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知事記者会見(2024年9月4日(水曜日))

【発表項目】

  1. 台風第10号について(PDF:216KB)
  2. ユニバーサル社会づくりの推進
  3. 兵庫県こどものきこえ相談センターの開設(PDF:571KB)

動画

知事会見を動画で見る(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

知事記者会見内容

1番目は「台風第10号について」です。

今回の台風10号で被害に遭われた方に改めてお見舞いを申し上げたいと思います。

台風10号は、8月31日土曜日の午前中に、本県に最も接近し、播磨南西部、そして淡路島で降り始めからの降雨が200ミリを超える大雨を記録しました。

8月の平均雨量は、例えば、佐用町では140ミリということですので、非常に多くの大雨が記録されました。

29日の木曜日には淡路島で線状降水帯の発生により、「顕著な大雨による兵庫県気象情報」が県内で初めて発表されました。

台風接近による人的被害、住家の被害、停電、主な道路の通行止めが発生していませんが、農林水産関係では、佐用町、そして淡路島内で、農地の畦畔(けいはん)の崩壊、水路への土砂の流入などが発生しました。これらの農地の被害については市や町の災害復旧事業で対応することを含めて、今後、市町と協議をしていきたいと考えています。

土木関係では、佐用町や南あわじ市において、人家裏の法面の崩壊などがありました。

今後、市や町などと対応を協議していきたいと思います。

今回、台風は進行速度が遅かったこともあり、市町関係機関の皆様には長期間にわたり、台風への対応にご尽力いただきました。

県民の皆さんにもご理解、ご協力いただいたことを改めて感謝申し上げたいと思います。

9月も台風シーズンが続きますので、いざという時のために、ハザードマップの確認など、事前の備えをしていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 

2番目は「ユニバーサル社会づくりの推進」です。

1つ目は、「「ひょうごユニバーサルな観光地」の決定」です。

本県では障害のある方含めたあらゆる方が旅行しやすい観光県を目指しまして、全国初となるユニバーサルツーリズム推進条例を制定しています。

条例に基づいて「人づくり」、「宿・施設づくり」、そして「エリアづくり」の3つの柱のもと、多角的に施策を展開しています。

このうち、今回は「エリアづくり」ということで、高齢者や障害のある方の回遊性を高める「面」での取り組みを促進するために、地域を挙げてユニバーサルツーリズムに積極的に取り組む観光地を支援する「ひょうごユニバーサルな観光地づくりモデル事業」を今年度から新たに実施します。

この度、豊岡市の城崎温泉地区、新温泉町の湯村温泉地区、そして、丹波篠山市の3地区を「ひょうごユニバーサルな観光地」として決定しましたので、お知らせします。

今後は、この3地区で展開される地域ぐるみのユニバーサルな取り組みを今年度、来年度の2ヵ年にわたりモデル的に支援したいと考えています。

豊岡の城崎温泉地区は、外湯の足湯などのバリアフリー化、そして車椅子対応の巡回バスの導入を行うなど、「外湯めぐり」と、「そぞろ歩き」のユニバーサル化に取り組んでいきます。

新温泉町の湯村温泉地区では夢千代館をはじめとする足湯のユニバーサル化、そして車椅子で安全に湯がき体験ができる湯壺の設置など、すべての人にやさしい温泉地づくりに取り組んでいきます。

丹波篠山は城下町エリアの公衆トイレ、そして観光案内所のユニバーサル化を行うとともに、市内全域でのユニバーサルツーリズムおもてなし研修や、車椅子乗車の体験会を通じて、おもてなしの心の醸成に取り組んでいきます。

来年2025年には大阪・関西万博、2027年にはワールドマスターズゲームズの開催、さらには、2030年には神戸空港の国際化が予定されています。

全ての方が気兼ねなく国内外から兵庫を訪れて楽しんでいただけるよう、ユニバーサルツーリズムの先進県として取り組みを進めていきたいと考えています。

 

2つ目は、「たじまユニバーサルウィークの展開」です。

パラスポーツの体験会などを昨年度実施してきましたが、但馬地域では実施できなかったこともあり、障害者芸術巡回展、+NUKUMORIマルシェ、パラスポーツの体験会など、障害のある方を支援するユニバーサルな取り組みを集中的に開催する「たじまユニバーサルウィーク」を展開していきます。

日程は10月8日から10月14日で、このうち14日を「たじまユニバーサルデイ」としまして、養父市立やぶ市民交流広場におきまして集中的に様々な取り組みをしたいと考えています。

期間中はホール展示室において、第19回の兵庫県障害者芸術・文化祭における、美術工芸作品公募展の入賞作品の展示。それから但馬地域の障害福祉事業所で製作されました作品を展示する他、たじまユニバーサルデイには、ユニバーサルな映画鑑賞会、+NUKUMORIマルシェ、パラスポーツの体験会、手話スタンプラリーなどを開催したいと考えています。

このうちユニバーサルな映画鑑賞会は、7月にも神戸と三田の2つの映画館で実施しました。

両会場で合わせて約380人、非常に多くの方に鑑賞していただき、参加した保護者などからは、障害ある子供が直接映画館で映画に触れる機会が少ないので、今後も実施して欲しいとの感想もいただきました。

こうした声を踏まえまして、今回は午前中に一般のお子様600名程度、午後に障害のあるお子様約400名程度を対象として、「映画 すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ」を上映したいと考えています。

当日は字幕つき映画を上映するとともに、場内の明るさ、音量にも配慮する他、見守りの看護師やスタッフを配置するなどサポートを実施します。

また、映画上映前にホールで、芸術文化観光専門職大学のサークル「なまおと」の皆さんによる子供向け演奏も実施します。

申し込みは、専用フォームやFAX、郵送でお願いします。参加料は1人500円になります。3歳未満は無料です。

そして、パラスポーツや手話教室ということで、芝生広場では、ボッチャやモルック、車いすレーサー、タンデムサイクリング、ブラインドサッカー、グラウンドゴルフのパラスポーツ体験会も開催します。

兵庫ゆかりのパラアスリートも参加いただき、交流会を予定しています。

大会議室では「みんなで手話 in やぶ」としてご家族で楽しみながら楽しく学んでいただける手話スタンプラリーも実施します。

この他、+NUKUMORIマルシェや、障害者芸術の作品展など、いろいろなイベントを実施しますので、ぜひ多くの皆様に参加していただきたいと思います。

 

3番目は「兵庫県こどものきこえ相談センターの開設」です。

聴覚障害のあるお子様の言語コミュニケーション手段の獲得発達を円滑にし、より豊かな社会生活に繋げていくため、多様な関係機関との連携によりまして、乳幼児から切れ目のない支援を行うための中核機能を担う「兵庫県こどものきこえ相談センター」を開設します。

設置場所はこれまでも聴覚障害のある方の支援を行っていただいている県立聴覚障害者情報センターに併設します。

開設日時は9月7日土曜日に開設セレモニーを行い、9月10日から相談センター事業を本格開始します。

毎週火曜日から土曜日、9時から18時までの相談業務となります。

運営は、兵庫県聴覚障害者協会に委託します。

センター長には、県立こども病院の大津雅秀耳鼻咽喉科部長に就任いただき、その他、実務を担うコーディネーターとして言語聴覚士を1名、コーディネーターをサポートする職員を1名配置します。

加えて県聴覚障害者情報センターの言語聴覚士と臨床心理士が兼務で従事をすることにしています。

具体的な業務内容は、来所や電話での個別相談といった家族支援、保育所や幼稚園での巡回支援といった家族と当事者への伴走型の支援、関係者会議の開催など、医療機関や学校現場など福祉サービスとの連携・支援を図っていきます。

専門職向けや多職種連携のための研修の開催や、聴覚障害者向けの情報発信といった普及啓発を行います。

開設式の日には、兵庫県聴覚障害者文化祭が開催されますので、併せて実施します。

文化祭と併せて開設式を実施することで、今回、開設するセンターを幅広くPRするとともに、関係者、当事者団体、支援団体の協力を得て、センターについての周知を図っていきたいと考えています。

聴覚障害があるお子さんの言語、コミュニケーション手段の獲得・発達を支え、より豊かな社会生活を送っていただけるよう、引き続き関係機関と連携して切れ目のない支援をすることで、安心して暮らせる社会づくりを進めていきたいと思います。

 

私からは以上です。

質疑応答

朝日新聞:

「ひょうごユニバーサルな観光地」の決定について伺います。

障害者の方と高齢者の方が観光地を楽しめるようにという思いで、知事が率先して進められたと思いますが、この事業への思いを改めて教えてください。

また、今回3地区が選定されましたが、何件応募があって、この3地区はどういうところが良く今回決定したのか教えてください。

 

知事:

ユニバーサルツーリズムは、私が知事就任後に条例制定して進めてきました。

これから高齢化社会も進展しますので、高齢の方・障害のある方・インバウンドの方も含めた全ての方が旅行しやすい観光県づくりを進めていきたい思いで行ってきました。

コンシェルジュの育成等を行う「人づくり」、旅館・ホテルのソフト・ハード両面でのバリアフリー化を進める「宿・施設づくり」、そして、地域全体のユニバーサル化を進める「エリアづくり」の3つのポイントでユニバーサルツーリズムを推進しており、今回の事業は、まさに3つ目の「エリアづくり」を進める取り組みです。

今後、大阪・関西万博、ワールドマスターズゲームズ、さらには、2030年の神戸空港の国際化など含めて、多様な方が兵庫県を訪れる機会が続きますので、しっかりとおもてなしができるようにしていきたいという趣旨で取り組んでいます。

今回は3地区から応募がありました。

当初は、2地区の決定を予定していましたが、応募のあった3地区それぞれ特色がある取り組みを計画しています。

城崎温泉については「外湯めぐり」と「そぞろ歩き」のユニバーサル化です。

私も視察させていただきましたが、段差などもあり、やはりバリアフリー対応が必要だと感じました。

同じように、湯村温泉の足湯や湯がき体験も、ユニバーサルな取り組みを進めたいという熱い思いがありました。

それから丹波篠山は、城下町エリアで、すでに無電柱化なども進めていますが、それにプラスして、来年の丹波篠山国際博に合わせて、おもてなしのユニバーサル化を進めたいということです。それぞれ高い評価がありましたので、3地区全てを決定したところです。

 

朝日新聞:

こどものきこえ相談センターの開設は、子供に特化してということになると思いますが、相談センターを開設する意図について改めて教えてください。

 

知事:

これまでから聴覚障害のあるお子様、そして家族の支援を、県として実施してきました。

例えば、新生児の聴覚障害検査の実施状況の把握は保健医療部で、補聴器の軽度中度の難聴児の方の補聴器の購入支援は福祉部で、教育委員会やこども病院などでもそれぞれ取り組んできましたが、一方でお子さんを持つ保護者の方から、まずどこに相談すればいいのか、どういった支援が受けられるのかを、ワンストップで相談できる窓口があれば良いという声をいただいています。

これを受けて、今回センターを設置させていただくことで、新生児として生まれた後に、聴覚障害があることが分かった後に相談しやすい、そして、そのあと県や市町の福祉や医療サービス、教育へ繋げていくことができればいいという趣旨で今回開設します。

 

朝日新聞:

相談センターについて、チャート図の一番上にある新生児聴覚スクリーニング検査で新生児の聞こえについての状況を把握するのが、この支援の中で、最初のポイントになると思います。

実施率を上げていくために、県内では市町レベルで条件付き含めて補助事業をされていると思いますが、例えば、県も補助をするなど、実施率を高めるために、知事が考えていることがあれば教えてください。

 

知事:

専門家会議を開催していきますが、新生児においては早くスクリーニング検査をして、障害がある場合には、そこから補聴器を含めた、専門的な支援に繋げていくことが大事だと思いますので、実施率は専門家会議と連携しながら、市や町との連携が重要になってきますが、しっかりとやっていきたいと考えています。

 

朝日新聞:

具体策はこれからということになるのでしょうか。

 

ユニバーサル推進課:

市町で、各受検者、お子様が生まれた方には何らかの形で補助を実施していると聞いておりますが、県としては市町の検査結果の取りまとめや、養育支援ネットを運営していますので、保健所や児童相談所などと連携しながら取り組んでいる状況がございます。

ご指摘あったとおり、受検率を上げていくことも大切なことですので、保健医療部と連携して取り組みを考えて参りたいと思っています。

 

日経新聞:

明日から公益通報と贈答品を巡って、証人尋問が始まります。

斎藤知事も証言予定ですが、改めて、どのような思いで証人尋問に臨むのか、それぞれの疑惑についてどういう主張していきたいかを教えてください。

 

知事:

明日から5日、6日と百条委員会が再び開催されます。

いわゆる物品の受領と、それから公益通報と処分の関係だと思いますが、私としては、前回同様に出席させていただいて、これまでの主張をさせていただくとか、委員からの質問に対して、しっかり自分なりの言葉で、お答えできるようにしたいというふうに考えています。

 

日経新聞:

例えば、公益通報であれば、公益通報を受けた後に、調査結果を待たずして処分した理由として4つの非違行為に対する処分であり、それを遡って、保護するものではないという主張されていますが、そのような主張を引き続き実施していかれるのでしょうか。

 

知事:

そうですね。

8月7日に確か記者会見で、文書問題に関する調査と処分の経緯を話させていただきましたので、そこを改めて説明することになると思います。

 

日経新聞:

贈答品に関しては、私的に受け取ったのではなくて、あくまで県として受け取っていたと主張もされていますが、その辺りも変わらずということでしょうか。

 

知事:

社交儀礼とか、そういった中で、県として受領したというものを個人として、例えば、食べ物であれば消費をするということもありましたので、そういったところを含めて、質問に答えていくということになると思います。

 

日経新聞:

議会では、不信任決議案を巡る動きも活性化していると思っています。

例えば、ひょうご県民連合は提出する方針であるというところと、自民党、維新の会は、引き続き協議をしていくということですが、議会において不信任決議案はかなり重大なことかと思いますが、知事の受け止めをお願いします。

 

知事:

議会側の動きではありますので、私として、どうだというコメントは難しいところもありますが、先日の30日も百条委員会出席させていただいて、私は6日出席します。

百条委員会が、現在開催されていますので、私はその文書問題についての各項目の調査をしっかり進めていくということが、これは議会側が決定していただいたことですので、そこに私としてはしっかり対応していくということです。

そして、百条委員会として、一定の調査の方向性を出すということが百条委員会を決めた時の方針だったと思います。

それが県政における問題点や課題があれば、しっかり指摘をされて、そこを私としても、改めるべきところは改めていくということだと思います。

第三者機関もこれから本格的にスタートしていくので、第三者機関の審議もこれは議会側から、要望というか、設置すべきということをいただいたので、監査委員事務局の方で委任をして設置していくということになって、私も、もちろん職員も同様に調査に対応していくということになりますので、私としては議会側からご要請なり設置をされた、いろいろな調査にきちっと対応していくことを、これからもやっていきたいというふうに思っています。

それと、9月議会においては、補正予算、これは最終的に作成、調整中ですが、国の物価高騰対策、電気ガスとかいろいろな報道が出ていますが、そういったことを踏まえることや大事な県民の暮らしを支えるために大事な補正予算になりますので、これから9月議会の提出に向けて、最終的に準備をしているというところです。

 

日経新聞:

百条委員会とは別に第三者機関の調査も始まりますが、第三者機関の設置を代表監査委員に委任した理由を教えてください。

 

知事:

元々、知事部局ではなくて、知事部局から独立したところに設置するというのが、趣旨でしたので、それで代表監査委員に準備会の設置をまずお願いして、そこで準備会の方で、今回の第三者機関のメンバーを含めた設置方針が定められたので、今回、改めて知事から代表監査委員に、第三者機関の設置をお願いするという形に手続き上はなりましたので、そこでやっていくということになったということです。

 

読売新聞:

斎藤知事のパワハラ疑惑として、宿泊を伴う会議が開かれたホテルで当初は別のところで食事をするとなっていたのに、当日になって予約制のホテルの夕食を食べたいと言い、職員が主催者に断られると、「俺は知事だ」と激怒して無理矢理、夕食を準備させたと証言がありましたが、記憶にありますか。

 

知事:

私が激怒したということはないと記憶していますが、(昨年の)7月に確か山梨県で全国知事会が開催された時に夕食をどこで食べるかという時に、ホテルの会場で食べられるのであれば、そこで食べようかということだったと思います。

当日のお願いであったので、枠がどこまであるかという確認をしていただく中で、取れるか取れないかというところが微妙なところだったということで、しっかり調整してもらうようにお願いしたという記憶がありますが、私が激怒したとか、そういった記憶は私にないです。

お願いをしたということは記憶しています。

 

読売新聞:

アンケートで言われている「知事だぞ」と権力をちらつかせるようなことはなかったということでよろしいでしょうか。

 

知事:

(権力を)ちらつかせたり、何か激怒したりということは私の記憶としてないです。

そのホテルに泊まるので、そのホテルで夕食を取るのが、到着時間も含めていいと思いました。

周りに食べるところがないと聞いていましたから、できればホテルで取れるようにして欲しいとお願いしたことは記憶しています。

 

読売新聞:

当初は、別のところで知事は食事を取ると職員に伝えていたという証言で、突然、当日になって予約制の当日事前予約申し込みが必要なのに、知事が(食事を)取りたいと言って、主催者側が「難しいです」と断った際に、「知事やぞ」と、職員に激怒して、無理やり食事を取ることができるようになったという話でしたが、認識として違うということでいいですか。

 

知事:

私の認識としては何か激怒して取らせたということはないです。

当日で知事会という場で、いろいろな枠があったと思いますので、そこは何とかならないかとお願いしたことは記憶しています。

 

読売新聞:

どのような表現で伝えたかは記憶にありますか。

 

知事:

ちょっと覚えていないですが、もしかしたら難しいかもしれないですと言われた時に、ビュッフェ方式でしたので、何とか枠を取れないかとお願いしたことは記憶しています。

 

読売新聞:

告発文に指摘されているパワーハラスメントの疑惑について、知事は6月20日の会見では、告発文記載のパワハラ疑惑について、「聞いていないと担当者を呼びつけて執拗に責め立てる」、「知事レクの際に気に入らないことがあると机を叩いて激怒する」とありますが、そのような事実はありませんと否定されていたと思います。

私が会見で2回ほど「机を叩いたことはないですか」と聞いた際も知事は「ないです」と否定されていました。

一方、今回の百条委員会の証人尋問で、知事はこれまで否定されていた机を叩いたという部分について、メモを読みながら詳細に話されていたと思います。

これまで会見で否定されていたことは、一部ごまかしていたように見えましたが、なぜ突然思い出されたのかお伺いできますか。

 

知事:

その行為自体は、1度だけ知事就任直後に確かしたことだったと思います。

3年前でしたので、本当に記憶が定かではないというところが本当にありました。

尋問の内容が判明してくる中で、その就任直後にフェニックス埠頭の開発を巡るという指摘があったので、記憶を巡らしたところ、確かにそういう場面があったことを思い出してきました。

聞かれた時に答えられていなかったというのは、大変申し訳ないと思います。

3年前の不適切な行為だったと思いますが、バンバン日常的に叩いているという認識は私にないので、何だろうと思っていました。

元々、そういう意味でも認識がないということでしたが、よくよく記憶を思い出していくと、そういえばそういったことがあったということで、証言をさせていただきました。

 

読売新聞:

机を叩いたというところですが、知事はその証言の時は「ポン」という話だったと思いますが、どのような形で叩きましたか。

 

知事:

あまり明確には覚えていないのですが、報告を私は認識していなかった中で、新聞記事で開発の方向性が出たというところで、「なぜ報告ができていなかったのですか」ということを言いながら、不適切だったですけれど、机をパッと叩いてしまったことは記憶しています。

 

読売新聞:

今、おっしゃっていただいた机を叩いたことも思い出されたということで、あと、告発文に書かれていた「20メートルほど手前で公用車を降りて歩かされただけで、出迎えた職員関係者を怒鳴り散らした」、「自分が知らないことがテレビで取り上げて評判になったら聞いていないと担当者を呼びつけて執拗に攻め立てる」、「気に入らないことがあると机を叩いて激怒する」、「夜間や休日など時間お構いなしにチャットで指示が矢継ぎ早に飛んでくる」といった内容が告発文に書かれていたということで、30日の証人尋問で、知事が一定認められている認識だったのですが、告発文に書かれている内容をこれまで否定されてきましたが、県民も含めて客観的に見たら、書かれている内容が概ね事実と捉えられてもおかしくはないという認識です。

知事はどのようにお考えでしょうか。

 

知事:

文書には、ハラスメント以外も含めて、いろいろな項目が書かれていましたので、項目一つ一つの中で、私としては事実でないということが沢山含まれていると感じていました。

おっしゃるように、チャットの件とか、私としては、例えば、「急ぎではないです」とか、そういった表現が十分でなかったり、幹部職員の中でも、特に新県政推進室のメンバーであった人たちに対して、深夜や休日に送っていたことは事実です。

それ自身は、私の中でも業務的に「ここはこうして欲しい」と言うことは必要だと思って、当時はやらせていただいたので、今、振り返ってみれば、適切ではなかったと思っています。

そういったことが、いくつか百条委員会の中で、出てきたということは申し訳ないと思っています。

 

読売新聞:

知事が否定されていたパワーハラスメントの疑惑については、事実的には出てきたということだと思います。

これまで第三者の調査に対して不要とおっしゃっていたと思います。

知事直轄の人事課の調査では、見えてこない事実があると専門家も含めて、記者会見でも言われていたと思います。

上司である知事の調査を追及できるとは思えないという意見が多かったと思います。

それまでの調査で、ハラスメントの部分はパワハラかどうか抜きにしてこの事実関係についても否定されてきたと思いますが、今回の百条委員会の調査を含めて、事実が一定出てきたと思います。

これに関して初動の対応が果たして本当に適切だったのかというところが、疑問に出てくる部分であると思います。

知事は、第三者の調査や外部の調査に対しては後ろ向きだったと思いますが、今、改めて振り返った時にどう思われますか。

 

知事:

私としては、文書発覚後、内部調査であったりとか、そこの対応というのは一つ一つはちゃんとやってきたと、今も思っています。

文書の内容の一部について、職員からの指摘もあったり、自身もそういうことがあったということで、これが本当にハラスメント認定されるかは、これからの調査次第です。

そういった面があったということはありますが、調査全体として、当時、人事課の方も、弁護士を入れて調査をされているので、適切な調査だったと思っていますが、いくつかの点について、文書に書かれた表現そのままかどうかというのはニュアンスの違いはあるかもしれないです。

そういったことが出てきたということは事実だと思っています。

 

読売新聞:

事実を否定された部分が事実だったということは、責任が重いという認識です。

これまで否定されていたことが一部事実だったと認められたということだと思います。

それについての責任は、知事はご自身でどのように捉えられていますか。

 

知事:

文書で書かれていたように、ニュアンスですよね。

事実としてはこうやったということがある。

 

読売新聞:

当初、知事は事実も否定されていましたよね。

 

知事:

チャットについては、備忘録的にしたということなどは言わせていただいたと思っていますが、それが深夜含めて夜遅い時間帯にやったこともあったので、当時としては業務の中で必要な範囲だということでしました。

職員の方から一定、それが負担もあったとの証言も確かあったと思いますので、その点については、申し訳ないと思っています。

 

読売新聞:

文書問題から5ヶ月が経とうとしている中で、知事はご自身の対応を振り返った時に、何が問題でどこを反省すべきだったと感じられているのか。

それともこれまでどおり全て適切に対応できているとお考えでしょうか。

 

知事:

文書問題発覚後、3月中の対応、それから5月の対応とか、そのあたりは法的な面も含めて、一つ一つ丁寧にやらせていただいたと考えています。

一方で百条委員会、これから第三者機関がありますが、百条委員会の中で、職員の皆さんがいろいろな証言をされて、私自身も行為が一部あったことを記憶で思い出したりして、証言させていただきました。

ここについては、職員の皆さんに不快な思いをさせたということは、大変申し訳ないと思っています。

 

毎日放送:

チャットの件でお伺いします。

とある資料によると、深夜や休日など業務時間外に知事が直接絡むような、やりとりが1年間で、2000件ほどあったという記載がありました。

この数字について、他の自治体などもいろいろ調べてみましたが、極めて多いという印象を受けました。

知事として、深夜、休日に渡るチャットについての認識を教えてください。

 

知事:

証言でも言いましたが、タブレットでペーパーレス化した時に、職員、特に幹部とのコミュニケーションについて、公務で忙しい時もありましたので、私が気付いたこと、細かい指摘もチャットでやりましょうと幹部の皆さんにお伝えして共有していました。

気付いたこととか、こうして欲しいということを頻繁にやらせていただいていたので、コミュニケーションの手段としてチャットを多用していたことは事実です。

ご指摘でいただく件数の全てが深夜か休日かというのは、正確に見ていただければいいと思いますけど、基本的には業務時間中に送らせていただいたりしていると思います。

中には深夜や休日、特に新聞報道とか(になっているのに、)報告がなかった場合に、気付くというのは、朝であったりとか夜業務時間外ということもありましたので、その段階で指摘させていただいて、注意したということはあります。

相手方がさっき言いました、新県政推進室という幹部の中の斎藤県政の立ち上げの時に重要な役割を担っていただいた人でしたので、自分の中で甘えや緩みがあって、こういった時間に送らせていただいたことになってしまったと思うので、そこは反省したいと思いますし、不快に思われたり負担に思われた方にはお詫びをしたいと思っています。

 

毎日放送:

チャットを送っていた当時というのは、職員の方からすぐに返事が来ることを知事としては期待されていたのでしょうか。

 

知事:

ケースバイケースだと思います。

もちろん早めにレスポンスがあればいいと思うこともあれば、とりあえず伝えておくということで、「注意してください」という趣旨で送ったケースもあるので、私も反省しているのですが、「これは伝えておくだけです」とか、「まずは伝えますけれど回答については、明日でもいいです」とか、「実際の職員への作業とか確認は、勤務時間中になってからやってください」と言うべきだったと思います。

管理職の中でも部長級でしたので、そういったところの配慮が足らなかった点は本当に申し訳ないと思い、反省しています。

 

毎日放送:

返事が遅かったりなかったりした場合に、その方を注意というか、叱責したような事実はありますか。

 

知事:

「早くレスポンスしてください」という時は指示したり、チャットでしたと思いますけれど、レスポンスが遅かったりした時に、どうかということはあまり記憶にはないです。

 

毎日放送:

一方、証人尋問等で深夜や休日のチャットがプレッシャーになっていたり、気が休まらないという証言・指摘もあるようですが、それでも記憶にないというスタンスですか。

 

知事:

私も当時仕事を自分として、こうして欲しいとかこうすべきだということを一生懸命、日々考えていましたので、中枢的な幹部職員の皆さんには、私の思いを分かって欲しいということで、チャットを送らせていただいたということです。

それがご本人にとって、負担になっていたということであれば、申し訳ないと思っています。

 

毎日放送:

このままいくと議会の方で不信任決議案は出ると思います。

仮に可決されるようなことがあった場合に知事として今どのようなお考えですか。

 

知事:

議会の動きですので、まだどうなるかというのは分からないので、私はコメントできないと思っています。

私としては、議会側から設置をお願いされた、百条委員会それから第三者機関の調査をしっかりやっていくということに、私も協力、証言していくことが、ご指摘いただいたチャットなどの行為についての評価をしていただくためにも大事だと思っています。

 

毎日放送:

もし不信任決議案が出た場合に、知事が取れる行動は2択だと思います。

出てから、どちらにするか決めるのか、それとももう決めているのかどちらですか。

 

知事:

仮定の状況ですので、私としては特に何も決めたりしていません。

 

NHK:

今日、各社報道しているとおり、職員アンケートのおよそ2000人分の追加未集計分が公表されました。

先ほどの話の中で、宿泊先のホテルでのやりとりをご質問されたと思います。

今回のアンケートでも、パワハラについても5割近くの方が見聞きしたと、知事が出られる明後日の百条委員会に関わる贈答品についても、3割近くの方が見聞きしたというアンケート結果となっています。

2度目のアンケート結果で2000人の方からそういったことが示されたことについて知事の受け止めを教えてください。

 

知事:

アンケートに対して職員の皆さんがいろいろな思いを持って回答いただいたと思います。

それについては私も受け止めたいと思います。

最終的なアンケート結果を私は直接拝見していませんけれども、ハラスメントや贈答品に関してのいろいろな話を聞いたり、それを受け止めたりしたことで、こういったこと聞いたり、仄聞したことがあるとか、アンケートに記入して提出いただいたと思います。

それによって、職員の皆さんが不快に思われたり、こういうことがあるといろいろな思いを持たれたということについては、反省していますし、お詫びを申し上げたいと思います。

先日の百条委員会の話でもありましたが、知事の言動や言葉というものは、私が思っている以上に広く職員の皆さんに伝わるということだと思います。

特に3月の文書問題発覚後、このことが報道とかされる中で、職員の皆さんの中にも関心が高まったと思います。

そんな中で、こういう話があるとかこういうことを聞いたことがあるということが、広く伝わったということも、アンケート結果に表れているということかと思います。

私自身は、自分の言葉遣い、そして言動、そういったことはこれから本当に反省をして、相手方にとっては、自分が思っている以上に自分の言葉や行動が人によってはプレッシャーに感じたりとか、知事がこう言っているから必死でやらなければいけないと思わせてしまっている点については、反省をしなければいけないと思っていますので、これから改めていきたいと思っています。

 

NHK:

個別具体的なものについては、正式な発表前というのは確かにその通りだと思いますが、先ほど質問があったホテルでの夕食のくだりの中で、「俺は知事だぞ」と発言をしたと一応アンケートの中では回答があがっています。

取材によると、このアンケート書いたというのは実際に目撃した方という記入の仕方をされていて、人づてや伝聞とかで何か実際に見聞きしましたというような方が書かれている。

先ほど、知事が記憶にないとおっしゃったと思いますが、書かれた方と知事の間で、整合性が合わないところはなぜですか。

 

知事:

私自身、「俺は知事だ」と激怒したという認識・記憶はなくて、当日予約が取れないかどうかということをお願いしたことは事実だと思います。

そこの過程でなかなか難しいかもしれないという時に、結果的には何かありましたが、周りに食堂とかがあんまりない中でホテルの中で取ることが、私自身もいいと思ったので、何とかならないかということをお願いしました。

実際はビュッフェで、結構フリーにバイキング形式で食べれるところだったので、もしかしたら、知事会の方で、枠が決まっていて、そこに入るということが難しかったのかもしれないですけど、もしかしたら無理な調整をさせてしまったとすれば、そこはお詫び申し上げたいと思います。

 

NHK:

不信任決議案の提出に関して、維新の会の藤田幹事長は神戸にいらっしゃいまして、県議会の第4会派はすでに9月議会に提出する方針を固められています。

出すか出さないかは、議会の判断によるというところはそのとおりだと思います。一方で、9月議会で不信任決議案が出されるというところの状況を知事としてどう捉えていますか。

 

知事:

百条委員会が、私の尋問も30日にスタートして、本格的に始まっていくタイミングで、百条委員会というものは事実関係を調査していくということが目的だったと思います。

それから、第三者機関もこれから設置して、文書問題についての事実関係をやっていくということなので、私は議会の動きというものは報道等で把握していますが、大事なのはこの文書問題に関して調査をしっかりやっていくということがこれからだと思いますので、私はそこが大事だと思っています。

それを私は証人として呼ばれたり、必要な対応をしていくということが、県民の皆さんに対しても、大事な対応だと思っていますので、私はそれをしっかりやっていくということが大事だと思います。

 

NHK:

議会は、議会の動きをされている中で、知事ご自身としてはそういった状況を把握しつつも、知事ご自身の責任としては百条委員会だったり、第三者機関での調査に答えていくことが大事だと考えているということですか。

 

知事:

県議会の方が、調査をしっかりやろうということで、私に対して議長が設置を要請したりとか、議決をもって百条委員会を立ち上げたということになりますので、そこの調査をしっかりやっていくということが、この問題にとって大事なポイントだと私は思っています。

 

NHK:

第1回目の証人尋問が終わって、6日にまた改めて知事ご自身が百条委員会に出席されます。

今回は贈答品に加えて、記者会見等でも議論になっている公益通報制度について、参考の先生も呼ばれています。

公益通報制度の取り扱いについても、専門家の方々の中でいろいろな意見が出て、正しいという方もいらっしゃれば、問題があったのではないかと様々な意見があって、議論を呼ぶ中で30日以上に注目される場になると思います。

6日に向けて、知事がどういった姿勢で臨まれるかを改めてお聞かせください。

 

知事:

どういった内容のことが質問されるのかは、実際行ってみないと分からないですが、私としてはこれまで文書問題に関しては8月7日とかに懲戒処分と公益通報の関係は答えさせていただいていますので、そこで私が認識していること、それから記憶していることをしっかり証言をさせていただきたいと思っています。

 

共同通信:

読売新聞の質問にもありましたが、前回の証人尋問の中で話になった机を叩いた件で、知事の説明では、知事就任直後でかなり気が高ぶっていてというようなことをおっしゃっていましたが、就任直後の時期というのはそういった行為が許されるような背景になるとお考えなのでしょうか。

 

知事:

許されるとは私も思っていませんし、適切ではなかった行為だと思っていて、当事者にもお詫び申し上げたいと思っています。

行為の評価とか認定する際には、どういう状況でその行為をしたのかということを伝えることが大事ですので、私は、なぜそのように、時期的にもどのような思いでしたのか、記憶をほぐしながら、言わせていただいたということで、その行為自体が、その時期だから良いか悪いかということを申し上げたという趣旨ではないので、そこはもし誤解させていれば申し訳ないと思います。

 

共同通信:

それ自体に自分がどういう思いで、原因といいますかその背景を説明するということで、そこを強調されていたということなんですね。

 

知事:

やはり行為についての調査になりますので、これは百条委員会でも第三者機関でも、行為の認定をしていくということになった場合には、その行為をした背景や自分なりの理由、そういったことを伝えていくことが大事です。

それが調査の目的ですから、それについて私が良いとか悪いとかというよりも、そういった思いで、どういった背景でやっているということを説明したということです。

 

共同通信:

不信任決議案の話の中で、議会が自ら設置を要望して動いた百条委員会をしっかりやるのが義務だというようにもおっしゃっていましたが、議会側がみずから立ち上げた百条委員会が無くなりかねない、不信任決議案という行動に動くのは、矛盾していると感じられているということでしょうか。

 

知事:

私としては、議会側が設置をしたり、設置をするべしと言っていただいたものですから、それはなぜかというと文書問題についての事実関係を明らかにしていく。

その中で、私自身は改めるべきところはしっかり改めて、今回も謝罪もしようということですが、それをやっていくことが県民の皆さんに対して、この文書問題はどのようなもの、どのような内容なのかということを明らかにしていくことがそもそもの目的だったと思います。

それを、県政を前に進めていくためにやるべきだというところが、議会からの設置の説明でも確かあったかと思いますので、私はそれが設置された以上は、前回も、明後日も出席させていただいて、自分なりに対応していくということが、私としては大きなことだと思っています。

 

共同通信:

ひょうご県民連合が、議会が始まる前の12日に知事に辞職を要請すると、秘書課を通じて、日程の調整などもあったかと思いますが、そういったような動きもあります。

そのことについてはどのように受け止められていますか。

また、どのように応じるかというのが、現時点で決まっていれば教えてください。

 

知事:

私はどのように応じるかも含めて、今調整中だと聞いていますので、そういった動きがあるので、あれば重く受け止めたいと思いますね。

 

共同通信:

辞職を要請された場合に対する対応としては、どのように考えていますか。

 

知事:

これまでも共産党含めて、そういった申し入れ、それから会派以外からもそういった申し入れがあったと思いますが、私としては、先ほど申し上げたとおり、今回の文書問題の調査にしっかり対応していくということが大事だと思いますので、それと、県の仕事が停滞しているというご指摘もありますが、それでも、日々の仕事は自分なりにやっているつもりですから、それをしっかりやっていくということが私の責任だと思っています。

 

読売テレビ:

全国知事会のホテルの食事の際に激怒したという認識はないと先ほどお答えがあったかと思いますが、「俺は知事だぞ」という発言はあったのでしょうか。

 

知事:

「俺が知事だぞ」とか激怒した記憶がないです。

(食事の席を)取るのが難しいかもしれないという話になった時に、「何とかならないのかな」と言った記憶はありますけども。

 

読売テレビ:

激怒した記憶もないし、「知事だぞ」といった発言の記憶もないという、両方にかかっているということでしょうか。

 

知事:

そうですね。

実際、当日にホテルの食事の予約ができないかということを申し上げたことは多分、記憶としてありますが、なかなか枠が難しくて取りにくかったというところで、何とかならないかなということをお願いしたことは記憶しています。

 

読売テレビ:

例えば、「知事だぞ」という言葉を言っていなくても、知事だということも伝えているのかとか、そのような要請は職員にされていることはないでしょうか。

 

知事:

そこはすいません、記憶がないですけども、私が食事をしたいということは私から言っていますので、それは職員の側にも伝わっていると思います。

 

読売テレビ:

先日、ショッピングモールでの特殊詐欺の呼びかけキャンペーンに関して、知事が、元々出席を予定していたイベントに、施設側から知事が来られると混乱をきたすという理由で、出席を取り止めてくれということがあったと伺っているのですが、特殊詐欺の防止は知事が掲げていた重要施策の一つだと思います。

それに関して今のような状況になっていることについての受け止めをお願いします。

 

知事:

施設側のいろいろな事情があるんだと思います。

それを無理にということはせずに、調整した結果だと思います。

特殊詐欺のキャンペーンについては、もう既に私が何ヶ所か行かせていただいて、職員もしっかりオペレーション含めて十分やっていただいていますので、私が出なくても、十分県民の皆さんに、特殊詐欺に気をつけましょうという周知は、できていると思っています。

 

朝日新聞:

パワハラ疑惑について改めて教えてください。

私はこの会見で、物を投げたり、机を叩いたりしたことがありませんかと3回ぐらい聞きました。

付箋を投げたという方の証言もありますとお伝えしたところ、知事は「そういった認識はありません、記憶はありません」とお答えになられました。

その点についてはご記憶があると思います。

今回、百条委員会で一転してそれを認められたことについて、理由を教えていただいてもいいですか。

 

知事:

30日に証言させていただきました。

これは、私はもしかしたら質問の意図を酌み取れていなかったかもしれないですが、人に対して投げたということは認識がないということを答えていました。

結果的にあの時証言させていただいたとおり、ああいうやりとりがある中で、思わず手に持っていた1枚の付箋を放り投げてしまったということは事実で、これは本当に申し訳ないと思っています。

幹部とかに向かって直接放り投げたという認識はなかったので、これまでそういった意味で認識がないと申し上げていたというのが正直なところです。

放り投げたということは、先日、認識としてあるということはお伝えしましたが、そこの質問の酌み取りが、行き違いがあったのであれば申し訳ないと思っています。

 

朝日新聞:

改めて聞きますが、付箋以外に、例えば、知事公用車内でタブレット端末を人に向かって投げなくても、前に放り投げてみたり、アンケートでもありましたが、ペンを机の上に投げてみたり、そういったことをされた記憶はありますか。

 

知事:

そういった記憶はないです。

タブレットは充電してもらうために、よく私が公用車の後ろからダッシュボードに対してお願いしますと渡すことはありますが、放り投げたりということはしていませんし、した記憶はないです。

 

朝日新聞:

運転席と助手席の間のところにポーンと放り投げたりということもした記憶が本当にないですか。

 

知事:

そうですね。

それは何ていうか、いろいろな運転の状況とか、走行中とかで、いろいろな状況はあると思いますが、何か意図的に故意にやったという記憶は、私としてはないです。

 

朝日新聞:

ペンを机の上に投げたという記憶もない。

 

知事:

基本的にタブレットで仕事をしていますので、ペンを使うことがあまりないということですが、それはもちろん書いている時に、机の上にパーンと置くということは、例えば赤鉛筆を置くのはあると思います。

それが、相手にとってどう捉えられたかというのは分からないですが、例えば意図的にパーンとやったりという記憶はないです。

 

朝日新聞:

ちなみにタブレットについては、私は証言を得ているのでもし違っていたらまたどこかで訂正してください。

いわゆるご飯論法みたいな感じでお答えになっていたということが分かって残念です。

パワハラについて引き続き教えてください。

知事は前回の証人尋問でもパワハラには当たらないと証言されたと思いますが、最終的に百条委員会で、例えば、これがパワハラですと認定された場合は、知事は、これはパワハラであったとその時はお認めになる、そういうことをおっしゃっているということでいいですか。

 

知事:

そこは結果がどのように出るかということが出てからだと思います。

これは百条委員会もそうですが、第三者機関もそうだと思います。

 

朝日新聞:

この前の百条委員会の証人尋問、質疑を聞いていると、これはパワハラだと思いますという委員からの発言も複数あったと思いますが、それでパワハラと認定されれば、その段階で知事はパワハラと、今、思われていなくても、認定されればお認めになるということでいいですか。

 

知事:

認定、一つ一つの事案がどのように評価されるか次第だと思います。

 

朝日新聞:

この文書をご自身で入手された直後から、これまで7つの疑惑が指摘されている中で、パワハラについては、受け止め側の問題というのが今回でもあるということが証人尋問でもよく分かったと思いますが、周りにいる県の幹部から、パワハラについては相手の受け止めもあることだから、認定される可能性がありますよというような進言を知事が受けていたと取材で分かってきたのですが、そういった進言を受けていたご記憶はありますか。

 

知事:

そういった進言を受けた記憶はないです。

むしろ、相手の受け止めとともに、客観的な理由や背景、そういったところが、私は認定に際して、なぜそのような行為をしたか、それから程度とか、そういったところは客観的に一つ一つの行為について評価されていくというのが、ハラスメントに関する認定だと認識しています。

 

朝日新聞:

今回の内部調査でも、知事に弁護士が事情聴取したということは知事も報告されていました。

今回のケースだと、相手がどのように受けたかが、おそらく聴取できている状況ではないので、それを当初から、私がそうだと思っていないからパワハラではないというのは、無理があると私は思っているのですが、今の説明だと分からなかったので、もう1回説明してもらってもいいですか。

 

知事:

私がそうだと思っていないからというよりも、認定一つ一つについては、どのような状況で、どのような背景でそういうことをしたり、こうしたのかというのを、一つ一つの事案とか事柄について、確認しながら調査していくことだと思います。

私はこの間の百条委員会もそうですが、人事課の調査の時も含めて、私がこういう認識で、こういう事情で、このように言いましたということを説明させていただいて、それを評価するということだと思います。

私が、それがそうだとかそうじゃないというのではなくて、それは評価の中で決まっていくという趣旨です。

 

朝日新聞:

評価の中で決まるのであれば、やはり嘘八百含めてと最初に会見でおっしゃっていた時に、パワハラがそのような客観的事実で認められる、パワハラと認められるものであるならば、知事がそう思っていなくても、客観的に認定される可能性はその時に分かっていたと思います。

最初から真実相当性がないとか、全部真実ではないと言ったのは、行き過ぎというよりは、それは事実ではなかったのではないかと思いますが、改めて振り返ってみても、そこは問題なかったと今でも思われていますか。

 

知事:

そうですね。

20メートル歩かされて激怒したとか、そういうところは事実ではなかったということですし、行為としては注意をしてしまったということは、不快な思いをされたと思います。

そこは申し訳ないと思っていますが、当時の私の文書に対する認識としては、ああいうふうに表現したと、説明したということです。

 

朝日新聞:

知事は、これまでの私との会見のやりとりの中で、法的に問題はないということを繰り返しおっしゃっておられますが、今回の証人尋問でも、部下の方がそれは業務上必要な範囲を超えているとか、知事が法的には問題ないと言っていたものであっても、職員の受け止めが全くそうではなかったという問題があったということが分かってきたと思います。

知事は、トップの政治家ですので、法的に問題がないというのは当然であって、それ以上に職員にそのような思いをさせてはいけない立場の人だったわけですので、法的に問題なかったとしても責任はあると思います。

そういう意味での責任については、改めて証人尋問を終えて、今、ご自身に責任はどのようなものがあるとお考えか教えてください。

 

知事:

行為について、職員がそれを受けたことによって、不快に思われたり、負担に思われたことがあったということについては、本当に申し訳ないと思っています。

そこは、ご不快な思いを与えたということはお詫びしたいと思っています。

法的な問題はないというのは、私がよく言っていたのは、公益通報や処分の関係だと思います。

ハラスメントは基本的には法的な問題というよりも、ハラスメントというものに対する評価の認定の問題だと思いますので、そこは客観的にどのように認定されるかどうかということを申し上げたかと思います。

 

朝日新聞:

ご自身の責任というのは、申し訳ないというお気持ちは分かるのですが、そのような気持ちを持っている職員がたくさんいるということが、今回、分かったわけですが、そこについてのご自身の責任については、今、特にお感じになっていない、申し訳ないというだけですか。

それとも何らかの責任はあると思っていらっしゃいますか。

 

知事:

大変申し訳ないと思っていますし、私自身も、これからハラスメント研修も、いずれまた、きちっとした場で受けると思いますが、それで私の対応とか、既に改めていくという思いでいっぱいですが、それをしっかり改めていく。

改善し、良くしていくということが私の責任だと思っています。

 

NHK:

これまでの質問の中で、不信任決議案が出る可能性があるということが出ました。

これが出ますと、通知を受けてから10日以内に知事は辞職するか、議会を解散するかというような、そういった制度ですが、そういった制度だということをどのように認識されているでしょうか。

 

知事:

不信任決議案というものは大変重い制度だと思っています。

 

NHK:

そういうことを伺っているのではなく、どちらかを選択しなければいけないという制度についてどう思われますか。

 

知事:

非常に、そういった選択をしなければならないという制度ですので、それはこれからの議会側が、どのように対応されるのかということだと思います。

 

NHK:

先ほどから、どうなっても百条委員会や第三者機関の調査にはしっかり対応したいということと、県政を前に進めたい、これまでどおり進めたい、仕事進めたい、ということをおっしゃっています。

そこから考えると、この不信任決議案が出ますと議会を解散するという選択肢もあると言いながら、その選択をしてしまうと、百条委員会でこれを明らかにすることができなくなるという可能性があります。

百条委員会は議会が解散されるとなくなってしまいます。

その点についてどうお考えでしょうか。

 

知事:

その辺は仮定の質問ですので。

 

NHK:

仮定ではなくそういった制度なので、そういう制度をどう思っていらっしゃいますか。

 

知事:

不信任決議案自体は議会の解散とか、長は失職するということになるので、民主主義にとって、本当に、議会民主制と長の民政にとって、本当に非常に重要な、重要というか責任の重い決議だと思います。

 

NHK:

その中で、仮定の話としてではなく、知事もおっしゃいました議会民主制で責任の重いという、責任が問われる制度の中で、どのような選択を取るべきかというのは、今どのような思いでしょうか。

先ほどおっしゃったように、調査にはしっかりと対応したいとおっしゃるなら県議会を解散するとなると、百条委員会は対応できなくなりますが、それをどう思っていらっしゃいますか。

 

知事:

議会側があくまで不信任決議案というのは最終的に判断するものですから、判断されて出た結果に対して、法制度にのって、その時々の首長が判断していくというものだと思います。

 

NHK:

その判断が、例えば、県議会を解散すると、これまでおっしゃっていた県政を混乱させないように前に進めたいとおっしゃっていたことが前に進まなくなりますが、そういったことになるとしたらどう思われますか。

 

知事:

不信任決議案というのは、議会側が判断するものですので、議会側が判断するかどうかというところが、これは兵庫県だけじゃなくて、いろいろな市町村も一緒だと思います。

判断して決議が通った場合に、それを受けて、首長がどのように判断するかは、それは法律に基づいて選択をしていくことですので、それは法律の中でどのような選択肢をしていくのかを、その時々に、議会側の判断が来たのであれば、それに基づいて首長側も判断を選択するということです。

 

NHK:

その判断をされるのは、議会側の判断を経て首長が判断することですが、先ほどからおっしゃっている、しっかりと百条委員会に対して答えて問題を明らかにしたいとおっしゃることが明らかにできなくなる可能性があるということについてはどう思っていらっしゃるのでしょうか。

 

知事:

今、百条委員会とこれから第三者機関が開催されていくという審議をやっている中ですので、そこに私はしっかり対応していくということです。

その中で、議会側がどのような判断されるかというのは、これは百条委員会をやっている中で、議会がどのような判断をされるかということです。

それでいろいろな判断をされた場合には、私は、仮定の中でなかなか答えられないですが、議会の判断がどうなるかということ次第だと思います。

 

NHK:

百条委員会で明らかにしたいとおっしゃるなら、議会を解散できないと思うのですが、その点どうですか。

 

知事:

聞きたい趣旨も分からなくはないですが、まず仮定の話で答えられないので。

 

NHK:

仮定の話ではなくそういった制度なので、そういったことになりますよという話でお答えいただきたいです。

 

知事:

今、百条委員会、これから第三者機関をやっていく中なので、その中で議会がどのような判断をされるかということだと思います。

その判断をされたことに、私たち含めて、私はどのように対応していくのかというのは、仮定の話なので、答えられないということです。

 

産経新聞:

知事は、机を叩いたということを一部認められていたり、20メートル歩かされた時に、それなりに強く指摘をさせていただいたと証言されていました。

3月27日に嘘八百とおっしゃられていましたが、その発言は、今、振り返ってみて適切だと思いますか。

 

知事:

嘘八百という表現自体は強かったということで反省していますが、事実ではないことを多々含むという意味で表現をさせていただいたということです。

その問題以外にもいろいろな項目があったと思いますが、その中で、私としては、大事なポイントが事実じゃないというところが、沢山含まれたという意味での表現だということです。

 

産経新聞:

3月27日の時点で机を叩いたことは覚えていたのでしょうか。

 

知事:

先ほど申し上げましたとおり、就任直後の時だったので、覚えていなかったです。

 

産経新聞:

当時の行き過ぎた行為とおっしゃっていますが、一部が事実と認められることが分かっている状況で、その発言を撤回はされないのでしょうか。

 

知事:

事実でないということが、ハラスメントの問題以外の中でも、たくさん含まれているという意味で、そういった表現をしましたが、表現自体は強かったという面は反省しています。

 

産経新聞:

3月27日には、元県民局長に対して「公務員として失格」という発言もされています。

30日の証言で、知事としてはつらい思いがあった、つらい思いからこういう発言をしたとおっしゃっていました。

ある意味感情的になってそういった発言をしたと、私は、この証言で捉えたのですが、そのように、知事の立場でありながら、部下を「公務員として失格」と会見の場でおっしゃった。

今、振り返ってみて、適切、相応しい発言だったと思いますでしょうか。

 

知事:

ここも前から言っていますが、「公務員失格」という表現自体は強かったと反省していますが、やはり勤務時間中に公用のパソコンを使ってああいった、私としては誹謗中傷性の高い文書を作成されたという行為自体は、公務員として、よくない行為だという思いで発言しています。

 

産経新聞:

今でも発言は撤回されずに行き過ぎた発言だったと。

 

知事:

表現としては強かったと思ってて、そこは反省していますけど、趣旨としては、先ほど申し上げたとおりです。

 

産経新聞:

日本維新の会の藤田幹事長が31日に神戸にいらっしゃった時に、記者に対して、そういった大きな声で指導したりするようなマネジメントは、個人的にはリーダーには余り似つかわしくないと思うという発言をされていましたが、これに対して知事の受け止めをお願いします。

 

知事:

今後、気を付けたいと思っています。

 

産経新聞:

今後、そういった行為はしないように気を付けたいということですか。

 

知事:

そうですね。

やはり、必要なこと、「こういうふうにしてください」、「これは今後気をつけてください」ということは、言うべきことは言うべきだと私は仕事としては思いますが、言い方とか言うタイミング、表現の仕方、そういったことはこれから気を付けたいと思って、そこは反省しています。

 

産経新聞:

8月29日に、元総務部長が元県民局長の私的な情報に関して、漏えいした疑いがあるということで、人事課が調査を検討しているということを、8月29日の登庁の時におっしゃっていたと思いますが、その調査については、何か進んでいるものとかありますか。

 

知事:

私は、そこはまだ承知していませんが、検討している段階ということは伺っていますね。

 

産経新聞:

この調査に関しては、弁護士に依頼をするということで県費がかかると思います。

今、第三者機関での調査も進んでおり、こういった知事の疑惑もしくは幹部職員の疑惑で県費が調査に使われてしまうことに関しては、どのようにお考えでしょうか。

 

知事:

漏えいに関しては、私自身が指示とか関与していなくて、この間、申し上げたとおり、直後に幹部職員に報道等が出た時に、そういったことはしていないということは確認しましたので、私はそういうことはないと信じていますが、やはり、そういった指摘がある中で、調査をお願いすることも大事だということで、県費を一定投入させていただくことになります。

それから第三者機関についても、議会側からの要請に基づいて設置していくものですので、そこも、県費がかかることになりますので、県民の皆さんには、その点はご理解いただきたいと思っていますが、そういった状況については、県民の皆さんに申し訳ないと思っています。

 

産経新聞:

例えば、調査の結果、事実を認められた場合、県費ではなく、その原因となった職員もしくは知事が負担するという考えはあるのですか。

 

知事:

今の段階で分からないですが、必要な調査、必要と要請されたものですので、一定公費の中でやっていくところに合理性はあると思っています。

 

日経新聞:

情報漏えいの件の調査は、囲み取材では、知事はその調査を指示していないということでした。

どのような経緯で調査をすることになったのか、手続き的なところで知事は指示していないが、承認はされていくものなのですか。

 

知事:

調査をしてという指示はしていないですが、こういった指摘も出てきているので、弁護士等を入れて調査をすることになると思いますという報告は受けましたので、これから弁護士をどう入れるのかとか、具体的にどうしていくのかというのを、検討している状況だと思っています。

人事課でやっていくと思います。

 

日経新聞:

人事課から自発的に上がってきたものというか、人事課の提案だったということですか。

 

知事:

そうです。人事課からというか、担当の方から、担当というか、私の方に報告があったということです。

 

日経新聞:

知事としては、その調査には基本的には関与しない方向でしょうか。

 

知事:

そうですね。

第三者的な方が入っていただいて、調査をするということだと思います。

 

時事通信:

不信任決議案に関して、不信任決議案を出すか出さないかに関しては、やはり議会で決めることですが、知事としての思いは、不信任決議案の審議よりも、百条委員会の調査を優先させたほうがいいという思いを、お持ちと理解したのですが、そういうことでよろしいでしょうか。

 

知事:

何かを優先すべきということではなくて、今の状況としては、百条委員会と第三者機関をこれからやるので、そこにしっかり対応していくことが大事だということですね、私としては。

いずれも議会側から要請されたり、議会側から設置を求められたりしたということですね。

 

時事通信:

議会側が、自分で設置したり、文書問題調査特別委員会を作ったのに、もしかしたら、それがなくなる可能性がある選択になり得るということですか。

 

知事:

そこは、先ほどのNHKの話になりますが、制度上はいろいろな選択肢があると思いますが、仮定の話なので、それがどうなりそうかというのは、ちょっと答えられないという感じですかね。

今、置かれている私のやるべきことは、明後日の百条委員会への対応であったり、これから第三者機関が設置されれば、そこに、対応していくということだと思います。

 

毎日新聞:

午前中の囲み取材の時にもお伺いしましたが、今回、改めて職員アンケートで出てきているパワハラ事案について、知事の見解をお伺いします。

読売新聞や産経新聞も聞いていましたが、全国知事会の席上で、厳しく指導したことについては、これから問われてくると思います。

パワハラとしての知事の認識はいかがでしょうか。

 

知事:

全国知事会の夕食については、当日になって、ホテルで取ることができないかということでお願いをしたということは記憶しています。

何か激怒したりとか、そういった記憶は、私はないです。

今回のアンケートでいろいろ出てきたということで、私は、直接は拝見していないですが、多くの職員の皆さんがご回答の中で、そういったものを見聞きしたということだと思います。

不快に思われたりした方については申し訳ないなと思っています。

 

毎日新聞:

今日の会見も前回の知事自身が出席された百条委員会の尋問でも、例えば、20メートル歩かされた時に激しく指導をされた、机を叩かれたなどについて、職員の方に不快な思いをさせたとしたら申し訳ないと知事自身はご答弁されています。

今後、百条委員会の総括の中で、専門家を交えてパワハラとして認定された場合、時期的には11月以降になるかもしれませんが、知事はその責任をどのように取るつもりでしょうか。

 

知事:

一つ一つの行為について、私としての当時の考えとか背景を述べさせていただいたというところです。

不適切だった行為もあったということも事実だと思います。

これはハラスメントかどうかというのは、これから調査されていく中で、進んでいくものだと思いますので、そこがどういう結果になるかということは、これからだと思います。

いずれにしても、私は、自分の行為について、結果として、不快に思われた方や負担に思われた方に対しては、やはり申し訳ないという思いがありますので、そこは直接お詫びをしたいと思いますし、その上で、しっかり反省して、自分の言動というものをやはり顧みていくということを、ハラスメントの研修も改めて受ける機会も作っていくことになると思いますが、そういったことで、自分の責任を果たしていきたいと思います。

 

毎日新聞:

それが、知事の政治的な責任の取り方と理解してよろしいでしょうか。

 

知事:

そうですね。

自分自身がこれから、トップとして不適切な行為をしたということは一部ありましたので、それを改めていくということが大事なことだというふうに思っています。

 

毎日新聞:

明後日の百条委員会では、知事の公益通報の取り扱いと贈答品の取り扱いについて尋問される予定です。

百条委員会で具体的に表現されることかと思いますが、報道も含めてですが、8月7日に一度ご説明をいただいた件の繰り返しにもなりますが、3月21日に知事がこの文書の存在を確認されて、3月22日に元県民局長の公用パソコンが使われていることが分かった。

そして、3月25日に片山元副知事と人事課の職員が元県民局長の具体的な調査に入られた。

その調査の結果を受けて、26日の協議を経て、27日に退職の取り消し及び総務部付の人事異動をした一連の流れですが、その中で今言われているのは、25日に片山元副知事が、元県民局長に対してかなり高圧的な調査をされた50分に渡る調査内容が、本日、百条委員会の委員に対して開示されました。

それを基に、知事もしくは片山元副知事に対して、5日と6日の百条委員会があると思われます。

知事は、この指示系統についてどのように事実関係を認識していらっしゃいますでしょうか。

 

知事:

その辺りは3月20日に文書を把握してから、21日に片山元副知事などと協議をして、23日から公用メールで判明したということで、25日に本人への事情聴取をしていたということだと思います。

そういったところで、どういうやりとりがあったかというのは、そこは5日と6日の百条委員会で、私も含めて証言をすることになると思います。

 

毎日新聞:

5月7日の元県民局長の懲戒処分に至るまでの5月2日に実施された綱紀委員会で、「公益通報を無視して懲戒処分を進めていいのか」、「元総務部長が綱紀委員会の委員長を務められたまま、元県民局長の懲戒処分の判断を進めていいのか」というお声が、内部からも疑義として上がったにも関わらず、懲戒処分を進められた判断、政治的な指示については、今どのように振り返っていますか。

 

知事:

その辺は、5日と6日の公益通報のところで、それぞれがしっかりそれぞれの認識や記憶をお答えさせていただく中で、対応していくんだと思います。

全体としては、本当に繰り返しになって申し訳ないですが、5月7日の懲戒処分に関しては、県としてやってきましたので、手続き含めて、内容も含めて、裁判等でも耐えれるような形でやっていますので、我々としては、県としてちゃんとやってきたと思っています。

 

毎日新聞:

パワハラと並んで、結果的に、公益通報者保護法違反や地方公務員法違反、脅迫罪にも繋がるような、片山元副知事の行動を、音声テープや文書を見て、委員の方もそのように感じているとの声を聞きます。

地方公務員法違反、公益通報者保護法違反に問われた場合に、知事としては、自身の去就や政治的責任をどのように取っていかれますか。

 

知事:

9月5日、6日で公益通報の調査をやられるところですので、そこに私は自分の考えとか記憶を説明していくということだと思います。

そこでいろいろな事実関係をきちっと整理していくということだと思いますので、そこをまずやっていくということですね。

結果がどのようになるのかというのはまだ分かりませんので、コメントは難しいと思いますね。

 

毎日新聞:

今のところは訴訟にも耐えられるご準備ができているというお考えでよろしいでしょうか。

 

知事:

元々、県としての行政行為ですので、不服等があれば、懲戒処分された方が、人事委員会とか、裁判をしていくことになりますので、私は、そこは耐え得るだけの状況がきちっとあった上で、その報告を受けたので、それを決裁したということですね。

 

毎日新聞:

結果的に元県民局長は、死亡するという行為に至りました。

これを組織的パワハラというふうに尋問されている委員の方もいらっしゃいます。

それについては、知事はどのようにお答えになられますでしょうか。

 

知事:

ご本人がお亡くなりになられたことは、本当に心からお悔やみ申し上げたいというふうに改めて思っています。

ご本人が亡くなられた理由は、我々はやはり分からないというところだと思いますので、結果として本当に亡くなられたことは大変つらい、そしてお悔やみを申し上げたいというふうに思っています。

私としては、先ほどから申し上げているとおり、懲戒処分に至るいろいろな対応や手続きは、県としての対応ですから、きちっとやってきたというふうに考えています。

 

読売新聞:

議会側から要請されて百条委員会と第三者機関が設置されたので、不信任決議案は待つべきではないかという知事の主張かと思います。

百条委員会が設置されたのは、あくまでも6月13日で約3ヶ月前です。

それ以降、7月に告発文書を作成した元県民局長がお亡くなりになられて、県が公益通報を待たずに処分したことへの疑義、斎藤知事ご自身のパワハラ疑惑、贈答品の受取問題が浮上して、県政自体がさらに混乱し、市長会や経済界からも問題が指摘されるようになって、斎藤知事ご自身の資質が問われるようになったと思っています。

この3ヶ月前の状況とは全然違うと思います。

記者会見で、当初は否定していたパワハラ疑惑の事実まで百条委員会で明らかになってきました。

この状況を見て県議会としても、斎藤知事が果たして知事を続けるのが正しいのか、責任を取るべきではないかということから、不信任決議案の動きが高まったということだと思いますが、改めて聞いた上でもご自身としてのけじめはないのでしょうか。

 

知事:

議会側からの要請がいずれもあったからそれを待つべきだということ私は言っていないと思います。

そういった要請があったということで、それに対して私は調査に対してしっかり対応していくことが大事だということを申し上げたということです。

この間、いろいろなご指摘もいただいたことありますが、県民の皆さん含めていろいろなご不安や不審な思いを持たれているとすれば、申し訳ないと思っています。

私としては、その中で、百条委員会や第三者機関に、これまでも、これからも対応していくということで、それをしっかりやっていくことが、私の今やるべきことだと思っています。

 

読売新聞:

ただ、9月議会で不信任決議案が出されて可決された場合、制度上、知事が辞職するか議会の解散を選ぶことになると思いますが、議会側の主張としては、原因究明のために、百条委員会や第三者機関の調査は続けると。

ただ、このまま斎藤知事が続投すれば、県職員への負担や県内のあらゆるところに支障が出てくることを考えての判断だということも一部から聞いています。

百条委員会が設置されてから3ヶ月、状況が変わっていると思いますが、改めてご自身が続けることへの影響はないとお考えなのでしょうか。

 

知事:

百条委員会や第三者機関への対応をやっていくことも、もちろんそれが、設置されることでやっていくということですし、あとは調査にも対応していくことが大事だと思いますし、それから、業務もいろいろとご指摘いただいていますが、大きな本質としては、一つ一つの業務は、今日も全国知事会もやっていますので。

 

読売新聞:

イメージは、大事だと思います。

兵庫県としてのイメージが下がり続けていることは事実だと思いますが、それについてはどのように考えていますか。

 

知事:

イメージは、私は分からないですが、大事なのは県の行政ですから、やるべき予算に基づいた仕事とかそういったものをしっかりやっていくというのが、県の行政として大事なところだと思いますし、そこは、私はしっかりやれていると思っています。

 

読売新聞:

ご自身が続投されても、県政は上手く回っていくことが知事の主張ということでよろしいでしょうか。

 

知事:

県職員の皆さんは、しっかり日々業務をやっていただいていますから、県としての行政、県としてはしっかり仕事は進んでいると私は思っています。

 

読売新聞:

不信任決議案が出るかもしれないということは、斎藤知事に対して実質Noを突きつけられているということだと思いますが、それについて、知事ご自身は、これまでを振り返った時に、先ほどもご自身がどこの部分を反省されているとか、どういった状況が適切だったとかという話を聞かせていただいたと思いますが、これまでの一連の5ヶ月を振り返っても、ご自身のやってきたことに責任はなかったと言えるのでしょうか。

 

知事:

私としては、一つ一つの対応は、その時々の判断でやってきましたので、自分としては、ベスト、ベターな対応をしてきたということだと思います。

議会側がそういった動きをされ始めているというところはあると承知していますが、これから、議会側がどういうふうに対応されるのかということを、私としては、見ていくしかないと思っています。

 

読売新聞:

あくまでも今までおっしゃっていただいたように、責任は本当になかったという認識ですか。

 

知事:

どういう意味での責任かというのがありますが、こういう状況になっているということは、県民の皆さんにやはりご不安とか心配を与えてしまっているので、そこは申し訳ないと思っています。

 

読売新聞:

不信任決議案に関して、繰り返し仮定の話なのでと説明されていますが、仮定の話ではなくて、実際に動き始めているので、ゼロベースで聞いているわけではありません。

もし、可決された場合、解散することになると、先ほどNHKの質問にもありましたが、百条委員会の調査等にも影響する可能性があります。

そもそも解散する大義がないのではないかと思いますが、仮定の話云々ではなく、現時点で可決された場合、議会を解散する大義があると思っていますか。

 

知事:

今、議会がそういう動きを始めたというのは報道ベースで知っていますが、実際どういうふうにしていくのかというのは、これからですので、やはりそこは仮定の話で、私は答えられないと思います。

法律に基づく決議ですので、そういった場合には、私としても、法律に基づいて、対応していくというのがコメントだと思います。

まだこれから動きがどういうふうになっていくかが分からない段階では、コメントは差し控えたいと思います。

 

読売新聞:

仮定の話というのは、例えば、知事がこういった場合に解散するとか、全会一致になった場合は辞職するとか、具体的なことを言った場合(だと思います。)、

議会側の今後の判断に影響するから言わないということですか。

それが仮定の話ということですか。

そもそもまだ提出を受けていないし、可決されていないから答えられないということですか。

 

知事:

そうですね。

提出もされていない段階ですし、可決もされていない段階ですので、全体として仮定の話になりますので、そこは、私は、今の段階で、こうなるとかこうするというのは、言うことはできないです。

 

読売新聞:

百条委員会に関して、前回の尋問の際は弁護士を同席されていましたが、6日はどうされますか。

 

知事:

おそらく同席いただく方向だと思いますね。

 

読売新聞:

前回の30日の百条委員会では、委員のメンバーも全ての案件を扱えたわけではないと思います。

知事の中で、逆に前回の百条委員会で伝えられなかったことがあれば、この場で教えていただければと思います。

今までの各記者からの質問も百条委員会で説明するとおっしゃっていたので、もし、百条委員会の場で聞かれなかったが、言っておきたいということがありましたら、お願いします。

 

知事:

2時間半近くで、自分として精一杯答えさせていただきましたので、特にこれを言っておきたいとか、あれを追加しておけばというところは、今はちょっとないです。

やはり、百条委員会で、いろいろなものに基づいて、各委員がそれぞれの持ち時間の中で真剣に本当に質問していただいたので、私はそれに対して自分なりに精一杯答えさせていただきましたので、そういった追加とかそういうのは今のところは特にないですね。

 

読売新聞:

職員アンケートに関して、既にパワハラの項目が終わってしまった中で、職員の皆さんは、いろいろな思いを持ってコメントを記述されていると思います。

その中で、百条委員会の場は、終わりましたが、知事自身でこれが説明できるという項目があったりとか、改めて説明をしたりとか職員アンケートに記述があったので、ここは改善していくとか、職員に説明する機会を設ける予定はありますか。

 

知事:

職員アンケートは百条委員会がされたので、職員アンケートの時点では事実認定しないと。

百条委員会で調査していくということになっていたはずですので、どういったことを認定していくのかというのは、百条委員会側でのまず判断かなと思います。

 

しんぶん赤旗:

県立考古博物館の件でお伺いします。

証人尋問でも、それ以前からも、知事は出迎えの人が入口のところにいたから、そこまで車が行くものだと思っていた。

また、車進入禁止とは全く認識しておられなかった。

当時の認識としては、「車止めをどけておけ」と叱責したことは合理的なことだったとおっしゃられました。

しかし、そもそも車止めは、進入禁止であることを、知らせるために存在しています。(実際に自転車止めですが、)

車止めがあることを知ったら、それだけで車が入ってはいけない道だと分かりますが、なぜ進入できる空間だとみなして、どかせるべきだったと思われたのでしょうか。

当時の認識としては合理的だったとおっしゃいましたが、当時の認識そのものが間違っていたのではないでしょうか。

 

知事:

「車止めをどけておけ」と叱責したというか、「なぜのけておかなかったんだ、のけておけばいいんじゃないか」ということを指摘したということなんですが、あの時の認識として本当に、進入禁止ということも、私は知らなかったですし、車止めというものも、便宜的に置いてるものだと思っていましたので、「のけといたらいいんじゃないの」と注意させていただいたということですね。

 

しんぶん赤旗:

便宜的に置いてあるものだと思っておられたということは、率直に申しまして、知事個人の思い込みに過ぎないと思います。

車止めとは、先ほど申し上げましたが、進入禁止であることを知らせるために存在しているわけです。

その存在を知ったら進入禁止だと、普通分かると思います。

それを考古博物館のルールとしてそれがやられている。そのルールがあることを考えずに、恣意的な思い込みで、車止めをどかせて公用車を乗り入れてもいいのだと率直に言うと決めつけられていたということですね。

これは率直に言って特権的な意識ではないでしょうか。

 

知事:

特権的な意識を持っているつもりはないですが、その時は本当に道が続いていて、向こうの方に、東入口の前に2人が待っていたので、私は車がそのまま行くんだと本当に思っていましたから、車止めというか便宜的に置いていたものをのけ忘れていたのではないかと本当に思いましたので、それは、幹部職員としてのマネジメントがしっかりとできていないんじゃないかということを指摘させていただいたということです。

車の進入禁止区域だということとかの認識も全くなかったですし、結果的にはそういうご指摘があれば、これから反省はしたいと思いますけども。

 

ラジオ関西:

去年1月のスカイドライブ社との締結式に関して、職員の証言で、知事に説明しようとしていたら、「聞いていない、何それ」という話だったと思います。

私も締結式を取材していまして、非常にいい会でした。

おそらくスカイドライブ社からすると、兵庫県との締結は、大阪府や大阪市に次ぐぐらい大きかったと思います。

それだけバリューのあるものですので、知事は事前に幹部クラスから何か聞いていたのではないかと。突然来て知らないということは不自然なんですね。

もし、それが本当に聞いていないのであれば、前さばきの段階で、県の幹部の中で問題があったのではないかと思いますが、時系列等を確認させてください。

 

知事:

スカイドライブ社との連携協定をした、素晴らしいものだったということはもちろん覚えていますが、この間も指摘されましたが、私、そこはあまり記憶がなくて、どういうタイミングで「聞いていない」と言ったかはあまり覚えてなくて。

ただ、一般論として、私も人間ですから、一度聞いたことを覚えていないことも当然ありますし、それで、「聞いていないよ」ということも当然あるとは思うのですよね。

それは、私の能力が不足していたということがあるのかもしれないですが、そういうこともありますので、そこはいろいろなケースがあると思います。

ただ、結果として、職員が聞いていないというふうに言われたということで不快に思われたら申し訳ないと思っていますが、そこはいろいろなケースがあると思いますので、すべてのことをちらっと聞いたから、覚えているかというとなかなか難しい面もありますね。

 

ラジオ関西:

確かに、能力云々の話ではないと思います。

知事もプレゼンテーションされたり、かなり本格的な締結式だったと思います。

例えば、大枠でこういうことがあるという話は聞いていたが、具体的な知事へのリクエストなどがないから、聞いていないという発言になったのかと思ったのですが、そういうことではないのでしょうか。

 

知事:

全然、覚えていないです。

 

ラジオ関西:

不信任決議案に関して、日本維新の会は、結果的に1週間先送りするというスタンスを取っていますが、その点についての受け止めをお願いします。

先週は、知事もご自身なりに証言されたとおっしゃっていましたが、他の職員や職員アンケート調査の結果からも食い違い等も正直あると思いますが、その辺りも踏まえてお願いします。

 

知事:

私としては、9月6日の百条委員会に証人として呼ばれているので、そこに自分としての考えをしっかり言うということだと思います。

それを受けて、いろいろな会派がどうされるかというのは、それぞれの判断だと思いますが、私としてやるべきなのは、9月6日の百条委員会にしっかり対応していくということです。

 

ラジオ関西:

先週の段階で、維新の会も決めるのではないかと思っていたのですが、6日(百条委員会)があるので、もう少し精査したいという思いもあったのかもしれませんが、1週間延びたことを踏まえて、どうですか。

 

知事:

そこはいろいろなご事情やご判断があるんだと思います。

私としては、自分ができることは何かというと、9月6日の百条委員会へ出席して対応していくということです。

 

読売テレビ:

職員アンケートの中で、姫路のゆかた祭りで着付けをするのが、地域の婦人会の方に設定されていたことについて、「そんな素人にさせるんだ」という発言を基に呉服店を手配したという証言がありましたが、そのような事実は記憶にありますか。

 

知事:

記憶上、そういったことは言っていないと思いますね。

 

読売テレビ:

呉服店を手配したという事実はあるのでしょうか。

 

知事:

それはあると思います。

私も記憶していますが、播州織の浴衣を初めて着る時でしたので、自分の着丈に合っているかどうかというのも分からなかったので、見てもらった方がいいのではないかということで、結構ぎりぎりになったと思いますが、呉服店の方にお願いしたということです。

 

読売テレビ:

呉服店には、どういう内容、どのぐらいのタイミングで言ったのでしょうか。

 

知事:

結構、直前だったと思いますね。

ちゃんとプロに見てもらった方がいいのではないのということで、着丈がもし合わなければ、別のものを、やはりゆかた祭りですから、代替も含めて相談して、着付けをしてもらえるようにということで、お願いしたというふうに覚えています。

 

読売テレビ:

サイズ感を懸念されて、呉服店を呼んだということですか。

 

知事:

サイズとか体に合っているかどうかとかですね。

その辺りと、もし合っていなければ別のものも含めて相談できるように、呉服店でやるということになったと思っています。

 

読売テレビ:

地域の婦人会では、それはできないからということでしょうか。

 

知事:

そこはちょっと分からないですけども。

地域の公民館とかの指摘があったと思いますけど、立ち寄ってもないですし、元々、呉服店で、初めての播州織の浴衣ですから、見てもらった方がいいのではないのかなということで、その店に直前だったと思いますが、してもらったということだと思います。

 

読売テレビ:

全国知事会の食事は、結果として、ホテルで食べられたのでしょうか。

 

知事:

食べました。

 

読売テレビ:

そのビュッフェ形式の食事を取られたと。

 

知事:

そうです。

 

神戸新聞:

兵庫県庁に来られて、知事の言動とか言葉が思った以上に職員の方に伝わっている。

30日の尋問でも、他の行政機関で勤務した時は、そこまでなかったのに、こちらに来て、伝わるので驚いたとおっしゃっていましたが、兵庫県庁の風土が問題だという意味でしょうか。

 

知事:

問題というか、なぜこういうふうに、確か質疑の中で、事象がいろいろ絞られているけども、多くの人たちがそれを知っているということについて、どう思うかという質疑だったかと思うんですけど。

私の言葉とか、そういったものが思ったよりいろいろな人に伝わっているなという感覚は元々ありました。

これから気を付けなきゃいけない、自分のフッとした言葉遣いとか言動が、自分が思っている以上に伝わるということは、率直な感触として抱いたので、それを申し上げました。

 

神戸新聞:

つまり、県庁の風土とかが原因というお答えかと思ったのですが、自らの言動が一般的な程度を超えているからという原因は考えられていないのでしょうか。

 

知事:

それは、やはり不快に思われたりするようなことが結果としてある中で、こういったことがあるよということが、いろいろこう伝わっていたというところはあると思います。

いろいろな自治体で勤務をさせていただいていた時に、そこまでは首長とかの言動が伝わってくるということはあまりなかったので、そことの感覚の中で、そういうふうに申し上げました。

あとは、職員アンケートを取られた中で、3月ぐらいからいろいろ報道が出ていたということもあって、職員の皆さんの中でも、こういった話があるということが、伝わっていた面もあるのかなとは思いました。

 

神戸新聞:

今の発言もそうなんですが、職員アンケート結果でそういうことが出てくるというのが、報道されたことで、そういう率が高まっているという発言は、伝聞が職員アンケートの結果として多いということを言いたいようなニュアンスに聞こえます。

実際に見られた方、事実として知っている方の回答だと報道が高まっても、増減はしないと思いますが、それで増減したということは、噂話がほとんどというようなニュアンスを伝えたいのかと受け取ったのですが、いかがでしょうか。

 

知事:

いや、そういう訳でもなくて、職員アンケートの中にも聞いたとか、人づてに聞いたということは、それなりにはあったと思いますが、そこが広がっているというふうに感じましたね。

 

神戸新聞:

自身の立場や思いを述べられている場面が気になったので、これまでの行政組織でそういう発言を聞かなかったというのは、組織のトップの方がそこまでの発言をされていなかったからというふうに考えられないでしょうか。

 

知事:

そこはちょっと分からないですが、いろいろな要因があるんだと。

もし、自分の行動にやはり原因があるんだとすれば、そこは反省しなきゃいけないと思いますね。

 

毎日新聞:

知事ご自身がどういう形で責任を今後、取られるかということに関連して、パワハラについては、百条委員会の最終的な判断に従うということで、今後、贈答品や公益通報の関係など、審議が進んでいくと思います。

パワハラに関しては、いくつかの行為は認められましたが、ご自身としては、最終的に百条委員会で認められたとしても、自分の進退を考えるようなことには至らないとお考えなのでしょうか。

パワハラが認められれば、相応の処分、例えば、減給、戒告になるのかは分かりませんが、少なくとも自分自身が辞めるまでのことではないというお考えなのか、それとも、それも含めて考えているのか、お聞かせください。

 

知事:

今、調査中でもあるので、結果がどうなるかはこれから先だと思います。

その結果がどうなるかということに基づいて、自分がどうするのかは、なかなか、今は言えない。

先ほどの仮定の話と同じになってしまいますが、そういった状況です。

いずれにしても、反省すべきところとか、こういうのはやはりやっちゃ駄目だよね、気を付けなければいけないことは、改めていかなければいけないという思いではいます。

 

毎日新聞:

認められた場合には、手続きとしては、ご自身が進退をどう考えるかは置いておいて、県の人事上の何らかの処分を受けるという手続きに入っていくのですか。

 

知事:

特別職なので、どういうことになるのかは分からないですが、まず、調査にしっかり対応していく、一つ一つの私の行為がどういうふうに認定されるのかというのは、これからだと思います。

 

フリー:

文春電子版が報道した3月25日の元県民局長への事情聴取。

片山元副知事が、高圧的な、誰から聞いたのかという音声データや調査記録及びその時の指示書、録音するようにと書いていたことが、文春電子版で報道されたのですが、受け止めをお伺いしたいのですが。

 

知事:

その報道を、私、拝見していないので、コメントできないです。

 

フリー:

先週も聞いて、当然、こういう記事が出ていますよという情報提供があったのではないですか。

嘘八百言わないでくださいよ。

こんな重要な情報を読んでいないはずがないじゃないですか。

 

知事:

いずれにしても、報道でいろいろなことが出ると思いますが、大事なのは5日、6日の百条委員会のところで、私も含めて、それぞれが今回の懲戒処分に関する自分たちの証言をしていくことで、対応していくことが大事だと思います。

 

フリー:

百条委員会に提出された音声データや資料は、文春電子版が報道した内容と一致するのでしょうか。

 

知事:

そこは、分からないですし、それが一致するかしないかというのを、この場でお答えするのも、差し控えといた方がいいと思います。

 

フリー:

先週の金曜日の百条委員会終了後の会見で、委員の方々が、今、文春が報じた音声データやその記録を資料請求していると、事務局に出すように言っていると答えています。ご存じですよね。

ということは、今回提出されたのは、文春電子版が報道した音声データや記録及び指示書という理解でよろしいですよね。

 

知事:

百条委員会から5日、6日の調査に対して必要なそれぞれの資料とかデータが要求されていることは承知しています。

 

フリー:

その内容をご存じないんですか。

文春電子版が報道した、まさに高圧的な誰から聞いたのかと言う質問内容の音声データと事情聴取内容が、百条委員会から要求されて、それを提出したことは聞いていないのですか。当然知ってるでしょ。

 

知事:

要求されたことはもちろん知っていますが、それについてのコメントはこの場で差し控えたいと思います。

 

フリー:

これまで、噂話を集めて作成したという供述はどういう質問に対して、引き出されたものかを、他の記者の方も含めて、この会見で何回も聞いたのに県の情報公開条例を盾に全然答えなかった。

文春電子版によると、片山元副知事が、「誰から聞いたのか」といういわゆる犯人捜し、情報提供者を特定しようとしたから、やむなく元県民局長は情報源を守るために、噂話を集めて作成したと答えたというふうに考えられるじゃないですか。

その結果を知ってて、会見で説明したんですか。

知らなかったんですか。

 

知事:

いずれにしても、懲戒処分に関するやりとりとかその辺りは5日、6日の百条委員会で対応していくと思います。

 

フリー:

要は、県民だましの詐欺的なペテン論法を、斎藤知事はずっと繰り返している。

噂話と聞くと、根も葉もない、根拠のない、真実相当性がない話だという印象を受けますが、文春電子版の記事内容及び百条委員会に提出された資料を見れば、片山元副知事の高圧的な質問に対して情報提供者を守るためにそう言わざるを得なかったと。

本当は、重要な証言に基づいた真実相当性がある噂話だったんだけども、単に噂話だと言ったと。こういうふうに考えられるのではないのですか。

ペテン論法を使っているという自覚も反省もないのですか。

 

知事:

8月7日の会見で、噂話を集めて作成したという供述があったということを私は説明させていただきました。

いずれにしても、百条委員会の場で、今回の懲戒処分にかかるやりとりについては、その場で、私も含めていろいろな方が調査に対応するものだというふうに思っています。

 

フリー:

知事は、犯人探しの脅迫的な質問に対して、元県民局長が噂話を集めて作成したという、そこだけを切り取って、根も葉もない噂、真実相当性がないと勝手に決めつけた。

こういう詐欺的説明をして恥ずかしくないんですか。

自覚も反省もないんですか。

 

知事:

繰り返しになって申し訳ないのですが、今回の5月7日の懲戒処分までの手続きや内容はきちっと対応してきたものというふうに思っています。

 

フリー:

公益通報者保護法に反する、告発者潰し、違法な権力行使、権力犯罪だと見れると思うのですが、そういう認識は全くないのですか。

橋下徹さんも同じようなことを言っていますが。

 

知事:

県として、行政機関として、懲戒処分をしていますので、私が最後、決裁したことはありますが、それは、それまでの手続きやプロセスをきちっとした上で、裁判にもきちっと耐えれるようにやっているということですから、これはきちっとやってきたものだと思っています。

 

フリー:

音声データは聞かれたんですか。

 

知事:

やりとりについての内容を、この場でお答えすることは、情報公開条例等に基づいて。

 

フリー:

内容ではなくて、音声データを知事自身が聞いたんですか。

 

知事:

内容を云々についても、聞いたか聞いていないについてもコメントを差し控えたいと。

 

フリー:

当然、聞いていますよね。

 

知事:

百条委員会で、これから文書問題について、懲戒処分のことは対応する。

 

フリー:

音声データを聞けば、これはまずいと違法な権力行使、告発者潰しだと感じますよね。

それすら答えられないのですか。

 

知事:

今回の懲戒処分については、プロセス含めて、適切に行ってきたという報告で私は最終的に決裁して対応しています。

 

フリー:

今のような対応、説明が不信任決議案に値する。

百条委員会の委員の方を含めて、県議の多くの方が思って、不信任決議案に繋がっていると思うのですが、そういう認識はないんでしょうか。

 

知事:

いろいろな指摘やご批判はあると思いますが、私としては、条例とか、そういったことでお答えできないところもありますので。

そういった、お答えをさせていただいていますが、そこが言葉足らずとかいろいろあるのであれば、反省を受け止めたいと思います。

 

フリー:

片山元副知事とどういう話を最近されましたか。

 

知事:

特に話はしていないですね。

 

AERA dot.:

付箋のことについてお尋ねします。

8月30日の百条委員会で、発言された県議の方が、付箋を知事が投げられたという場にいた県職員の方から直接聞いたということで、5センチ角の厚さ1センチほどの付箋を投げつけたというような趣旨のお話をされています。

知事は1枚だけ投げたというようなことをおっしゃられていますが、付箋を投げたシーンが2回、3回あったということはないんですか。

 

知事:

1枚の付箋を不適切だったのですが、思わず放り投げたということです。

1回です。

 

AERA dot.:

1回だけという理解でよろしいですかね。

片山元副知事も、知事と同様の趣旨の話をされているようですが、片山元副知事と斎藤知事の間で口裏合わせをしたことはないでしょうか。

 

知事:

私と片山元副知事で直接話はしていません。

私の認識を、思わず投げさせていただいたということを、証言させていただきました。

 

AERA dot.:

片山元副知事と人を介してでも話や、やりとりをされていませんでしょうか。

 

知事:

私としては、自分の認識をその場で話させていただいたということです。

 

AERA dot.:

8月30日の百条委員会で証言された県職員の方は、考古博物館の20メートルの問題のことについて、告発文書がオープンになる前に、片山元副知事から口止めのような話があったと証言されています。

斎藤知事から片山元副知事に、口止めをしてこいという趣旨の指示等はありましたでしょうか。

 

知事:

そういったことは、私の記憶ではしていないです。

 

AERA dot.:

していないということですね。

 

知事:

はい。していないです。

 

AERA dot.:

優勝パレードのことで伺います。

6月か7月の記者会見では、優勝パレードへの寄付と金融機関への補助金は別事業で内部告発のようなことがないという趣旨で話をされていたと思います。

8月の会見では、補助金を出す一方で優勝パレードに寄付という裏取引のような認識はないということを知事は発言されています。

そういう裏取引であるという認識をされていた県職員の方もいらっしゃるのかと思うのですが、知事のご見解をお聞かせください。

 

知事:

私は、分からないですが、私は、補助金の交付業務と優勝パレードの(寄付金を)集めたというのは、時期は重なっていますが、別のものだと思っています。

 

AERA dot.:

補助金の増額が、去年の11月14日から16日の間に決まっている。

そして、告発文書で幹事社とされている金融機関は、11月17日に寄付を受け付けということで、県の文書でも分かっています。

金融機関が、多額のお金を出す場合、当日や前日に決まる訳がありません。

兵庫県でも同じようなところで、一定の稟議や会議が開かれると思います。

そうなると金融機関が、補助金と優勝パレードの寄付はリンクしているのだと考えていたということも考えられると思うのですが、知事のご所見をお伺いします。

 

知事:

そこは分からないですし、そういったことはないのではないかと思います。

実際に執行するのは、確か、ここ最近の実績に応じて金融機関に執行することになっていますから、直接それが繋がることは、私はないと思います。

 

AERA dot.:

優勝パレードの件で、検察庁に刑事告発が出ているようですが、検察庁から事情聴取の要請はありましたか。

 

知事:

ないです。

 

AERA dot.:

今後あればどう対応されますか。

 

知事:

そこは仮定の話なので、分からないです。

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