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更新日:2017年5月31日

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H29.5 局長メッセージ(但馬県民局長・秋吉 秀剛(あきよし ひでたか))

 但馬は5月に入って天候が安定し、初夏らしいおだやかな天気が続いています。
 ゴールデンウィークも天候に恵まれ、管内の観光地はたくさんの観光客で賑わいました。
 但馬ではここ3年連続で観光の入り込み数が1千万人を超えており、これが4年、5年と続くようそれぞれの魅力を磨き、一層の情報発信に努めたいと思います。
 さて、4月下旬から5月にかけて、但馬にとって今後の地域の活性化につながる明るい話題が続きましたので、今回はそれらについてご紹介します。

「播但貫く、銀の馬車道 鉱石の道」が日本遺産に認定

 4月29日、養父市から姫路市にかけて連なる「播但貫く、銀の馬車道 鉱石の道」日本遺産認証式
が日本遺産に認定されました。日本遺産は、歴史的な魅力を持つ文化財を日本の文化や伝統を伝えるストーリーとして認定し、これを広く発信することで観光交流の拡大を図り地域の振興につなげようという制度です。日本初の官営鉱山である生野鉱山(朝来市)をはじめとする神子畑(朝来市)、明延(養父市)、中瀬(養父市)の鉱山群と飾磨津(現在の姫路港)を結ぶ日本初の「高速産業道路」と言われる銀の馬車道を、かつての資源大国日本の記憶をたどる73kmの轍として一体的に構成した内容になっています。
 29日には認定を記念する式典が朝来市の史跡生野銀山で行われ、共同申請した6市町(姫路市、福崎町、市川町、神河町、朝来市、養父市)の市町長や関係者、地元住民の皆さんにより認定の喜びを分かち合いました。
 今後は関係者が連携して、歴史的遺産の魅力を国の内外に発信し、周遊ルートも整備して、但馬、播磨地域の交流人口の拡大と活性化に取り組んでいきます。またこのことが、神戸、姫路、城崎を繋ぐ兵庫県の観光ゴールデンルートの強化にもつながると考えます。

養父市の大屋・大杉地区が重要伝統的建造物群保存地区に指定

 江戸時代末期から昭和の始めにかけて養蚕業が盛んであった養父市の大屋・大杉地区には、3階建ての養蚕農家住宅が立ち並んでおり、その景観が評価されて国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選ばれることとなりました。同地区には住宅27棟や棚田、水路などがあり、懐かしい農村風景がよく保存されており、養蚕農家住宅を活用した宿泊施設やギャラリーなどもあります。
 日本遺産に認定された鉱石の道の鉱山群と極めて近いところにあり、両方の遺産を体験できるのは日本でもここにしかない大きな魅力です。県民局としても養父市をはじめとする関係者の皆さんとこれらの魅力を国の内外に発信し、地域の振興に活用する方策を検討していきます。

 大杉地区集落景観大杉地区三階建

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「トワイライトエクスプレス 瑞風(みずかぜ)号」の運行が始まる

 JR西日本の周遊型臨時寝台列車「瑞風」号の運行がいよいよ6月17日(土)瑞風5
から始まります。県内では城崎温泉駅が唯一の立ち寄り観光地になっており、17日には地元の歓迎セレモニーが行われます。
 城崎温泉での立ち寄り観光は、滞在時間が2時間45分となっており、志賀直哉が滞在した「三木屋 26号室」と国指定有形文化財の「ゆとうや 詠帰亭(えいきてい)」の見学、城崎麦わら細工など伝統工芸品の制作体験、温泉街の散策などとなっています。
 立ち寄り日は6/17、7/1・22・29、9/16・30、10/4・7・28、11/11・25となっていますので、「瑞風」号の雄姿をご覧になりたい方は、是非、城崎温泉駅にお越しください。県民局としても全国的に注目を集めている「瑞風」号の城崎立ち寄りを好機に、JR西日本、城崎温泉観光協会、豊岡市等と連携して但馬、城崎の魅力を全国に発信していきたいと考えています。

 

豪華客船「にっぽん丸」の津居山港寄港が決まる 

  兵庫県が働きかけていた「にっぽん丸」の津居山港への寄港が、同船を運航する商船三井客船から発表されました。寄港は来年の「ゴールデンウィーク日本1周クルーズ」の中で、4月30日午前に津居山港に寄港します。船は港の沖合に停泊し、乗船客は小型船でにっぽん丸と津居山港を往復し、城崎温泉などを巡って夕方金沢へ向け出港する行程になっています。
 「にっぽん丸」は全長166メートル、幅24メートルで客室数が202室、最大乗客数が524人の大型客船です。県民局では、但馬・豊岡の魅力を感じていただけるよう、上陸後の観光ルートや乗船客への歓迎行事について豊岡市等とともに検討していきます。
 また、京都府の舞鶴港や鳥取県の境港港には年間を通じて多くの豪華客船が寄港し、二日、三日停泊するケースがありますので、両府県と連携して丹後、但馬、因幡の広域の観光ルートの設定についても検討していく予定です。

但馬空港の平成28年度の利用者数が過去最多の3万人を超える

 但馬空港の平成28年度の利用者数が3万660人(前年度比4.4%増)、利用率が66.3%(同3.7%増)となり、ともに過去最多を更新しました。但馬空港推進協議会の分析によりますと、伊丹空港発の日帰り但馬観光商品の開発や冬期(12月~2月)の就航率アップのために行った午前便のダイヤ変更が定着したこと等によるとされています。
 平成30年度には新たな機種に更新することが予定されており、客席も12席増えて48席になること、また悲願である但馬~東京直行便の実現に向けても利用者数、搭乗率の向上が必須条件となりますので、今後も関係者が一丸となって様々な取り組みを強化していきます。

浜坂道路の供用開始時期が決まる

 平成23年度から工事に着手してきた山陰近畿自動車道の浜坂道路については工事も順調に進捗し、国土交通省の平成29年度予算において必要額が確保できたことから、本格的な降雪時期の前である今年12月上旬までに供用開始ができる見込みとなりました。
 この区間に開設されるインターチェンジの名称についても、地元の新温泉町の意見を踏まえて、久斗インターチェンジ(新温泉町山田)、新温泉浜坂インターチェンジ(新温泉町栃谷)に決定しました。
 5月9日には報道関係者を招いて内覧会を開催し、各メディアを通じて地域内外の皆さんに広く周知しました。
 この供用によって、新温泉町から公立豊岡病院への救急患者の搬送時間が短縮され救命率の向上が期待されます。また、この地域は山陰海岸ジオパークの観光スポットが多数点在しており、この道路の活用によって各スポットの連携を進めて観光面でも大きな効果があります。さらに、今年のような大雪の場合や災害時でも安全に通行できる区間が伸びたり迂回路としての利用ができるため、余部IC
防災・減災面の向上も期待できます。
 今後も、但馬の地域創生の基盤となる道路をはじめとする社会基盤の整備に努めていきます。

 浜坂道路の概要 
 ・区間 : 美方郡香美町香住区余部~新温泉町栃谷
 ・事業期間 : 平成20年度~29年度
 ・総事業費 : 約369億円
 ・全体延長 : 9.8km
 ・主要構造物: トンネル9本(延長約6.2km)橋梁(延長約0.7km)


 
 
   (但馬県民局長 秋吉 秀剛)

 

 

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