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知事:
1番目は「新型コロナウイルス感染症の現状と対応」です。
本日の新規発生は、10人でした。お手元の資料は、昨日24時現在の数値です。グラフでは、本日の10人を含め、1週間平均が、18.4人となっています。ご承知ください。
概要です。11月1日24時現在ですが、入院が149人、うち重症が14人です。宿泊療養が30人で、現在179人が、入院または宿泊施設で療養されている、という状況です。本日、10人プラスされたので、189人です。しかし、退院された方がいるかもしれないので、正確さに欠けます。単純に足せばよいのかどうか、分かりませんが、ボリューム感はご理解いただける、と思います。
傾向としては、従来から何度も申し上げているような通りです。年齢別では、(一時、)クラスターの関係で、高齢者が増えていましたが、また、従前と同じような傾向に変わっています。
職業別では、会社員が多い、ということに変わりありません。
管轄保健所別では、10万人当たりで、直近1週間を見ていただくと、県所管、神戸市、姫路市、尼崎市、西宮市、明石市を書いています。神戸市は、病院でのクラスターが、この1週間では減っている、という状況です。阪神間、神戸市、姫路市(といった都市部で感染者が多いこと)が課題です。
感染経路別では、家庭、クラスター、従来ですと、職場でした。このクラスターに持ち込まれた要因は、定かではありませんが、やはり、従前から強調させていただいていますように、リスクの多い飲食が、直接の原因になっている疑いが強い、ということは言えるかと思います。
以上、感染状況です。県民の皆様には、リスクの多い飲食、(特に)大勢での飲食、大きな声で騒ぐ、ということについては、自粛をしっかりとしていただくことをお願いしたい、と思います。
2番目は「ひょうご秋の地域創生キャンペーン」です。
(1)「『ひょうご移住相談セミナー2020 in大阪』の開催」について。
11月8日(日曜日)に開催します。お手元の資料にありますように、阪急グランドビル26階8号室・10号室を活用し、オープニングトークから始まり、先輩移住者に聞く、リモート現地レポート、市町村からのプレゼン、リモート座談会等を行います。
来場、もしくはオンラインで閲覧・参加も可能です。来場の場合は、定員30名で、事前予約優先です。ズームでのオンライン参加は、定員70名となっているので、ぜひご理解の上で申し込みをお願いしたい、と思います。
トークは、一般社団法人Be代表理事中川ミミさんです。エチオピア生まれの方です。大変ユニークな活動を展開されている方だ、と承知しています。
(2)「県公式オンラインショップ『ひょうご市場(H5MANIA)』販売促進キャンペーン(第2弾)の開催」について。
今日から12月26日までです。楽天市場内の「ひょうご市場(H5MANIA)」でのキャンペーンです。
取扱商品は、1.食品・調味料、2.飲料・お酒、3.スイーツ、4.雑貨です。兵庫県産の産物を、フルにお披露目しているので、ぜひクーポンを獲得した上で、購入してください。
キャンペーン期間中は、送料無料ですので、ご利用いただければ幸いです。
(3)「小学生向け地域創生教材『ひょうごけん学習帳』の配布」について。
お手元にお配りしているこのノートです。兵庫県の様々な紹介をしています。ノートとしても、使い勝手が良くできています。
巻末の5ページは、地域プロジェクトモデルを紹介しています。
巻頭の5ページは、兵庫県の地域資源を紹介しています。
主として小学校3~6年生を対象にしています。
3番目は「『国連機関UNOPSグローバル・イノベーション・センター』の開設」です。
11月6日(金曜日)に開設し、式典を10時半から行います。場所は、UNOPSが、起業家支援施設「起業プラザひょうご」と併設する形で、三井住友銀行神戸本部ビル2階で活動を展開します。
主催者挨拶は、グレテ国連事務次長兼UNOPS事務局長にご挨拶をいただくことになっていますが、コロナ禍なので、ビデオメッセージを頂戴し、激励をいただきます。
オープニング記念公開セミナーとして、「日本企業のSDGsへの取り組みと展望」、「国連とのビジネス機会」、「イノベーション創出とSDGs」について講演をいただきます。
これから、UNOPSグローバル・イノベーション・センター(GIC Japan(Kobe))が活動を展開するので、どうぞ温かく見守っていただけると幸いです。
これまで何度も説明してきましたが、国連が、具体の事業を自ら展開する場合に、できるだけスタートアップ企業を活用して、事業化していこう、と考えられています。これを主導していただくのが、このUNOPSグローバル・イノベーション・センター、ということになります。しかし、この運営は、民間企業からの寄付によって賄うことが前提になっておりますが、コロナ禍で経済状況が非常に厳しいこともあり、なかなか寄付だけでは運営が難しい、という状況もあるようです。まさに、UNOPSのスタートアップについて、県や地元市が、若干の支援をせざるを得ないのではないか、これは今検討しているところです。
3ページに、UNOPS GIC Global Innovation Challengeブートキャンプ参加予定25社の一覧を挙げています。また、2ページの【参考2】に(概要を)書いています。オープニング式典の開催に合わせて実施される、プレゼンテーション審査に向けた事業構築・ブラッシュアップのための短期集中プログラムを、3日から6日にかけて実施します。(そして式典当日、6日の審査で、)インキュベーション・プログラムを、受講するスタートアップ企業を選定しようとする試みです。様々な分野のスタートアップ企業が、応募されています。日本からは、1番から6番までの企業が、このブートキャンプ参加25社の一角に入っていますので、応援していただけると幸いです。
4番目は「『おいしい御食国(みけつくに)ひょうご買ってまんぷくキャンペーン』開催中」です。
県産農林水産物及びその加工品を販売している直売所でのキャンペーンです。
概要としては、県内のキャンペーン参加直売所で、県産農林水産物及びその加工品等のお買上げ1回の購入金額2,500円(税込み)につき、次回来店時に利用できる金券500円をお渡しします。1回につき金券お渡し上限額は2000円、となっています。10000円買って2000円、というのが上限です。
キャンペーンは、(金券のお渡しが)11月1日から12月31日までで、金券の利用は来年2月28日までです。
参加店舗一覧は、このQRコードで確認できます。2ページにも、参加店舗一覧を掲載しています。その後に、パンフレットも付けているので、(あわせて)ご参照ください。
私からは以上です。
記者:
コロナについて。神戸などでクラスターが発生して、「増加期」と「警戒期」の境界近辺を行ったり来たりしているかと思います。
若干、大阪府で患者が増えてきており、寒さが影響しているのかわからないのですが、北海道でも最多の数を更新しています。
今の状況をどのように知事が分析しているのかと、今後、仮に増加の局面になっていった場合に、どのような対応策を講じていくのか、改めて伺います。
知事:
現在の状況は、2日間だけ、1週間平均20人を超えたことがありましたが、9月1日からずっと「警戒期」の1週間平均10人台で、推移をしています。
その超えた原因も、2つの大きなクラスターでかなりの患者さんが発生したのが要因です。現状としては、そのクラスターの要因がありましたが、「警戒期」が継続していると考えた方がよい、と思います。
前回(10月28日の臨時会見)の時もご質問に答えて、「警戒期」から「増加期」に入ったことは、間違いないのですが、これで対策の変更を行わなければならないのか、どうかについては、見極めをする必要がある、とお答えしたと思います。今のような状況ですと、やはり「警戒期」の対応をしっかり進めていくことが重要だ、と思っています。
それは、県民の皆様へ、リスクの多いところへのアクセスを注意してください、という呼びかけをさせていただいています。あわせて、私たち自身は、陽性者が発生すれば、濃厚接触者や関係者をいち早く特定して、PCR検査をし、もしも、(さらに)陽性者が出るようでしたら、その方々をきちんと適切な対応を行って、二次感染を防いでいく。これをしっかりと行い続けることが重要だ、と思います。
これから、直ちに「増加期」になり、(さらに)「拡大期」になるような状況ではない、と考えています。
それと、もう1つ、しっかりと押さえておかなければならないのが、インフルエンザの状況です。前回もインフルエンザの流行の兆しは見られない、と申し上げましたが、現時点でも同様に大きな流行の兆しは見られません。
警戒はしっかりとしていきますが、特に発熱等診療・検査医療機関の774機関の協力をしっかりと得ながら、対応できるように連携を強化していくことを、これからの備えとして、行っていきます。
記者:
UNOPSについて。先ほど知事の発言の中で、県や地元市が、UNOPSに若干の支援やそういった検討が必要、検討していると話されていました。これは何か、県などが、寄付金を出したりするような支援の形なのか、どういった支援を想定されているのでしょうか。
知事:
UNOPSの運営は、基本的には、日本の企業や世界の企業からの運営費の寄付をいただいて、運営をしていくのです。しかし、ご承知のように、今のコロナ禍で経済状況が、アマゾン社のようによいところもありますが、ほとんどの企業が苦しんでおられ、なかなか寄付を出せるような状況ではない、という企業が多いのです。
ただし、その中でもUNOPSジャパンに寄付をしようという有力な企業も現れている、と聞いています。
十分それだけで賄われるのかもしれませんが、どうしても運営に支障があるような事態が生ずるようであれば、地元としての協力も検討することがあり得るのではないか、という意味で申し上げました。
今、いくら、何のために、というところまで決まっているわけではありません。
せっかく国連機関が来ていただいて、スタートアップ企業の応援をする、アジアをにらんだ状況を作っていただいています。我々としては、スムーズなスタートを切ってもらいたいと願って、そのような応援もやぶさかではない、と考えています。
記者:
項目外ですが、大阪都構想について。昨日、住民投票があって、反対多数となりました。これまで都構想について、知事は、東京一極集中の是正という意味で、一定の評価、期待感を示されていたかと思います。今回の住民投票の結果をどう受けとめておられるのか、また、関西全体に与える影響として、どんなことが想定されているのか、考えられているのかを教えてください。
知事:
率直に言いますと、私は大阪都構想がそれなりに住民の理解が得られることによって、東京に対抗する西日本の拠点が、大阪都として活動展開されることが、日本の発展には望ましいのではないかと考えていました。結果としては、残念なことになった、と思っています。
どうしてそうなったのかと考えてみますと、やはり大阪市がなくなってしまうということに、市民の抵抗、違和感が、かなり大きなものがあったのかと感じられます。もう1つは、大阪都構想自身が、どちらかというと政令市を府の方に一体化するという構想、つまり、上から下を吸収するという構想に受けとめられてしまったのではないかと思われます。
私どもも、10年前ぐらいから、道州制について、特に私は非常に強く反発をして、道州制反対のキャンペーンや活動を展開しました。その時に、なぜそういう活動をしたのかというと、道州制検討法案の中で、問答無用に1つだけ決められたことがありました。それは、都道府県を廃止するということだけが、道州制検討法案の中で決められた内容で、それ以外はすべて審議会に委ねられていた、ということだったのです。
なぜ、議論もせずに道州制検討法案を作る時に、都道府県を廃止することを前もって決めてしまうのかというところが、当時の状況から見て、反発をさせていただいた、という経過があります。
大阪市民の側から見ると、まず大阪市をやめてしまおうというところに対しての違和感がおありになったのではないか、という感じはします。
松井大阪市長も、吉村大阪府知事も、大阪都問題は、3回目を持ち出すことは自分の任期の間はない、とおっしゃっているようです。このような住民投票で二分された大阪を今後ノーサイドで、どのように未来の発展につないでいくのか。これは大阪府と大阪市の協力関係がなくてはできませんし、また、周辺の兵庫県も含めた関西地域との連携やネットワークも欠かせない、ということになっていくのではないか、と思っています。
広域的な見地からすると、関西広域連合という組織がありますので、関西広域連合の仕組みも、今後の関西全体の取り組みにおいて、一定の役割を果たしていけるように努力をしていく。幸い今年10年の節目を迎えますので、10年の節目として、今後の広域連合の活動のあり方について、今の状況を前提にした上で、検討を加えて展開を図っていくことが必要になろうか、と考えています。
記者:
GIC Japan(Kobe)について。三井住友銀行のビルで、9月に「起業プラザひょうご」と「フ-プスリンク神戸」(hoop link kobe)ができていたかと思います。神戸の中心部にこの3施設が一堂に会することに対しての期待、また、兵庫においてどんな影響を及ぼしていくのかについて、6日(の開設式典で)またお話しされるかと思いますが、ご所見を伺います。
知事:
もともと兵庫県は開業率の高い地域でした。これは、震災からの復旧復興過程の中で、地域の新陳代謝が大きい地域だったということが、その背景にあったのだろうと思います。現実に、まだ大成功した企業までは生まれていませんが、スタートアップ企業に対する期待も地域として大きく、また、スタートアップ企業自身がしっかりとこれからスタートしていきたい、という熱意を持たれています。
そのような状況の中で、三宮で2年半ほど活動を展開してきましたが、再開発の関係で、三井住友銀行神戸本部の2階に移ることができたのが、「起業プラザひょうご」だったわけです。
その後、「UNOPSグローバル・イノベーション・センター」のお話が出てきました。「起業プラザひょうご」と「UNOPSグローバル・イノベーション・センター・ジャパン」のスタートアップ企業が、直接連携することは、なかなか規模も、内容も違いますので、難しいのかもしれません。しかし、先輩が横で活動を展開されますので、それを見習いながら、兵庫のスタートアップ企業がしっかりと学びながら展開をしていく、というよい相互補完関係に十分なり得る施設だと思います。そのため、UNOPSの立地を、私たち自身も大いに歓迎して、部屋の間取りも変更しながら、受け入れさせていただきました。
「UNOPSグローバル・イノベーション・センター・ジャパン」の活動が、アジアを中心に展開されること自身が、兵庫の中のスタートアップ企業に対して、大きな刺激を与えてくれる、あるいは目標を与えてくれる、ということにつながります。そして、できれば連携させてもらいたい、ということにも広がりを持ってくれるのではないか、と期待しています。
記者:
Go To イートの食事券発行事業は非常に人気が高く、過熱しているところがあります。兵庫県でも、ネットや電話が少し繋がりにくいなど。とりわけ高齢者等でネットが使えない方は、なかなか仕組み自体がわかりにくいところもあり、応募しにくい、入手しにくいという状況が出ています。
事業は(農林水産省から受託した)日本旅行が行っていますが、知事の立場からどのように見ておられるのでしょうか。
知事:
現実に、私が申し込もうと思っても、全然つながりませんでした。それほどヒートアップしています。高齢者等が申し込みに使うチラシ(専用はがき付)がすぐになくなってしまった、ということも現実に起きています。
取扱会社である日本旅行には、このような事態を改善するよう、何らかの工夫をするようぜひ検討して欲しい、とすでに伝えています。口頭ではもちろんですが、文書でも依頼しました。
ただし、申し込みが殺到するのを回避する妙手がなかなかありません。逆に、東京から申し込んだ方が申し込みやすいなどと、言われたりしていますが、分かりません。
ただし、1期、2期は、(発行数が)少ないということもありました。1期よりも2期と増やしてはきましたが、今度の3期は、相当量を出すことになります。ぜひ次の募集には、日本旅行の方で、何らかの改善をしながら対処できるよう、しっかりと我々も要請をしていきたい、と思っています。
記者:
Go To イート自体について、期待や需要喚起の実態についてはどうですか。
知事:
結果として、Go To イートを取扱う店は、感染症対策もガイドラインに則してやりながら、サービスを提供される店であるため、安心して、ご利用いただける店ということにもなります。QRコードの兵庫県新型コロナ追跡システムを活用していただくようなことも、当然、利用の要件とされています。その安心感がベースとなり、なかなか外食できていなかった状況の中から、期待が非常に大きくなって、申し込みが殺到しているのではないか、と思っています。
Go To イートの狙いが、今までの閉塞状況を、少しずつ緩和して、次なるステージに入っていけるように、スタートを後押ししようというものであるため、その狙いとしては、非常に成功しているのではないか、と思っています。
これが、どこまで持続力を持てるか、というところが懸念材料であるため、そこはよく注目しておきたい、と思っています。
記者:
先ほど、申し込まれようとしたとのことですが、1期の時でしょうか、それとも2期の時でしょうか。
知事:
2期の時に、つながりませんでした。
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