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兵庫県議会トップページ > 定例会・臨時会 > 令和7年度 > 令和7年9月第372回定例会 > 意見書 > 意見書 第74号
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更新日:2025年10月22日
犯罪防止策の強化を求める意見書
令和7年8月、兵庫県神戸市において、市内在住の24歳女性が面識のない東京都在住の男に尾行、殺害されるという痛ましい事件が発生した。容疑者は過去にも別の女性に対する傷害罪やストーカー規制法違反容疑などで有罪判決を受け執行猶予中であったこと、判決文の中では再犯が強く危惧されると指摘されていたことなどが報道されている。このような事件は、被害者やその家族に耐えがたい恐怖と苦しみを与えるのみならず、地域社会全体の安全と安心をおびやかすものである。
再犯の防止に関しては、政府は既に性犯罪・性暴力への対策について令和4年度までの3年間を集中強化期間として実効性ある取組を実施しており、令和6年度犯罪白書や再犯防止推進白書によると、性犯罪の再犯率は出所者全体の再犯率と比べて高いとは言えないことが示されている。また、警察庁の「ストーカー加害者に対する再犯防止のための効果的な精神医学的・心理学的アプローチに関する調査研究報告書」(令和5年2月)には、治療やカウンセリング、その他支援の効果を認める調査結果が見られる。
しかしながら、更生プログラムは全ての加害者が受けるわけではなく、罰金や保護観察が付かない執行猶予判決を受けた者など、刑事司法関係機関からの指導を受けないまま社会に戻る者や、治療やカウンセリングから途中で離脱する者も存在する。新たな被害者を出すことのないよう、引き続き、再犯防止を含めた犯罪防止策の強化が必要である。
よって、国におかれては、以下の対策を含む犯罪防止策の強化を早急に講じるよう強く求める。
記
1 諸外国の先進的な犯罪防止策を研究し、憲法を遵守し、人権を尊重しつつ、再犯リスクが高いと判断される者に対して、出所後や執行猶予中も継続的な心理評価・治療を義務付ける制度の創設を検討すること。
2 防犯カメラの導入促進に加え、更新についても支援し、併せて民間との協力体制を強化すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和7年10月22日
兵庫県議会議長 山口 晋平
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