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今年の但馬の冬は海岸部を中心に雪の降る日が多く、気温も例年以上に低い日が続きました。そのような中でも2月の下旬を迎えて徐々に日差しも明るさを増し、春の訪れが実感できるようになりました。
このような中で平成30年度の兵庫県当初予算案が公表され、2月16日開会の定例兵庫県議会でその審議が行われています。
そこで、今回は県予算のうち但馬県民局に関するものについて、その基本的な考え方や施策・事業の方向性についてご説明します。
但馬では、平成28年度の観光客入り込み数は、前年度に引き続いて1,000万人を超え、4年連続での1,000万人超えとなりました。
また、生野、神子畑、明延、中瀬の鉱山遺産群を結ぶ「鉱石の道」の日本遺産認定や、平成17年の試験放鳥以来、昨年6月に野外で生息するコウノトリの羽数が初めて100羽を超えるなど、地域の活性化につながる明るい話題が増えています。
インフラ面でも、北近畿豊岡自動車道の八鹿~日高間が昨年3月に、山陰近畿自動車道の浜坂道路が昨年11月に開通して高速道のネットワーク整備が進み、コウノトリ但馬空港の年間搭乗者数が3万人を超え過去最高を記録し、今年導入が予定されている新型機ATR42-600型機の就航に弾みがつくなど社会基盤の整備も着実に進んでいます。
一方で、若者の流出を主な原因とする人口減少への対応や地域経済の活性化など、解決に向けて取り組むべき課題も多く抱えています。
このような状況の中で、県政150周年を迎えた平成30年度は、少子高齢化が進んでも活力を保ち、未来への希望が持てる但馬づくりとして、「あしたのふるさと但馬」を目指した地域創生の推進に向けて、引き続き積極的な取組みを進めて参ります。
これらの取組みを進めるため但馬県民局では、平成30年度当初予算(県民局独自予算分)として2億3,600万円を計上しました。これは、前年度より500万円の増額であり、県下10県民・県民センターのうち最も多い額となっています。
但馬内周遊観光の強化など周遊ツーリズムを推進するとともに、今年7月のユネスコ世界ジオパーク再審査に向けた山陰海岸ジオパークの取組み強化や、「鉱石の道」の魅力発信、コウノトリ野生復帰の活動など但馬の魅力を生かした取組みにより、人口減少に伴う地域の活力低下を補う「交流人口の拡大」を図っていきます。
【主な施策】
○(拡充)夢但馬周遊ツーリズムの推進
○(拡充)山陰海岸ジオパークの推進
●(新規)山陰海岸ジオパーク「リスタート」会議の開催
○(拡充)コウノトリの棲める郷づくりプロジェクトの推進
○(新規)日本遺産認定記念「銀の馬車道・鉱石の道」の魅力発信
●アートフェスティバルの開催
●明延・神子畑間の接続ルートの整備検討
○(拡充)但馬地域鉄道利用の促進
○(新規)但馬地域の近代化遺産の情報発信
○(新規)日本海マリンツーリズムの推進 等
産業の活性化や但馬の魅力発信によるUIターンの促進、雇用の場や住宅の確保、子育て環境の充実など「但馬で暮らそう大作戦」を推進するとともに、但馬牛の生産基盤強化や但馬のブランド農水産品の育成強化などにより若者や子育て世代の但馬地域への関心を高め、就業・就農を促進することで、人口減少の進行を緩和する「定住人口対策」を進めます。
【主な施策】
○(拡充)たじま暮らしの推進
○「但馬で働こう」大作戦の推進
●(拡充)但馬インターンシップ支援事業の推進
●(拡充)第二新卒者等のUIターンの促進
○産業活性化の推進
●(新規)但馬企業の販路拡大の支援
○(拡充)第2期但馬牛の生産基盤強化対策の展開
○(新規)包括的連携協定を通じた但馬産食材PRの促進
○(新規)たじま子ども体験バスの運行 等
但馬での健康長寿社会の実現に向けた医療提供体制の構築や防災・減災対策などを進めるとともに、但馬の骨格を形成する高速道路ネットワークの整備など「安全・安心な社会づくりと社会基盤の整備」を着実に進めます。
【主な施策】
○但馬圏域の医療提供体制の構築
○(新規)但馬地域における介護職初任者のスキルアップ事業の推進
○(拡充)精神障害者にも対応した地域包括ケアシステムの整備促進
○(拡充)地域防災力の充実・強化
○地域再生を応援する生活道路整備の推進
○清流の郷づくり大作戦の実施 等
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