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更新日:2020年4月17日

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新型コロナウイルス感染症対策本部会議にかかる知事記者会見(2020年4月17日(金曜日))

新型コロナウイルス感染症対策本部会議の報告

動画

知事会見を動画で見る(約50分)(外部サイトへリンク)

記者会見内容

知事:

 (資料に沿って説明)

質疑応答

記者:

 「休業要請事業者経営継続支援事業」(資料参照)に関して、知事はこれまでずっと検討されているということでしたが、お話のされ方としては、「検討しても難しいかも」とか、「大阪並みはなかなか厳しいのではないか」など色々な言い方をされていました。その上で、今日こういう決定に至ったのかと思います。これまでの経緯を振り返って、どのようにこの結論に至ったのかも含めて、どのような知事の考え方があったのかを教えてください。

 

知事:

 何度も、前からも言っていましたように、大阪府と対象範囲も一緒ですので、できれば支援措置も一緒の方がよいと。大阪府、兵庫県・神戸のエリアは、一体的なエリアですので、県境を挟んで不公平な取り扱いになることを避けたいというのが一番の基本原則だったのです。
 しかし、なかなか財源の目処がつけにくい状況でした。と言いますのも、これまで災害復旧事業や災害復興事業で、県と市町共同で行う場合には、2対1でお互いに負担し合って、事業を行うことが原則でした。
 この間の市町との意見交換会(4月14日の県・市町懇話会)においても、協力をいただくことはあり得べし、ということで、私からも要請していました。これについては、市町も喜んでなのか渋々なのかはともかく、協力をしていただけるという方向が決まりました。それならば大阪府と一緒になって水準を合わせさせていただくことが、このエリア全体としての対策を進めるには望ましい環境整備ができるのではないか、ということで踏み切りました。

 

記者:

 昨日、緊急事態宣言が、7都府県から全国に広がったということがありました。それに関しての知事の受け止めと、関西広域連合長としても、どのようにお感じになっているかを教えてください。

 

知事:

 まず、広域連合としての立場からすると、大阪府と兵庫県だけが宣言対象地域で、京都府、和歌山県、奈良県、滋賀県も抜けているということが、逆に言うと、大阪府や兵庫県が規制を強化すればするほど他府県へ逃げてしまう、外出抑制効果が減殺されてしまうということがありました。そのため、4月8日の関西広域連合3回目の本部会議において、「外出しない宣言」ということで、同一歩調をきっちりと取っていこうということを、そのような認識もあって宣言したわけです。
 現に、一昨日(4月15日)、和歌山県の仁坂知事からの要請も受けまして、広域連合として他府県に移動しないで欲しいという声明をさらに追加させていただきました。そのような実態から見ましても、広域エリアが一体として取り組める状況になったということで、一つの大きなメリットがあるのではないかと思っています。
 それともう一つの懸念は、昨日も総理が強調されていましたが連休です。大型連休が始まってから慌てても遅いのです。既に、連休の計画を立てておられる方が結構いらっしゃいます。もともと、緊急事態宣言は5月6日までと連休を全部カバーしているわけです。ですから、「緊急事態宣言を受けていないところには行って良いのだろう」というような、逆のインセンティブが働きかねないという状態です。
 そのような意味で、まさに連休の2週間ほど前から、全国が緊急事態宣言の特定都道府県になるのだということが発せられたということは、大きな外出抑制の効果を期待できるのではないでしょうか。
 タイミングとしても、ぎりぎりのタイミングであったのではないかと、このように評価したいと思っています。

 

記者:

 休業要請の支援事業の関係ですが、対象が旅館・ホテルも入っているかと思います。これらは休業要請の対象ではないと思うのですが、営業の時間の制限も特にしていないということもあります。なぜ今回対象にするのでしょうか。

 

知事:

 それは簡単です。ホテルの宿泊等は対象になっていないのですが、宴会場、ホールなど、皆さんが集合されるような部分は対象にしています。

 

記者: 

 あと、飲食店も対象になっていますが、対象者の要件を見ると、営業時間の短縮をしても休業をしていないと支給されない、という意味なのでしょうか。

 

知事:

 いいえ、夜8時以降、午前5時まで営業の営業短縮を要請していますので、この時間帯については、一種の休業であるため、今回の支援の対象としています。要綱において、きっちりと明示させていただくと思います。

 

記者: 

 これは、居酒屋を含むということでしょうか。

 

知事:

 そうです。

 

記者: 

 この事業は、国の臨時交付金を活用した形でということになりそうでしょうか。

 

知事:

 そうですね、60億円ぐらいが県の負担、それから市町を入れると30億円で、合わせると90億円ぐらいの負担になります。我々はかなり厳密に対応しようとしていますので、これを単独事業でやるには余りにも大きい負担です。
 従って、臨時交付金の対象事業として、国に対しても、ぜひ理解をしていただかなければなりません。今日も全国知事会の要請の中で、国は大体、基本方向は理解していただいていると思っているのですが、追加の要請の中で、そのことに触れさせていただいています。

 

記者: 

 県内で今回の対象はどれぐらいの数を見込まれているのでしょうか。

 

知事:

 この対象になるのが2万9000件ぐらい。多いのはやはり飲食店関係です。

 

記者:

 早くていつから支給されますか。

 

知事:

 これが悩ましいです。まず国の予算が通らなければなりません。絶対条件です。国への申請手続きが終わらなければダメだ、という野暮なことは言わないかと思いますが、それなりの相談が整わないと実行できないということになります。要件を50%以上の販売減、売上減として、それを確認しようとすると、4月が締まらないと申請もできませんので、連休明け以降にならざるを得ないのではないかと思っています。

 

記者:

 できれば5月中、早くて連休明けでしょうか。

 

知事:

 5月中には何とか支給できるようにしたいな、というのが我々の今のスケジュール感です。

 

記者:

 スケジュールについて、臨時県議会を24日に開催することは、特に変わりないでしょうか。

 

知事:

 変わりません。国が少し予算の組み替えをされるので、提出が1週間ほど遅れられて、成立が今のところはっきりとわかりませんけれども、4月30日や5月1日と言われています。それ以降でないと絶対動かせない、ということにはなります。
 ただし、例えば2月議会において、本県当初予算は3月23日に議決いただきましたが、国の予算が成立したのは3月27日でした。このように、若干前後したりすることはよくあることです。
 もともと24日に国の補正予算も成立するという予定でしたが、今回、我々はその日に合わせて議会の招集をかけていますので、先行させていただこうと思っています。

 

記者:

 大阪府と足並みを揃えたのは、不公平感をなくしたいということが一番の大きな理由ですか。

 

知事:

 それと、それによって協力をしっかりと得ていきたいということです。

 

記者:

 先ほど、県で60億円、市町で90億円ぐらいとおっしゃっていましたが、これプラス国の交付金を充てるということでしょうか。総額で150億円ぐらいになるのでしょうか。

 

知事:

 総額で90億円ぐらいです。

 

記者:

 総額で90億円ですね。先ほど市町の協力も得てということですが、今のところは嫌だという市町はありませんか。

 

知事:

 今までも災害対策を一緒にやってきましたし、大体2対1でお互いに持ち合ってきました。今回の臨時交付金が全国で1兆円分ですが、どういう配分になるのか、まだはっきりとは見えません。けれども、仮に半分ずつだとすると、市町にもそれなりの財源があるということになります。ですので、ご協力をいただきたい、ということでお願いをさせていただいたということです。

 

記者:

 例えば、神戸・阪神間と感染者が出ていない但馬地域とでは、濃淡があるかと思うのですが、条件は一律にするしかないということですか。

 

知事:

 やむを得ないです。一律に休業要請していますので、条件さえそろえば対象になるということだと思っています。

 

記者:

 経営継続支援金について、以前の会見で、知事は、県の財政力では大阪府の水準は少し耐えられない、というようなお話をされておられましたが、県単独で実施するという想定でお話をされていたのでしょうか。

 

知事:

 県単独でやろうとすると、とてもできるような水準ではありません。しかし、国の交付金も活用することが前提となれば、それを前提に、今回のような措置も何とかやれるかなということで、踏み切ったということです。

 

記者:

 市町の協力が得られそうだということが、この水準を達成できたことに対して、かなり大きな意味があるのでしょうか。

 

知事:

 はい。50万円、100万円の水準を実現しようとすれば、もし県だけで事業をやるとすると、交付金を全部使ってしまうことになりかねません。この事業だけで交付金を使ってしまうというような予算編成はできませんので、市町と一緒の協力事業として組み立てられたということも一つの大きな要因です。

 

記者:

 兵庫県としては、かなり頑張った数字と言えるでしょうか。

 

知事:

 大変頑張った数字です。私が決めるのだとすると、随分頑張って、高々75万円程度の水準ではないかと思いますが、「さすが大阪府さん、ついていかざるを得ない」と覚悟しました。
 ただし、協力いただく事業者の皆さんからすれば、大阪府だったら100万円なのに、兵庫県だったら50万円というのでは、県境を接していますし、なぜだという話になるでしょう。公平感はなんとか確保できたので、だからこそ、事業者の皆さんの協力をぜひお願いしたいと思っています。

 

記者:

 臨時交付金を主に活用されるということですけれども、場合によっては、例えば、他の事業も当然あるかと思いますので、県の基金など他の財源を活用するお考えはあるでしょうか。

 

知事:

 県の一般財源を投じていますが、特別な財政需要ですから、その分はきっと国は特別交付税で見てくれるだろうと思っています。特別交付税は本当に来るかどうかあてになりませんけれど、そのようなこともお願いして、国と折衝していかなければならないと思っています。

 

記者:

 臨時交付金について、今回対象地域が全国に広がったということで、1兆円で規模が十分かという議論もあるかと思いますが、知事はどういうお考えでしょうか。

 

知事:

 今日も全国知事会をテレビ会議でやりました。その際に、私は主張しませんでしたが、何人かの知事は、「この1兆円だけで終わるのではないでしょうね」、「次なる対策の財源もしっかり国としては準備をしていただきたい」とおっしゃっていました。そのようなことを「会長、ぜひ国に対して要請してください」という切実なお願いを、何人かの知事から聞きました。

 

記者:

 井戸知事自身も同じですか。

 

知事:

 多々益々弁ずではありませんが、期間の長さにもよると思います。この対策が成果を上げていくためには、さらなるお願いを続けざるを得ない、というような状況になった時に、さらにどうするかということは、国としてもご検討いただかなければならないシナリオなのではないか、と思っています。

 

記者:

 支援金について、あくまでも休業要請をしているところ、あるいは協力依頼をしているところが対象となっています。商店街やもっと小さい小売りでも、同じ並びの商店街の店が閉まっていると、「もううちが開けていても仕方がない」と休んでいる店が、神戸の街の中などにはあります。
 国で、100万円などの別の制度があるので、それを活用してほしいということだとは思うのですが、ある意味巻き添えを食って休業せざるを得なくなっている事業者に対しての支援はあるでしょうか。

 

知事: 

 今回の支援金の対象にはなりません。今おっしゃったように、国の制度があることとあわせて、事業継続のために、すでに県としても4つの資金を用意しています。また、今度5つ目の国の無利子、無保証料の制度を活用した3000万円までの資金を用意しますので、これをぜひご活用いただきたいと考えています。
 先が見えないのに、事業を続けていただくことが一番だと申し上げるのは恐縮ですが、事業を継続していただいて、目処が過ぎたら、一挙に、商店街などについても、お客さんが来ていただくような支援をしていきたいと考えています。一部、今回の予算で、例えば、プレミアム商品券対策やポイント制など、お客さんがいざとなったら来てもらえるような準備をしていただくようなことも対象にした予算を計上させていただこうとしています。

 

記者:

 通勤削減について、前回の会見でも、若干三宮は甘いのではないかというような質問を、させてもらいました。国の専門家がやや強い口調で8割という目標を強調されたりしていますが、その中で7割というのはどうお考えですか。

 

知事:

 国の目標も接触を控えるのが8割で、通勤の方は7割になります。接触は8割、通勤の目標は7割と承知しています。

 

記者:

 支援金について、先ほど、やはり兵庫県と大阪府での不公平感をなくすことがメインだとお話になったと思います。例えば、知事の耳に直接事業者の方から悲痛の声が届いていたということはあったのでしょうか。

 

知事:

 残念ながら、そういう直接の声は聞いていませんが、県会議員からは、「ぜひ統一してもらう方が望ましいのではないか」という声がありました。

 

記者:

 基本的には、全国知事会の方でおっしゃっていることかと思いますが、国が、そもそもこういった保証や支援をするようなことを、今後また強く要請されていく予定はあるのでしょうか。

 

知事:

 保証は、法理論的にいうとなかなか難しいのではないかと私は思っています。知事会は、保証という言葉を使われていますが、これは法理論的な話ではなくて、主張を強く国に対して申し上げるために使われているのだろうと認識しています。
 保証はできないにしても、だからといって何もしなくていいのかということに対して、ぜひ国としても、何らかの仕掛け、仕組みを用意していただくと、我々としてもやりやすいということになろうかと思います。
 特定警戒都道府県に13都道府県がなっているのですが、同じような悩みがあります。大阪府と兵庫県は地域が近いということもありまして、足並みを揃えましたが、次からは京都府もそうなるわけです。京都府が、そこまで踏み切られるかどうかということも、一つの課題になるように思います。
 本当は、国の方で、基本となるような仕掛けを作っていってもらえると、それに乗らせていただいて、加えて特別な地域の実情に合った措置をやるかやらないか、というような選択ができると思います。しかし、今回は順序が逆というか、地方自治だと言えば地方自治ですが、そういうような取り扱いになっているのは、少し残念だと思っています。

 

記者:

 休業要請や支援について大きな判断をされてきたと思いますが、例えば休校要請の継続等の次の判断時期の考え方は、国の考え方が出てからになるのか、知事としてこれくらいの時期には判断したいなどのスケジュールを教えて下さい。

 

知事: 

 国全体の動きは踏まえなければならないと思います。特に大阪府と兵庫県の発症数の動きも直接的に見なければなりません。初めから言っている通り、2週間経過した上で、適切な評価をし、検討します。北海道の知事が言っていましたが、感染者数が減っても、第2波が押し寄せるかもしれないので、その辺りの見極めをしっかりしながら判断します。なかなか途中で緩めるとの判断は、しにくいかと思います。

 

記者:

 どういう判断になるかは別として、親御さんは、5月7日以降どうなるのかが気になるところであると思います。市町との調整があり、難しいとは思いますが、4月末に一定の方向性を示せたらいいなどはありますでしょうか。

 

知事:

 分かりません、4月末頃の状況が。私は、外出抑制の効果が相当程度出てくるのではないかと思っています。国はその時点の判断はもちろんですが、ゴールデンウィークの人と人との交流を放っておくと、また盛んになりかねないという懸念があります。それを払拭するのが5月6日までの期間設定なので、そこは見極める必要があると思います。

 

記者:

 経営継続支援事業について、対象者の(1)休業要請や協力依頼に応じた事業所というのを満たしていたら、自動的に(3)も満たしていると思いますが、(1)と(3)は、なぜ区別しているのでしょうか。

 

知事:

 休業要請に応じて頂かなければならないため、念のために要件として掲げさせていただきました。写真等の何らかの形で休業していることを示していただく必要があります。東京都は、統一様式の休業用のビラを貼っているということを、手続き上の要件にされるようですが、そのように休業の証が必要となります。休んでいますという言葉だけでは要件になりにくいという意味も含めて(3)をつけさせていただいています。

 

記者:

 対象業者が2万9000件という数字が出ましたが、どのような試算で数字が出ているのか教えてください。

 

知事:

 県の「経済センサス」(統計調査結果)から拾っています。ところが100平米以下や以上はセンサスには出てきません。したがって、従業員数から、5人未満のところを100平米ではないと推計しました。 

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