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知事定例記者会見(2020年4月6日(月曜日))

  1. ひょうご・データ利活用プラン「スマート県庁推進プログラム」の策定
  2. 東日本大震災被災地に係る支援
  3. ひょうごの「農」2020の発行

動画

記者会見を動画で見る(約30分)(外部サイトへリンク)

(会見中の知事及び記者の発言内容は、議事録でご確認ください。)

知事記者会見内容

知事:

 1番目は「ひょうご・データ利活用プラン『スマート県庁推進プログラム』の策定」です。
 昨年4月に「ひょうご・データ利活用プラン」を策定していますが、この全庁横断のプロジェクトを推進するために、攻めのICT利活用ということで、「スマート県庁推進プログラム」を策定しました。
 基本方針としては、3Dアクションの展開としていまして、「デジタル」「データ」「デザイン」です。「デジタル技術」と「データ」でアクションを「デザイン」すると銘打っています。
 「Ⅰ行政手続オンライン化プロジェクト」、「Ⅱデータ利活用プロジェクト」、「Ⅲワークスタイル変革プロジェクト」の3つのプロジェクトを推進します。「Ⅰ行政手続オンライン化プロジェクト」の目指す姿は、オンライン申請やキャッシュレス決済やマイナンバーカードの普及を通じて、県民の“主体的活動が拡がる”ことを目指しています。「Ⅱデータ利活用プロジェクト」では、取り組みとして、社会の装置としてデータの活用が実装されること、政策デザインをデータ活用して行うという意味で、社会に“新たな価値が生まれる”姿を目指しています。「Ⅲワークスタイル変革プロジェクト」では、オフィスワークのデジタル化やテレワークなどを通じて、県庁の“生産性が高まる”ことを目指す姿にしています。そのための行動として、それぞれに5つの行動(ACT)を整理しています。
 まず(資料2ページ)、第1の「行政手続オンライン化プロジェクト」ですが、2030年までに目指す姿を整理しています。県民の“主体的活動拡がる”という意味で、申請から支払いまで一貫したデジタル化を進め、個人認証やデータについては一元化をして、マイナンバーカードを暮らしのキーデバイスとして利用していくということになっています。資料左上の絵ですが、本人確認や資格証明、ライフデータなどを整理して活用し、手続きからサービスまでデジタル化しようということです。そのために、(1)から(3)の3つの取組と5つの行動(ACT)をします。(1)オンライン申請の推進では、使いたいシステムの構築をしていくために、特にBPRと言っている手続きの抜本的改革をぜひ推進していきたいと考えています。また、(2)キャッシュレス決済の推進のために、オンライン決済の推進、窓口払いのキャッシュレス化を進めます。例えば、端末が不要で導入が簡単なのがQRコード方式のスマホ払いです。これは、例えば、美術館に入場料金を支払う際にスマホをかざすというようなことも考えられます。(3)マイナンバーカード普及の協働展開では、市町や民間とも協働して、マイナンバーカードの利用促進をさらに図っていきます。
 (資料3ページ)第2の「データ利活用プロジェクト」の目指す姿ですが、社会に“新たな価値が生まれる”としました。行政官庁としての県や、民間の皆さんの学会などと知恵を統合することにより、地域課題に新しい解決手法が生まれ得るのではないかということで、防災、防犯、健康・医療、交通、物流などの分野別の期待を書かせていただいています。取り組み事項として5つのACTですが、1番目は共創のプラットフォームの構築、2番目はオープンデータを推進して活用を図ること、3番目は、ホームページのアクセシビリティ向上です。県のホームページの一部でスマートフォン対応がまだでしたが、令和元年度の最終補正予算で、全部スマートフォン対応にすることにしていますので、便利になると考えています。アクション4は、庁内の情報基盤の確立ということで、①データの共有化、②データの見える化、③データの伝わる化を行います。5番目で、ICTデザイン力とスキルの向上を進めていこうとするものです。
 (資料4ページ)第3の「ワークスタイル変革プロジェクト」ですが、2030年までに目指す姿として、紙文化から脱却ということを大きなテーマに取り上げています。現場とオフィスがデータで結びついて、ワークライフバランスにも寄与しようとするものです。5つのアクションとしては、アクション1がペーパーレス・ストックレスの推進です。例えば、現在でも、政策会議の提出資料は、すべてデジタル保存にしています。これをもっと進めようということです。また、タブレット会議システムをもっと活用できないかということを進めていきます。アクション2はワークスペースの改革で、庁内のWi-Fi環境を整備し、どこでも創造的な仕事ができるような環境を整備していこうということです。それからテレビ会議システムの活用をします。アクション3は、日常的、定型的な業務(ルーティンワーク)の自動化です。例えば、AIを使った問い合わせの自動応答やRPAの推進などを掲げています。アクション4はモバイルワークの推進です。専用タブレットの活用をもっと図れないかということですが、私が一番不慣れで、タブレットなどについて使いこなしている感じがありません。もっと訓練させようということです。“職場まるごと”モバイルワークをできるようにしていきたいというものです。アクション5は、在宅勤務・サテライト勤務の普及です。これらを県庁の推進プログラムとして、今年度から体系的に進めていきますので、ご理解いただきたいと思います。

 

 2番目は「東日本大震災被災地に係る支援」です。

 兵庫県内の避難者の状況です。1人減ということになっています。
 2ページ目の派遣状況です。(1)78人が兵庫県分の派遣で、県からの48人は昨年に比べてマイナス11人です。神戸市もマイナス4人です。その他市町はマイナス1人、警察は1人増えていますので、全体で15人の減ということになります。(2)関西広域連合分としては、兵庫県の15人の減と合わせて、24人の減になっています。

 

 3番目は「ひょうごの『農』2020の発行」です。

 第1部、2部、3部の編成になっていまして、第1部はひょうごの農林水産業の概要、第2部は2020年度の(農林水産業)施策の概要、第3部は「農」をめぐる最近の情勢、ということにしています。
 第3部の「農」をめぐる最近の情勢をご覧ください。「1農業分野」では新規就農者の確保や農地バンク、県産品のプロモーション、日本酒、フードチェーンづくり、スマート農業、但馬牛システムが日本農業遺産に認定、畜産業の体質強化。また、「2林業分野」では主伐・再造林の本格実施。それから、「3水産業分野」では改革型漁船の建造とノリ養殖業の競争力を強化。「4地域振興分野」では災害に強い農山漁村整備、鳥獣被害対策、農福連携、楽農生活センター、県立農林水産技術総合センターの機能を強化、など最近のトピックスとして紹介しています。ご活用いただければ幸いです。

質疑応答

記者:

 「スマート県庁推進プログラム」の1.でマイナンバーカードの普及について記載がありますが、普及率が20.95%、全国4位ということで、そこそこ高いかと思います。今後、どの程度まで普及させたいといった目標値や普及の方法等、知事のお考えはありますか。

 

知事:

 普及率が20%を超えていて、全国4位ではありますが、そんなに高いとは考えていません。本来100%を目指すべきですので、少なくとも早く50%以上にしたい、そうするとマイナンバーカードの利用価値が県民の皆さんに充分認識していただける水準だろうと思います。
 ですからそれを目指したいのですが、やはり、マイナンバーカードを活用すれば便利だという、県民にとってのメリットが目に見えてくるようにならなければ、なかなかかけ声だけでは普及しないのではないでしょうか。
 国に対しても、もっと活用を進展してもらうことを要請しています。
 公務員の間では、地方公務員共済組合の証明にマイナンバーカードが活用されることになりますので、相当程度、利用促進が図られることになります。例えば、健康保険のシステム、国民健康保険など身近にマイナンバーカードが使われていく方向を当面は目指していく、というのが私の主張です。

 

記者:

 項目外の質問ですが、政府が今日にも緊急事態宣言を出す方向で調整を進めているということなのですが、出された後、知事の権限も大きく増えていくかと思います。今後どのように動かれるのかについて教えてください。

 

知事:

 緊急事態宣言が出されましたら、今、行っている県民への要望事項などを再整理し、一覧にして、お願いをすることが我々の最初の作業じゃないかと思います。
 その時に、項目追加があり得るのかどうか、3要素が重なるような施設、例示を挙げると差し支えがありますから、例示を上げないようにしますが、そういう施設について、どこまで踏み込んだ要請をしていくのかがポイントになると思います。
 ただし、法的な裏付けはできるのですが、今までやってきていることを具体に吟味し、効果を見定めて、さらに追加することがあるのかを検証しながら、対策を取りまとめていくことになります。
 新しい対応や姿勢を今の時点でしていかなければならないかというと、それよりは、従来からお願いしていることをベースに県民の皆さんに協力をいただくことが中心かと思います。

 

記者:

 従来からお願いしていることをベースにするということですが、一番強く要請したいことは、どのようなことですか。

 

知事:

 やはり不要不急の外出や会合の自粛です。
 外出の中に往来も含みますが、不要不急の外出や会合の自粛をしていただきたいということが、県民の皆様に対する、一番大きなお願いだと思います。

 

記者:

 施設名の例示はさし控えるとして、例えば百貨店やスポーツジムなどいろいろ言われています。施設名は置いておいて、緊急事態宣言が出た場合には、民間施設に関して、三密になるようなところには要請の幅を広げるという可能性があるという認識でよろしいですか。

 

知事:

 広げるかどうかを検討するということだと思います。
 広げるという方向性を出しているわけでは、ありません。

 

記者:

 民間の施設について、庁内ですでに対策や指示等を検討されていることがありますか。

 

知事:

 万が一の場合の対応ぶりを、いくつかの段階で整理し、共有しています。

 

記者:

 すでにされているということでしょうか。

 

知事:

 はい、シナリオ化しているという意味です。

 

記者:

 以前から、出ているお話でしょうか。

 

知事:

 それのもっと具体的な行動をシナリオ化しました。

 

記者:

 そんなにバタバタされることもないのでしょうか。

 

知事:

 バタバタしない緊急対応を行わないといけませんが、どのような行動を取るかということはまとめました。
 例えば、直ちに消毒をするとか、濃厚接触者はすぐに自宅待機をさせるとか、そのような具体の行動を体系化し共有化しているということです。

 

記者:

 何をしたらいいかわからないという状態ではないということですか。

 

知事:

 そうです。

 

記者:

 政府が軽症者は、自宅療養、或いはホテルという形で、自治体に確保が可能であるならという話ではありますが、兵庫県として、確保に動いているという話はあるのでしょうか。

 

知事:

 軽症者が多数になってしまい、重症者の対応ができなくなるというのを、現場のお医者さんを始めとする病院等の関係者が一番恐れられています。
 今までは、入口ばかりしていましたが、もし数が多くなってくると、出口が見えてこなくなると、疲労感がたまるばかりになります。何とか出口戦略をきちっとやってほしいというのが現場の声です。自宅待機か中間施設かを含めて、検討を具体的にしています。

 

記者:

 施設の確保ですか。

 

知事:

 はい。施設の確保も具体的に相談をしています。

 

記者:

 規模は何床くらいですか。

 

知事:

 かなりの数です。

 

記者:

 確保に向けて動いているということでしょうか。

 

知事:

 そうです。

 

記者:

 例えば宿泊施設等、民間施設の側から、県の方に使ってくださいと申し出ている具体的な例はあるのでしょうか。

 

知事:

 私は聞いておりません。
 ただし、いざという時に使わせていただける可能性が高いような施設には、声をかけて相談しています。
 まだ決まっていないので控えますが、県の関連施設もあるので、そのような施設についてもお願いしています。
 例えば、前にも言いましたが、自治研修所や消防大学校の宿舎など、これらは直ちに提供しようと思えば、提供できる施設です。
 あわせて、民間のご協力も得て行く必要があるということで、今協議中です。

 

記者:

 宣言が出される時に、地域を限定して出されると思うのですが、今、どのように打診なり相談なりが入っているのかよくわからない段階なのでお聞きします。例えば大阪だけに限定されて宣言が出た場合、隣接エリアや交流人口の多い、特に阪神間は何か対応していくかと思いますが、その場合の県の方針というのはありますか。

 

知事:

 大阪と神戸・阪神間の人々の往来や交流の密さを考えると、大阪のみというのはないと思います。もし仮に大阪だけということになった場合、大阪のとられる対応にできるだけ準じた対応をしていかざるを得なくなるのではないかと思っています。

 

記者:

 反対に、兵庫県全体でとらまえると、エリアが広く、学校と同じで、同じように一律に制限をすると、西播磨や但馬では、ほぼ意味をなさないような制限になる場合もあると思うのですが、いかがでしょうか。

 

知事:

 字境でやるわけにはいきませんので、もし県単位だとすれば、規制の内容が対象となるエリアでも、違っても構わないということだと理解しています。一律でなければならないということではないと思います。

 

記者:

 小池都知事が、スーパーや小売店など、もしこうなったらという場合を説明しておられましたが、兵庫県もかなり細かく、色々な分野に落とし込んで、色々なものが呼びかけられるのか、もう少し大局的な要請に留まるのか、どのようなイメージですか。

 

知事:

 置かれている状況にあるのではないかと思います。相当せっぱ詰まってきているような状況だとすれば、対象施設ごとに検討する作業が必要かもしれません。
 今、増えてはいますが、兵庫の場合そこまでの必要性があるかどうかも含めて、検討させてもらうことになると思います。

 

記者:

 先ほど緊急事態宣言が出た場合の大阪の対処と、同じようにしていかざるを得ない状況があるかもしれないとのことですが、大阪は、今制限をかけていない保育所などの施設名を具体的に出されているのですが、兵庫県も同様にされる予定はありますか。

 

知事:

 保育所は、新型インフルエンザの時も使用中止を依頼しました。保育所などは、小学校が閉鎖しているのに閉鎖しなくていいのかということで、もともとある課題です。どこまで閉鎖するかどうかという施設の一つではあるといえます。
 ですから、そこまでしなくてはならないかどうか、ということを検討させてもらうことになると思います。

 

記者:

 一概に大阪と同じようにするつもりも、特にはないということですか。

 

知事:

 準じた対応ということを申し上げました。

 

記者:

 準じたということは、同じではないかもしれないということですか。

 

知事:

 そうですね。

 

記者:

 ケースによって変わってくるだろうと。

 

知事:

 想像の域を出ませんのでそのように申し上げました。

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