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【発表項目】
1.兵庫県新型インフルエンザ等対策行動計画の改定(PDF:317KB)
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1番目は「兵庫県新型インフルエンザ等対策行動計画の改定」です。
兵庫県新型インフルエンザ等対策行動計画の改定になります。新型コロナウイルス感染症の対応で明らかとなった課題。そしてこれまでの関連する法律の改正などを踏まえ、国において新型インフルエンザ等対策政府行動計画が抜本的に改定されました。
これを受け、本県の新型インフルエンザ等行動計画、いわゆる県の行動計画を改定していきたいと考えています。
この計画は、新型インフルエンザ等特別措置法第7条に基づく都道府県の行動計画であります。
行政に加え医療機関、企業、学校住民など、社会の構成員が連携協力し、平時からの準備、そして、新型インフルエンザ等が新たに発生したときに感染拡大防止に取り組むための対策の実施に関する計画となります。
改定にあたり、これから兵庫県新型インフルエンザ等対策有識者会議を設置し、専門家の皆さんから意見を聞きながら準備を進めていきたいと考えています。
第1回の会議は今月30日に実施します。改定の進め方、対策項目などを議論します。
そして、10月に第2回に改定の素案を議論しまして、11月の第3回会議で改定案を決定し、その後パブリックコメントを実施し、来年の2月の会議で最終的な改正内容を報告し、年度内の改定を予定しています。
第1回会議は、7月30日の午後に県庁3号館7階で開催します。有識者の委員につきましては、神戸大学の附属病院の宮良先生、神戸市立医療センター中央市民病院の先生など、感染症に関する専門的な知見を有する方、危機管理分野などの幅広い分野の専門家に議論をお願いしたいと考えています。
行動計画の改定は約10年ぶりとなります。これまでの新型コロナウイルスの対応で得られた知見などを踏まえながら、コロナウイルス、また新しいインフルエンザなどの、これから発生する呼吸器感染症を含む幅広い感染症に対する危機管理体制を作っていきたい。
なお、新型コロナ感染症につきましては現在、感染者数が増加傾向にあり、先週発表した県の定点あたりの報告数が10.73となっています。
今のところ医療機関に大きな負荷がかかっているという状況とは伺っていませんが、これから夏休みに入り、帰省など、人と会う機会も増えると思います。
手洗いや換気など、基本的な感染症対策について、特に高齢者や基礎疾患のある方、そしてそういう方と会う場合には、マスクの着用などぜひ留意していただきたいというふうに思っていますので、よろしくお願いします。
私からは以上です。
記者:
コロナウイルス感染症への対応で明らかとなった課題に関して、どういう具体的な課題があったというふうにご認識されているのかという点と、あとその改定の方向性に関して、知事としてどうあるべきかお考えあればお聞かせいただければと思います。
知事:
今回、コロナ対策を約3年やってきました。
その中で明らかになった、行政側の課題としては、感染拡大に伴い、要配慮者である高齢者や基礎疾患をお持ちの方、そして回復期の方の転院先とかそういった病院の医療提供体制が不足していたこと。
そして、感染拡大に伴い保健所の業務が非常に逼迫したので、そういった事務処理の増加に伴う保健所業務の逼迫をどのようにしていくか。そういった意味でも3番目になりますがデジタル化の推進により、行政の効率化をどのようにやっていくか。
この医療機関をはじめとする関係機関の強化、そして保健所体制の強化さらには、業務の効率化という意味でデジタル化の推進などこの3点が大事な課題だと考えていますので、そこを含めて、専門家の方からしっかり議論いただきたいと考えています。
政府行動計画の改定について、新型コロナウイルスやインフルエンザ以外の感染症も念頭に置いて幅広く検討し対応していくことが大事とされています。
それから対策の準備期、初動期、対応期の3つの期間に分かれて特に準備期の取り組みを充実するということです。
さらには対策項目が13項目に拡充しまして、水際対策やワクチンなどの点も含め、内容を精緻化していくことが大事ですので、政府の改定した方向性とともに、兵庫県として、明らかになった先ほど申し上げた3つの課題、この辺りをしっかり踏まえながら、どのような計画づくりができるかということを議論していくことが大きな方向性だと考えています。
記者:
文書問題で伺います。
先週16日の知事会見以降、県職員の退職者で作る団体から辞職も含めてあらゆる措置を求める要請文が出されました。
そして、今週には、共産党の兵庫県委員会から辞職要求が斎藤知事宛に提出され、昨日は、小野市の蓬莱市長が定例会見で、斎藤知事は速やかに辞職すべきだという考えを述べられていました。
それらの声を受けて、改めて斎藤知事ご自身の進退についてお考えを聞かせください。
知事:
改めて、文書問題で現在の状況になっていることを県民の皆様にお詫びを申し上げたいと考えています。
また、県職員の組合、OBの皆様、各方面からも様々なご指摘をいただいているところです。
県下、市町の首長の皆様にもご心配をおかけしていることもお詫び申し上げたいと考えています。
そういった様々な指摘や批判は、これまで繰り返し述べさせていただいていますが、真摯に受け止めていくことが大事です。
ただ、私としては、これから百条委員会、第三者機関を通じて、今回の問題の対応をしっかり行っていくということ。そして、県職員の皆さんとの信頼回復の再構築、県政を立て直していくことが、私の責任の果たし方だと考えていますので、これまで述べさせていただいた方向性のとおり、日々の仕事を一生懸命させていただく思いでいます。
記者:
昨日は、小野市の蓬莱市長だけでなく、加古川市の岡田市長、川西市の越田市長も市長会見の中でそれぞれ県政運営に対して心配であるとか不適切だとする指摘がありました。
県内3市の首長からの県政運営に対する苦言はかなり影響が大きいと思いますが、県政を前に進めることについて、県内市町の関係性などのご指摘の影響はないのでしょうか。
知事:
県下の各市町、町長にご心配をおかけすることは、改めて申し訳なく、お詫びを申し上げたいと思っております。
各施策について、日々、取り組みをさせてもらっています。先日は、大鳴門橋の自転車道で南あわじ市の守本市長などと取り組みを進めてきました。
これからも能登半島地震の防災対策、不妊治療や中小企業の人材確保などの検討会も新たにスタートをしています。
こういった県の施策も、一つずつ進めていくことができていると考えています。
現下の状況は、県職員の皆さんが、日々、一生懸命業務にしっかりと取り組んでいただいていることですので、心から感謝申し上げたいと考えています。
市町の首長さんにご心配をおかけしていることは大変申し訳ない思いがありますが、私はそれぞれの地域での課題、これを県民局や本庁としっかり連携を図りながら、課題を一つずつ解決、前に進めていくことをこれからもやっていきたいと考えています。
記者:
その中で川西市の越田市長からは、公益通報制度に基づく調査結果を待たずに、県の内部調査の結果を公表して、元県民局長を懲戒処分したことについて、非常に不適切である。そして、元局長が亡くなったことについては組織のトップの責任は重いという発言をなさっていました。
公益通報の扱いに関する越田市長の指摘はどう受け止められますか。
知事:
様々な指摘があることは真摯に受け止めたいと思います。
私としてはこれまでお答えさせていただいたとおり、懲戒処分につきましては、人事課において適正に対応し、最終的に県としても、適切に判断したと考えています。
記者:
今は、県庁内にある公益通報窓口を、県庁外部に設けることも検討すると知事はおっしゃっていたかと思いますが、一部報道で県庁外部に窓口を設ける方針だと出ていますが、具体的に進んでいる話はあるのでしょうか。
知事:
現在、公益通報の調査は、担当部局、そして委員会の方が手続きを進めていることになります。
そういったことを踏まえながら、できるだけ早く、公益通報の窓口を外部に移すことはやっていきたいと考えています。
記者:
公益通報の窓口を、外部になるべく早く移したいという必要性を感じられるのは、今回のことを受けて何か反省があるからなのでしょうか。
知事:
内部でも公益通報を受ける枠組みは、一定担保されていると考えていますが、今回の事案の中で様々な方から、やはり公益通報の客観性なりをより担保するためには、外部に窓口を移行することがより適切ではないかというご指摘をいただきましたので、それを踏まえ、これから対応、準備を進めていき、できるだけ早く移管できるようにしていきたいと考えています。
記者:
先週、金曜日の百条委員会の会合で、元県民局長が残した音声メッセージが流されて資料として採用されました。
上郡町産のワインを巡る斎藤知事の発言についての音声ですが、知事はすでに公務先などで報道陣の取材に見解を述べられているかと思いますが、改めて、その音声データに残っていた発言の意図であるとか贈答品についての今後のお考えを教えてください。
知事:
上郡町とのやりとりについて説明をさせていただきたいと思います。
まず、私が発言をした場所です。ここについては、西播磨県民局で地域づくり懇話会というものがございます。これは原則として年に1回程度、各ブロック、県民局、県民センター単位で、年に1回程度開催をするものです。
そこは各市や町の県政の理解促進とともに、地域の課題に関する市や町と県の連携を図るために、県と市町が意見交換を行う場になっています。
これは私が知事に就任する前からずっとやられてきたもので、大変重要な場所だと考えています。
具体的な日時としては、令和4年11月7日、西播磨地域づくり懇話会の場所は、県庁のいわゆる出先機関、西播磨総合庁舎で行われました。
主な出席者は、県側は知事や西播磨県民局長、そして総合企画局長など、県幹部という形になります。
市や町からは、西播磨地域4市3町の首長、そして市議会の議長も出席。さらには、地元の県議会議員の先生方も集まり、メインテーブルで総勢25名程度参加していたもので、マスコミの皆さんに公開する行事としてやっていたものです。
当日は、様々な政策に関するやりとりがありました。各市町の首長や議長から各課題の説明、そして、県議会の先生からのコメントがあり、知事からそれに対する総括コメントをすることが主な流れになっています。
当日の主な話題としては、地域の医療です。市民病院とか公立病院の医療提供体制をしっかりやっていきたいということ。そして、JRローカル線の維持活性化に向けた連携支援、市街化調整区域の土地利用、農地取得の制限の規制緩和など、様々な課題がオープンな場でやりとりされたということが、まずこの場での前提としてあります。
その中で、やりとりのきっかけは、先般お伝えさせていただきましたが、地元赤穂市選出の長岡県議の方から、病院の問題含めた施策に関する指摘があった流れの中で、上郡町含めた佐用郡や赤穂市には特産品がたくさんあります。
地元の議長さんがおっしゃったとおり、上郡町でワインの生産が始まっており、新規就農者で2名の若者が来ています。ぜひそこに県からだということですが、そこからの後押し、一押しをしていただきたい。
上郡町からも、農林普及センターに相談しているから、そのワイン振興の応援をして欲しいという意味で後押しをお願いしますというご発言が途中でありました。
その後、他の議員の先生方とか、やりとりして、最終的に私が総括質疑ということで、長岡先生が指摘されたこと以外にも、あらゆる首長さんとか議長さんが言われたことに対して、一つ一つコメントをしたというのが私の立場です。
その中で、長岡先生からの指摘に対して、長岡先生から病院の対応もしっかりしていくということ。そして、私もまだワインを飲んだことがないので、またぜひ折を見てよろしくお願いしますという発言を長岡先生に対してさせていただいたことになります。
その後、11月14日に西播磨市町長会の要望会が県庁でありました。その時に、上郡町長が来庁されて、随行職員が会議中に、会議中に秘書課に指摘されている上郡産のワイン2本を持参されて、それを秘書課の職員が受領して、知事に報告し、私自身がそのワインを自宅に持ち帰って、飲ませていただいたということが事実です。
全体的な物品の受領に関してですが、これまで県産品について私がいろいろな地域に行った時に、県産品の素晴らしさについて、生産者の方とか、関係者の方と意見交換することもありました。
その場で消費することやお土産としていただくということもありました。
これは知事としてまだ経験してない県産品の魅力を知っていくことは、発信することと同時に、発信以外にも、県の様々な施策への将来的な参考とする意味も含めて、県の産業政策上必要な観点から、県として受け取ったり、消費させていただいたりということはありました。
また、前知事時代から社交儀礼の範囲内という慣例に基づいて、県としてPRや産業振興などの施策の参考とするために、県として県産品を受領することはありました。
私も慣例等に基づく中、県としての必要性から政策に関する参考、PRも含めて、受領させていただくことはありました。
これからは、しっかりとした明確なルールづくりをしていくことが大事だと考えています。
記者:
上郡町産ワインは、県としてPRなど産業振興の観点から、県として受け取ったということでしょうか。
県として受け取られて、知事が自宅に持ち帰られて、そして何か具体的にPRであるとか政策に生かしたというのは今の時点ではあるのでしょうか。
知事:
具体的にPRするということは、機会がなかったということもあります。
ただ、PRをしなかったとしても、様々な、この産品以外にもいろいろな行った先、知事室でいただくことは慣例としてありましたので、それを一つ一つPRをしていくということは、正直、それはこれまでもやっていなかったと思いますし、それはPRのみならず、やはりそのような産品が大変魅力があることを私自身が知ることも大事です。
生産者の方なども、それを県知事として知って欲しい。そして、何かの時にPR、産業政策の観点、地域に魅力がある産品があることを知ってもらい、いろいろな施策の参考にして欲しい思いもあると思います。
そのような観点から受領し、私が消費させていただくことは、これまでの対応としてやらせていただいています。
記者:
これから明確なルールづくりが必要だとおっしゃいましたが、これから想定しているルールは、例えば、ワインをいつどこから受け取ったということも記録する、発信したりしていくというようなルールを想定されていますか。
知事:
服部副知事の方に、どこが所管するか確認しなくてはいけませんが、庁内の関係するところでしっかり議論をしていくために、まず庁内の検討体制をしっかり準備することを指示しています。
これから複数の部局が物品の受領についてのルールづくりを検討していくということになります。
まずは、知事室周りからどうするのかというところから始まると思いますが、やはり県全体としてどうするようにすべきか考えなければならない。
これは時間が少しかかりますので、これまでもルールづくりについてはさせていただくとお伝えさせていただいていましたが、しっかり時間をかけて、できるだけ早く、何らかのルールができるようにしていきたいと考えています。
記者:
百条委員会では、今、証人として出頭される職員の心理的負担の軽減や個人を特定されないようにという不安からどう守るかを議論されているかと思います。
その中で、前回の百条委員会で、人事課の方から出頭する職員に対して事前に守秘義務免除の申請手続きをするように求めていたことが明らかになりました。
これは承認保護の観点と逆行する手続きになってしまうのではないかと思うのですが、知事はどう思われますか。
知事:
人事課が百条委員会に関して、やはり職員の立場、そして気持ちの負担を軽減する観点から、いろいろ考えているということだと思います。
百条委員会から様々な指摘がありましたが、私は基本的に当事者でもありますので、もちろん職員向けのメッセージで、百条委員会に対して真摯に対応していくということを発出させていただいていますので、そのつもりで職員の皆さんにもご協力いただきたいと考えています。
今回、人事課がやられたのはおそらく地方公務員法の第34条。秘密を守る義務に乗っ取った対応が必要だということで、検討したと聞いています。
記者:
事前に申請手続きを求めることが、証人尋問に応じる職員さんを萎縮させることになるとは思われますか。
知事:
人事課が地方公務員法の第34条に基づく法令上の義務がありますので、そこをどういう風に百条委員会との関係で、適切にクリアにしていくかを考えていると思います。
大きな方向性としては、百条委員会に対して求められた職員が出て、証言をきちっとやるということです。
それと職員の皆さんの負担軽減をしていくことが大事だと思います。
その辺りをどのように法の第34条の趣旨に則った対応にするかということで、百条委員会からのご指摘は、真摯に受け止めた方がいいと思います。
それを踏まえて、今後、県議会としっかり調整をして、できるだけ職員の負担とならない方法を検討していくべきだと考えています。
記者:
文書問題以降、県政が混乱している中で、職員の方から先を見据えた施策が全然進んでいないと聞いています。
知事が目玉政策に掲げていた県立大学の無償化も、現在、議会から知事が不信感や疑惑を持たれている中で議決できるかどうか、県庁の内外で不安が広がっていると思います。
知事はこのことについて危機感も含めてどのようにお考えでしょうか。
知事:
改めて、この文書問題において、県民の皆さんにも今の状況になっていることは、お詫び申し上げたいです。それから、県職員の皆さんにもお詫びを申し上げたいと思っています。
県政については、いろいろな指摘いただいていることも事実だと思いますが、一方で、日々の業務は着実に一つ一つ進んでいる面もあります。
先ほど申し上げましたとおり、大鳴門橋の自動車道もキックオフしましたし、いろいろな検討会も進んでいるということです。
このような状況でも、県職員の皆さんが業務にしっかりと取り組んでいただいていることは本当に感謝を申し上げたいと考えています。
県議会側からも、厳しい指摘があるということも承知しておりますが、私としては、しっかり説明をすることを頑張ってやって、それで県政を前に進めていくために、職員の皆さんにも本当に感謝していますが、そこに全力でこれからも取り組んでいきたいと考えています。
記者:
県立大学の無償化は、知事が会見でも目玉政策に掲げられていたと思います。
そこへのこだわりがかなり強かったと思うのですが、そのような発信をしたことによって、現在、夏季講習とかも含めて、受験生も無償化を前提に取り組まれている受験生がたくさんいらっしゃると思います。
その中で、もしかしたら無償化はなくなるかもしれないところまできていると思っているのですが、その辺りについて、知事はどうお考えでしょうか。
知事:
県立大学の無償化は、若者・Z世代の一番柱の事業として、昨年、大きな議論をさせていただき、県議会でもご議決をいただいて、これは賛否ありましたが、一応県側の考えに対して、議会側も一定の判断をいただいたと思っていまして、これは感謝申し上げたいと思います。
県政改革調査特別委員会でも、様々な厳しい指摘があることは承知しています。
私としては、県立大学の授業料無償化というものは、これからの若者・Z世代政策にとっての大事な施策だと思いますので、やはり一歩一歩着実に進めさせていただくということが大事です。
議会の方にも、これからしっかり丁寧にご説明させていただくことで、理解が得られるようにしていきたいと思いますし、受験生の皆様にはご不安を与えたとしたら申し訳ないと思います。
これは予算が関連することですので、最終的には毎年度の予算の議決の中で議決された場合に、その事業が執行されます。
県立大学の授業料の無償化以外にも様々な個人給付の施策も同じではあるので、そこはしっかりと今までも伝えていますが、できるだけ私としては、県議会の理解を得ていただけるように、これからも全力で取り組んでいきたいと考えています。
記者:
今、県議会でいろいろな賛否がある中で、知事は生まれ変わるという話もありましたが、議会側に、そういった現状など理解を求めるように話に行くことや汗を流されているのでしょうか。職員の方だけなのでしょうか。
知事:
今は、県政改革調査特別委員会があって、服部副知事をヘッドにして、幹部職員の皆さんが、様々な県政の重要課題について議論をしていただいています。
それを本当に感謝申し上げたいと思いますので、そこで、これからしっかり議論を習熟させながら、私もおそらく出席するというタイミングがあると思います。
そういった機会、それ以外にも様々な機会で、各会派の皆様と、私の考えを伝え、そして理解を得る機会を作っていくことは大事だと考えています。
記者:
今は、そうしたアクションを起こされていないということでしょうか。
知事:
今はやはり、この文書問題に関する第三者機関のみならず百条委員会の対応があるということ、日々の業務をやらせていただく中で、これまで私の方が具体的に県議会の方に足を運ばせていただいたことはないですが、ただ、県政改革調査特別委員会などで、県の考え方というものは伝えています。
それ以外にも、様々な機会で、これからも私自身がどのタイミングでいくかは、しっかり検討しながら対応しなければと思います。
記者:
先ほど、知事自らお話しされた百条委員会とか第三者機関の対応があるということですが、そういったことは、今後もずっと長く続くと思います。
それを盾に議会に行けないということが、今後、増えてくるのではないかと思うのですが、その辺りはどう考えていらっしゃいますか。
知事:
そういったご指摘もあろうかと思います。
議会の方に、どのタイミングで知事が行くということは、これまで、どのタイミングで、どういったものを説明させていただくかは、例えば、夏の県議会の各会派と、これは春先もそうですが、意見交換の政策提言の場とかありますので、そのような既存の機会を使ことが今までのベースでした。
それ以外の場をどうしていくかは、これから考えていかなければなりません。
例えば、私が「じゃあ明日行きましょう」とか、「明後日行きましょう」という話とはまた違うと思います。
どういった施策について、何を話しに行くのか、なぜ話に行くのかをきちっと見定めた上で、議会側とも調整しながら行くことが、この文書問題が起こる前の段階でも知事が議会側に説明をしに行くということは、それなりに準備をして、議会側とも調整をしてやらせていただくことが通常でしたので、これはすぐに行った方がいいご指摘もあるかもしれないですが、そこは何のために、何をしにいくのか、どういうタイミングだから行かなければならないかを検討して対応していくということが大事だと思っています。
記者:
知事は、これまでも責任の取り方について、辞職を明確に否定されています。
文書問題以降、兵庫県のイメージは下がり続けていて、県庁には毎日のようにクレーム電話やメールが来ているということです。
一連の問題で、職員の方もお亡くなりになられているという結果責任はかなり大きいものだと思います。
企業であれば、部下の不祥事は株価が下落したら社長が責任をとるはずです。続けたいと言っても続けることはできないと思います。
県民から負託を受けた県政を前に進めるのが責任と言われていますが、このまま、知事は続けること以外の責任は取らないということなんでしょうか。
知事:
指摘は真摯に受け止めたいと思います。
この間、県職員の皆様には、厳しいご指摘をいただいている対応への負担は、大変申し訳なく思っています。
一方で、こういった状況でも、日々の仕事を一生懸命しっかりと進めていただいている職員の皆さんには本当に感謝を申し上げたいと思います。
厳しい状況だと指摘されていますし、それは私も承りますが、それでもやはり、県政を前に進めていくことが私の責任の果たし方だと思います。
これは繰り返しになって申し訳ないですが、時間がかかり道は険しいかもしれないですが、県政を前に進めていくことが、私の県民の皆様への責任の果たし方だと考えています。
記者:
それは何度も伺っていることだと思うのですが、ただ、現場で苦しい思いをしている職員が大勢いる中で、知事ご自身は何の痛みを負わずに職員に理解してくれというのは、虫が良すぎる話だと思います。
そういうことで、部下がついてくるかというと、なかなか示しがつかないと思います。例えば、辞職を否定されるのであれば、自身の給与カット、ボーナスをカットするとか、何かそれ以外の責任の取り方はないのでしょうか。
知事:
責任のとり方というものは、ご指摘のとおり様々あると思います。
私としては、まずは日々の業務をしっかりやっていく。これは県職員の皆さんにも本当に心から感謝を申し上げたいと思います。
それとともに、百条委員会や第三者機関に対して、調査や説明をしっかり対応していくことが大事なことだと思います。
そういったことをしながら、しっかり日々の取り組みを進めていくことが今の私が考える責任の果たし方だと考えています。
記者:
それで、職員の皆さんにも理解してもらえると知事は思っているということですか。
知事:
様々なご指摘ご批判があることは分かります。
職員の皆さんに理解していただけるように、日々の業務を私なりに懸命にさせていただき、そして、職員の皆さんに感謝しながら、ご負担いただいいているところは大変申し訳ないと思います。
メンタルケアの対応もしっかりさせていただきながら、仕事を一緒にやることで私自身はそれを通じて、職員の皆さんに私の思いを共有していただけるように、これは時間かかるかもしれないですが、努力していきたいと考えています。
記者:
知事に辞職して欲しいというクレームを取っている職員さんもたくさんいると思います。
どうすればこのクレームはなくなるとお考えですか。電話がずっと続くのであれば、かなり職員の負担になると思いますが、どう考えていますか。
知事:
改めて、多くのご批判を含めたご指摘を日々いただいています。
この電話対応含めて、ご対応いただいている職員の皆さんには本当に心から申し訳ないと思っています。
これがいつなくなるのとか、どうやればなくなるのかは、私の方から、こうすればなくなるとか、そのようなことは、今の時点では申し上げるものがないですが、やはり一つ一つの日々の施策をきちっとやっていきながら、県民の皆さん、県民以外の方も理解いただけるように、これからも努力を重ねていくことがとるべき道だと考えています。
記者:
先日、「はばタンPay+」のチラシやうちわに知事の顔写真を入れることの経緯が総務常任委員会で取り上げられていました。
その経緯について、改めて知事から説明をお願いします。
知事:
「はばタンPay+」について、私の写真をPRのために使っていたことの経緯だと思います。
ポスターとかチラシに対して、顔写真を使うことについて、産業労働部から提案があり、それを進めていくことになったと記憶しています。
その後、うちわについて、写真を入れたということで、先日、産業労働部から知事から指示があったということだと思いますが、正確な状況は、正直、記憶をしていないということがあります。
ただ、職員からの証言で、うちわについて、ポスターやチラシに入れているのであれば、バランスをとる意味でうちわに対しても、写真を入れてはどうかと指示を知事から受けたという証言だと思いますが、細かい内容について私はちょっと覚えてないのが正直なところです。
もし職員のご指摘があるのであれば、それは事実だと考えています。
記者:
うちわに関しては知事の指示があったと捉えていいのでしょうか。
知事:
かつては、ポスターとチラシについて、産業労働部からそういった提案があってやらせていただいたというところで、発言しました。
ただ、うちわについては、その後、そういった経緯があったということで、私も詳細は覚えてないのが正直なところですが、担当の方からそういった知事からの指摘があったということなので、私はちょっと記憶をしていないところがありますが、そういった指示をしていたのだと考えています。
記者:
記憶がないということですが、その時の知事が覚えているのはどのような記憶になるのでしょうか。
知事:
「はばタンPay+」に関しては、予算の執行状況とか様々なやり方も含めて、複数回、産業労働部が入っていました。
また、この時期含めて、知事協議というのは多数ありますので、どのような状況で私が言ったかは、明確な記憶がないというのが正直なところです。
記者:
知事は自身の顔写真が載ることについて、どのように捉えているのでしょうか。
知事:
私の就任当初から、県の施策をしっかりPRしていくことの大事さとして、知事自身がいろいろな機会で、政策のPRをしていくことは大事なことだと県議会からも言われてもいましたし、私自身もそれは大事だと考えていましたので、様々な機会に私が行くことや私の姿を写真で使うことは、その一環として関係部局が、そうしようと判断されたということはあると思います。
これは、「はばタンPay+」で言いますと、そういった経緯で担当部局の方で、第2弾の時に第1弾の売れ行きが少し余ったということもあったと記憶していますから、その意味で第2弾をしっかり県民の皆さんにPRして、県の施策だということをお伝えすることが大事だということですので、私の写真を使うことになったと記憶しています。
記者:
知事自身が、積極的にもしそれを言われていたとしたら、公職選挙法違反に抵触する可能性もないことはないと思うのですが、その辺りはどのように考えていますか。
知事:
法令上に抵触するかどうかは、例えば、選挙の3ヶ月前とか、そういったところの明確なこれまでの慣例があるかもしれないです。
それ以外にも一般的に、例えば、県の広報やいろいろなところで、ホームページで、私の顔写真などを使うことは一般的にあります。
これは私が就任する前からも前知事時代もそういったことをやっていますし、いろいろな県関係の冊子とかに写真を載せることは多々あります。
これは私だけではなく兵庫県以外の首長もやっているケースはあります。そこは適切に対応していると考えています。
記者:
今回の文書問題を受けて、公益通報しやすい環境を整えようと、公益通報窓口を県として外部に設置することを決められたと思います。
外部に公益通報窓口を置くことが必要と思われた知事の考えを改めてお聞かせください。
知事:
外部に置くこと、どのタイミングでやるかは、まだ正式にお伝えしていない段階ですので、改めて、どういう形でやるかは伝えさせていただきたいと思います。
今回の文書問題の事案の中で、多くの皆様から、そもそも窓口が県の内部にあることが適切なのかというご指摘もいただいています。
実態としては、窓口が内部か外部かによって、どういった違いが出てくるのかは正確にお伝えをする機会があればいいと思いますけれど、まずは内部よりも外部の方が、公益通報をより適切に受けられるという指摘だと思います。
そこは真摯に受け止めて、できるだけ早く、外部の窓口を設置するように準備をしていきたいと考えています。
記者:
今回、亡くなられた元県民局長は、文書を書かれた後、今年の4月に公益通報されていたと思います。
公益通報した者は、保護しなければならないという公益通報者保護法がある中で、結果として公益通報された元県民局長が亡くなられて保護できませんでした。
公益通報者保護法がある観点を踏まえて、結果として通報された方が亡くなってしまったことへの知事の受け止めを教えてください。
知事:
元県民局長がお亡くなりになられたことは、本当に改めて心からお悔やみを申し上げたいと思っています。
これまで述べさせていただいたとおり、長年、県政にご尽力いただいた方です。文書問題に関して、これから百条委員会という中で、ご負担もあったと思います。
メンタルケアを準備し、本人とも調整している中で、こういったことになったことを改めて残念だと思っています。
公益通報をされた、そして文書問題に関して、処分をさせていただいたということだと思います。
これは先ほども、これまでも、ご指摘させていただいたとおり、懲戒処分については、人事課が適正に対応してきたということで、時系列的に言うと、公益通報の前に文書が配布されたということもあります。
そういったことなどを踏まえて、人事課において適正に対応して、そして最終的に県として、適正に対応して処分をさせていただきました。
記者:
結果的に公益通報された方を守らないといけない中で、そこを守れなかったのではないかというご指摘もあるとは思いますが、知事のお考えを教えてください。
知事:
職員がお亡くなりになられたというのは本当に心からお悔やみ申し上げたいと思っています。
懲戒処分については、繰り返しになりますけれど、5月7日に発表させていただきました。
人事課で、その間、適正に対応してきましたので、最終的に県として、判断したのが我々の対応でした。
記者:
公益通報の窓口を外部に設置することと同時に、物品授受に関するルールづくりもこれから必要とこれまでの定例会見で知事は何度もおっしゃっていたと思います。
先ほど庁内に指示しているという発言もありましたが、現状をもう少し具体的に教えていただきたいです。
知事:
物品の受領については、先ほど申し上げましたとおり、これまでの前知事時代からの慣例で、社会通念上の儀礼の範囲内で受け取ってきました。
県としてもPRや、様々な県施策への参考にするために、私自身は県として受領して、消費などをさせていただいたことはあります。
今回、様々なご指摘をいただいていますので、明確なルールづくりを行うことが大事です。
これまで慣例としてやってきたところですから、まずは私自身、知事としてどうすべきかを考えつつ、県全体として、幹部職員含めてどうすべきかのルールづくりには、一定体系的に考えていかなければならないですし、場合によっては職員、関係部局だけではなくて、専門家の方にもご意見を聞くことも大事だと思います。
すぐに何かのルールを作るというよりも、しっかり考えていくことが大事だと思います。
今の段階で、方向性とかそういったものは、正直言うとまだないということが現状です。
記者:
服部副知事には、どういったことを指示されていましたか。
知事:
これから物品受領に関するルールづくりが必要で、これまでの慣例どおりすることでは、やはり県民の皆さんの理解を伝えることは難しいと思いますので、どういった形で物品ルールを作っていくかをよく考えてください。と言っています。
これからの検討になると思いますが、どういう相手方とのやりとりを明文化していくか。いただいたものをどう管理するか、それは貸与なのか、寄付なのか、そうではないのか。それをどのように県がいただいた場合に施策に活用する、参考とすることなのかということを一つ一つ明確にしていくことが大事だと思います。
それがある上で、これから物品受領をするのかしないかというそもそものところも、議論をしていくことが大事だと思います。
記者:
公益通報の外部窓口ですが、今、内部にあるものと外部とを両立させるのではなく、外部に一本化するというお考えでしょうか。
知事:
詳細は、今、調整をしているところですので、改めてお伝えをさせていただきたいと思います。
記者:
外部に置く理由として、先ほど客観性の担保のためとおっしゃっておられましたが、具体的に客観性の担保であるとか、外部においた方が、心理的に職員が通報しやすくなるとか、具体的に教えてください。
知事:
そこも整理が必要だと思います。
県の職員の方々が内部に通報するということが、どうしても漏れるんじゃないかなど、そういった懸念があることも指摘されています。
外部に設置させていただくことが、職員の皆さんにとっても、通報がしやすい環境になるのであれば、外部設置をしていくことになると考えています。
記者:
通報者保護の観点からも、外部の方がよいというお考えでしょうか。
知事:
通報者が通報しやすい環境づくりということだと思います。いずれにしても、最終的な制度をどうするかは、今、調整中ですので、定まった段階で趣旨や目的についてはご説明したいと考えています。
記者:
公益通報のあり方については、公益通報窓口に通報すれば公益通報保護になりますが、それ以外に報道機関に、これが内部告発です。公益通報です。という形で持ってきた場合でも、公益通報者保護法では保護者が保護されると読めます。
専門家からも文書がマスコミで出たと分かった段階で、公益通報として保護すべきだったのではないかと意見もあります。
公益通報があった4月4日以前に、知事は報道機関に同じ文書が出ているということは、その時点でご存じだったかご記憶ありますか。
4月4日が公益通報で、会見をされたのが3月27日。この辺りで報道機関にも配布されていることをお知りになったのがいつごろかご記憶あれば教えてください。
知事:
明確な記憶がなく、いつかというのは、今、明確に申し上げることはできないですが、その前の段階で、こういった文書があって、報道機関や県議にも配られているという、状況は認知していました。
記者:
3月27日より前ぐらいですか。
知事:
確か前だと思います。
記者:
今後の対応にもなってくると思いますが、報道機関に配られているということを知った段階で、公益通報者保護法では公益通報者として保護すべきと書いてあります。
そういったものについても、今後、公益通報として守るお考えはあるのか。それとも基本的には窓口にまず一報いただく形なのか、今、お考えはありますか。
知事:
これからの検討課題だと思います。
まず窓口をどのようにするのか、公益通報かどうかというところは公益通報窓口にされる、違うところにされるなど、様々あると思いますけれど、内容も個別で判断すべきところもあります。
そういったところも踏まえながら、そういった公益通報窓口をまずは外部に移管することで対応を検討していきたいと考えています。
記者:
物品、贈答品のルールづくりについてお伺いします。
贈答品は受け取らないというのが、一般職員については、すでにルールがあります。今回、作成されるのは、知事を含めた、いわゆる特別職を対象にされるお考えなのか、例えば県議会とも調整して県議の皆さんともやりたいと思っているのか、どのような想定をしていますか。
知事:
そこもこれからだと思います。
私がやるべきなのは、まずは、知事そして副知事含め特別職のところがまず足元ですから、そこをどうすべきかをはっきりとさせていくのが、今回の問題を踏まえた対応だと思います。
その上で、県の幹部とかが、これまで慣例の中で、どういった対応をしていたのかを踏まえて、今後のルールづくりをどのようにするかをきちっとやっていきたいと考えています。
記者:
服部副知事にも指示されて、専門家の意見を聞くことは大事とおっしゃっていましたが、例えば、外部の有識者であるとか、そういった方にもご検討いただくというお考えは現時点であるのでしょうか。
知事:
そこもこれからになります。
まずは、服部副知事の下で庁内の関係するところが、議論をして論点と方向性を定めていく。
その中で、弁護士とか、他県の事例も踏まえながら、こういうふうにやるというのがベストだということあれば必要に応じて、専門家の助言をいただく、県の顧問弁護士も含めて、助言をいただくことは当然あり得ると思います。
記者:
PRのためという説明も一定理解はしつつも、現地で試食をするだけではなく、要請があれば毎回頂くというのはどうかという県民感情も分かります。
この際、現地で、例えば、飲んだりとか食べたりとかするのはいいと思いますが、頂かないとするのが分かりやすいと思いますが、どのようにお考えですか。
知事:
どうするか考えるのが大事です。
個人的な考えとして、そういった考えがあることはしっかり受け止めます。
県として疑念を持たれないために一切(受け取らない)どうするのか、それかルールをどうするかということ。
一方で、現場の生産者の方とか、関係者の方は、県の知事を含めて、県にこういったことがあることを知って欲しいという思いをお持ちの方も多いです。
それが生産者の方とか、そういった方にとっての励みになると言うと言い過ぎかもしれないですが、そういった思いをお持ちの方も少なからずおられますので、全てこれからはなしにしましょうとするのか、一定のルールの中で、明確にしながらやっていくべきかは、県全体のバランスの中でしっかり考えていくことが大事だと思います。
記者:
知事に向けられているパワハラ関連の疑惑について改めて教えてください。
知事は、これまで職員の皆さん強く厳しい口調で、指導することがあったとおっしゃっていますが、知事が考えるパワハラではないが、パワハラ的と思われるような言動は、片山副知事も厳しい叱責という言い方をされていましたが、そういったものということでしょうか。それ以外にも心当たりはありますか。
知事:
ハラスメントというのは定義があります。
それは個別のケースで認定や場合によって裁判の中でも個別で認定していくものです。
私としては、業務上の必要な範囲でやってきたという思いがあります。
そんな中で、私自身もやはり県政を良くしたい思いから、職員の皆さんに対してしっかりやっていただきたいという意味で、厳しく指摘させていただくことはありました。
コミュニケーションなどが不足していたという指摘は、何度も繰り返しになっていますけども、真摯に受け止めていきたいと思っています。
記者:
今年の4月に、愛知県の東郷町長がいわゆるパワハラやセクハラの発言が相次いだことで第三者機関に認定されたことを受けて辞任されることがありました。
その時には「いつ辞めるんだ」みたいな言い方であったりとか、机とかそこら辺にあるものを蹴飛ばしたりとか、手元にある計算機を職員に投げつけたりとか、そういったことがハラスメントとして認定されています。
知事は強い叱責はあるが、こういった行為や言動とかはされてないということでよいですか。
知事:
私が指導させていただいたりするのは、業務上の観点で、報告が漏れていたりとか、こういうふうにすべきだというところが主なところです。
私も知事になる前、20年ほど、中央省庁で仕事させていただいていました。
一般的な担当部局での仕事のみならず、総務大臣政務官の秘書官もやらせていただいたこともあります。
中央省庁では、やはり、中身、そしてロジという動線も含めたところを、徹底的にやはり鍛えられたことがありました。
そこのベースがある中で、やはり地方自治体で勤務する中でも、我々が呼ばれて地方自治体に行くというのは、やはり組織の中の生産性を高めていくことも一つ思いが受け入れ側もあると思います。
そういった意味で、県庁に来た時も、もっと生産性や業務をより良く遂行するために、こういうふうにして欲しいということを厳しく指摘させていただいたことはあります。
職員の皆さんも日々一生懸命やっている面もありますので、ここは私が求めている業務の水準はいずれたどり着いて欲しいものでありますけども、私は20年ぶりに来た知事ですから、私の思いは丁寧に伝えてコミュニケーションしながら、こういうふうにやっていくことを(伝えて)、そこがおそらくコミュニケーション不足というところだったと思います。
そこは真摯に反省して、今、本当に職員の皆さんはこんな今の状況でも一生懸命仕事をしていただいていることは本当に感謝していますので、これからしっかり職員の皆さんと共に、仕事を進めていきたいと思っています。
記者:
亡くなった元県民局長の処分の件に関してお伺いします。
公益通報窓口を利用する前に、報道機関などに文書をまいたことで公益通報窓口の対象にならなかったという説明が、これまでも今日もあったかと思います。
一方で、人事課を中心とした内部調査の結果を受けて処分を出していると思いますが、その理由が核心的な部分が事実と異なるという理由だったと思います。
知事がおっしゃっているように公益通報の保護の対象とすべきではないという観点で言うのであれば、人事課の処分の理由は、先に文書をまいたことについての処分になるべきかと思います。
そうではなくて事実ではないということ人事課の内部調査だけで判断されたのは、今でも適切だと思っていますか。
知事:
私も6月20日の記者会見でも、一つ一つの項目について、私は当事者として、事実でないということをご説明させていただいたというつもりです。
当該文書については、核心的なところが事実ではないという思いを私も今も持っていますし、これは人事課も同じ思いだと考えています。
調査を進めていき、調査として核心的なところが事実ではないと県としては認定させていただいたところです。
記者:
認識をお伺いします。
知事にとって公益通報という制度はどのような制度と捉えられていますか。
知事:
公益通報については、公益通報者保護法に基づいて、県の職員の方含めて、県であれば、行政についての問題がある事案を通報されて、その上で調査をして、是正措置があれば、是正措置を勧告して対応していくので、県政の課題とか、方向性をより良くしていくためのものだと考えています。
記者:
位置付けとして、おそらく働く職員の方にとって最後の砦というか、最後にすがる部分でもあると思います。
公益通報制度を結果として利用した方が、公益通報制度の内部調査が終わっていない段階で処分を受けてしまった状況だと思います。
先日、担当部署が是正措置を求めることも検討している情報が出ていましたけれども、私たちも聞いたところ調査の段階だと言っています。
公益通報制度を担当する部署の調査を待たなかった理由について、もう一度改めてお伺いします。
知事:
5月7日に懲戒処分をさせていただきました。
先ほど申し上げましたとおり、公益通報の前に文書が配布されたということです。
その中身について、私自身も人事課も核心的なものが事実ではないということを認知していますし、それが調査の結果、そういった文書だということを認定させていただいて、5月7日に発表もさせていただきましたけれど、懲戒処分させていただきました。
このプロセス含めて、人事課において適切に対応したと思いますし、これは最終的に県としての対応になりますので、私としては適切だったと考えています。
記者:
結果として、公益通報のことは軽んじているのではないかという疑念が残ると思います。
仮に外部に設置したとしても、知事の中で、もしくは執行部の中で、公益通報というのはそんなものなのかという位置付けになると、職員の人との信頼関係を構築も難しくなると思いますが、いかがでしょうか。
知事:
公益通報自体は大変大事な制度だと思いますし、その趣旨というものはきちっと対応していかなければいけないと思います。
今回も内部に窓口よりも外部の方が職員の方も通報しやすくなることからやらせていただこうという方向で今準備を進めています。
一方で今回の件につきましては、先ほど申し上げたとおり、当該文書の核心的なところが、私自身も6月20日に会見させていただいたとおり、事実でないことが含まれています。
人事課もそのように認知をして、そして調査を進めた結果、核心的なところが事実ではないということで、認定をさせていただいたということです。
公益通報を決して軽んじているという訳ではなくて、その文書の内容をきちっと認定した結果として、5月7日に懲戒処分をさせていただいきました。
記者:
公益通報の調査中というところで、判断してしまっている状況として軽んじているのではないかと思われても仕方がないと思います。
その点に関しては、考えを両立する上ではどのようにお考えですか。
一方で大事だと言われていますが、現状は調査自体を考慮にすら入れていなかったという状況に対して、矛盾が生じているように思いますが、いかがでしょうか。
知事:
我々としては、公益通報というものを、すごく大事なことだと思っていますし、軽んじているつもりはないです。
今回の件については、繰り返しになって申し訳ないのですが、文書の内容が、核心的なところが、真実ではないことが多く含まれているもの、かつ、公益通報の前にその文書が配布されたということです。
人事課としても、そういった文書の内容を改めて、配布された当時も事実でないことが多々含まれており、私自身も6月20日に言わせていただいたとおりです。
それに基づいて調査をした結果、事実でないことが含まれているということを踏まえて、懲戒処分をさせていただいたということです。
懲戒処分のときには、当該文書の内容のみならず、5月7日の人事課の記者会見を報道機関の皆様も聞いておられたと思いますので、当該文書の内容のみならず、他の事案もあったということで、懲戒処分の対応させていただきました。
記者:
処分の理由は、公益通報制度を利用せずに先にまいたことを理由に処分されたのであれば納得ができますが、公益通報の調査が進む中で、人事課の調査を優先された状況になったと思います。
県政改革課が公益通報窓口の担当課だと思います。
県政改革課の調査よりも、人事課の調査が優先される結果になっているかと思います。
今後もそういう懸念が広がってしまうのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
知事:
公益通報よりも優先したということではなくて、公益通報の前のタイミングで当該文書が配布されたということです。
内容が事実でないことが多々含まれているということですから、人事課としても、明らかに核心的なところが事実でないと、文書としての適正性は懸念されていますし、適切でない虚偽の内容が含まれている文書ということが、配布されたということを察知しています。
そこは公益通報を軽んじていたり、公益通報よりも内部調査を優先していたということではなくて、こういった文書を把握した、そして、公益通報前にまかれていたことから、文書の内容についての虚偽であることが含まれていることを調査して、人事課としては認定でき、そこを踏まえてその調査の過程で出てきた他のものも含めて、5月7日に懲戒処分をさせていただきました。
人事課において、適正かつ適法にさせていただいて、最終的に県としても適正に対応したと私としては考えています。
記者:
処分が心理的な負担をかけてしまっているのは、少なくともあると思います。
今の話を聞いていてもやはり、公益通報窓口の調査を待つまでもなく、事実として認定をしたから処分した理解で良いでしょうか。
知事:
待つまでもなくというか、公益通報の前に今回の文書が配布されました。
内容が真実ではない。核心的なところが虚偽な内容が入っていたということです。
人事課もそこは問題だということで、懲戒処分の対象になるということで調査を進めたということです。
その結果、各項目の核心的なところが、私は6月20日に説明させていただきましたけれど、虚偽の内容が入っているということです。
調査の過程の中で、文書の作成以外の3つの項目も判明しましたので、併せて、4つの非行為で懲戒処分をさせていただいたというのが、5月7日の人事課の記者会見の内容です。
記者:
物品の受領は、提供者から県知事に知って欲しい、PRして欲しいという思いがあって、産業政策の観点から受領したということだと思います。
一方で、県としてのPRや施策の対応が現状としてなされていない、知事個人が消費したという現段階から見ると、おねだり、贈収賄と指摘されることは致し方ないとも捉えられると思います。
施策やPRに反映されていないことに対してはいかがでしょうか。
知事:
物品受領については、地域を訪問したとき、現地行ったときに、県産品のすばらしさや魅力を生産者、関係者からお伝えいただくことはよくある話です。
ワインの件も、長岡県議が私に直接、ぜひこのワインがすばらしいものなので応援して欲しいということで、町長ではなく長岡県議に対して「あぁ、分かりました、ぜひまた機会があればいいですね」という社交辞令的な会話だったと認識しています。
そのような中、地場産品、県産品、消費するものも含めて、県知事として一度、例えば食べて欲しい、使って欲しい。
それ以外にも、いろいろなところに来て、県の魅力を知って欲しいというお話は本当によくあります。
これは、自然なことですし、私自身も、そういうものを見たり聞いたりしたときに、ぜひこれを使わせて欲しい、と言う機会はあります。
ワーケーション知事室in丹波では、令和4年9月に丹波で実施しました。
「FOREST DOORしぐら」という、旧小学校を活用した森の情報発信基地をコンセプトに県産材の需要拡大に取り組んでいる方でした。
そこで、県の女性起業家のネットワークを作られている方とか、丹波の木材活用の秘められた可能性、移住、起業などそういった話をさせていただき、すごく盛り上がりました。
この会場も見ていただいたら分かるように、本当に県産材を使って、すばらしい木やテーブルをご用意いただきました。
そんな中で、そこは本当に素晴らしい産品ですので、ぜひこれを知事室でも使わせていただければ、置かしていただければいいですよね、とお伝え申し上げて、先方も結果的に快く提供いただきましたので、知事室でこのサイドテーブルをワーケーション知事室in丹波と表示し、発信させていただいたり、椅子は他の椅子との観点から、使ったり、今は出していますが、知事室に置かなかったりという時期もありますが、それはPRのためにやったということです。
一方で、PRをしていないというケースもあるのでは、というご指摘もあります。多くの地場産品をご提供いただくことが慣例上ありましたので、そこは一つ一ついただいたものを、私が食べさせていただいたり、使うたびに発信するケースもあれば、大変美味しかったですと感謝の気持ちを持つ、それをまた伝えさせていただくというケースもあります。
これはPRしている場合でも、していない場合でも、私自身が素晴らしいものを知ることは、県施策への参考になりますから、例えば、上郡町にはこういったワインを作られている若手の農家の方がおられる、ということ自体が、私が知っておくことは本当に大事だと思いますので、これからの農業政策、地域活性化策の参考にしていく意味では、大変価値があることだと思っています。
ただ、それがいろいろな疑念の目を抱かせる課題が指摘されていることは真摯に受け止めますので、これからどういったルールづくりでやっていくのか、受け取るのか、そもそも受け取らないのか、受け取る場合にはこのようにPRや施策に活用した、ということを整理していく、それを明示していくのかは、これからの議論だと考えています。
記者:
椅子やサイドテーブルは、知事自身が知事応接室においていたことを認識していなくて、来られた方にこれは丹波の椅子、サイドテーブルだとPRすることはしていなかったということですね。
知事:
知事応接室に行っていただければ分かりますが、この産品以外にもたくさんのものがあります。
私はそれを一つ一つ、来られた方に紹介するケースもあれば、しないケースもあるということです。
ここ(サイドテーブル)で明示させていただいているとおり、これはワーケーション知事室in丹波ということで、丹波で作られたものだということを明示していますし、これは私が言う、言わないのみならず、知事応接室に置いていることで、訪れた方が、これは何だろうと、ふと目にしてもらい、県の木産材ということを認識してもらうことも、大事な知事応接室というものは、アンテナショップ、ショールーム的なところもあると私は考えていたので、そこは有効に発信の拠点として活用することは何ら問題なく、県の施策のために大事なことだと考えています。
記者:
食べて欲しいとか、知って欲しいという思いはすごく分かりますが、自然なこととおっしゃるのであれば、知事個人が消費されるのであれば、賞品や製品を買い上げるのが一般的なことだと思いますが、その辺りは、どう考えていますか。
知事:
そういった発想も、もちろんあります。
私自身も地域に行った時に、例えば、道の駅で県産品の野菜などを買って、それを自分自身で料理を作って食べたり、そういったこともあります。
それ以外にも、先方のご好意や私自身がお願いしたりしたケースで、物品を受領することがありますので、これは様々なケースがあるということですから、これが、全てこれは駄目とか、全てこういう場合だったらいい、というのはあると思います。
後は前知事時代から社交儀礼の範囲内で慣例に基づいて、物品を受領していたことは、私が知事に就任した時に、知事室に結構たくさんのものが届けられたり、野菜や食べ物が来ることがあったので、このように来るんだ、と申し上げたら、当時の秘書課から、「前知事時代からこのように届けられることはよくありました。社交儀礼の範囲内なので、ぜひ知事食べてください、持って帰ってください」と言われましたので、これは社交儀礼の範囲内でいただくことはあるんだと、私は受け止めていたということです。
それが、結果的にはこういうものが県の中で作られているということがよく分かりましたし、私自身も神戸生まれ神戸育ちですが、県で働いたことがなく、県内の他の地域を知る機会がなかなかなかったので、私自身がいろいろな機会で知ることは非常に大事なことだと考えていましたし、それがPRすることもあれば、私自身がそういった魅力を受け止めて、いろいろな形で施策につなげていく。
生産者の方も、県や知事が、食べたり使用したりすることで、自分がやっていることを認知してもらうことに対する期待というものもありましたので、これまでの対応は適切だったと考えています。
ただ、ご指摘をいただいたということはこの間にありますので、明確なルールづくりは、きちっとこれからやっていきたいと考えています。
記者:
知ることが大事だというのは分かりますが、知るためでも職員たちはこうした物品を無償で供与されることは禁じられていて、知事は特別職で一件一件は違法ではないのでしょうが、識者などに聞くと政治倫理の問題だと。
こういう一件一件を積み重ねていくことによって、公正な職務が行われているのかに対して、市民が疑念を持った時点で、政治家としての政治的責任を問われるのではないかと言われています。
政治家としての政治倫理として、多数の物品を無償で受領されていたことに対してはいかがでしょうか。
知事:
ご指摘は分かりますが、先ほど申し上げたとおり、これまでの慣例や社交事例の範囲内で、いろいろな県産品をいただくことがありました。
それから、私自身も、県の魅力を知りたいという意味から、これを使わせていただきたい、そういったことはありました。
これまで慣例や私自身の県の施策につなげたいという思いから、これまでの対応をさせていただいたことは適切だと考えています。
様々なご指摘がありますので、繰り返しになって申し訳ないですが、ルールが必要であれば、そもそも頂かない、頂く場合にはどうするかというルールをきちっと作って、県民の皆さんに疑念を抱かせないようにすることが、私のとるべき責任の果たし方だと考えています。
記者:
そもそも特別職しか物品供与を許されていないので、知事ご自身の政治的な判断で、これはいりません、これは買い上げます、という話をすればいいので、組織上ルールが必要なのか、とは思いますが。
知事:
これまで慣例でやっていたことがありますが、それが適切じゃないというご指摘をいただいていますから、新たなルールを作っていくことが大事だと思います。
このままルールなしで、慣例でいただきます、受領しますということを続けることは適切ではないことは、多分ご理解いただけると思います。
であれば、きちっとルールを作って、頂くのか頂かないのか、頂かないのであれば、基本的には自分で買うことにするのかなど、きちっとしたルールを作っていくことは、むしろやらなければいけないと思いますし、特別職以外にも、一般職でも、これまでどのように慣例や社会通念上の儀礼の範囲内でどのようにしていたかは、改めて確認すればいいと思いますので、そこはいろいろなケースがあったと思います。
記者:
政治的な責任という意味では、ルールを作ることや一つ一つの業務をこなしていくことが、知事ご自身の責任の取り方だとおっしゃっていたかと思いますが、県政が混乱していることの責任や組織のトップとして、職員が死亡してしまったという結果責任については、これら全てひっくるめて、一つ一つの業務をこなしていくことが、責任の果たし方だということなんでしょうか。
知事:
今の状況になっていることは、県民の皆さんや職員、全ての皆さんに、ご心配やご負担をおかけしていることは大変申し訳ない思いでいます。
元県民局長につきましては、お亡くなりになったことは大変、今でもお悔やみ申し上げたいと思っています。
その上でやはり、私自身が果たすべき責任の果たし方というものは、ご指摘いただいたとおり、一つ一つの県政を前に進めていくことが、これまで繰り返し述べさせていただいているとおり、仕事を一つ一つやること、進めていくことが責任の果たし方だと思っています。
記者:
自身の疑惑について、説明していくことで、信頼回復や県政を前に進めたい、ということだったと思いますが、元県民局長が亡くなった後に陳述書が出されて、新たな疑惑といったことが指摘されていました。
こちらについての知事の説明の機会はあるのでしょうか。
知事:
百条委員会で提出されたと伺っています。
そこで百条委員会としてどのように取り上げていくのかになると思いますので、そこに適切に対応していくことだと考えています。
記者:
こういった記者会見の場で説明していただくこともできるのでしょうか。
知事:
必要に応じてと言ったら、大変失礼になりますが、百条委員会でこれから提出された資料に対する調査が進んでいきますので、そこがどのようになっていくのかを見ていかなければならないと考えています。
記者:
告発文書が公益通報の前に出されたので公益通報者保護法は適用されないという認識だと思いますが、公益通報者保護法では、そもそもマスコミなどへの第三機関への通報も、外部通報としていわゆる公益通報と認められ得ると思いますが、そこに対しての知事のご意見やお考えはいかがでしょうか。
知事:
いろいろな考え方はあると思います。
今回については、ご指摘いただいたとおり、公益通報前に当該文書が配布されたということです。
これはマスコミの皆さんのみならず、県議会議員にも確か配布されたということです。
文書の内容を、私は初見でも、先ほど申し上げましたとおり、人事課も、明らかに核心的なところを含めて事実と異なることが多々含まれるということでしたので、いわゆる虚偽の文書、いわゆる誹謗中傷性のある文書だと捉えて、調査をさせていただいたということです。
内部調査の結果として、そういった文書であることが認定されましたので、これは公益通報を何も軽んじることではなくて、こういった文書が認定をされたということで、それ以外も含めた3つのいわゆる非違行為がありましたので、人事課の判断としても、県としても、事実が判明した段階で手続きを進めて、5月7日に懲戒処分にさせていただきました。
その辺りは5月7日の会見で、マスコミの皆様にも職員局長からご説明をさせていただいたと思っています。
記者:
核心的な部分が事実ではないというところだと思いますが、それでもコーヒーメーカーの受け取りが事実であったり、ワインの受け取りも認められたと思いますが、具体的にどの部分が真実ではないとお考えでしょうか。
知事:
それは6月20日の私の記者会見を見ていただければ、よく分かると思います。
それはご覧いただいたんですか。
そこで核心的なところが事実ではないというところは、ご説明させていただいていると思います。
一つ一つのところについて、個別にここで言うのはすごく長くなりますので。
記者:
公益通報者保護法では、例え真実でなかったとしても真実に値する相当性があれば公益通報に該当するという部分もあります。
それでも知事のお考えに変わりはないでしょうか。
知事:
6月20日にも会見で説明させていただいたとおり、一つ一つの文書の内容について、核心的なところが明らかに事実と異なるという思いが私自身も捉えました。
コーヒーメーカーについても、私自身は使ったこともないですし、そういったことも含めて、事実ではないことが多々書かれていましたので、これはいわゆる誹謗中傷性の高い文書だと我々としては認識をしたということです。
その上で、内部調査を進めた結果、人事課としても、これは核心的なところが事実と異なることを認定し、委員会等の手続きを経て、最終的に、それ以外にも、調査を始めた段階で、その文書以外にも3つの非違行為が判明しましたので、5月7日に懲戒処分をさせていただいたというところですね。
5月7日に人事課から記者会見をさせていただいていますので、そこで確認ができると思います。
記者:
職員と県民の信頼回復ということを常々おっしゃっていると思いますが、抗議活動も行われていたり、状況も変わってきている中で、具体的にどのように信頼回復していきたいとお考えでしょうか。
知事:
これはこれまでの会見でも何度もご指摘いただいています。
大変大事なご指摘だと思っています。
今の状況は、確かに職員との信頼関係をこれから再構築したり、県内の首長にも大変ご心配いただいており、大変申し訳ないと思っています。
やはり県政の信頼回復を高めていくためには、何かこうすればすぐに改善するような手立てはなかなかないと思います。
かねてより言っていますとおり、一つ一つの仕事をきちっとすることが、県政の信頼回復に向けた大事な一歩だと思いますので、これは時間がかかり、道は険しいかもしれないですが、これは私が取るべき責任の果たし方だと思います。
現に、今日の新型インフルエンザ等対策行動計画改定の委員会の設置もそうですが、このような状況でも職員が業務にしっかり取り組んでくれていることは、本当に感謝申し上げたいと思っています。
記者:
百条委員会が本格化しました。
先週の19日の3回目でいろいろなことが取り決められて、まだざっくりとした内容ですが、告発者がいないという状況の中で、その真実がどういうものなのかはあぶり出さなければなりません。
そうした中で、1万人近い職員のアンケートを本格的に始めようとしています。知事の受け止めはいかがでしょうか。
知事:
どのように進めるかは百条委員会がご判断されることだと思っています。
記者:
独自で県議会議員がアンケートもされています。
そういった中でかなりの数に上る、どういう意見が出てくるのか、どんなものになるのかはまだ分かりませんが、いろいろなことがおそらく耳に入っているかと思いますが、そういうのを含めていかがでしょうか。
知事:
これから百条委員会がアンケートしたり、いろいろな指摘を踏まえて対応していくものだと考えていますが、調査というものは、いつ誰がどこで聞いたのかとか、そういったところをしっかり確認しながら、また、それを答えた方が、どういう方から聞いたりした話か、それとも当事者としていつされたことなのか、などを明確にしながら、それを一つ一つ調査していくことが大事だと思っています。
記者:
上郡町のワインは、ご自宅でいつ飲まれたのか、お一人で飲まれたのか、また、県職員と感想など意見交換したことはないのかお伺いします。
知事:
ワインについては、11月14日に町から、町長が来庁された時に(町の)職員の方から知事室へご持参いただき、それを(県の)職員から報告を受け、儀礼の範囲内でのものという判断も踏まえて、県としての受領ということで、私がそのワインを自宅に持ち帰ったということです。
いつのタイミングかは、私は飲ませていただきましたが、飲んだことは記憶にはないです。
頂いてそう遠くないうちに飲ませていただいたのだと思います。
PRについては、確かに私はSNS等ではしてはないです。
ただ、先ほど申し上げましたが、産品以外にも、多くのものをこれまでの慣例や社交儀礼の範囲内で頂くこともありました。
それを一つ一つ私が感想を言うというのは、これ美味しかったよね、ということもあれば、自分の中で美味しかったなと、何かの機会にPRしよう、ここにこういった美味しいものがあるのであれば、地域活性化や別の施策につなげていこうというような思いをはせるために参考になることだと考えています。
記者:
ただ、今回のワインについては、施策への反映、県職員との意見交換の中で出すなどはされていなかったということでしょうか。
知事:
SNS等でPRはしていないですが、私自身が、こういった上郡町にすばらしい取り組みをされている方がおられることは大変感銘を受けましたし、上郡町はワインの特区の認定を令和4年4月4日にされていますので、大事な上郡町のこれからの地場産品を振興していくということで、大変すばらしいことだと考えています。
一方で、県の農業改良普及センターも、これからワインのみならず、円滑な新規就農者の受け入れに向けての支援もやっていきますので、そういったところも、これから繋がるように、元々、新規就農については、有機農業の支援などをやっていく思いもありましたので、そういったところにも様々繋がっていくと考えています。
記者:
先ほど、音声データにあった知事の発言は長岡県議に対するものだと伺いましたが、一方で、上郡町長は県のトップの発言は非常に重いということを会見でもおっしゃっていました。
改めて、このように捉えられてしまったことについてはどうお考えでしょうか。
知事:
令和4年11月7日の地域づくり懇話会というオープンな場で、20名以上の、バックヤード(関係者)も含めたら3~40名だと思いますが、完全にオープンの場で多数の方が参加されたところです。
そこでいろいろな政策課題の一つとして、長岡県議がいいワインができつつあるので、ぜひ応援して欲しいということで、私自身も飲んだことがないので、ぜひよろしくお願いしますということで、いわゆる社交辞令として言いました。
その後に、上郡町長がワインを届けてくださったということですが、これは私自身、当時の受け止めとしては、社交儀礼の範囲内で、町長がこういった特区に認定されている中で、新規就農者が作られていることがあるので、県知事としてぜひ飲んで欲しいという意味で届けていただいたのですから、これはご厚意としていただくことは自然な流れだと考えています。
記者:
一方で、千石のコーヒーメーカーについては、原田部長がPRのために個人の判断で受け取ったものを知事としては受け取りを拒否されたということです。
県のPRという意味では、贈答品に関して知事はコーヒーメーカーを受け取らずに、ワインは受け取っています。
贈答品のこの判断を知事としてはどのようにされていたのでしょうか。
知事:
物品を受領するかしないかは、明確なルールがないので、その中で受け取る、受け取らないは、その場その場の判断で、何となく自分の感覚も含めて対応していたというところはあると思います。
コーヒーメーカーやトースターについても、おそらく法的には社交儀礼の範囲内で、PRや県産品を知るという意味で、法的な問題があるのかどうかというと、これはないという見解もあると思っていますが、私の当時の判断としては、受け取とらなくてもいいかなと判断させていただいたというだけです。
これから大事なのは、受け取るのか受け取らないかをケースバイケースで判断することを、個人の感覚やその場の状況で判断することがいいのか、明確なルールづくり、これは金額相当なのか、内容が政策への何か(反映できるものなのか)。
基本的には、全部県内で作られたものですから、県産品の振興ということではすごく大事なことで、それは千石もそうだし、ワインメーカーも、あとは、ここに出てきた他の方も、ある種ご厚意として、私のやりとりも含めて、それ以外にも知事に食べて欲しい、使って欲しいという思いで持ってこられただけだと思います。
これまでは、慣例や社交儀礼の範囲内で、受け取ったりしてきましたが、ルールが必要だと思いますので、それがこれからの準備すべきことだと考えています。
記者:
コーヒーメーカーは、知事の感覚として受け取らなかったというところですが、例えば、法的にまずい問題があると思われたのか、その点はどのように考えれましたか。
知事:
特に明確なものがあったというわけではなくて、こちらは(頂かなくても)いいかなという感じです。
記者:
いいかなというのは。
知事:
頂かなくてもいいかなということです。
非常に人気があるものですので、感覚的に受け取らなくても今回はいいかなと判断しました。
これは駄目なのか、これはいいのかという明確なものがないので、私もいろいろな状況で、これを食べてくださいと言われたときに、「いや、今日はちょっといいです」と体調を含めて言うケースもあるし、何となく感覚的に頂かなくてもいいかなということも、ありますよね、皆さん人間として普通に。
それは感覚で判断していた面はありますので、それが、適切だったかどうかは、いろいろなご指摘があると思いますので、それはルールを作っていくということです。
これからすべて貰わないのか、頂くにしても、ルールを明確にしていくのかを、これから作っていくことが大事だと考えています。
記者:
コーヒーメーカーについても、その贈答品の受領についてルール整備が必要だとおっしゃっておられて、今回、服部副知事に対して指示をしたということで、例えば、片山副知事にこれまでに指示することはなかったのでしょうか。
知事:
この問題が出たときから、ルール整備が必要だと会見でも申し上げていました。
これは、この1ヶ月とか半月の間にできるというものではなくて、これまでの慣例や社交儀礼の範囲や法的な問題も含めて、どのように、我々特別職だけでいいのか、それとも、もう一度県職員全体として、今一度ルールをきちっと明確化しておくべきなのかは、一定時間がかかると思います。
それを手探りでやってきたというだけではなくて、服部副知事の下で、きちっと全庁的な関係部局が協議しながら、先ほども申し上げましたが、場合によっては法的な面、弁護士も含めて、助言をいただきながらやっていくことが大事だと思います。
それは常々、私自身も作らなければならないと思っていましたので、今からが大事ですから、時間がかかります。
片山副知事は大変残念ではありますけど、7月末でご退職されることになりますので、残られることになる服部副知事にお願いするということです。
記者:
公益通報について、有識者は報道機関に配布すること自体も公益通報に当たるという認識を示されている方もいらっしゃいますが、知事としてはそれに対しては否定的な考えということでよろしいでしょうか。
知事:
否定的ではないです。
もちろんこれは先ほど指摘もありましたが、外部通報の窓口、内部通報の窓口、それ以外も含めて、いろいろなケースと考え方があると思いますので、これは個別の案件に応じて対応していくものだと思います。
全体としてそれはいろいろな考え方がありますので、尊重しなければならないと思います。
今回については、先ほどから回答させていただいているとおり、公益通報の前に配布された文書、そして中身が虚偽性のあるものが多々含まれているということで、誹謗中傷性の文書である可能性が高いので、手続きを進めてきたということです。
記者:
昨日、前県民生活部総務課長が亡くなったことについて、職員向けに通知がされたということを聞いております。
これまで前課長については、知事はプライバシー保護の観点から、お言葉、コメントを避けておられましたが、改めて、今回通知されたということで事実関係含め、説明をできる限りお願いします。
知事:
昨日、弁護士を通じて、コメントを出されたということは承知しております。
改めまして、前課長におかれましては、パレードの対応へのご尽力、そして、お亡くなりになられたことへのお悔やみを申し上げたいと思っています。
私からはすでに人事課を通じて、ご家族の方に感謝の意を述べさせていただいておりますし、昨日、報道機関への周知があったことを踏まえて、改めて人事課を通じて、まずは、お悔やみを申し上げたいと思っています。
記者:
実際亡くなられたのは今年の4月ということで、約3ヶ月空きましたが、この経緯についてはプライバシーの保護なのか、3ヶ月空いた経緯についてもう少し説明をお願いします。
知事:
ご家族のご意向です。
記者:
公益通報の件で、先ほどもご指摘のあった3月中旬に報道機関に情報提供された時点で、公益通報者保護法の保護対象になるという考え方があると思います。
今回の件は、知事は3月中旬に報道機関に情報された時点で保護対象に当たるのかどうかを、どのようにお考えでしょうか。
知事:
様々な考え方があって、保護対象になるケースもあれば、ならないケースもあることは当然あると思います。
私としては、先ほど申し上げているとおり、私自身もその文書の内容を見た時に、6月20日にお伝えさせていただいたとおり、明らかに当事者として事実ではないところが、核心的なものを含めて多々含まれてましたので、これは虚偽ではない文書、いわゆる誹謗中傷性の高い文書だと認識しました。
記者:
3月の段階で、誹謗中傷性が高い、つまり事実ではないことが明らかであるとの判断で、保護対象に当たらないと考えということですか。
知事:
5月7日の懲戒処分に関する記者会見で、県の考え方としては述べさせていただいていると思います。
公益通報の前に、この文書が配布された。
内容についても、事実でないことが多々含まれているということで、様々な考え方があるということは承知していますが、県としては、事実ではない文書が多々含まれているものを配られたことは、一定の懲戒処分に該当する可能性があるため、私自身もそう思いますし、人事課もその方向で調査を進めて、その調査を進める中で、当該文書を作ったこと以外を含めた4つの非違行為が判明しましたので、これは適切な懲戒に関するプロセスを重ねて、5月7日に懲戒処分をさせていただいたということです。
これは、人事課において適正に、適法に判断して対応したと思っていますし、県として最終的に、適切に判断したと考えています。
記者:
つまり、知事が3月の会見で発言された事実ではないとの判断をしたから、当時の段階としては、公益通報者保護法の保護対象ではないと判断、考えたということですか。
知事:
そこの法的な整理は、この機会でご説明するのが適切なのかというところもありますので、今の段階としては、私が先ほど申し上げたことです。
いろいろな考え方があるのは分かりますが、我々としては、文書の内容が公益通報の前に配られたというタイミングの問題、内容が明らかに核心的なところが事実でないことが含まれていることで、誹謗中傷性の高い文書だということで調査を進めて、懲戒処分の判断をしたということです。
5月7日の会見で、ご説明していただいたものが、今の軸だと考えています。
記者:
くどいようですが、何回もお尋ねしているのは非常にポイントだと思います。
今、この場で説明をしていただきたいと思って伺います。
3月の段階で、公益通報者保護法の保護対象ではないと思っているのであれば、知事のこれまでのご説明は非常に理解ができるのですが、公益通報者保護法の保護対象であると考えているのであれば、今回の対応は、いろいろ問題含みなのではないかという気がします。
3月の段階で、公益通報者保護法の保護対象であるのかないのかのお考えをお願いします。
知事:
5月7日の記者会見でも、弁護士や職員局長からも説明させていただいたとおり、公益通報者保護法の定義です。
それと文書の内容を含めて、当時の弁護士さんも、後から公益通報の手続きをとってもそれ以前に配布したことが保護される対象にはならないと発言をされています。
私自身も、これは5月7日の段階で虚偽の内容が多々含まれる文書だということで、人事課からも報告を受けて、それで必要な手続きを進めてきたということだと思います。
記者:
今の説明だと、弁護士の助言を受け入れて、あくまでも県としては、今回の件に限っては、3月の段階で報道機関に情報提供されているが、公益通報者保護法の保護対象にはならない。
4月になってから公益通報がなされたものであって、3月の段階では保護対象ではなかったというお考えということですか。
知事:
ご指摘の日の段階では、公益通報はされていませんでしたので、我々がこういった文書が配布されているのを認知したのは、その3月よりもう少し前の段階です。
これは公益通報というものが明らかにされていない段階で、我々がこういった文書が配布されていることを認知しました。
その内容について、見たところ、先ほどから申し上げているとおり、明らかに事実でないことが多々含まれているということだったので、これは懲戒処分に該当する誹謗中傷文書を作成した可能性が高いので、懲戒処分の手続きを進めていこうと判断したということです。
記者:
公益通報の件は、完全に結果がまとまっている訳ではないのかもしれませんが、一定結果がまとまってきて、是正措置も求められているということであれば、できる範囲でご説明をお願いします。
知事:
まだ最終的な手続きを進めているところだと思います。
様々な是正勧告が出れば、それを真摯に受け止めて、関係部局で対応していくことになります。
記者:
一定結果がまとまって、是正措置を受けることになれば、後日、会見なりでご説明いただくことになるのでしょうか。
知事:
そこは財務部の方が、最終的に委員会と相談をしながら、公表か非公表、基本的には非公表だと聞いていますが、是正措置の内容を(公表するのか)どうするかも含めて、現在、手続きを最終的に進めているところだと思いますので、財務部の方に聞いていただければと思います。
記者:
この関係は、知事ご自身も当事者に当たると思うのですが、この件について、途中経過を財務部から報告を受けること自体は特に問題はないというお考えなのでしょうか。
知事:
公益通報のルール上も、知事に報告することになっています。
これは、ルールに基づいて報告を受けました。
私自身は、内容について、何かコメントしたり、指示したりは当然していません。
記者:
維新の吉村共同代表が、知事の文書問題の対応について、同じことを繰り返し答えていて説明が官僚的だ。
ある意味、批判的とも受け取れるようなご発言をされています。
まずは、事実関係や背景を積極的に説明するように求められているのですが、これについての受け止めをお願いします。
知事:
吉村知事からのご指摘は、真摯に受け止めたいと思います。
私としては、週1回の記者会見で、十分ではないかもしれませんが、これまでも自分の言葉で、できる限り時間を区切らずに答えさせていただいていますので、これからも続けていきたいと考えています。
ご指摘は真摯に受け止めたいと思います。
記者:
以前に私から、繰り返しのお答えが多いとか、質問に対してお答えがなかなか噛み合わないと感じられることが多く、その辺の改善をお願いできないかということを率直にお伝えしたつもりです。
大変、失礼かもしれませんが、この間、記者会見が何度かありましたが、正直、改善されたと感じられないと思っています。
知事としては、直近の記者会見で、情報発信という意味で、こういうところを改善している、意識しているなどがあればお聞かせ下さい。
知事:
ご指摘に十分応えられていないとの思いをお持ちであれば、お詫び申し上げたいと思います。
私としては、外でのぶら下がりのケースもあれば、会見のケースもあると思いますが、自分の言葉で、できるだけ時間をかけて答えさせていただいたつもりです。
そこが、もしご指摘のとおりの点があれば、それは真摯に受け止めたいと思います。
記者:
何か具体的に、自分の中でこういうところを意識しているとか、改善しているなどはありませんか。
知事:
自分なりには、自分の言葉で、自分の思いを述べさせていただくことは常に意識しています。
私が、このようにしているということを、具体的というか常にそうさせていただいていますし、そのようにご指摘いただくことは申し訳ないと思っていますが、これからも、自分の言葉で説明できるように頑張っていきたいと思います。
記者:
元県民局長が亡くなられたことを受けて、懲戒処分の撤回を考えられたりすることはされているのでしょうか。
知事:
元県民局長が亡くなられたことは、大変、残念ですし、心からお悔やみを申し上げたいと思っています。
一方で懲戒処分というものは、先ほど申し上げましたとおり、人事課において適正に対応して、県として適切に対応させていただいたと考えています。
記者:
今後、公益通報の調査も進んで結果も出ると思うのですが、その結果によっては撤回する可能性もありますか。
知事:
公益通報の結果等々、これから出てきますが、我々としては、人事課で適正に調査をして、最終的に県として、5月7日に懲戒処分という形でさせていただきました。
5月7日に人事課から会見で内容を説明させていただいたとおりです。
記者:
今後の結果によって、撤回の可能性もあるということでしょうか。
知事:
基本的には、仮定のことには答えれないということはありますが、人事課の調査、処分内容は適切だったと考えています。
記者:
公益通報者保護法の件でもう一度確認させてください。
4月4日に公益通報される以前、3月下旬からの間ですが、ここは公益通報の対象ではないとのお考えですね。
その一番の理由は、県の公益通報の窓口に言っていないから、公益通報者保護法の保護対象ではないとの考えでよろしいですか。
知事:
時系列的に公益通報の前の配布だったということと、内容についても、人事課の調査が始まる時点で、事実と異なることが多々含まれていることから、人事課で調査をして、最終的に懲戒処分をさせていただいたということになります。
記者:
事実と異なる判断を、3月下旬の公益通報があるまでに判断されたのは、知事が見てそう判断されたということですね。
知事:
私自身も当事者として、そう感じましたし、人事課も、これを見た時におそらく事実と異なることが多々含まれていると判断されたと考えています。
その辺りは、私、今、質問の中で答えていますが、百条委員会でも、そういった指摘がされていますので、きちっと整理をして、然るべきタイミングできちっとご説明することが、県の考え方として大事かと思っています。
今、質問のやりとりで、きちっと整理を私自身もしなきゃいけないと思っています。
記者:
知事は、公益通報の外部窓口を設置する理由として、客観性をより担保するためとおっしゃっていましたが、ご自身や人事課で、これは事実ではないかもしれない、公益通報者保護法の保護対象ではないかもと判断すると、客観性の担保の議論とそぐわないと思ったのですが、そこはどのように考えていますか。
知事:
そこは、今、明確にどういう風にあるべきかというのは、作業の途中なので、私も答えられないというのが正直なところです。
ただ、文書自体を受けた、察知した時は、公益通報をしていなかったということは事実です。
我々は、その段階で虚偽性がある文書だと捉えましたので、公益通報はその段階ではされていなかったですし、されるかどうかも分からなかったというところです。
だから、文書を察知した時点では、それは懲戒処分に該当することを我々は認知しましたので、それで必要な調査、手続きを進めていくことをしたということです。
今から振り返れば、そういう風になりますけども、当時、我々がその文書を察知した、こういうものが配られているというときは、公益通報がまだされていない未来の話で、誰も分からなかった。
我々は、その時点で文書を認知した時に、明らかに虚偽であること、核心的なところに(虚偽)が多々含まれていると認識しましたので、懲戒処分に該当するということで、調査を進めたというのが、5月7日での調査結果に繋がったと思っています。
記者:
報道機関に内部通報の文書がまかれた場合は、公益通報者保護法の保護対象になることを私は知らなかったのですが、知事は、3月末から4月4日の時点でそういった議論はされなかったのでしょうか。
それとも知事は、そういうことをご存じなかったのでしょうか。
知事:
公益通報というものは、様々な考え方があることはもちろんあると思いますが、我々としては、文書の内容等を踏まえて、当時の置かれた状況としては、公益通報はされていませんでした。
やはり虚偽性の高い文書を作ったということで、これは懲戒処分に該当するということですから、それで調査を進めたということが当時の判断ですね。
記者:
今、振り返って、当時の判断は間違っていないとこれまでもおっしゃってきましたが、それは、変わりがないということですね。
知事:
人事課において、適正に判断、対応して、最終的に県としても、適切に対応したと認識しています。
記者:
ここまでの質問の中で出ていたように、マスメディアに配られたら、公益通報にあたることになっているという話が出ています。
「斎藤元彦兵庫県知事の違法行為等について」という元県民局長が配った文書の最後に、この内容については適宜、議会関係者、警察、マスコミ等へも提供していますと書かれてあるので、この文書を受け取った、読まれた時点で、マスメディアにも配られたことはご存じだったと思います。
その時点で、マスメディアに配られたイコール公益通報にあたるということをご存じなかったということでしょうか。
知事:
どういうケースが公益通報に当たるかは、様々な考え方が多々あると思います。
外形的な内容のみならず、実質的な内容、個別ケースにおいて判断していかなければいけないと思いますので、今日はですね、今、やりとりの中で出ていますけども、私としては先ほどから申し上げていますとおり、我々がその文書を察知した時点で、内容について虚偽性が含まれるものだと認識していましたので、懲戒処分に該当する可能性があるということで、調査を進めさせていただいたということです。
その時点では公益通報に通報されるかどうかも分かっていなかったですし、そこは人事課の方で適正に判断したということです。
いずれにしても、考え方の整理は、百条委員会でも指摘されていますとおり、整理が必要だと考えています。
記者:
ではなく、今、ご質問したのは、公益通報は、マスメディアに配られたらそれは公益通報にあたるという法的判断があることの指摘がこの会見でもあります。
知事も周りの職員の方もそういう判断があるということを、知らなかったというか、その時点ではマスメディアに配られると公益通報に当たるという考えに至らなかったということでしょうか。
知事:
そこの状況は、改めて、また確認をしなければいけないと思いますが、いろいろな考え方があるということはあると思います。
我々としては、文書を察知して入手した時点で、内容について、事実と異なることが多々含まれているということで、これは誹謗中傷性の高い文書だと認識しましたので、調査、手続きを進めさせていただいたということです。
記者:
いろいろな判断あるということは、おっしゃるとおりですが、そういう考えに至らなかったことを反省はされていないのでしょうか。
その時点で、公益通報だとなっていたら、違う処分、違う経緯になっていたかもしれません。
そこは振り返ってどうでしょうか。
知事:
我々としては、先ほどから申し上げましたとおり、人事課で適正に対応し、県として処分対応を適正にしたと考えていますので、当時の判断としては適正だったと考えています。
記者:
4月4日までの経緯は今のご説明でとりあえず受け止めさせていただきますが、その後の内部調査で文書の真偽について、調査をすれば良かったのではないかと思っており、懲戒事由では平成23年まで公用パソコンなどを遡って、それも含めて停職3ヶ月というかなり重い処分をしていると思います。
今回の文書を流布したこと以外に、平成23年まで遡って調査する必要があったのかという部分もあると思いますが、そのような懲戒事由も含めて停職3ヶ月という重い処分をすることは、公益通報した方に対する報復と受け止められかねないのではないかと思いました。
その点知事は、今でも懲戒処分は適切だったとお考えなのでしょうか。
知事:
5月7日の懲戒処分に関するレクチャーでも、人事課からお伝えさせていただいていますが、遡ったといいますか、当該者の公用パソコンを調査した際に、一見してすぐ分かる場所に他の非違行為に関する事案が判明しましたので、懲戒処分の対象になりました。
公用パソコンを調査した時に、一見してすぐ分かる場所に、こういった事案、他の事案に関係するところにかかるものが見つかったということです。
いずれにしましても、少し状況を整理して、改めて県としての考え方を然るべきタイミングで説明させていただくことが大事だと。
これは百条委員会でも指摘をされており、認識していますので、然るべきタイミングで説明をさせていただくことが大事だと思います。
記者:
公益通報制度の調査が進んでいる時点で、公益通報された方の保護は重要になってくる。
公益通報者保護法もある中で、停職3ヶ月(という処分)を5月の時点でも出してしまったことのタイミングとしての問題は特に考えなかったのでしょうか。
知事:
人事課としては、公益通報の前に出されたこの事案に関して、懲戒処分に該当することが、当該文書も含めて4つの非違行為が見つかりましたので、これは人事課の判断としては、非違行為が一定判明した以上、必要な手続きを行って、懲戒処分をすることは、当時の判断として適正な判断だったと報告も受けていますし、私もそのように思っています。
記者:
一見して分かったというのは公用パソコンのデスクトップなどにあったということですか。
人事課:
デスクトップです。一見してすぐ分かるところにありました。
記者:
公益通報に関して、いろいろ質問と答えをやりとりする中で、知事の認識としては、3月の段階で保護対象ではないと考えた理由として、一つ内容が虚偽であると見られることが理由なのかなと理解しました。
そうであれば、調査を経ずに事実ではないと決め付けるのは、まさに主観的であって、今回、窓口の外部委託の話も出ているような客観性からもかけ離れているのではないかと思いますが、主観的に虚偽であると決めつけて、今回、保護対象から外してしまって、処分にまで突き進んでしまったと。
これは今振り返ると、やはりどう考えても問題があるのではないかという気がするのですが、その辺はいかがですか。
知事:
その辺り含めた考え方の整理は、今やりとりの中でやらせていただいていますが、きちっと整理をして対応させていただくということが大事だと思います。
私が先ほどから申し上げているのが、当時の判断としての経緯です。
記者:
当時はそういう判断だったというのは分かりますが、知事の中で今日すぐ知事の考えがもし変わったとしてもすぐ言えないのかもしれませんが、当時の判断が果たして妥当だったかどうかについて、検討中といいますか、知事の中でも考えているという理解でよろしいでしょうか。
知事:
当時の人事課の対応、そして県としての対応は適正であったと考えています。
記者:
だとしたら、先ほどの後日整理してお伝えするというところが正直よく分からないのですが。
そのように聞くと、今、何か検討されていて、後日やはり一定問題があったところの説明をされるのかと思ってしまいますが、そういうことではないのですか。
知事:
今日はやりとりの中で受け答えさせていただきました。
もう少し内容をきちっと精査して、考え方を整理して然るべきタイミングでご説明することが大事だと思います。
これは、百条委員会でも、先日も何人かの議員から、関係性についてのご指摘を確認すべきだという話がありました。
今日は受け答えの中でですが、きちっと整理をして、県としての考え方を、然るべきタイミングで説明させていただいた方が、よりきちっとお伝えできると思いますので、今日はやりとりの中で説明させていただきましたが、いずれ然るべきタイミングできちっと整理をして説明させていただくということが大事だと思っています。
記者:
つまり、現時点ではこれまでどおりの見解ではあるが、今後、いろいろ問題を精査する中で、今回の公益通報者保護法の対象ではないとした取り扱いが果たして妥当だったかどうかについて、見解が変わる可能性があるということですか。
知事:
基本的には適正だったと思っていますので、見解が変わる可能性はないと思っていますが、いずれにしても、きちっと整理をして、然るべきタイミングで説明させていく方がより正確にお伝えすることができると思います。
記者:
少し失礼ですが、問題を整理してとおっしゃりながら一方で、見解が変わる可能性はないということ自体がまさに主観的であるように感じるのですが。
知事:
時系列的な問題や当時の対応などをきちっと確認をして説明させていただく。
私が今日申し上げたのは、あくまでポイントのところです。
ただ、そのポイントをよりもう少しきちっとした形で説明させていただく方が、より正確に伝わると思います。
今日は、あくまで私はポイントを説明させていただいただけですので、これがより分かりやすく説明させていただくために、もう少し事実関係を整理して、お伝えさせていだく。
基本的には5月7日の記者会見で、懲戒処分の経緯や内容については、一旦説明させていただいていまして。それは適切であったと思っています。
それをより私の口なりから、説明させていただく機会は、いずれ然るべきタイミングで必要ではないかと思っています。
記者:
今の質問に対する回答に関連して、先ほど、知事が言っていたように、百条委員会でも公益通報の関連でも検証する必要があると議題で上がっている中で、知事本人が、今、今後、公益通報の関係で整理して、また改めてお伝えする必要があると言ってしまうと、百条委員会で検証する意味がなくなってしまうのではないかというのと、知事本人がこの場でそのように言ってしまうことが、それもまた何か主観的なのかなと。
客観的な評価が得られないまま、この公益通報を巡る対応が妥当だったのかどうかが判断できないまま、何か見解が出てしまうのではないかと危惧するのですが、その点いかがお考えでしょうか。
知事:
そのような意味で、然るべきタイミングでどのような形で県として、これは私なのか、誰なのかというのはありますが、考え方を説明するということは、認識としては必要だと思っています。
ただ、ご指摘のとおり、百条委員会などこれから本格化する中で、百条委員会側の考え方など、その辺も踏まえなければいけないですが、先ほどから質問の中で、今回の処分に関しての説明を聞かれていますので、私としても質問に対する説明の中で、ポイントを説明させていただいております。
これより正確な形での県の考え方を示す必要があるのかどうかということを含めて、これから対応を検討していきたいと思っています。
記者:
先ほど質問にも出た人事課が作成の職員の守秘義務免除の申請に関して、百条委員会では、証人者の心理的負担が増える、百条委員会への調査妨害だという声も出ていますが、すぐに撤回を指示するお考えはないのでしょうか。
言っていることとやっていることが違うのではないかと。
二枚舌的な対応だと思いますが、知事としてすぐに人事課に指示を与えるお考えはないのでしょうか。
知事:
百条委員会への職員の対応については、地方公務員法に則り、対応していくことが大事だと思います。
私はそこには関与していませんが、人事課としては、職員の負担を一定軽減する観点から、このような対応が必要だと説明したと思いますが、議会側からのご指摘があるのであれば、そこを踏まえて、適切に議会側と協議しながら対応していくことが大事だと思っています。
記者:
県のトップとしておかしいと思わないのでしょうか。
担当部局が、知事が言っていることと真逆のことを今やっていると、調査妨害だと、それに値することをやっているのにそれを放置するのでしょうか。
そういうお考えなのでしょうか。
知事:
様々なご指摘はあると思います。
私としては、百条委員会に呼ばれることになる職員の方が、やはり安心して、そして法を守りながら、証言をしていただくことが大事だと思いますので、それは人事課とこれから百条委員会の方できちっと整理をして、一番ベストな方法を模索していただくことが大事だと思っています。
記者:
最新号の週刊文春に、知事に近い人達、牛タン倶楽部と呼ばれている人達が、亡くなった元西播磨県民局長のプライバシーに関する情報を持ち歩いて、県議らに見せて回っていたという報道内容ですが、これは事実なのでしょうか。ご存知でしょうか。
知事:
私としては、指摘の事項については関与していません。
これから百条委員会なり通じて、事実関係が適正に明らかになっていくことを期待しています。
記者:
百条委員会ではなく、側近の部下たちが、元西播磨県民局長の弱みを握って、内部告発を潰そうというような妨害工作をしていた疑いが週刊誌に報道されたことで、県として、知事として調査するべきだとお考えにならないのでしょうか。
知事:
繰り返しになりますが、私としてはそのようなご指摘の事項については、関与していません。
これから百条委員会や第三者機関の中でしっかり調査が進んで、事実関係が明らかになっていくことを期待しています。
記者:
週刊文春の記事は読まれたんですよね。
知事:
読ませていただいています。
記者:
受け止めはその程度なんですか。
とんでもないことを周りの側近の人たちがやってしまったという反省や自覚のようなものはないのでしょうか。
知事:
ご指摘の事項は繰り返しになりますが、私は関与していません。
これから調査が進む中で、事実関係がしっかり明らかになっていくことが大事だと思っています。
記者:
3月27日の会見で、知事がこのように発言されています。
元県民局長が「ありもしないことを縷々並べた内容を作ったことを本人も認めている」とおっしゃいました。
この発言の根拠は、どのような情報に基づいて発言されたのですか。
知事:
そこは、私の捉え方として、事実でないことが多々含まれている文書があるというふうに認識を述べさせていただいています。
記者:
認識ではなく、本人も認めていると、ファクトとして知事が公の場で発言されています。
これまでおっしゃっている7つの疑惑に関して、あれは嘘だとおっしゃっているのとは、別の次元の話で、彼は嘘を書いたと認めたというふうに、知事は発表されています。
どうしてこのような発表されたのかという、その根拠をお尋ねしています。
知事:
たしか、文書自体を作成したことは本人も認めているという報告を受けたと思います。
そこは分けて考えておく必要があると思います。
私としては、虚偽内容が多々含まれている文書だという認識、そしてご本人はその文書を作ったということを確か。人事課としても、その当時、文書の作成自体は認めていることを確認していたんですよね。
人事課:
はい。
記者:
亡くなった元西播磨県民局長が文書の作成を認めたとおっしゃるその部分のファクトが、確かだということは私もそうだと思います。
しかし、3月27日の会見で知事はそこの2つを意図的に混同されているとしか思えない発言をされています。
本人もそのことを認めていますという発言を3回されていますが、ご紹介します。
1回目、「県民局長としてふさわしくない行為をしたということ、そして本人もそのことを認めているということなので、本日付で、県民局長の職を解かせていただくということなりました。」
2つ目、「本人も認めていますが、事実無根の内容が多々含まれている内容の文書を、職務中に職場のPCを使って使用した可能性があるということです。」
3つ目、「ここは人事担当の片山副知事とも相談しながら対応したということになりますが、職務中に職場のPCを使用して、事実無根の内容がたくさん含まれ、かつ職員の名前とかを明示しながら、ありもしないことを縷々並べたような内容を作ったということを本人も認めていますから」。
この3回にわたって本人も認めているというのは、いずれも本人がふさわしくない行為をしたとか、事実無根の内容を書いたということを、本人が認めたということに被せて発言しておられます。
さらに申し上げると4月2日に元県民局長が、今申し上げた知事の発言に反論して、自分は、文書は虚偽だと認めていないという反論の文書を、各メディアに配ったのはご存じだと思いますが、ご本人もそのように認識されているし、3月27日の知事の発言を聞いた人も、皆そう思ったと思いますが、これは本当に2つを混ぜて、リンクさせて発言されているのではないですか。
知事:
私としては、私の認識として虚偽内容が多々含まれている文書だということと、元県民局長も、その文書を作ったと。
その文書というのは文書自体を作ったということです。
そこを指摘させていただいたということです。
記者:
3月27日にもう一つの発言があります。
知事は、元県民局長が、「公務員ですので、いろいろあるにしても、選挙で選ばれた首長の中で、みんなが一体として仕事をしていくことが大事なので、それを何か不満があるからといって、しかも業務時間中に云々というのは公務員失格です」とおっしゃっています。
何か不満があるからといってという「ここ」は何を根拠におっしゃいましたか。
知事:
当時の発言だったと思いますが、私としては、当該文書が、事実無根の内容が多々含まれているということですので、やはり様々な不満があるということを、当然推定したということですね。
記者:
知事も推定ということをお認めになりましたね。
元県民局長は、残された文書でもそうですが、県民局長の3年間を含めて40年間の公務員生活が非常に充実していたんだと。
これは不満からやったのではないという趣旨の説明を亡くなるまで周辺の方にされておられたようです。
全く動機の部分を、今、知事は推定で、彼の動機はこうだろうということを、記者会見で述べられているのですが、この行為は、今から振り返ってどのように思われますか。
知事:
表現の仕方としては、適切ではなかったという面は、私も反省してまして、それは今までも申し上げさせていただいています。
記者:
これだけの内部告発をされて最終的にはそれが、死にも繋がったという事案で、動機の部分は、本当に核心的な部分だと思います。
彼はご自身の栄達のためではなく、職場のことを考えて行動に出たというのが彼の言い分です。
それを推定で「不満があったからといって」というふうに動機をはっきり言うとでっち上げて、発表されて、その流れの先に処分というのが起きているわけです。
その核心的な動機のでっち上げを適正ではなかったという一言で済ませていいと思われますか。
知事:
私としては先ほど申し上げましたとおり、虚偽内容が多々含まれる文書が作成されて、それを配布されたということです。
そして、ご本人も文書を作成したということは認められたということです。
記者:
ご本人は、文書に書いてある内容は虚偽ではないとおっしゃっているんですね。
知事は、あれは虚偽だとおっしゃっていますが、人事課も認めたとおっしゃっていますが、それは疑惑を受けている当人の弁明の話であって、虚偽かどうかはまさにこれから百条委員会などで調べる話で、少なくとも第三者が見なければいけない部分の話を3月27日の会見で、ご自身の思いである虚偽という判断と、元県民局長が書いたことを認めたという2つを混ぜて、彼は虚偽を書いたことを認めたという印象を受けるような発表されているわけです。
これについて、今、適切だったと思われますか。
知事:
私の発言の意図としては、私の認識として、虚偽内容が含まれる文書だということです。
そして、元県民局長は文書自体を作ったことは認めたということです。
記者:
その時点で元西播磨県民局長が認めたのは、虚偽の文書を作ったのではないと、虚偽の文書を作ったのを認めていたのではないということはお認めになるわけですね。
知事:
元県民局長は、文書を作ったことは認めたということですね。
私としては、その文書の中に虚偽性が含まれるものが多々含まれていると。
これは、私自身が当事者である認識として申し上げたということです。
記者:
そこの評価は分かります。
元県民局長は、その文書が虚偽のものだということを、当時認めたわけではないということはお認めになりますね。
知事:
繰り返しになりますが、私自身は、元県民局長はその文書を作ったことを認めているということです。
そして、私自身はその文書の内容に、虚偽性のあるものが多々含まれているということを申し上げたということです。
記者:
嘘八百と記者会見で述べられた3月27日の2日前に、元県民局長は事情聴取を受けて、その報告を知事は、当然受けられていると思いますが、それを基に嘘八百という発言をされたのでしょうか。
その事情聴取の文書は、情報公開で見せていただくことは可能でしょうか。
知事:
私自身が、そのような発言をしたということ。
表現自体を少し反省しているということは、これまでも申し上げています。
私が申し上げたのは、私自身が当事者として、核心的なところが事実ではない内容が多々含まれているという意味で、あのような発言をしました。
記者:
2日前の事情聴取の文書は、ご覧になって、その内容はどういうものだったのでしょうか。
知事:
繰り返しなりますが、私自身は、文書を見た判断として、核心的なところが事実でないものが含まれているということで、事実でない内容が多々含まれている文書だという趣旨で発言をさせていただきました。
記者:
それは文書を読んだ感想であって、その文書の内容がどういうものだったかというのは聞いています。
知事:
私自身は、当該元県民局長がお配りになった文書を見させていただいて、そして、私自身が当事者として、明らかに事実と異なるものが多々含まれているということ。私は当事者ですので、あのような発言をさせていただいたということです。
記者:
事情聴取された元県民局長のやりとりや質疑応答は、どういう内容だと事情聴取の文書には書かれていたのでしょうか。
知事:
繰り返しになりますが、私があのような発言をしたのは、私自身が当事者として、文書を読んだときに、事実でないことが含まれているということで、あのような発言をさせていただいたということです。
記者:
事実でないことが含まれていると本人が認めたのですか。
やりとりの中でそのような記述があったわけですか。
知事:
文書を見させていただいて、私自身が当事者として、この内容は事実でないということが多々含まれている文書だと私自身が認識しましたので、会見であのような発言させていただいたということです。
記者:
元県民局長に事情聴取したときに当然、元県民局長の反論が返ってきていると思いますが、それに関する記述はなかったんですか。
知事:
繰り返しになりますが、当該文書を私が見させていただいたときに、明らかに事実と異なることが多々含まれているという当事者としての思いから、あのような発言をしたということです。
記者:
当該文書ではなく、事情聴取した時の文書に何が書いてあって、その中には当然元県民局長の反論が含まれているはずなので、それには何と書いてあったのですかと聞いています。
知事:
最初の質問があのような発言をした理由でしたので、私は繰り返しになりますが、当該文書に含まれている内容が、私自身が当事者として事実ではないということが多々含まれているので、あのような発言をさせていただいたというのが、私の発言の背景です。
記者:
では、情報公開すればその事情聴取の文書は見せていただけるのでしょうか。
知事:
私は承知していないですが、私の発言の趣旨、背景としてはそういったことがあったということです。
記者:
先ほど、質問のあった3月25日の聴取は、片山副知事が退任会見で、3月25日にヒアリングしたと一言おっしゃったのが、多分唯一形になったものかと思われるのですが、しかし、亡くなった元県民局長は、3月25日は午前中に、片山副知事がやってきてパソコンを押収していって、その後、自分が県当局に電話をかけたが、事情聴取は存在していないという趣旨の言葉を残されています。
まず1つ目、3月25日に片山副知事がおっしゃったようなヒアリング、ないしは事情聴取はあったのでしょうか。
知事:
その辺りは人事課に、後程聞いていただければと思います。
記者:
今、聞いていただけませんか。
知事:
その辺りを改めて、別途ご説明させていただいた方がいいかと思います。
記者:
では、もう一つの質問も一緒に県政記者クラブ宛に、説明もしくは投げ込まれても結構ですが、もう一つの質問は、3月25日のヒアリングの有無も含めて、パソコンを押収されて、元県民局長だと特定されてから、3月27日の知事の発言までの間に、元県民局長から事情聴取をされたかどうかというのも確認していただけますか。
知事:
人事課で、然るべく対応をさせていただきます。
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