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ようこそ知事室へ
【発表項目】
1.兵庫ユニバーサルマラソン2024in尼崎の森の開催(PDF:451KB)
2.「ひょうごユニバーサルなお宿」登録施設(第二弾)の決定(PDF:365KB)
3.防災100年えほん出版記念フォーラム2024の開催 -創作絵本で伝え広げる、災害語り継ぎと防災・減災-(PDF:438KB)
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知事:
1番目は「兵庫ユニバーサルマラソン2024in尼崎の森の開催」です。
今年の5月17日に神戸市で世界パラ陸上が開催されますが、本日で71日前になります。
大会の機運醸成、スポーツを通じた共生社会の実現を目的として、年齢や性別、障害の有無に関わらず、誰もが参加可能な社会づくりに向けた大きな機運を作っていきたいと考えています。ユニバーサルな社会づくりに向けた大きな動き出しになることを期待しています。
県でも、大会の機運醸成を目的にプロジェクトを実施します。3月30日に尼崎の森で開催する「ユニバーサルマラソン」です。本県のスポーツイベントや政策を広く発信することを目的に実施します。
イベントではオープニングセレモニーでのブラインドランやFUNラン&ウォーク、車いすのロードレース、ユニバーサルリレーを実施する予定です。
主催は兵庫県、兵庫県障害者スポーツ協会。神戸市からも協力、各種財団や組合からも協賛をいただきます。
また、当日は神戸市がパラ陸上のPR出展を行うほか、兵庫県によるボッチャやモルック、フライングディスクなどのパラスポーツ体験、+NUKUMORIマルシェでの障害福祉事業所の商品販売会、ひょうごフィールドパビリオンの一つである尼崎運河探検クルーズの体験会、ユニバーサルツーリズムのPRや尼崎JCによるブロック大会等活動PRブースの出展等を開催します。
兵庫県のユニバーサルスポーツを今後さらに推進していくために、増田明美さんと大矢勇気選手の兵庫県ユニバーサルスポーツ大使委嘱式を行います。
もう一つは、あいおいニッセイ同和損害保険(株)との包括連携協定の締結です。今回、所属選手の岡野華子さんにイベントへ出席いただきます。また、競技用車椅子の寄贈もしていただく予定です。
当日は無料のシャトルバスも運航しているので、是非来ていただきたいと思っています。
私も当日、オープニングセレモニーでブラインドランの体験をします。目隠しをして増田会長に伴走していただく予定です。
私自身もブラインドランを通じて、パラスポーツの体験をしたいと思っています。今回の機会を通じてパラスポーツをより広く県民の皆さんに知っていただくきっかけにしたいと考えています。
この大会は世界パラ陸上50日前のイベントとして実施します。今後も20日前イベントなど様々なイベントを通じて機運を高めていきたいと考えています。
2番目は「「ひょうごユニバーサルなお宿」登録施設第二弾の決定」です。
兵庫県は全国で初めてユニバーサルツーリズム推進条例を制定し、人づくり、お宿づくり、地域づくりを進めています。
「ひょうごユニバーサルなお宿」は、ホテルや旅館がチェックリストで、それぞれのホテルや旅館がどのくらいバリアフリー対応しているか、ソフト面でどのような対応をしているかなどチェックしていただくことからスタートします。
94施設が「ひょうごユニバーサルなお宿」の宣言施設となっています。県が定める登録基準をクリアした後、登録施設になりますが、今回、新たに10施設を登録決定し、44施設が登録施設となりました。
これまでも宣言された後に、県としてもハード・ソフト両面から取り組みを後押ししてきました。ハード支援は、万博までの2年間を重点期間として、補助率を拡充しています。
令和5年度12月補正予算で3.3億円計上し、当初と合わせると約3.5億円の予算を計上しています。
施設側は、トイレの改修やエレベーターのバリアフリー化を行っており、今後もさらに進めていきたいと考えています。
登録施設の情報は県の公式観光サイト「HYOGO!ナビ」で情報発信しています。改めて協力いただいた事業者の皆様には御礼申し上げます。
3月8日に城崎温泉を視察し、今回の第2弾で登録された4つの施設に対し、登録証の交付を行います。また、ユニバーサルツーリズムなまち歩きも実施します。
ひょうごユニバーサルツーリズム推進エリア形成促進事業を、令和6年度の当初予算で新たに計上していますが、エリアづくりとして温泉地や観光地のバリアフリー対応などハード面の支援が欠かせません。
城崎温泉のまち歩きを行いながら、段差などへのバリアフリー化の必要性や外湯巡りがバリアフリーにどのように対応しているのかなどを、実際に確認することで、事業の制度設計に生かしていきたいと考えています。
城崎温泉の施設もこの事業に大変関心を持っており、前向きに取り組んでいただけると思います。
今回の取り組みをさらに広げていくことにより、世界パラ陸上で兵庫県に来られた方々が、大会が終わった後などに兵庫県内を旅行するきっかけにし、ユニバーサルツーリズムを推進していることを、世界に発信していきたいと考えています。
3番目は「防災100年えほん出版記念フォーラム2024の開催-創作絵本で伝え広げる、災害語り継ぎと防災・減災-」です。
令和4年度から「防災100年えほんプロジェクト」を実施しています。100年先まで、災害や防災の知恵や経験を、絵本を作成することで、未来につなげていくプロジェクトです。
3月17日に、人と防災未来センターでイベントを実施します。
第一部では、防災100年ものがたり入選作品表彰と「防災100年えほん」の出版絵本に選ばれた3冊の報告・披露を行います。
1冊目が、「たったひとつのおやくそく」です。大きな地震が来たらどうするかを、まりちゃんというお子さんとお母さんが約束を交わす内容の物語です。
2冊目が、「おじぞうさんのおけしょうがかり」です。海辺の町を見下ろす丘に通うおばあさんが出会ったお子さんにその理由を打ち上げる物語です。
3冊目が「ぼうさいバックのちいさなポケット」です。お父さんが向かう倉庫に興味津々のお子さんが、一緒に倉庫を覗く物語です。
今回、3冊の絵本が、防災100年プロジェクトの最初の作品に選ばれました。
私からは以上です。
記者:
「ひょうごユニバーサルなお宿」の将来的なゴールや数値目標など、目指す姿を教えてください。
知事:
この取組をスタートした時に、今年度末までに宣言施設100を目指すと言っており、今年度中に目指していきたいと考えています。
今後は、登録100施設という数字を、万博終了後、できるだけ早い段階でやっていくことが大事だと考えています。
100施設でも全然足りていません。兵庫県内では、1000施設程度のホテルが営業をしている、100施設を達成しても全体の1割程度になります。まずはそこからスタートです。
イメージでは、万博までに少なくとも宣言施設をできれば今年度中(令和6年3月)に100施設にしたい。そして、万博の開始ぐらいまでには登録施設も100施設ぐらい登録できれば良いと考えています。
ワールドマスターズゲームが万博後の2027年に開催されるので、その時までには少なくとも登録施設を100施設にしていきたいと考えています。
今回、登録していただいた事業者は、比較的規模が大きく、財務も含めてしっかりとしているところが多いと思いますが、もう少し中小規模のホテルや旅館にも広げていくことが、次のポイントになると思います。
記者:
今年度中という話がありましたが、この2023年度のことでしょうか。
知事:
2023年度に100施設を目指しています。
記者:
宿泊施設だけではなく、人づくりや地域づくりなど、ユニバーサルツーリズムを達成する上で、他の都道府県や海外の主な都市などを分析し、他のエリアと比べた場合、兵庫県の現状や課題を教えてください。
知事:
まだ分析はできていません。
少なくともユニバーサルツーリズム推進条例は、全国で初めて、特化条例として制定しましたので、兵庫県が大きな枠組みを作っている意味で、トップランナーを走っていると思っています。
実際に長野県などユニバーサルツーリズムで先行している他の自治体もあると思いますが、兵庫県でも追いつけ追い越せでやっているので、条例に基づき、人づくり、宿づくり、エリアづくりを多角的にやっていくことが大事だと思います。
そのような意味でも、全国でもトップランナーを走っていくような形で、これからもやっていきたいと考えています。
記者:
ユニバーサルツーリズムは、今年に世界パラ陸上があることがきっかけにもなると思います。
具体的に世界パラ陸上に合わせて、アピールしたいこと、これまでの構想をより勢いづけるなどがあればお聞かせください。
知事:
ユニバーサルツーリズムは、障害のある方を含めてあらゆる方々が旅行しやすい観光県づくりということで、知事に就任する時から目指していたものです。
今回5月に世界パラ陸上が神戸で開催され、2000人から3000人ぐらいの大会選手・関係者がこの神戸に来られます。
この機会に、選手団は難しい面もあるかもしれませんが、ご家族や関係者の方々にユニバーサルツーリズムの取り組みをPRし、1人でも、ユニバーサルなお宿を含む兵庫のユニバーサルツーリズムを体験してもらえるきっかけづくりにしていきたいと思っています。
レセプションなど大会中も、兵庫県がユニバーサルツーリズムを官民連携で、しかも人づくり、エリアづくりを一体的に、全県的にやろうとしていることを国内外に発信をする絶好の機会にしていきたいと考えています。
記者:
神戸2024世界パラ陸上競技選手権大会の件でお伺いします。
最近は神戸市内でも世界パラ陸上の広告などを見かけるようになりましたが、兵庫県として機運醸成の部分に関して、今どのように見られていますか。
知事:
要所で世界パラ陸上が5月に開催されると、メディアを通してしっかり伝えているので、少しずつ伝わっていると思いますが、まだ県内で大きく大会自体を認知されているのかは、もう少し機運醸成が必要だと考えています。
実際に大会が始まれば、大きな注目を集めると思いますが、もう少し先から色んな方に知っていただくことが大事だと思いますので、機運醸成はもう一歩頑張った方が良いと思います。
今回、「兵庫ユニバーサルマラソン2024 in 尼崎の森」に参加しますが、先日関西広域連合で5月に世界パラ陸上が神戸で開催されると改めて紹介しました。
三日月連合長などは、是非見に行きたいと聞いていますので、神戸・兵庫だけではなく関西全体でも世界パラ陸上の神戸開催をPRしていきたいと考えています。
記者:
ひょうごユニバーサルなお宿の件ですが、先ほど説明があったように『宣言』から『登録』に移行するまでが大事な部分だと思います。
それにあたるソフト面とハード面での補助なども設けられていますが、補助の使用実績や改修工事の進捗状況はどうなっていますか。
知事:
これから補助を使ってもらいたい状況です。
補正予算と当初予算を合わせて約3.5億円計上しました。
ソフト面は、3件で約60万円、ハード面では4件で2500万円ほどの申請実績があります。
ハード面ではいろいろ準備がかかるのですが、その中でもトイレ多機能化の改修、エレベーターの点字案内、バリアフリーの客室改修等があります。
来年度は申請がもっと増加すると見込んでいます。
特に来年度は、万博開催前で、元々は1月4日の補助率だったものを1月2日にかさ上げしているので、是非多くの事業者の方に使ってもらいたいと考えています。
記者:
申請が少ない理由としては、大規模な旅館やホテルによる宣言・登録が多くある程度設備が整っていて、今後小規模の宿泊業者が宣言してもらえれば増えてくると考えているのでしょうか。
知事:
比較的規模の大きい宿泊施設が改修等の対応をしていくと思います。
実際、投資をしていくとすると、しっかりと計画的に内容を考えていく必要があります。
県が補助率のかさ上げや約3億円の追加予算の計上をしたことを受けて事業者の方々も本格的に検討し、申請自体はおそらく来年度に大きく増加すると思います。いずれにしても準備期間に少し時間が要ると考えています。
記者:
100年絵本の関係でお伺いします。
防災や減災の教訓、知恵を一般公募し、それを原案に絵本を作ったということですが、狙いや効果、この絵本に寄せる期待を教えてください。
知事:
阪神・淡路大震災から来年で30年の節目です。
震災の経験と教訓は、一般的には30年経つと大きく風化していくと言われています。
東日本大震災や今回の能登半島地震などの大きな災害は、防災の経験や物語を後世に伝えていくことが大事だと思います。
幼稚園や小学校低学年の頃に、絵本を通じて、例えば、お母さんやお父さんが読み聞かせする、子ども自らが読むことで、防災・減災の考え方に触れることが大事だと思っています。
小さい頃に読んだ物語などは記憶に残ることが多いため、期待しています。
それによって、災害への備えを感じてもらい、未来を担う子どもたちにもしっかりと防災・減災が大事だということを知ってもらうきっかけにしたいと考えています。
記者:
保育園の園児や小学校低学年の児童向けにという説明でした。
実際に製本化されて、県で教育施設への配布、人と防災未来センターではフォーラムで読み聞かせのイベントがあるようですが、例えばレギュラーで読み聞かせのプログラムを作るなど、活用方法を何か考えているのでしょうか。
知事:
3つの絵本は、それぞれ1500冊ずつ、全体で4500冊作成し、そのうち300冊ずつの計900冊は、一般の販売ルートで販売します。
残りの部数の約3000冊程度は、普段地域で読み聞かせをしている団体や図書館に寄贈することを予定しています。
寄贈をすることで、地域の児童館、コミュニティー施設、図書館などは、親子の読み聞かせイベントなどよくやっているので、活用してもらえると考えています。
また、小学生が図書館での活動機会に読む、場合によっては先生が総合学習の時に防災教育の一環として活用することに繋がるのではと思っています。
3000冊を県内中心に無償で贈呈しますので、これは県内で広く活用されるのではないかと考えています。
記者:
3月11日で東日本大震災から13年になります。
東日本大震災の思いと、震災を経験した自治体としての連携や協力をどうお考えかお聞かせ下さい。
知事:
3月11日で東日本大震災から13年目を迎えます。
去年、宮城県に行きましたが、ハードの復旧は大分進んでいると感じました。
また、経験の伝承にすごく力を入れていることが印象的でした。
阪神・淡路大震災と同じで、災害の経験と教訓をいかに後世や他の地域に伝えていくことが本当に大事にしているかを痛感しました。
一方で福島県は、おそらく今年中に行くことになると思っているのですが、今なお原発事故の影響が大きな問題として継続しているということです。
2025年の阪神・淡路大震災から30年の節目に、大阪・関西万博でおそらく9月を、防災をテーマとする万博テーマウィークとし、そこで創造的復興サミットを開催します。
サミットには、東北の被災3県の知事をはじめ、自治体の首長などにも来てもらいたいと思っており、災害の経験と教訓、創造的復興をともに発信することをしっかりやっていきたいと考えています。
記者:
3月に何かする、何か発信するなど、直近で何かお考えのことはありますか。
知事:
3.11のためだけにというものではないが、このフォーラムが、地震や津波など、東日本大震災の経験と教訓なども合わせてみんなで考える機会になればと考えています。
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