日にマイナンバーの紐付けに関する総点検を秋までに実施していくと連絡がありました。
限られた時間での作業になるので、全体を通じた進捗管理や総点検にあたっての準備が大切です。
また、国からいろいろな省庁ごとに、年金や保険証、障害者保健福祉など、様々な分野ごとに点検の指示が来ます。
県が実施するべきものもあれば、県内の市や町が点検するものもあり、混乱がないように、全体の交通整理をしなければならないと考えています。
そこで、兵庫県として、マイナンバーの点検に関して、兵庫県総点検本部を立ち上げたいと考えています。
総点検に対する迅速な対応、全体的な進捗管理を行う全庁的な体制を整備します。
本部長として片山副知事に、各所属の部長クラスに本部員として入ってもらうことを予定しています。
取り組みとしては、県の総点検全体を進捗管理していく、市や町が国から指示が来る際には、その実施状況のフォローアップを連携しながら取り組んでいきます。
総点検を実施するにあたって、様々な課題が出てくる場合には、市や町と連携しながら国に対して要望や申し入れも行いたいと考えています。
7月6日午前中に第1回の本部を予定しており、私も出席します。現時点での状況や今後の作業の方向性などを確認する場になるかと考えています。
マイナンバーは、これからDXを社会全体で進めていくために、不可欠なツールであることは間違いないと思いますが、昨今の紐づけに関するトラブルで、国民、県民の皆さんはシステムに対する不安が高まっていると思います。
その不安を払拭して、DXに向けた取り組みを進めていくためにも、国や市町と歩調を合わせて、兵庫県としてもマイナンバーに関する点検にしっかりと取り組み、県民の皆さんに安心してもらえるような取り組みを進めていきたいと思います。
2番目は「“躍動カフェ”スタートします!!~第1回躍動カフェ(阪神南地域)の開催~」です。
知事就任以来、現場主義の徹底と対話重視を大きな県政の主軸として、積極的に現場に行かせてもらいました。
先日もワーケーション知事室や、フィールドパビリオンを視察し、今月県立大学で実施される学生未来会議など、現場に出て対話できる場を作ってきました。
今回、新たな取り組みとして、各地域で活躍している県民の皆さんと直接対話する場として、躍動カフェを実施します。
県民局単位で地域ごとにテーマを定め、より良い地域づくりに向けて、いろいろな分野で活躍している県民の皆さんに来てもらい、様々な問題について語り合いたいと考えています。
第1回は7月8日土曜日の午後に阪神南地区で実施します。
場所は関西学院大学の会館で予定しており、参加者は、尼崎市、西宮市、芦屋市に在住、または勤務し、いろいろな分野で活躍している人に来てもらいたいと考えています。
住み続けたい、移り住みたい、訪ね続けたい阪神南地区に向けてどのような取り組みをしているのかを伺いながら、県政へのヒントや、対応すべき課題をいろいろと掘り下げていき、共有する場にしていきたいと考えています。
私からは以上です。
記者:
兵庫県総点検本部でお伺いします。
県所管の業務を点検することが主な目的だと思います。
市町はそれぞれの所管業務を点検すると思いますが、直接市町から国へ報告を上げるロジックになっているのか、それとも市町の点検についても県からフォローアップや指導、監督などをする予定はありますか。
知事:
すごく大事なポイントです。
兵庫県として点検する部門はいくつかあります。
例えば、地方共済は、これからチェック体制を強化してやっていきます。
また、福祉や保健医療、産業労働部関係でも、いくつか紐付けがされているものもあるので、県としてチェック、総点検をしていきます。
一方、ご指摘の通り、場合によっては政令市や中核市、その他の市町がそれぞれで点検をする分野もあります。
これに関しては、国からの総点検の依頼を県経由で行うのか、国から直接、市町に総点検の依頼をするのかはまだ見えてこない状況です。
現状どうなっているかというと、市町の体制も千差万別ですので、一体どのような点検をしなければいけないのか、自分たちの体制でできるのかなど、不安に思っている自治体も少なからずあります。
もちろん、それぞれが最終的にチェックをしなければいけない分野は決まっていますが、県がある程度フォローアップをすることで、市町が点検しやすい、また、何か課題があれば一緒になって国に伝えられる体制を作っていくことが大事だと思いますので、今回本部を立ち上げることになりました。
記者:
知事が各地域に出向いて話を聞く機会は他県も含め、やっていることだと思います。
今回の躍動カフェは、地域で活躍されている方が集まって行うものですが、他と違う新しい取り組みとしては、どのような特徴がありますか。
知事:
他の県や自治体でも、県民の皆さんと直接対話する機会があるので、そのような意味では同じ取り組みで、独自性は薄いと思います。
ただ、直接お話をして課題や意見を伺うことが大事なので、対話する場を複数持つことを考えています。
ワーケーション知事室で、地域に行って話を聞くケースもあれば、学生未来会議のように、学生に特化して話を聞くこともやっています。
躍動カフェでは、ワーケーション知事室や学生未来会議では対象になっていない方々とテーマを絞って意見交換できることが特徴だと思っています。
記者:
それぞれの分野で活躍されている方に来てもらう取り組みですが、その方達から「地域でこういうことをやりたい」と意見が出た際、県として県民協働プロジェクトのような形で、県として支援していくことはありますか。
知事:
それにも繋がると思います。
参画と協働は、兵庫県が震災後に育んできた県民とともに、政策や事業をやっていく大きなコンセプトですが、今回の躍動カフェでは、様々な地域や分野で活躍されている方の意見を聞くことにより、県の施策や場合によってはもう少し大きい政策に繋げていくことが非常に大事な取り組みだと思っています。
今回は、子育てや学習支援、芸術文化、スポーツなど、多岐にわたる方にお集まりいただきます。その中で意見を聞きながら、出てきた施策やアイデアが、県としても取り組むべき施策であれば、反映していきたいと考えています。
記者:
マイナンバーの関係を追加で質問します。
省庁が縦割りであると知事も以前から指摘されていました。国として、総本部を設けて、マイナンバーに横串を刺すことには一定の理解ができますが、県としても総点検本部を設けて横串を刺す意味がどこにあるのかお聞かせください。
知事:
国の方も、総点検本部を作って、これから点検作業やっていかれると思いますが、作業の指示や発注は、省庁ごとに降りてくるので、それが県・自治体レベルでも同じになります。そうすると、いろいろな交通整理などを県レベルでもきっちりしていかないといけません。
様々なチェックをどのようにすれば良いのかの解釈の違いや作業の負担の違いが出てくると思いますので、県レベルでも一定の横串を刺して作っていくっていうことは大事だと思っています。
実際、政令市・中核市以外の市町村から、これからどのような作業が出てくるのかと不安の声も聞こえてきます。
マイナンバーは、政府の号令の下で頑張って普及してきましたが、少し立ちどまって点検作業を実施する時に、自治体によっては、自分たちが頑張って広げてきた分、膨大にチェック作業が発生するのではないか、それを本当に限られた時間で処理することが可能なのかという不満、不安の声があります。
置いてきぼりや乗り遅れにならないように、県が状況に応じてフォローアップをしていくことが、市町ごとの取り組みを下支えすることになり、県全体にとってもプラスになるのではないかと考えています。
記者:
総点検の進捗管理やフォローアップが主になってくると思いますが、総点検本部を設けて、どれぐらいの頻度で会議を開催しながら秋までに総点検を行うのか。スケジュール感をお聞かせください。
知事:
秋までに総点検を実施することが、国全体の方向性ですので、概ね3回程度開催することを予定します。
第1回目が、設置と現状の認識合わせとして、7月6日に開催します。
次に8月を目途に国に中間報告をすることになると思いますので、8月に第2回を開催。最終的には、秋に総点検を取りまとめ、結果の公表をしていくことになるので、秋までに3回開催する予定しています。
記者:
県の所管事務や市町の所管事務で、トラブルやミスを把握されていればお聞かせください。
知事:
今の時点では、大きなトラブルを私自身は把握をしていません。
もし何かあれば担当課から報告させていただきます。
記者:
総点検本部の役割の一つとして、研修の実施も含まれています。
総点検本部の中で、市町や県で開催する日程、研修内容も会議の中で方針が示されたりとか話し合ったりするのでしょうか。
知事:
そうです。
国からの点検に関する内容や、マイナンバーのこれから紐づけも含めて、適正にチェックをしていくいろいろなテーマがあると思います。
県が、きちっと声掛けをして、本部を中心に研修などでノウハウを共有する場を作っていきたいと考えています。
記者:
マイナンバーの関係でお聞きします。
知事からもお話がありましたが、作業量が膨大で、市町からの声もあると思います。担当課の方でも、かなり多岐にわたるので全貌を把握するのは難しいのではないかということでした。
点検の方法は、国からマニュアル的なものはあるのでしょうか。
知事:
国の方もこれからどのように作業、チェックしていくのかを整理しながら依頼が来ると思います。
現時点で、どれぐらいの作業量になるのか、どのような方法で作業をしていくのか、詳細には来てない状況です。
県もそうですが、県内市町の担当部局も、大変不安に思っている状況です。
例えば、福祉部では、身体障害者等の手帳情報が紐付けされているのですが、県が所管する部分だけでも20万件ぐらいの件数があります。
このうち一体どれぐらいをチェックすれば良いのかもわからない状況です。
先日、地共済兵庫県支部でもトラブルがありました。共済関係では、全体で紐付け件数が3万件あるのですが、その内、明らかに不一致が出てきそうな分野に限って、数千件程度をチェックする見通しは見えているところもありますが、そもそもどこまでチェックすれば良いのかが、分からない状況です。
これからどのように作業していくのか、全然分からない状況なので、市町によっては職員体制が非常に手薄なところもあると思います。そこをしっかり準備してフォローアップしていくことも大事だと思っています。
記者:
県の総点検本部は、他の都道府県でもやられているのでしょうか。
知事:
私が認識している限りではありません。
担当課:
全て承知している訳ではありませんが、このような体制をとっているのは、本県が初めてだと思っています。
知事:
他の県のトップの方も、いろいろな作業がしやすいようにしていくと言われているので、何らかの体制を構築していくのだと思います。
現時点で、本部という形で構築するのは、おそらく兵庫県が初めだと考えています。
記者:
7月6日が総点検本部の設置の日ということでよろしいですか。
知事:
はい、そうです。
また、取材案内を配布します。10時半から予定しています。
先日の会見で、地共済兵庫県支部の作業は、5人程度の体制で大丈夫か、という質問がありましたが、きちんと応援体制を構築しており、約15名程度の応援職員を総務部と病院局からも来てもらい、総勢、約20名体制で共済関係のチェック、総点検をできるように強化しました。
すでに20名ぐらいに増やして作業しています。集まって作業する場合もあれば、分散して作業というケースもありますが、体制を強化しました。
記者:
他の点検する部署では、基本的にはそこの職員がやるということですか。
知事:
地共済兵庫県支部は、作業量がこれぐらいだと概ね見込みが分かったので、20名ぐらいの体制としましたが、福祉部関係は、場合によっては大きな作業が発生する可能性あるので、まずは福祉部内での体制の強化、必要に応じて他の部局からも応援をすることも考えなければならないと思っています。
記者:
生田庁舎でのモデルオフィスが始まって、1ヶ月ほどが経過しました。
出勤率4割というあまり簡単ではない目標を掲げていますが、1ヶ月実施されての所感などがあれば、お聞かせください。
知事:
先月5日からモデルオフィスを実施し、28日で総務部のモデルオフィス期間が終了しました。今のところ総務部で大きな混乱はなく、概ね出勤率は4割で業務ができたと聞いています。
先日も述べましたが、良かった点として一番大きなポイントは、在宅勤務で通勤時間が削減されたことにより、家庭であったり、いろいろな時間の有効活用が図れるようになったことです。
また、モデルオフィスではフリーアドレスを実施し、普段同じ班だけで仕事していることと比べると、横と繋がりながら仕事ができた、というプラスの面が大きく出てきたと考えています。
一方で、課題としては、自宅でパソコンをやる際に通信環境が途切れがちになるケースがあったりしました。これは、パソコンの問題なのか、個々人のWi-Fi環境の問題なのか、検証は必要だと思います。
7月3日から財務部と福祉部のモデルオフィスもスタートしました。部で仕事のやり方もそれぞれあると思いますが、それぞれ課題やメリットを検証しながらやっていくことで、今のところ大きな混乱はなく、職員からも概ね一定の好評は得ていると思っています。
問題は、部局ごとに職員とともに合意形成をしていくことです。このような働き方に繋がっていくのであれば、「ここはできそうだ」、「ここは少し課題があるよね」なだ、みんなで一歩一歩を進めていくことが大事です。
実施を決めたのは私の強い思いですが、やり方や、プロセスはみんなで合意形成し、課題解決しながら前に進めていくことに繋げていきたいと思っています。
記者:
先ほどのマイナ総点検で補足の質問です。
国から指示があったかという質問がありました。
先日、私が地共済兵庫県支部を取材した際、すでにトラブルを公表された後、地共済兵庫県支部としても自主点検をしており、今後国から指示があった場合に今一度点検をしなければいけないが、指示がないのでまだ点検できていない状況でした。
その時の取材を踏まえて、まだ国から、調査方法の手順は示されていない、という理解でよろしいでしょうか。
担当課:
地共済兵庫県支部は、共済本部から6月26日付けで点検の手順の指示が来ています。
記者:
国の指示が来ているところもあり、その指示に従って各部局も対応しているということですか。
知事:
ものによっては、すでに点検の依頼があるようです。全く国から何も来ていないということではないので、もし私の言い方に語弊があれば訂正をします。
来ているところは随時体制を強化し、来ていないところは、しっかりと情報収集をしながら、フォローアップができるようにしていきたいと考えています。
記者:
県庁内で点検に係る職員の応援派遣など、知事も言及されていますが、市町によっては手が足りないこともあるかと思います。
県として、職員派遣や応援支援体制について、知事はどのようお考えですか。
知事:
それぞれの自治体の中で、職員の確保、それから体制を強化していくことが大事だと思っています。
県の場合は、同じ部局内、それから全庁的にそれぞれのチェックする部門を体制強化していく予定です。
同じように市町でも、基本的にはそれぞれの自治体の内部でやってもらいたいと思っています。
県としてやるべきことは、「どのような形でチェックするのか」、「こうするとチェックが合理的にできる」、「このようなところは気をつける」などのノウハウを研修なりで共有する、浸透する、ことをやっていくことが重要だと思っています。
記者:
新型コロナが全国的に拡大しており、県内でも拡大傾向です。
兵庫県はそこまでではないかもしれませんが、全国的にはRSウイルスやヘルパンギーナが非常に流行している報道もあります。
この状況に対する受けとめと、県としての呼びかけがあれば聞かせてください。
一方で、県も1日からデスティネーションキャンペーンが始まり、今後、海水浴や夏祭りなど、人出が増える機会があると思います。
県として、それらを利用してもらいたいなど、社会経済活動を回すための呼びかけ等があれば、併せてお聞かせください。
知事:
新型コロナウイルスの感染状況は、定点医療機関からの報告の数値が徐々に上がってきている状況です。県全体で4.82というのが最新の数字で、引き続き注意が必要だと感じています。
先日も指摘がありましたが、中播磨の数字が高いということで、これは定点医療機関の特異な原因によるものなのか、これから分析が必要かと思っています。
一方でご指摘の通り、ヘルパンギーナやRSウイルスの感染報告数も、トレンドとしては概ねコロナと同じように右肩上がりで増えている状況で、小児科や現場のクリニックで感染患者、特に子どもを中心に増えているようです。
一方で、医療機関からの情報では、患者数は増えてはいるのですが、重症者は今のところは急増していないようです。
兵庫県は、保健所なり、県のCCCを通じて入院調整をする機能を今も保持していますが、入院調整をしたという実績が最近はないので、基本的には医療機関できちんと医療提供体制が回っているようだと考えています。
ただ、感染者数がこれから増えてくると高齢者などのリスクがさらに高まっていくことになります。
これから夏の本格化シーズンになるので、基本的な感染対策を、特に高齢者施設などのリスクが高いところには注意を払ってもらいたいと考えています。
感染状況がさらに広がってきたり、今800床ぐらい入院病床を占めていますが、今後入院が増えてきた場合には、高齢者施設への注意喚起であったり、流行期へフェーズを変えて、入院病床を800床から1300床に増やす対応、ホテルの宿泊療養施設を開設、そのようなことをしっかりと早めに準備するなど、県は対応したいと思います。
県民の皆さんには、これから夏のシーズンは、海水浴や旅行、デスティネーションキャンペーンも本格化しますし、祭りも盛んになるので、日常生活はできるだけ元通りにしていきたいと思っています。
そのため、リスクの高い方には、普段の基本的な感染対策をこれからもよろしくお願いします。
記者:
躍動カフェについて、今回は阪神南地域での開催で、この「住み続けたい、移り住みたい、訪ね続けたい阪神南地域へ」というテーマ設定をしたねらいや思いがあれば教えてください。
知事:
兵庫県全体では人口減少が進んでいますが、この阪神南地区は県の中でも大阪などからの人口が、特にファミリー層を中心に、転入が増えている地域です。
ここは住みやすい、それから環境がいい、あと教育環境がいいなどいろいろな要因があると思います。
そこを、これからの兵庫県全体のポテンシャルを高める意味でも、この阪神南の住みやすさ、働きやすさ、訪れやすさをより伸ばしていくことが必要だと思います。
今回、阪神南では、そのような意味で子育て世代や芸術文化・スポーツ、さらには教育に携わっている方と意見交換することで、ポテンシャルを伸ばしていくための施策につなげていきたいと考えています。
記者:
本日の会見から記者への配付資料もペーパーレス化されましたが、いろいろな機会でペーパーレスを試していくことになると思います。
改めてペーパーレスを推進する狙いがあればお聞かせください。
知事:
本日から会見資料もペーパーレスで実施しています。
県庁舎のデジタル化、それから、出勤率4割の話にもつながりますが、ペーパーレスを進める事が非常に大事な要素になります。
しっかりと進めていく意味でも、今日から記者会見資料もペーパーレスで実施する形にしました。
少し慣れないケースもあるかもしれませんが、皆さんも普段ペーパーレスで仕事をされる時もあると思うので、一緒に協力しながら進めていきたいと思っています。
記者:
今後も、会議などでペーパーレスを進めていきたいとの思いが強いのでしょうか。
知事:
すでにいろいろな会議を原則ペーパーレスで実施しています。県の審議会や研究会、議会も含めて、ペーパーレスでやっていくことを主軸に、さらに広げていきたいと考えています。
県庁としても率先してDXを推進していくことが、県全体のDX化、働き方改革、業務の効率化にとっても不可欠だと思っています。
県がしっかりリーダーシップを発揮して取り組みを広げていきたいと考えています。
記者:
神戸の事件を受けて、虐待が疑われる事案の全件共有の件ですが、先ほど神戸市に対して、東京のNPOが神戸市に対して全件共有を求める要望書を出したようです。
内容は、パソコン上で警察とリアルタイムに情報共有できるシステムを導入してはどうかというもので、埼玉県などでは先駆的に導入している例もあるようです。そのようなシステムの導入を県としても検討していくのかお聞かせください。
もう一点、全件共有した場合、一時保護児童の対象が増えると思います。
兵庫県は民間委託の割合も高く、逼迫しているような状況もありますが、全件共有した後の調査や受入れの体制は大事だと思いますが、知事のお考えをお聞かせください。
知事:
今回、神戸市で大変痛ましい事件が発生しました。
事件の詳細は、県警がこれから捜査し、
神戸市の方もタイミングを見て検証し、再発防止をしていくことになると思います。
県としては、県の所管のこども家庭センター内で、これまで中度・重度ケースの事案を警察と共有をしていましたが、7月から全件共有をスタートすることにします。
県の担当部局と県警の方で実務的なすり合わせをやっていますが、月に1回程度USBで共有をします。
実際にやりながら、そのままでいいのか、場合によってはオンラインでリアルタイム共有ができる仕組みにできないか。これは県警でシステムのセキュリティの問題もあると思いますが、他県でやっているのであれば兵庫県でもできないか検討していくことが大事だと思います。
それからもう1点、小さなシグナルをきっちりと拾い上げて、重度事案になりうるものを早めにキャッチしていくことが大切です。
そうすると、一時保護をすべき事案も一定程度増えてくることが想定されるので、その受け皿が必要になります。
現在、県の一時保護所の定員が54名で、全国で43位と低く、そして、裏を返す形で民間の児童養護施設などへの委託が全国で一番高く、71.5%です。
全国で一番民間に委託している割合が高いため、少しずつ改善していく必要があります。
まずハード面では、令和7年度から川西市に一時保護所を新設します。これによってトータルで100名の一時保護を対応できることになるので、一定改善はできると思います。
令和7年度までの令和5、6年度は、一定程度の民間の受け入れをお願いせざるをえない状況があると思います。そこは無理のないように、民間の協議会などとの連携をきっちりやっていきます。
いかに一時保護が必要な児童などに早めに対応して、命や健康を守っていくことが大事だと考えています。
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