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更新日:2019年12月11日

請願 第9号

令和元年12月10日配付

文教常任委員会付託

 教育費負担の公私間格差をなくし、子供たちに行き届いた教育を求める私学助成に関する件

1 受理番号 第9号

2 受理年月日 令和元年12月3日

3 紹介議員 きだ結 丸尾牧

4 請願の要旨

 2010年度から実施され、2014年度に加算支給額と対象世帯を拡大した就学支援金と、2014年度から実施された「奨学のための給付金」により、公立学校と私立学校の学費格差は一定程度是正された。また、2017年12月に私立高等学校の授業料無償化を含む「新しい政策パッケージ」が閣議決定されたことを受けて、翌年、県独自の措置として、国の取組を一部先行実施する形で段階的に授業料軽減額が拡充された。さらに、2019年度には、授業料減免制度の一部を見直し、年収590万円未満世帯までの県加算を増額するなど制度の改善が図られた。

 しかしながら、2018年度の兵庫の私立高校の学費は平均60万5,929円(授業料40万1,875円、施設設備費20万4,054円)となっており、入学金23万7,885円を加えた初年度納入金は84万3,814円である。これは、全国で高い方から3番目の水準である。学費としては生活保護及び年収250万円未満世帯で20万8,929円、350万円未満世帯で27万3,329円、590万円未満世帯で37万3,729円の保護者負担が残る。近隣府県との授業料減免制度にも大きな格差があるため、同じ私立高校に通う生徒でありながら居住する場所によって学費負担が大きく違うという課題も残されている。

 2020年4月から、国の高等学校等就学支援金制度が大幅に拡充され、590万円未満世帯まで、私立高校の平均授業料相当額が補助される見通しである。これを機会に、これまでの県単独予算を減額させることなく、一層の拡充が図られることを強く求める。

 兵庫の私立学校も、建学の精神に基づき、豊かな教育をつくり、教育を支える公教育機関の担い手としての役割を果たしている。公立学校では、2015年度から「高校選択の幅を広げることが目的」として学区再編が実施されたが、一方で、私立学校選択の自由もまた保障されるべきであると考える。そして、私学教育本来の良さを一層発揮するための教育条件の維持・向上を図るためにも、経常費補助の大幅な拡充が求められている。

 よって、下記事項を要望する。

1 県の独自予算を減らすことなく、授業料減免補助制度を拡充すること。

2 私立中学校等修学支援実証事業(私立中学校等修学支援補助金)の制度的拡充を国に求めること。

3 私立学校への経常費補助を増額すること。

 

お問い合わせ

部署名:兵庫県議会事務局 議事課

電話:078-362-9403

FAX:078-362-9031

Eメール:Gikaigijika@pref.hyogo.lg.jp