兵庫県令神田孝平事務引継演説書
第7代兵庫県令神田孝平(かんだたかひら)が退任(明治9年9月)に際し、後任の森岡昌純に職務を引き継ぐために作成したものです。
神田孝平は、漢学、蘭学を素養とし、政治・経済・法律・数理・文学・人類学・天文学に通じた人物で、もともと幕府に出仕していましたが、維新政府に召しだされ、明治4年、兵庫県令に任ぜられました。
明治7年には全国に先駆けて兵庫県会を開いたほか、県庁機構の整備・近代化・梅毒病院・神戸病院附属医学所の開設、馬鈴薯栽培の導入等で、名県令とうたわれました。