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知事:
1番目は「新型コロナウイルス感染症の現状と対応」です。
「(1)県内の患者の発生状況」について。
昨日、7件の新規発生がありました。姫路3件、尼崎2件、県管轄分2件という状況です。東京都では、4日連続発症者数が200件以上、大阪府でも、30件以上の発生が生じています。東京都で多くなると、大阪府で多くなり、大阪府が多くなると、兵庫県で多くなる、という構造なので、十分注意していかなければなりません。
本日の新規発生は、1件です。
兵庫県内で、6月19日以降に発生した患者数が昨日までで39人ですが、県外での感染者が14人、県内の感染者が17人、調査中が8人で、若者が大部分を占めています。感染経路別等の患者数ですが、県内では、家庭・職場での感染が合わせて9件、飲食店が7件(、その他1件)という状況で、県外では、職場4件、飲食店6件、その他4件という状況です。
いわゆる感染源と言われているようなところで感染された方々が、断定はできませんが、家庭や職場に持ち込んでいる、と思われます。そのような意味で、感染源と言われるところに対する対応がこれからの課題になる、と考えます。
「(2)新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金の支給」です。
資料にありますように、慰労金の支給要件を定めました。
(「1 医療従事者に対する慰労金の支給」)(1)対象施設は、A:県から役割を設定され、実際に新型コロナウイルス患者等を受入れた施設(宿泊療養施設含む)、B:県から役割を設定されたが、実際に新型コロナウイルス患者等の受入れがなかった施設、C:感染症対策に一定の役割を担ったとして要件を満たす施設、です。(2)感染症対策に一定の役割を担ったとして要件を満たす施設とは、①2次救急輪番等を代替、②その他救急・急患に対応、③疑い患者に対応、④飛沫感染等のリスクへの対応、⑤感染症対策を実施、のいずれかに該当する施設です。様々な形で(対策を)実施された施設を対象にしました。
2ページ、「2 介護・障害・救護施設従事者に対する慰労金の支給」をご覧下さい。(1)支給対象施設は、A:感染者が発生・濃厚接触者に対応した施設・事業所、B:感染者の発生・濃厚接触者への対応はなかったが、感染症対策に一定の役割を担ったとして一定の要件を満たす施設・事業所、を対象にします。(2)感染症対策に一定の役割を担った施設・事業所は、①感染発生時の協力、②感染リスクの高い利用者に対応、③代替サービスを実施、④利用者の新規受入れを実施、⑤感染症対策を実施、のいずれかに該当する施設です。
3ページ、「3 児童福祉施設」をご覧下さい。国の基準では、対象とされていませんが、兵庫県は、感染者が発生した児童福祉施設があったので、対応します。
所要額ですが、「1 医療従事者に対する慰労金の支給」は200億円、「2 介護・障害・救護施設従事者に対する慰労金の支給」は160億円、「3 児童福祉施設」は1,900万円です。
6月補正で計上した額を差し引いた額を、7月中に臨時県議会を開催させていただき、予算案を作り、提案します。
一定の協力を行った場合、どれに該当するかについてですが、別添1は、新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金(医療分)の確認項目表(案)です。別添2は、新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金(介護・障害・救護施設)の確認項目表(案)です。確認項目について、確認し、誓約書を作り、提出していただき、運用していきたい。各施設や医療機関の協力をいただきたい、と思います。
以上が感染症対応です。
2番目は「兵庫県公式オンラインショップ『ひょうご市場(H5MANIA)』販売促進キャンペーン(第1弾)の開催」です。
7月27日から9月11日まで、楽天市場内「ひょうご市場(H5MANIA)」で開催します。キャンペーンの内容は、(1)キャンペーン期間中の初回購入者の商品送料を無料とし、次回20%割引となるクーポンを発行。(2)キャンペーン期間中にひょうごe-県民に登録いただいた方には、上記(1)に加え1,000円割引クーポンの発行です。
取扱商品は現時点で約150品目です。相当活用していただけるのではないか、と期待しています。
3番目は「関西国際大学との地域創生に係る包括連携協力協定の締結」です。
7月16日に、協定締結式を行います。包括協定であるため、大学が持っておられる、各種資源を活用することになります。
特に、山手キャンパスでは観光、三木キャンパスでは保健医療や防災、それから尼崎キャンパスでは教員養成などの、教育機能を生かした連携事業の推進を考えています。
具体例としては、(3)連携事項具体例にあるように、「ひょうご観光塾」を7月29日からWEBセミナーとして開催する予定です。協定案や「ひょうご観光塾」のパンフレットがついていますので、活用してください。
4番目は「『起業プラザひょうご尼崎・姫路』の開設」です。
まず、「起業プラザひょうご尼崎」は7月29日に利用開始しますが、21日にオープニング式典を開催する予定です。激励スピーチとして、(公財)尼崎地域産業活性化機構の加藤恵正理事長にスピーチをしていただくことにしています。
「起業プラザひょうご姫路」は7月29日から利用開始とし、オープニング式典はその前日(28日)に開催させていただきます。この記念講演は、谷口恒さんです。姫路市出身の起業家で、宅配ロボなど、ヒトとモノの移動を便利にするロボットの開発をされている企業の社長でいらっしゃいます。
これからの時代、起業プラザで学び、自ら起業を行っていく若者の成長をしっかりと応援していきたい、と考えていますので、よろしくお願いします。
神戸の「起業プラザひょうご」(平成29年10月開設)についても、8月21日に移転(リニューアルオープン)しますので、よろしくお願いします。
5番目は「『人とつながるオフラインキャンプ2020』参加者の募集」です。
インターネット依存症の防止対策に、積極的に取り組むために、神戸三田アウトドアビレッジTEMIL(テミル)において、ネットから離れて、野外炊事等の自然体験等を実施する、オフラインキャンプを実施します。
県立大学環境人間学部の竹内和雄准教授がコーディネーターとなり、ソーシャルメディア研究会の学生が相談役(メンター)として、活動をサポートしてくれるユニークな試みですので、若い児童生徒(小学5年~18歳以下)にぜひ参加を進めたい、と願っています。
6番目は「県立考古博物館 企画展『金銀銅の考古学』の開催」です。
7月23日から8月30日まで、開催させていただきます。
弥生時代に青銅器が伝わって、装身具などで、金銀が使われるようになった状況。銭の時代の古代・中世ということで、貨幣や渡来銭の利用が多かった状況。そして、その原産地、兵庫の鉱山遺跡である多田銀銅山(猪名川町・川西市)や生野銀山(朝来市)などの状況、を展示します。
その中で、(勝雄経塚(神戸市北区)から出土した)経筒や(箕谷2号墳(養父市)の)横穴式石室から出土した鉄刀なども、現物展示しますので、お楽しみいただくとありがたいと思います。
私からは以上です。
記者:
新型コロナの感染状況について、先ほどご説明いただいたように兵庫県も少し増えつつある状況です。大阪府では独自の大阪モデルが黄色信号ということで少し警戒を強められ、夜の街を中心に対策を打っていくアナウンスをされています。
隣接する兵庫県として、大阪府が注意喚起に動いているこのタイミングで、今後の対策やさらなる呼びかけを、今、知事として何かお考えのものがあるでしょうか。
知事:
もうすでに、(先週)木曜日の感染症対策本部会議で方向付けをして、その際に、県民の皆さんへの呼びかけもさせていただきました。感染源になっているような施設への出入りは十分注意しましょう、東京など人口密集地との往来は控えるように努めましょう、クラスターの原因になっているような施設への立ち入りも注意をしましょう、ということを呼びかけています。今のところは、その呼びかけをそのまましっかりと県民に対して訴えていきたい、と思っています。
ご指摘いただいたように、大阪府の状況をやはり見極めなければなりません。大阪府が、仮に対策を打たれたとしても、(効果が出るのは)10日後ぐらいのことになります。そうすると、これからずっと増え続けるのかどうか、よく見極めて、我々も対処方針を強化するかどうか検討していきたい、と思っています。
記者:
慰労金に関して、7月臨時県議会を開催するというお話がありました。慰労金以外にも、早急に打たなければならない対策を、今回の予算に盛り込まれるお考えでしょうか。
知事:
新しい対策は、9月議会などで十分時間をかけて検討すべきだ、と思っています。(先の)6月議会では、国の方針や情報が十分でない状況の中で、事業をできるだけ早く展開できるようにするために予算化した項目もあります。その後、それらについて、国の単価が確定した、考え方も明確に示されてきた、というようなことがありますので、それらについては(今回、)増額補正を検討しています。
記者:
九州の豪雨災害について、まだ天候条件も良くなく、厳しい状況が続いています。兵庫県、あるいは関西広域連合として、今後の支援で予定されているものがあれば、教えてください。
知事:
先遣隊は、今、第2次を派遣して、状況把握をしてきています。洪水による家屋被害が大きいようです。床下の泥など人手でないと掻き出せないという状況が、至る所で頻発しています。これから夏の豪雨が一段落して以降、洪水家屋の対応について、かなりの量が迫られることになります。したがって、ボランティアの皆さんの活動をできるだけ支援していく、ということが考えられます。
ただし、今は災害自身がまだ整理できていないですし、現地は非常に混乱されていますので、県外からのボランティアの受け付けを控えられています。それはそれで尊重していかなければならないのではないか、と思っています。
もう1つは、市町村で罹災証明や家屋の安全度調査など、できるだけ早くやっていかなければなりません。その事務要員を確保する必要がある、と思っています。その要員の派遣などが必要だという状況が生まれれば、兵庫県はもとより、兵庫県下の市町、既に神戸市は政令市として第1陣を派遣されていますが、兵庫県下の市町の応援を得て、派遣していくことになる、と思います。併せて、関西広域連合の府県や市町にも、お願いしていくことになろうか、と思っています。
特に、九州については、関西広域連合と九州ブロック知事会との間で、相互応援協定を結んでいますので、できるだけ協力していきたい、と考えています。
記者:
鹿児島県の知事選挙について、自公推薦の現職が敗れるという選挙結果になりました。今回の選挙戦をどのようにご覧になられているか、コメントいただければと思います。
知事:
普通は災害に対応する対応力というのは、現職が圧倒的に強いので、評価されるはずだと思っていたのですが、私などの想像外の結果となったな、と思います。ただし、要因分析などについては、今日は残念ながら新聞休刊日でもあって、詳細の情報がありません。私もネットで見たりしたのですが、あまり詳しいことは書いてありません。本来コメントする立場ではありませんが、もう少し情報が入ってからでないと。コメントするとしても、コメントができるような情報量がない、というのが今の状況です。
記者:
新型コロナウイルスにかかる慰労金についてですが、医療従事者や介護従事者などで、ざっとボリュームとして何人ぐらいの対象者になるのでしょうか。
知事:
50万人です。医療従事者と高齢者や障害者の介護の関係者で、ざっと50万人です。
記者:
以前、本当に全く関係のない方に渡すことは、税金の使い方としてどうなのか、というようなことおっしゃったかと思います。この50万人というのは、関係者のうち、どれぐらいになるのでしょうか。
知事:
ほとんどの関係者が当たるのではないか、と思います。
ただし、それなりに何らかの役割を果たしていただいた方です。何も果たしていないとすれば、きっと確認書を書いてこられないことになるのではないか、と思っています。
記者:
県議会の3会派も要望されていたと思いますが、全く関係ないのではなくて、どこでも感染リスク予防対策をしているではないか、と言っておられました。そのあたりはいかがでしょうか。
知事:
非常に微妙です。ただし、実際問題として、リスクがより高い職場であることは、一般の方々もお認めいただけるのではないか、と思います。
「このようなものまで役割と評価するのか」というような疑問を呈される向きもないわけではないかも知れませんが、それなりに一定の役割を果たされた方々として位置付けさせていただこう、と考えたものです。
記者:
慰労金の7月補正予算の財源はすべて国から、ということでしょうか。交付金の中で賄いきれない、と聞いたのですが。
知事:
包括交付金の国の説明会でも、すでに内示されている額が上限ということではなくて、国として予備費対応もあり得るので、必要な額を計上して国と相談してください、ということのようです。包括交付金の内示額をオーバーすることがあっても、具体的な予算化はしていきたい、と考えています。国に追加要請をさせていただきます。
記者:
慰労金支給の関係ですが、6月補正予算でつけていた額からすると、医療従事者に対する慰労金の支給の所要額が、2倍くらいの額になっており、介護・障害・救護施設従事者に対する慰労金の支給も所要額が何倍にもなっている状況かと思います。当初の想定から、どういった部分を対象として増やした、と知事はお考えでしょうか。
知事:
当初、6月議会で上げたのは、具体的にコロナの感染者や濃厚接触者のお世話をした方々の範囲内を中心にしていました。それ以外の役割分担していただいたような方々の部分が、落ちていましたので、その分が今回は増えている、とご理解いただいたらよいと思います。
記者:
そうすると、例えば医療従事者でいうと、対象施設A、B、Cの区分の中のどれが今まで対象でしたでしょうか。
知事:
A、Bがこれまでの中心で、Cが今まで計上していませんでした。
なぜ、計上していなかったのかと言うと、その時、国の具体的な方針も、十分ではなく、どのような役割か、というものの整理ができていなかったので、その検討を重ねてきた結果、今回の発表の対応にさせていただきました。
記者:
介護・障害・救護施設従事者に対する慰労金の支給の方も、今まではAを対象と考えていたのでしょうか。
知事:
そうです。
記者:
この経緯として、いろいろと県民等のご意見も伺いながら、ということなのでしょうか。
知事:
県民の代表としての議会から3会派も共同して要請がありましたし、国が、一定の役割を果たされたら対象になる、という説明をされてこられていた、ということもあります。全く何も果たしてない人はともかくとして、何らかの一定の役割を果たされている人については、対象にしようという要件を定めさせていただきました。
記者:
コロナの現状で、県内で今、例えば、神戸市内の中学校や高校で、教員や生徒が感染する状況になっていますが、それについて知事はどう受けとめておられますか。
知事:
ぽつぽつと陽性者が出ています。小学校や中学校の方が、それほど発症しているわけではありません。ただし問題は、感染源は先生方や学校を出入りする方々でしょうから、その方々の自覚として、クラスター源になっているようなところには、行動には、注意をしてもらわなければならない、と思います。
特に、子どもたちと接していますので、より自覚をしていただく必要がある、と思います。
記者:
また、県内であっても、家庭や職場での感染や、特に、夜の街と言われているような飲食店という部分について、家庭や職場の課題として、何か解決と言いますか、それにフィットした呼びかけなどは、考えられていますか。
知事:
問題は、家庭や職場に持ち込んでいるご主人なのか同僚なのかは分かりませんが、その方々がどこで感染したのか。いわゆるクラスター源となっているようなところで感染されて、それが家庭や職場に持ち込まれ、そして家族や同僚が、濃厚接触者や二次感染者になっている、というような構造ではないか、と思われます。やはり、最初のクラスター源になっているところへの立ち入りについて、より慎重に注意をしていただくことが重要だ、と思っています。
記者:
項目外ですが、全国豊かな海づくり大会が、宮城県の方で延期の表明がありました。国も関わることかも知れませんが、来年開催予定の兵庫県と再来年開催予定の北海道との調整など、今の状況での海づくり大会の運営の考え方、知事の考えを伺えますか。
知事:
今年の開催が1年延期されてしまったら、来年、海づくり大会を2カ所でやるわけにはいかないので、順送りで1年ずつ送っていかざるを得ないのではないか、と考えています。やむを得ない事柄ではないか、と思われます。
ただし、準備が、1年延びることに伴って、どのような課題が出てくるのか、それはきちんと整理した上で、克服していきたい、と思っています。
記者:
まだ、1年延期が正式に決まっているというわけではないので、一般論として、ということでしょうか。
知事:
宮城県の1年延期は決まったのではないでしょうか。
そうすると我々の方も、実行委員会で延期を決定せざるを得ないか、という状況になっています。
記者:
先ほどの豊かな海づくり大会の件ですが、聞いている話では、宮城県はまだ、見送りを決められた段階で、開催時期を来年にするのか、再来年にするのか、もしくは、3年後にするのかについては、まだ発表されていないかと思います。
県として宮城県から順送り、延期など、開催の運営の打診を受けられたということでしょうか。
知事:
私は承知していません。延期するなら1年遅れるのが普通だ、と思います。
記者:
仮に、そうであれば、ということでしょうか。
知事:
そうです。宮城県が、2年後にするのか3年後にするのか。例えば3年後だったら、3年後にします、と言えばよいだけです。
したがって、順送りというのが、一般的なのではないかと思いますので、それを前提にお話をしました。
記者:
最初の質問で言及されたところですが、大阪府(の感染者)が増え続けるのかどうかというのを見極めて、対処方針を強化するのか考える、ということでした。仮定の話で恐縮ですが、大阪府がさらに東京都のような、急激な拡大になった場合には、速やかに対処方針を強化する方向を考える、という認識でよろしいでしょうか。
知事:
手をこまねいていられるような状況ではない、ということが判断できるような状況ならば、対策を強化していく、というのが本筋だと思っています。
記者:
そこで強化されるのは、従前からもおっしゃっている通り、クラスター源になっているところを中心に、強化を想定されている、ということでしょうか。
知事:
一番の問題点は、市中感染が疑われる方々はいないのか、つまりクラスターをつぶしていくという対応で対処できるのかどうかの見極めだ、と思います。
つまり、市中感染が起きているとすると、一般的な往来自粛や、できるだけ接触機会を減らす、というような対応が必要になります。
クラスター源がターゲットだとすれば、そこを中心に対応を考えていく、ということになるので、そのあたりの見極めが非常に重要だ、と思っています。
記者:
それは、大阪府の状況いかんによって、兵庫県は対応を検討する、と思ってよいのでしょうか。
知事:
総合判断です。兵庫県の方々が、どこまでリスクを受け止められるのかということ。それから、実態とのバランスを考えて対応せざるを得ないのではないか、と思っています。
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