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知事:
本来、記者会見をする予定はありませんでしたが、お盆を控えて、昨日の発症者数が過去2番目の61人だった、ということもあるので、特に県民の皆様にしっかりとお願いをしていきたい、という意味を込めて、会見に臨みます。どうぞよろしくお願いします。
1番目は「新型コロナウイルス感染症の発生状況について」です。
本日の発症者数は49人です。資料をご覧下さい。今後、裏面に情報提供させていただくようにしましたが、10万人あたりの人数だと、兵庫県は、5.98人です。東京が17.36人、大阪が14.76人という数字なので、いかにこの2都府県が突出しているか、ということが言えます。我々はしっかりと、5人以下になるように、努力を進めていく必要があります。1週間の平均患者数は44.7人です。
裏面をご覧下さい。傾向には、大きな変更がありません。(5)感染経路別患者数について。「県内」の飲食店、家庭、職場等、友人との会食・談話等、クラスターは、誰かがこのような所に持ち込んだことになります。誰が持ち込んだかはともかくとして、どこから持ち込んだかというと、概ね隣県から、という状況です。「県外」は、もとよりそれぞれのところから持ち込んだ、とういう状況です。
2番目は「知事メッセージ」です。
「ひょうご お盆休み警戒宣言」を出させていただきます。お盆前で警戒を強める、という意味で、発信します。
県民の皆様へ。「東京や大阪など、県境をまたぐ不要不急の移動を自粛しましょう!」不要不急というのは、非常に分かりにくいのですが、必要のない限り外出をやめましょう、ということよりは、不要不急の移動を自粛しましょう、ということにさせていただきます。「特に接待を伴う飲食店など感染リスクの高い場所への出入りを控えましょう!」これまでとは違い、県境をまたぐ不要不急の移動は自粛しましょう、とあえて強調させていただいています。
「感染防止対策がされていない接待を伴う飲食店、酒類の提供を行う飲食店、カラオケ等の利用を控えましょう!」また、大人数での会食、大声での会話、若者グループは特に注意してください、と訴えています。
「お盆に親族等を迎える際には、手洗い、マスク着用、換気など感染防止策をしっかりと!」お願いします。「発熱等の症状がある方は、帰省を控えましょう!」
「接触確認アプリ『COCOA』、『兵庫県新型コロナ追跡システム』の利用を!」お願いします。
明日からお盆休みが始まるので、これらについて、強く要請をさせていただきます。
事業者の皆さんへは、「ガイドラインに基づく感染防止対策の徹底!『感染防止対策宣言ポスター』を掲示!」、「『兵庫県新型コロナ追跡システム』に登録、QRコードの掲示!」のお願いをします。
「ひょうご お盆休み警戒宣言」を発したので、県民の皆様のご協力をよろしくお願いします。
なお、「兵庫県新型コロナ追跡システム」の利用実績ですが、LINEの店舗登録数は、8522、メールは7428で、1000程度の差です。登録者数は、延べ人員人数は72850人です。ぜひ登録をよろしくお願いします。
特に、「お盆休み警戒宣言」をぜひ県民の皆様に、ご理解いただくよう、よろしくお願いします。
私からの説明は以上です。
記者:
お盆期間中の帰省に関して、各地の知事がいろいろと言及されていて、県によってスタンスが異なります。兵庫県としては、帰省に関しては、自粛までは求めない、ということでよろしいでしょうか。
知事:
不要不急の移動を自粛しましょう、ということなので、帰省が不要不急かというと、そうではない、と私は受け止めています。例えば、隣県に飲食に行くなど、そのようなことはやめてください、ということを強く打ち出している、とご理解いただきたいと思います。
記者:
一般的に、帰省というと、親族や身内で集まる、地元の友人と会うことが考えられると思いますが、そこまでの自粛は求めない、ということですか。
知事:
集まって大騒ぎしたり、大人数で宴会したりすることはやめましょう、ということと繋がります。
記者:
身内で集まる会合でも大人数で、騒いだりするのはやめましょう、ということでしょうか。
知事:
大体、お盆には、親族がいっぱい集まり、騒ぎがちです。そういうことは控えていただき、十分に注意をしながら対応していただけませんか、というお願いです。
記者:
大人数というのは、知事は以前から10人以上とおっしゃっていますが、ここでも同じ考え方でしょうか。
知事:
はい。2桁です。家族・親族でもやはり、ちょっと注意していただく必要があります。強くお願いしたいと思います。
記者:
東京都など他府県を見ると、店舗の一時休業など、さらに厳しい呼びかけをしていると思います。そこまでは踏み込まなかったと受け止めるのですが、その理由は何でしょうか。
知事:
発生していないからです。兵庫県内の店舗が1次的な感染源となっているわけではないのです。このため、まだ踏み切ってはいません。これが、「1次」ではないが、「2次」で兵庫県内の店舗がいっぱい出てきた、というような状況があるのであれば、また考えなければならない、と思います。
兵庫県内の店舗等が、感染源となったり、クラスター化しているような状況が出てきていません。そういう状況を踏まえて、東京都や大阪府のような呼びかけまでには至っていない、ということです。
記者:
「東京や大阪など」ということですが、例えば、周辺の中四国までは入っていないという理解でしょうか。
知事:
「Welcome to ひょうごキャンペーン」でも対象にしているのは、近畿です。東京は対象にしていませんし、名古屋も対象にしていません。そのため、「県境をまたぐ不要不急の移動は自粛しましょう」というところも、われわれの基本的なスタンスとの整合性も図ったうえで、お願いしようとしたものです。
記者:
最近、大阪府の知事が、うがい薬の問題でいろいろと言っていますが、もしコメントがあるならば、お伺いします。
知事:
私はのどがあまり強くないので、うがいはよくしますし、イソジンも使います。しかし、これがコロナに効くのかどうか、というのは、全然私には分かりません。うがいをすること自身は、水であっても望ましい、とよく言われているのではないか、と思います。
記者:
特に「間違っているのではないか」、というような意見はありますか。
知事:
情報が少ないので、コメントできません。うがいの重要性を指摘されたのだとすれば、その通りだと思います。「うがい薬が効くのだ」、という話だとすると、情報が少ないのでコメントできません。
記者:
検証チームでの検討をされていますが、例えば、兵庫県で「これはよいのではないか」、「科学的見地から発見した」、というような検証には、まだ至っていないのでしょうか。
知事:
私に会いたいという申し出があって、とある水がうがいに効くのではないか、という話がありそうなのです。しかし、それはまた、お話を聞いたうえで、ご披露するようにしたい、と思います。
記者:
8月6日までのデータで、「調査中」もしくは「不明」とされている件数が、全体で61.9%もあるということです。これはどのように読み解けばよいのでしょうか。追跡が、だんだんとできなくなる事例が増えてきているのでしょうか。また、「調査中」と「不明」を分けているのは、何か意味があるのでしょうか。
知事:
「調査中」は、調査を進めれば分かるだろう、という意味です。「不明」は基本的には分からない、という意味です。また聞き取りが十分にできていない、という段階の数字をそのまま上げさせていただいている、ということです。
調査が終わっているものを分析しただけでも、これだけ明瞭なのです。その部分に「調査中」のものが加わったとしても、それほど大きな変化がもたらされるとは、今の時点では考えられないのではないか、と思っています。
記者:
知事はずっとおっしゃっていますが、まだ、やはり県内の新規感染者については、県外要因が多い、という見方なのでしょうか。
知事:
県外要因の人が端緒となった感染が続いている、ということだと思っています。
記者:
市中感染が広がっている、という認識はないのでしょうか。
知事:
現時点ではありません。市中感染が広がっていれば、この程度の数字ではないはずです。少しクラスターが出たから数がポンと跳ね上がる、という状況ではなく、じわじわ、じわじわと増えていく、という状況になっていくのだろう、と思います。
記者:
「ひょうご お盆休み警戒宣言」で、「東京や大阪など」と書かれていますが、具体的に東京や大阪以外について、東京や大阪だけでよいのでしょうか。
知事:
いいえ。「など」として、県境をまたぐ移動を自粛しましょう、ということですので、もちろん、福岡県や愛知県、首都圏の各県なども入ってきます。関西でいうと、関西の各県も入っている、と言えます。
「(県境をまたぐ)不要不急の移動を自粛しましょう!」ということですので、移動にあたっては十分に注意をしてください、という呼びかけになります。
記者:
今、おっしゃったような場所への移動の自粛や、かなり制限のあるお盆休みになるかと思います。県民の方には、このように過ごしてもらいたい、というような呼びかけはありますでしょうか。
知事:
県境をまたぐような行動は、控えてもらったほうがよい、ということと、県外からご親戚や家族が戻ってくる場合には、しっかりと感染防止策をお互いに取りながら、迎えてください。また、往々にして、大人数の食事会や宴会になりがちですので、注意をしてください。このような呼びかけが中心になるか、と思います。
せっかくのお盆を楽しく、と言いますか、亡くなった方を偲びながら、交流の実を上げていただけたらと。ただし、それには注意をしてください、ということであると思います。
記者:
この「お盆休み警戒宣言」は、県民に向けて、お盆で、県外から帰省するときには注意をしてください、という理解でよろしいでしょうか。
知事:
そうです。受け入れる方々は、県民が受けるわけですので、県民にお願いをしています。それから、県民の皆さんが出かけるのを、できるだけ自粛していただいたらいかがでしょうか、と申し上げています。
記者:
受入側も、ということですので、兵庫県に、仮に東京から帰省する時に、「来ないでくれ」という趣旨ではない、ということでしょうか。
知事:
受入側がこんなに注意しているのだから、宣言に「発熱等の症状がある方は、帰省を控えましょう!」、と書いているように、帰省の際は十分注意してください、という呼びかけも兼ねています。
記者:
それは戻ってくる方も、ということですね。
また、今の感染状況について、東京都や大阪府が増えている状況が変わらず、かつ兵庫県内もピークアウトという状況でもない。かつ3桁になるなど振り切れてはいない、という状況が続いています。その点、知事はどのように受け止めていらっしゃるでしょうか。
知事:
特に兵庫県の場合は、大阪府がある程度落ち着いてくれないと、兵庫県もなかなか落ち着かないというのが、過去の傾向です。やはり大阪府と兵庫県がタイアップしながら、抑え込みの努力をしていかなければならない、と思っています。
記者:
今日、国の方で、コロナの分科会が開かれています。例えば、重症者の割合、感染経路不明の割合など、いくつかの指標を設けて、感染の状況を判断して、フェーズ毎に都道府県を振り分けよう、ということが話し合われています。
もう決まったのかも知れませんが、今後、そうした国の決定を受けて、県として、今あるフェーズ毎に応じた社会活動制限などの見直しは、考えられているのでしょうか。
知事:
我々は端的に、発症者数で、指標を課しましたが、国の提案される、各6種類の指標も総合判断の参考にはさせていただきます。
しかし、発症者数の方がいろいろな諸要素を反映している数字であり、県民にとってもわかりやすいので、ベースは基本的に変えなくてもよいのではないか、と思っています。
ただし、すでに「拡大期2」に入っているため、それ以上の段階を作るのか、作らないのか、その検討はしていく必要がある、と思っています。
特に規制や協力について。外出規制をさらに強化し、事業者に出勤者の数をさらに減らしてほしい、というような要請をしていくこと。これを考える際には、根拠はあまり明確ではありませんが、春にお願いしたように「接触を8割減らしてください」、「出勤者を7割減らしてください」、とお願いしていくこともあり得るのではないか。ただし、今はそういう段階ではまだない、と思っています。
記者:
国の議論も当然参考にして検討していく、という形になるということでしょうか。
知事:
そうですね。最終的には、総合判断をしなければならない、と思っています。
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