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更新日:2024年10月25日
令和6年9月30日配付
建設常任委員会付託
安全・安心を無視した無秩序なライドシェア新法制定に反対し、地域公共交通を守る施策の推進を求める意見書提出の件
1 受理番号 第27号
2 受理年月日 令和6年9月20日
3 紹介議員 村 岡 真夕子 黒 田 一 美
4 請願の要旨
タクシー事業は、ビジネスや観光はもとより高齢者の通院や買い物等に欠かせない移動手段として、ドア・ツー・ドアの輸送を行い、地域の経済や社会の日常生活を支えている。
しかし、全国のタクシー運転者数は、コロナ禍前と比べて約2割減少し、国内人流や観光地においては、インバウンドの回復に伴う移動需要の増加に対応できず、地方においては、タクシー会社の廃業・事業譲渡等により、地域の生活交通の維持が困難な状況となっている。
さらに、人口減少・高齢化が進む中、いわゆる2024年問題や最低賃金が毎年改定され、タクシー運転者の雇用・維持が困難となり、運転者不足はより深刻化することが懸念される。
こうした現状を改善し、安全で安心して暮らせる地域社会をつくりだすために、国は地域公共交通の維持・再生に必要な新たな財政支援制度を創設し、地域住民の生活に欠かせない移動手段を確保すべきである。
国は現在、石川県及び神奈川県等で道路運送法第78条第2号による自家用有償旅客運送(公共ライドシェア)がスタートし、本年4月から大都市圏や一部観光地において、タクシーの供給不足に対応した同法第78条第3号の自家用車活用事業(日本型ライドシェア)のサービスを開始したところであり、タクシーの担い手や移動の足の不足対策の実施効果を、期限を付けずに丁寧に検証すべきである。
しかるに、政府は7月29日、規制改革推進会議のワーキンググループを開き、日本型ライドシェアの拡大に向けて、酷暑や電車の遅延等への対応、運行主体の拡大、全面解禁に向けた法整備の検討の議論を開始した。
規制改革推進会議で議論している海外ライドシェアは、未だ安全性、労働者保護に欠陥が多く、タクシーとの共存共栄は不可能であり、112年続くタクシーという公共交通を破壊するものである。
よって、地域公共交通の役割を担っているタクシー事業者がより安全・安心で快適で便利な交通機関として、利用客にサービスが提供できるよう、下記事項を内容とする意見書を国へ提出するよう要望する。
記
1 安全・安心を無視した無秩序なライドシェア新法制定を阻止すること。
2 地域公共交通を守るための施策を推進すること。
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