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知事定例記者会見(2020年10月5日(月曜日))

  1. 新型コロナウイルス感染症の現状と対応
  2. 「地域外来・検査センター(PCRセンター) 」の拡充
  3. 令和2年度における事業見直しと経費の節減
  4. 令和2年国勢調査の回答推進
  5. 但馬文教府ふるさと交流館の完成及び開館記念式典
  6. ひょうご「農林水産物」直売市(令和2年度兵庫県民農林漁業祭代替行事)の開催
  7. 県立人と自然の博物館 展示特別企画「ひょうごの草原~人が育んだ草原と生き物の歴史~」
  8. 県立考古博物館 特別展「兵庫ゆかりの武将たち-明智光秀とその時代-」

動画

 知事会見を動画で見る(約50分)(外部サイトへリンク)

知事記者会見内容 

知事:
 1番目は「新型コロナウイルス感染症の現状と対応」です。

  本日は7人、神戸市4人、尼崎市2人、県1人、という状況です。月曜日は、休日の翌日ということもあり、病院等が休日態勢で、検査件数がどうしても少ないので、このような傾向になります。明日以降の推移について、注目したいと思います。
 昨日までの分析結果は、資料にあります。昨日は、総検査件数337人のうち陽性者は15人で、重症が1人います。現在のところ、入院は107人、そのうち、重症対応が8人、宿泊療養は19人、合計126人の患者がいるという状況です。
 一番下の図は、(本日の)7人も含め、1週間平均患者数を算出しています。17.1人、という状況です。
 9月1日から1カ月以上、10人以上20人未満の「感染警戒期」が続いています。これが、0の方に向かっていくのか、増加していくのか、これからのしばらくの間が課題見極めの時期にはなるのではないか、と思っています。
 先月の4連休の結果が出てくる時期です。人出があれだけありましたが、大きな状況変化にはなっていませんので、やはり、一般的な、社会規制ではなく、ターゲットを絞ったリスクの高い所への呼びかけをこれからも続けていくことが、成果を上げていくことに繋がる、ということになれば、と願っています。
 2ページ、感染経路別患者数をご覧下さい。直近1週間では、家庭が大変多く、職場なども、若干出ている、という状況です。そういう意味からすると、2次感染をきちんと封じ込めていくということが、これからも非常に重要な基本的アプローチになるのではないか、このように考えている次第です。

 (1)「地域外来・検査センター(PCRセンター) 」の拡充について
 PCRセンターについては、神戸市、宝塚市、西宮市、淡路市、加古川市、姫路市、と開設していますが、この度、伊丹市医師会との協力により、PCR検査センターを設置することになりました。県の管轄では、4つ目になります。既に、神戸市、姫路市、西宮市が開設されているので、そういう意味では、(県下で)7つ目が誕生します。

 (2)令和2年度における事業見直しと経費の節減について
 89事業、事業費としては、712億円、うち一般財源は、5.4億円です。中止・延期、規模見直しが、一般財源のほとんどですが、組み替えで、705億円とありますが、そのほとんどは、中小企業制度資金貸付金の既存融資枠をコロナ対策資金の融資枠に移し替えた、というものです。
 総融資枠は1兆3000億円ですが、そのほとんどをコロナ対策資金の融資枠に、することとし、そのための見直しが、事業費としては大きくなっています。ご理解ください。
 また、10月から、事務的経費について、今後10%の節減に協力してもらうことにしました。4月、5月の在宅勤務などに伴い、不要となった経費も含め、年間、12.5億円ほどの節減効果を上げる予定です。ささやかな努力ではありますが、早速にこのような、見直し作業をさせていただいたので、ご報告します。

 2番目は「令和2年国勢調査の回答推進」です。

 国勢調査の回答を、ぜひ県民の皆様に、ご協力を呼びかけさせていただきます。調査スケジュールにあるように、10月1日現在の状況について、ご回答いただきます。すでに調査票等は配布されていると思います。インターネット回答を基本に、調査員による回収時にお渡しいただいても結構ですし、郵便による回答でも結構です。しっかりと調査にご協力いただいて、回答をお願いしたいと思います。
 現在のところ、インターネットの回答が、31.4%になっており、ちょうど現在が中日ぐらいですので、前回よりは上回るのではないかと思います。郵送が13.6%ですが、これは最後のほうに、増えていくのではないかと思っています。
 項目4の非接触の調査方法で、インターホン越しの説明や、郵便受けを用いた調査票の配布など、非接触の調査を行っていることを紹介させていただいています。
 ぜひ、国勢調査の回答推進にご協力をいただきますよう、お願いします。

 3番目は「但馬文教府ふるさと交流館の完成及び開館記念式典」です。

 但馬文教府のふるさと交流館が完成し、開館しました。木造平屋建ての675平方メートルの建物で、出石藩の藩校「弘道館」を意識したデザインで整備されました。資料の写真にあるように、ふるさと交流館は伝統的な木造建築で、整備をしており、中は、近代的な多目的ホールなどになっています。10月16日に開館記念式典を開催させていただき、交流館として活用していただくことになります。

 4番目は「ひょうご『農林水産物』直売市(令和2年度兵庫県民農林漁業祭代替行事)の開催」です。

 10月17日、18日に、県立明石公園の「千畳芝」で実施させていただきます。これは、毎年開催していた兵庫県民農林漁業祭を、例年より規模を縮小して、販売に特化した、代替行事として開催するものです。項目3に、主なものをあげていますが、水産物や加工品の販売を、約20ブースと例年の4分の1程度でありますが、販売を中心としたブースを、並べさせていただいて、消費者の要請に応えようとするものです。
 10月17日、18日の2日間ですので、よろしくお願いします。パンフレットに千畳芝の位置を記載していますので、ぜひお出かけください。

 5番目は「各博物館の特別展」です。

 (1)「県立人と自然の博物館 展示特別企画『ひょうごの草原~人が育んだ草原と生き物の歴史~』」について。
 10月10日から来年1月7日まで、2階の企画展示室において、兵庫県内における、半自然草原の歴史について、人とのかかわりを紹介しようとするものです。あわせて、草原に見られる多様な生物について、展示を行います。

 (2)「県立考古博物館 特別展『兵庫ゆかりの武将たち-明智光秀とその時代-』」について。
 10月10日から11月29日まで、特別展示を行います。展示の見どころとして、いくつか示していますが、信長、明智光秀、荒木村重と有岡城、別所長治と三木合戦、本能寺の変から秀吉、家康へということで、大変ポピュラーな展示になっています。貴重な道具類もありますので、ぜひお訪ねいただくことを、おすすめしたいと思います。

 私からは以上です。

質疑応答  

記者:
 本日の県議会で、ボーガンの規制に関する条例が可決成立しましたが、これについて、知事の受けとめをお願いします。

知事:
 本県で殺傷事件が2件、立て続けに生じました。ボーガンは使い方によっては、大変危険な遊具であるということが、県民の間で認識されていますから、この認識をベースに、適正な管理を徹底していただく。これが必要だという趣旨で、条例化させていただきました。
 その仕組みの骨格は、届出制にしたことです。届出制ですので、所有者に、主体的に届けていただかないと、この制度は機能しません。ボーガンを持っておられる方々、これから持たれる方は、きちんと県に届けていただく、そして適正管理に努めていただく。ぜひ、ご協力をお願いしたいと思います。
 そして、節度のあるボーガンの遊具としての趣旨に即した利用を行っていただければ、このように考えています。
 国の警察庁で、ボーガンの規制について、検討会等で議論されていますが、国の法律が成立するには、どんなに早くても、通常国会を待たなければ法案を提示する、質疑、法律通過、成立、ということにならないと思われます。来年の施行まで入れると、ほぼ1年後になりますので、我々の届出制度を先行して実施することの意義もあるのではないか、このように考えています。県民の皆さんのご協力を改めてお願いをします。

記者:
 コロナの患者の状況ですが、先ほど説明の中で、先月の後半の連休の際の結果がそろそろ出てくる頃だということでした。思ったほどには、そういう患者が増えていないという現状にあるかと思うのですが、知事の、今後の社会規制に対する見方として、変わった点がありますか。

知事:
 もともと、第1波の時は、広範な社会規制を行ったのですが、その効果もあって、33日間もゼロが続きました。5月末から6月いっぱいにかけて、続いたという効果があったのですが、一方で、大変大きな経済的影響も与えてしまいました。
 実際問題として、それだけ広範で、一律の社会規制が効果的だったのかどうか、というのを振り返ってみると、第2波のリスクの高い感染現場と見受けられるようなところというのは、相当、絞られてきているというのが実態でありました。第1波対策の反省の上に立って、第2波対策としては、リスクの高い感染源を中心に感染対策などが行われていないような場合を念頭に置いて、対策を行っていくことが望ましいのではないか。一律規制からターゲットを絞った規制に変えていく、そういう方針をとらせていただきました。
 従って、県民への呼びかけも、象徴的なのは、東京や大阪などの県をまたぐ移動についても、不要不急の自粛を呼びかけさせていただきましたが、そのねらいは、リスクの高い夜の街や、酒を伴う飲食などのために、東京・大阪などへ行くことはやめましょうという、そういう意味を込めたメッセージを発出させていただいてきました。そのようなターゲットを絞った呼びかけをして、対策も絞って行ってきました。現在としては、県をまたぐ規制についても、感染症対策が行われていないようなリスクの高い店を目がけた移動は自粛しましょうという形で、かなりターゲットも絞り、内容も絞って呼びかけさせていただくことにしています。リスクが高いといっても100%ではありませんので、「警戒期」、つまり平均で10人以上(20人未満)の期間が1カ月以上も続いているという状況なのではないか、と思っています。一方で、全面的な対応をしたからといって、本当に下がるのかどうか。そのような保証はありませんし、逆に経済に与える副作用が相当あるということを考えますと、今のような対応は、適当な対応になるのではないか、と思っています。
 また、東京が「Go To キャンペーン」の対象に組み入れられたのが、10月1日からですので、我々としても、10月10日過ぎの状況を今後注目していく必要があるのではないか、と思っています。そのあたりの数字いかんによっては、「Go To イート」や「Go To イベント」、「Go To 商店街」など、新たに始まっていきますので、それの適切な運用をどのようにしていくのか、10月10日以降の発症状況等も十分踏まえながら、検討を加えていく必要がある、と認識しています。

記者:
 コロナに関連して、税収減が見込まれるということで、事業の見直しと経費の節減の発表をされました。見ている限り、これだけでは、1000億円の穴埋めになるのかどうか、ちょっと分からなかったのですが。
 さらに、一層、見解としては進めていく必要があるのか、さらに何かする必要があるのかなど、そのあたりはどのように考えていますでしょうか。

知事:
 今年度は、今のところ、当初予算に対して1000億円ぐらい税収が落ち込む見込みです。問題は、国と折衝していますが、減収補填債の税目の拡大が、実現できなければ大変なことになってしまうということです。特に地方消費税です。
 それから、自動車税や軽油引取税が景気の停滞したこともあって、約50億円落ち込んでいる状況が続いています。これらは、減収補填債の対象に、現在の制度的にはなっていませんので、ぜひ減収補填債の対象にして欲しいということで折衝しています。それが認められるとすると、臨時応急の措置ではありますが、今年度の予算執行上の、大きな障壁はクリアできることになる、と思っています。
 しかし、来年度は、留保財源の赤字地方債での確保が制度化されない限り、どうしようもないという事態が生じてくる可能性があります。義務的経費についてまで、予算計上できないようなことも生じかねないと懸念していまして、国に対して、赤字対策を何とかして欲しい、ということを申し入れています。
 事業をやめればいいと言っても、社会保障関係や人件費などはやめようもない事業はやられませんし、投資補助事業などは、2分の1は補助金で、2分の1は基本的には公共事業債という県債で財源を調達していますので、一般財源そのものがあまり生じないのです。
 財政構造をよく踏まえた上で、乗り切る策を幅広く検討していく必要があると思います。また、一度落ち込んだ税収をスタートに、それから少しずつ回復していっても、現状に回復するには、数年どころか5年くらいかかるかもしれません。そうすると、令和2年度の行財政運営方針で見込んだフレームは、令和元年、2年、3年と国の財政フレームに基づいて推計しましたが、これは少しずつ伸びているという推計でした。一度落ちて、それから伸びていくと言うことと、大きなギャップがずっと続きます。
 それを考えると、平成21年から行ってきた行財政構造改革を前提にしていた財政事情より、もっと厳しい財政状況に陥るかもしれない、という危機感を持ちながら、検討を進めていく必要がある、と強く認識して乗り切っていきたい、と考えています。

記者:
 これまで、そういった財政事情を鑑みて、財政フレームを来年度以降見直さなければならない、というお話がありました。先ほどお話が出たように、これまでされた行革を、また改めてしなければならない、ということまでのお考えはあるでしょうか。

知事:
 しなければならないと思っています。しなければならないのですが、相当、見直しを実施してきた後ですので、もう1回絞り込んでもどれだけ絞り切れるか、というような状況にあります。行革のように、内部の仕事の仕方や行政サービスのあり方、その水準もやはりしっかりと俎上にあげて議論しなければなりません。しかし、それだけでは済まないのではないか。そうすると、どういう対応があるのか、ということをで令和3年度予算の編成に際して、しっかりと検討していかなければならない、と決意しています。

記者:
 来年に予定される知事選挙に絡んで、最近、県議会の自民党や県民連合が、検討・検証組織を立ち上げました。一方で、日本維新の会の県組織が、候補者の擁立を見越して、選挙対策本部を立ち上げる、という動きがあります。これに対して、知事は、どのように見られているのか、ご見解をお願いします。

知事:
 4年前の今頃も、自由民主党が8月末ぐらいに、知事選挙調査委員会を立ち上げられたはずです。それに基づいて、今もそうですが、井戸県政の評価と今後のあり方をテーマに議論を始められました。それに関連して、各党もこの議論を始められた、という状況ですので、差し当たり、4年前とそう大きな違いがあるとは思っていません。
 4年前は、日本維新の会は、そういう行動をとっていませんでしたので、その分が付け加わっています。しかも、維新の場合は、旗幟を鮮明にされて、必ず、自民や他の党が誰を推薦しようと、維新は維新から候補を出す、とおっしゃっているようですので、その状況が違っている、と思っています。
 おまけに、私の年齢も年齢ですし、次やるとすると6期目ということになりますので、そのことについての評価や見方も、検討委員会の中で議論されていくのではないか、と思います。全然、私には意向打診はありませんが、そういう動きは十分考えられるのではないか、と思っています。ただし、バイデン氏は77歳、トランプ氏は74歳です。私は75歳になったばかりです。世界の政治家の年齢構成、特にアメリカ大統領の2人の候補者の年齢からすると、「井戸はちょうど中間だ」とも言えないわけではありません。
 何も、「6選に意欲を示した」とは書かないでください。そういう意味で申し上げたのではなくて、単なる客観的な年齢に触れさせていただいただけです。

記者:
 念のためお聞きしますが、現状としての自身の去就はいかがでしょうか。

知事:
 どうすればいいのでしょう。せっかく委員会等で議論されているわけですから、その状況も十分に踏まえながら、本人として決めていけばいい、と思っています。

記者:
 今回成立したボーガン規制条例について。県職員による強制的な立入調査の規定も入っていたかと思います。この条例の実効性を高める、という意味合いの中でも非常に重要なところだと思います。
 どのように情報が集まってきて、どのような体制で調査をするのか、というイメージ感をどのようにお持ちでしょうか。

知事:
 ボーガンの購入は、ほとんどがインターネット販売業者を通じて購入されているのが、実情のようです。誰が持っているのかということは、直ちにはなかなか把握しにくいという事情があります。しかし、ボーガンは単に持って眺めるだけではありません。危険のない所で、遊具として使用されるはずです。県民の皆様には、危険な使用を見かけたりした場合はぜひ通報していただくようご協力をお願いし、通報等に基づいて県が何度照会しても、どうしても教えていただけない、ということになった場合には、立入調査等をさせていただくことが生じてきます。それを担保するために規定を入れさせていただいた、ということです。

記者:
 現状として、条例を施行するにあたり、組織について、例えば、どの部署で担当するのか、あるいはそのような組織を作ることはあるのでしょうか。

知事:
 担当課は地域安全課です。地域安全の関係諸団体は、かなり県民運動の一環として協力していただいています。そのような協力を得ながら、適正な運用に努めていきたい、と思っています。
 これは、行政罰で担保して、無届出や虚偽の届出、立入検査の拒否などは行政罰の対象になっていますが、一番の基本は、ボーガンを所持し、管理し、取扱う人達の率先した協力が前提になっています。そのような協力を呼びかけ、どうしてもという時に初めて、罰則等の対象とした行為を行う、という運用になると思っています。

記者:
 知事も先ほど触れられていましたが、警察庁で検討が始まっているという話もあります。県として、国に対して、例えば「県ではこういう条例を作ったが、国はどうだ」というような申入れをする、あるいは「条例を施行したら今こういう状況です」というような話を上げる、などの対応はありますか。

知事:
 警察庁の有識者検討会で検討を始めているわけですから、県としての制度の概要等は当然情報として提供します。半年ぐらい経って、状況が知りたいということになれば、その状況もお知らせすることにしたい、と思っています。
 法律の場合は、もっと徹底的な対応ができるはずです。一番苦労した点は、玩具屋さんから買われるよりは、ほとんどがネット販売で購入されているという点です。ネット販売の場合は、日本の業者もいますが、海外の業者もいるということです。そのあたりをどのように制度として仕立てられるのか、というところがポイントになるのではないか、と思います。我々の条例は、取得をした人が届け出をすることになっています。どんな購入方式をとろうと、持った人が届出をする。届出義務を課して、届け出なかったら行政罰を加える、という形で担保しようとしています。これはこれで1つの方法ではないか、と思っています。

記者:
 最後に、知事ご自身の思いとしては、国にはどういう方向に進んでほしいと考えていますか。

知事:
 危険な凶器になるような場面での使用を禁止する、ということが基本です。一方で、スポーツ用具として使用するグループがあります。そのような適正な使用との両立を図る体系にしていただきたい、と思っています。

記者:
 ボーガンの条例の関連です。届け出制を、12月1日から開始する、ということです。その間周知期間があり、補正予算でも計上されていますが、今後、届け出義務がある、ということを知らない人も出てくるかと思います。その周知徹底は、どのように計っていく予定でしょうか。

知事:
 あと2カ月あるので、その2カ月の間に、届け出義務が生じた、ということを、県民にしっかりと理解していただくような活動を展開する、ということだと思います。
 本当は、愛好家の仲間など、グループがあれば、そのグループの方々にしっかりと理解していただき、そこから、口コミで広がっていくことが、一番効果がある、と思います。また、玩具の取り扱い業者の皆さんに、十分理解していただくようにしていく、ということだと思います。
 あわせて、今日、条例が成立し、このような条例が、兵庫県で、全国で初めて成立し、12月1日から施行されることになりました、ということを、マスコミの皆さんにしっかりと取り上げていいただき、報道していただくことも非常に、大きな影響力があるのではないか、と期待しています。

記者:
 業者の皆様へのお願いという点ですが、県内では、調べた範囲では、取り扱い店は2店舗くらいだけ、と記憶しています。県外業者にも、そのようなお願いをしていく、というお考えでしょうか。

知事:
 これはなかなか、把握できていないので、一般的には難しい、と思います。しかし、ボーガンを持っている方の購入先は、ある程度確認しているかと思うので、そのような購入先については、こちらから、このような条例ができたので、協力を依頼します、ということは、働きかけられるのではないか、と思います。

記者:
 今年度事業の見直しについて。知事からも発言があり、初歩的な質問で申し訳ありませんが、この見直しにより、1000億円の減収の分が、トントンになるわけではない、ということですか。

知事:
 全然なりません。一般財源ベースで、5億4400万円です。節減額は、12億5000万円です。節減を含めても18億円、という数字なので、金額としては、わずかですが、こういう厳しい状況の中で、特別の対応を直ちにとる、という決意の表れ、と受けとめていただくとありがたい、と思います。
 全体からいうと、大きな効果を発揮することはありませんが、事業を実施する側からすると、1割事務費をカットすることは、かなり厳しい協力をお願いすることになります。金額的には少額であっても、そういう姿勢をきっちりと県民の皆さんにお示し、これからに臨む、ということが重要なアピールメッセージに繋がるのではないか、と思います。

記者:
 最近、政府の旗振りで、行政文書に、印鑑押印を原則廃止する、というのが中央省庁を中心に進んでいる中で、都道府県レベルでも、これまで茨城県、愛知県で、原則、押印廃止、という方針を表明されました。
 どの程度、印鑑押印を廃止できるのか、ということは、実施組織により違いがある、と思いますが、兵庫県としては、こうした取り組みに関して、今後の方向性はどのように見ていますか。 

知事:
 基本的には、廃止する、と思います。タイムスケジュールを作り、どこまで実施していくのか、という検討は必要だと思いますが、基本方向としては、全廃することだと思います。
 ただし、県独自の部分については、県独自でできますが、国や市町との関係で、どうしても整合性を取らなければならないので、それは見極めて対応します。県独自については、できるだけスケジュール感を持って、基本方向としては、廃止する、ということを、目指していく必要があります。
 契約の際は、印鑑証明が必要と言われます。最近では、家、土地の売買における契約手続きが、厳密になっています。某建設会社が、東京でだまされた事件が起きてから、より厳密になっています。そのようなことを考えても、印鑑が本当に証明になるのか、ということも含め、ちょうど良い機会なので、原点に帰り、もう一度、本人確認行為をどうするか、確認ができれば良いので、どのような形でするのが合理的なのか、というところから議論、検討を進めなければなりません。
 本人確認の仕組みとして、今後期待されているのは、マイナンバーカードです。マイナンバーカードの基本は、本人確認です。このマイナンバーカードを基本にした、本人確認制度を構築していき、情報社会でも普遍的に通用する仕掛けとして作り上げていくことが重要だ、と思っています。

記者:
 県独自の対象は、住民、事業者の方が県に提出する書類、県庁内部の決裁事務に関しては、原則廃止の方向でいきたい、ということでしょうか。

知事:
 判子を押したとしても、誰が押したかは、わかりません。誰かが押しているから大丈夫だ、と思ったことがないので、結果としてきちんと見なければなりません。誰かが押せば、大丈夫と保障してくれれば、いい加減に判を押せますが。
 私は、基本的に判子は使わず、サインをしています。サインの方が、判子より、誤魔化しにくいのです。まずは、サイン化する、ということも、一工程としてあるかもしれない、と思います。
 ともかく、基本的にはなくす、という基本姿勢で臨んでいくことが重要、と思っています。

記者:
 昨日、県出身の世界的な著名人の高田賢三さんのご不幸が海外から飛び込んできました。知事は、高田さんとのこれまで交流を含めて、ご所見があれば、お願いします。

知事:
 姫路市の出身で、最近、高田さんは、ふるさと姫路市にしっかりと協力していこう、ということで、協同プロジェクトが始まりつつあった中で、このようなご不幸があり、大変残念な思いです。
 個人的にも、いささか関わりもあったので、心からお悔やみを申し上げたいと思います。

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