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多田浄水場の天日乾燥床 |
浄水場では、原水に含まれている土や砂などを取り除いて、きれいな水を作っています。この取り除いた土砂(以下、浄水発生土)は、たくさんの水を含んでいるので、天日乾燥床で脱水・乾燥させています。
天日乾燥床は、太陽の熱や自然の風を利用して浄水発生土を脱水・乾燥させる施設で、自然エネルギーを活用した環境にやさしい施設です。
兵庫県企業庁では、多田(川西市)、三田(三田市)、神出(神戸市西区)、船津(姫路市)の4浄水場を管理しており、これらの浄水場で合計約5万平方メートル(甲子園球場総面積の約1.3倍)の天日乾燥床を所有しています。
公園植栽試験風景 |
近年、4浄水場で約6,000~7,000t(含水率約50~80%)の浄水発生土が発生しています。
企業庁では、ものを捨てずに繰り返し使う「循環型社会」の構築を目指して、浄水発生土の有効利用に取り組んでおり、これまでは主に大阪湾のフェニックス事業の埋め立て用材としての利用を行ってきましたが、園芸用土としての有用性、安全性が実証実験等で確認できたため、平成19年度から、園芸用土としての有効利用も行っています。
なお、浄水発生土の有効利用(販売等)に関するお問い合わせや取り組みについては、下記を参照ください。
コージェネレーションシステム |
三田浄水場では、自家用発電機のエンジン冷却水の熱を利用して薬品注入機室および貯蔵庫の冷房を行う「コージェネレーションシステム」を導入しています。
コージェネレーションシステムとは、ひとつのエネルギーから複数のエネルギーを取り出すシステムのことです。従来の発電システムでは排熱として失われていた熱エネルギーを回収し、有効活用しています。
小水力発電設備 |
水源である神谷ダムから船津浄水場への導水(約100mの落差)を利用して水車を回し、水車に連結した発電機の回転により発電を行う「小水力発電設備」を整備しました。
この発電設備により浄水場で使用する電力を補い、二酸化炭素の排出抑制、電力費の削減を行います。1年間で船津浄水場の消費電力の約1ヶ月分相当を発電する能力があり、令和2年2月に完成、同年4月より発電を開始しています。
この小水力発電設備は、環境省の補助事業である「二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(業務用施設等におけるネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)化・省CO2促進事業)」を受けて整備されたものです。
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