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【発表項目】
2.ワーケーション知事室in西播磨の実施、第4回躍動カフェ(西播磨地域)の開催(PDF:861KB)
3.HYOGO高校生eスポーツ大会の開催 ~公民連携で若者の新しい自己表現の場を~(PDF:1,194KB)
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知事:
1番目は「ひょうご不登校プロジェクトの拡充」です。
増加する不登校児童生徒への対策として、今年度、教育委員会の「ひょうご不登校対策プロジェクト」における協議会で議論をしてきました。
先日、川西市内の中学校を視察しましたが、不登校への支援における校内サポートルームの重要性と「不登校指導児童生徒支援員」の配置の必要性を改めて強く認識しました。
令和6年度に校内サポートルームの設置に向けた支援を重点的に取り組んでいきます。これは、各市町の教育委員会との連携が非常に重要になるので、県の補助事業として充実させていきます。
近年の県内不登校児童生徒数が小中学校でも増加傾向にあります。コロナ前後を踏まえると、平成29年頃から急速に小中学校で増えてきている状況です。
本県では、1校あたりの平均不登校児童生徒数が中学校で26人、小学校で6人になります。特に中学校を中心に、不登校問題が深刻化している現状にあります。
不登校児童生徒へのサポートは、民間のフリースクールもあれば、教育支援センターや校内サポートルームなど、多様なものがあります。
もちろん、民間のフリースクール支援は、尼崎市など各市町がしっかり対応していますが、県としても校内サポートルームにおける支援員の拡充をしっかり取り組む必要があると強く感じました。
先日、校内サポートルームのある川西市の現場に行きましたが、動線に配慮して、通常の生徒と入り口を分ける、登下校の時間も少しずらしていました。
一方で、生徒が状況によっては普通教室に行ったり、家庭で少し休んだりしています。
校内サポートルームに登校すると出席扱いになります。何よりも、生徒にとってきめ細かなサポートをすることで、自主学習や生活の支援、芸術活動もできます。
出席扱いになるため、週に1回来てもらえると家庭訪問をしなくて済むということで、教員の皆さんにとっても大きな負担軽減になるとのことです。
この校内サポートルームの充実強化が大変大事だと思っています。
具体的な取組は、不登校児童生徒支援員の配置とその拡充です。配置校は、神戸市を除く県内市町への補助事業で、より深刻な状況にある全中学校合わせて252校に各校1人を配置したいと考えています。
小学校も不登校問題は深刻になってきているため、不登校児童生徒の割合を加味して、市町毎に4校に1校、155校分の予算を支援しようと考えています。
合計で407校になりますが、予算配分は各市町の学校数に応じて配分します。
どのように支援員を配置するのかは、各市町の実情に応じて判断してほしいと思っています。
配置時間は、1日4時間、週5日間です。県が全て措置するやり方もありますが、義務教育は各市町の教育委員会の一つの仕事でもあるので、負担割合も県と市で1対1にして、県は2分の1を補助しようと考えています。
現在、小中学校全体で819校あるうち、支援員が配置されている学校が207校、25.3%となっています。令和6年度に407校に支援員を配置し、50.0%の学校に配置したいと考えています。
この割合が高ければ良いという問題でもないのですが、全国的に校内サポートルームの設置は進んでいます。
支援員の設置には人件費の問題もあります。本来、国が人件費の支援をしてくれれば良いのですが、今は備品や設置費用の補助のみであり、政府にしっかり要望をしていきます。
支援員の配置の割合が将来的にはどんどん少なくなり、生徒ができるだけ多く学校で暮らすのがベストだと思います。
自治体によっては、支援員は教員免許の保持を条件にする地域もありますが、兵庫県では、教員OBのみならず、PTAの保護者、さらには地域の人材をしっかり活用することで教員免許の保持は不問にしようと考えています。
また、大学生の力も活用することも大事だと思っており、これから教育委員会で検討しますが、例えば、県内の教員を目指す大学生を募り、学業の合間やオンラインで不登校支援ができるような人材バンクの設置をしていきたいと考えています。
教員OB、教員免許を持つ方、保護者、さらには地域のおじいちゃんおばあちゃん、大学生といった多様かつ幅広い層で、不登校に悩んでいる生徒を支えていく、オール兵庫の枠組みを作るのが大きな狙いです。
今回、第一歩として、不登校の問題は、小中学校では大変厳しい状況にあるので、兵庫県として正面から取り組んでいきたいと考えています。
なお、神戸市は、政令指定都市なので義務教育の負担は、神戸市独自にやっていくことになります。
先日の知事と市長らによる調整会議で、不登校問題は主要テーマの一つとして私からも説明しました。これから神戸市内のサポートルームにおける充実強化も神戸市と県がしっかり連携しながら検討していきたいと考えています。
兵庫県全体の不登校問題に対する対処をオール兵庫でやっていく第一歩にしていきたいというのが今回の思いです。
本来、予算に関係するので、もう少し後の発表になりますが、先日、川西市でこの話をした際、県内の首長さんからも直接反応があり、大変前向きな反応ばかりでした。
市町の予算措置の準備を考えた時に、本当に大事な政策なので、県内市町の首長さんが来年度の予算措置の準備がしっかりできる、このタイミングで発表しました。
是非、県と各市町が連携し、この問題にしっかり取り組んでいきたいと考えています。
2番目は「ワーケーション知事室in西播磨の実施、第4回躍動カフェ(西播磨地域)の開催」です。
県内各地でテレワークなどをしながら、地域の方と意見交換、そして地域の魅力に触れていくワーケーション知事室を実施していますが、今回、令和6年1月12日、13日に西播磨の赤穂市を中心に実施を考えています。
6月に家島、坊勢で開催し、今年度2回目、全体で6回目になります。
今回は牡蠣のシーズンになので、多くの観光客で賑わう、たつの市の室津漁港に行きたいと考えています。漁師の方の操縦する漁船に乗り、牡蠣の養殖場を視察して、兵庫の水産業の牡蠣のPRをします。
午後は空家活用特区である赤穂市坂越地区の取組状況を見た後に、赤穂化成株式会社を訪問し、塩の製造過程を視察します。
そこで、第4回となる躍動カフェを開催します。テーマは「地域の強みを活かした賑わいと活力のあるまち、選んでもらえる西播磨」として、Uターンされた方などと意見交換をしたいと考えています。
13日は赤穂市御崎地区で、宿泊や観光の関係者と意見交換を行った後、人気のスポットであるきらきら坂や、神社の境内にできたAMAMI TERRACE(アマミテラス)を訪問します。きらきら坂のSAKURAGUMI(さくらぐみ)もピザで有名なので、そこにも行けるように調整をしています。
そのあと、フィールドパビリオンにも認定されている赤穂緞通の製作現場も訪問します。
今回もワーケーション知事室を通じて地域の方と触れ合い、その魅力を感じることをやっていきたいと思っています。
3番目は「HYOGO高校生eスポーツ大会の開催~公民連携で若者の新しい自己表現の場を~」です。
eスポーツは、地域の活性化への効果、年齢や性別を問わず誰でも楽しめる特性があるため、昨年、検討会を開催しeスポーツの取組の方向性を議論しました。
昨年は城崎温泉で、eスポーツイベントを開催し、地元の方からも喜ばれましたが、次のターゲットとして、高校生のeスポーツの取組を広げていくことを応援するために高校生の大会を開催します。
自治体主催による高校生の大会は、関西として初の取組で、高校生がeスポーツ大会を通じて、魅力を知ってもらうことにつなげていきたいと考えています。
大会の概要は、学校の部活として参加する「HYOGO部活動トーナメント」、それから学校の枠を超えてチーム編成をする、「HYOGO高校生フレンドカップ」の二つの予選会をオンラインで開催し、それぞれ勝ち上がったチームが決勝トーナメントをオフラインのリアル開催で実施します。
競技タイトルは5対5で対戦するシューティングゲームの「VALORANT(ヴァロラント)」を採用します。
今回もNTT西日本兵庫支店との共催で開催をします。それ以外にも、協賛として上新電機株式会社、運営協力の神戸電子専門学校をはじめ、各社には感謝申し上げます。
HYOGO部活動トーナメントは部活動単位での対抗戦として行われる予選大会です。
資料には去年取りまとめた検討会の抜粋を掲載していますが、高校生の部活動など、eスポーツに取り組む学生の支援をしていくことが位置付けられたので、今回は高校生のeスポーツ大会を開催することになりました。
部活動トーナメントは1月20日、21日に開催します。HYOGO高校生フレンドカップは1月27日に実施をします。決勝は、ジョーシン三宮1ばん館9階の「eスポーツアリーナKOBE三宮」で兵庫県のNo.1チームを決める大会を開催します。
決勝大会は賞品も用意しています。詳細な参加申し込みはウェブサイトからお願いします。
また、1月11日にキックオフイベントをNTT西日本のオフィス横にあるeSPARKLeKOBE(エスパークルコウベ)で、私と樋口支店長、大会参加予定の高校生にも参加してもらい、大会の決意表明やデモンストレーション対決の実施を考えています。
そして、多くの学生にeスポーツを体験してもらいたいので、1月の休日の5日間に、eスポーツの体験会も実施したいと考えています。
兵庫県でeスポーツの高校生大会は初の開催になります。eスポーツは全国的にも、そして世界的にも非常に人気が高まっている分野です。大会を開催することで、高校生にとっていろいろな活動の成果を発揮する場を作り、スポーツの裾野を広げていきたいと考えています。
項目は以上ですが、最後に今年の漢字を紹介します。
令和5年の私の考える漢字は、「勢」です。
趣旨は、今年は阪神タイガース、オリックス・バファローズがそれぞれリーグ優勝し、日本シリーズでは59年ぶりの関西ダービーとなりました。
阪神タイガースが38年ぶりの日本一となり、11月のパレードでも三宮・元町が大変盛り上がりました。
そして、ヴィッセル神戸も初のリーグ制覇。さらには、先日も坂本花織選手が全日本選手権3連覇を成し遂げるなど、兵庫県のスポーツが大変盛り上がった年、勢いが出た年でした。
この勢いを一過性にすることなく、兵庫のスポーツのみならず、地域の活性化の勢いにつなげていきたい、という思いで、この「勢」という字を選びました。
さらには、斎藤県政も2年が経ち、3年目の折り返しになっています。
県政を取り巻く課題は様々ありますが、ぜひ、若者・Z世代への支援はじめ、いろいろな施策をしっかりとやっていきたいと考えています。
それのみならず、過去の積み残された課題、分収造林の問題などの課題も残りの2年間で道筋をつけていく意味で、県政に勢いをつけていきたいという思いも込めています。
今も物価高騰など、様々な厳しい状況にあると思いますが、県民の皆さんの安全と安心な暮らしに向けて、ぜひ、県政を勢いづけていきたいと思っています。
私からは以上です。
記者:
不登校支援ですが、支援員の登用を地域人材とされています。
教員OB、地域の方、大学生とのことでしたが、共通して求める適正、このような人を配置したいという思いがあればお聞かせください。
知事:
支援員は、川西市のサポートルームに行った時にも感じたのですが、生徒一人一人の特性や状況に応じて、話し相手になる、相談に乗る、自主学習をサポートするなど、きめ細かなサポートが必要になってきます。
何よりも子どもや学生が好きな方、一人一人の状況に応じて話を聞いてあげれる気持ちのやさしい方、子どもを支えたいという強い思いのある方になっていただきたいと思っています。
記者:
先ほど大学生の力も活用し、オンラインで支援することも考えているとの説明でしたが、実際に配置することと、オンラインでの支援はどのような棲み分けになるのでしょうか。
知事:
それぞれの市町、学校単位で実情に応じてやっていけば良いと思います。
支援の内容としては、学生、特に教員の免許を目指している学生を想定していますが、例えば、支援員になっていただいた場合には、学業の合間にサポートルームに来ていただいて、実際に子どもたちに接し、学習や生活の補助をしていただくことも大事です。
場合によって学校に来ることができない子、かつ、サポートルームに普段は来ているが、少ししんどい状況で家にいる子などには、今、タブレットが一人一台配られているので、オンラインで話を聞く、勉強を教える、場合によっては少し簡単なゲームなどもしてもらうことを想定していきたいと考えています。
記者:
eスポーツ大会の件でお伺いします。
県内の部活動は、何チームぐらいで開催したいのか、規模感をお聞かせください。
知事:
県立高校で4校、私立高校で3校にeスポーツの部活が設置されています。
その方々に募集をスタートしました。この7校には参加をしていただきたいと思っています。
部活動以外にもフレンドシップ枠があるので、個人個人でチーム結成して、できるだけ多くの方に参加いただきたいと思っています。
実際の参加チーム数が固まった段階でお知らせします。
記者:
不登校の支援員のことでお伺いします。
令和6年度当初予算で計上されると思いますが、予算規模を教えてください。
知事:
約2億円です。
市町と2分の1ずつなので、全体の事業規模としては4億になります。
記者:
配置校の目標を掲げていますが、令和6年度中に配置を目指しているのですか。
知事:
令和6年度中に配置していきたいと考えています。
今の状況を見ると、一刻も早く配置することが生徒一人一人にきめ細かなサポートや教員の負担軽減になるので、このタイミングで少し早めにお知らせしました。
記者:
支援員の条件は、特に教員免許を持っていなくても各自治体にお任せしますとのことですが、ある程度、県の方でガイドラインなどを示さなければ、現場が混乱するのではないかと思いますが、どのようにお考えですか。
知事:
すでに各学校や教育委員会のスクールサポートスタッフも配置が進んでいるので、スタッフを選ぶノウハウがあると思います。
県が条件を作りすぎると、なかなか集まらなくなると思っています。教員免許の有無が各自治体の一番の関心が高いところになるので、県の予算では、特に持っていなくても登用できることにしたいと考えています。
市町、学校単位でしっかりスタッフを確保していけるのではないかと思っています。
記者:
不登校対策の件でお伺いします。
いくつかの首長さんから連絡もあったとのことですが、今のところ、どのぐらいの自治体が実施したいと言っているのでしょうか。
知事:
これからだと思います。
不登校対策プロジェクトで議論を重ねてきた中で、サポートスタッフ支援の声が一番強かったと聞いています。
私には、2人の首長さんから連絡がありました。川西市長もそうですが、県がこのような一歩を踏み出すことに前向きな反応だったと思います。
私の思いとしては、全ての自治体がサポートスタッフの確保に動き出してくれると考えています。
記者:
市町の負担があるわけなので、自治体によっては負担を考えてやるところもあればやらないところもある可能性があるということですね。
知事:
ただ、不登校の問題は、地域問わず、どの自治体でも深刻な状況なので、県の方も予算措置をします。多くの自治体がかなり前向きに取り組んでくれると思っていますし、そう期待しています。
記者:
不登校対策の人材確保で伺います。
教職免許の有無は問わない、大学生や保護者の活用との説明がありましたが、そのようなスキームを、どう周知していくのでしょうか。
例えば、県のホームページに人材バンクというお話もありましたが、どのような場所で募集ができるなど、周知活動をもう少し詳しく教えてください。
知事:
早めの段階で具体的な内容を発表しているので、これから、それぞれの市町を通じて、ホームページや広報誌、ハローワークなどを通じて支援員の確保を県と市町が連携しながら進めていきたいと考えています。
学生の人材バンクは、一つのポイントだと思っています。県立大学は県が設置者ですが、それ以外の国公立大学、私学も含めて、大学との繋がりはコンソーシアムがあります。そこを通じて、各大学に不登校対策の人材バンクの制度を周知し、思いのある学生に1人でも多く関わってもらえるような、そんな枠組みを作っていきたい考えています。
記者:
大学生はやはり勉強が主体です。
大学によっては、インターンではないですが、校外活動して単位を与えるなど、ある種の特典があれば学生の人材確保につながると思うのですが、何かお考えはありますか。
知事:
予定はありませんが、例えば、県立大学はすぐにできる可能性もあります。教員課程を目指している学生にとっては、校内サポートルームへの支援が、何かしらの単位認定・付与になるような方向性は目指していきたいと思っています。
記者:
不登校と一概に言っても、いろいろ種類があると思います。中には不登校の中でもひきこもりがあり、先ほど知事が言われたように、なかなか外にも出られない子たちも多い中で、このプロジェクトはあくまでも外に出られる、人と会話ができることが前提だと思います。
なかなか人との会話が難しい不登校の生徒や児童に対しては、これからどのような支援が必要と思われますか。
知事:
不登校がより深刻化すると、家の外に出られない状況にも繋がってくると思います。
そうすると、フリースクールなどの問題とは違う、やはり側面から施策をやっていくことが大事だと思いますので、来年度予算の中でしっかりと検討していきますが、いくつかやっていきたいと思っています。
一つが、学校との連携強化における地域の相談機能を充実です。県内にすでに地域の相談支援拠点が5か所あるので、学校との連携強化や地域の福祉関係、そのような支援機関につなぐことを通じて、相談体制を拡充していくことをやっていきたいと思います。
それ以外にも、福祉的な施策になりますが、例えば、子どもへの学習サポートなど居場所づくりを支援していくこともやっていきたいと考えています。これは外に出られる子どもたちを対象としたものではありますが。
ひきこもり支援団体とのネットワークの構築などに取り組みたい。不登校児童対策は、ひきこもりの支援とセットで考えていかなければならないものですので、ひきこもり対策と併せて、来年度から、しっかり拡充をしていきたいと考えています。
記者:
大阪でも、公立校に不登校特例校を配置する方針、京都でも、支援員を全校配置しているという話で、関西圏でも取組をしている自治体もあるかと思います。
改めて、今回、不登校対策で新たに支援員を配置する施策に対する知事の思いをお聞かせください。
知事:
私がこれまで、県政運営の基本方針に対話と現場主義を掲げており、躍動カフェなど、県民の皆さんとお話をする機会を増やしてきました。
その場その場で、必ず出るテーマが不登校の問題でした。それは、当事者として不登校となっている子どもがおり大変だったという話もあれば、例えば塾の経営者が不登校を受け入れてサポートしているケースなど、必ず不登校の話題が出てきます。
コロナ禍を経て、この不登校問題は、実際の県民生活の中で影響が出てきている問題だということを強く感じましたし、私自身も子どもがいますが、小学校でもクラスに数名は継続的に学校に来ていない子どもがいるという話も聞きます。
不登校問題が、地域の中で当事者や保護者の中で根差している非常に深刻な問題だということを2年間の中で痛感をしました。
まずは喫緊の課題である小学校、中学校、特に中学校は非常に不登校の生徒が多いので、大きな第一歩を正面からやっていきたいと思います。
今回、大きな予算額になりますが、校内サポートルームへの支援員の設置から実施します。
この問題は子どもたちのライフスタイルを守っていく意味でも大事なテーマだと思います。県と市や町が連携しながら、しっかりと取り組んでいきたいという決意で、これからも進んでいきたいと思っています。
記者:
eスポーツ大会で、主催のNTT西日本兵庫支店は事業にどのように関わるのでしょうか。
また、競技タイトルが「ヴァロラント」ですが、このゲームが、どのような決め手で競技の種目に選ばれているのかをお聞かせください。
知事:
1点目ですが、今回全体の予算規模が約800万円で、県とNTT西日本が半分ずつ負担しています。
それ以外にも、上新電機には商品を提供してもらっており、官民連携で実施します。
去年の城崎で開催したeスポーツ大会も同様に、NTTと連携しながら開催しています。
ヴァロラントを競技タイトルにした理由は、今、eスポーツ界で、チーム戦で非常に人気があるからです。去年、城崎でやった大会もヴァロラントが競技種目でしたが、非常にリアルなシューティングゲームです。
5人でチーム1組なので、やりやすいということもありますし、NTT西日本からもヴァロラントとの推薦がありました。
また、高校生のeスポーツ全国大会が開催されていますが、ここでの競技もヴァロラントが採用されているので、タイトルにしました。
過激な描写がそこまであるものではないのですが、シューティングゲームなので、今回は配慮し、血が流れたりするシーンはオフにします。
記者:
このゲームは誰でも無料で楽しめるようなものですか。
知事:
そうです、これは無料配信です。
記者:
先週、厚生労働省の研究機関が2050年の地域別の将来推計人口を発表し、全国的な流れかと思いますが、兵庫県は2020年に比べて2050年は110万人減、2割減という結果が出ています。
その他にも、県内で人口が半減する自治体、高齢者人口が5割を超える自治体が複数ある推計になっていますが、知事の受けとめをお聞かせください。
知事:
先日の推計人口で、2035年に兵庫県は500万人を切る496万人、2050年には436万人で、高齢化率も非常に高くなると発表されました。
都市部は減少してる中でも比較的抑えられている面がありますが、多自然地域は非常に減少率が高く、50%を超えるところもあると推計されています。
この問題は、兵庫県のみならず日本全体の問題でもあり、人口減少社会を一つの前提として、どのように地域社会を作っていくのかを考えていくことが大事だと思っています。
多自然地域の首長と話をすると、人口減少の中で地域のインフラ、例えば、下水道や上水道をどのようにしていくのかをきちんと考えていかなければならないという考えを持っている方もいます。
人口減少社会の中でも兵庫の将来を担うのは、やはり若い力、人材になります。
政府も少子化対策をやっていますが、成熟した日本社会の中で急に1人当たり3人、4人に増えていくのはなかなか難しい面もあります。
だからこそ、子ども一人一人の個の力を高めていく意味で、若者・Z世代などが兵庫で生き生きと勉強やスポーツなどを楽しみ、自分の力を伸ばせる環境を作ることが大事だと思っています。
そのような意味でも、県立高校の環境整備、県立大学の授業料無償化や奨学金の返済支援、グローバル人材の育成をしっかりやっていく。
人材を育成していくことで、少子化の時代でも、より大きな成長や付加価値、地域の担い手となるような人材を育んでいくことが大事だと思っています。
記者:
昨日の県と神戸市の調整会議の中で、久元市長が冒頭で、自治体が人口減少対策でいろいろ無償化すると人口の奪い合いになって消耗戦に陥いる。そうならないよう市町への指導をお願いしたい、というような発言がありましたが、無償化について、知事はどう考えていますか。
知事:
基礎的自治体は、施策の判断をそれぞれやっているところですが、何を目的にやるかだと思います。
まず、子育て支援策として、保護者の負担軽減をする意味での無償化は一つの意義があると思います。ただ、多くの財源がかかります。
人口流出対策の目的でやることは、昨日の会議でも説明しましたが、人口の転出転入において、子育てソフト支援策がどこまでの影響が出ているのか、県の取ったアンケート調査では、実際に転勤や引っ越しをした人の4分の3は、そこまでは考慮していないとの回答でした。
住宅の安さ、通勤の便利さが転居先を選ぶ主なポイントだったということなので、無償化を子育て支援策としてやるか、人口流出対策としてやるかの意義を見定めた上で、大きな予算が投入されることなので、そこは判断しながらやることが大事だと思います。
県としては、そのアンケート調査の結果を、今後、各市町に紹介し、それぞれの自治体の政策判断の一助になるようにしたいと考えています。
記者:
ヘルメットの支援事業ですが、12万個の目標に対し、現在、申し込みがゆっくりだと伺っています。
知事もいろいろご指示をされていると伺っていますが、申込みについて、どのような分析をされているのでしょうか。
知事:
現時点で申請件数が約2万個です。
申請状況は大きくは伸びていない状況です。12月1日からスタートした中で、約1ヶ月経とうとしているので、年明け以降、どのような状況にあるかは、これから見ていかなければならないと思います。
マスコミの皆さんにも大変ご協力いただき、メディアでの報道はしっかりしていただいているので、そこは改めて感謝申し上げます。
我々自身、ヘルメットの購入支援事業があることのPRがまだまだ不十分だと思っています。
特に購入をしてもらいたい層としては、高齢者や子育て層なので、そこに対して、例えば地域の自治会や婦人会、老人会など、あらゆるルートを通じて、この購入支援事業があることを周知するよう指示を出しています。
やはりPRがまだ不足しているのではないかと思っています。
記者:
はばタンpay+の時も確か届いていない層があるというようなお話あったと思いますが、ヘルメットもそのような可能性があるということでしょうか。
知事:
まだ届いていない層があると思っています。
支援を使って購入したという声もちらほらは聞こえますが、まだまだ周知不足だと思っています。
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